JPH07155927A - ダイカスト鋳造機の給湯方法 - Google Patents

ダイカスト鋳造機の給湯方法

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JPH07155927A
JPH07155927A JP30934893A JP30934893A JPH07155927A JP H07155927 A JPH07155927 A JP H07155927A JP 30934893 A JP30934893 A JP 30934893A JP 30934893 A JP30934893 A JP 30934893A JP H07155927 A JPH07155927 A JP H07155927A
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JP
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hot water
molten metal
water supply
plunger sleeve
plunger
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JP30934893A
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English (en)
Inventor
Fumikazu Otsuki
文和 大槻
Hiroshi Sasaki
博史 佐々木
Toshimitsu Takahashi
俊充 高橋
Kiyoshi Tsune
清志 津根
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出湯室内の圧力を高めて溶湯をプランジャス
リーブ内に給湯すると共に、プランジャチップにて金型
キャビティに圧入させて鋳造するダイカス鋳造機につい
て、給湯開始時にプランジャスリーブ内に流入する溶湯
先端が乱流状態になって気体が巻き込まれることを防止
できる給湯方法を得る。 【構成】 プランジャスリーブ(4) への給湯過程におい
て、圧力センサ(14)で計測した圧力値に基づく送気管
(8) の流量制御弁(13)の開度変更により、出湯室圧力
(P) の上昇率を変化させて、給湯初期段階ににおけるプ
ランジャスリーブ(4)への給湯流速(V) を低め、続いて
給湯流速(V) を高める。 【効果】 初期給湯流速を低くめることで溶湯先端に乱
流が生じることを抑制でき、また溶湯面が安定した後に
給湯流速を高めることで、気体の巻き込みを防ぐ一方
で、給湯所要時間を短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽合金等の鋳造に用い
られるダイカスト鋳造機に関わり、特にコールドチャン
バ方式を採るダイカスト鋳造機の給湯方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、精密な金型を高力で閉め
切り、その金型キャビティに溶湯を高圧力で押し込むダ
イカスト法では、複雑な形状の鋳造品を寸法精度良く量
産できることより、軽合金や樹脂部材等の製造に広く適
用されている。また、各種の鋳造機が用いられている
が、これらダイカスト鋳造機は、溶湯射出用のプランジ
ャ装置の種別によってホットチャンバ方式とコールドチ
ャンバ方式とに大別され、また溶湯射出方向によって立
形と横形とに類別される。
【0003】また、高温下ではプランジャ構成部の鉄鋼
材との間に反応が生じるAl合金等を鋳造するダイカス
ト鋳造機では通常、コールドチャンバ方式のプランジャ
装置が採用されている。そして、そのプランジャ装置に
溶湯を供給する方法にも種々あるが、近年では、連続鋳
造が効率良く行えることより、溶湯圧送手段を有する出
湯室を給湯管を介してプランジャ装置のプランジャスリ
ーブに接続し、その出湯室から直接にプランジャ装置に
給湯する方法が最も広く採用されている。この種の鋳造
機の代表1例である立形ダイカスト鋳造機の概要構成お
よびその給湯方法を〔図3〕および〔図4〕に示す。
【0004】〔図3〕に示す立形ダイカスト鋳造機で
は、金型(41)は移動金型(42)と固定金型(43)から構成さ
れると共に、ここでは図示を省略した金型保持機構によ
って、その移動金型(42)が、鋳造機本体のボルスタ(50)
上に配置された固定金型(43)に対して開放および閉め切
り可能とされている。また、金型(41)の下方のボルスタ
(50)内には、先端部を固定金型(43)に連結されてその金
型(41)のキャビティ(C)に連通するプランジャスリーブ
(44)が配設されている。また、プランジャスリーブ(44)
は、ここでは図示を省略した下方のシリンダ機構によっ
て昇降させられるプランジヤチップ(44a) を内部に配す
ると共に、後端寄りに給湯口(44b) を設けてなり、その
給湯口(44b) が、マウスピース(45)および給湯管(46)を
介して出湯室(47)に接続されている。
【0005】また、出湯室(47)は、密封断熱容器状に形
成されると共に、その上部が、送気用電磁弁(48a) 、減
圧弁(48b) 、圧力計(48c) および排気用電磁弁(48d) を
中間に備える送気管(48)を介して加圧ガス供給源(49)に
接続されており、ここでは図示を省略した溶解炉から溶
湯(M) の供給を受けて貯溜すると共に、送気管(48)を介
して導入した加圧ガス(G) にて収容した溶湯(M) 面にガ
ス圧をかけて、つまり内圧を高めることで、溶湯(M) を
プランジャスリーブ(44)に送給できるものとされてい
る。一方、金型(41)の移動金型(42)と固定金型(43)のキ
ス面間の一部には、そのキャビティ(C) と外部とを連通
するガス抜き間隙(E) が形成されている。
【0006】このダイカスト鋳造機では、移動金型(42)
と固定金型(43)とを閉め切り、かつプランジャスリーブ
(44)のプランジャチップ(44a) を、上端面が給湯口(44
b) 下端と略同高さとなる基準位置に位置させた状態
で、給湯開始指令にて送気管(48)の送気用電磁弁(48a)
を開き、その給湯手順の説明図である〔図4〕の (a)図
に示すように、加圧ガス供給源(49)からの加圧ガス(G)
を出湯室(47)に送入して内圧を高め、溶湯(M) をプラン
ジャスリーブ(44)内に給湯する。また、このときのプラ
ンジャスリーブ(44)内への給湯量は、圧力計(48c) で計
測された出湯室(47)圧力の値が、 (c)図のグラフに示す
ように、設定圧力(P')に達した時点で、プランジャチッ
プ(44a) を上昇させて給湯口(44b) を閉じることで決定
する。
【0007】続いて、 (b)図に示すように、プランジャ
チップ(44a) を更に上昇させて、プランジャスリーブ(4
4)内の溶湯(M) を金型(41)のキャビティ(C) に圧送して
充満させる。また、このプランジャチップ(44a) による
給湯口(44b) の閉塞後には、送気管(48)の排気用電磁弁
(48d) を開いて出湯室(47)の加圧ガス(G) を排出し、こ
れによって出湯室(47)圧力を低めてマウスピース(45)内
の溶湯(M) がプランジャスリーブ(44)の給湯口(44b) か
ら下方に溢流しないように引き戻す。
【0008】上記給湯過程において、プランジャスリー
ブ(44)およびキャビティ(C) 内の気体は、流入する溶湯
(M) に押されて金型(41)のガス抜き間隙(E) から外部に
排出される。一方、キャビティ(C) に充満してガス抜き
間隙(E) を経て外部に流出せんとする溶湯(M) は、極く
小さな隙間とされた該ガス抜き間隙(E) 内で凝固して外
部への噴出を阻止される。そしてキャビティ(C) 内の溶
湯(M) が凝固すると、移動金型(42)が開放され、続いて
プランジャチップ(44a) が更に上昇して鋳造品を固定金
型(43)から引き離した後に基準位置に下降復帰し、1サ
イクルの鋳造が終了する。
【0009】上記給湯過程における出湯室圧力(P) 、プ
ランジャスリーブ(44)への給湯流速(V) およびプランジ
ャチップ(44a) のストローク(S) の関係を〔図4〕の
(c)図のグラフを用いて説明すると、まず加圧ガス(G)
が出湯室(47)に一定流量で送入され、これにより出湯室
圧力(P) は、プランジャスリーブ(44)内での溶湯ヘッド
(H) の上昇に対応する上昇率の曲線を描いて設定圧力
(P')に到達する。また、プランジャスリーブ(44)への給
湯流速(V) は、給湯初期からほぼ一定の値となる。
【0010】一方、プランジャチップ(44a) のストロー
ク(S) は、出湯室圧力(P) が設定圧力(P')に到達した時
点(T1)で開始され、給湯口(44b) を閉塞するまではやや
低速で、閉塞後は高速で進められる。また、そのストロ
ーク(S) 開始と同時に出湯室(47)への加圧ガス(G) の送
入が停止され、次いで、給湯口(44b) が完全に閉塞され
時点(T2)で、排気用電磁弁(48d) が開放されて出湯室圧
力(P) が当初のレベルまで低下する。また通常、その給
湯開始から、給湯量を決定する給湯口(44b) の閉塞時点
(T2)までの所要時間は 5秒前後の短時間とされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記給湯方法のもとで
連続的に鋳造するダイカスト鋳造機において、安定した
品質の鋳造品を効率良く得るためには、その給湯に際し
て溶湯に気体が巻き込まれることを防ぐ一方で、給湯所
要時間をより短縮する必要がある。
【0012】しかし、上記従来のダイカスト鋳造機の給
湯方法では、供湯開始から完了までの給湯流速がほぼ同
一であり、かつ、給湯開始時点では、プランジャスリー
ブ内が金型のキャビティおよびガス抜き間隙を介して大
気と連通していることより、その内圧が大気圧とほぼ同
一であるため、給湯開始時にプランジャスリーブへ向か
う溶湯先端の速度が高く、プランジャスリーブ内に流入
する際に乱流状態となり、その溶湯中にプランジャスリ
ーブ内の気体が混入して終い、これが原因して鋳造品の
品質を劣化させるという問題が派生している。また、こ
のことは、給湯所要時間を短縮せんとして給湯流速を高
めるほど顕著になり、これが生産性を高める上での阻害
要因となっている。
【0013】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
べくなされたものであって、給湯開始時に、プランジャ
スリーブ内に流入する溶湯先端が乱流状態になることを
抑制して、溶湯に気体が巻き込まれることを防止できな
お、平均給湯流速を高めて給湯所要時間をより短縮する
ことができ、よって安定した品質の鋳造品を効率良く得
ることのできるダイカスト鋳造機の給湯方法を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係るダイカスト鋳造機の給湯方法は、対の金型間
のキャビティに連通し、その金型キャビティに溶湯を圧
入するためのプランジヤチップを有するプランジャスリ
ーブと、溶湯を圧送するための加圧ガス導入手段を有
し、給湯管を介してプランジャスリーブに設けられた給
湯口に接続された出湯室とを備え、出湯室内の圧力を高
めて溶湯をプランジャスリーブ内に給湯すると共に、プ
ランジヤチップにて金型キャビティに圧入させて鋳造す
るダイカスト鋳造機において、前記プランジャスリーブ
内への給湯時に、加圧ガス導入手段からの加圧ガス流量
を制御して出湯室圧力を変化させて、プランジャスリー
ブへの給湯流速を、給湯初期では低くし、続いて高めて
給湯することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明のダイカスト鋳造機の給湯方法では、プ
ランジャスリーブ内への給湯時に、加圧ガス導入手段か
らの加圧ガス流量を制御して出湯室圧力を変化させて、
プランジャスリーブへの初期給湯流速を低くするので、
給湯開始時にプランジャスリーブ内に向けて流入する溶
湯が乱流状態となって気体が混入することを防止でき
る。また、続いて給湯流速を高めるので、すなわちプラ
ンジャスリーブ内での溶湯面が安定した後に給湯流速を
高めることで、溶湯に気体が巻き込まれることを抑制す
る一方で、その給湯所要時間を短縮することにより温度
低下を小さくでき、よって鋳造品の品質および生産性の
向上を図ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。〔図1〕は本発明の第1実施例の立形ダイカスト
鋳造機の概要構成および給湯手順の説明図であって、
(a)図は構成要部断面図、(b) 図は給湯過程における出
湯室圧力とプランジャスリーブへの給湯流速およびプラ
ンジャチップのストロークとの関係を示すグラフであ
る。
【0017】〔図1〕の (a)図において、(1) は金型で
あって、この金型(1) は、目的とする鋳造品の形状に対
応するキャビティ(C) を有する対の移動金型(2) と固定
金型(3) から構成されると共に、その移動金型(2) が、
ここでは図示を省略した金型保持機構によって、鋳造機
本体のボルスタ(10)上に配置された固定金型(3) に対し
て開放および閉め切り可能とされている。また、この金
型(1) の移動金型(2)と固定金型(3) のキス面間の一部
には、極く小さな隙間(約 0.2〜 0.4mm)とされて、キ
ャビティ(C) と外部を連通するガス抜き間隙(E) が形成
されている。
【0018】また、金型(1) の下方のボルスタ(10)内に
は、先端部を固定金型(3) に連結されて、その金型(1)
の キャビティ(C) に連通するプランジャスリーブ(4)
が配設されている。また、このプランジャスリーブ(4)
は、ここでは図示を省略した下方のシリンダ機構によっ
て昇降させられるプランジヤチップ(4a)を内部に配する
と共に、後端寄りに給湯口(4b)を設けてなり、その給湯
口(4b)が、マウスピース(5) および給湯管(6) を介して
出湯室(7) に接続されている。
【0019】また、出湯室(7) は、密封断熱容器状に形
成されると共に、その上部が、送気管(8) を介して加圧
ガス供給源(9) に接続されており、ここでは図示を省略
した溶解炉から溶湯(M) の供給を受けて貯溜すると共
に、送気管(8) を介して導入した加圧ガス(G) にて収容
した溶湯(M) 面にガス圧をかけて、つまり内圧を高める
ことで、溶湯(M) をプランジャスリーブ(4) に送給でき
るものとされている。
【0020】一方、送気管(8) は、その中間に、加圧ガ
ス供給源(9) 側から順に送気用電磁弁(11)、減圧弁(1
2)、流量制御弁(13)および圧力センサ(14)を備え、かつ
圧力センサ(14)と出湯室(7) との間に排気用電磁弁(15)
を分岐させて備えてなる。更にまた、その流量制御弁(1
3)と圧力センサ(14)とを調節器(16)に接続し、この構成
のもとで、圧力センサ(14)で検出した出湯室(7) の圧力
値を電気信号として調節器(16)に伝え、その圧力値と予
め調節器(16)に記憶させたプログラムとに基づいて流量
制御弁(13)の開度を変更させて加圧ガス(G) の流量を制
御し、出湯室(7) の圧力上昇率を所定パタンに沿って制
御可能とされている。
【0021】上記構成の本実施例のダイカスト鋳造機で
は、移動金型(2) と固定金型(3) を閉め切り、かつプラ
ンジャスリーブ(4) のプランジャチップ(4a)を、その上
端面が給湯口(4b)下端と略同高さとなる基準位置に位置
させた状態にて、給湯開始指令に基づいて送気管(8) の
送気用電磁弁(11)を開き、加圧ガス供給源(9) からの加
圧ガス(G) を出湯室(7) に送入して、 (b)図のグラフに
示すように出湯室圧力(P) を高めて溶湯(M) をプランジ
ャスリーブ(4) 内に給湯する。
【0022】そして、圧力センサ(14)で計測された出湯
室圧力(P) が、同グラフに示すように、設定圧力(P')に
達した時点で、送気用電磁弁(11)を閉じて、出湯室(7)
への加圧ガス(G) の送入を止めると共に、プランジャチ
ップ(4a)のストローク(S) を開始させ、そのプランジャ
チップ(4a)で給湯口(4b)を閉じ、これによって給湯量を
決定する。すなわち、プランジャスリーブ(4) 内での溶
湯ヘッドの上昇によって、それに連なる出湯室(7) の圧
力が高まることを利用してプランジャスリーブ(4) 内へ
の給湯量を制御する。
【0023】ここで本実施例では、上記プランジャスリ
ーブ(4) 内への給湯過程において、出湯室圧力(P) を、
圧力センサ(14)による計測圧力値とプログラムとに基づ
く流量制御弁(13)の開度変更にて、 (b)図のグラフに示
すように、上昇率を3段に変化させた設定パターンに沿
って、すなわち、同グラフ中のP1 点までの給湯初期段
階では低い上昇率で、続いて設定圧力(P')に到達する寸
前のP2 までは高い上昇率で、然る後再び低い上昇率で
設定圧力(P')まで上昇させる。そして、このように出湯
室圧力(P) の上昇率を変化させることで、同グラフに示
すように、初期段階と設定圧力(P')に到達寸前とにおけ
るプランジャスリーブ(4) への給湯流速(V) を低める一
方、中間での給湯流速(V) を高める。
【0024】給湯口(4b)の閉塞による給湯量の決定に続
いて、そのプランジャチップ(4a)を更に上昇させて、プ
ランジャスリーブ(4) 内の溶湯(M) を金型(1) のキャビ
ティ(C) に圧送して充満させる。また、給湯口(4b)の閉
塞後には、送気管(8) の排気用電磁弁(15)を開いて出湯
室(7) の加圧ガス(G) を排出し、これによって出湯室圧
力(P) を低めてマウスピース(5) 内の溶湯(M) がプラン
ジャスリーブ(4) の給湯口(4b)から下方に溢流しないよ
うに引き戻す。
【0025】一方、上記給湯過程において、プランジャ
スリーブ(4) および金型(1) のキャビティ(C) 内の気体
は、流入する溶湯(M) に押されて、同金型(1) のガス抜
き間隙(E) を経て外部に排出させられ、また、それに続
いて同キャビティ(C) に充満してガス抜き間隙(E) を経
て外部に流出せんとする溶湯(M) は、極く小さな隙間と
された該ガス抜き間隙(E) 内で凝固して外部への噴出を
阻止される。そして、キャビティ(C) 内の溶湯(M) が凝
固すると、移動金型(2) が開放され、続いてプランジャ
チップ(4a)が更に上昇して鋳造品を固定金型(43)から引
き離した後に基準位置に下降復帰し、1サイクルの鋳造
が終了する。
【0026】このようにして給湯する本実施例では、各
鋳造サイクルにおけるプランジャスリーブへの初期給湯
流速を低くするので、給湯開始時に流入する溶湯が乱流
状態となってプランジャスリーブ内の気体が混入するこ
とを確実に防止できる。また、続いて給湯流速を高める
ので、すなわちスリーブ内での溶湯面が安定した後に給
湯流速を高めることで、溶湯に気体が巻き込まれること
を抑制する一方で、その給湯所要時間を短縮することが
できる。更に、出湯室圧力が設定圧力に到達する寸前
に、つまりプランジャチップのストローク開始の寸前に
給湯流速を再び低めることで、溶湯の慣性力を低めて給
湯停止時におけるプランジャスリーブ内の溶湯量変動を
抑え、給湯停止のタイマバラツキや圧力センサ誤差の影
響を小さくして給湯量精度を高めることができ、よって
安定した品質の鋳造品を効率良く得ることができる。
【0027】なお、本実施例では、立形ダイカスト鋳造
機に本発明方法を適用したが、これは1例であって、本
発明方法は、例えば、〔図2〕に示す構成の横形ダイカ
スト鋳造機に適用して同様の効果を得ることができる。
【0028】〔図2〕は本発明の第2実施例の横形ダイ
カスト鋳造機の概要構成を示す要部断面図である。な
お、本実施例では適用する鋳造機の形態が異なる点を除
いて、基本的には前記第1実施例と同様の給湯手順を採
るので、ここでは、その構成上の相違点のみを要約して
説明する。
【0029】〔図2〕に示す本実施例の横形ダイカスト
鋳造機では、移動金型(22)と固定金型(23)から構成され
た金型(21)は、垂直方向に配置された鋳造機本体のボル
スタ(30)の前面に配されている。また、その移動金型(2
2)と固定金型(23)のキス面間の最上部に位置する部位に
は、第1実施例のものと同様のガス抜き間隙(E) が形成
されている。
【0030】また、プランジャスリーブ(24)は、ボルス
タ(30)に支持されると共に、先端部を固定金型(23)に連
結されて金型(21)のキャビティ(C) に連通されている。
また、このプランジャスリーブ(24)は、ここでは図示を
省略したシリンダ機構によって前後進させられるプラン
ジヤチップ(24a) を内部に配すると共に、後端寄り下部
に給湯口(24b) を設けてなり、その給湯口(24b) が、上
下方向に配された給湯管(26)を介して出湯室(27)に接続
されている。
【0031】一方、出湯室(27)は、送気管(28)を介して
加圧ガス供給源(29)に接続されており、また、その送気
管(28)は、第1実施例のものと同様に、送気用電磁弁(3
1)、減圧弁(32)、流量制御弁(33)、圧力センサを(34)お
よび排気用電磁弁(35)を中間に備えると共に、その流量
制御弁(34)と圧力センサを(34)とを調節器(36)に接続さ
せてなり、圧力センサを(34)で検出した出湯室(27)の圧
力値を電気信号として調節器(36)に伝え、その圧力値と
予め調節器(36)に記憶させたプログラムとに基づいて流
量制御弁(35)の開度を変更させて加圧ガス(G) の流量を
制御し、出湯室(27)の圧力上昇率を所定パタンに沿って
制御可能とされている。
【0032】本実施例のダイカスト鋳造機では、前記第
1実施例と同様に加圧ガス(G) の流量を制御すること
で、各鋳造サイクルにおけるランジャスリーブへの給湯
流速を、給湯初期では低くし、続いて高めて給湯するこ
とで、給湯開始時に流入する溶湯が乱流状態となってプ
ランジャスリーブ内の気体が混入することを確実に防止
する一方で、その給湯所要時間をより短縮させて、第1
実施例と同様に安定した品質の鋳造品を効率良く得るこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係るダイ
カスト鋳造機の給湯方法によれば、各鋳造サイクルにお
ける給湯開始時に、プランジャスリーブ内に流入する溶
湯先端が乱流状態になることを抑制して、溶湯に気体が
巻き込まれることを防止できなお、平均給湯流速を高め
て給湯所要時間をより短縮することができ、よって安定
した品質の鋳造品を効率良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の立形ダイカスト鋳造機の
概要構成および給湯手順の説明図であって、 (a)図は構
成要部断面図、(b) 図は給湯過程における出湯室圧力と
プランジャスリーブへの給湯流速およびプランジャチッ
プのストロークとの関係を示すグラフである。
【図2】本発明の第2実施例の横形ダイカスト鋳造機の
概要構成を示す要部断面図である。
【図3】従来の立形ダイカスト鋳造機の概要構成を示す
要部断面図である。
【図4】従来の立形ダイカスト鋳造機の給湯手順の説明
図である。
【符号の説明】
(1) --金型 (2) --移動金型 (3) --固定金型 (4) --プランジャスリーブ (4a)--プランジヤチップ (4b)--給湯口 (5) --マウスピース (6) --給湯管 (7) --出湯室 (8) --送気管 (9) --加圧ガス供給源 (10)--ボルスタ (11)--送気用電磁弁 (12)--減圧弁 (13)--流量制御弁 (14)--圧力センサ (15)--排気用電磁弁 (16)--調節器 (C) --キャビティ (E) --ガス抜き間隙 (G) --加圧ガス (M) --溶湯 (P) --出湯室圧力 (V) --給湯流速。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津根 清志 兵庫県神戸市北区東大池3丁目34番21号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対の金型間のキャビティに連通し、その
    金型キャビティに溶湯を圧入するためのプランジヤチッ
    プを有するプランジャスリーブと、溶湯を圧送するため
    の加圧ガス導入手段を有し、給湯管を介してプランジャ
    スリーブに設けられた給湯口に接続された出湯室とを備
    え、出湯室内の圧力を高めて溶湯をプランジャスリーブ
    内に給湯すると共に、プランジヤチップにて金型キャビ
    ティに圧入させて鋳造するダイカスト鋳造機において、
    前記プランジャスリーブ内への給湯時に、加圧ガス導入
    手段からの加圧ガス流量を制御して出湯室圧力を変化さ
    せて、プランジャスリーブへの給湯流速を、給湯初期で
    は低くし、続いて高めて給湯することを特徴とするダイ
    カスト鋳造機の給湯方法。
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