JPH07150235A - 高強度、高延性、高靭性レールの製造法 - Google Patents

高強度、高延性、高靭性レールの製造法

Info

Publication number
JPH07150235A
JPH07150235A JP29711693A JP29711693A JPH07150235A JP H07150235 A JPH07150235 A JP H07150235A JP 29711693 A JP29711693 A JP 29711693A JP 29711693 A JP29711693 A JP 29711693A JP H07150235 A JPH07150235 A JP H07150235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
rolling
ductility
temperature
toughness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29711693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3267772B2 (ja
Inventor
Hideaki Kageyama
英明 影山
Koichi Uchino
耕一 内野
Teruyuki Wakatsuki
輝行 若月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP29711693A priority Critical patent/JP3267772B2/ja
Publication of JPH07150235A publication Critical patent/JPH07150235A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3267772B2 publication Critical patent/JP3267772B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中国向DHHレールスペックに対応する伸
び、耐力改善のための低温制御圧延+VN添加レールの
製法を提供する。 【構成】 C:0.55〜0.85%、Si:0.15〜0.85%、Mn:0.
50〜1.50%、V:0.03〜0.50%、 N:0.010〜0.025 %、こ
れに必要に応じて、Cr:0.15〜0.80%、Nb:0.005〜0.03
0 %、Ti:0.003〜0.030 %の1種又は2種以上を含有す
る鋼レールを、高温に加熱した後、圧延成形するに際し
て 900〜1050℃間で断面減少率が10〜20%で圧下するこ
とを特徴とする延性及び靭性に優れたレールの製造法。
更に上記のレール制御圧延に加えて、レール成形圧延後
の 700℃以上の温度から 700〜500℃間を 1〜5 ℃/sec
で加速冷却することを特徴とする高強度、高延性、高靭
性レールの製造法 【効果】 上記の低温制御圧延及び加速冷却熱処理を施
すことにより、中国向DHHレールの伸び及び耐力スペ
ックを満足させプロパー出荷を果した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーライト組織を微細
化して延性と靭性の向上を図った、高強度レールの製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の鉄道輸送は旅客鉄道において極限
まで高速化の追求がなされ、また海外の重荷重鉄道にお
いては貨車輸送の重積載化が一段と進行し、レールに要
求される特性は益々厳しくなっている。高速鉄道におい
ては、高速化に伴い安全性を確保するために、延性と靭
性を向上させて耐破壊性の優れた特性をもつレールが要
求されている。また重荷重鉄道においては、急曲線区間
で高い耐摩耗性を示し、レール頭部内部から発生する疲
労損傷抵抗性に有効な高強度化を図ると共に、一層の重
積載化に伴い延性と靭性と耐破壊性を向上させたレール
が要求されている。
【0003】今日まで延性と靭性の優れた高強度レール
は鋼成分組成の配合、さらには圧延条件あるいは調質熱
処理条件などを絡み合わせて多く製造されているが、本
発明者らによるとそれぞれの製造法には次のような問題
があった。例えば、1)特開昭55−125231号公
報に開示された「圧延されたレールの頭部表層部を温度
850℃以上に加熱してオーステナイト化した後、気体
冷却で800〜550℃の間を50〜400秒で冷却す
る熱処理硬頭レールの製造法」のように、レールに圧延
後再びレール頭部を加熱し加速冷却する熱処理を施す製
造法では、オーステナイト粒を微細化することによって
延性と靭性を改善しようとするものであるが、その改善
程度が浅いため使用寿命が著しく短いという問題があっ
た。材質改善部分をレール頭部内部まで加熱によって深
めようとすると、長時間加熱の必要性から、熱処理の生
産性を著しく阻害し製造コストを高める問題があった。
【0004】2)また、特公平5−30883号公報に
開示された「Nb、必要によってはCr,Vなどの元素
を含有した成分組成の鋼を、温度800℃以下で断面率
25%以上、仕上温度700℃以上で低温圧延する、必
要によってはまた低温圧延直後レール頭部をパーライト
変態終了まで加速冷却する延性と靭性に優れた高性能レ
ールの製造法」や、特開昭52−138427号公報に
開示された「Cr,Nbを含有し必要によってはV,C
oなどを含有した鋼を1220℃以上に加熱した後、1
100℃以上で断面減少率が30%以上の強圧下を少な
くとも1パス含む粗圧延相当圧延と1000℃以下で軌
条頭部断面減少率が30%以下の圧延を行い、次いで軌
条頭部にパーライト変態を生じめる速度で冷却する軌条
の製造法」や、特開昭52−138428号公報に開示
された「Cr,Nbを含有する鋼を1100℃以下に加
熱し、1000℃以下で断面減少率が30%以上の強圧
下を少なくとも1パス含む軌条成形圧延を行い、次いで
軌条頭部にパーライト変態を生じめる速度で変態開始温
度まで急冷する軌条の製造法」のように、レール圧延成
形時に制御圧延によりオーステナイト粒を微細化した後
レール頭部を加速冷却する製造法では、圧延大圧下によ
ってオーステナイト粒の細粒化を図り靭性の向上を図る
ため、圧延機の能力やレールの形状制御に問題があっ
た。
【0005】3)特公平4−4371号公報に提示され
た「炭素鋼あるいはCr,Mo,Niなどの硬質化元素
を含有した炭素鋼を、温度800℃以下で断面率5%以
上の圧延を施した後、オーステナイトからパーライトへ
の変態点に達する前に再び750〜900℃の低温度に
加熱し、その後1〜15℃/secの速さで冷却する微細パ
ーライト組織の高強度高靭性レールの製造法」のよう
に、レール圧延成形時に低温制御圧延した後パーライト
変態前に再加熱しその後冷却する製造法は、圧延後に低
温加熱炉を使用して加熱を繰り返すために作業性、生産
性と製造コストに問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような技術の現状
にかんがみ、本発明は、近年旅客鉄道の高速化と貨車輸
送の重積載化が一段と進行する中で要求される高強度と
高延性と高靭性のレールが、単純化した製造工程で多量
生産できる製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はレー
ル形状に成形される高炭素鋼レールの熱間圧延におい
て、上記した特公平4−4371号公報などのように一
般にオーステナイト粒粗大化温度で避けられている温度
900〜1050℃に加熱することで整粒で微細なオー
ステナイト粒が生成され、かつその温度で断面縮少率1
0〜20%の仕上成形圧延を行うことによって、微細な
パーライト組織を呈し、満足な特性を有するレールを製
造するものであって、その要旨とするところは、熱間圧
延工程で粗成形されたC:0.55〜0.85%、S
i:0.15〜0.85%、Mn:0.50〜1.50
%、V:0.03〜0.50%、N:0.010〜0.
025%を含有し、さらに必要によってはCr:0.1
5〜0.80%、Nb:0.005〜0.030%、T
i:0.003〜0.030%の1種または2種以上を
含有し残部がFeおよび不可避的不純物からなるレール
を、温度900〜1050℃の間で断面縮少率が10〜
20%の仕上成形圧延を行った後放冷するか、あるいは
さらに700℃以上の温度から700〜500℃の温度
間を1〜5℃/secの速さで冷却する高強度、高延性、高
靭性レールの製造法である。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、本発明においてレールを構成する各鋼成分の含有量
を上記のように規定した理由を説明する。
【0009】C成分は、パーライト組織を生成させて高
強度化と耐摩耗性を向上するなど、レールに要求される
特性を改善するに必要な元素である。しかしながら0.
55%未満の少ないC含有量はオーステナイト粒界に初
析フェライト組織が多量に生成して耐摩耗性や耐損傷性
を劣化する。また0.85%を超える過剰なC含有量
は、オーステナイト粒界に初析セメンタイトを生成して
脆質化すると共に、後述するような本発明の熱処理を受
けたレール頭部の表面層やその後溶接された溶接熱影響
部の微小偏析部にマルテンサイト組織が生成して靭性を
著しく損なう問題がある。従って、本発明においてC成
分は、レールの脆質化と溶接後の靭性劣化に影響するこ
となく、高強度と耐摩耗性が得られる含有量として、
0.55〜0.85%に限定した。
【0010】Si成分は、パーライト組織中にフェライ
ト相への固溶体硬化によって高強度化を図り、僅かなが
らレールの靭性を改善する。これらの効果は0.15%
未満では得られず、また0.85%を超える含有量では
レールを脆化するため、その含有量を0.15〜0.8
5%に限定した。
【0011】Mn成分はC成分と同様にパーライト組織
を生成させまたパーライト組織生成温度を低下させて強
度の向上を図る必須元素として含有するものである。し
かしながら、Mn含有量の0.50%未満ではその効果
が小さく、1.50%を超えると微小な成分偏析部にマ
ルテンサイト組織が生成して靭性を著しく損なうため、
その含有量を0.50〜1.50%に限定した。
【0012】V成分は、熱間圧延の如き高温度で生成し
たV炭・窒化物がレール成形圧延後降温する際にまた再
び高温度に加熱する熱処理が行われる際にオーステナイ
ト粒の成長を抑制する作用を呈してオーステナイト粒を
細粒化させ、冷却後のパーライト組織を微細化してレー
ルに要求される延性と靭性を向上する有効な成分であ
る。しかし、V成分が0.03%未満ではその効果が得
られず、その反対に0.50%を超えて含有させてもそ
れ以上の効果が期待できないことから、0.03〜0.
50%に限定した。
【0013】N成分の0.010%以上は、V成分と結
合し、生成した微細なVNの析出硬化作用によって、レ
ールに要求される強度の上昇を効果的に図るために含有
させるものである。特に微細なVNの析出は、本発明の
ようにオーステナイト粒を細粒化するレールの熱間圧延
において上昇するパーライト変態点によって低下する強
度を補填する効果を奏する。しかし、0.025%を超
える過剰な含有は、粗大なVN析出物を生成させて靭性
を劣化し、鋼片製造時の造塊工程において生成した気泡
がレール内部に残在してレールに要求される諸特性を著
しく劣化する問題がある。かくして本発明においてN成
分は、V成分の強化補助元素として0.010〜0.0
25%を含有させる必要がある。このような成分を含有
して本発明法で製造された高強度、高延性など諸特性に
優れたレールを製造することができる。
【0014】この他不可避的元素のPおよびSは、本発
明が目的の諸特性を具備したレールの製造を阻害する有
害な成分として、できるだけ極少化する必要がある。
【0015】さらに本発明は本発明が目的の諸特性を一
層向上するためにCr,Nb,Tiの少量を選択的に含
有させる。Cr成分は、V成分と同様にオーステナイト
粒の細粒化で上昇するパーライト変態点によって低下す
る強度を補填する効果的な元素であると共に、レール溶
接継手部の軟化を防止する有効な元素である。しかしな
がら、その効果は0.15%未満の少ない含有量では得
られず、また0.80%を超える過剰な含有量は強度が
高くなり過ぎて靭性を劣化する。従って、Cr成分の含
有量を、0.15〜0.80%に限定した。
【0016】Nb成分は、V成分らと同様にNb炭・窒
化物を形成してオーステナイト粒を細粒化する有効な元
素であり、そのオーステナイト粒成長抑制効果もV成分
よりも高温域(1200℃近傍)まで効果を示し、レー
ルの延性と靭性を改善する。その効果は、0.005%
未満の少ない含有量では期待できず、また0.030%
を超える過剰な含有はそれ以上の効果が期待できない。
従って、Nb成分は0.005〜0.030%の範囲内
で含有させる必要がある。
【0017】Ti成分は、その析出物がVやNbなどの
析出物よりも高温度まで溶解しないことから、レールの
圧延加熱温度においてもオーステナイト粒成長抑制効果
を有し、しかも冷却後のパーライト組織を微細化し、レ
ールに要求される延性と靭性を改善する。しかし、その
含有量が0.003%未満ではそのような効果が得られ
ない。また0.030%を超えると、Tiの析出物が粗
大化して延性と靭性を劣化するばかりか、レール使用時
にレール頭内部から疲労亀裂の起点原因となる。従っ
て、Ti成分は0.003〜0.030%の範囲内で含
有させなければならない。
【0018】上記のような成分組成で構成されたレール
鋼は転炉、電気炉などの溶解炉さらに脱酸処理を行うな
ど通常の製鋼工程を経て溶製された溶鋼を、造塊・分塊
法あるいは連続鋳造法で鋼片を製造し、さらに熱間圧延
を経てレールに成形する。レールに熱間圧延する際の鋼
片の加熱温度レールの粗成形圧延条件などについては特
に限定するものでなく通常の製造条件で問題はないが、
レール熱間圧延時の最終過程において、温度900〜1
050℃の間で断面縮少率が10〜20%の仕上成形圧
延を行った後放冷する処理を行う必要がある。
【0019】この仕上成形圧延は、整粒で微細なオース
テナイト粒が生成され、圧延後微細なパーライト組織を
呈したレールが得られる製造条件である。レール鋼のよ
うな高炭素鋼において900〜1050℃の温度範囲
は、通常の低炭素鋼の制御圧延と異なり、オーステナイ
ト粒の再結晶が起こる温度である。900℃未満の低い
温度では未再結晶領域となり、この温度での圧延では延
性と靭性の優れたレールが得られない。また1050℃
を超える温度においてもオーステナイト粒が粗く成長す
るためにも圧延後も微細なパーライト組織が得られず、
延性と靭性の優れたレールが得られない。すなわち、高
炭素鋼においては900〜1050℃はオーステナイト
粒の再結晶温度範囲であり、この間を断面縮少率で10
〜20%の圧延を行うことによって混粒や伸長粒のない
整粒で微細なオーステナイト粒が生成され、その結果、
放冷後延性と靭性の優れた微細なパーライト組織を呈し
たレールを得ることができる。その圧延圧下率は微細な
オーステナイト粒を得るための必要な条件であって、断
面縮少率が10%未満では再結晶が不完全となり、また
20%を超えると得られるオーステナイト粒の細粒効果
も過飽和域に達する。
【0020】このような製造条件を経て製造された前記
成分組成の本発明レールは、国内の旅客鉄道のような比
較的車輪負荷の小さい条件下で使用される圧延ままレー
ルに比して高強度、高延性、高靭性の特性をもち長期間
使用することができる。
【0021】さらにまた本発明は、海外の重荷重鉄道の
ように、積載荷重の大きい貨車輸送鉄道に使用される延
性と靭性に特に優れた高強度レールが要求される場合に
は、前記したレール仕上成形圧延後の700℃以上の温
度から700〜500℃の温度間を1〜5℃/secの速さ
で冷却する。つまり、仕上成形圧延後冷却開始温度が7
00℃以下の低い温度では、パーライト変態開始温度近
傍あるいは冷却開始以前にパーライト変態が開始して粗
大なパーライト組織が混在し、特にレール頭部で必要な
高硬度で高強度な特性が得られない。従って、特性の優
れた微細なパーライト組織を得るために700℃以上の
温度から冷却を開始し、しかもベイナイト組織生成範囲
の700〜500℃を避けるように1〜5℃/secの速さ
で冷却する。この際の冷却が1℃/sec以下の緩い速度で
は高強度(1200MPa 以上)が得られず、5℃/secを
超える速い速度ではレール頭部コーナー部に摩耗や損傷
に有害なベイナイトやマルテンサイトなどの異常組織が
生成されてくる問題がある。従って、特に延性と靭性に
優れた高強度レールを製造する場合は、有害なベイナイ
ト組織などが生成しないように、700〜500℃の温
度間を1〜5℃/secの速さで冷却する必要がある。
【0022】
【実施例】次に本発明により製造した高延性・靭性を有
するレール鋼の製造実施例について述べる。表1に示し
たA〜Mの13種類のレール鋼を溶製し、本発明および
比較法でレールを製造した。具体的なレールの仕上成形
圧延方法は以下の通りである。 〔本発明法1〕A〜Mの化学成分を有するレール鋼を、
900〜1050℃で10〜20%の断面減少率となる
ような仕上成形圧延を施した後、自然冷却する。 〔本発明法2〕上記本発明の仕上圧延後、750℃から
700〜500℃間を1〜5℃/secで加速冷却する。
【0023】〔比較法1〕A〜Mの化学成分を有するレ
ール鋼を、1100℃で5〜15%の断面減少率になる
ような仕上成形圧延を施した後、自然冷却する。 〔比較法2〕上記仕上圧延後に、750℃から700〜
500℃間を1〜5℃/secで加速冷却する。 〔比較法3〕A〜Mの化学成分を有するレール鋼を85
0℃の低温で、断面減少率15%および25%で仕上成
形圧延した後、自然冷却する。 〔比較法4〕上記低温圧延後に、750℃から700〜
500℃間を1〜5℃/secで加速冷却する。
【0024】レール鋼の延性評価基準としては、中国に
おける基準、すなわちレール頭部ゲージ・コーナー内部
10mm深さから採取した引張試験片、平行部径6mm、平
行部長さ30mmを用いて試験し12%以上の伸び値を得
ることを基準とした。また、レール鋼の靭性評価法とし
ては、ロシアのGOST規格によって定められた2mmU
ノッチシャルピー試験における+20℃での吸収エネル
ギーで、0.25J/cm2 以上とする基準を採用した。
【0025】以上の圧延、冷却条件で製造したレール頭
部2mm下から平行部径6mm引張試験片および2mmUノッ
チ衝撃試験片を採取し、それぞれの試験を行った結果を
表2−1から表2−3に示す。本発明の高炭素パーライ
ト鋼特有の低温圧延により、従来鋼以上の微細なパーラ
イト組織が得られ、大幅な延性・靭性の改善を果たすこ
とができた。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明法の化学成分範囲内のレール鋼を
本発明法による仕上成形圧延を施すことによって、中国
の規定に定められた伸び値12%以上および、ロシアの
GOST規格に定められた衝撃値2UE+20℃≧0.
25J/cm2 を確保できることが明らかとなり、レール鋼
の延性および靭性の大幅な改善を達成することができる
ばかりか、同時に高強度化を図ることが可能となり、特
に耐摩耗性の要求される急曲線区間のレールのより一層
の安全性向上を図ることができた。
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】レール鋼の延性評価基準としては、中国に
おける基準、すなわちレール頭部ゲージ・コーナー内部
10mm深さから採取した引張試験片、平行部径6mm、平
行部長さ30mmを用いて試験し12%以上の伸び値を得
ることを基準とした。また、レール鋼の靱性評価法とし
ては、ロシアのGOST規格によって定められた2mmU
ノッチシャルピー試験における+20℃での吸収エネル
ギーで、0.25MJ/m2 以上とする基準を採用した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【発明の効果】本発明法の化学成分範囲内のレール鋼を
本発明法による仕上成形圧延を施すことによって、中国
の規定に定められた伸び値12%以上および、ロシアの
GOST規格に定められた衝撃値2UE+20℃≧0.
25MJ/m2 を確保できることが明らかとなり、レール鋼
の延性および靱性の大幅な改善を達成することができる
ばかりか、同時に高強度化を図ることが可能となり、特
に耐摩耗性の要求される急曲線区間のレールのより一層
の安全性向上を図ることができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延工程で粗成形された重量%で C :0.55〜0.85%、 Si:0.15〜0.85%、 Mn:0.50〜1.50%、 V :0.03〜0.50%、 N :0.010〜0.025% を含有し残部がFeおよび不可避的不純物からなるレー
    ルを、温度900〜1050℃の間で断面縮少率が10
    〜20%の仕上成形圧延を行った後、放冷することを特
    徴とする高強度、高延性、高靭性レールの製造法。
  2. 【請求項2】 熱間圧延工程で粗成形された重量%で C :0.55〜0.85%、 Si:0.15〜0.85%、 Mn:0.50〜1.50%、 V :0.03〜0.50%、 N :0.010〜0.025% を含有し、さらに Cr:0.15〜0.80%、 Nb:0.005〜0.030%、 Ti:0.003〜0.030%の1種または2種以上 を含有し残部がFeおよび不可避的不純物からなるレー
    ルを、温度900〜1050℃の間で断面縮少率が10
    〜20%の仕上成形圧延を行った後、放冷することを特
    徴とする高強度、高延性、高靭性レールの製造法。
  3. 【請求項3】 熱間圧延工程で粗成形された重量%で C :0.55〜0.85%、 Si:0.15〜0.85%、 Mn:0.50〜1.50%、 V :0.03〜0.50%、 N :0.010〜0.025% を含有し残部がFeおよび不可避的不純物からなるレー
    ルを、温度900〜1050℃の間で断面縮少率が10
    〜20%の仕上成形圧延を行った後、700℃以上の温
    度から700〜500℃の温度間を1〜5℃/secの速さ
    で冷却することを特徴とする高強度、高延性、高靭性レ
    ールの製造法。
  4. 【請求項4】 熱間圧延工程で粗成形された重量%で C :0.55〜0.85%、 Si:0.15〜0.85%、 Mn:0.50〜1.50%、 V :0.03〜0.50%、 N :0.010〜0.025% を含有し、さらに Cr:0.15〜0.80%、 Nb:0.005〜0.030%、 Ti:0.003〜0.030%の1種または2種以上 を含有し残部がFeおよび不可避的不純物からなるレー
    ルを、温度900〜1050℃の間で断面縮少率が10
    〜20%の仕上成形圧延を行った後、700℃以上の温
    度から700〜500℃の温度間を1〜5℃/secの速さ
    で冷却することを特徴とする高強度、高延性、高靭性レ
    ールの製造法。
JP29711693A 1993-11-26 1993-11-26 高強度、高延性、高靭性レールの製造法 Expired - Lifetime JP3267772B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29711693A JP3267772B2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 高強度、高延性、高靭性レールの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29711693A JP3267772B2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 高強度、高延性、高靭性レールの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07150235A true JPH07150235A (ja) 1995-06-13
JP3267772B2 JP3267772B2 (ja) 2002-03-25

Family

ID=17842423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29711693A Expired - Lifetime JP3267772B2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 高強度、高延性、高靭性レールの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3267772B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0877096A1 (en) * 1997-04-29 1998-11-11 Ovako Steel AB Micro-alloyed steel for rolling bearings
WO2008013300A1 (fr) * 2006-07-24 2008-01-31 Nippon Steel Corporation Procédé de fabrication d'un rail perlitique présentant une excellente résistance à l'usure et une excellente ductilité
CN101921950A (zh) * 2010-09-02 2010-12-22 攀钢集团有限公司 用于高速和准高速铁路的钢轨及其制造方法
JP2013014847A (ja) * 2006-07-24 2013-01-24 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 耐摩耗性および延性に優れたパーライト系レールの製造方法
CN112342467A (zh) * 2020-10-27 2021-02-09 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 高韧性深硬化层道岔钢轨及其制备方法
CN113699452A (zh) * 2021-08-30 2021-11-26 宝武集团马钢轨交材料科技有限公司 一种有轨电车弹性车轮轮箍用钢及其热处理方法和生产方法
CN113943891A (zh) * 2021-09-15 2022-01-18 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种出口俄罗斯的高冲击钢轨及其制备方法
EP3992311A1 (en) * 2020-10-27 2022-05-04 Pangang Group Panzhihua Iron & Steel Research Institute Co., Ltd. A deeply-hardened-surface turnout rail and the high degree of undercooling preparation method thereof
CN115029506A (zh) * 2022-06-21 2022-09-09 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种美标标准强度碳素钢轨的生产方法
CN115287534A (zh) * 2022-07-13 2022-11-04 首钢集团有限公司 一种采棉摘锭用钢及其制备方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0877096A1 (en) * 1997-04-29 1998-11-11 Ovako Steel AB Micro-alloyed steel for rolling bearings
AU2007277640C1 (en) * 2006-07-24 2012-08-02 Nippon Steel Corporation Process for producing pearlitic rail excellent in wearing resistance and ductility
JP2008050687A (ja) * 2006-07-24 2008-03-06 Nippon Steel Corp 耐摩耗性および延性に優れたパーライト系レールの製造方法
AU2007277640B2 (en) * 2006-07-24 2010-07-22 Nippon Steel Corporation Process for producing pearlitic rail excellent in wearing resistance and ductility
US8210019B2 (en) 2006-07-24 2012-07-03 Nippon Steel Corporation Method for producing pearlitic rail excellent in wear resistance and ductility
WO2008013300A1 (fr) * 2006-07-24 2008-01-31 Nippon Steel Corporation Procédé de fabrication d'un rail perlitique présentant une excellente résistance à l'usure et une excellente ductilité
JP2013014847A (ja) * 2006-07-24 2013-01-24 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 耐摩耗性および延性に優れたパーライト系レールの製造方法
CN101921950A (zh) * 2010-09-02 2010-12-22 攀钢集团有限公司 用于高速和准高速铁路的钢轨及其制造方法
CN112342467A (zh) * 2020-10-27 2021-02-09 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 高韧性深硬化层道岔钢轨及其制备方法
EP3992311A1 (en) * 2020-10-27 2022-05-04 Pangang Group Panzhihua Iron & Steel Research Institute Co., Ltd. A deeply-hardened-surface turnout rail and the high degree of undercooling preparation method thereof
CN113699452A (zh) * 2021-08-30 2021-11-26 宝武集团马钢轨交材料科技有限公司 一种有轨电车弹性车轮轮箍用钢及其热处理方法和生产方法
CN113943891A (zh) * 2021-09-15 2022-01-18 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种出口俄罗斯的高冲击钢轨及其制备方法
CN115029506A (zh) * 2022-06-21 2022-09-09 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种美标标准强度碳素钢轨的生产方法
CN115287534A (zh) * 2022-07-13 2022-11-04 首钢集团有限公司 一种采棉摘锭用钢及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3267772B2 (ja) 2002-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1777315B1 (en) Steel for welded structure excellent in low temperature toughness of heat affected zone of welded part, and method for production thereof
EP2143813A1 (en) Steel material having excellent high temperature properties and excellent toughness, and method for production thereof
KR102508129B1 (ko) 저온 충격인성이 우수한 극후물 강재 및 그 제조방법
JP4207334B2 (ja) 溶接性と耐応力腐食割れ性に優れた高強度鋼板およびその製造方法
JP3809004B2 (ja) 高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法
JPH10306316A (ja) 低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼材の製造方法
JP3267772B2 (ja) 高強度、高延性、高靭性レールの製造法
JPH08277437A (ja) 高強度・高靭性熱間鍛造用非調質鋼とその鍛造品の製造方法
JP2003129180A (ja) 靭性および延性に優れたパーライト系レールおよびその製造方法
JP4061003B2 (ja) 高周波焼入れ性と冷鍛性に優れた冷間鍛造用棒線材
JPH06128631A (ja) 低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製造方法
KR100276308B1 (ko) 가공성이 우수한 초고강도 냉연강판 제조방법
JPH11181542A (ja) 冷間加工性と高周波焼入れ性に優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法
JP7265008B2 (ja) 水素誘起割れ抵抗性に優れた圧力容器用鋼材及びその製造方法
JPH11131187A (ja) 迅速黒鉛化鋼および迅速黒鉛化鋼の製造方法
JP2671732B2 (ja) 溶接性に優れた高張力鋼の製造方法
EP0707089A1 (en) High-carbon steel wire or steel therefor excellent in workability in wire drawing and process for producing the same
JPH07126741A (ja) 高延性・高靭性レールの製造法
JP3107697B2 (ja) 強度・靱性および溶接性の優れたフランジを有する形鋼の製造方法
KR100431848B1 (ko) 저온조직이 없는 고실리콘 첨가 고탄소 선재의 제조방법
KR900004845B1 (ko) 응력제거소둔 균열 감수성이 낮은 고장력강의 제조방법
JP3323272B2 (ja) 延性および靭性に優れた高強度レールの製造法
EP0693571A1 (en) Bainite rod wire or steel wire for wire drawing and process for producing the same
JPH05148544A (ja) 板厚方向の硬さ分布が均一な高強度高靭性鋼板の製造法
JP3107695B2 (ja) 強度・靱性および溶接性の優れたフランジを有する形鋼の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011127

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term