JPH0715146A - ブラインドホールを有する多層プリント配線板 - Google Patents

ブラインドホールを有する多層プリント配線板

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JPH0715146A
JPH0715146A JP17618093A JP17618093A JPH0715146A JP H0715146 A JPH0715146 A JP H0715146A JP 17618093 A JP17618093 A JP 17618093A JP 17618093 A JP17618093 A JP 17618093A JP H0715146 A JPH0715146 A JP H0715146A
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conductor circuit
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resin
weight
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JP17618093A
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Yoichi Haruta
要一 春田
Haruhiko Yasui
晴彦 安井
Takeya Matsumoto
健也 松本
Tomio Kanbayashi
富夫 神林
Hideki Hiraoka
秀樹 平岡
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、ブラインドホールを有する多層プ
リント配線板において、ブラインドホールの径の大きさ
を、外層の導体回路に接する部分において、外層の導体
回路に設けられたブラインドホール用の穴よりも大きく
し、かつ該ブラインドホールの内壁表面に平滑性を持た
せたことを特徴とするもの。 【効果】 めっきブラインドホールの形成が容易である
と共に、熱衝撃、熱膨張、吸湿等のストレスによる断線
が少ない信頼性が高いめっきブラインドホールを得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信頼性の高いブライン
ドホールを有する多層プリント配線板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、多機能化に伴って、
現在プリント配線板はより高密度化の方向に進んでい
る。例えば、導体回路の細線化、高多層化、ブラインド
ホ−ル、バリ−ドホ−ル等のインタ−スティシャルバイ
アホ−ルを含むスル−ホ−ルの小径化、小型チップ部品
の表面実装による高密度実装等がある。
【0003】従来のブラインドホールを有する多層プリ
ント配線板は、一般的にエッチング法で導体回路パター
ンを予め形成した内層用パネルを用意し、外層用の銅は
くと内層用パネルの間にプリプレグを1ないしは2枚重
ねてレイアップし、熱プレスすることにより、内層の導
体回路を有する銅張パネルを形成し、所定の位置にドリ
ルマシンで順次穴加工を施し、ブラインドホール用穴を
形成し、以下、従来の無電解銅めっき、電解銅めっきを
施し、めっきスルーホールを形成し、エッチングするこ
とにより製造されている。
【0004】このようにドリルでブラインドホールを形
成するには、通常のスルーホールのようにパネルを複数
枚重ねて明けることもできず、また0.1〜0.5mm
程度の小径を明けるドリルは芯ぶれが大きいので一穴づ
つ明ける必要があり、穴加工に非常に時間を要し、生産
効率が悪いという欠点があった。また、ドリル穴加工に
おいてはドリル先端の深さを制御するために、ドリル穿
孔方向一般的にはZ軸方向の移動距離と内層用パネル表
面の導体回路パターンの深さを合致させる必要がある。
しかしながら前述のとおり小径ドリルは芯ぶれが大き
く、また導体回路パターンのZ軸方向の位置のばらつき
などがあり、精度よくコントロールすることは難しく、
ドリル加工が浅いと下部の導体回路パターンまで達せ
ず、後工程のめっきで接続されずにブラインドホール不
良の原因となり、逆にドリル加工が深すぎると更にその
下の銅はくパターンと接触し、ショート不良となってい
た。
【0005】またドリル加工の代わりにエキシマレーザ
または炭酸ガスレーザを使ってブラインドホールを形成
しようとの試みも多々行われているが、プレプレグ由来
のガラスエポキシからなる絶縁樹脂層をレーザ加工で穴
を明けた場合、該絶縁樹脂層部分は樹脂が燃焼してもガ
ラス繊維が残り易いため、内壁は凹凸が激しい形状とな
る。従って明けたブラインドホール中に無電解銅めっき
や電気銅めっきを施す場合に、めっきの前処理やめっき
液が内壁に充分に浸透せず、ピンホールやボイドが発生
することになり、めっきブラインドホールの信頼性を著
しく悪くするという欠点があった。
【0006】一方従来の導体回路を表面に有する内層用
パネル入りガラスエポキシ銅張積層板をドリル加工で設
けたブラインドホールも、銅はく、エポキシ樹脂、ガラ
ス繊維等異質の材料を同時に穴加工するため、レーザ加
工ほどではないが、内壁は凹凸が大きく、場合によって
は10μm以上となり、良好なめっきブラインドホール
を形成するのは難しく、ピンホールやポイドが発生し易
い。また高度なめっき技術を駆使して、めっきブランド
ホールを形成しても、外層の導体回路に設けられたブラ
インドホール用穴(以下「微細穴」と称する。)部分で
は、形成されためっきの表面部分と内壁部分との角度が
鋭角になるため、熱衝撃、熱膨張、吸湿等のストレスが
加わるとめっき部分にクラックが発生し、最悪の場合は
外層の導体回路と内層の導体回路間が断線するに至るこ
とがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来法の
欠点をなくし、信頼性が高いブラインドホールを有する
多層プリント配線板を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来、ブラインドホール
形成時に特定の条件が重なると表面導体回路の下にアン
ダーカットが発生することは知られており、アンダーカ
ット部分はめっきの付着が悪くなることから、めっきブ
ラインドホールの信頼性を低下させるものと考えられて
きた。しかし本発明者等は鋭意検討した結果、外層の導
体回路のオーバーハングの存在により、ストレスが緩和
され、結果としてめっきブラインドホールの信頼性が向
上するという、当業者が全く予想だにしなかった効果を
発見した。更に従来のドリル加工やレーザ加工の物理的
方法と異なり、特定組成の絶縁樹脂層をアルカリ溶解す
るという化学的方法を用いることにより、内壁が平滑で
かつ外層の導体回路の下にアンダーカットを生ずるブラ
インドホールを形成させる方法を見出し本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、本発明は、導体回路を表面に有する
絶縁基板からなる内層用パネルの上に絶縁樹脂層を設
け、更にその上に外層の導体回路を設けてなり、該絶縁
樹脂層を貫通するブラインドホールを介して外層の導体
回路と内層の導体回路をめっきで電気的に接続させた多
層プリント配線板において、該絶縁樹脂層に設けたブラ
インドホールの径の大きさは、外層の導体回路に接する
部分において、外層の導体回路に設けられたブラインド
ホール用穴の径よりも大きく、かつ外層の導体回路側に
接する部分における絶縁樹脂層に設けたブラインドホー
ルの内壁面と外層の導体回路に設けられた微細穴の端部
との距離は、絶縁樹脂層の厚さの2倍以下であり、また
該ブラインドホールの内壁表面が平滑性を有することを
特徴とするブラインドホールを有する多層プリント配線
板である。
【0010】上記の絶縁樹脂層に設けたブラインドホー
ルの径の大きさが、外層の導体回路側に接する部分にお
いて微細穴の径と同じであるならば、後で形成しためっ
きブラインドホールにおいて、熱衝撃、熱膨張、吸湿等
のストレスが加わると、外層の導体回路の端部に応力が
集中してめっきブラインドホールにクラックを生じ、更
にストレスが加わるとめっきブラインドホール内で外層
の導体回路と内層の導体回路間が断線するに至ることが
ある。しかし本発明のように絶縁樹脂層に設けたブライ
ンドホールの形状をアンダカット形状とし、絶縁樹脂層
に設けたブラインドホールの径の大きさを、外層の導体
回路側に接する部分において、外層の導体回路に設けら
れた微細穴の径よりも大きくすると、従来のように外層
の導体回路の鋭角部分がめっき部分に与えるようなスト
レスは、アンダカット部分の上方のオーバーハング形状
の導体回路により緩和され、クラック断線は発生し難く
なる。
【0011】外層の導体回路を形成する銅はくの厚さは
通常10〜35μm程度であるが、外層の導体回路にお
けるオーバーハングの大きさ、即ち外層の導体回路側に
接する部分における絶縁樹脂層に設けたブラインドホー
ルの内壁面と外層の導体回路に設けられた微細穴の端部
との距離は、前記銅はくの厚さ以上であることが好まし
い。これより薄い場合、即ちアンダカットが小さいと耐
クラック性が不充分となる。
【0012】一方、上記距離は最大で、絶縁樹脂層の厚
さの2倍以下であることが必要である。2倍を超えると
無電解銅めっき時に発生する水素ガスがアンダカット部
分に残って、めっきにピンホールが発生する恐れがあ
り、一方電気銅めっき時にめっきの付き回りが悪くなり
絶縁樹脂層のめっき厚が薄くなり、極端なところはめっ
きが析出せず、ピンホールやボイドが発生し易くなる。
【0013】本発明のブラインドホールを有する多層プ
リント配線板において、ブラインドホールの内壁は平滑
であることが必要で、具体的には表面の凹凸が10μm
未満、好ましくは5μm未満である。10μm以上では
ブラインドホール中に無電解銅めっきや電気銅めっきを
施す場合、めっきの前処理やめっき液が内壁に充分に浸
透せず、ピンホールやボイド発生の原因となる。
【0014】本発明のブラインドホールを有する多層プ
リント配線板の絶縁樹脂層は、アルカリ水溶液に可溶な
アクリル樹脂またはメタクリル樹脂(以下「(メタ)ア
クリル樹脂」と称する。)を主成分としたものを架橋し
たものが、絶縁性や銅はく密着性に優れているので好ま
しい。
【0015】本発明のブラインドホールを有する多層プ
リント配線板は、例えば次の方法により得ることができ
る。この方法によれば、得られるブラインドホールは外
層の導体回路と内層の導体回路を確実に接続することが
でき、内壁表面を平滑に形成することができ、またアン
ダカット状態をコントロールすることができるので好ま
しい。
【0016】即ち、銅はくの粗面化面にアルカリ可溶で
加熱時の流動性が小さい第1の樹脂組成物の層を設け、
更にその上にアルカリ可溶で加熱時の流動性が大きい第
2の樹脂組成物の層を設けてなる銅張絶縁シートの樹脂
側を、導体回路を表面に有する絶縁基板からなる内層用
パネルの表面にラミネートし、ブラインドホールを形成
させる部分の表面銅はくにエッチングレジストを形成
し、前記銅はくをエッチングして微細穴を明け、露出し
た樹脂層をアルカリ溶解してアンダカットを有するブラ
インドホールを形成すると共に前記パネルの導体回路パ
ターンを露出させ、次いで樹脂層を硬化させ、表面銅は
くを選択的にエッチングして所定の導体回路パターンを
形成し、前記ブラインドホールを介して前記パネルの導
体回路パターンと表面銅はくに形成された導体回路パタ
ーンをめっきにより電気的に接続する方法である。
【0017】また導体回路を表面に有する絶縁基板から
なる内層用パネルの表面に、アルカリ可溶な樹脂組成物
を表面が平らになるように塗布し、その上に銅はくをラ
ミネートし、その後は上記と同じ工程でブラインドホー
ルを有する多層プリント配線板を製造する方法等もある
が、工程が簡単なことから、銅張絶縁シートを用いる前
者の方法がより好ましく用いられる。
【0018】前者の製造方法で使用する銅張絶縁シート
において、第1および第2の層を構成する樹脂組成物
は、アルカリ水溶液に可溶なベースレジン(以下単に
「ベースレジン」と称する。)を主成分とし、これに必
要に応じて架橋剤(接着性補強剤)、活性エネルギー線
硬化反応開始剤、活性エネルギー線硬化反応促進剤およ
び硬化剤を配合して得られる。なお上記樹脂組成物には
更に必要であれば、難燃剤、着色顔料、耐湿顔料、消泡
剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、重合禁止剤、沈降
防止剤等を適宜添加しても良い。また他の製造方法でも
上記樹脂組成物が使用できる。
【0019】ここで、加熱時の流動性が大きいとは、表
面に導体回路を有する絶縁基板からなる内層用パネルの
上に、銅張絶縁シートの第2の樹脂組成物の側を重ねて
ラミネートする工程における加熱、通常は60〜120
℃の範囲において、第2の樹脂組成物が溶融して内層用
パネルの導体回路パターン内に容易に流れ出し、パター
ンの凹部を埋めることができる流動性を有することを指
す。また加熱時の流動性が小さいとは、第2の樹脂組成
物が上記の流動性を示す加熱温度において、第1の樹脂
組成物が実質的に非流動性を維持することをいう。前記
第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物の加熱時の流
動性はベースレジンの分子量、架橋剤の種類、架橋剤の
量によって制御できる。即ち、ベースレジンの分子量が
小さいほど、硬化前の流動性がより高い架橋剤を使用す
るほど、また架橋剤の量が多いほど、樹脂組成物の加熱
時の流動性は大きくなる。
【0020】ベースレジンとしては、カルボキシル基、
フェノール性水酸基等のアルカリ可溶性の基を有し、活
性エネルギー線硬化性を有しない硬化性樹脂と、アクリ
ロイル基および/またはメタクリロイル基(以下「(メ
タ)アクリロイル基」と称する。)、内部オレフィン、
アジド基、ケイヒ酸エステル残基等の光重合或いは光二
量化する感光性基とを含有する、紫外線、電子線等活性
エネルギー線に硬化性を有するアルカリ可溶性の樹脂が
用いられるが、絶縁樹脂層を加熱硬化させる際のブライ
ンドホール内壁の樹脂の流れ出しを防ぐために、加熱前
にブラインドホール内壁の樹脂を活性エネルギー線で硬
化させることが好ましく、このためには活性エネルギー
線硬化性を有する樹脂の方が好ましい。
【0021】活性エネルギー線硬化性を有しない好まし
いベースレジンとしては、アルカリ水溶液に可溶な(メ
タ)アクリル樹脂、特にアクリル酸および/またはメタ
クリル酸(以下「(メタ)アクリル酸」と称する。)、
(メタ)アクリル酸エステル並びにスチレン等のビニル
モノマーの共重合体が挙げられる。
【0022】活性エネルギー線硬化性を有する好ましい
ベースレジンとしては、感光性を有しアルカリ水溶液に
可溶な(メタ)アクリル樹脂、特に(メタ)アクリル酸
エステル、(メタ)アクリル酸およびスチレン等のビニ
ルモノマーの共重合体に、(メタ)アクリル酸由来のカ
ルボキシル基にグリシジル基を含有するエチレン性不飽
和化合物、例えばグリシジルアクリレートやグリシジル
メタクリレート(以下「グリシジル(メタ)アクリレー
ト」と称する。)を開環付加させたものが、アルカリ溶
解性に優れ、また硬化後の絶縁抵抗および耐熱性に優れ
ているので好ましい。
【0023】感光性基の濃度は0.1〜10.0meq
/gの範囲が好ましく、更に好ましくは0.3〜8.0
meq/g、特に好ましくは0.5〜5.0meq/g
である。感光性基の濃度が小さすぎると活性エネルギー
線硬化性が悪くなり、大きすぎると保存安定性が悪くな
る。
【0024】共重合体中のカルボキシル基にグリシジル
(メタ)アクリレートのエポキシ基を開環付加させる際
に、カルボキシル基の一部を残して適切な酸価を持たせ
ることにより、得られる樹脂はアルカリ可溶性となる。
酸価が小さくなりすぎてアルカリ溶解性が低下した場合
は、上記開環付加反応で生成した二級水酸基に酸無水物
を開環付加することにより酸価を上げることができる。
【0025】具体的にはベースレジンとしては、(メ
タ)アクリル酸15〜40重量%、スチレン5〜20重
量%、(メタ)アクリル酸エステルとして40〜75重
量%を構成成分とする線状重合体で、(メタ)アクリル
酸由来のカルボキシル基のうち、第1の樹脂組成物では
30〜70%を、また第2の樹脂組成物では20〜40
%を、それぞれグリシジル基を有するエチレン性不飽和
化合物で変性したものが好ましい。下限値を下回ると得
られる樹脂の耐熱性が低下し、上限値を超えるとアルカ
リ可溶性が悪くなる。なお、前記線状重合体としては必
要に応じてアクリロニトリル等の他のビニルモノマー
を、上記線状重合体の物性が少なくとも実質的に維持さ
れる範囲内において共重合させることができる。
【0026】(メタ)アクリル酸は40重量%を超える
と、アルカリ溶解性が高すぎ、15重量%未満ではアル
カリ溶解性が低下するのでパターン解像度が落ちる。ス
チレンが20重量%を超えると樹脂層が硬くなりひび割
れし易くなり、5重量%未満では耐熱性が得られない。
(メタ)アクリル酸エステルの量により、Tg(ガラス
転移温度)、樹脂流動性およびアルカリ溶解性の調整が
可能であり、上記範囲が最適範囲である。
【0027】(メタ)アクリル酸エステルとしては、ブ
チル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、或いはこれらにメチル(メタ)アク
リレートを混合使用することが好ましい。
【0028】またグリシジル基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、第1の樹脂組成物では、グリシシジ
ルメタクリレート、第2の樹脂組成物ではグリシシジル
(メタ)アクリレートが好ましい。
【0029】本発明で使用する第1の樹脂組成物を構成
するベースレジンは、その分子量(ゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフによるスチレン換算重量平均分子
量)が20,000〜200,000の範囲のものが好
ましく、更に好ましくは40,000〜150,000
である。分子量が小さすぎると加熱時の流動性が大きく
なり過ぎ、大きくなりすぎるとアルカリ溶解性が悪くな
る。また、第2の樹脂組成物を構成するベースレジンと
しては分子量が1,000〜50,000のものが好ま
しく、更に好ましくは5,000〜30,000であ
る。分子量が小さすぎると耐熱性、耐水性等が悪くな
り、大きくなりすぎると加熱時の流動性が小さくなり過
ぎる。
【0030】本発明で使用する樹脂組成物を構成するベ
ースレジンは、その酸価が0.2〜10.0meq/g
の範囲が好ましく、更に好ましくは0.4〜5.0me
q/gで、特に好ましくは0.6〜3.0meq/gで
ある。酸価が小さすぎるとアルカリ溶解性が悪くなり、
大きすぎると耐水性等が悪くなる。
【0031】本発明で使用する樹脂組成物には、架橋剤
として光反応性化合物の使用が好ましい。光反応性化合
物としてはアクリル系、ポリエーテル系、ポリエステル
系、不飽和ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、
ポリエステル/ウレタン系、ポリアセタール系、ポリブ
タジエン系等が使用できる。その例としては、単官能性
化合物としては2−エチルヘキシルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート;2官能性化合物としてはウレタンアク
リレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキ
シピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリ
レート;多官能性化合物としてはトリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ジペンタエリストールヘキサアクリレート、ト
リアリルイソシアヌレート等、またはこれらの付加物な
いし縮合物が挙げられる。
【0032】上記架橋剤としては、特にウレタンアクリ
レート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレートが好ましい。ウレ
タンアクリレートは表面銅はくと樹脂層との密着性を高
める作用を特に有し、ポリプロピレングリコールジアク
リレートは樹脂組成物の加熱後の流動性を高める作用を
特に有し、ペンタエリスリトールトリアクリレートは樹
脂組成物の硬化後の耐熱性を高める作用を特に有してい
る。上記架橋剤は1種または2種以上を、ベースレジン
100重量部に対して、20〜120重量部添加するこ
とが望ましい。120重量部を超えるとアルカリ水溶液
による溶解性が悪くなり、樹脂残留物が生じ易い。20
重量部未満では樹脂組成物と表面導体回路間の十分な密
着強度が得られない。
【0033】本発明で使用する樹脂組成物には、所望に
より接着性補強剤として熱硬化性樹脂が使用できる。熱
硬化性樹脂としてはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アルキド樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂およびポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0034】活性エネルギー線硬化の反応開始剤として
は、ベンゾインエーテル系としてベンジル、ベンゾイ
ン、ベンゾインアルキルエーテル、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン;ケタール系としてベンジル
ジアルキルケタール;アセトフェノン系として2,2’
−ジアリコキシアセトフェノン、2−ヒドロキシアセト
フェノン、p−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、
p−t−ブチルジクロロアセトフェノン;ベンゾフェノ
ン系としてベンゾフェノン、4−クロルベンゾフェノ
ン、4,4’−ジクロルベンゾフェノン、4,4’−ビ
スジメチルアミノベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息
香酸メチル、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾ
フェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルス
ルフィド、ジベンゾスベロン、ベンジメチルケタール;
チオキサントン系としてチオキサントン、2−クロルチ
オキサントン、2−アルキルチオキサントン、2,4−
ジアルキルチオキサントン、2−アルキルアントラキノ
ン、2,2’−ジクロロ−4−フェノキシアセトン等が
挙げられ、その配合量はベースレジン100重量部に対
して0.5〜10重量部が好ましい。0.5重量部未満
では反応が十分開始されなく、10重量部を超えると樹
脂層が脆くなる。
【0035】活性エネルギー線硬化の反応時の増感剤と
しては新日曹化工(株)製のニッソキュアEPA、EM
A、IAMA、EHMA、MABP、EABP等、日本
化薬(株)製のカヤキュアEPA、DETX、DMBI
等、Ward Blenkinsop社製のQunta
cure EPD、BEA、EOB、DMB等、大阪有
機(株)製のDABA、大東化学(株)製のPAA、D
AA等が挙げられる。その配合量はベースレジン100
重量部に対して0.5〜10重量部が好ましい。0.5
重量部未満では活性エネルギー線硬化の反応速度は向上
せず、10重量部を超えると反応が速くなり、シェルフ
ライフを低下させる。電子線照射で使用する場合は反応
増感剤を省いてもよい。
【0036】硬化剤としてはパーオキサイド系が使用可
能であるが、中でも保存安定性の面からジブチルパーオ
キサイド、ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド等のアルキルパーオキサイドまたはアリール
パーオキサイドが好ましい。その量は、ベースレジン1
00重量部に対して1〜10重量部が好ましい。1重量
部未満では硬化時間が長くなり、10重量部を超えると
シェルフライフが短くなり作業性が悪くなる。電子線照
射等を行う場合には必ずしも硬化剤を必要としないが、
表面銅はくとの密着安定性、はんだ耐熱性等を高めるた
めには硬化剤を添加した方が好ましい。
【0037】ラミネートは熱ロールを用いると連続的に
ラミネートができるので生産性が良く好ましい。この場
合、圧力はエアー圧1〜5kg/cm2 とすることが好
ましい。
【0038】本発明における銅張絶縁シートは、銅はく
に塗布する第1樹脂組成物の層の厚さは40〜70μ
m、第2の樹脂組成物の層は20〜40μmとすること
が好ましい。
【0039】本発明のブラインドホールを有する多層プ
リント配線板の製造方法において、ブラインドホール部
分以外の樹脂層の硬化は主として加熱によって行うが、
電子線のような活性エネルギー線によっても可能であ
る。加熱の場合その温度は80〜180℃の範囲が好ま
しく、より好ましくは150〜170℃である。熱硬化
で180℃を超えると内層用パネルを構成する絶縁樹脂
が劣化を起こし、80℃未満では硬化に時間がかかると
共に、架橋が不充分で絶縁抵抗が充分に出ない恐れがあ
る。
【0040】電子線照射の場合には180〜300kV
で10〜30Mradの条件がよく、ブラインドホール
周辺の樹脂組成物の層の硬化だけでなく銅はくを電子線
が透過することにより18〜35μm厚の銅はくの下の
樹脂組成物の層も硬化させることができる。
【0041】本発明のブラインドホールを有する多層プ
リント配線板の製造方法で用いる銅張絶縁シートを内層
用パネルにラミネートする際に、樹脂組成物と内層され
る導体回路パターンとの接着力を確保するために、該パ
ターン表面を粗面化処理、ブラックオキサイド処理、ブ
ラウンオキサイド処理、レッドオキサイド処理等を施し
ておくと好ましい。
【0042】本発明のブラインドホールを有する多層プ
リント配線板の製造方法において、ブラインドホールを
形成するための樹脂組成物の層の溶解は有機溶剤でもで
きるが、アルカリ水溶液を用いる方がブラインドホール
の信頼性、および作業性等からもより好ましい。なぜな
らば有機溶剤で樹脂組成物を溶解した場合には、膨潤か
つ溶解反応であり、溶解後の樹脂の境界がスムーズでな
く粗くなり、しかも境界近傍には有機溶剤が残るという
問題がある。そのため、樹脂組成物を溶解して得られた
ブラインドホールにめっきを施す場合に有機溶剤の残留
の影響やブラインドホール内壁表面が粗いため、無電解
めっきが析出しにくくなりめっきのピンホールの発生、
めっきができたブラインドホールにおいても残留有機溶
剤が蒸発してボイド、気泡、ふくれ等の問題が発生し、
これらが層間の導電回路間のブラインドホールによる電
気的および機械的接続を不安定にし接続信頼性が得られ
ないからである。
【0043】これに対してアルカリ水溶液で樹脂組成物
を溶解する場合はカルボキシル基が反応して溶解するか
ら溶解速度も速く、アルカリ水溶液と接する部分から樹
脂が順次溶解されるから樹脂の境界が明確になり、ブラ
インドホール内壁表面が平滑性を有する。また、アルカ
リ水溶液で樹脂溶解をした後、酸で洗浄してやればアル
カリ成分が残留することもなく、後の無電解めっきの析
出もよく、ボイド、気泡、ふくれ等の欠陥も発生しない
ので信頼性の高いブラインドホールが形成できる。
【0044】また、有機溶剤のように作業環境を悪化さ
せることなく、従来のプリント配線板の製造工程の中で
ブラインドホールを有する多層プリント配線板が容易に
製造できる点でも更に好ましい。すなわち、銅はくに微
小穴を形成する際に、アルカリ可溶型エッチングレジス
トを使用すれば、銅はくエッチング後の膜はぎ工程で、
レジストと同時に微小穴下の樹脂組成物の層を溶解でき
る。またアルカリ現像型ドライフィルムをレジストとし
た場合であれば、剥離用水酸化ナトリウム水溶液で、レ
ジスト除去と同時に微小穴下下の樹脂層の溶解除去が可
能であり更に好ましい。
【0045】なおカルボキシル基等のアルカリ溶解性の
基を有する樹脂組成物をアルカリ水溶液で溶解した場合
は、カルボキシル基と反応したアルカリ分が残存して、
銅の腐食や電気特性の低下を起こす恐れがあるので、溶
解後、稀硫酸等で酸洗浄を行うことが望ましい。内層用
パネルの導体回路パターンを黒化処理した場合、ブライ
ンドホールを酸で中和すると黒化処理の酸化被膜が溶解
し、銅の色が出ることになる。黒化処理被膜の表面に樹
脂が残っている場合は銅の色が見えないのでアルカリ溶
解の良否をこの中和処理で判定できる。
【0046】なお、本発明のブラインドホールを有する
多層プリント配線板の製造方法において、絶縁樹脂層を
アルカリ溶解して露出された内層用パネルの導体回路の
大きさが、外層用の導体回路に設けられた微細穴と概ね
同じ大きさになった時点で、アルカリ溶解を止めると、
好ましいアンダーカット状態を有するブラインドホール
を作成することができ、内層用パネルの導体回路が黒化
処理されていれば、目視によりこれを確認することもで
きる。
【0047】
【実施例】(ベースレジンの合成例1)n−ブチルメタ
クリレート40重量部、メチルメタクリレート15重量
部、スチレン10重量部、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート10重量部、メタクリル酸25重量部、アゾビスイ
ソブチルニトリル1重量部からなる混合物を、窒素ガス
雰囲気下で80℃に保持したプロピレングリコールモノ
メチルエーテル120重量部中に5時間かけて滴下し
た。その後、1時間熟成後、更にアゾビスイソブチルニ
トリル0.5重量部を加えて2時間熟成することにより
カルボキシル基含有メタクリル樹脂を合成した。次に空
気を吹き込みながら、グリシジルメタクリレート20重
量部、テトラブチルアンモニウムブロマイド1.5重量
部、更に重合禁止剤としてハイドロキノン0.15重量
部を加えて温度80℃で8時間反応させて分子量50,
000〜70,000、酸価1.2meq/g、不飽和
当量1.14モル/kgのカルボキシル基を有するベー
スレジンを合成した。
【0048】(ベースレジンの合成例2)n−ブチルア
クリレート49.5重量部、スチレン9重量部、ヒドロ
キシエチルメタクリレート9重量部、メタクリル酸3
2.5重量部、アゾビスイソブチルニトリル2重量部か
らなる混合物を、窒素ガス雰囲気下で90℃に保持した
プロピレングリコールモノメチルエーテル120重量部
中に5時間かけて滴下した。その後、1時間熟成後、更
にアゾビスイソブチルニトリル1重量部を加えて2時間
熟成することによりカルボキシル基含有メタクリル樹脂
を合成した。次に空気を吹き込みながら、グリシジルメ
タクリレート20重量部、テトラブチルアンモニウムブ
ロマイド1.5重量部、更に重合禁止剤としてハイドロ
キノン0.15重量部を加えて温度80℃で8時間反応
させて分子量25,000〜30,000、酸価1.9
meq/g、不飽和当量1.14モル/kgのカルボキ
シル基を有するベースレジンを合成した。
【0049】(第1の樹脂組成物の調製)上述のように
作製した合成例1のベースレジン60重量部、架橋剤と
してペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成
化学工業(株)製アロニックスM−305)を20重量
部およびウレタンアクリレート(東亞合成化学工業
(株)製アロニックスM−1600)20重量部、活性
エネルギー線硬化反応開始剤5重量部、活性エネルギー
線硬化反応増感剤2重量部、並びに硬化剤として日本油
脂(株)製パークミルDを1.5重量部をよく混合して
第1層の樹脂組成物を調製した。
【0050】(第2の樹脂組成物の調製)上述のように
作製した合成例2のベースレジン60重量部、架橋剤と
してアロニックスM−305を20重量部およびアロニ
ックスM−1600を20重量部、活性エネルギー線硬
化反応開始剤5重量部、活性エネルギー線硬化反応増感
剤2重量部、並びに硬化剤としてパークミルDを1.5
重量部をよく混合して第2の樹脂組成物を調製した。
【0051】(多層プリント配線板の作成)本発明のブ
ラインドホールを有する多層プリント配線板の製造方法
を図面に則して説明する。図1〜図8は本発明の実施例
1の多層プリント配線板の製造過程および構成を説明す
るための概略断面図である。なお、各実施例とも銅張絶
縁シートは内層用パネルの両側にラミネートしている
が、図では片側のみを示した。また図は、本発明のブラ
インドホールを有する多層プリント配線板の製造方法を
模式的に図示したものであって、寸法関係は必ずしも正
確ではない。
【0052】(実施例1)マット処理した18μm厚の
銅はく3のマット面に上記第1の樹脂組成物をコンマコ
ータでコーティングし、60℃、20分間乾燥させて6
0μm厚の樹脂層1を形成した。
【0053】上記第1の樹脂組成物の層の上に第2の樹
脂組成物の層を同様に塗布乾燥して30μmの樹脂層2
を形成し、図1に示すような銅張絶縁シートを作成し
た。
【0054】内層用パネルとしての35μm厚の銅はく
を有する板厚0.6mmガラスエポキシ両面銅張板に、
選択エッチングにより所定の位置に導体回路パターン4
を形成した内層用パネル6を用意し、その内層用パネル
6の導体回路パターン4表面を、亜塩素酸ナトリウム3
7g/リットル、水酸化ナトリウム10g/リットル、
リン酸3ナトリウム12水和物20g/リットルからな
る溶液で、95℃5分間処理し、よく水洗した後乾燥さ
せ、黒化処理を行った。
【0055】次に、内層用パネル6の両側に銅張絶縁シ
ートを重ね、75℃、エアー圧3kg/cm2 で、15
0mmφメタルロールによるラミネートを実施して銅張
積層板パネルを作成した。ここで第2の樹脂組成物の層
2は流動性が大きいので導体回路パターン4間に流れ込
み、第1の樹脂組成物の層1は樹脂流れが殆どないので
下層の導体回路パターン4と接触するような図2に示す
銅張積層板パネルが作成できた。
【0056】上記銅張積層パネルの銅はく3の表面の
0.3mmφのブラインドホールを形成させる部分の周
辺部を除く部分に、図3のようにポジ型エッチングレジ
スト9を形成し、塩化第2銅溶液でブラインドホールの
部分の周辺部の銅はくをエッチングした(図4)。続い
て40℃の1重量%の炭酸ナトリウム溶液を1.5kg
/cm2 のスプレー圧で50秒間かけ露出した樹脂層を
溶解した結果、図5のように銅はくの微細穴より後退し
たアンダカットのあるブラインドホール7が得られた。
【0057】樹脂層を15〜30Mradの電子線で硬
化させ、次いで150℃30分熱硬化させた。上記ブラ
インドホールをマイクロセクションにより内壁表面の凹
凸を測定したところ、2〜3μmであった。
【0058】次に上記ブラインドホールを形成したパネ
ル全面を活性化処理した後、硫酸銅9g/リットル、エ
チレンジアミン4酢酸12g/リットル、2,2’ジピ
リジル10mg/リットル、37%ホルムアルデヒド3
g/リットル、水酸化ナトリウムでpH12.5に調製
した30℃の無電解銅めっきで、0.5〜1.0μmめ
っき厚まで析出させた後、硫酸銅60g/リットル、硫
酸180g/リットル、塩化ナトリウム0.07g/リ
ットル、光沢剤(シェーリング社製カパラシドGS81
8)10ml/リットルの40℃の電気銅めっき溶液を
使用し、2A/dm2 電流密度で30分めっきを施し、
ピンホールの無いめっきブラインドホール8を形成した
(図6)。
【0059】引き続き、ドライフィルムからなるエッチ
ングレジスト9で所定のパターンを形成し(図7)、不
要な銅はく部分をエッチング除去し、膜はぎしてめっき
ブラインドホールを有するプリント配線板を作成した
(図8)。
【0060】上記めっきブラインドホールをマイクロセ
クションによりめっき厚、アンダカットの大きさ(外層
の導体回路側に接する部分における絶縁樹脂層に設けた
ブラインドホールの内壁面と微細穴の端部との距離)お
よび樹脂層の厚さを測定した。平均めっき厚は20μ
m、アンダカットは20〜60μm、樹脂層の厚さは5
0μmであった。
【0061】上記のように作成した穴径0.3mmφ
(仕上がり径0.25mm)のめっきブラインドホール
で、ランド径0.6mm、ランドを接続する導体回路幅
0.2mmの内層の導体回路と、外層の導体回路を交互
にめっきで接続した連結198ホールのテストサンプル
8個をオイルディップ試験(260℃のシリコンオイル
に10秒浸漬→20℃のトリクロロエチレン10秒→風
乾15秒を1サイクルとして)400サイクルまで実施
したが、連結のめっきブラインドホールの抵抗値は±5
%以内で変化は殆どなかった。
【0062】(比較例1)内層用パネルとしての35μ
m厚の銅はくを有する板厚0.6mmのガラスエポキシ
両面銅張板に、選択エッチングにより所定の位置に導体
回路パターン4を形成した内層用パネル6を用意し、該
パネルの導体回路パターン4表面を、実施例1と同様の
黒化処理を施した後、ガラスエポキシプリプレグおよび
18μm厚銅はくをレイアップし、175℃、30kg
/cm2 で60分間熱プレスして内層の導体回路入り銅
張積層板を作成した。次に図9に示すようにドリル加工
を施してブラインドホール7を作成した。内壁表面の凹
凸は10〜20μmであった。次いで、実施例1と同様
にめっき、エッチングを行い、めっきブラインドホール
8を有するプリント配線板を作成した。実施例1と同様
にオイルディップ試験を行った結果、150サイクルで
スルーホール抵抗値が大きく変化して断線したテストサ
ンプルが8個中5個発生した。
【0063】
【発明の効果】本発明のブラインドホールを有する多層
プリント配線板は、従来のドリル加工やレーザ加工で設
けたものと異なり、ブラインドホールの内壁の凹凸が小
さいため、めっきブラインドホールの形成が容易である
と共に、外層の導体回路のオーバーハング部分にめっき
されることにより、熱衝撃、熱膨張、吸湿等のストレス
により断線し難く信頼性の高いめっきブラインドホール
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブラインドホールを有する多
層プリント配線板の製造過程における、表面に導体回路
パターンを有する内層用パネルと銅張絶縁シートをラミ
ネートさせる前の構成を示した概略断面図である。
【図2】同製造過程における、ラミネートした後の銅張
積層板パネルの構成を示した概略断面図である。
【図3】同製造過程における、表面の銅はくにポジ型エ
ッチングレジストを形成し、エッチングによりブライン
ドホール位置に形成した後の上記銅張積層板パネルを示
した概略断面図である。
【図4】同製造過程における、上記ブラインドホール部
分の銅はくを除去後の上記銅張積層板パネルの概略断面
図である。
【図5】同製造過程における、露出した樹脂層のアルカ
リ溶解を行った後の概略断面図である。
【図6】同製造過程における、めっきブラインドホール
を形成した後の概略断面図である。
【図7】同製造過程における、エッチングレジストを形
成した後の概略断面図である。
【図8】同製造過程における、エッチングおよび膜はぎ
をした後の概略断面図である。
【図9】従来のブラインドホールをドリル加工で形成し
た後の概略断面図である。
【図10】従来のめっきブラインドホールを形成し、エ
ッチングでパターン形成した後のプリント配線板の概略
断面図である。
【符号の説明】
1 第1の樹脂層 2 第2の樹脂層 3 外層の銅はく 4 内層の導体回路 5 絶縁基板 6 内層用パネル 7 ブラインドホール 8 めっきブラインドホール 9 エッチングレジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 健也 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内 (72)発明者 神林 富夫 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内 (72)発明者 平岡 秀樹 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体回路を表面に有する絶縁基板からな
    る内層用パネルの上に絶縁樹脂層を設け、更にその上に
    外層の導体回路を設けてなり、該絶縁樹脂層を貫通する
    ブラインドホールを介して外層の導体回路と内層の導体
    回路をめっきで電気的に接続させた多層プリント配線板
    において、該絶縁樹脂層に設けたブラインドホールの径
    の大きさは、外層の導体回路に接する部分において、外
    層の導体回路に設けられたブラインドホール用穴の径よ
    りも大きく、かつ外層の導体回路側に接する部分におけ
    る絶縁樹脂層に設けたブラインドホールの内壁面と外層
    の導体回路に設けられた微細穴の端部との距離は、絶縁
    樹脂層の厚さの2倍以下であり、また該ブラインドホー
    ルの内壁表面が平滑性を有することを特徴とするブライ
    ンドホールを有する多層プリント配線板。
JP17618093A 1993-06-22 1993-06-22 ブラインドホールを有する多層プリント配線板 Pending JPH0715146A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007305785A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Nichia Chem Ind Ltd 発光装置
JP2015128198A (ja) * 2012-01-20 2015-07-09 旭化成イーマテリアルズ株式会社 多層プリント配線板、及び、多層フレキシブル配線板、並びにその製造方法

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JP2007305785A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Nichia Chem Ind Ltd 発光装置
JP2015128198A (ja) * 2012-01-20 2015-07-09 旭化成イーマテリアルズ株式会社 多層プリント配線板、及び、多層フレキシブル配線板、並びにその製造方法

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