JPH07156936A - 両面ラミネート紙カップ - Google Patents

両面ラミネート紙カップ

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JPH07156936A
JPH07156936A JP33938393A JP33938393A JPH07156936A JP H07156936 A JPH07156936 A JP H07156936A JP 33938393 A JP33938393 A JP 33938393A JP 33938393 A JP33938393 A JP 33938393A JP H07156936 A JPH07156936 A JP H07156936A
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JP
Japan
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resin layer
added
deodorant
layer
cup
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JP33938393A
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Shuzo Ohara
柊三 大原
Ryoichi Kitamura
良一 北村
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Goyo Paper Working Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 紙基材の両面にポリオレフィン系樹脂層がラ
ミネートされた紙カップにおいて、樹脂層の少なくとも
1層が、脱臭剤及び減摩剤添加ポリオレフィン系樹脂層
からなることを特徴とする両面ラミネート紙カップ。 【効果】 臭気による風味の低下がなく、ベンディング
特性が良好である。またシリコーンオイル等減摩剤のブ
リードアウトもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】従来、紙カップは、通常、接液面側にの
みポリエチレン樹脂層がラミネートされ、反対面の外層
には印刷が施される。この紙カップは、ホット飲料用と
して使用された場合、紙カップ特有の臭気が感じられ、
内容物の味覚に対して悪影響を及ぼす。この臭気及び味
を悪くする原因物質には、カップ基材に使用されている
紙、ラミネートされている樹脂及び印刷インキ等から出
る臭気物質が考えられる。
【0002】一方、高級化指向により、両面ラミネート
紙カップが使用されてきているが、これは通常、外層の
印刷面上にさらにポリエチレン樹脂層がラミネートされ
るものである。このものは、デザインの面では高級化さ
れても、性能、特に臭気の点では印刷面上にラミネート
層を有するにもかかわらず余り改善されていない。即
ち、依然として、ポリエチレン樹脂層の樹脂の分解臭、
酸化臭が感じられ、さらには樹脂層を通して紙臭及び印
刷インキ臭も感じられる。樹脂層の臭気に関しては、加
工温度を下げて分解臭、酸化臭を抑える方法などが実施
されているが、未だ充分とは言い難い。また、このカッ
プは両面ラミネート層をもつため、カップの接液面(内
層)と印刷面層(外層)とのすべり性が悪くなり、特に
自動販売機によるベンディング特性が低下する欠点をも
有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を解
消した、臭気に因る風味の低下がなく、ベンディング特
性の良好な両面ラミネート紙カップを提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第1は、
紙基材の両面にポリオレフィン系樹脂層がラミネートさ
れた紙カップにおいて、樹脂層の少なくとも1層が、脱
臭剤及び減摩剤添加ポリオレフィン系樹脂層からなるこ
とを特徴とする両面ラミネート紙カップを、本発明の第
2は、紙基材の両面にポリオレフィン系樹脂層がラミネ
ートされた紙カップにおいて、樹脂層の少なくとも1層
が脱臭剤添加ポリオレフィン系樹脂層からなり、更にそ
の樹脂層上及び/又は紙基材を介した反対面に、減摩剤
添加ポリオレフィン系樹脂層がラミネートされてなるこ
とを特徴とする両面ラミネート紙カップをそれぞれ内容
とするものである。
【0005】本発明における脱臭剤の役割は、ラミネー
ト樹脂に添加されることにより、樹脂層の分解臭、酸化
臭を除去し、さらには、樹脂層を通してくる紙臭及び印
刷インキ臭も除去することにある。
【0006】脱臭剤としては、物理的吸着によって脱臭
する多孔性活性物質や、臭気成分を酸化還元作用によっ
て分解する触媒物質を指す。多孔性活性物質としては、
活性炭、活性白土、酸性白土、天然ゼオライト、合成疎
水性ゼオライト及び親水性ゼオライト、ベントナイト、
セピオライト、シリカ、MgOとSiO2 の混合物など
が挙げられる。触媒物質としては、鉄−マンガン系、白
金系、パラジウム−白金系、酸化マンガン系、シリカ−
アルミナ系(ゼオライト系)などの無機系の他、有機系
の酵素やフタロシアニン系人工酵素などが挙げられる。
しかし、活性炭や鉄−マンガン系、酸化マンガン系など
樹脂層を黒く着色させるものは好ましくない。
【0007】これらの物質は単独又は2種以上混合して
用いられ、多孔性活性物質と触媒物質との併用も可能で
ある。ゼオライトは、主に四面体に配位したSiO2
Al2 3 から構成される無機の結晶性化合物である。
中でも疎水性ゼオライトは、四面体に配位したSiO2
/Al2 3 のモル比が高いゼオライトをいい、とりわ
け低級有機酸、アルデヒド類などの望ましくない風味低
下の原因物質を吸着する能力が大きく、さらにSi−O
−Si結合は疎水性を示すので水分子を吸着しにくくな
り、吸湿による脱臭効果の低下がなく、長期にわたり安
定した脱臭効果を持続するので好適である。また触媒作
用も有しているので異味、異臭原因物質の除去に好適で
ある。脱臭剤の粒径は、0.1〜10μm(平均粒径)
の範囲が好適であり、この範囲を逸脱すると押出しラミ
ネート時の成膜性が悪くなる。
【0008】他方、カップのベンディング特性を向上さ
せる目的で、ポリオレフィン系樹脂層に減摩剤が添加さ
れる。減摩剤としては、ポリオレフィン系樹脂に添加さ
れた場合、容易に相溶し且つその樹脂層表面での摩擦係
数を低下させる物質であり、シリコーン系化合物、フッ
素化合物及びワックス化合物(天然品、合成品とも)な
どがあり、これらは単独又は2種以上組み合わせて用い
られる。特に、シリコーンオイルに対して、ポリオレフ
ィン系樹脂との相溶性を付与した変性シリコーン化合物
が好適である。変性シリコーン化合物は、ポリメチルハ
イドロジェンシロキサン及び又はポリメチルハイドロ−
ジメチルシロキサンコポリマーに、末端に二重結合を少
なくとも1個有する炭化水素を付加してなる、くし型の
グラフトコポリマーである。グラフトした炭化水素鎖
は、ポリオレフィン系樹脂に対する相溶性を付与し、同
時に該樹脂層からのブリードアウトを抑える役目を果た
す。
【0009】脱臭剤及び減摩剤添加ポリオレフィン系樹
脂層は、脱臭剤及び減摩剤とポリオレフィン系樹脂との
混合物を溶融ブレンドし、引続き押出ラミネート法によ
り紙カップ基材上にラミネートされる。その場合、脱臭
剤に親油性の疎水性ゼオライトを使用すると、減摩剤と
してのシリコーン系化合物、フッ素系化合物及びワック
ス系化合物はいずれも親油性であるため、いずれの化合
物も疎水性ゼオライトと強い親和性を示す。そのため、
ポリオレフィン系樹脂に対して余り相溶性のない減摩剤
を使用した場合でも、疎水性ゼオライトの存在下では、
容易に溶融ブレンド、押出ラミネートができる。さら
に、この場合、減摩剤は、疎水性ゼオライトの均一分散
を助ける分散剤的な役割を果たす。また、疎水性ゼオラ
イトと減摩剤の強い親和性は、たとえ減摩剤が低分子化
合物であっても、減摩剤がポリオレフィン系樹脂からブ
リードアウトすることを防止する。よって、広範囲の減
摩剤の選択が可能となる。減摩剤が樹脂層からブリード
アウトすることは、当然カップの内容物への溶出を意味
する。たとえ外層であっても、カップが重ねられた場合
に接液面を汚染し、内容物の味に悪影響を及ぼすことに
なる。
【0010】一方、脱臭剤とポリオレフィン系樹脂との
混合物からなる樹脂層を紙基材に溶融押出ラミネート
し、さらにその樹脂層の上に減摩剤とポリオレフィン系
樹脂との混合物からなる樹脂層を溶融押出ラミネートし
てもよい。あるいは、カップ紙を介して脱臭剤添加ポリ
オレフィン系樹脂層の反対面に、減摩剤添加ポリオレフ
ィン系樹脂を設けてもよい。この場合は、脱臭剤と減摩
剤は別々に溶融混練押出しされるため、両者の相互作用
はなく、脱臭剤の選択範囲が広がる反面、減摩剤の樹脂
層からのブリードアウトの可能性が高くなり、特に低分
子化合物は使用し難くなる。この場合は、前記の変性シ
リコーン化合物が好適である。
【0011】ポリオレフィン系樹脂への脱臭剤の添加量
は、使用する脱臭剤の種類により異なるが、約0.2〜
10重量%、好ましくは1〜6重量%の範囲である。
0.2重量%未満では脱臭効果が乏しく、10重量%を
越えると押出ラミネート時の加工性が低下する。
【0012】ポリオレフィン系樹脂への減摩剤の添加量
は、使用する減摩剤の種類により異なるが、約0.5〜
4重量%、好ましくは1〜3重量%の範囲である。0.
5重量%未満ではその効果が小さく、4重量%を越える
と押出ラミネート時における樹脂の成膜性が低下すると
同時に、カップ成形時のヒートシール性も低下する。押
出ラミネートに関しては、シングル押出機又は多層押出
機のいずれを使用してもよい。さらに紙基材と、脱臭剤
及び/又は減摩剤添加樹脂層の間に、紙基材との接着を
向上させる目的でポリオレフィン樹脂層を介在させても
よい。この場合は、共押出ラミネート機が好適である。
【0013】押出ラミネート時に使用される冷却ロール
肌面は、ラミネート樹脂層の表面状態を規定するもので
あり、表面のすべり性にも関係してくる。しかし、両面
ラミネート紙カップの場合は、美粧性のため印刷面上の
ラミネート層は、ミラー調又は超ミラー調に仕上げるた
め、冷却ロール肌はミラー加工されたものが使用され
る。接液面に関しては、加工時の巻き取り及びブロッキ
ングを考慮し、マット調に仕上げられるため、冷却ロー
ル肌はマット加工したものが使用される。しかし、使用
される冷却ロールに関しては、何ら制限されることはな
い。
【0014】脱臭剤及び/又は減摩剤を添加するポリオ
レフィン系樹脂は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、さらにはエチレン系共重合体樹脂などが挙げら
れ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられ
る。これらの樹脂は、押出ラミネート加工が容易なこと
により使用されるが、特に低密度ポリエチレン樹脂は、
カップ成形時のヒートシール性が良好な点で好適であ
る。さらに、ポリオレフィン系樹脂に脱臭剤の均一分散
を図るため、分散剤を添加してもよく、またその他加工
助剤などの添加については何ら制限されない。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するもの
ではない。尚、以下の記載において「部」又は「%」は
特に断らない限り「重量部」又は「重量%」を表す。
【0016】合成例:減摩剤(変性シリコーン化合物)
合成 ポリメチルハイドロジェンシロキサン(P=450、M
W=33000)56.3部、α−オレフィン(「ダイ
アレン−30」三菱化成株式会社製 MW=650)4
3.7部、0.1%H 2Pt(l6 ・6H 2Oテトラヒ
ドロフラン溶液2部を反応器に仕込み、80℃で9時間
付加反応させた。さらに未反応の水素基を封鎖するた
め、プロピレンガスを圧入し、前記テトラヒドロフラン
溶液2部を追加し120℃で6時間反応させた。反応生
成物の粘度が約10000cpsに達した時反応を停止
させた。反応生成物をアセトンで5回洗浄し、未反応部
分を除去し、精製乾燥して灰白色固体の減摩剤を得た。
【0017】実施例1 脱臭剤として疎水性ゼオライト(「アブセンツ#300
0」ユニオン昭和株式会社製)3部、減摩剤としてシリ
コーンオイル(「SH−200」東レ・ダウコーニング
株式会社製 粘度1000cs)2部をあらかじめ混合
し、次いで低密度ポリエチレン(「ミラソン−16s
p」三井石油化学工業株式会社製 MI=4.5g/1
0分、密度=0.923g/cm3 )を95部添加し、ペ
レタイザーによりダイ温度190℃で疎水性ゼオライト
及びシリコーンオイル添加ペレットを作製した。一方、
接着増強層用として、上記と同じ低密度ポリエチレンを
別に用意した。基材としては、カップ紙(日本紙業株式
会社製 坪量=220g/m2)を用いた。
【0018】通常の共押出ラミネーターにより冷却ロー
ルにミラーロールを使用し、接着増強用ポリエチレンを
ダイ温度320℃で押出し、疎水性ゼオライト及びシリ
コーンオイル添加ペレットを310℃で同時に上記カッ
プ紙の印刷面上に押し出した。接着増強層は5μm、疎
水性ゼオライト及びシリコーンオイル添加樹脂層は15
μmで、ミラー仕上げとなった。他方、接液面側は上記
の低密度ポリエチレンを使用し、シングルの押出ラミネ
ーターで冷却ロールにマットロールを使用し、ダイ温度
320℃で押出し、厚さ18μmのマット仕上げとし
た。
【0019】この様にして得た積層体を用いてカップ成
形機により7オンスカップを形成し、下記の方法により
臭気、ベンディング特性、減摩剤としてのシリコーンオ
イルのブリードアウトの確認テストを行った。結果を表
1に示す。得られたカップは臭気も感じられず、ベンデ
ィング特性も良好なものであった。
【0020】臭気;カップに95〜98℃の熱湯を注
ぎ、直ちに臭気の有無を8人のパネラーにより確認し
た。パネラー8人中7人以上が臭気無しと判断した場合
に「無」とした。 摩擦係数;印刷面層を固定し、その上に接液面を面同士
が重ね合う様にして置き、更にその上に1020gの荷
重をかけ、すべり速度30mm/分で接液面層を摺動させ
るために必要な引張強度から摩擦係数を算出した。 ベンディング特性;摩擦係数を基準に判定した。 ブリードアウト確認テスト;カップに熱湯(95〜98
℃)を注ぎ入れそのまま放冷し、24時間後カップ中の
水を採り、常法により原子吸光分析法でシリコンの存否
を確認した。
【0021】実施例2 脱臭剤として疎水性ゼオライト(「ミズカソーブEX−
122」水澤化学工業株式会社製)3部、減摩剤として
は実施例1と同じシリコーンオイル2部をあらかじめ混
合し、実施例1と同じ低密度ポリエチレンを95部添加
し、ペレタイザーによりダイ温度190℃で疎水性ゼオ
ライト及びシリコーンオイル添加ペレットを作製した。
一方、上記疎水性ゼオライト3部に上記低密度ポリエチ
レンを97部添加し、ペレタイザーによりダイ温度19
0℃で疎水性ゼオライト添加ペレットを作製した。
【0022】実施例1と同じ共押出ラミネーターにより
冷却ロールにマットロールを使用し、接着増強層用ポリ
エチレンをダイ温度320℃で押出し、疎水性ゼオライ
ト及びシリコーンオイル添加ペレットを310℃で同時
に実施例1と同じカップ紙の接液面上に押し出した。接
着増強層は5μm、疎水性ゼオライト及びシリコーンオ
イル添加樹脂より13μmでマット仕上げとなった。
【0023】他方、印刷面側は上記疎水性ゼオライト添
加ペレットをシングル押出ラミネーターで冷却ロールに
ミラーロールを使用し、ダイ温度320℃で押出し、厚
さ20μmのミラー仕上げとした。この様にして得た積
層体を用いて実施例1と同様にして7オンスカップを成
形しテストに供した。結果を表1に示す。得られたカッ
プは実施例1同様、臭気も感じられず、シリコーンオイ
ルのブリードアウトもみられず、良好なものであった。
【0024】実施例3 脱臭剤として疎水性ゼオライト〔ZSM−5型、エカ
ノーベル アクチェボラーグ社(スエーデン)製〕3部
を実施例1と同じ低密度ポリエチレン97部に添加し、
ペレタイザーによりダイ温度190℃で脱臭剤添加ペレ
ットを作製した。他方、減摩剤として合成例で得た変性
シリコーン化合物2部を実施例1と同じ低密度ポリエチ
レン98部に添加し、ペレタイザーによりダイ温度19
0℃で変性シリコーン化合物添加ペレットを作製した。
【0025】このペレットを用いて実施例1で使用した
カップ紙の印刷面上に共押出しラミネーターを用い、カ
ップ紙の印刷面上に疎水性ゼオライト添加樹脂層がくる
様に冷却ロールにはミラーロールを使用し、疎水性ゼオ
ライト添加ペレットをダイ温度320℃で、同時に変性
シリコーン化合物添加ペレットをダイ温度310℃で共
押出した。疎水性ゼオライト添加樹脂層は15μm、変
性シリコーン化合物添加樹脂層は5μmでミラー仕上げ
となった。
【0026】一方、接液面上ラミネートは実施例1と同
方法で行い、低密度ポリエチレン樹脂層18μmでマッ
ト仕上げとした。更に、上記の様にして得られた積層体
を用いて実施例1と同様にして7オンスカップを成形
し、テストに供した。結果は表1に示す。得られたカッ
プは、臭気、ベンディング特性のいずれの性能も良好な
ものであった。
【0027】実施例4 脱臭剤として酸化マグネシウムと二酸化ケイ素の混合物
(「ミズカライフF−1S」水澤化学工業株式会社製)
3部を実施例1で使用した低密度ポリエチレン97部に
添加し、ペレタイザーによりダイ温度190℃で酸化マ
グネシウムと二酸化ケイ素の混合物添加ペレットを作製
した。酸化マグネシウムと二酸化ケイ素の混合物添加ペ
レットを用いて実施例1で用いたカップ紙の印刷面上
に、冷却ロールにミラーロールを用い、シングル押出ラ
ミネーターでダイ温度320℃で押出し、厚さ20μm
ミラー仕上げの酸化マグネシウムと二酸化ケイ素の混合
物添加樹脂層を得た。
【0028】他方、接液面上は共押出ラミネーターで冷
却ロールにマットロールを使用し、実施例1と同様にし
て接着増強層ポリエチレンをダイ温度320℃で、同時
に実施例3で作製した変性シリコーン化合物添加ペレッ
トをダイ温度310℃で押出した。接着増強層は9μ
m、変性シリコーン化合物添加樹脂層は9μmでマット
仕上げとなった。
【0029】更に、上記の様にして得られた積層体を用
いて実施例1と同様にして7オンスカップを成形しテス
トに供した。結果は表1に示す。得られたカップは変性
シリコーン化合物の溶出も認められず、臭気、ベンディ
ング特性も良好なものであった。
【0030】実施例5 実施例1で使用した疎水性ゼオライト3部と合成例で得
た変性シリコーン化合物2部を実施例1と同じ低密度ポ
リエチレン95部に添加し、ペレタイザーによりダイ温
度190℃で疎水ゼオライト及び変性シリコーン添加ペ
レットを作製した。実施例1で使用したカップ紙の印刷
面上に実施例1同様にして共押出しラミネーターによ
り、冷却ロールにミラーロールを使用し、実施例1と同
じ接着増強層用ポリエチレンをダイ温度320℃で押出
し、疎水性ゼオライト及び変性シリコーン添加ペレット
を310℃で同時に押出した。接着増強層は5μm、疎
水性ゼオライト及び変性シリコーン化合物添加樹脂層は
15μmでミラー仕上げとなった。
【0031】他方、接液面側は実施例3で使用した疎水
性ゼオライト添加ペレットを用い、シングル押出ラミネ
ーターで冷却ロールにマットロールを使用し、ダイ温度
320℃で押出し、疎水性ゼオライト添加樹脂層18μ
mでマット仕上げとした。更に、上記の様にして得られ
た積層体を用いて実施例1と同様にして7オンスカップ
を成形し、テストに供した。結果は表1に示す。得られ
たカップは、臭気、ベンディング特性のいずれの性能も
良好なものであった。
【0032】比較例1 実施例3で作製した疎水性ゼオライト添加ペレットを実
施例1で使用したのと同じカップ紙の印刷面側にシング
ル押出ラミネーターで冷却ロールにミラーロールを使用
し、ダイ温度320℃で押出した。樹脂層の厚さは20
μmでミラー仕上げとなった。
【0033】他方、接液面側は実施例1で使用した低密
度ポリエチレンを用いて、シングル押出ラミネーターで
冷却ロールにマットロールを使用し、ダイ温度320℃
で押出し、厚さ18μmでマット仕上げとした。この様
にして得た積層体を用いて実施例1と同様にして7オン
スカップを成形し、テストに供した。結果は表1に示
す。得られたカップは減摩剤の添加層がないため摩擦係
数が高く、従ってベンディング特性が不良であった。
【0034】比較例2 実施例3で作製した変性シリコーン化合物添加ペレット
を、実施例1で使用したのと同じカップ紙の印刷面側に
接着増強層を介して押し出した。即ち、共押出ラミネー
ターにより冷却ロールにミラーロールを使用し、接着増
強層様ポリエチレンをダイ温度320℃で押出し、変性
シリコーン化合物添加ペレットを310℃で同時にカッ
プ紙の印刷面上に押出した。接着増強層は10μm、変
性シリコーン化合物添加樹脂層は10μmでミラー仕上
げとなった。
【0035】他方、接液面側は実施例1で使用したのと
同じ低密度ポリエチレンをシングル押出ラミネーターで
冷却ロールにマットロールを使用し、ダイ温度320℃
で押出し、厚さ18μmでマット仕上げとした。
【0036】この様にして得た積層体を用いて実施例1
と同様にして7オンスカップを成形し、テストに供し
た。結果は表1に示す。得られたカップはベンディング
特性は良好であったが、脱臭剤の添加層がないため紙カ
ップ特有の強い臭気が感じられた。
【0037】比較例3 実施例1で使用したシリコーンオイル2部を実施例1で
使用した低密度ポリエチレン98部に添加し、ペレタイ
ザーによりダイ温度190℃でシリコーンオイル添加ペ
レットを作製した。次いで、共押出ラミネーターによ
り、冷却ロールにマットロールを使用し、実施例1と同
じ接着増強層用ポリエチレンをダイ温度320℃で押出
し、シリコーンオイル添加ペレットを310℃で同時に
実施例1で使用したカップ紙の接液面側に押出した。接
着増強層は9μm、シリコーンオイル添加樹脂層は9μ
mでマット仕上げとなった。
【0038】他方、印刷面側は実施例1で使用したもの
と同じ低密度ポリエチレンを、シングル押出ラミネータ
ーで冷却ロールにミラーロールを使用し、ダイ温度32
0℃で押出し、厚さ20μmでミラー仕上げとした。こ
の様にして得た積層体を用いて実施例1と同様にして7
オンスカップを成形し、テストに供した。結果は表1に
示す。得られたカップはベンディング特性は良好であっ
たが、脱臭剤の添加層がないため、紙カップ特有の強い
臭気が感じられ、さらに減摩剤にシリコーンオイルを単
独使用したため、シリコーンオイルがブリードアウト
し、内容物への溶出がみられた。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明の両面ラミネート
紙カップは臭気による風味の低下がなく、ベンディング
特性が良好である。また、シリコーンオイル等減摩剤の
ブリードアウトもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 Z 8115−4F B65D 3/06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材の両面にポリオレフィン系樹脂層
    がラミネートされた紙カップにおいて、樹脂層の少なく
    とも1層が脱臭剤及び減摩剤添加ポリオレフィン系樹脂
    層からなることを特徴とする両面ラミネート紙カップ。
  2. 【請求項2】 紙基材の両面にポリオレフィン系樹脂層
    がラミネートされた紙カップにおいて、樹脂層の少なく
    とも1層が脱臭剤添加ポリオレフィン系樹脂層からな
    り、更にその樹脂層上及び/又は紙基材を介した反対面
    に、減摩剤添加ポリオレフィン系樹脂層がラミネートさ
    れてなることを特徴とする両面ラミネート紙カップ。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂層がポリエチレン
    樹脂層である請求項1又は2記載の両面ラミネート紙カ
    ップ。
  4. 【請求項4】 脱臭剤が疎水性ゼオライトである請求項
    1〜3記載の両面ラミネート紙カップ。
  5. 【請求項5】 減摩剤が少なくとも1個の水素基を有す
    るシリコーン化合物と、該水素基と反応する二重結合を
    少なくとも1個有する炭化水素化合物との反応物からな
    る変性シリコーン化合物である請求項1〜4記載の両面
    ラミネート紙カップ。
JP33938393A 1993-12-02 1993-12-02 両面ラミネート紙カップ Withdrawn JPH07156936A (ja)

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