JPH07155299A - 眼底血流計 - Google Patents

眼底血流計

Info

Publication number
JPH07155299A
JPH07155299A JP5339469A JP33946993A JPH07155299A JP H07155299 A JPH07155299 A JP H07155299A JP 5339469 A JP5339469 A JP 5339469A JP 33946993 A JP33946993 A JP 33946993A JP H07155299 A JPH07155299 A JP H07155299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
fundus
blood vessel
measurement
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5339469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3387599B2 (ja
Inventor
Shinya Tanaka
信也 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP33946993A priority Critical patent/JP3387599B2/ja
Priority to US08/350,163 priority patent/US5640963A/en
Publication of JPH07155299A publication Critical patent/JPH07155299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3387599B2 publication Critical patent/JP3387599B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 最大ドップラシフト量の符号判定領域の検出
を行い、眼底血管の部位や方向によらない正しい血流状
態を測定する。 【構成】 測定用レーザー光源65からのレーザー光
は、被検眼Eに投射され、眼底Eaからの反射光は、孔あ
きミラー30の後方の小ミラー対32a、32bで反射
され、フォトマルチプライヤ34a、34bで受光さ
れ、システム制御部67に取り込まれ、光路切換ミラー
64の作用により先ず2孔付きアパーチャ62の開口部
からのドップラシフト量が測定される。次に、光路切換
ミラー64が信号光光路中に挿入され、他の一方の開口
部からの信号光による測定が行われる。これらの測定値
からシステム制御部67により符号の反転領域を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検眼の眼底上の血管
内の血流を計測する眼底血流計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は眼底血流計の従来例であり、眼科
診療に一般的に用いられているスリットランプを改造し
たものである。光路K1上には照明光学系が配置されてお
り、照明用光源1からの白色光束は孔あきミラー2で反
射され、スリット3、レンズ4、被検眼Eの角膜の屈折
力を相殺して眼底Eaを観察可能とするコンタクトレンズ
5を介して、眼底Ea上の血管Evを照明する。また、孔あ
きミラー2の背後の光路上には、測定用のHe−Neレ
ーザー光を発する測定用レーザー光源6が配置されてお
り、測定用レーザー光源6からの測定光は孔あきミラー
2の中央の開口部を通り、照明用光源1からの光束と同
軸にされ、眼底Eaを点状に照射する。
【0003】血管Ev内を流れる血球及び血管壁により散
乱反射された光束は、角度α’を成す光路K2、K3上に配
置された立体観察用の受光光学系の対物レンズ7a、7
bを通り、ミラー8a、8b、ミラー9a、9bで反射
され、接眼レンズ10a、10bを介し、検者により眼
底像として観察され、検者は接眼レンズ10a、10b
を覗いて眼底Eaを観察しながら測定部位を選択する。
【0004】図5は検者により観察される眼底像であ
り、照明光により照明されている領域I内で、測定対象
となる血管Evを接眼レンズ10a、10bの焦点面に予
め用意されているスケールSCと合軸すると、測定用レー
ザー光源6による測定光と血管Evが合軸され、測定用レ
ーザー光源6によるスポット光束PSによって測定部位が
決定される。このとき、測定光による眼底Eaによる反射
光束は、光ファイバ11a、11bを介してフォトマル
チプライヤ12a、12bで受光される。
【0005】この受光信号は血管Ev内を流れる血流によ
りドップラシフトした成分と、静止している血管壁で反
射された成分とが、それぞれ干渉することによって生ず
る所定のビート信号成分を含んでおり、このビート信号
を周波数解析して血管Ev内の血流速度を求める。
【0006】図6はフォトマルチプライヤ12a、12
bで測定された受光信号を周波数解析した結果の一例で
あり、横軸は周波数Δf 、縦軸はその出力ΔSを示して
いる。周波数の最大シフトΔfmaxと、入射光束の波数ベ
クトルκi 及び受光光束の波数ベクトルκs と、血流の
速度ベクトルυとの関係は、 Δfmax=(κs −κi)・υ …(1) と表すことができる。
【0007】従って、フォトマルチプライヤ12a、1
2bのそれぞれの受光信号から算出された周波数の最大
シフトΔfmax1 、Δfmax2 と、レーザー光の波長λと、
測定部位の屈折率n、眼内での受光光軸K2、K3のなす角
度αと、眼内で受光光軸K2、K3の作る平面と血流の速度
ベクトルυとのなす角度βを用いて、式(1) を変形する
と、血流の最大速度Vmaxは、 Vmax={λ/(nα)}・|Δfmax1 −Δfmax2 |/ cosβ …(2) と表すことができる。
【0008】このように、2方向から計測を行うことに
より測定光の入射方向の寄与が相殺され、眼底Ea上の任
意の部位の血流を計測することができる。
【0009】また、2本の受光光路K2、K3が作る平面と
眼底Eaとの交線Aと、この交線Aと血流の速度ベクトル
υとのなす角βとの関係から、真の血流速度を測定する
ためには、式(2) においてβ=0°として、交線Aを速
度ベクトルυに一致させる必要がある。このため従来例
では、受光光学系全体を回転させるか、又は受光光学系
中にイメージローテータを配置し、光学的に一致させる
ように構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例では、ドップラシフトの最大値Δfmaxは、血流によ
りシフトした成分と静止している血管壁との干渉信号と
して検出を行うため、周波数解析により得られる最大シ
フトΔfmaxは、|Δfmax|という符号情報の欠如したも
のとなる。
【0011】このため、眼底Eaの部位の異なる血管の血
流を測定する際には、最大周波数シフトΔfmax1 及びΔ
fmax2 の符号が共に正、共に負、正負異符号を持つ場合
が存在することになる。従って、測定する領域によって
は、(2) 式により最大血流速度Vmaxを決定することが不
可能になるという問題点が生ずる。
【0012】この問題を図7を使って説明すると、図7
において信号光は瞳Epの中心hi=0から入射され、散乱
光は瞳Epの所定部位hs1 、hs2 より受光されるとする
と、眼底Eaからこのhs1 、hs2 を見込む角度が図4の従
来例の受光光軸のなす角αとなる。
【0013】いま、眼底Eaの中心にある血管Ev1 と周辺
にある血管Ev2 を測定する場合を考えると、血管Ev1 の
測定を行う場合には、部位hs1 の方向からの受光信号に
より得られる最大周波数シフトΔfmax1 と、部位hs2 の
方向からの受光信号により得られる最大周波数シフトΔ
fmax2 とは異符号となる。この場合に、信号光は血管Ev
1 上に垂直に入射するため、信号光の方向によって生ず
る周波数シフトはなく、得られる周波数シフトは観察の
方向によって生ずるものだけとなる。ここで、血管Ev1
の血流の速度ベクトルυ1 と、hs1 方向の波数ベクトル
κs1及びhs2 の方向の波数ベクトルκs2を考えると、こ
れらは速度ベクトルυ1 の垂線に対し異なる方向に存在
するため、その内積は異符号となり、異符号の周波数シ
フトが起こっていることになる。
【0014】一方、周辺部位の血管Ev2 の測定を行う場
合には、周波数シフトが0となる正反射光κi'に対し、
同じ方向にhs1 の方向とhs2 の方向が存在するので、同
符号の周波数シフトが起きていることになる。ここで、
眼底Eaの中心Eoと血管Ev2 とを結んだ直線、即ち眼底Ea
の血管Ev2 における垂線と信号光の波数ベクトルκiの
方向とのなす角がφi であり、垂線に対し角φc であり
ベクトルκi と逆方向に向いたベクトルκi の正反射光
を示す波数ベクトルがκi'である。
【0015】本発明の目的は、上述の問題点を解決し、
測定光の入射方向を切換える入射方向切換え手段を設け
ることにより、上記の符号判定領域の検出を行い、眼底
血管の部位や方向によらない、常に正しい測定が行える
眼底血流計を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る眼底血流計は、被検眼の眼底上の血管に
可干渉の測定光を照射する測定光照射手段と、前記測定
光が血管内粒子により散乱される信号光及び血管壁から
散乱される参照光を異なる2方向から受光する受光手段
と、該受光手段のそれぞれの出力信号を周波数解析して
それぞれのドップラシフトを検出する信号処理手段と、
該信号処理手段の出力に基づいて血管内の血流速度を算
出する演算手段とを有し、前記測定光の眼底への入射方
向を前記受光手段の受光方向に対して切換える入射方向
切換手段と、該切換手段により切換えた異なる入射方向
を有する前記測定光から得られたドップラシフトを比較
する比較手段と、該比較手段の出力に基づいて装置を制
御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
【作用】上述の構成を有する眼底血流計は、可干渉の測
定光を眼底血管に照射し、血管内粒子及び血管壁からの
散乱光を2方向から受光して、血流によるドップラシフ
トを検出し、血管内の血流速を算出する際に、測定光の
入射方向を切換えて測定した血流速のそれぞれの結果を
比較し、測定信号の符号の反転の問題を回避する。
【0018】
【実施例】本発明を図1〜図3に図示の実施例に基づい
て詳細に説明する。図1は本実施例における眼底血流計
の構成図であり、白色光を発するタングステンランプ等
から成る照明用光源21から対物レンズ22に至る光路
上には、黄緑色域の光束のみを透過するバンドバスフィ
ルタ23、コンデンサレンズ24、ミラー25、フィー
ルドレンズ26、リングスリット27、リレーレンズ2
8、29、孔あきミラー30、イメージローテータ31
が配置されている。また、孔あきミラー30の開口部か
ら上方に2方向に延びる光路上には、それぞれ小ミラー
対32a、32b、レンズ33a、33b、フォトマル
チプライヤ34a、34bが配置された受光光学系35
が設けられている。なお、図1には重複を避けるため
に、小ミラー対32a、32bのうち、小ミラー32a
の光軸上の部材のみが示されている。
【0019】孔あきミラー30の背後の光路上には、イ
メージスタビライザ36が配置され、イメージスタビラ
イザ36内には、レンズ37、38、ガルバノメトリッ
クミラー39、レンズ40、41、ガルバノメトリック
ミラー42が順次に設けられている。ガルバノメトリッ
クミラー39、42は操作桿43により回転自在とさ
れ、ガルバノメトリックミラー39は紙面と垂直方向の
回転軸を中心に回転し、ガルバノメトリックミラー42
はこの回転軸と直交する紙面と平行な回転軸を中心に回
転する。
【0020】ガルバノメトリックミラー42の背後の光
路上には、光軸に沿って移動自在のフォーカシングレン
ズ45、レンズ46、ダイクロイックミラー47が配置
されダイクロイックミラー47の反射方向の光路上に
は、ハーフミラー48、レンズ49、テレビカメラ50
が配置されて、観察光学系52が構成され、テレビカメ
ラ50の出力はテレビモニタ51に接続されている。ま
た、ハーフミラー48の反射方向の光路上には、ミラー
53、レンズ54、フィルタ55、イメージインテンシ
ファイヤ付の一次元CCDアレイセンサ56が配置され
て、血管検出系57が構成されている。なお、ダイクロ
イックミラー47はガルバノメトリックミラー39、4
2と共役にされている。
【0021】ダイクロイックミラー47の通過側には、
レンズ59、被検眼Eの眼底Eaと共役な位置にあるアパ
ーチャ60、結像レンズ61、更に信号光であるレーザ
ー光を発する測定用レーザー光学系が配置されている。
測定用レーザー光学系は2孔付きアパーチャ62、アパ
ーチャ62の一方の孔の後方に配置された固定ミラー6
3、アパーチャ62の他方の孔の後方に配置された光路
切換ミラー64、切換ミラ−64の後方に配置された測
定用レーザー光源65により構成されており、2孔付き
アパーチャ62はダイクロイックミラー47、被検眼E
の瞳、2つのガルバノメトリックミラー39、42とほ
ぼ共役な位置にある。
【0022】また、CCDアレイセンサ56の出力は制
御回路66に接続されており、制御回路66は同調記憶
回路、メモリ処理回路、制御部等で構成される血管像解
析回路を有し、その出力はガルバノメトリックミラー3
9に接続されている。制御回路66にはシステム制御部
67からの出力が接続され、更に光路切換ミラー64を
駆動するミラー駆動手段68にもシステム制御部67の
出力が接続されている。また、フォトマルチプライヤ3
4a、34bの出力はシステム制御部67に接続されて
いる。
【0023】図2は被検眼Eの瞳孔に対する各光束の配
置を示し、リングスリット27の像27’は眼底Eaの全
体の照明光束位置を示し、小ミラー対32a、32bの
像32a’32b’はドップラ信号の受光光束位置を示
し、測定用レーザー光学系の2孔付きアパーチャ62の
2つの開口部62a、62bの像62a’、62b’は
信号光であるレーザー光の入射光束位置を示している。
また、孔あきミラー30の開口部像30’、ダイクロイ
ックミラー47の像47’は観察用光束位置を示してい
る。
【0024】照明用光源21からの照明光束は、バンド
バスフィルタ23、コンデンサレンズ24、ミラー2
5、フィールドレンズ26を経て、リングスリット27
の開口部に結像され、更にリレーレンズ28、29によ
り孔あきミラー30で再度結像された後に、イメージロ
ーテータ31、対物レンズ22を通り、被検眼Eの瞳孔
上にスリットリング像27’として結像され、眼底Eaを
ほぼ一様に照明する。
【0025】眼底Eaでの反射光は瞳孔における孔あきミ
ラー30の開口部像30’から取り出され、同じ光路を
戻って孔あきミラー30の開口部から、イメージスタビ
ライザ36のレンズ37、38、ガルバノメトリックミ
ラー39、レンズ40、41、ガルバノメトリックミラ
ー42を通り、更にフォーカシングレンズ45、レンズ
46を経てダイクロイックミラー47で反射され、ハー
フミラー48、レンズ49を通ってテレビカメラ50に
眼底像Ea’として結像し、テレビモニタ51に映出され
る。検者はテレビモニタ51を観察しながら装置のアラ
イメント及び測定部位の選択を行う。
【0026】また、ハーフミラー48で反射された光束
は、血管検出系57のミラー53、レンズ54、フィル
タ55を通り、CCDアレイセンサ56において、テレ
ビカメラ50で撮像される眼底像Ea’よりも拡大された
血管像Ev’として受光される。CCDアレイセンサ56
からの出力信号は、制御回路66内の血管像解析回路に
おいて、血管Evの移動量を表すデータに加工された後
に、制御回路66によりその移動量を補償するようにガ
ルバノメトリックミラー39が駆動制御される。
【0027】一方、測定用レーザー光源65からの信号
光は、光路切換ミラー64が光路から外れているので、
2孔付きアパーチャ62の一方の孔62aを通過した後
に、結像レンズ61により測定部位を特定するアパーチ
ャ60を通り、その後に上述した光路を逆に戻り、対物
レンズ22を介して瞳上における2孔付きアパーチャ6
2の開口部像62a’により光束位置が特定された状態
で、被検眼Eの眼底Ea上の血管Evに投光される。
【0028】この2孔付きアパーチャ62の開口部62
a、62bは、共役位置にあるダイクロイックミラー4
7の像47’の外側に結像されるため、信号光はダイク
ロイックミラー47でけられることがなく、血管Evから
の反射光束は同じ光路を戻り、その一部は小ミラー対3
2a、32bにより2方向に反射される。小ミラー対3
2a、32bでそれぞれ反射された光束は、瞳孔上でミ
ラー像32a’、32b’から取り出された光束であ
り、レンズ33a、33bを経てフォトマルチプライヤ
34a、34bにそれぞれ結像する。この受光信号は流
速測定のためにシステム制御部67に送られ、従来例と
同様に周波数解析が行われる。
【0029】一方、小ミラー対32a、32bで反射さ
れない光束は、瞳孔上における開口像30’から取り出
される光束であり、孔あきミラー30の開口部、イメー
ジスタビライザ36、フォーカシングレンズ45、レン
ズ46を通り、ダイクロイックミラー47で一部が反射
され、ハーフミラー48、レンズ49を経て、テレビカ
メラ50でスポット像として結像し、テレビモニタ51
に照明用光源21による眼底像Ea’と共に映出され、測
定部位の指標として作用する。
【0030】なお、測定用レーザー光源65による眼底
Eaでの反射光束は、ハーフミラー48を経て血管検出系
57に入射するが、フィルタ55が測定用レーザー光源
65の波長を遮光するため、CCDアレイセンサ56で
は照明用光源21による血管像Ev’のみを撮像すること
になる。
【0031】測定用レーザー光源65からの測定光は、
結像レンズ61の被検眼Eの眼底Eaと共役なアパーチャ
60の焦点面で結像され、フォーカシングレンズ45に
よりその共役関係が調節されている。従って、検者が図
示しないフォーカスノブを操作してフォーカスを行う
と、フォーカシングレンズ45が光軸に沿って移動し、
テレビカメラ50の撮像面、CCDアレイセンサ56の
撮像面、レンズ61のアパーチャ60の焦点面が同時に
眼底Eaと共役になり、眼底像Ea’と共にスポット像PSも
ピント合わせがなされる。
【0032】このときテレビモニタ51上には、図3に
示すように眼底像Ea’が映出される。上述のスポット像
PSは視野の中心に固定されているので、測定部位の選択
は操作桿43によりスポット像PSを所定の測定部位に一
致させ、イメージローテータ31を回転し、測定対象と
なる血管像Ev’を軸Aと合軸させる。座標軸Aの方向は
小ミラー対32a、32bの中心を結んだ平面と眼底Ea
との交差線方向を示し、テレビモニタ51上にイメージ
ローテータ31の調整用の指標として映し込まれる。検
者がイメージローテータ31を回転すると、被検眼Eの
眼底像Ea’が矢印Cのように回転する。
【0033】そして、血管Evと軸Aを一致させて、図5
におけるβ=0°とすることにより、次の(イ) 〜(ハ) の
利点が得られる。
【0034】(イ) 式(2) からβ=90°即ち cosβ=0
となった場合には、最大周波数シフトΔfmax1 とΔfmax
2 から最大血流速度Vmaxの絶対値を求めることができな
くなるが、β=0°となるように眼底像Ea’を回転すれ
ば測定不能位置を回避することができる。
【0035】(ロ) 角度βを測定する必要がなくなるため
に、誤差要因が減り作業が簡略化される。
【0036】(ハ) 従来例で述べたように、血流速度は血
管壁からの散乱反射光と血液中の散乱反射光との干渉信
号から求めるので、測定中に軸A方向に眼底Eaが移動し
ても、血管Evを軸A方向にほぼ平行にしておけば、測定
結果は影響されない。
【0037】一方、軸Aと直交する軸方向に眼底Eaが移
動した場合には、測定用レーザー光源65からの信号光
が測定部位の血管Evから逸脱して測定値が不安定になる
が、この場合はその方向についてのみ血管Evの移動量を
検知すればよいので、本実施例では血管検出系57とイ
メージスタビライザ36によりその一方向のみのトラッ
キングを行っている。
【0038】このトラッキングにおいて、何れの被検血
管Evについても精度良くかつ迅速に血流速度を測定する
ためには、血管像Ev’の移動量を検知するためのCCD
アレイセンサ56を、測定対象となる血管像Ev’に垂直
に配置するとよく、更にβ=0°とすることにより二次
元センサを使用する必要がなくなるという利点がある。
【0039】本実施例では、軸Aと直行する方向にCC
Dアレイセンサ56の素子が配列されており、図3に示
すように測定部位の選択が完了している場合には、血管
検出系57のCCDアレイセンサ56は、軸Aと直交す
る方向の棒状の領域Iで示される眼底像Ea’を拡大して
血管像Ev’として撮像している。
【0040】このようにアライメントが完了した後に、
検者が図示しない測定スイッチを押圧して測定を開始す
ると、この信号を受けてシステム制御部67は制御回路
66にトラッキング開始命令を発する。同時に、フォト
マルチプライヤ34a、34bの信号がシステム制御部
67に取り込まれ、先ず被検眼Eの瞳上のアパーチャ6
2の開口部像62a’の位置から入射した信号光による
最大周波数シフト|Δfmax1 |、|Δfmax2 |が求めら
れる。そして、|Δfmax1 |はフォトマルチプライヤ3
4aからの出力信号の処理結果であり、|Δfmax2 |は
フォトマルチプライヤ34bからの出力信号の処理結果
である。
【0041】ここで、入射される信号光は開口部像62
a’に位置し、受光光束位置32a’、32b’に対し
同方向の位置に設けられているため、通常であれば最大
速度Vmaxは(2) 式において cosβ=1とし、Vmax={λ
/(nα)}・||Δfmax1 |−|Δfmax2 ||によって求めら
れるが、眼底血管Evの位置により、真の流速はVmax=
{λ/(n/α)}・||Δfmax1 |+|Δfmax2 ||としな
くてはならない場合も存在する。本実施例では、初めに
仮測定として、この状態で先の(2) 式による最大速度Vm
axを算出した後に、システム制御部67の出力により光
路切換ミラー64を光路中に挿入し、2孔付きアパーチ
ャ62の他の一方の開口部62bから信号光を入射させ
て測定を行う。
【0042】この開口部62bが被検眼Eの瞳上に作る
開口部像62b’は図2に示したように、他方の開口部
像62a’の中心を通り、小ミラー対32a、32bの
像32a’、32b’の中心を結んだ直線と平行な直線
上に中心を持つよう配置するが、特に本実施例ではその
間隔は像32a’、32b’の中心間の距離より大き
く、かつ2つの直線の中点を結ぶ直線が、それぞれの中
心を結んだ直線と直交するように選んである。
【0043】入射光束位置をアパーチャ62の開口部像
62a’からこのように選んだ開口部像62b’に切換
えた後に、再びシステム制御部67は2つのフォトマル
チプライヤ34a、34bから信号を取り込み、それぞ
れの最大周波数シフト|Δfmax1'|、|Δfmax2'|を算
出し、(2) 式に従って最大速度Vmaxを算出するが、この
時の最大速度VmaxをVmax’とおくと、入射光束を上述の
ように選択することによって最大周波数シフト|Δfmax
1 |と|Δfmax2 |との符号が切換わる図7の角φi の
領域と、最大周波数シフト|Δfmax1'|と|Δfmax2'|
との符号が切換わる領域を分離することが可能となる。
符号が切換わらない領域においてはVmax≒Vmax’とな
る。また、最大速度VmaxかVmax’の一方の符号が切換わ
る領域においては、(符号の切換えがない側)>(符号
の切換がある側)という関係を作り出すことが可能とな
る。
【0044】従って、本実施例の装置において、システ
ム制御部67はこの2つの最大速度VmaxとVmax’とを比
較することにより、真の最大流速を求めるための適切な
信号光の入射方向を決定することができる。システム制
御部67はこの情報により光路切換ミラー64を適切な
状態にして本測定を行うように制御し、本測定において
は、適当な時間間隔で最大速度Vmax又はVmax’の測定、
算出を繰り返し、継続的な測定が行われる。
【0045】本実施例においては、最大速度VmaxとVma
x’を本測定前に判断する方法を示したが、これに代っ
て本測定前に最大速度Vmax、Vmax’を測定し算出してか
ら符号の反転の有無をチェックし、例えばその有無によ
って(2) 式の演算の符号を逆転するといったソフトウェ
アによる対応も可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る眼底血
流計は、2方向から眼底血流により生ずるドップラシフ
トを検出する際に、その測定光の入射方向を切換えて血
流速測定を行い、それぞれの測定結果を比較することに
よりその測定信号の符号反転の問題を回避することが可
能となる。このことにより、眼球内のどの位置、どの方
向に存在する血管に対しても、常に正しい血流速を計測
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の構成図である。
【図2】瞳上の光束配置の説明図である。
【図3】観察眼底像の説明図である。
【図4】従来例の構成図である。
【図5】観察眼底像の説明図である。
【図6】受光信号の周波数分布のグラフ図である。
【図7】眼内光束の配置の説明図である。
【符号の説明】
1、21 照明用光源 2、30 孔あきミラー 22 対物レンズ 31 ローテータ 36 イメージスタビライザ 52 観察光学系 57 血管検出系 62 2孔付きアパーチャ 64 光路切換ミラー 65 測定用レーザー光源 66 システム制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の眼底上の血管に可干渉の測定光
    を照射する測定光照射手段と、前記測定光が血管内粒子
    により散乱される信号光及び血管壁から散乱される参照
    光を異なる2方向から受光する受光手段と、該受光手段
    のそれぞれの出力信号を周波数解析してそれぞれのドッ
    プラシフトを検出する信号処理手段と、該信号処理手段
    の出力に基づいて血管内の血流速度を算出する演算手段
    とを有し、前記測定光の眼底への入射方向を前記受光手
    段の受光方向に対して切換える入射方向切換手段と、該
    切換手段により切換えた異なる入射方向を有する前記測
    定光から得られたドップラシフトを比較する比較手段
    と、該比較手段の出力に基づいて装置を制御する制御手
    段とを備えたことを特徴とする眼底血流計。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は前記入射方向切換手段を
    制御する請求項1に記載の眼底血流計。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は前記演算手段の演算内容
    を制御する請求項1に記載の眼底血流計。
JP33946993A 1993-12-03 1993-12-03 眼底血流計 Expired - Fee Related JP3387599B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33946993A JP3387599B2 (ja) 1993-12-03 1993-12-03 眼底血流計
US08/350,163 US5640963A (en) 1993-12-03 1994-11-30 Eye fundus blood flow meter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33946993A JP3387599B2 (ja) 1993-12-03 1993-12-03 眼底血流計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07155299A true JPH07155299A (ja) 1995-06-20
JP3387599B2 JP3387599B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=18327765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33946993A Expired - Fee Related JP3387599B2 (ja) 1993-12-03 1993-12-03 眼底血流計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3387599B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5894337A (en) * 1996-09-03 1999-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Eye fundus examining apparatus
EP0918995A1 (en) * 1996-07-30 1999-06-02 Charles E. Riva Confocal bidirectional laser doppler velocimetry
US6332683B1 (en) 1999-10-15 2001-12-25 Canon Kabushiki Kaisha Fundus examination apparatus
JP4708543B2 (ja) * 2000-06-14 2011-06-22 キヤノン株式会社 眼血流計
US8132914B2 (en) 2008-10-21 2012-03-13 Canon Kabushiki Kaisha Imaging control apparatus for capturing tomogram of fundus, imaging apparatus, imaging control method, program, and storage medium

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0918995A1 (en) * 1996-07-30 1999-06-02 Charles E. Riva Confocal bidirectional laser doppler velocimetry
EP0918995A4 (en) * 1996-07-30 1999-10-06 Charles E Riva CONFOCAL AND BIDIRECTIONAL LASER DOPPLER SPEED MEASUREMENT TECHNOLOGY
US5894337A (en) * 1996-09-03 1999-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Eye fundus examining apparatus
US6332683B1 (en) 1999-10-15 2001-12-25 Canon Kabushiki Kaisha Fundus examination apparatus
JP4708543B2 (ja) * 2000-06-14 2011-06-22 キヤノン株式会社 眼血流計
US8132914B2 (en) 2008-10-21 2012-03-13 Canon Kabushiki Kaisha Imaging control apparatus for capturing tomogram of fundus, imaging apparatus, imaging control method, program, and storage medium

Also Published As

Publication number Publication date
JP3387599B2 (ja) 2003-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3441159B2 (ja) 眼科装置
JP3332535B2 (ja) 眼科測定装置
JPH1075931A (ja) 眼底検査装置
JP2002034921A (ja) 眼底検査装置
JP3636886B2 (ja) 眼科装置
JPH09140671A (ja) 眼底血流計及び眼底トラッキング装置
US5640963A (en) Eye fundus blood flow meter
JP3636917B2 (ja) 眼屈折力測定装置
JP3387599B2 (ja) 眼底血流計
US6607272B1 (en) Retinal blood flow measuring apparatus using a laser beam
JP2002065623A (ja) 眼血流計
JPH0731596A (ja) 眼底血流計
JP3591952B2 (ja) 眼底検査装置
JP3441783B2 (ja) 眼底血流計
JP2000296108A (ja) 眼科検査装置
JP3639658B2 (ja) 眼科検査用光束偏向装置
JPH06217939A (ja) 眼科測定装置
JP2003010140A (ja) 眼底血流計
JP3437230B2 (ja) 眼底血流計
JP3636553B2 (ja) 眼底検査装置
JP4035247B2 (ja) 眼底血流計
JP3623999B2 (ja) 眼科診断装置
JP4724320B2 (ja) 眼血流計
JP3780058B2 (ja) 眼科装置
JP2000037351A (ja) 眼底検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110110

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120110

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130110

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees