JPH07150393A - 金属表面処理方法 - Google Patents
金属表面処理方法Info
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- JPH07150393A JPH07150393A JP31910293A JP31910293A JPH07150393A JP H07150393 A JPH07150393 A JP H07150393A JP 31910293 A JP31910293 A JP 31910293A JP 31910293 A JP31910293 A JP 31910293A JP H07150393 A JPH07150393 A JP H07150393A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板、亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金の表面を皮膜化成する
際に、環境規制上問題視されているニッケル等の特定の
金属イオンをリン酸塩処理液に含有させることなく、そ
の後の電着塗装においてPbフリー電着塗料を使用して
も充分な耐食性能を獲得することができる優れた皮膜を
形成させる方法を提供する。 【構成】 鋼板、亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金の表面をリン酸塩水溶
液で皮膜化成し、その後電着塗装をするにあたり、皮膜
化成後電着塗装前に、Cuイオンを1〜100ppm含
有しpHが1〜4である水溶液で処理することよりなる
金属表面処理方法。
ルミニウム又はアルミニウム合金の表面を皮膜化成する
際に、環境規制上問題視されているニッケル等の特定の
金属イオンをリン酸塩処理液に含有させることなく、そ
の後の電着塗装においてPbフリー電着塗料を使用して
も充分な耐食性能を獲得することができる優れた皮膜を
形成させる方法を提供する。 【構成】 鋼板、亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金の表面をリン酸塩水溶
液で皮膜化成し、その後電着塗装をするにあたり、皮膜
化成後電着塗装前に、Cuイオンを1〜100ppm含
有しpHが1〜4である水溶液で処理することよりなる
金属表面処理方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板、亜鉛若しくは亜
鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム又はアルミニウム合金
の表面処理において、簡便かつ確実に耐食性を向上させ
る金属表面処理方法に関する。
鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム又はアルミニウム合金
の表面処理において、簡便かつ確実に耐食性を向上させ
る金属表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体、その他の自動車部品、建
材、家具等の各種分野では、近年、鋼板、亜鉛又は亜鉛
合金メッキ鋼板のほか、アルミニウム、アルミニウム合
金等の耐衝撃性と軽量性とを併せ持つ優れた金属素材が
使用されている。これら金属は、大気中の酸素、硫黄酸
化物、雨水、海水等による腐食を防止するため、通常、
電着塗装前に、リン酸亜鉛、リン酸鉄等のリン酸塩によ
る皮膜化成が行われる。
材、家具等の各種分野では、近年、鋼板、亜鉛又は亜鉛
合金メッキ鋼板のほか、アルミニウム、アルミニウム合
金等の耐衝撃性と軽量性とを併せ持つ優れた金属素材が
使用されている。これら金属は、大気中の酸素、硫黄酸
化物、雨水、海水等による腐食を防止するため、通常、
電着塗装前に、リン酸亜鉛、リン酸鉄等のリン酸塩によ
る皮膜化成が行われる。
【0003】上記皮膜化成において使用されるリン酸塩
処理液には、通常、ニッケルを含有させ、これにより、
形成されるリン酸塩皮膜の量を増加させ、耐食性に優れ
た皮膜を形成させている。最近、ニッケルが発癌性を有
するおそれのあることが報告されたため、安全な作業環
境を確保するためにニッケルを含有しないリン酸塩処理
液を使用する金属表面処理方法が望まれている。
処理液には、通常、ニッケルを含有させ、これにより、
形成されるリン酸塩皮膜の量を増加させ、耐食性に優れ
た皮膜を形成させている。最近、ニッケルが発癌性を有
するおそれのあることが報告されたため、安全な作業環
境を確保するためにニッケルを含有しないリン酸塩処理
液を使用する金属表面処理方法が望まれている。
【0004】特開平4−228579号公報には、ニッ
ケルを基本的に含まず、亜鉛、マンガン、銅のそれぞれ
のイオンを特定の量含有するリン酸塩処理液によって、
耐食性を有する皮膜を形成させる技術が開示されてい
る。しかしながら、上記技術は単にニッケルを含ませな
くても従来と同程度の耐食性を発揮することができるこ
とを示すものに過ぎないうえ、特定量の亜鉛、マンガ
ン、銅のそれぞれのイオンの調製が困難であって、その
実施に複雑な作業を要し、工業的規模では経済的な不利
がある欠点を有している。
ケルを基本的に含まず、亜鉛、マンガン、銅のそれぞれ
のイオンを特定の量含有するリン酸塩処理液によって、
耐食性を有する皮膜を形成させる技術が開示されてい
る。しかしながら、上記技術は単にニッケルを含ませな
くても従来と同程度の耐食性を発揮することができるこ
とを示すものに過ぎないうえ、特定量の亜鉛、マンガ
ン、銅のそれぞれのイオンの調製が困難であって、その
実施に複雑な作業を要し、工業的規模では経済的な不利
がある欠点を有している。
【0005】また、鉄表面を有する鋼板、亜鉛表面を有
する防錆鋼板、アルミニウム、アルミニウム合金のそれ
ぞれを部分的に有する金属表面を同時に皮膜化成する場
合には、処理液中にCuイオンが存在すると金属種の違
いによるCuイオン含有皮膜量の差異が著しくなり、不
均一な皮膜が形成されることとなり好ましくない。
する防錆鋼板、アルミニウム、アルミニウム合金のそれ
ぞれを部分的に有する金属表面を同時に皮膜化成する場
合には、処理液中にCuイオンが存在すると金属種の違
いによるCuイオン含有皮膜量の差異が著しくなり、不
均一な皮膜が形成されることとなり好ましくない。
【0006】一方、リン酸塩処理液による皮膜化成の後
に行われる電着塗装においては、通常、硬化性向上のた
めの触媒及び耐食性向上のためのインヒビターとして鉛
化合物を電着塗料に含有させるのが一般的である。
に行われる電着塗装においては、通常、硬化性向上のた
めの触媒及び耐食性向上のためのインヒビターとして鉛
化合物を電着塗料に含有させるのが一般的である。
【0007】しかしながら鉛原子含有物は、人体に毒性
を有し、作業現場保護や廃水及び塗装物処理等環境保護
の面から忌避され、鉛を含有しない(Pbフリー)塗料
による電着塗装が望まれていた。特開平5−98199
号公報には、キレート形成樹脂を含有する処理剤を電着
塗装前に接触させた後に、Pbフリー塗料による電着塗
装をする技術が開示されている。この方法によれば、鉛
を使用せずに電着塗装をすることができるものの、高価
なキレート剤を原料として使用しなければならず、経済
的不利があった。
を有し、作業現場保護や廃水及び塗装物処理等環境保護
の面から忌避され、鉛を含有しない(Pbフリー)塗料
による電着塗装が望まれていた。特開平5−98199
号公報には、キレート形成樹脂を含有する処理剤を電着
塗装前に接触させた後に、Pbフリー塗料による電着塗
装をする技術が開示されている。この方法によれば、鉛
を使用せずに電着塗装をすることができるものの、高価
なキレート剤を原料として使用しなければならず、経済
的不利があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み、本発明
は、簡便な操作で確実に、充分な耐食性を有する化成皮
膜を均一に形成させ、その後の電着塗装を有効に行わし
めるための金属表面処理方法を提供することを目的とす
るものである。
は、簡便な操作で確実に、充分な耐食性を有する化成皮
膜を均一に形成させ、その後の電着塗装を有効に行わし
めるための金属表面処理方法を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、鋼板、
亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム又はア
ルミニウム合金の表面をリン酸塩水溶液で皮膜化成し、
その後電着塗装をする際に、皮膜化成後電着塗装前に、
上記金属表面を、Cuイオンを1〜100ppm含有し
pHが1〜4である水溶液で処理するところにある。
亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム又はア
ルミニウム合金の表面をリン酸塩水溶液で皮膜化成し、
その後電着塗装をする際に、皮膜化成後電着塗装前に、
上記金属表面を、Cuイオンを1〜100ppm含有し
pHが1〜4である水溶液で処理するところにある。
【0010】以下に本発明を詳述する。本発明は、鋼
板、亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム又
はアルミニウム合金の表面処理に適用される。これら金
属は、まずリン酸塩処理液によって皮膜化成される。
板、亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム又
はアルミニウム合金の表面処理に適用される。これら金
属は、まずリン酸塩処理液によって皮膜化成される。
【0011】上記リン酸塩処理液としては、通常利用さ
れているものを適宜使用でき、例えば、リン酸亜鉛溶
液、リン酸鉄溶液等が挙げられる。上記リン酸塩処理液
には、マンガンを含有させて皮膜形成を有利に行うこと
ができる。上記リン酸塩処理液は、環境保護の目的から
ニッケルを含有しないものが望まれるが、ニッケルを含
有させて耐食性の効果を増強させることもできる。上記
リン酸塩処理は、ディップで行う方式を採用することが
できる。また、装置を簡便にするためスプレー方式を採
用することもできる。
れているものを適宜使用でき、例えば、リン酸亜鉛溶
液、リン酸鉄溶液等が挙げられる。上記リン酸塩処理液
には、マンガンを含有させて皮膜形成を有利に行うこと
ができる。上記リン酸塩処理液は、環境保護の目的から
ニッケルを含有しないものが望まれるが、ニッケルを含
有させて耐食性の効果を増強させることもできる。上記
リン酸塩処理は、ディップで行う方式を採用することが
できる。また、装置を簡便にするためスプレー方式を採
用することもできる。
【0012】本発明においては、上記皮膜化成の後、上
記金属をCuイオンを含有する水溶液で処理する。上記
Cuイオンは、水溶液中に1〜100ppm含有させ
る。Cuイオン濃度が1ppm未満であると、充分なC
uシーリング効果が発揮できず、100ppmを超える
と金属表面に大量にCuが析出して処理液の安定性が確
保できないので、上記範囲に限定される。Cuイオン濃
度は、より好ましくは3〜10ppmである。Cuイオ
ンの供給源は特に限定されず、例えば、硫酸銅、硝酸
銅、酢酸銅、塩化銅等が挙げられる。これらは無水塩で
も含水塩でもよい。
記金属をCuイオンを含有する水溶液で処理する。上記
Cuイオンは、水溶液中に1〜100ppm含有させ
る。Cuイオン濃度が1ppm未満であると、充分なC
uシーリング効果が発揮できず、100ppmを超える
と金属表面に大量にCuが析出して処理液の安定性が確
保できないので、上記範囲に限定される。Cuイオン濃
度は、より好ましくは3〜10ppmである。Cuイオ
ンの供給源は特に限定されず、例えば、硫酸銅、硝酸
銅、酢酸銅、塩化銅等が挙げられる。これらは無水塩で
も含水塩でもよい。
【0013】上記水溶液のpHは1〜4である。pHが
1未満であると金属及び化成皮膜が侵され良好な処理表
面を得ることができず、pHが4を超えると金属表面へ
のCu析出反応が不充分となり耐食性の目的が達成でき
ないので、上記範囲に限定される。上記水溶液のpH
は、より好ましくは2.5〜4である。pHを調整する
ために、リン酸(オルトリン酸、五酸化リン等)又は硝
酸を添加することができる。緩衝能を持たせるため、リ
ン酸水素ナトリウム、硝酸ナトリウム等のこれらの塩を
添加するのも有効である。
1未満であると金属及び化成皮膜が侵され良好な処理表
面を得ることができず、pHが4を超えると金属表面へ
のCu析出反応が不充分となり耐食性の目的が達成でき
ないので、上記範囲に限定される。上記水溶液のpH
は、より好ましくは2.5〜4である。pHを調整する
ために、リン酸(オルトリン酸、五酸化リン等)又は硝
酸を添加することができる。緩衝能を持たせるため、リ
ン酸水素ナトリウム、硝酸ナトリウム等のこれらの塩を
添加するのも有効である。
【0014】上記水溶液による処理は、室温〜70℃の
範囲で、好ましくは室温〜50℃で行うのがよく、また
処理時間は10〜300秒、より好ましくは30〜15
0秒がよい。
範囲で、好ましくは室温〜50℃で行うのがよく、また
処理時間は10〜300秒、より好ましくは30〜15
0秒がよい。
【0015】上記水溶液による処理は、ディップで行う
方式を採用することができる。また、装置を簡便にする
ためスプレー方式を採用することもできる。
方式を採用することができる。また、装置を簡便にする
ためスプレー方式を採用することもできる。
【0016】上記水溶液による処理の後、当該金属を電
着塗装に付すことができる。この電着塗装においては、
通常使用される鉛含有電着塗料のほか、鉛を含有しない
電着塗料(Pbフリー電着塗料)を使用することができ
る。Pbフリー電着塗料を使用することにより、人体に
有害な材料を使用せずに目的を達することができ、作業
現場保護と自然環境保護の上から好適である。
着塗装に付すことができる。この電着塗装においては、
通常使用される鉛含有電着塗料のほか、鉛を含有しない
電着塗料(Pbフリー電着塗料)を使用することができ
る。Pbフリー電着塗料を使用することにより、人体に
有害な材料を使用せずに目的を達することができ、作業
現場保護と自然環境保護の上から好適である。
【0017】
【実施例】以下に実施例及び比較例を掲げて、本発明を
更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0018】(1)処理対象金属 以下の実施例1〜10、比較例1〜10を通じて、冷延
鋼板(鉄系金属表面)を使用した。
鋼板(鉄系金属表面)を使用した。
【0019】(2)処理工程 実施例1〜4 上記冷延鋼板を、下記(3)に詳細を示す処理条件に従
って、(a)脱脂→(b)水洗→(c)表面調整→
(d)化成→(e)水洗→(f)後処理→(g)水洗→
(h)純水洗→(i)乾燥→(j)塗装、の工程の順に
連続的に処理して塗装金属板を得た。
って、(a)脱脂→(b)水洗→(c)表面調整→
(d)化成→(e)水洗→(f)後処理→(g)水洗→
(h)純水洗→(i)乾燥→(j)塗装、の工程の順に
連続的に処理して塗装金属板を得た。
【0020】実施例6〜9 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記実施例1〜4と同様にして塗装金属板を得た。 比較例1〜4 (f)後処理と(g)水洗の二つの工程を省いた以外
は、上記の実施例1〜4と同様の工程の順に連続的に処
理して塗装金属板を得た。 比較例6〜9 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記比較例1〜4と同様にして塗装金属板を得た。
上記実施例1〜4と同様にして塗装金属板を得た。 比較例1〜4 (f)後処理と(g)水洗の二つの工程を省いた以外
は、上記の実施例1〜4と同様の工程の順に連続的に処
理して塗装金属板を得た。 比較例6〜9 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記比較例1〜4と同様にして塗装金属板を得た。
【0021】実施例5 上記冷延鋼板を、下記(3)に詳細を示す処理条件に従
って、(k)脱脂兼皮膜化成(スプレー)→(e)水洗
→(f)後処理→(g)水洗→(h)純水洗→(i)乾
燥→(j)塗装、の工程の順に連続的に処理して塗装金
属板を得た。 実施例10 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記実施例5と同様にして塗装金属板を得た。 比較例5 (f)後処理と(g)水洗の二つの工程を省いた以外
は、上記の実施例5と同様の工程の順に連続的に処理し
て塗装金属板を得た。 比較例10 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記比較例5と同様にして塗装金属板を得た。
って、(k)脱脂兼皮膜化成(スプレー)→(e)水洗
→(f)後処理→(g)水洗→(h)純水洗→(i)乾
燥→(j)塗装、の工程の順に連続的に処理して塗装金
属板を得た。 実施例10 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記実施例5と同様にして塗装金属板を得た。 比較例5 (f)後処理と(g)水洗の二つの工程を省いた以外
は、上記の実施例5と同様の工程の順に連続的に処理し
て塗装金属板を得た。 比較例10 (j)塗装の代わりに(j−2)塗装を行った以外は、
上記比較例5と同様にして塗装金属板を得た。
【0022】(3)処理条件 (a)脱脂 アルカリ性脱脂剤(日本ペイント社製「サーフクリーナ
ーSD250」)2重量%濃度の溶液に40℃で2分間
浸漬処理した。 (b)水洗 水道水を使用し、水圧によるスプレー洗浄処理をした。 (c)表面調整 表面調整剤(日本ペイント社製「サーフファイン5Nー
5」)0.1重量%濃度の溶液に室温で15秒間浸漬処
理した。 (d)化成 表1に示す組成のリン酸亜鉛処理液を使用し、冷延鋼板
を40℃で2分間又は30秒間浸漬処理した。
ーSD250」)2重量%濃度の溶液に40℃で2分間
浸漬処理した。 (b)水洗 水道水を使用し、水圧によるスプレー洗浄処理をした。 (c)表面調整 表面調整剤(日本ペイント社製「サーフファイン5Nー
5」)0.1重量%濃度の溶液に室温で15秒間浸漬処
理した。 (d)化成 表1に示す組成のリン酸亜鉛処理液を使用し、冷延鋼板
を40℃で2分間又は30秒間浸漬処理した。
【0023】
【表1】
【0024】(e)水洗 水道水を使用し、室温で15秒間水洗した。 (f)後処理 表2の組成を有する後処理液を使用し、表2に示す処理
条件で浸漬又はスプレー処理をした。
条件で浸漬又はスプレー処理をした。
【0025】
【表2】
【0026】(g)水洗 水道水を使用し、室温で15秒間水洗した。 (h)純水洗 イオン交換水を使用し、室温で15秒間水洗した。 (i)乾燥 100℃で10分間乾燥した。
【0027】(j)塗装 カチオン型電着塗料(日本ペイント社製「パワートップ
U−80」)を用い、常法に従って、カチオン電着塗装
して膜厚20μmの電着塗膜を形成し、その上に、メラ
ミンアルキド系中塗り塗料(日本ペイント社製)を常法
に従って塗装して、膜厚30μmの中塗り塗膜を形成
し、その上に、メラミンアルキド系上塗り塗料(日本ペ
イント社製)を常法に従って塗装して、膜厚40μmの
上塗り塗膜を形成した。 (j−2)塗装 カチオン型電着塗料(日本ペイント社製「パワートップ
U−80」)から鉛化合物を除いた塗料組成物を上記カ
チオン型電着塗料の代わりに使用した以外は、上記
(j)塗装と同様の処理条件で塗装を行った。 (k)脱脂兼皮膜化成 脱脂兼皮膜化成剤(日本ペイント社製「サーフテックス
210B」)を1重量%濃度で使用して60℃で2分間
スプレー処理した。
U−80」)を用い、常法に従って、カチオン電着塗装
して膜厚20μmの電着塗膜を形成し、その上に、メラ
ミンアルキド系中塗り塗料(日本ペイント社製)を常法
に従って塗装して、膜厚30μmの中塗り塗膜を形成
し、その上に、メラミンアルキド系上塗り塗料(日本ペ
イント社製)を常法に従って塗装して、膜厚40μmの
上塗り塗膜を形成した。 (j−2)塗装 カチオン型電着塗料(日本ペイント社製「パワートップ
U−80」)から鉛化合物を除いた塗料組成物を上記カ
チオン型電着塗料の代わりに使用した以外は、上記
(j)塗装と同様の処理条件で塗装を行った。 (k)脱脂兼皮膜化成 脱脂兼皮膜化成剤(日本ペイント社製「サーフテックス
210B」)を1重量%濃度で使用して60℃で2分間
スプレー処理した。
【0028】(4)試験結果 上記実施例1〜10、比較例1〜10で得られた塗装金
属板について、以下の試験を行って塗膜品質を調べ、評
価した。結果を表3に示した。
属板について、以下の試験を行って塗膜品質を調べ、評
価した。結果を表3に示した。
【0029】耐複合腐食サイクル試験(CCT)は、電
着、中上塗り塗装を施した3コートの塗装板に鋭利なカ
ッターで下地の金属板に達するカットを入れ、ついでこ
の塗装板を、5%塩水噴霧試験(JIS Z−237
1、2分間)→乾燥(60℃、58分間)→湿潤試験
(95%RH、50℃、3時間)を1サイクルとして、
リン酸亜鉛処理の場合(実施例1〜4、6〜10、比較
例1〜4、6〜10)には200サイクル、リン酸鉄処
理の場合(実施例5、10、比較例5、10)には10
0サイクルの腐食試験に付した。試験後の塗面の塗膜異
常(糸錆、フクレなど)の最大巾(カット部からの片
巾:mm)を調べた。結果は表3に示した。塗面の塗膜
異常の最大巾が0〜2mmのときは○、2〜6mmのと
きは△、6mm以上のときは×で示した。耐ソルトスプ
レー試験(SST)はJIS Z−2371に従って、
リン酸亜鉛処理の場合(実施例1〜4、6〜10、比較
例1〜4、6〜10)には800時間、リン酸鉄処理の
場合(実施例5、10、比較例5、10)には400時
間で35℃で試験を行った。結果は表3に示した。テー
プ剥離巾が0〜3mmのときは○、3〜8mmのときは
△、8mm以上のときは×で示した。
着、中上塗り塗装を施した3コートの塗装板に鋭利なカ
ッターで下地の金属板に達するカットを入れ、ついでこ
の塗装板を、5%塩水噴霧試験(JIS Z−237
1、2分間)→乾燥(60℃、58分間)→湿潤試験
(95%RH、50℃、3時間)を1サイクルとして、
リン酸亜鉛処理の場合(実施例1〜4、6〜10、比較
例1〜4、6〜10)には200サイクル、リン酸鉄処
理の場合(実施例5、10、比較例5、10)には10
0サイクルの腐食試験に付した。試験後の塗面の塗膜異
常(糸錆、フクレなど)の最大巾(カット部からの片
巾:mm)を調べた。結果は表3に示した。塗面の塗膜
異常の最大巾が0〜2mmのときは○、2〜6mmのと
きは△、6mm以上のときは×で示した。耐ソルトスプ
レー試験(SST)はJIS Z−2371に従って、
リン酸亜鉛処理の場合(実施例1〜4、6〜10、比較
例1〜4、6〜10)には800時間、リン酸鉄処理の
場合(実施例5、10、比較例5、10)には400時
間で35℃で試験を行った。結果は表3に示した。テー
プ剥離巾が0〜3mmのときは○、3〜8mmのときは
△、8mm以上のときは×で示した。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、環境規制上問題視され
ているニッケル等の特定の金属イオンをリン酸塩処理液
に含有させることなく、耐食性に優れた化成皮膜を形成
させることができ、その後の電着塗装においても、Pb
フリー電着塗料を使用しても、通常使用される鉛含有電
着塗料を使用した場合と遜色ない耐食性能を獲得するこ
とができる。
ているニッケル等の特定の金属イオンをリン酸塩処理液
に含有させることなく、耐食性に優れた化成皮膜を形成
させることができ、その後の電着塗装においても、Pb
フリー電着塗料を使用しても、通常使用される鉛含有電
着塗料を使用した場合と遜色ない耐食性能を獲得するこ
とができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼板、亜鉛若しくは亜鉛合金メッキ鋼
板、アルミニウム又はアルミニウム合金の表面をリン酸
塩水溶液で皮膜化成し、その後電着塗装をするにあた
り、皮膜化成後電着塗装前に、Cuイオンを1〜100
ppm含有しpHが1〜4である水溶液で処理すること
を特徴とする金属表面処理方法。 - 【請求項2】 水溶液が、Cuイオンを3〜10ppm
含有しpHが2.5〜4である請求項1記載の金属表面
処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31910293A JPH07150393A (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 金属表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31910293A JPH07150393A (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 金属表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07150393A true JPH07150393A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=18106493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31910293A Pending JPH07150393A (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 金属表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07150393A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009116376A1 (ja) | 2008-02-27 | 2009-09-24 | 日本パーカライジング株式会社 | 金属材料およびその製造方法 |
CN113818018A (zh) * | 2021-07-14 | 2021-12-21 | 南京科润工业介质股份有限公司 | 一种用于金属基板的表面调整剂以及金属基板的表面处理方法 |
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1993
- 1993-11-25 JP JP31910293A patent/JPH07150393A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009116376A1 (ja) | 2008-02-27 | 2009-09-24 | 日本パーカライジング株式会社 | 金属材料およびその製造方法 |
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