JPH0715196U - 回転式粉末圧縮成型機 - Google Patents

回転式粉末圧縮成型機

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JPH0715196U
JPH0715196U JP4688893U JP4688893U JPH0715196U JP H0715196 U JPH0715196 U JP H0715196U JP 4688893 U JP4688893 U JP 4688893U JP 4688893 U JP4688893 U JP 4688893U JP H0715196 U JPH0715196 U JP H0715196U
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信雄 田村
恒雄 澤田
俊夫 佐野
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株式会社畑鉄工所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、臼に取込まれる粉末材料の充
填密度むらを少なくして密度むらが少ない成型品を製造
できる回転式粉末圧縮成型機を得ることにある。 【構成】回転盤17に上下動可能に取付けられて臼26内に
その下方から挿入された下杵4が摺動する低下器5のカ
ム面5aに、これから突出する一つ以上の突き上げピン61
(加振動手段)を設ける。このピン61にカム面5aを摺動
する下杵4が当たって下杵4に衝撃が加えられると同時
に下杵4にタッピング動作をさせる。このタッピング動
作により臼26内に吸い込まれた粉末材料の密度不均一を
緩和することを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、上杵および下杵により回転盤に取付けた臼内で粉末材料を圧縮して 錠剤等を成型する回転式粉末圧縮成型機に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転式粉末圧縮成型機は、回転盤の回転に伴い、これに取付けられた上杵と下 杵とをこれらの昇降用駆動部材に摺動させることにより昇降させ、この動きを利 用して粉末供給器から臼内に取込んだ粉末材料を圧縮成型位置で圧縮成型する。 この後には、上杵を上昇させて成型品より分離してから、下杵の上昇により成型 品を臼上に押出して、この成型品をスクレーパに当てて下杵から分離し、再び臼 内への粉末材料の取込み動作に移行して既述の成型サイクルを繰り返すようにな っている。
【0003】 そして、回転盤の臼が粉末供給器に対向している区間では、臼内にその下方か ら挿入された下杵を低下器で下降動作させ、それにより粉末供給器内の粉末材料 を臼内に吸い込んで充填させるとともに、これに引き続き重量レールで下杵を上 昇動作させて臼内から余剰粉末を吐出した後、この余剰粉末を前記粉末供給器の 終端部に設けられた粉末掻き取り手段により掻き取って、臼内への粉末充填量を 決定している。
【0004】 ところで、臼内に粉末材料を吸い込んで充填する際に、従来は、ただ単に低下 器のカム面で下杵を下降動作させるだけの構成となっている。したがって、臼内 に吸い込まれた粉末材料の充填密度は専ら粉末供給器内での粉末材料の密度のみ に依存しており、充填密度むらを少なくすることについて格別な対策を講じたも のは提供されていなかった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 そのため、特に、臼への充填深さが臼の直径よりも小さく、いわゆる厚みが薄 い(例えば厚みが直径の 1/5以下の)成型品の製造をする場合は、粉末掻き取り 前における臼の移動に伴い、充填された臼内の粉末材料が臼の移動方向後側に片 寄ってしまい易く、それに基づく充填密度むらを発生することがある。
【0006】 すなわち、粉末供給器に臼が対向した際に下杵が低下器に摺動して下降される ことにより、臼内に粉末材料が吸い込み充填されるが、その際において臼内に取 込まれた粉末材料は、その上側に位置された粉末供給器内の粉末材料の重さの影 響を受ける。しかし、粉末供給器は動くことがなく、この供給器に対して臼は移 動しているため、粉末供給器内の粉末材料の重さの影響は、臼の移動方向後側に 向けて作用する。この作用により臼内に取り込まれた粉末材料が臼の移動方向後 側に片寄せられ易くなり、それが充填密度むら、ひいては成型品の密度むらの原 因となるものである。そして、この点に対処する工夫は従来において提供されて いなかった。
【0007】 また、この逆に臼内への充填深さが深い場合にも、前記と同様に粉末供給器内 の粉末材料の重さの影響を受けるので、充填密度むらが発生する恐れがあるとい う問題もある。 本考案の目的は、臼に取込まれる粉末材料の充填密度むらを少なくして密度む らが少ない成型品を製造できる回転式粉末圧縮成型機を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本考案は、回転盤に上下動可能に取付けられ臼内に その下方から挿入されて低下器を摺動する下杵に、その摺動時にタッピング動作 を与える加振手段を備えたものである。
【0009】
【作用】
本考案の回転式粉末圧縮成型機の構成において、加振手段は、下杵が低下器を 摺動して下降動作して臼に粉末供給器内の粉末材料を吸い込んで充填する際に、 下杵に衝撃を与えてこの下杵をタッピング動作させる。このタッピング動作によ り、臼内に吸い込まれた粉末材料の臼内での密度不均一が緩和される。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図1〜図10を参照して説明する。 図2は回転式打錠機(回転式粉末圧縮成型機)の一部の構成を示す縦断面図で あって、同図中符号1は本体フレームが備える固定の下部フレーム2の上方に配 置された上部フレームで、これら上下両フレーム1、2の四隅は図示しない柱を 介して互いに連結されている。
【0011】 下部フレーム2にはサポート体3が取付けられているとともに、このサポート 体3の周部には、下杵4を昇降させる各種の下杵昇降用駆動部材、つまり、図1 に示される低下器5、重量レール6、受け渡しレール7、および突き上げレール 8が夫々配設されている。
【0012】 下杵4を案内して下降させる低下器5の出口端に隣接して配置された重量レー ル6は、上り斜面6aおよびこの傾斜上端に連なる水平な重量設定面6bを有し ているとともに、高さ調整装置9に支持されている。高さ調整装置9は、図示し ない制御信号の適宜な入力に基づき重量レール6を上下動させることにより、後 述の臼26に対する下杵4の上下位置を変えて臼26内の実際の粉末充填容積を 調整し、成型品の重量を一定にするために設けられている。
【0013】 受け渡しレール7は重量レール6の重量設定面6bに連なるように隣接配置さ れている。突き上げレール8は、前記臼26内で成型された成型品Aを臼26上 に押し出すための突き上げ斜面8a、およびこの傾斜上端に連なる水平面8bを 有して形成されている。そして、水平面8bに連なるように隣接して前記低下器 5が配置されている。
【0014】 図2に示されるようにサポート体3にはその筒部3aの内部に相離間して設け られた上下一対の軸受(なお、上側の軸受のみ図示)11を介して駆動軸12が 回転自在に支持されている。駆動軸12の下端部は図示しない駆動部の出力端に 接続されている。
【0015】 サポート体3より突出された駆動軸12の上端部には、軸受13を介して上杵 昇降用駆動部材としての上杵案内カム14の中央部に回転自在に支持されている 。平面視円板状をなすとともに上杵案内カム14は、上部フレーム1の下端部1 aにボルトで連結されているとともに、その外周部に、周方向に連続し、かつ、 上杵15を昇降させる環状のカム部(図示しない)を有している。
【0016】 駆動軸12の上部にはこれと一緒に回転される回転盤17が支持されている。 回転盤17は上側回転体17aと下側回転体17bとを多数本のボルト18で連 結して形成されている。上側回転体17aの内周部は駆動軸12に溶接止めした 鍔部12aにリング形の座19を介して載置されているとともに、回転盤17は 、上側回転体17aおよび座19を通って鍔部12aに螺合される多数本のボル ト20を介して駆動軸12に連結されている。
【0017】 上側回転体17aには上杵15を取付けるための杵案内鍔21が設けられてい る。下側回転体17bには、下杵4を取付けるための杵案内鍔22が設けられて いるとともに、これら両鍔21、22間に位置される臼取付け鍔23が夫々設け られている。
【0018】 上杵用の杵案内鍔21には垂直な杵案内孔24が多数設けられている。これら 杵案内孔24は駆動軸12を中心として描かれる同一円上に位置して所定間隔ご とに上杵15の使用数に対応して設けられている。これら杵案内孔24には夫々 上杵15が貫通されている。杵案内孔24および上杵15の杵案内孔24を貫通 する部分の断面は円形であり、上杵15は上下動および軸回り方向に回転可能に 取付けられている。
【0019】 上杵15は、杵案内孔24を貫通する円柱部の上端にこの円柱部よりも大径な 算盤玉形状をなす頭部15aを一体に設け、下端に前記円柱部よりも小径な杵先 部15bを一体に設けているとともに、その杵先面は、凹凸がなく滑らかな面、 例えば平坦面または球面の一部からなる凹面で形成されている。この上杵15は 、その頭部15aの下側傾斜面15a1(図1参照)を上杵案内カム14のカム部 16に摺動して昇降されるようになっている。
【0020】 下杵用の杵案内鍔22の構成は前記杵案内鍔21と略同様である。つまり、杵 案内鍔22には前記各杵案内孔24と同数の杵案内孔25が夫々垂直に設けられ ている。これら杵案内孔25は駆動軸12を中心として描かれる同一円上に位置 して下杵4の使用数に対応して所定間隔ごとに設けられている。これら杵案内孔 25には下杵4が摺動自在に貫通されている。杵案内孔25および下杵4の杵案 内孔25を貫通する部分の断面は円形であり、下杵4は上下動および軸回り方向 に回転可能に取付けられている。
【0021】 下杵4は、杵案内孔24を貫通する円柱部の下端にこの円柱部よりも大径な算 盤玉形状をなす頭部4aを一体に設け、上端に前記円柱部よりも小径な杵先部4 bを一体に設けているとともに、その杵先面は、上杵15の杵先面と同様に凹凸 がなく滑らかな面、例えば平坦面または球面の一部からなる凹面で形成されてい る。この下杵4は、その頭部4aを前記下杵昇降用駆動部材に摺動して昇降され るようになっている。さらに、下杵4はその周方向に連続する回転力発生部とし ての歯車部4a1を有している。この歯車部4a1は下杵4の頭部4aの最大径部の 外周面に多数の歯を並設して形成している。
【0022】 臼取付け鍔23には杵立て数と同数の臼26が所定間隔ごとに取付けられてい る。これら臼26に対して下杵4の杵先部4bが、臼孔の底をなして挿入されて いるとともに、上杵15の杵先部15bが前記臼孔に上方から挿脱され、これら 上下杵15、4の昇降により臼26内でこれに取込まれた粉末材料が圧縮成型さ れるようになっている。
【0023】 なお、図1中27は下杵加圧ローラ、28は上杵加圧ローラであり、これらは 圧縮成型位置に夫々配置されている。圧縮成型位置は前記受け渡しレール7と突 き上げレール8との間に設定されている。図1中29は臼取付け鍔23の上面に 下面開口を接して配置された粉末供給器であり、その終端壁29aは粉末掻き取 り手段として利用されている。この粉末供給器29の内部には補給ホッパー30 を介して適宜粉末材料が補給されるようになっている。また、図1中31は臼取 付け鍔23の上面に下端面を接して設けられたスクレーパで、これにより成型さ れた成型品Aが回転盤17の外部に取出されるようになっている。
【0024】 図3〜図7に示されるように臼26内に粉末供給器29内の粉末材料を吸い込 んで充填するための前記低下器5には、下杵スピン付与手段41が設けられてい る。この付与手段41は、低下器5により下降動作される下杵4にその軸回りの 回転を与えるものであり、その構成につき以下説明する。
【0025】 平面から見た形状が円弧状をなす低下器5は、下杵4の頭部4a下端が摺動す る第1カム面5aを有し、かつ、このカム面5aの内周側に下杵4の頭部4aの 上側傾斜面4a2が摺動可能な第2カム面5bを設けるとともに、第1カム面5a の外周側に、このカム面5aより一段下がった台部5cを設けている。なお、図 4および図5中5dは前記サポート体3に低下器5をその下側から固定するボル ト(図示しない)が螺合される固定孔であり、また、同4図中矢印は低下器5に 対する下杵4の移動方向、換言すれば、回転盤17の回転方向を示している。
【0026】 台部5c上の長手方向一端部には第1カムガイド42がボルト止めされている とともに、台部5cの長手方向他端部には第2カムガイド43がボルト止めされ ている。第1カムガイド42は図8等に示されており、図8(B)中42aは台 部5cに第1カムガイド42をその下側から固定するボルト(図示しない)が螺 合される固定孔である。同様に、第2カムガイド43は図9等に示されており、 図9(B)中43aは台部5cに第2カムガイド43をその下側から固定するボ ルト(図示しない)が螺合される固定孔である。
【0027】 また、図8および図9中42b、43bは両カムガイド42、43にその上面 に開口して設けられた第1連結孔、42c、43cは両カムガイド42、43に その外側面に開口して設けられた第2連結孔である。第1連結孔42bと固定孔 42aとは同一軸線上に設けられ、第1連結孔43bと固定孔43aとは同一軸 線上に設けられている。
【0028】 第1、第2のカムガイド42、43間には、これらの上面に渡って円弧状の上 部カムガイド44が水平な姿勢にして架設されている。図3および図4中45は 上部カムガイド44を通って第1連結孔42bまたは43bに螺合される連結用 ねじである。さらに第1、第2のカムガイド42、43間には、これらの外側面 に渡って円弧状をなす押さえ板46が垂直に立てた姿勢にして架設されている。 図3および図4中47は押さえ板46を通って第2連結孔42c、43cに螺合 される連結用ねじである。
【0029】 上下に対向する台部5cの上面と上部カムガイド44の下面とには、これらの 面より突出する位置決めキー48が一定間隔で夫々ねじ止めされている。なお、 図3〜図5中5e、44aはキー取り付け溝、49および50はキー取付けねじ を示している。
【0030】 前記台部5cと、第1、第2カムガイド42、43と、上部カムガイド44と で囲まれる空間には、一対の端部スピンカム51、52と、複数の中間スピンカ ム53とが並設されている。各スピンカム51〜53の内周側の面の上部には図 3〜図6および図10に示されるように下杵4の歯車部4a1が噛み合う下杵係合 部としての、略ラック状をなす互いに平行な多数の歯54が夫々突出形成されて いる。図10(A)中54aは導入斜面,54bは導出斜面である。なお、各ス ピンカム51〜52の歯54は、前記第1カム面5aの傾きに応じて第1カムガ イド42側の端部スピンカム51から第2カムガイド43側の端部スピンカム5 2に行くに従い段階的に高さ位置が下がるように設けることが望ましい。
【0031】 図3および図10に示されるように中間スピンカム53の両端部における上下 の角部、および端部スピンカム51、52の一端部における上下の角部には、夫 々直角をなす二面からなる凹み55aが夫々設けられている。各凹み55aはそ れを設けたスピンカム51〜53の厚み方向に延びている。隣接する中間スピン カム53相互、およびこれらと隣接する端部スピンカム51、52との凹み55 aは互いに連続して凹溝55(図3参照)を形成し、これらの凹溝55は位置決 めキー48に夫々摺動可能に嵌合されている。この嵌合により、各スピンカム5 1〜53はその幅方向に位置決めされるとともに、位置決めキー48の長手方向 に沿って、換言すれば、低下器5に対して放射方向に移動可能に設けられている 。
【0032】 前記台部5cの幅よりも厚みが小さい各スピンカム51〜53と、これらの外 周側の面と対向する押さえ板46との間には図4〜図6に示されるように付勢体 としてのコイルばね56が夫々挟設されている。コイルばね56は、各スピンカ ム51〜53に対して二個ずつ設けられて、各スピンカム51〜53を常に前記 第2カム面5b側に付勢している。なお、図6および図10中57は各スピンカ ム51〜53に形成されたばね収納孔、58は押さえ板46に設けられたばね受 け凹部であり、これらの間にコイルばね56が挟持されている。
【0033】 前記構成の下杵スピン手段41が設けられた低下器5には、これを摺動する下 杵4にタッピング動作を与える加振手段が設けられている。すなわち、図7に示 されるように低下器5の第1カム面5aは、その突き上げレール8側の一端から 重量レール6側の他端に向けて次第に低くなる傾きを有し、この第1カム面5a より僅かに突出して複数の第1加振手段としての突き上げピン61が、所定間隔 ごとに取付けられている(図1、図3、図4、図6、および図7参照)。これら のピン61の上端部は半球状であるとともに、各突き上げピン61は低下器5に その下方からねじ込まれて、第1カム面5aからの突出量を調整可能に取付けら れている。なお、図6および図7中62は各突き上げピン61が螺挿されるピン 取付け用のねじ孔である。
【0034】 さらに、低下器5の第2カム面5bも全体としては突き上げレール8側の一端 から重量レール6側の他端に向けて次第に低くなる傾きを有しているが、このカ ム面5bには複数の第2加振手段としての急傾斜カム面部63が所定間隔ごとに 設けられている。これら急傾斜カム面部63はその両側に隣接する傾斜部分より も下がり勾配が急に形成されている。さらに、図7に示されるように急傾斜カム 面部63は、前記各突き上げピン61に夫々別々に対応して設けられ、その傾斜 上端は突き上げピン61の真上に対して少し下杵4の移動方向前方にずれた位置 に設定されている。なお、図7中実線の矢印は低下器5に対する下杵4の移動方 向を示している。
【0035】 また、図7中64は第1カム面5aの入口側部分に形成された段部、65は第 2カム面5bの入口側部分に段部64と対応して形成された引き下げカム面部で ある、引き下げカム面部65には下杵4の頭部4aの上側傾斜面4a2が係合可能 であり。その係合により下杵4の下降動作に対する抵抗に拘らず下杵4を第1カ ム面5aに摺接させる強制引き下げをするようになっている。
【0036】 前記構成を備える回転式打錠機は、その駆動部を起動して回転盤17を回転さ せることにより、粉末供給位置に臼26が運ばれた際に、下杵4が低下器5で案 内されながら下降されるから、それにしたがって粉末供給器29内の粉末材料が 臼26内へ吸込まれる。引き続いて下杵4は秤量位置に運ばれて重量レール6に より上昇されるから、それに伴い余剰粉末が粉末供給器29内に吐き出されて掻 き取られ、所定量の粉末が臼26内に残される。そして、臼26は圧縮成型位置 に運ばれ、上杵15および下杵4が上下の杵加圧ローラ28、27により互いに 近付く方向に移動されて、臼26内に既に取込まれている粉末材料を圧縮成型す る。
【0037】 この後、臼26は突き上げ位置に運ばれ、それに伴い、まず、上杵案内カム1 4により上杵15が上昇されて、この上杵15が臼26内の成型品Aから分離さ れるとともに、臼26から抜け出し、次に、突き上げレール8による下杵4の上 昇で臼26内の成型品Aが臼26上に押し出される。最後に、臼26が取出し位 置に運ばれることにより、押し出された成型品Aがスクレーパ31に当たって、 下杵4から分離されて回転盤17の外部に取出される。
【0038】 以上のようにして臼26が回転盤17により1回転するごと1成型サイクルが 終了する。以下、この成型サイクルが繰り返し行なわれて、次々に錠剤等の成型 品Aが製造される。
【0039】 そして、前記1成型サイクルにおいて下杵4が低下器5を摺動する際に下杵4 はタッピング動作をする。つまり、下杵4の頭部4aの下端が低下器5の第1カ ム面5aを摺動している場合には、下杵4の頭部4aの下端が突き上げピン61 に当たることに伴い、下杵4が強制的に飛上がる。また、下杵4の頭部4aが第 1カム面5aから浮き上がっている場合には、下杵4の頭部4aの上側傾斜面4 a2が第2カム面5bの急傾斜カム面部63に当たることに伴い、下杵4が強制的 に落下される。このような上方向および下方向への下杵4のタッピング動作は、 下杵4が突き上げピン61および急傾斜カム面63に当たるたびに繰返される。 なお、図7中点線で示す矢印は前記タッピング動作による下杵4の頭部4a側の 動きを概略的に示している。
【0040】 以上のように下杵4を低下器5で下降させて臼26に粉末供給器29内の粉末 材料を吸い込み充填する際に、突き上げピン61および急傾斜カム面部63への 当たりに伴い、下杵4をタッピング動作させると同時に、この下杵4に衝撃を与 えることができる。そのため、臼26内に吸い込まれた粉末材料の臼26内での 密度不均一を緩和することができる。
【0041】 しかも、粉末材料の臼26内への吸い込み充填が行われる区間においては、下 杵スピン付与手段41により以下のようにして下杵4が少なくとも数十度以上回 転される。
【0042】 まず、回転盤17により臼26とともに下杵4が粉末供給区間に運ばれてくる と、下杵4の歯車部4a1が、下杵スピン付与手段41の端部スピンカム51、複 数の中間スピンカム53、および端部スピンカム52の各歯54に対して、この 記載順に次々に噛み合う。そのため、下杵4の低下器5への摺動に伴い、前記噛 み合い係合を介して歯車部4a1に発生される回転力により下杵4がその軸回り方 向に回転される。この噛み合い係合において各スピンカム51〜53はコイルば ね56の付勢力に抗して下杵4から遠ざかる方向に少し逃げながら噛み合いを継 続して、下杵4に過大な摺動抵抗を与えることを少なくしている。なお、各スピ ンカム51〜53の移動は、低下器5の台部5c、上部カムガイド44、および 上下の位置決めキー48を案内として行われ、その際の各スピンカム51〜53 の幅方向の遊動は位置決めキー48により防止される。
【0043】 このように粉末材料の吸い込み充填区間において下杵4が下杵スピン付与手段 41でスピンされることにより、固められていない臼26内の粉末材料を回転さ せて、臼26内で粉末材料の片寄り作用が及ぶ箇所を実質的にずらして平均化で きる。
【0044】 すなわち、以上のようなタッピング動作およびスピン動作を下杵4に与えるこ とにより、臼26内に吸い込まれた粉末材料の充填密度の均一化を図ることがで きる。そのため、成型品Aの厚みがその直径に対して 1/5以下、例えばいわゆる ボタン型電池に使用される陽極合剤のように厚みがその直径に対して1/20を越え るような厚みが薄い成型品を成型する場合に、充填密度むらに基づく成型品の偏 肉(成型品各部の密度むら)を少なくして成型できるとともに、成型品Aの厚み が大きい場合にも、その密度むらを少なくして成型できる。
【0045】 なお、本考案は前記一実施例には制約されない。例えば、スピン付与手段41 は省略してもよい。しかし、この手段41を併用する場合に、その構成は前記一 実施例の構成に限らず、例えば、スピンカムに代えて多数の歯車を並設してこれ らをモータ等の動力で同一方向に回転駆動してもよい。または、スピンカムに代 えて、歯車部が噛み合う多数の歯を有した無端ベルトを用いて、このベルトをモ ータ等の動力で回転駆動する構成としてもよい。さらに、下杵4の回転力発生部 4a1を下杵4の外周に嵌着されるゴムリングとするとともに、下杵スピン付与手 段41の下杵係合部54を前記ゴムリングが圧接しながら摺動するゴム板(これ にはスピンカムの先端に張付け固定されたもの、および回転駆動されるゴム製無 端ベルトを含む。)で形成してもよい。このような構成とする場合にも、ゴムリ ングがゴム板に摩擦係合することにより、ゴムリングに発生される回転力で下杵 を回転させることができる。
【0046】 また、本考案は第2加振手段としての引き下げカム面部65は省略してもよい とともに、第1加振手段は突き上げピン61に代えて上り斜面で形成してもよく 、そして、第1加振手段としての突き上げピン61等は少なくとも一つあればよ い。
【0047】 さらに、本考案の加振手段は、下杵に直接接してこれに衝撃を与える構成に限 らず、振動発生器等で低下器全体に衝撃を繰返し継続して与えることにより、そ の衝撃を低下器を介して下杵に波及させる構成としてもよい。
【0048】
【考案の効果】
以上説明した本考案の回転式粉末圧縮成型機においては、下杵にタッピング動 作を与える加振手段を備えた構成により、下杵のタッピング動作に伴い臼内に吸 い込まれた粉末材料の臼内での密度不均一を緩和できるから、臼に取込まれる粉 末材料の充填密度むらが少なく、したがって、密度むらが少ない成型品を製造で きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る回転式打錠機の臼が配
設された回転盤と杵および杵昇降用駆動部材との関係を
展開して示す概略説明図。
【図2】同一実施例に係る回転式打錠機の一部の構成を
粉末吸い込み位置において示す縦断面図。
【図3】同一実施例に係る回転式打錠機の下杵スピン付
与手段の構成を分解して示す斜視図。
【図4】同一実施例に係る下杵スピン付与手段の構成を
一部切欠して示す平面図。
【図5】図4中Z−Z線に沿って示す断面図。
【図6】図4中Y−Y線に沿って示す断面図。
【図7】図4中X−X線に沿って示す断面図。
【図8】(A)は同一実施例に係る下杵スピン付与手段
の第1カムガイドの構成を示す平面図。(B)は同第1
カムガイドの構成を示す側面図。
【図9】(A)は同一実施例に係る下杵スピン付与手段
の第2カムガイドの構成を示す平面図。(B)は同第2
カムガイドの構成を示す側面図。
【図10】(A)は同一実施例に係る下杵スピン付与手
段の中間スピンカムの構成を示す平面図。(B)は同中
間スピンカムの構成を示す正面図。(C)は同中間スピ
ンカムの構成を一部断面して示す側面図。
【符号の説明】
4…下杵、 4a…頭部、4
a2…上側傾斜面、 5…低下器、5a
…第1カム面、 5b…第2カム面、
17…回転盤、 23…臼取付け
鍔、26…臼、 29…粉末
供給器、61…突き上げピン(第1加振動手段)、63
…急傾斜カム面(第2加振動手段)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転盤の臼取付け鍔に取付けられた臼が前
    記臼取付け鍔上面に接する粉末供給器と対向する区間に
    あって、前記回転盤に上下動可能に取付けられて前記臼
    内にその下方から挿入された下杵が摺動する低下器で前
    記下杵を下降させて、前記粉末供給器内の粉末材料を前
    記臼内に吸い込んで充填する回転式粉末圧縮成型機にお
    いて、前記低下器を摺動する下杵にタッピング動作を与
    える加振手段を備えたことを特徴とする回転式粉末圧縮
    成型機。
JP4688893U 1993-08-30 1993-08-30 回転式粉末圧縮成型機 Expired - Lifetime JPH0739517Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002539951A (ja) * 1999-03-18 2002-11-26 コルシュ プレッセン アーゲー 互換式インサートポンチを備えたロータリープレス
CN114929464A (zh) * 2020-01-08 2022-08-19 I·M·A·工业机械自动装置股份公司 压片机

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