JPH07153928A - 半導体基板およびその製造方法 - Google Patents

半導体基板およびその製造方法

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JPH07153928A
JPH07153928A JP29686393A JP29686393A JPH07153928A JP H07153928 A JPH07153928 A JP H07153928A JP 29686393 A JP29686393 A JP 29686393A JP 29686393 A JP29686393 A JP 29686393A JP H07153928 A JPH07153928 A JP H07153928A
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silicon
layer
substrate
silicon substrate
sige
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Kazuyoshi Furukawa
川 和 由 古
Sukemune Udou
働 祐 宗 有
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速動作に適したSi/SiGeヘテロ構造
とSOI構造とを兼ね備え、更にSiGe層に転位が発
生するのを可及的に防止することを可能にする。 【構成】 シリコン基板11と、このシリコン基板上に
形成された、シリコンによりも熱膨張係数の小さい材料
からなる絶縁膜14と、この絶縁膜上に形成されて前記
シリコン基板よりも厚さが薄いシリコン層12と、この
シリコン層上にヘテロエピタキシャル成長によって形成
したSiGe層16と、を備えていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体基板およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にバイポーラトランジスタは高速で
動作できる特徴を持ち、この特徴を発揮させるために微
細化や電極引き出し部の縮小などの改良が進んでいる。
現在、高速性を発揮させる根本的な技術改革としてヘテ
ロバイポーラトランジスタ(以下HBTともいう)と、
SOI(Silicon-On-Insulator)が注目されている。
【0003】HBTはエミッタとベースに異種の材料を
使い、エミッタのバンドギャップをベースのそれよりも
広くしたトランジスタである。バンドギャップ差で注入
効率が上がるので、ベースの不純物濃度を上げて抵抗を
下げることができ高速動作が可能となる。
【0004】HBTとしてはベースにGaAsを、エミ
ッタにGaAlAsを使う化合物半導体HBTが早くか
ら開発されてきた。近年では素子集積度やプロセス技術
に優れているシリコン半導体をベースにした、いわゆる
シリコンヘテロバイポーラトランジスタ(以下、SiH
BTという)の開発が進められている。SiHBTは2
種類に分類される。一つはワイドエミッタHBTと呼ば
れるもので、ベースの材料にシリコンを用い、エミッタ
にシリコンよりもバンドギャップが広いアモルファスシ
リコンやSiCを使うものである。もう一つはナロウベ
ースHBTと呼ばれるもので、エミッタの材料にシリコ
ンを用い、ベースにシリコンよりもバンドギャップが狭
いSiGe(SiとGeの混晶)使うものである。
【0005】一方、SOIは素子が形成されるシリコン
層すなわちSOI層を、SOI層を支持する基板と絶縁
体とで分離した構造で、Si/SiO2 /Siの3層構
造の基板やサファイアの上にシリコンの薄膜を成長させ
たSOS(Silicon-On-Sapphire) 基板が代表的なもので
ある。SOI層にバイポーラトランジスタを作ると、コ
レクタと基板間の寄生容量が減少し高速化が図れる。
【0006】SOIはその利点が古くから注目されてお
り、SOS以外に、酸化膜を設けた基板表面にアモルフ
ァスシリコンやポリシリコンを堆積しそれをヒーターや
電子線ビームなどで加熱して溶融再結晶させる再結晶
法、シリコン基板内に酸素を打ち込み基板内部に酸化シ
リコン層を形成するSIMOX(Seperation by IMplant
ed OXygen)法などが研究されている。しかしこれらの方
法には完全な結晶性を持つSOI層を作ることができな
い欠点がある。
【0007】全体がシリコンからなるバルクウェーハと
同様の結晶品質を持つSOIを得る方法として、絶縁膜
を介して2枚のウェーハを張り合わせる方法がある。特
にウェーハ直接接着技術と呼ばれる方法は、接着材料を
一切使わずに、表面を酸化したウェーハを接合一体化し
てSi/SiO2 /Siの3層構造基板を容易に得るこ
とができ、この方法によるSOI基板製造が実用化され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ナロウベースHBTの
一種であるSiGeHBTは、従来シリコンウェーハ基
板とし、その上にベース層となるSiGe混晶層をMB
E(分子線エピタキシー)やLPCVD(減圧CVD)
などで成長させたヘテロウェーハを使用している。そし
てSiGe組成比は一般に0.2から0.3前後が選ば
れる。しかしGeの格子定数がSiより大きいため、G
eの組成比を大きくしたりSiGeの厚さをある程度以
上にすると、成長させたSiGe層に転位が発生する問
題があった。
【0009】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であって、高速動作に適したSi/SiGeヘテロ構造
とSOI構造とを兼ね備え、更にSiGe層に転位が発
生するのを可及的に防止することのできる半導体基板お
よびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体基板
は、シリコン基板と、このシリコン基板上に形成され
た、シリコンよりも熱膨脹係数の小さい材料からなる絶
縁膜と、この絶縁膜上に形成されて前記シリコン基板よ
りも厚さが薄いシリコン層と、を備えていることを特徴
とする。
【0011】または本発明による半導体基板の製造方法
は、第1のシリコン基板と第2のシリコン基板とを、シ
リコンよりも熱膨脹係数の小さい材料からなる絶縁膜を
介して接合一体化する工程と、第2のシリコン基板を削
って所定の厚さにする工程と、第2のシリコン基板上に
SiGe層をヘテロエピタキシャル成長させる工程と、
を備えていることを特徴とする。
【0012】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、第1のシリコン基板上にSiGe層をヘテロエピタ
キシャル成長によって形成し、このSiGe層上にシリ
コン層を形成する工程と、第1のシリコン基板上のシリ
コン層と、第2のシリコン基板とを、熱膨脹係数がシリ
コンよりも小さな材料からなる絶縁膜を介して接合一体
化する工程と、第1のシリコン基板を所定の厚さとなる
まで粗削した後、エッチングによって残りの第1のシリ
コン基板を除去する工程と、を備えていることを特徴と
する。
【0013】
【作用】上述のように構成された本発明の半導体基板に
よれば、薄いシリコン層下に形成された絶縁膜の熱膨脹
係数はシリコン層よりも小さいため、シリコン層には引
張り応力が作用し、シリコン層の格子間隔が大きくな
る。これにより、シリコン層上に形成されたSiGe層
に転位が発生するのを可及的に防止することができる。
【0014】又、上述のように構成された本発明の半導
体基板の製造方法によれば、第1のシリコン基板と第2
のシリコン基板とがシリコンよりも熱膨脹係数の小さい
材料からなる絶縁膜を介して接合一体化され、その後、
第2のシリコン基板が所定の厚さとなるように削られた
後、この第2のシリコン基板上にSiGe層がヘテロエ
ピタキシャル成長される。これにより、第2のシリコン
基板上には引張り応力が作用し、第2のシリコン基板の
格子間隔が大きくなり、第2のシリコン基板上に形成さ
れたSiGe層に転位が発生するのを可及的に防止する
ことができる。
【0015】又、上述のように構成された本発明の半導
体基板の製造方法によれば、第1のシリコン基板上のシ
リコン層と第2のシリコン基板とが熱膨脹係数の小さな
材料からなる絶縁膜を介して接合一体化された後、第1
のシリコン基板が除去される。これにより、シリコン層
の格子間隔が大きくなり、シリコン層上に形成されたS
iGe層に転位が発生するのを可及的に防止することが
できる。
【0016】
【実施例】本発明による半導体基板の一実施例の構成を
図1に示す。この実施例の半導体基板は、シリコン基板
11上にシリコンよりも熱膨脹係数の小さい材料からな
る絶縁膜14が形成され、この絶縁膜14上にシリコン
基板11よりも薄いシリコン層12が形成され、更にこ
のシリコン層12上にヘテロエピタキシャル成長させた
SiGe層16が形成されている。
【0017】次に半導体基板の製造方法の第1の実施例
を図2を参照して説明する。まず、リンがドープされ
た、例えば比抵抗が5Ωcm、厚さが625μm、直径が
150mmのn型シリコンウェーハ11,12を用意し、
シリコンウェーハ12の上面および下面に厚さが1μm
の熱酸化膜14,15を各々形成し、シリコンウェーハ
11を、熱酸化膜14を介してシリコンウェーハ12と
直接接着する(図2(a)参照)。なお、熱酸化膜はシ
リコンウェーハ11と直接接着する側の面のみに形成し
ても良い。この直接接着は接着材料を一切使わずに2枚
のウェーハを結合一体化する技術であり、その原理と具
体的な製造工程は以下の通りである。
【0018】鏡面に研磨されたシリコンなどの基板を洗
浄活性化し、その鏡面同士を室温で接触させると両者は
自らの力で密着する。さらにこの密着した基板を熱処理
することで接合強度が増加し、強固な接合体が得られ
る。室温での密着は基板表面に形成されたOH基の相互
作用によるもので、また熱処理による強度増加は脱水縮
合反応等で、OH基同士の結合がSi−O−Si結合か
らSi−Si結合に変わるためと考えられている。熱処
理による強度増大は200℃以上の温度で観察される。
【0019】次に直接接着の具体的な工程を説明する。
先ず接着する基板をH2 SO4 −H2 2 混合液、HC
l−H2 2 混合液、コリン−H2 2 混合液、または
王水等で洗浄した後、10分程度水洗し、スピンドライ
ヤ等で脱水乾燥する。これらの処理を経た基板を、清浄
な雰囲気下でその鏡面同士を密着させる。この操作によ
り2枚の基板はある程度の強度をもって接着する。更に
こうして接着した基板を拡散炉などで熱処理することで
接着強度が上がり、2枚の基板が完全に一体化される。
接着強度の向上は約200℃以上の熱処理で観察され
る。強度は900〜1000℃で飽和する。そしてより
高温の、例えば1200〜1300℃以上にすると、接
着した基板に結晶欠陥が発生する可能性が大きい。この
ため、熱処理は1000〜1100℃で行うのが好まし
い。また、熱処理は、例えば、酸素、水素、窒素、不活
性ガス、水蒸気、或いはこれらの混合雰囲気中で行うこ
とができる。
【0020】なお図2(a)における直接接着工程は、
2 SO4 −H2 2 混合液で2枚の基板を洗浄した
後、HCl−H2 2 混合液で再洗浄し、密着接合後、
酸素を5%含む窒素雰囲気中で1100℃、2時間の熱
処理を行った。
【0021】上述のようにして直接接着した後、図2
(b)に示すようにシリコンウェーハ12を研磨により
5μmの厚さまで薄くする。この時点で半導体基板はシ
リコンウェーハ12側が凸になるように50〜80μm
反っていた。次に、この基板に減圧CVD法によってシ
ラン、ゲルマン、ジボランを用いてPタイプのSiGe
層16を厚さ100nm成長させる(図2(c)参
照)。
【0022】このようにして形成されたSOI構造の半
導体基板を透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、Si
Ge層16上には転位は見られなかった。なお、本実施
例のSOI基板と比較するために、バルクシリコンウェ
ーハ上に本実施例と同じ条件でSiGe層を成長させた
が、このSiGe層には転位が見られた。
【0023】これは次の理由による。接着熱処理の際、
酸化膜は粘性流動を起こすので応力は発生していない。
しかし熱処理後室温に戻る際温度が下がっていくと酸化
膜の粘性が上がり固体となり、シリコンと酸化膜はある
温度で固着し、その後シリコンと酸化膜の熱膨張差によ
り応力が発生する。固着温度は種々の条件で変化する
が、熱酸化膜の場合975℃との報告がある。シリコン
は酸化膜よりも熱膨張係数が大きいので温度が低下する
と縮もうとするが、両者が固着一体化しているのでシリ
コンと酸化膜の境界面とその近傍にはシリコン中に引っ
張り応力が発生する。すなわちシリコンは酸化膜に引っ
張られ通常より格子間隔が広がった状態となっている。
一方、SiGe層に発生する転位はSiGeの格子定数
がシリコンより大きいことに起因して生じるので、本実
施例のようにシリコンの格子間隔が大きくなれば転位が
発生しなくなる。
【0024】直接接着で製造したSOI基板のシリコン
層12中のシリコンの格子間隔を顕微ラマン散乱法で断
面方向に測定し、ラマンシフトから応力に換算した場合
の断面応力分布を図7に示す。この図7において、負の
応力は引張り応力を表わし、引張り応力が働いていると
ころはシリコンの格子間隔が広がっていることを示して
いる。応力のかかり方は酸化膜厚などの条件で異なる
が、図7に示すグラフからも分かるように、シリコンと
酸化膜との界面から10μmまでは格子が広がっている
ことが観察された。
【0025】また、シリコン/SiO2 /シリコンの3
層構造で上下のシリコン層11,12の厚さが異なる場
合、圧縮応力がかかっていてシリコンを引伸ばそうとし
ている酸化膜14が基板厚さ方向の中心からずれた位置
にあるので、応力モーメントのバランスを保つために、
基板は薄いほうのシリコン層12の面が凸状になるよう
に反る。その結果、薄いほうのシリコン層すなわちSO
I層は引伸ばされ、その格子間隔が広がる。
【0026】以上説明したよにう本実施例によれば、S
OI構造上にSiGe層をヘテロエピタキシャル成長さ
せることでミスフィット、すなわちヘテロ接合した場合
の格子定数が異なることに起因する転移の発生を防ぐこ
とができる。
【0027】なお、図2(a)〜(c)に示した工程に
従って製造された半導体基板を用いてトランジスタを形
成する方法を図2(d)および(e)を参照して説明す
る。上述のようにして形成された基板を使い、選択的に
SiGe層16の一部を取り去り、残りをベース領域と
し、SOI層12の一部を素子分離のために取り去る
(図2(d)参照)。コレクタ電極コンタクトのために
n型高濃度部17をSOI層12上に設け、n型のポリ
シリコンエミッタ18をSiGe層16上に設け、エミ
ッタE、ベースB、コレクタCの各電極を設けてHBT
を完成する(図2(e)参照)。このトランジスタにお
いては、隣接するトランジスタとの素子分離を開放溝2
5(図2(e)参照)で行っているが、必要に応じて溝
25の埋込み、表面平担化、表面保護を行う。
【0028】このようにSOI層12にコレクタ領域
を、その上のSiGe層16にベース領域を設けた半導
体装置は、転位が少なく高性能である。またミスフィッ
トにより転位が発生しない限界最大膜厚である臨界厚を
広げることができ、ベースを厚くできるので高耐圧の半
導体装置が得られる。さらにSiGe中のGe組成比を
大きくできるので注入効率を高めることができる。
【0029】以上の説明では直接接着によってSOIウ
ェーハを形成したが、絶縁膜の熱膨張係数がシリコンよ
りも小さく、シリコン中に引張り応力が発生するように
形成することが可能ならば、他の接合方法、例えば、電
圧を印加して2枚のウェーハを接合する静電接着や、低
融点ガラスによる張合せなどの方法を用いても良い。
【0030】次に本発明による半導体基板の製造方法の
第2の実施例を図3を参照して説明する。この実施例に
よる製造方法は、SOI層12に例えばSbのように原
子半径がシリコンより大きい元素を拡散したものであ
る。まず、n型シリコンウェーハ11,12を用意し、
シリコウェーハ12の一方の面、例えば裏面に、シリコ
ンよりも原子半径の大きな原子、例えばSbの拡散層1
3(厚さ2〜3μm)を形成した後、このシリコンウェ
ーハの表面および裏面上に熱酸化膜14,15を形成
し、拡散層13上に形成された熱酸化膜14を介してシ
リコンウェーハ11をシリコンウェーハ12と第1の実
施例の場合と同様に直接接着する(図3(a)参照)。
その後、シリコンウェーハ12を研磨により5μmの厚
さまで薄くする(図3(b)参照)。その後、第1の実
施例の場合と同様にシリコンウェーハ12上にSiGe
層16をヘテロエピタキシャル成長させる(図3(c)
参照)。
【0031】このようにして製造された半導体基板も第
1の実施例の製造方法によって製造された基板と同様の
効果を有する。
【0032】第2の実施例で得られた基板において、S
iGe層16の一部を選択的に取り去り、残りをベース
領域とし、SOI層12および拡散層13の一部を素子
分離のために取り去り、その後拡散層13上のSOI層
12の一部を拡散層13が露出するまで除去し(図3
(d)参照)、そしてn型のポリシリコンエミッタ18
をSiGe層16上に設け、エミッタE、ベースB、コ
レクタCの各電極を設ければHBTが完成する。なお、
この場合は図2(e)の場合と異なり、高濃度部17
(図2(e)参照)を設けないで、コレクタ電極Cは露
出させた拡散層13から直接取る。
【0033】このように拡散層13は、SOI層12中
のシリコンの格子間隔を広げてミスフィットに起因する
転位を避ける以外に、コレクタ電流を取り出して純方向
抵抗を下げる効果と、高濃度部15の形成を省略できる
効果がある。拡散層13を作るには高温にする必要があ
るが、高温熱処理はSiGe層16とSOI層12の界
面を乱し、HBTの性能を下げる。このため、拡散層1
3をSiGe層の成長前に形成しておく意義は大きい。
【0034】次に第2の実施例の製造工程によって製造
された半導体基板を用いて他のHBTを形成する場合を
説明する。
【0035】第2の実施例の場合と同様に作成したSO
I基板に、SOI層12の表面からSb拡散層17を通
り、分離酸化膜14まで達するトレンチ溝51をRIE
を用いて掘り、溝51の内部と溝51の周辺の一部にn
型拡散層52を形成する(図4(a)参照)。溝51の
内部と基板表面を酸化膜53で覆い、溝51をポリシリ
コンなどで埋め、表面を平担化する(図4(b)参
照)。表面の酸化膜53の一部を開口し、そこにベース
領域となるSiGe層16とエミッタ領域になるシリコ
ン層20をガスソースMBEを使い選択的に成長させる
(図4(c)参照)。シリコン層20上にポリシリコン
20を介してエミッタ電極Eを設け、シリコン層20の
一部をSiGe層16が露出するまで取り去ってベース
電極Bを設け、n型不純物層52上の酸化膜53を開口
し、コレクタ電極Cを形成し、HBTが完成する(図4
(d)参照)。
【0036】このHBTは、図2(e)および図3
(e)に示したメサ型に比べて表面が平担であり、素子
の微細化による高性能化と高集積化に適する。またSi
Ge層16の成長前に、溝51の埋め込み、拡散層1
3,52の形成、酸化膜53の形成を行うので、高温プ
ロセスが可能である利点を有する。
【0037】なお、上述のようなSOI構造のSiGe
HBTは高速性が追及されるデバイスなので、SOI層
12の厚さは薄く設計されることが多く、1μm以下が
要求される場合も少なくない。しかしながら現状の研磨
技術による厚さ精度は高々±1μm程度である。更にS
OI基板を研磨する場合に裏面を基準にして行うため
に、支持基板の厚さのばらつきがSOI層12の厚さに
影響する。一般にシリコンウェーハ面内厚さのばらつき
のTTV(Total Thickness Variation )は数μmあ
る。したがって、研磨技術を利用した厚さ調整では精度
が不十分である場合もあるので、SOI層の厚さ調整を
精度良く行うことのできる半導体基板の製造方法の一実
施例を図5を参照して説明する。
【0038】まず、リンがドープされた、比抵抗が5Ω
cm、厚さが625μm、直径が150mmのn型シリコン
ウェーハ11と21を用意し、シリコンウェーハ21上
に減圧CVD法を用いてSiGe層16を100nm成
長させ、更にその上にn型のシリコン層12を厚さ1μ
m成長させる(図5(a)参照)。
【0039】次に、シリコンウェーハ11上に例えば水
素燃焼酸化により厚さが1μmの熱酸化膜14を形成
し、このシリコンウェーハ11を熱酸化膜14を介して
シリコンウェーハ21上のシリコン層12と直接接着す
る(図5(b)参照)。この直接接着は、例えばH2
4 −H2 2 混合液とHCl−H2 2 混合液とを用
いて接合面を洗浄した後、酸素を3%含む窒素雰囲気中
で、680℃、15分間の熱処理を行った。
【0040】直接接着後、平面研削盤を用いてシリコン
基板21が約10μm程度残るように粗削を行い(図5
(c)参照)、その後、残っているシリコン基板21を
重クロム酸カリを含むKOH溶液を用いてエッチング除
去することにより本実施例の半導体基板を得る(図5
(d)参照)。
【0041】この実施例によって製造される半導体基板
はSOI層12の厚さを精度良く調節できるとともに、
SiGe層に転位が生じるのを防止できる。
【0042】なお、シリコン基板21をエッチングする
際には、シリコン基板21のエッチング速度がSiGe
層のエッチング速度よりも早いエッチング方法を用いる
必要がある。上記実施例によって製造された半導体基板
を用いて、素子間分離を図2(e)に示す溝25ではな
く、LOCOS(Local oxidization of silicon)で行
った半導体装置の断面を図6に示す。符号18はエミッ
タ領域となるn型ポリシリコン層であり、符号61はS
iO2 からなる素子分離領域であり、符号65はコレク
タ電極のコンタクトのためのn型の高濃度部である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、高速動作に適したSi
/SiGeヘテロ構造とSOI構造を兼ね備え、更にS
iGe層に転位が発生するのを可及的に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体基板の構成を示す断面図。
【図2】本発明による半導体基板の製造方法の第1の実
施例の製造工程を示す断面図。
【図3】本発明による半導体基板の製造方法の第2の実
施例の製造工程を示す断面図。
【図4】本発明による半導体基板を用いて形成された半
導体装置の断面図。
【図5】本発明による半導体基板の製造方法の第3の実
施例の製造工程を示す断面図。
【図6】図5に示す製造工程によって製造された半導体
基板を用いて形成された半導体装置の構成を示す断面
図。
【図7】本発明の効果を説明するグラフ。
【符号の説明】
11 シリコン基板 12 シリコン層 13 拡散層 14 熱酸化膜 15 熱酸化膜 16 SiGe層 17 n型高濃度部 18 n型シリコン層 21 シリコン基板 25 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/331 29/73 H01L 29/72

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン基板と、 このシリコン基板上に形成された、シリコンよりも熱膨
    脹係数の小さい材料からなる絶縁膜と、 この絶縁膜上に形成されて前記シリコン基板よりも厚さ
    が薄いシリコン層と、 このシリコン層上にヘテロエピタキシャル成長によって
    形成したSiGe層とを備えていることを特徴とする半
    導体基板。
  2. 【請求項2】前記シリコン層は、シリコンよりも原子半
    径の大きな不純物が拡散された拡散層を備えていること
    を特徴とする請求項1記載の半導体基板。
  3. 【請求項3】第1のシリコン基板と第2のシリコン基板
    とを、シリコンよりも熱膨脹係数の小さい材料からなる
    絶縁膜を介して接合一体化する工程と、 第2のシリコン基板を削って所定の厚さにする工程と、 前記第2のシリコン基板上にSiGe層をヘテロエピタ
    キシャル成長させる工程と、 を備えていることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】前記接合一体化は前記第1のシリコン基板
    と第2のシリコン基板の少くとも一方の表面に酸化膜を
    形成し、第1のシリコン基板と第2のシリコン基板とを
    直接接着により接合一体化することを特徴とする請求項
    3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】第1のシリコン基板上にSiGe層をヘテ
    ロエピタキシャル成長によって形成し、このSiGe層
    上にシリコン層を形成する工程と、 前記第1のシリコン基板上の前記シリコン層と、第2の
    シリコン基板とを、熱膨脹係数がシリコンよりも小さな
    材料からなる絶縁膜を介して接合一体化する工程と、 前記第1のシリコン基板を所定の厚さとなるまで粗削し
    た後、エッチングによって残りの第1のシリコン基板を
    除去する工程と、 を備えていることを特徴とする半導体基板の製造方法。
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