JPH07153574A - 電界発光素子とその製造方法 - Google Patents

電界発光素子とその製造方法

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JPH07153574A
JPH07153574A JP5321004A JP32100493A JPH07153574A JP H07153574 A JPH07153574 A JP H07153574A JP 5321004 A JP5321004 A JP 5321004A JP 32100493 A JP32100493 A JP 32100493A JP H07153574 A JPH07153574 A JP H07153574A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造プロセスを複雑にすることのない単純な
構造のカラー表示の電界発光素子とその製造方法を提供
する。 【構成】 透明基板11と、その一方の面に一方向に向
けて形成された複数の透明電極12と、透明電極12お
よび透明基板11上に形成されかつ透明電極上にて所定
間隔をおいて多数の孔14を形成してなる絶縁性のシャ
ドーマスク層13と、孔内に充填された発光層15と、
発光層15上に形成されかつ透明電極12と直交する方
向に向けて形成された複数の背面電極16とを有した電
界発光素子10。発光層15が少なくとも2種類の異な
る発光色を呈する発光材料を含んで形成されている。ま
た、この電界発光素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー表示の電界発光素
子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にエレクトロルミッネセンス素子
(EL素子)と呼ばれる電界発光素子としては、例えば
図9に示すような構造のものが従来知られている。図9
において符号1は電界発光素子であり、この電界発光素
子1は、透明基板2上にITO等からなるストリップ状
の透明電極3…が平行に形成され、該透明電極3…上お
よび透明基板2の露出面上に単一の発光層4が蒸着、コ
ーティング、印刷等の方法を用いて形成され、さらにそ
の上に前記透明電極3…と直交するようにしてストリッ
プ状の背面電極5…が形成されたマトリックス構造のも
のである。ところで、このような電界発光素子1では、
発光層4が単一材料でシート状に形成されているため、
単色での表示しか得られず、多色によるカラー表示が行
えないといった不満があった。
【0003】また、このような電界発光素子1において
前記不満を解消するべくカラー表示化したものとして
は、例えば図10に示すような電界発光素子6が提案さ
れている。この電界発光素子6は、図10に示した電界
発光素子1において、透明基板2と透明電極3…との間
にカラーフィルタ7を設けたものである。ここで、カラ
ーフィルタ7としては3原色のスペクトルを含んだもの
が用いられ、一層でこれに対応できない場合には二層あ
るいは三層で構成されたものが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示した構成の電界発光素子6では、視野角等の問題に
よって透明電極3…を透明基板2上でなくカラーフィル
タ7上に形成することから、製造プロセスが図9に示し
たものと大きく異なってしまい、また、特に複数層でカ
ラーフィルタ7を形成する場合にはプロセスそのものが
複雑になってしまうといった問題があり、さらに発光材
料もカラーフィルタに対応させる必要上その種類(材
質)が限定されてしまうといった問題や、カラーフィル
タによって透過光の強度が弱められるといった問題があ
る。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、製造プロセスを複雑にす
ることのない単純な構造のカラー表示の電界発光素子と
その製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の電界発光素子では、透明基板と、その一方の面に
一方向に向けて形成された複数の透明電極と、該透明電
極および前記透明基板上に形成されかつ該透明電極上に
て所定間隔をおいて多数の孔を形成してなる絶縁性のシ
ャドーマスク層と、前記孔内に充填された発光層と、該
発光層上に形成されかつ前記透明電極と直交する方向に
向けて形成された複数の背面電極とを具備してなり、前
記発光層が少なくとも2種類の異なる発光色を呈する発
光材料を含むことを前記課題の解決手段とした。
【0007】請求項2記載の電界発光素子の製造方法で
は、一方の面に一方向に向けて形成された複数の透明電
極を有する透明基板の透明電極側に、該透明電極のそれ
ぞれの長さ方向に所定間隔をおいて該透明電極を露出せ
しめる孔を有した絶縁性のシャドーマスク層を形成する
工程と、前記透明電極のうちの第一の透明電極群を作用
極として用いて電気化学法により該第一の透明電極群上
の前記孔内に所定の発光色を呈する第一の発光層を形成
し、次いで、前記第一の透明電極群以外の透明電極のう
ち前記第一の透明電極群とは異なる第二の透明電極群を
作用極として用いて電気化学法により該第二の透明電極
群上の前記孔内に第一の発光層とは異なる発光色を呈す
る第二の発光層を形成する工程と、該発光層を覆って、
前記透明電極と直交する方向に向けて複数の背面電極を
形成する工程と、を具備することを前記課題の解決手段
とした。
【0008】
【作用】請求項1記載の電界発光素子によれば、透明電
極と背面電極との間に各色の発光層を形成したことから
従来の単色表示の電界発光素子に近い単純な構造とな
り、したがって透明基板上に透明電極を形成することが
できるなど従来の製造プロセスを大きく変える必要がな
くなってその製造プロセスが単純化される。また、発光
層が絶縁性のシャドーマスク層の孔内に形成されている
ことから、該発光層がシャドーマスク層によって区切ら
れたことによりクロストークの影響が少なくなる。
【0009】請求項2記載の電界発光素子の製造方法に
よれば、発光層の作製を電気化学法によって行うことか
ら、比較的簡易な装置の使用により発光層の作製が可能
になり、また、透明電極上の所定位置に孔を有したシャ
ドーマスク層を形成し、この孔内に発光層を形成するよ
うにしたことから、無駄なく、所望する箇所にのみ発光
層を形成することが可能になる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の電界発光素子をEL表示素子
からなるマトリックスカラー表示用の電界発光素子に適
用した場合の一実施例を示す図であり、この図において
符号10は電界発光素子、11は透明基板である。透明
基板11は、ガラス、プラスチック、プラスチックフィ
ルム等の透明材料からなるもので、その一方の面にはス
トリップ状に形成された透明電極12が複数平行に配置
されている。透明電極12…はITO等からなるもの
で、所定の幅で形成され、かつ所定の間隔をおいて配列
されたものである。なお、これら透明電極12…は、後
述するように二つおきに配置された第一の透明電極群1
2aと、この第一の透明電極群12a以外の透明電極1
2…のうちの二つおきに配置された第二の透明電極群1
2bと、これら第一の透明電極群12a、第二の透明電
極群12b以外の透明電極12…からなる第三の透明電
極とに分けられている。
【0011】これら透明電極12…上および該透明電極
12…が形成されていない透明基板11の上には絶縁性
のシャドーマスク層13が形成されている。このシャド
ーマスク層13には、前記透明電極12…上に多数の孔
14…が形成されている。これら孔14…は、透明電極
12…上にて所定間隔をおいて形成されたもので、透明
電極12…と直交する方向にて多数の列を形成するよう
に配置されたものである。また、これら孔14…には、
それぞれに赤色発光層15a、緑色発光層15b、青色
発光層15cのいずれかが充填形成されている。
【0012】赤色発光層15a、緑色発光層15b、青
色発光層15cはそれぞれ有機物発光層によって形成さ
れたもので、具体的にはポリ(3−n−ヘキシルチオフ
ェン)等のポリ(アルキルチオフェン)、及びフェニレ
ンビニレン、チエニレンビニレン、ピロール、アニリ
ン、フルオレン等の誘導体の重合物などの導電性高分子
に、クマリン系(緑〜黄色)、ペリレン系(赤色)、オ
キサゾール系(緑〜黄色)、オキサジン系、ナフタレン
系(青色)、キノロン系等の蛍光色素が適宜添加分散さ
れ各色に対応せしめられたものなどからなっている。
【0013】また、これら赤色発光層15a、緑色発光
層15b、青色発光層15cは、それぞれの色のものが
一つの透明電極群、この例では赤色発光層15aが第一
の透明電極群12a上の孔14…内に形成され、緑色発
光層15bが第二の透明電極群12b上の孔14…内に
形成され、青色発光層15cが第三の透明電極群12c
上の孔14…内に形成されている。そして、このような
構成により各発光層15a、15b、15c…は、同一
透明電極上にて全て同一色で構成され、かつ該三色の発
光層15a、15b、15c…が透明電極12…の並び
に沿って色毎に同順序で繰り返し配列されたものとなっ
ている。
【0014】そして、これらシャドーマスク層14およ
び各発光層15a、15b、15c…上には、該発光層
15a、15b、15c…を覆い、かつ前記透明電極1
2…と直交してストリップ状の背面電極16…が形成配
置されている。ここで、各発光層15a、15b、15
cは、それぞれの幅が透明電極12および背面電極16
の幅よりも狭く形成されて隣接する透明電極12または
背面電極16と接触することのないようにされており、
後述するごとくクロストークの影響を確実に防止する構
造となっている。
【0015】このような構成の電界発光素子10を製造
するには、まず、蒸着法やスパッタ法等によって予めI
TO等の透明電極膜を形成した透明基板11を用意し、
該透明電極膜をエッチング等によりストリップ状でかつ
それぞれが平行となるようにパターン化して図2に示す
ように透明基板11上に透明電極12…を形成する。
【0016】次に、透明基板11の透明電極12…を形
成した側に、印刷法、塗布法(スピンコート法、ロール
コート法)、ラミネート法等によって絶縁性のシャドー
マスク層13を形成するとともに、フォトリソグラフィ
ーによって図3に示すように透明電極12…の所定位置
が露出するよう透明電極12…上に所定間隔をあけて孔
14…を形成する。また、孔14…の形成と同時に、透
明基板11の一端部のシャドーマスク層13を除去し、
電極取出部17(図4参照)を形成する。
【0017】次いで、透明電極12…のうち二つおきに
配置された透明電極からなる第一の透明電極群12aを
作用極として用い、図4に示すように赤色発光層15a
を形成するための重合液18a中にて電解重合を行うこ
とにより、図5に示すように第一の透明電極群12a上
の孔14…内にそれぞれ赤色発光層15a…を形成す
る。
【0018】電解重合は、図4に示したように重合液1
8aを満たした重合槽19内で行う。このときに使用す
る重合液18aは赤色発光層15aを形成するためのも
ので、水、プロピレンカーボネイト、アセトニトリル、
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、スルホ
ラン等の溶媒に導電性高分子材料を形成するためのモノ
マと、色素及び電解質とを溶解してなるものである。モ
ノマとして具体的には、3−n−ヘキシルチオフェン等
のアルキルチオフェン、フェニレンビニレン、チエニレ
ンビニレン、ピロール、アニリン、フルオレン等の導電
性高分子材料及びその誘導体の一種または複数種が用い
られ、色素としてはクマリン系、ペリレン系、オキサゾ
ール系、オキサジン系、ナフタレン系、キノロン系等の
蛍光色素及びその誘導体、さらにはカチオン系、アニオ
ン系の色素のうち、赤色を形成するために選択された一
種または複数種が用いられ、また電解質としては適宜な
塩、酸、塩基の一種あるいは複数種が用いられる。
【0019】そして、このような重合液18a中にて電
解重合を行うには、まず孔部14…を形成した透明基板
11を、その電極取出部17にて露出した透明電極12
…を電源20に接続して重合液18a中に浸漬し、さら
に電源20に接続した対極21、参照極22を重合液1
8a中にそれぞれ浸漬する。なお、電極取出部17につ
いては重合液18a中に浸漬しないようにするのはもち
ろんである。次いで、電源20をオンして透明基板11
の作用極として機能する第一の透明電極群12aと対極
21間に所定の電圧を印加することにより、第一の透明
電極群12a上の孔14…内にそれぞれ重合膜を析出
し、図5に示すように赤色発光層15a…を形成する。
【0020】そして、このように赤色発光層15a…を
形成した後、重合液18aから透明基板11を取り出し
て洗浄・乾燥を行い、さらに重合液を変え、すなわち緑
色発光層15bを形成するための重合液18bを用い、
図4に示した電解重合法と同様にして第二の透明電極群
12bを作用極として用いて図6に示すように該第二の
透明電極12b上の孔14…内に緑色発光層15b…を
形成し、さらに同様にして青色発光層15cを形成する
ための重合液18cを用いて第三の透明電極群12c上
の孔14…内に青色発光層15c…を形成する。
【0021】なお、緑色発光層15b、青色発光層15
c用の各重合液18b、18cについては、前述した赤
色発光層15aを形成するための重合液18aと同様の
もので、赤色形成用の色素に代えて緑色あるいは青色を
形成するための色素を用いたものが用いられる。
【0022】その後、図1に示すように透明電極12…
と直交し、かつ各発光層15a、15b、15c…を覆
うようにしてストリップ状の背面電極16…を複数形成
することにより電界発光素子10を得る。背面電極16
…の形成については、蒸着法、スパッタ法等によって金
属層を形成した後、エッチングにより一部を除去してス
トライプ状にするといった手法が採られる。ここで、金
属層を形成する金属材料としては、In、Mg、Ca等
の仕事関数の低い、すなわち電子注入性の高い金属が好
適に用いられる。このような金属を背面電極16…とす
ることにより、各電極(透明電極12…、背面電極16
…)からのキャリア(ホール、電子)の注入および各発
光層15a、15b、15c…内での再結合が効率よく
行われ、結果として得られた電界発光素子10は発光性
能の高いものとなる。
【0023】このようにして得られた電界発光素子10
にあっては、透明電極12…上に各発光層15a、15
b、15c…を形成したことから、図10に示した電界
発光素子6のようにカラーフィルタ7を用いる必要がな
く、したがって透明基板11上に透明電極12…を形成
することができるなど従来の製造プロセスを大きく変え
ることなく製造することができる。
【0024】また、発光層自体を3原色化するとともに
発光層15a、15b、15c…を規則的に配列したこ
とから、これら各発光層15a、15b、15c…を適
宜組み合わせて駆動させることによりカラー表示を行う
ことができる。したがって、前述したようにカラーフィ
ルタ7を用いる必要がないことから、透過光が弱められ
るといった不都合がなくなる。さらに、発光層15a、
15b、15c…が絶縁性のシャドーマスク層13の孔
14…内に形成されていることから、該発光層15a、
15b、15c…がシャドーマスク層により区切られた
ことによってクロストークの影響が少なくなり、これに
よって不要部分での漏れ電流が少なくなって消費電流が
抑さえられるとともに、にじみのないシャープなカラー
表示が可能になる。
【0025】また、この電界発光素子10の製造方法に
あっては、発光層15a、15b、15c…の形成を電
解重合法によって行うことから、図4に示したごとく比
較的簡易な装置の使用により発光層15a、15b、1
5c…を形成することができ、また、シャドーマスク層
13の孔14…内に発光層15a、15b、15c…を
形成するようにしたことから、該発光層15a、15
b、15c…を無駄なく、所望する箇所にのみ形成する
ことができ、これによって製造コストの低減化を図るこ
とができる。さらに、シャドウマスク層13の孔14…
内にのみ発光層15a、15b、15c…を形成するこ
とから、該発光層15a、15b、15c…の形成面が
比較的小面積となり、したがって大面積の発光層を形成
する場合に比べ発光層(膜)を均一にかつ欠陥のないよ
うに形成することができる。
【0026】また、この電解発光素子10を駆動させる
場合には、透明電極12…を走査しながら各透明電極1
2の走査タイミングに同期してその透明電極12上にて
表示すべきデータを供給し、赤色、緑色、青色の各発光
層15a、15b、15cを発光させる、いわゆる時分
割駆動とすればよく、これにより電解発光素子10はフ
ルカラー表示が可能になる
【0027】なお、前記実施例では各発光層15a、1
5b、15c…の形成法として電解重合法を採用した
が、本発明の製造方法はこれに限定されることなく、電
解合成法、吸着法、泳動法等の電気化学法を採用しても
よいのはもちろんである。また、前記実施例では発光層
15a、15b、15c…をそれぞれ一層とする構造の
電界発光素子について説明したが、例えば図7に示すよ
うに正孔輸送層23と電子輸送層24とから各発光層が
形成される、いわゆるシングルヘテロ構造(正孔輸送層
あるいは電子輸送層のいずれか一方を発光層とする)の
電界発光素子としてもよく、さらに図8に示すように正
孔輸送層25と発光層26と電子輸送層27とから各発
光層が形成される、いわゆるダブルヘテロ構造の電界発
光素子としてもよい。
【0028】また、各発光層15a、15b、15c…
と透明電極12または背面電極16との間に誘電体層を
介在させる構造を採用することもできる。また、前記実
施例では各発光層15a、15b、15c…を、直線状
に形成された透明電極12および背面電極16の各交差
部に形成してフルカラー表示を得ているが、例えば各発
光層15a、15b、15c…を1ライン毎に半ピッチ
ずつずらし、透明電極12または背面電極16をジグザ
グに形成するようにしたデルタ配列またはモザイク状配
列としてもよい。また、この発明はフルカラー表示のみ
に限らず、マルチカラー表示にも適用することが可能で
あり、その場合には各色の発光層15a、15b、15
c…を表示すべき文字、図柄状に形成すればよい。
【0029】さらに、前記実施例において、特に透明基
板11としてポリエチレンフィルムやポリエステルフィ
ルム等の長尺状の透明フィルムを用いれば、本発明の電
界発光素子をフレキシブルな電界発光素子とすることが
でき、さらにその場合、各発光層15a、15b、15
c…の形成として電解めっき法や電解重合法等の湿式法
を用いればロール・トゥ・ロールの製造方法を用いて連
続的に製造することができ、これによりその生産性を上
げ、コストダウンを図ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1記載の電界発光素子は、透明電極と背面電極との間
に各色の発光層を形成して従来の単色表示のパネルに近
い単純な構造にしたものであるから、例えば透明基板上
に透明電極を形成することができるなど従来の製造プロ
セスを大きく変える必要がなくなってその製造プロセス
を単純化することができ、既存の設備をそのまま用いる
ことなどによって生産コストの増大を抑制することがで
きる。また、発光層が絶縁性のシャドーマスク層の孔内
に形成されていることから、該発光層がシャドーマスク
層により区切られたことによってクロストークの影響が
少なくなり、これによって不要部分での漏れ電流が少な
くなって消費電流が抑さえられるとともに、にじみのな
いシャープなカラー表示を実現することができる。
【0031】請求項2記載の電界発光素子の製造方法
は、発光層の形成を電気化学法で行うことにより比較的
簡易な装置で発光層を形成できるようにしたものである
から、製造プロセスを簡略化して電界発光素子の製造コ
ストを低減することができる。また、シャドーマスク層
の孔内に発光層を形成するようにしたものであるから、
該発光層を無駄なく、所望する箇所にのみ形成すること
ができ、これによって製造コストの低減化をより一層図
ることができる。さらに、シャドウマスク層の孔内にの
み発光層を形成することから、該発光層の形成面が比較
的小面積となり、したがって大面積の発光層を形成する
場合に比べ発光層(膜)を均一にかつ欠陥のないように
形成することができ、鮮明な表示を可能にすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界発光素子の一実施例を示す一部切
欠斜視図。
【図2】本発明の製造方法を説明するための図であっ
て、透明基板上にストリップ状の透明電極が設けられて
いる状態を示す斜視図。
【図3】孔を有するシャドウマスク層を形成した状態を
示す要部斜視図。
【図4】電解重合装置の概略構成図。
【図5】孔部内に第一の(赤色)発光層を形成した状態
を示す一部破断斜視図。
【図6】孔部内に第二の(緑色)発光層を形成した状態
を示す一部破断斜視図。
【図7】本発明方法が適用される発光素子の変形例を示
す側断面図。
【図8】本発明方法が適用される発光素子の別の変形例
を示す側断面図。
【図9】従来の電解発光素子の一例を示す要部斜視図。
【図10】従来の電解発光素子の他の例を示す要部斜視
図。
【符号の説明】
10 電界発光素子 11 透明基板 12 透明電極 12a 第一の透明電極群 12b 第二の透明電極群 12c 第三の透明電極群 13 シャドーマスク層 14 孔 15a 赤色発光層(第一の発光層) 15b 緑色発光層(第二の発光層) 15c 青色発光層(第三の発光層) 16 背面電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、その一方の面に一方向に向
    けて形成された複数の透明電極と、該透明電極および前
    記透明基板上に形成されかつ該透明電極上にて所定間隔
    をおいて多数の孔を形成してなる絶縁性のシャドーマス
    ク層と、前記孔内に充填された発光層と、該発光層上に
    形成されかつ前記透明電極と直交する方向に向けて形成
    された複数の背面電極とを具備してなり、前記発光層が
    少なくとも2種類の異なる発光色を呈する発光材料を含
    むことを特徴とする電界発光素子。
  2. 【請求項2】 一方の面に一方向に向けて形成された複
    数の透明電極を有する透明基板の透明電極側に、該透明
    電極のそれぞれの長さ方向に所定間隔をおいて該透明電
    極を露出せしめる孔を有した絶縁性のシャドーマスク層
    を形成する工程と、前記透明電極のうちの第一の透明電
    極群を作用極として用いて電気化学法により該第一の透
    明電極群上の前記孔内に所定の発光色を呈する第一の発
    光層を形成し、次いで、前記第一の透明電極群以外の透
    明電極のうち前記第一の透明電極群とは異なる第二の透
    明電極群を作用極として用いて電気化学法により該第二
    の透明電極群上の前記孔内に第一の発光層とは異なる発
    光色を呈する第二の発光層を形成する工程と、該発光層
    を覆って、前記透明電極と直交する方向に向けて複数の
    背面電極を形成する工程と、を具備することを特徴とす
    る電界発光素子の製造方法。
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