JPH071536B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH071536B2 JPH071536B2 JP61143252A JP14325286A JPH071536B2 JP H071536 B2 JPH071536 B2 JP H071536B2 JP 61143252 A JP61143252 A JP 61143252A JP 14325286 A JP14325286 A JP 14325286A JP H071536 B2 JPH071536 B2 JP H071536B2
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- Japan
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- film
- substrate
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- recording
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- Thin Magnetic Films (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高密度記録特性の優れた垂直記録用の薄膜型磁
気記録媒体に関する。
気記録媒体に関する。
従来の技術 従来、短波長記録特性の優れた磁気記録方式として、垂
直記録方式がある。この方式においては垂直磁気異方性
を有する垂直磁気記録媒体が必要となる。このような媒
体に信号を記録すると、残留磁化は媒体の膜面に略垂直
方向を向く。従って信号が短波長になる程媒体内反磁界
は減少し、優れた再生出力が得られる。垂直磁気記録媒
体として、従来、最も優れていると考えられているもの
は、高分子材料あるいは非磁性金属等の非磁性基板上
に、直接に、あるいはパーマロイ膜等の軟磁性層を介し
て、CoとCrを主成分とし垂直磁気異方性を有する磁性層
(以下この磁性層をCo−Cr垂直磁気異方性膜と呼ぶ)を
スパッタ法あるいは真空蒸着法により形成したものであ
る。
直記録方式がある。この方式においては垂直磁気異方性
を有する垂直磁気記録媒体が必要となる。このような媒
体に信号を記録すると、残留磁化は媒体の膜面に略垂直
方向を向く。従って信号が短波長になる程媒体内反磁界
は減少し、優れた再生出力が得られる。垂直磁気記録媒
体として、従来、最も優れていると考えられているもの
は、高分子材料あるいは非磁性金属等の非磁性基板上
に、直接に、あるいはパーマロイ膜等の軟磁性層を介し
て、CoとCrを主成分とし垂直磁気異方性を有する磁性層
(以下この磁性層をCo−Cr垂直磁気異方性膜と呼ぶ)を
スパッタ法あるいは真空蒸着法により形成したものであ
る。
発明が解決しようとする問題点 スパッタ法や真空蒸着法で満足な記録再生特性を有する
Co−Cr垂直磁気異方性膜を作製する際には、基板温度を
200℃程度にする必要がある。200℃以下でも垂直磁気異
方性膜が得られるが、膜面に垂直方向の保磁力Hc⊥が小
さい。特に、量産に最適と考えられている真空蒸着法で
は、200℃以下の基板温度ではHc⊥は200Oe以下である。
また磁化機構も、垂直磁気記録媒体として適している磁
化回転のみによらず、磁壁移動による割合が多い。その
結果、再生出力が低く、またノイズも高くなり、高いS/
Nが得られない。一方、200℃程度の基板温度で、Co−Cr
垂直磁気異方性膜を形成すると、Hc⊥は500〜1000Oe程
度になり、磁化機構は磁化回転が主になる。この場合に
は再生出力が高く、ノイズは低くなり、高いS/Nが得ら
れる。
Co−Cr垂直磁気異方性膜を作製する際には、基板温度を
200℃程度にする必要がある。200℃以下でも垂直磁気異
方性膜が得られるが、膜面に垂直方向の保磁力Hc⊥が小
さい。特に、量産に最適と考えられている真空蒸着法で
は、200℃以下の基板温度ではHc⊥は200Oe以下である。
また磁化機構も、垂直磁気記録媒体として適している磁
化回転のみによらず、磁壁移動による割合が多い。その
結果、再生出力が低く、またノイズも高くなり、高いS/
Nが得られない。一方、200℃程度の基板温度で、Co−Cr
垂直磁気異方性膜を形成すると、Hc⊥は500〜1000Oe程
度になり、磁化機構は磁化回転が主になる。この場合に
は再生出力が高く、ノイズは低くなり、高いS/Nが得ら
れる。
以上の様に、高いS/Nを有する垂直磁気異方性膜を作製
するためには、基板温度を200℃程度にする必要があ
る。このことは、現在磁気テープやフロッピーディスク
に大量かつ安定に使用されている安価なポリエチレンテ
レフタレートフィルム等の耐熱性の悪い基板を使用する
ことが困難であることを意味する。ポリエチレンテレフ
タレートフィルム等の耐熱性の悪い基板を使用出来ない
と、実際に垂直磁気異方性膜を量産することは非常に困
難である。ポリエチレンテレフタレートフィルムを基板
として使用する際には、基板温度を100℃以下にする必
要があり、このための条件を見い出すことが、現時点に
おいて最大の課題である。
するためには、基板温度を200℃程度にする必要があ
る。このことは、現在磁気テープやフロッピーディスク
に大量かつ安定に使用されている安価なポリエチレンテ
レフタレートフィルム等の耐熱性の悪い基板を使用する
ことが困難であることを意味する。ポリエチレンテレフ
タレートフィルム等の耐熱性の悪い基板を使用出来ない
と、実際に垂直磁気異方性膜を量産することは非常に困
難である。ポリエチレンテレフタレートフィルムを基板
として使用する際には、基板温度を100℃以下にする必
要があり、このための条件を見い出すことが、現時点に
おいて最大の課題である。
問題点を解決するための手段 この目的を達成するため本発明は基板上にCo,Cr,Ni,Al
あるいはCo,Cr,Ni,Al,Cu及び微量不純物から成る磁性層
を形成するものである。
あるいはCo,Cr,Ni,Al,Cu及び微量不純物から成る磁性層
を形成するものである。
作用 従来のCo−Cr垂直磁気異方性膜に対し、本発明の組成を
有する膜は、基板としてポリエチレンテレフタレートフ
ィルムが使用可能な100℃以下の基板温度で、高Hc⊥に
なりうる。すなわち100℃以下の基板温度においても、
高いS/Nを有する垂直磁気異方性膜が得られる。
有する膜は、基板としてポリエチレンテレフタレートフ
ィルムが使用可能な100℃以下の基板温度で、高Hc⊥に
なりうる。すなわち100℃以下の基板温度においても、
高いS/Nを有する垂直磁気異方性膜が得られる。
実施例 以下に本発明の実施例について説明する。真空蒸着法に
より、膜厚10μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に、Co−23重量%Cr,Co−20重量%Cr−20重量%Ni,
Co−19重量%Cr−30重量%Ni,Co−23重量%Cr−0.4重量
%Al,Co−19重量%Cr−6重量%Al,Co−20重量%Cr−19
重量%Ni−04重量%Al,Co−18重量%Cr−18重量%Ni−
3重量%Alなる組成の膜を形成し、これらの膜の静磁気
特性,結晶配向性及び記録再生特性を調べた。膜を作製
する際に用いた真空蒸着装置の内部構造の概略を第1図
に示す。基板1は円筒状キャン2に沿って矢印Aの向き
に走行する。蒸発源6と円筒状キャン2との間にはマス
ク5が配置されており、蒸発原子はスリットSを通って
基板1に付着する。3,4はそれぞれ基板1の供給ロール
及び巻取りロールである。第1図に示される様な真空蒸
着装置を用いて磁性層を形成すると、テープ状の垂直磁
気記録媒体が非常に生産性良く得られる。蒸着の際に
は、磁性薄膜の堆積速度を6000Å/秒とし、膜厚、飽和
磁化Msをそれぞれ2500Å及び320〜360emu/ccとした。な
お、膜中のCr濃度及びAl濃度は、蒸着時に粒状のCr及び
Alを蒸発源の中に供給することにより調整した。また、
蒸着時の円筒状キャン表面の温度は60℃とした。
より、膜厚10μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に、Co−23重量%Cr,Co−20重量%Cr−20重量%Ni,
Co−19重量%Cr−30重量%Ni,Co−23重量%Cr−0.4重量
%Al,Co−19重量%Cr−6重量%Al,Co−20重量%Cr−19
重量%Ni−04重量%Al,Co−18重量%Cr−18重量%Ni−
3重量%Alなる組成の膜を形成し、これらの膜の静磁気
特性,結晶配向性及び記録再生特性を調べた。膜を作製
する際に用いた真空蒸着装置の内部構造の概略を第1図
に示す。基板1は円筒状キャン2に沿って矢印Aの向き
に走行する。蒸発源6と円筒状キャン2との間にはマス
ク5が配置されており、蒸発原子はスリットSを通って
基板1に付着する。3,4はそれぞれ基板1の供給ロール
及び巻取りロールである。第1図に示される様な真空蒸
着装置を用いて磁性層を形成すると、テープ状の垂直磁
気記録媒体が非常に生産性良く得られる。蒸着の際に
は、磁性薄膜の堆積速度を6000Å/秒とし、膜厚、飽和
磁化Msをそれぞれ2500Å及び320〜360emu/ccとした。な
お、膜中のCr濃度及びAl濃度は、蒸着時に粒状のCr及び
Alを蒸発源の中に供給することにより調整した。また、
蒸着時の円筒状キャン表面の温度は60℃とした。
蒸着膜の静磁気特性は振動試料型磁力計で測定し、膜面
に垂直方向の保磁力Hc⊥、膜面内の保磁力Hcを求め
た。結果を第1表にまとめてある。結晶配向性はX線分
析装置によりΔθ50を測定し評価した。Δθ50も第1表
にまとめてある。なおΔθ50は稠密六方構造を有する磁
性薄膜の(002)面に関するロッキング曲線の半値幅で
あり、C軸の膜面に垂直方向への配向度合いを示す。一
般にΔθ50の小さい膜程C軸が膜面に垂直方向に良く配
向しており垂直磁気異方性エネルギーが大きく、垂直磁
気記録媒体として優れている。記録再生特性はMn−Znフ
ェライトから成るギャップ長0.14μmのリング形ヘッド
を用いて測定した。120KFRPIの信号の再生出力、ノイズ
及びS/Nを第1表に示す。なお120KFRPIとは1インチ当
たり120000回磁化反転のあるディジタル信号の記録密度
である。また、再生出力、ノイズ及びS/Nともに、Co−2
3重量%Cr膜を基準、すなわち0dBとして相対値で示して
ある。
に垂直方向の保磁力Hc⊥、膜面内の保磁力Hcを求め
た。結果を第1表にまとめてある。結晶配向性はX線分
析装置によりΔθ50を測定し評価した。Δθ50も第1表
にまとめてある。なおΔθ50は稠密六方構造を有する磁
性薄膜の(002)面に関するロッキング曲線の半値幅で
あり、C軸の膜面に垂直方向への配向度合いを示す。一
般にΔθ50の小さい膜程C軸が膜面に垂直方向に良く配
向しており垂直磁気異方性エネルギーが大きく、垂直磁
気記録媒体として優れている。記録再生特性はMn−Znフ
ェライトから成るギャップ長0.14μmのリング形ヘッド
を用いて測定した。120KFRPIの信号の再生出力、ノイズ
及びS/Nを第1表に示す。なお120KFRPIとは1インチ当
たり120000回磁化反転のあるディジタル信号の記録密度
である。また、再生出力、ノイズ及びS/Nともに、Co−2
3重量%Cr膜を基準、すなわち0dBとして相対値で示して
ある。
第1表から、従来の組成であるCo−23重量%Cr膜はHc⊥
が120Oeと非常に低く、さらにHcの方がHc⊥よりも大
きく、磁壁移動が磁化機構にかなりの割合を占めている
ことがわかる。また、Co−23重量%Cr膜の120KFRPIにお
ける再生出力の絶対値は150μVP-P/mm.T.m/秒である。1
50μVP-P/mm.T.m/秒とは、ヘッドのトラック幅を1mm、
ヘッドのコイル巻数を1ターン、ヘッドと媒体間の相対
速度を1m/秒と換算した場合の出力が150μVP-Pというこ
とである。Co−23重量%Cr−20重量%Ni膜及びCo−19重
量%Cr−30重量%Ni膜の特性を見ると、NiをCo−Crに入
れるとHc⊥は多少大きくなるが、Δθ50が大きくなり結
晶配向性が劣化してしまうことがわかる。Δθ50が10°
以下であれば、記録再生特性の劣化は殆どないが、10°
を越えると再生出力、特に短波長領域における再生出力
が低下する。Co−CrにNiを添加しただけでは再生出力、
ノイズ及びS/Nの改善はあまり見られない。
が120Oeと非常に低く、さらにHcの方がHc⊥よりも大
きく、磁壁移動が磁化機構にかなりの割合を占めている
ことがわかる。また、Co−23重量%Cr膜の120KFRPIにお
ける再生出力の絶対値は150μVP-P/mm.T.m/秒である。1
50μVP-P/mm.T.m/秒とは、ヘッドのトラック幅を1mm、
ヘッドのコイル巻数を1ターン、ヘッドと媒体間の相対
速度を1m/秒と換算した場合の出力が150μVP-Pというこ
とである。Co−23重量%Cr−20重量%Ni膜及びCo−19重
量%Cr−30重量%Ni膜の特性を見ると、NiをCo−Crに入
れるとHc⊥は多少大きくなるが、Δθ50が大きくなり結
晶配向性が劣化してしまうことがわかる。Δθ50が10°
以下であれば、記録再生特性の劣化は殆どないが、10°
を越えると再生出力、特に短波長領域における再生出力
が低下する。Co−CrにNiを添加しただけでは再生出力、
ノイズ及びS/Nの改善はあまり見られない。
次にCo−CrにAlを添加した膜について説明する。Co−23
重量%Cr−0.4重量%Al膜は、Hc⊥はCo−23重量%Crに
比べわずかに高くなっているが、Δθ50も多少大きくな
っている。S/Nの改善は2dB程度である。またAl添加量を
増加させたCo−19重量%Cr−6重量%Al膜は、Hc⊥は30
0Oeと高くなっているが、Δθ50が25°と非常に大きく
なっており、膜面の垂直方向に記録することが困難にな
っている。その結果120KFRPIの再生出力は、Co−23重量
%Cr膜に対して−6dBと低くなっている。以上の様にCo
−CrにAlを添加しただけでは、S/Nの改善はあまり見ら
れない。Al添加量を4重量%よりも多くすると、膜面に
垂直方向へのC軸の配向が大幅に乱れてしまい、垂直磁
気異方性膜ではなくなってしまう。
重量%Cr−0.4重量%Al膜は、Hc⊥はCo−23重量%Crに
比べわずかに高くなっているが、Δθ50も多少大きくな
っている。S/Nの改善は2dB程度である。またAl添加量を
増加させたCo−19重量%Cr−6重量%Al膜は、Hc⊥は30
0Oeと高くなっているが、Δθ50が25°と非常に大きく
なっており、膜面の垂直方向に記録することが困難にな
っている。その結果120KFRPIの再生出力は、Co−23重量
%Cr膜に対して−6dBと低くなっている。以上の様にCo
−CrにAlを添加しただけでは、S/Nの改善はあまり見ら
れない。Al添加量を4重量%よりも多くすると、膜面に
垂直方向へのC軸の配向が大幅に乱れてしまい、垂直磁
気異方性膜ではなくなってしまう。
最後にCo−CrにNi及びAlを添加した膜について説明す
る。Co−20重量%Cr−19重量%Ni−0.4重量%Al膜及びC
o−18重量%Cr−18重量%Ni−3重量%Al膜ともに、Hc
⊥は500Oeを越えており、かつΔθ50は10°以下であ
る。これらの膜の記録再生特性はほぼ同様であり、Co−
23重量%Cr膜に対し、120KFRPIの再生出力が6dB高く、
ノイズは7dB低くなっている。その結果S/Nは13dB高くな
っている。120KFRPIにおける再生出力の絶対値は300μV
P-P/mm.T.m/秒と非常に高い値である。また、Hc⊥がHc
よりも大きくなっており、磁化回転が磁化機構の主な
要因になっている。
る。Co−20重量%Cr−19重量%Ni−0.4重量%Al膜及びC
o−18重量%Cr−18重量%Ni−3重量%Al膜ともに、Hc
⊥は500Oeを越えており、かつΔθ50は10°以下であ
る。これらの膜の記録再生特性はほぼ同様であり、Co−
23重量%Cr膜に対し、120KFRPIの再生出力が6dB高く、
ノイズは7dB低くなっている。その結果S/Nは13dB高くな
っている。120KFRPIにおける再生出力の絶対値は300μV
P-P/mm.T.m/秒と非常に高い値である。また、Hc⊥がHc
よりも大きくなっており、磁化回転が磁化機構の主な
要因になっている。
Co−Cr−Ni−AlにさらにCuを4重量%以下添加すると、
Hc⊥が増加し600〜700Oeになる。この様な膜では、120K
FRPIにおける再生出力は、Cuを添加しない膜とほぼ同程
度であるが、ノイズが1〜3dB低下し、S/Nが向上する。
4重量%を越える量のCuを添加するとΔθ50は10°以上
になってしまい、短波長領域における再生出力が大幅に
低下する。
Hc⊥が増加し600〜700Oeになる。この様な膜では、120K
FRPIにおける再生出力は、Cuを添加しない膜とほぼ同程
度であるが、ノイズが1〜3dB低下し、S/Nが向上する。
4重量%を越える量のCuを添加するとΔθ50は10°以上
になってしまい、短波長領域における再生出力が大幅に
低下する。
比較のために、円筒状キャン表面の温度を200℃とし
て、第1表に示された膜と全く同様の方法で、膜厚12μ
mのポリイミドフィルム上に形成した、膜厚2500ÅのCo
−23重量%Cr膜の、第1表と同様の特性を第2表に示
す。
て、第1表に示された膜と全く同様の方法で、膜厚12μ
mのポリイミドフィルム上に形成した、膜厚2500ÅのCo
−23重量%Cr膜の、第1表と同様の特性を第2表に示
す。
第1表と第2表を比較するとわかる様に、Co−CrにNi及
びAlを添加した膜は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが使用可能な、60℃というキャン表面温度で作製し
たにもかかわらず、耐熱性のあるポリイミドフィルム上
に、キャン表面温度200℃で作製したCo−Cr膜とほぼ同
様の静磁気特性及び記録再生特性を有する。なお、Δθ
50はCo−CrにNi及びAlを添加した膜の方がCo−Cr膜より
も大きくなっているが、10°以下であれば記録再生特性
には殆ど影響を及ぼさない。
びAlを添加した膜は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが使用可能な、60℃というキャン表面温度で作製し
たにもかかわらず、耐熱性のあるポリイミドフィルム上
に、キャン表面温度200℃で作製したCo−Cr膜とほぼ同
様の静磁気特性及び記録再生特性を有する。なお、Δθ
50はCo−CrにNi及びAlを添加した膜の方がCo−Cr膜より
も大きくなっているが、10°以下であれば記録再生特性
には殆ど影響を及ぼさない。
Co−Cr−Ni−Al膜あるいはCo−Cr−Ni−Al−Cu膜におい
て、Cr添加量が7重量%未満の場合には、垂直磁気異方
性が不十分であり、垂直記録が出来ない。その結果短波
長領域の出力は非常に低い。Cr添加量が26重量%より多
い場合も、Msが小さくなり過ぎて出力が非常に低い。従
ってCr添加量は7〜26重量%の範囲にする必要がある。
Ni添加量に関しては、Ni添加量が5重量%未満ではNiの
効果は見られない。また30重量%を越えると、垂直磁気
異方性が不十分になり、垂直記録が不可能になる。Al添
加量が0.1重量%未満の場合には、Alの効果は見られな
い。Al添加量が4重量%を越えると、垂直磁気異方性が
不十分になり短波長領域における再生出力は大幅に低下
する。
て、Cr添加量が7重量%未満の場合には、垂直磁気異方
性が不十分であり、垂直記録が出来ない。その結果短波
長領域の出力は非常に低い。Cr添加量が26重量%より多
い場合も、Msが小さくなり過ぎて出力が非常に低い。従
ってCr添加量は7〜26重量%の範囲にする必要がある。
Ni添加量に関しては、Ni添加量が5重量%未満ではNiの
効果は見られない。また30重量%を越えると、垂直磁気
異方性が不十分になり、垂直記録が不可能になる。Al添
加量が0.1重量%未満の場合には、Alの効果は見られな
い。Al添加量が4重量%を越えると、垂直磁気異方性が
不十分になり短波長領域における再生出力は大幅に低下
する。
以上においては、ポリエチレンテレフタレートフィルム
あるいはポリイミドフィルムを基板として用いた例につ
いて説明したが、これら以外の高分子フィルムあるいは
非磁性金属基板を用いても結果は変わらない。また、高
分子フィルムとCo−Cr,Co−Cr−Ni,Co−Cr−Al,Co−Cr
−Ni−Al,Co−Cr−Ni−Al−Cu膜との間にパーマロイ膜
等の軟磁性膜、Ti,Ge,Si,Al2O3等の非磁性膜を設けて
も、上記と同様の効果が得られた。
あるいはポリイミドフィルムを基板として用いた例につ
いて説明したが、これら以外の高分子フィルムあるいは
非磁性金属基板を用いても結果は変わらない。また、高
分子フィルムとCo−Cr,Co−Cr−Ni,Co−Cr−Al,Co−Cr
−Ni−Al,Co−Cr−Ni−Al−Cu膜との間にパーマロイ膜
等の軟磁性膜、Ti,Ge,Si,Al2O3等の非磁性膜を設けて
も、上記と同様の効果が得られた。
発明の効果 本発明によれば、ポリエチレンテレフタレートフィルム
等の耐熱性の悪い基板を用いても、短波長領域において
高いS/Nを有する垂直記録用の薄膜型磁気記録媒体が得
られる。
等の耐熱性の悪い基板を用いても、短波長領域において
高いS/Nを有する垂直記録用の薄膜型磁気記録媒体が得
られる。
図は真空蒸着装置の内部構造の概略図である。 1……基板、2……円筒状キャン、3……供給ロール、
4……巻取りロール、5……マスク、6……蒸発源。
4……巻取りロール、5……マスク、6……蒸発源。
Claims (2)
- 【請求項1】基板上にCo,Cr,Ni,AlあるいはCo,Cr,Ni,A
l,Cu及び微量不純物から成る磁性層が形成された磁気記
録媒体。 - 【請求項2】Crが7〜26重量%,Niが5〜30重量%,Alが
0.1〜4重量%,Cuが4重量%以下,残部がCo及び微量不
純物である特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61143252A JPH071536B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 磁気記録媒体 |
DE8787104996T DE3773050D1 (de) | 1986-04-03 | 1987-04-03 | Magnetischer aufzeichnungstraeger. |
EP87104996A EP0247334B1 (en) | 1986-04-03 | 1987-04-03 | Magnetic recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61143252A JPH071536B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63815A JPS63815A (ja) | 1988-01-05 |
JPH071536B2 true JPH071536B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=15334423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61143252A Expired - Fee Related JPH071536B2 (ja) | 1986-04-03 | 1986-06-19 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH071536B2 (ja) |
-
1986
- 1986-06-19 JP JP61143252A patent/JPH071536B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63815A (ja) | 1988-01-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |