JPH07151083A - ベーン型圧縮機 - Google Patents

ベーン型圧縮機

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JPH07151083A
JPH07151083A JP29804993A JP29804993A JPH07151083A JP H07151083 A JPH07151083 A JP H07151083A JP 29804993 A JP29804993 A JP 29804993A JP 29804993 A JP29804993 A JP 29804993A JP H07151083 A JPH07151083 A JP H07151083A
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JP
Japan
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refrigerant
oil
chamber
compressor
lubricating oil
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JP29804993A
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English (en)
Inventor
Makoto Kondo
近藤  誠
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】停止した時に冷媒が逆流するのを防止し、また
液冷媒がオーバーフローしたり液冷媒を封入する際に、
液冷媒が逆流して潤滑油が液冷媒に混ざって持ち出され
ることを防止する圧縮機を提供する。 【構成】シリンダ1とロータ10およびベーン17によ
り囲まれた圧縮室19の容積変化により冷媒を圧縮して
送り出し、この冷媒に含まれている潤滑油をオイル分離
室35内で分離してオイル溜り室34に溜めるととも
に、上記冷媒を吐出経路9を通じて送り出すようにした
圧縮機において、吐出経路9にロータ10を停止した場
合にこの吐出経路9を自動的に閉じる閉塞装置40を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の空調装
置に用いる冷媒圧縮機として有効なベーン型圧縮機に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車の空調装置用冷凍サイクルの冷媒
圧縮機として、従来よりベーン型圧縮機が使用されてい
る。ベーン型圧縮機は、シリンダと、このシリンダの両
端を閉塞するフロント側およびリア側のサイドプレート
と、このシリンダに収容されて回転駆動されるロータ、
およびこのロータに取着された複数のベ―ンとで囲まれ
た空間によって形成された圧縮室を備え、上記ロータの
回転に伴い上記圧縮室が容積変化することによって冷媒
の吸入,圧縮,吐出を行なうようになっている。
【0003】このようなベーン型圧縮機は、運転を停止
した直後に冷媒が逆流し、ロータが逆回転することがあ
る。すなわち、圧縮機を停止した時の冷凍サイクルは、
圧縮機の吸入側が低圧であるのに対し吐出側は高圧とな
っており、このような圧力差は運転を停止すると均圧化
しようとして圧縮機内でも吐出側から吸入側に冷媒が逆
流しようとする。
【0004】このような逆流は、圧縮機の摺動部から高
圧冷媒が洩れることによって生じる。つまり圧縮機で
は、高圧側に通じているオイル溜り室が潤滑油経路を通
じてベーン背圧室に連通しており、上記オイル溜り室に
溜っている潤滑油をベーン背圧室に導き、この潤滑油に
よりベーンの背面を押してシリンダの内面に押し付ける
ようになっている。したがって、圧縮機を停止すると、
オイル溜り室の潤滑油に高圧が作用したまま停止するの
でこの高圧により押された潤滑油が上記ベーンとロータ
との隙間や、ロータとフロント側およびリア側のサイド
プレートとの隙間などから洩れ出す。よって、このよう
な潤滑油や、ここから洩れた高圧冷媒が吸入室側に逆流
する。吸込口および吐出口に弁がない場合はこれらが均
圧化するまで逆流が続き、圧縮機が逆回転することがあ
る。
【0005】このような逆流を防止するため、従来、例
えば実開昭60−28286号に示されるように、冷媒
の吸込口に逆流防止弁を設置した技術が提案されてい
る。このものは、圧縮機を停止した場合、吸入室に逆流
してきた冷媒の圧力により上記吸込口に設置した逆流防
止弁が閉じ、よって冷媒の流れを遮断し、逆流を防止す
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の圧
縮機では、長期間停止すると冷凍サイクルの冷媒が液化
し、圧縮機内に液冷媒が溜ることがある。特に、自動車
用冷房装置の場合、蒸発器を車室内に設置してあるの
で、日射によって車室内の温度が上昇すると蒸発器内の
冷媒が蒸発し、これがエンジンルームに設置されている
温度の低い圧縮機で液化し、また夜間等の温度が下がっ
た場合に圧縮機で液化し、よってこのような状態を繰り
返すと次第に圧縮機内の液冷媒量が増える。
【0007】圧縮機内に溜った液冷媒の量が圧縮機の容
量を越えると、液冷媒はオーバーフローして凝縮器側お
よび蒸発器側に流出する。このとき、潤滑油が液冷媒に
溶け込んで一緒にオーバーフローする。
【0008】しかしながら、上記従来のように吸込口に
逆流防止弁を設置した圧縮機の場合、オーバーフローに
よる液冷媒は凝縮器側に流れ出し、したがって液冷媒に
混合した潤滑油も凝縮器側に持ち出される。凝縮器に潤
滑油が流れ込むと、凝縮器ではオーバーフローすること
がないため潤滑油が圧縮機に戻されることは殆どない。
よって、冷房装置を長期に亘り使用しない状態が続く
と、上記のような液冷媒のオーバーフローにより圧縮機
内の潤滑油が希釈されたり、流出されてしまい、潤滑油
不足が発生し、再運転した場合にドライ運転となった
り、摺動部分が焼付いたり、ロックを生じる心配があ
る。
【0009】さらに、冷凍サイクルに冷媒を封入する場
合は、通常、高圧の吐出側に液冷媒を供給するようにな
っている。この理由は、冷凍サイクルにおいて蒸発器側
の低圧側はガス状態であるのに対し、凝縮器側は冷媒が
液化する領域である。そして、低圧側の吸入側に液冷媒
を封入すると、この液冷媒が圧縮機の吸入室に流れ込
み、圧縮機を起動した場合に液圧縮が起こり、これは非
圧縮性であるため過大な圧力が発生する恐れがある。こ
れを避けるために、従来から冷媒は吐出口側に封入する
ようになっている。
【0010】しかし、従来のように吸込口に逆流防止弁
を設置した場合は、せっかく液冷媒を吐出口側に供給し
てもこの液冷媒が圧縮機内に逆流することがある。液冷
媒が吐出口から逆流するとオイル溜り室に流れ込み、オ
イル溜り室の潤滑油が液冷媒に溶け込んで希釈された
り、起動した際に液冷媒と一緒に運び出される不具合が
ある。
【0011】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、停止した時に冷媒
が逆流するのを防止するとともに、液冷媒がオーバーフ
ローした場合に吐出口を通じて凝縮器側にオーバーフロ
ーしないようにし、かつ液冷媒を封入する際に、圧縮器
内に逆流しないようにし、潤滑油が液冷媒に混ざって希
釈されたり持ち出されることが防止されて、潤滑油枯れ
による焼付きなどの不具合を防止することができるべー
ン型圧縮機を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、圧縮機の吐出経路に、ロータを停止
した場合にこの吐出経路を自動的に閉じる閉塞装置を設
けたことを特徴とする。 また請求項2の発明は、オイ
ル分離室にオイル分離器を設置し、閉塞装置をオイル分
離器よりも吐出側に設置したことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、吐出口側に閉塞装置を設けた
ので、ロータを停止した場合にこの閉塞装置が吐出口を
閉じて逆流を防止する。そして、圧縮機の停止中に圧縮
機内に液冷媒が溜ってオーバ−フローした場合は、吐出
口側が閉塞装置により閉じられているので、この吐出口
から凝縮器側に液冷媒が流れ出すのが防止され、潤滑油
を含んだ液冷媒が凝縮器側に流れ出して潤滑油が持ち出
されるのが防止される。
【0014】また、冷媒を封入する場合も、吐出口が閉
じられているため凝縮器側に供給される液冷媒が圧縮機
内に逆流することもなくなる。よって潤滑油が液冷媒に
溶け込んで凝縮器側に流れ出すのが防止される。このよ
うなことから、潤滑油の枯渇を防止し、潤滑不良、焼付
き等の不具合を防止することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明について、図面に示す一実施例に
もとづいて説明する。図1および図2はベーン型圧縮機
の全体の構造を示し、1はシリンダである。このシリン
ダ1は例えば鋳鉄(FC)よりなり、内周面の断面形状
が図2に示すようにほぼ楕円形をなしている。
【0016】このシリンダ1の前端部はフロントプレー
ト2により閉塞されているとともに後端部はリアプレー
ト3により閉塞されている。フロントプレート2はフロ
ントハウジング4により覆われており、これらフロント
プレート2とフロントハウジング4の間には吸入室5が
形成されている。吸入室5は吸込口6を通じて図示しな
い冷凍サイクルの蒸発器に接続されるようになってい
る。上記リアプレート3はリアハウジング7により覆わ
れており、これらリアプレート3とリアハウジング7の
間にはオイル分離室8が形成されている。オイル分離室
8は吐出口9を通じて図示しない冷凍サイクルの凝縮器
に接続されるようになっている。上記フロントハウジン
グ4とリアハウジング7は図示を省略したスルーボルト
によって一体的に連結されている。
【0017】上記シリンダ1にはロータ10が収容され
ている。ロータ10は、一端に駆動シャフト11を一体
に有し、他端に支持シャフト12を一体に有しており、
これら両端の駆動シャフト11および支持シャフト12
が、前記フロントプレート2およびリアプレート3に取
着した軸受13、14により回転自在に支持されてい
る。駆動シャフト11は、フロントハウジング4を貫通
して外部に導出されており、この外部端部が図示しない
自動車のエンジンにより回転駆動されるようになってい
る。なお、駆動シャフト11とフロントハウジング4は
シャフトシール15により液密が保たれるようになって
いる。
【0018】ロータ10の周囲には、図2に示すよう
に、複数のベーン溝16が等間隔をなして形成されてい
る。これら各ベーン溝16はほぼ放射方向に伸びてお
り、これらベーン溝16はそれぞれベーン17…が収容
されている。これらベ―ン17は高珪素アルミニウム合
金などからなり、ベーン溝16に対してロータ10の径
方向へ摺動自在に収容されている。そして、ベーン溝1
6の奥部にはベーン17の背面が臨まされるベーン背圧
室18が形成されている。
【0019】上記シリンダ1の内面と、フロントプレ―
ト2、リアプレ―ト3、ロータ10および各ベーン17
…により囲まれた空間は圧縮室19…を構成しており、
シリンダ1の断面形状がほぼ楕円型をなしているからこ
れら圧縮室19…は上記ロータ10の回転に伴って容積
が変化する。この圧縮室19…の容積が増大する領域は
吸入行程となっており、また圧縮室19…の容積が減少
する領域は圧縮行程およびこれに続いて吐出行程となっ
ている。
【0020】シリンダ1の側壁には、吸入通路20が形
成されており、この吸入通路20は前記フロントハウジ
ング4に形成した吸入室5に連通している。そしてこの
吸入通路20は、圧縮室19が吸入行程にある場合に吸
入孔21…を介して圧縮室19に通じている。
【0021】また、シリンダ1の側壁とリアハウジング
7の側壁との間には吐出室22が形成されており、この
吐出室22は、上記圧縮室19が吐出行程となる位置に
対応して吐出孔23…を介して圧縮室19に通じてい
る。また、この吐出室22は、吐出通路24を介して前
記オイル分離室8に連通している。なお、この吐出孔2
3…は逆止弁構造の吐出弁25によって開閉されるよう
になっている。26は、吐出弁25のリテーナである。
【0022】上記オイル分離室8にはオイル分離器30
が設けられている。このオイル分離器30について図3
以下の図面にもとづき説明すると、31は分離器本体で
あり、この分離器本体31はリアプレート3に取着され
た蓋板32と一体または一体的に形成されており、上記
オイル分離室8を上部の排出室33と下部のオイル溜り
室34とに区画している。この分離器本体31には、そ
れぞれ円筒形をなした2個の旋回分離室35が形成され
ており、これら旋回分離室35は上記蓋板32に形成し
た導入通路36を介して前記吐出通路24に連通してい
る。この場合、導入通路36は図4に示す通り、旋回分
離室35の上部に位置し、かつ旋回分離室35の接線方
向に向けて開口している。よって、吐出室22から吐出
通路24および導入通路36を介して旋回分離室35に
流入される冷媒は旋回分離室35で旋回流となり、この
場合、比重の大きな潤滑油成分が遠心力を受けて旋回分
離室35の内壁面に付着し、これは自重で流れ落ちるよ
うになっている。
【0023】旋回分離室35の底壁には複数の油滴下孔
37…が形成されており、これら油滴下孔37…は下部
のオイル溜り室34に通じている。したがって旋回分離
室35の内側壁面を伝わって流れ落ちる潤滑油は複数の
油滴下孔37…からオイル溜り室34に滴下し、このオ
イル溜り室34に溜るようになっている。
【0024】旋回分離室35の中央部には、ガス導入管
38が同心状に設けられている。このガス導入管38は
下端が旋回分離室35の下部に開口しており、上端は分
離器本体31の頂壁39に開口している。したがって、
旋回分離室35はガス導入管38を介してオイル分離室
8の上部の排出室33に通じている。
【0025】このようなオイル分離器30には、本発明
の閉塞装置40が付設されている。本実施例の閉塞装置
40は、上記オイル分離器30のガス導入管38に摺動
自在に嵌挿された金属製のスライド管41を備えてお
り、このスライド管41は上下端に形成した閉塞板42
およびストッパ壁がそれぞれガス導入管38の上下端に
当たることにより上下の摺動ストロークが規制されてい
る。そして、これらスライド管41の上端部には冷媒送
り出し口44…が形成されている。このようなスライド
管41は旋回分離室35内の冷媒圧力が所定値以上にな
るとこの冷媒圧により押し上げられるようになってお
り、上部に開口する冷媒送り出し口44…が開いた場合
に旋回分離室35内の冷媒を排出室33に送り出し、吐
出口9から凝縮器に供給するようになっている。
【0026】上記オイル溜り室34は、リアプレート3
に設けたオイル通路51、52を介してリアプレート3
と蓋板32との間の間隙53に通じており、この間隙5
3は支持シャフト12と軸受14との間の隙間54、お
よび導入溝55を介して前記ベーン背圧室18…に通じ
ている。したがって、ベーン背圧室18…にはオイル溜
り室34から潤滑油が供給されてベーン17を潤滑して
いるとともに、潤滑油の圧力でベーン17の背面を押し
ている。
【0027】このような構成による実施例のベーン型圧
縮機について、作用を説明する。図示しない電磁クラッ
チを介して自動車走行用エンジンの回転力が駆動シャフ
ト11に伝達されるとロータ10がシリンダ1内で回転
する。この回転に伴ない、圧縮室19が容積を拡張する
領域では冷凍サイクルの蒸発器から吸込口6を経て吸入
室5内に導入された冷媒が吸入通路20および吸入孔2
1を介して圧縮室19内に吸入される。
【0028】吸入された冷媒は圧縮室19の容積減少に
伴って圧縮され、吐出孔23より吐出弁25を押し開
き、吐出室22に吐出される。この冷媒は、吐出通路2
4からオイル分離室8へ送られ、このオイル分離室8で
潤滑油を分離した後、吐出口9より冷凍サイクルの凝縮
器へ送り出される。
【0029】上記吐出室22から吐出通路24を経てオ
イル分離室8に送り出される冷媒は、オイル分離室8に
設けたオイル分離器30により潤滑油の成分が分離され
る。すなわち、吐出通路24を経てオイル分離室8へ送
られる冷媒は、蓋板32に形成した導入通路36よりオ
イル分離器30の旋回分離室35に導かれる。この場
合、導入通路36は図4に示す通り、旋回分離室35の
上部に開口されており、しかも接線方向に向けて開口し
ているので、これら導入通路36を介して旋回分離室3
5に流れ込む冷媒は旋回分離室35で旋回流となる。こ
の場合、冷媒に混ざっている比重の大きな潤滑油は遠心
力を受けて旋回分離室35の側壁面に付着し、この付着
した潤滑油は自重で流れ落ちる。この流れ落ちた潤滑油
は、旋回分離室35の底壁に形成した複数の油滴下孔3
7…から下部のオイル溜り室34に滴下する。このた
め、潤滑油はオイル溜り室34に溜るようになる。
【0030】そして、オイル溜り室34に溜った潤滑油
は、オイル溜り室34の圧力が高圧であることからこの
高圧を受けて、リアプレート3に設けたオイル通路5
1、52を経てリアプレート3と蓋板32との間の間隙
53から支持シャフト12と軸受14との間の隙間5
4、および導入溝55を介してベーン背圧室18…に供
給される。したがって、シャフト12およびベーン17
が潤滑され、これらの焼付きを防止し、しかもベーン背
圧室18…の潤滑油の圧力によりベーン17の背面を押
すから、べーン17…の先端がシリンダ1の内面に常に
押し付けられつつ摺動するようになり圧縮室19…のガ
ス洩れを確実に防止する。
【0031】一方、上記旋回分離室35、35で旋回し
てオイル成分を除去された比重の小さな冷媒ガスは、旋
回分離室35の下端からガス導入管38に導かれる。こ
の冷媒は圧力が高いので、ガス導入管38に取着された
閉塞装置40のスライド管41を図5の(A)に示すよ
うに、冷媒の圧力で押し上げられ、これらスライド管4
1の上端部に開口した冷媒送り出し口44…が開かれ
る。したがって、冷媒は冷媒送り出し口44…を通じて
排出室33に送り出され、吐出口9を経て冷凍サイクル
の凝縮器へ供給される。よって、冷凍サイクルが運転さ
れ、冷凍作用がなされる。
【0032】圧縮機の運転を停止すると、冷媒の圧縮作
用がなくなるので、オイル分離器30のガス導入管38
に高圧冷媒が送られなくなり、よって閉塞装置40のス
ライド管41を押し上げる力が無くなるので、このスラ
イド管41は図5の(B)に示すように下降する。この
ためスライド管41の閉塞壁42がガス導入管38の頂
壁39に密着してガス導入管38を閉じるとともに、冷
媒送り出し口44…も閉じられる。
【0033】このことから、凝縮器側の高圧冷媒が吐出
口9を経て排出室33に逆流しても、この高圧冷媒は閉
塞装置40により阻止されてオイル溜り室34や吐出室
22に逆流するのを阻止する。この状態は圧縮機を再度
運転するまで続く。
【0034】このような構成の実施例においては、吐出
口側に閉塞装置40を設けたので、圧縮機の運転を停止
した場合は上記した通り、凝縮器側の高圧冷媒がオイル
溜り室34に逆流するのが防止され、よって冷媒の逆流
およびこれによる逆回転が防止される。
【0035】また、長期の停止などにより圧縮機内に液
冷媒が溜ってオーバ−フローした場合、吐出口9は閉塞
装置40により閉じられているから、この吐出口9から
縮器側に液冷媒が流れ出すことがない。よって、オイル
溜り室34内の潤滑油が液冷媒に溶け込んでも、液冷媒
が凝縮器側にオーバ−フローしないから凝縮器側に運び
出されるのが防止される。このとき、液冷媒は蒸発器側
にオーバ−フローすることもあるが、圧縮機を再起動し
た場合は蒸発器に溜っている液冷媒が圧縮機に吸込まれ
て吐出側に送り出され、この過程で潤滑油を含んだ冷媒
により所定の摺動箇所を潤滑し、かつ旋回分離室35で
潤滑油を分離してこの潤滑油を所定の摺動箇所に供給す
るようになるから、潤滑油が不足するのを防止すること
ができ、潤滑不良を起こす心配はない。
【0036】さらに、冷媒を封入する場合は凝縮器側に
液冷媒を供給するが、圧縮器の吐出口9は閉塞装置40
により閉じられているので、凝縮器側に供給される液冷
媒が圧縮機内に逆流することがない。よって圧縮機内に
逆流する液冷媒にオイル溜り室34内の潤滑油が溶け込
んで凝縮器側に運び出されるのを防止することができ
る。
【0037】このようなことから、潤滑油不足による摺
動部の潤滑不良や焼付きを防止することができ、特に摺
動の激しいベーン17…の焼付きやロックを防止し、円
滑な動きを維持することができる。
【0038】なお、上記実施例の場合、オイル分離器3
0のガス導入管38にスライド管41を摺動自在に嵌合
して閉塞装置40を形成したから、閉塞装置40のスラ
イド管41のガイド部材を格別に構成する必要がなく、
構造が簡単になる。
【0039】しかしながら、本発明はこれに限らず、オ
イル分離器30と閉塞装置40は、相互に独立して異な
る位置に設置してもよい。この場合、閉塞装置はオイル
分離器よりも下流側、すなわち吐出側に位置して配置す
ることが望ましい。したがって、閉塞装置を吐出口9に
設置してもよい。
【0040】また、スライド管41は自重により下降し
てガス導入管38を閉塞するようにしたが、例えば、ゴ
ムやスプリング等の付勢力を利用して閉塞作用を奏する
ようにしてもよい。このため、閉塞装置は上記実施例の
構造に限らず、例えばリード弁やフロート弁のような構
造であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
縮機の吐出経路側に閉塞装置を設けたので、圧縮機が停
止した場合に上記閉塞装置が吐出経路を閉じるようにな
り、高圧の冷媒が逆流するのを防止することができ、逆
回転を防止する。そして、圧縮機の停止中に圧縮機内に
液冷媒が溜ってオーバ−フローした場合は、吐出口側が
閉塞装置により閉じられているので、この吐出口から凝
縮器側に液冷媒が流れ出すのが防止され、潤滑油を含ん
だ液冷媒が凝縮器側に流れ出して潤滑油が持ち出される
のが防止される。また、冷媒を封入する場合も、吐出口
が閉じられているため凝縮器側に供給される液冷媒が圧
縮機内に逆流することもなくなる。よって潤滑油が液冷
媒に溶け込んで凝縮器側に流れ出すのが防止され、潤滑
油の枯渇を防止し、摺動部分の潤滑不良や焼付き、また
はロックの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、ベーン型圧縮機の縦
断面図。
【図2】同実施例の側断面図。
【図3】同実施例のオイル分離器およびこれに付設した
閉塞装置の断面図。
【図4】同実施例の横断面図。
【図5】閉塞装置の作動を説明するもので、(A)図は
開口状態の断面図、(B)図は閉塞状態の断面図。
【符号の説明】
1…シリンダ 2…フロントプレー
ト 3…リアプレート 4…フロントハウジ
ング 5…吸入室 6…吸込口 7…リアハウジング 8…オイル分離室 9…吐出口(吐出経路) 10…ロータ 11…駆動シャフト 16…ベ―ン溝 17…ベーン 18…ベーン背圧室 19…圧縮室 30…オイル分離器 31…分離器本体 33…排出室(吐出経路) 34…オイル溜り室 35…旋回分離室 38…ガス導入管 40…閉塞装置 41…スライド管 44…冷媒送り出し口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内で回転されるロータに複数の
    ベーンを摺動可能に取付け、これらシリンダおよびロー
    タならびにベーンにより囲まれた圧縮室を上記ロータの
    回転により容積変化させるようにし、この圧縮室から送
    り出された冷媒をオイル分離室に導き、このオイル分離
    室内で上記冷媒に含まれている潤滑油成分を分離し、こ
    の潤滑油をオイル分離室の下部に形成したオイル溜り室
    に溜めるとともに、上記オイル分離室で分離された冷媒
    を吐出経路を通じて送り出すようにしたベーン型圧縮機
    において、 上記吐出経路には、上記ロータの回転が停止した場合に
    この吐出経路を自動的に閉塞する閉塞装置を設けたこと
    を特徴とするベーン型圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記オイル分離室にオイル分離器を設置
    し、上記閉塞装置をオイル分離器よりも吐出側に設置し
    たことを特徴とする請求項1に記載のベーン型圧縮機。
JP29804993A 1993-11-29 1993-11-29 ベーン型圧縮機 Pending JPH07151083A (ja)

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