JPH07150041A - コーティング用シリコーン含有高分子電解質水性液、その製造法およびその用途 - Google Patents
コーティング用シリコーン含有高分子電解質水性液、その製造法およびその用途Info
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- JPH07150041A JPH07150041A JP6108775A JP10877594A JPH07150041A JP H07150041 A JPH07150041 A JP H07150041A JP 6108775 A JP6108775 A JP 6108775A JP 10877594 A JP10877594 A JP 10877594A JP H07150041 A JPH07150041 A JP H07150041A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 剥離コーティング用組成物であって、a.ポ
リジメチルシロキサンブロック、b.酸素原子、窒素原
子または硫黄原子を含有する極性基、およびc.アニオ
ン性基を有するポリジメチルシロキサン含有高分子電解
質からなる水性液。 【効果】 該水性液は優れた剥離性、すべり性、撥水性
を有する剥離塗膜を与える。
リジメチルシロキサンブロック、b.酸素原子、窒素原
子または硫黄原子を含有する極性基、およびc.アニオ
ン性基を有するポリジメチルシロキサン含有高分子電解
質からなる水性液。 【効果】 該水性液は優れた剥離性、すべり性、撥水性
を有する剥離塗膜を与える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一成分塗工剤としての
用途に好適なシリコーン含有高分子電解質水性液、該水
性液の製造方法および該水性液のテープ、ラベルなどの
感圧接着剤塗工製品への応用方法に関する。
用途に好適なシリコーン含有高分子電解質水性液、該水
性液の製造方法および該水性液のテープ、ラベルなどの
感圧接着剤塗工製品への応用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】感圧接着テープまたは粘着テープ(以
下、とくにことわらないかぎり、単に粘着テープとい
う)は、当該テープをそれ自身で渦巻状に巻回して適当
な長さのテープのロールとして製造され、市販されてい
る。
下、とくにことわらないかぎり、単に粘着テープとい
う)は、当該テープをそれ自身で渦巻状に巻回して適当
な長さのテープのロールとして製造され、市販されてい
る。
【0003】従って、このテープの使用に際しては、該
テープの使用前にロール形態にあった時間や条件に関係
なく、過度な力を要しないで、また裏打材ないし基材
(以下、とくにことわらないかぎり、単に基材という)
の層間剥離や粘着剤の裏移り(offsetting)
がなく、ロールから所望の長さを巻き戻すことができる
必要がある。このような理由から、剥離コート層または
バックサイズ(backsize)として知られるコー
ティングがテープ基材の背面、すなわち接着剤が塗布さ
れた面と反対側の面に施されている。このようなコート
層は、そのことが目的であるが、未塗工の基材に比べ
て、感圧接着剤または粘着剤(以下、とくにことわらな
いかぎり、単に粘着剤という)に対し相対的に低接着性
である。
テープの使用前にロール形態にあった時間や条件に関係
なく、過度な力を要しないで、また裏打材ないし基材
(以下、とくにことわらないかぎり、単に基材という)
の層間剥離や粘着剤の裏移り(offsetting)
がなく、ロールから所望の長さを巻き戻すことができる
必要がある。このような理由から、剥離コート層または
バックサイズ(backsize)として知られるコー
ティングがテープ基材の背面、すなわち接着剤が塗布さ
れた面と反対側の面に施されている。このようなコート
層は、そのことが目的であるが、未塗工の基材に比べ
て、感圧接着剤または粘着剤(以下、とくにことわらな
いかぎり、単に粘着剤という)に対し相対的に低接着性
である。
【0004】長年の間、様々な剥離剤およびその組成物
が開発されてきたが、発明者の知る範囲内では、それら
のいずれも所望の目的のすべてを達成することができな
い。ある剥離剤のばあい、剥離特性が時間と共に、特に
高温下で、剥離剤の材料自体が化学的または物理的に変
化するため、顕著に消失してしまう。その他のものは粘
着剤と相互作用を起こし、テープが適用される様々な基
体に対する接着性または粘着性(以下、とくにことわら
ないかぎり、単に粘着性という)が悪影響を受ける。
が開発されてきたが、発明者の知る範囲内では、それら
のいずれも所望の目的のすべてを達成することができな
い。ある剥離剤のばあい、剥離特性が時間と共に、特に
高温下で、剥離剤の材料自体が化学的または物理的に変
化するため、顕著に消失してしまう。その他のものは粘
着剤と相互作用を起こし、テープが適用される様々な基
体に対する接着性または粘着性(以下、とくにことわら
ないかぎり、単に粘着性という)が悪影響を受ける。
【0005】ある材料が剥離剤、特に粘着テープに用い
られる剥離剤に適した材料であるかどうかは多くの要因
に依存する。粘着剤と剥離剤コーティングとして用いら
れる材料との間の界面張力が低いほど、当然により良好
な剥離性がえられる。しかしながら、低い界面張力だけ
では充分でない。剥離コート層として有用な材料には、
好適な凝集力と基材に対する良好な接着性を持つ必要が
ある。
られる剥離剤に適した材料であるかどうかは多くの要因
に依存する。粘着剤と剥離剤コーティングとして用いら
れる材料との間の界面張力が低いほど、当然により良好
な剥離性がえられる。しかしながら、低い界面張力だけ
では充分でない。剥離コート層として有用な材料には、
好適な凝集力と基材に対する良好な接着性を持つ必要が
ある。
【0006】1970年にシリコーン水性エマルジョン
が導入された。一般的にそれらはSi−H反応性基を持
つジメチルシロキサンオリゴマーであった。それらは、
紙またはプラスチックフィルムに塗布される前に、触媒
と混合する必要があり、このことにより不便な2成分系
になっていた。水分が蒸発すると、分子量が増大したオ
リゴマーの表面膜が析出し、架橋されて固形層になるも
のであった。キュアー(硬化)と呼ばれるこの工程には
高温か、または緩和な温度条件下では長時間が必要であ
った。
が導入された。一般的にそれらはSi−H反応性基を持
つジメチルシロキサンオリゴマーであった。それらは、
紙またはプラスチックフィルムに塗布される前に、触媒
と混合する必要があり、このことにより不便な2成分系
になっていた。水分が蒸発すると、分子量が増大したオ
リゴマーの表面膜が析出し、架橋されて固形層になるも
のであった。キュアー(硬化)と呼ばれるこの工程には
高温か、または緩和な温度条件下では長時間が必要であ
った。
【0007】析出後ポリマー材料をキュアーさせる必要
性があるために、シリコーンの使用が制限されていた。
これは、所望の程度の最低限度にキュアーするのに必要
な温度条件でも、剥離剤層が設けられる基材が耐えうる
温度を超えることが多いという理由に起因する。当該基
材が熱可塑性プラスチィックフィルムまたは熱可塑性プ
ラスチィックフィルム−紙系のラミネートフィルムであ
り、熱可塑性プラスチィックフィルムの溶融または歪み
を避けることが必要なばあいに特に問題であった。紙製
の基材では高温条件は紙の過乾燥を起こしてしまう。
性があるために、シリコーンの使用が制限されていた。
これは、所望の程度の最低限度にキュアーするのに必要
な温度条件でも、剥離剤層が設けられる基材が耐えうる
温度を超えることが多いという理由に起因する。当該基
材が熱可塑性プラスチィックフィルムまたは熱可塑性プ
ラスチィックフィルム−紙系のラミネートフィルムであ
り、熱可塑性プラスチィックフィルムの溶融または歪み
を避けることが必要なばあいに特に問題であった。紙製
の基材では高温条件は紙の過乾燥を起こしてしまう。
【0008】シリコーン系剥離性ポリマーのさらなる欠
点は、当該ポリマーが塗布される基材用のある種のプラ
スチィックフィルムに対する当該ポリマーの接着性が比
較的に低いというところにある。低接着性の原因は当該
シリコーン系ポリマーが極性基をほとんど持たないから
であると考えられる。従って、基材に対してシリコーン
層を良好に固着させるためにはプライマーの使用がしば
しば必要になる。さらに、シリコーン系剥離剤の剥離特
性が良すぎても時々問題が起こる。つまり、テープロー
ルからの巻き戻しがあまりにも容易すぎ、あるばあいに
は粘着剤層と剥離層の接着力が低すぎるために、当該テ
ープロールがしっかりした巻き形状を保つことができな
い。
点は、当該ポリマーが塗布される基材用のある種のプラ
スチィックフィルムに対する当該ポリマーの接着性が比
較的に低いというところにある。低接着性の原因は当該
シリコーン系ポリマーが極性基をほとんど持たないから
であると考えられる。従って、基材に対してシリコーン
層を良好に固着させるためにはプライマーの使用がしば
しば必要になる。さらに、シリコーン系剥離剤の剥離特
性が良すぎても時々問題が起こる。つまり、テープロー
ルからの巻き戻しがあまりにも容易すぎ、あるばあいに
は粘着剤層と剥離層の接着力が低すぎるために、当該テ
ープロールがしっかりした巻き形状を保つことができな
い。
【0009】本発明者の知る限りのすべての従来技術で
は、キュアーに高温が必要な2成分系のシリコーンとコ
ーティング剤に適した溶剤に可溶なウレタン−シロキサ
ン系共重合体が開示されているだけである。水溶液とし
て製造可能であり、かつ水溶液のままで使用できる1成
分系のシロキサン高分子電解質については開示されてい
ない。
は、キュアーに高温が必要な2成分系のシリコーンとコ
ーティング剤に適した溶剤に可溶なウレタン−シロキサ
ン系共重合体が開示されているだけである。水溶液とし
て製造可能であり、かつ水溶液のままで使用できる1成
分系のシロキサン高分子電解質については開示されてい
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術のシ
リコーン系剥離剤の欠点はほとんど、ここに開示するシ
ロキサン高分子電解質およびその水分散液によって解決
できる。
リコーン系剥離剤の欠点はほとんど、ここに開示するシ
ロキサン高分子電解質およびその水分散液によって解決
できる。
【0011】従って、本発明の目的は、これまで入手可
能なものに比べて改良された性質を有する剥離塗膜を提
供することにある。
能なものに比べて改良された性質を有する剥離塗膜を提
供することにある。
【0012】さらなる本発明の目的は、本発明の剥離剤
とフィルム形成要素(以下、フィルムホーマーという)
とからなる、改良されたバックサイズ組成物を提供する
ことにある。
とフィルム形成要素(以下、フィルムホーマーという)
とからなる、改良されたバックサイズ組成物を提供する
ことにある。
【0013】さらなる本発明の目的は、粘着テープの基
材の背面(基材の粘着剤が塗布された面と反対側の面)
に本発明の改良された剥離剤が被覆された粘着テープを
提供することにある。
材の背面(基材の粘着剤が塗布された面と反対側の面)
に本発明の改良された剥離剤が被覆された粘着テープを
提供することにある。
【0014】さらなる本発明の目的は、良好な剥離性、
良好なすべり性および撥水性を有する剥離塗膜および剥
離剤塗布製品の改良された製造方法を提供することにあ
る。
良好なすべり性および撥水性を有する剥離塗膜および剥
離剤塗布製品の改良された製造方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、中間
有機基を介して、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を
含有する極性基に結合されているポリジメチルシロキサ
ンブロックおよびアニオン性基を有する高分子電解質か
らなり、前記極性基がエステル、アミド、カルバメー
ト、ウレアおよび前記基のチオ誘導体よりなる群からえ
らばれた基であり、前記中間有機基がアルキレン、ポリ
エーテルおよびポリエステルよりなる群から選ばれた基
であり、前記アニオン性基が塩基と反応した、カルボン
酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ばれ
た基であることを特徴とするシリコーン含有高分子電解
質水性液を提供する。
有機基を介して、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を
含有する極性基に結合されているポリジメチルシロキサ
ンブロックおよびアニオン性基を有する高分子電解質か
らなり、前記極性基がエステル、アミド、カルバメー
ト、ウレアおよび前記基のチオ誘導体よりなる群からえ
らばれた基であり、前記中間有機基がアルキレン、ポリ
エーテルおよびポリエステルよりなる群から選ばれた基
であり、前記アニオン性基が塩基と反応した、カルボン
酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ばれ
た基であることを特徴とするシリコーン含有高分子電解
質水性液を提供する。
【0016】請求項2の発明は、前記塩基が第三級アミ
ンである請求項1記載の水性液を提供する。
ンである請求項1記載の水性液を提供する。
【0017】請求項3の発明は、前記高分子電解質が、 a.少なくとも25重量%のポリジメチルシロキサン
と、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、カルボキ
シクロライド、第一級アミノおよび第二級アミノ基より
なる群から選ばれた2〜3個の官能基を有するオリゴマ
ーA、 b.ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、アンハイ
ドライド、第一級アミノおよび第二級アミノ基よりなる
群から選ばれた、オリゴマーAまたはモノマーCと反応
しうる2〜3個の官能基、ならびにカルボン酸、カルボ
ン酸無水物、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的に
アニオン性の基を有するモノマーB、および c.前記オリゴマーAまたはモノマーBと反応しうる基
であって、イソシアネート、カルボン酸、カルボン酸無
水物、ヒドロキシル、第一級アミノ、第二級アミノ基よ
りなる群から選ばれた2〜3個の基を有する任意成分と
してのモノマーC、からなる成分の反応生成物である請
求項2記載の水性液を提供する。
と、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、カルボキ
シクロライド、第一級アミノおよび第二級アミノ基より
なる群から選ばれた2〜3個の官能基を有するオリゴマ
ーA、 b.ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、アンハイ
ドライド、第一級アミノおよび第二級アミノ基よりなる
群から選ばれた、オリゴマーAまたはモノマーCと反応
しうる2〜3個の官能基、ならびにカルボン酸、カルボ
ン酸無水物、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的に
アニオン性の基を有するモノマーB、および c.前記オリゴマーAまたはモノマーBと反応しうる基
であって、イソシアネート、カルボン酸、カルボン酸無
水物、ヒドロキシル、第一級アミノ、第二級アミノ基よ
りなる群から選ばれた2〜3個の基を有する任意成分と
してのモノマーC、からなる成分の反応生成物である請
求項2記載の水性液を提供する。
【0018】請求項4の発明は、前記オリゴマーAが、
分子量1,500〜50,000であり、α−位および
/またはω−位に、一般式: −R1 −X (式中、R1 はSi原子に結合した2価の脂肪族炭化水
素基(好ましくは単純脂肪族炭化水素基)であり、Xは a.−SH b.−NHR2 (ここで、R2 がHまたはアルキル基
(好ましくは単純アルキル基)である)、 c.−O(CH2 CHR3 O)P Hまたは−O(CH2
CH2 CH2 CH2 O)P H(ここで、R3 はHまたは
CH3 、P=0〜400である) d.COOHまたはCOCl よりなる群から選ばれた基である)で示される基を有す
るものである請求項3記載の水性液を提供する。
分子量1,500〜50,000であり、α−位および
/またはω−位に、一般式: −R1 −X (式中、R1 はSi原子に結合した2価の脂肪族炭化水
素基(好ましくは単純脂肪族炭化水素基)であり、Xは a.−SH b.−NHR2 (ここで、R2 がHまたはアルキル基
(好ましくは単純アルキル基)である)、 c.−O(CH2 CHR3 O)P Hまたは−O(CH2
CH2 CH2 CH2 O)P H(ここで、R3 はHまたは
CH3 、P=0〜400である) d.COOHまたはCOCl よりなる群から選ばれた基である)で示される基を有す
るものである請求項3記載の水性液を提供する。
【0019】請求項5の発明は、R1 が−CH2 CH2
CH2 −、Xが−O(CH2 CH2O)p −H(ここ
で、p=0〜100)である請求項4記載の水性液を提
供する。
CH2 −、Xが−O(CH2 CH2O)p −H(ここ
で、p=0〜100)である請求項4記載の水性液を提
供する。
【0020】請求項6の発明は、前記モノマーCがポリ
イソシアネートである請求項3記載の水性液を提供す
る。
イソシアネートである請求項3記載の水性液を提供す
る。
【0021】請求項7の発明は、前記ポリイソシアネー
トが、トルエンジイソシアネート、メチレン−ビス−フ
ェニルイソシアネートの各異性体、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加
メチレン−ビス−フェニルイソシアネートおよびキシリ
レンジイソシアネートよりなる群から選ばれたものであ
る請求項6記載の水性液を提供する。
トが、トルエンジイソシアネート、メチレン−ビス−フ
ェニルイソシアネートの各異性体、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加
メチレン−ビス−フェニルイソシアネートおよびキシリ
レンジイソシアネートよりなる群から選ばれたものであ
る請求項6記載の水性液を提供する。
【0022】請求項8の発明は、前記モノマーBが、
2,2´−ジメチロールプロピオン酸、酒石酸、リシ
ン、2−アミノエチル−2−アミノプロピオン酸、N−
(2−アミノエチル)−2−アミノエチルスルホン酸お
よび1,4−ブテンジオールのプロポキシレート付加物
重亜硫酸ナトリウム塩よりなる群から選ばれたモノマー
である請求項3記載の水性液を提供する。
2,2´−ジメチロールプロピオン酸、酒石酸、リシ
ン、2−アミノエチル−2−アミノプロピオン酸、N−
(2−アミノエチル)−2−アミノエチルスルホン酸お
よび1,4−ブテンジオールのプロポキシレート付加物
重亜硫酸ナトリウム塩よりなる群から選ばれたモノマー
である請求項3記載の水性液を提供する。
【0023】請求項9の発明は、前記高分子電解質がポ
リエステルであり、該ポリエステルが、 a.OH、SHまたはCOOH基を有するオリゴマー
A、および b.オリゴマ−Aに対して反応性であり、アンハイドラ
イド、COOH、OHまたはSH官能基を有するモノマ
ーB、からなる成分の反応生成物である請求項2記載の
水性液を提供する。
リエステルであり、該ポリエステルが、 a.OH、SHまたはCOOH基を有するオリゴマー
A、および b.オリゴマ−Aに対して反応性であり、アンハイドラ
イド、COOH、OHまたはSH官能基を有するモノマ
ーB、からなる成分の反応生成物である請求項2記載の
水性液を提供する。
【0024】請求項10の発明は、前記オリゴマーA
が、OH官能基を有し、モノマーBがアンハイドライド
官能基を有する請求項9記載の水性液を提供する。
が、OH官能基を有し、モノマーBがアンハイドライド
官能基を有する請求項9記載の水性液を提供する。
【0025】請求項11の発明は、前記高分子電解質が
ポリアミドであり、該ポリアミドが、 a.NH2 、NHRまたはCOOH基を有するオリゴマ
ーA(式中、Rはアルキル基(好ましくは単純アルキル
基)を示す)、および b.オリゴマ−Aに対して反応性であり、アンハイドラ
イド、COOH、NHまたはNHR官能基を有するモノ
マーBからなる成分の反応生成物である請求項3記載の
水性液を提供する。
ポリアミドであり、該ポリアミドが、 a.NH2 、NHRまたはCOOH基を有するオリゴマ
ーA(式中、Rはアルキル基(好ましくは単純アルキル
基)を示す)、および b.オリゴマ−Aに対して反応性であり、アンハイドラ
イド、COOH、NHまたはNHR官能基を有するモノ
マーBからなる成分の反応生成物である請求項3記載の
水性液を提供する。
【0026】請求項12の発明は、前記オリゴマーAが
アミノ官能基を有し、モノマーBがアンハイドライド官
能基を有する請求項11記載の水性液を提供する。
アミノ官能基を有し、モノマーBがアンハイドライド官
能基を有する請求項11記載の水性液を提供する。
【0027】請求項13の発明は、i.つぎのa、bお
よびcの混合物からなる組成物の反応生成物からなるア
ミン反応性のプレポリマーを製造する工程、 a.2〜3個のイソシアネート反応性基を有し、少なく
とも25重量%のポリジメチルシロキサンを有するオリ
ゴマーA、 b.化学量論的に過剰のジイソシアネートまたはトリイ
ソシアネート、および c.2〜3個のイソシアネート反応性基、およびカルボ
ン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ば
れた少なくとも1個のアニオン性または潜在的にアニオ
ン性の基を有するモノマー ii.前記プレポリマーを第三級アミンで水に可溶化する
工程、および iii.脂肪族第一級ジアミン、脂肪族第二級ジアミン、脂
肪族第一級トリアミン、脂肪族第二級トリアミンおよび
水よりなる群から選ばれたイソシアネート反応性化合物
によって鎖伸長をする工程からなる、シリコーン含有高
分子電解質の水性液の製造方法を提供する。
よびcの混合物からなる組成物の反応生成物からなるア
ミン反応性のプレポリマーを製造する工程、 a.2〜3個のイソシアネート反応性基を有し、少なく
とも25重量%のポリジメチルシロキサンを有するオリ
ゴマーA、 b.化学量論的に過剰のジイソシアネートまたはトリイ
ソシアネート、および c.2〜3個のイソシアネート反応性基、およびカルボ
ン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ば
れた少なくとも1個のアニオン性または潜在的にアニオ
ン性の基を有するモノマー ii.前記プレポリマーを第三級アミンで水に可溶化する
工程、および iii.脂肪族第一級ジアミン、脂肪族第二級ジアミン、脂
肪族第一級トリアミン、脂肪族第二級トリアミンおよび
水よりなる群から選ばれたイソシアネート反応性化合物
によって鎖伸長をする工程からなる、シリコーン含有高
分子電解質の水性液の製造方法を提供する。
【0028】請求項14の発明は、前記イソシアネート
が、トルエンジイソシアネートの各異性体、メチレン−
ビス−フェニルジイソシアネートの各異性体、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、水素添加メチレン−ビス−フェニルイソシアネート
およびキシレンジイソシアネートであり、前記オリゴマ
ーAが分子量1,500〜50,000であって、α−
位および/またはω−位に一般式: −R1 −X (式中、R1 はSi原子に結合した2価の脂肪族炭化水
素基(好ましくは単純脂肪族炭化水素基)であり、Xが a.−SH b.−NHR2 (ここで、R2 はHまたはアルキル基
(好ましくは単純アルキル基)である) c.−O(CH2 CHR3 O)P Hまたは−O(CH2
CH2 CH2 CH2 O)P H(式中、R3 はHまたはC
H3 、P=0〜400である) よりなる群からえらばたれ基である)で示される基を有
するものである請求項13記載の製造方法を提供する。
が、トルエンジイソシアネートの各異性体、メチレン−
ビス−フェニルジイソシアネートの各異性体、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、水素添加メチレン−ビス−フェニルイソシアネート
およびキシレンジイソシアネートであり、前記オリゴマ
ーAが分子量1,500〜50,000であって、α−
位および/またはω−位に一般式: −R1 −X (式中、R1 はSi原子に結合した2価の脂肪族炭化水
素基(好ましくは単純脂肪族炭化水素基)であり、Xが a.−SH b.−NHR2 (ここで、R2 はHまたはアルキル基
(好ましくは単純アルキル基)である) c.−O(CH2 CHR3 O)P Hまたは−O(CH2
CH2 CH2 CH2 O)P H(式中、R3 はHまたはC
H3 、P=0〜400である) よりなる群からえらばたれ基である)で示される基を有
するものである請求項13記載の製造方法を提供する。
【0029】請求項15の発明は、1.中間有機基を介
して、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含有する極
性基に結合されているポリジメチルシロキサンブロック
およびアニオン性基を有する高分子電解質からなり、前
記極性基がエステル、アミド、カルバメート、ウレアお
よび前記基のチオ誘導体よりなる群からえらばれた基で
あり、前記中間有機基がアルキレン、ポリエーテルおよ
びポリエステルよりなる群から選ばれた基であり、前記
アニオン性基が塩基と反応した、カルボン酸、スルホン
酸およびホスホン酸よりなる群から選ばれた基であるこ
とを特徴とする高分子電解質水性液を提供する工程、 2.物品を前記水性液で被覆する工程、 3.塗膜から蒸発によって水分を除去する工程 からなる良好な剥離性、すべり性、撥水性を有する被覆
物品の製造方法を提供する。
して、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含有する極
性基に結合されているポリジメチルシロキサンブロック
およびアニオン性基を有する高分子電解質からなり、前
記極性基がエステル、アミド、カルバメート、ウレアお
よび前記基のチオ誘導体よりなる群からえらばれた基で
あり、前記中間有機基がアルキレン、ポリエーテルおよ
びポリエステルよりなる群から選ばれた基であり、前記
アニオン性基が塩基と反応した、カルボン酸、スルホン
酸およびホスホン酸よりなる群から選ばれた基であるこ
とを特徴とする高分子電解質水性液を提供する工程、 2.物品を前記水性液で被覆する工程、 3.塗膜から蒸発によって水分を除去する工程 からなる良好な剥離性、すべり性、撥水性を有する被覆
物品の製造方法を提供する。
【0030】請求項16の発明は、前記物品が粘着剤で
被覆され、該物品がテープ、ラベルおよびリポジショナ
ルパッドよりなる群から選ばれたものであることを特徴
とする請求項15記載の剥離剤被覆物品の製造方法を提
供する。
被覆され、該物品がテープ、ラベルおよびリポジショナ
ルパッドよりなる群から選ばれたものであることを特徴
とする請求項15記載の剥離剤被覆物品の製造方法を提
供する。
【0031】請求項17の発明は、前記物品が石材類で
ある請求項15記載の剥離剤被覆物品の製造方法を提供
する。
ある請求項15記載の剥離剤被覆物品の製造方法を提供
する。
【0032】請求項18の発明は、塗布工程の前に、少
量の高分子電解質水性液を多量の水分散フィルムフォー
ミングポリマーと混合する付加工程がある請求項15記
載の剥離剤被覆物品の製造方法を提供する。
量の高分子電解質水性液を多量の水分散フィルムフォー
ミングポリマーと混合する付加工程がある請求項15記
載の剥離剤被覆物品の製造方法を提供する。
【0033】請求項19の発明は、前記ポリマーが、ポ
リビニルアセテート、エチレン−ビニルアセテートコポ
リマー、ポリアクリレート、ポリビニルクロライドのホ
モおよびコポリマー、ならびにエポキシ樹脂よりなる群
から選ばれたポリマーである請求項18記載の剥離剤被
覆物品の製造方法を提供する。
リビニルアセテート、エチレン−ビニルアセテートコポ
リマー、ポリアクリレート、ポリビニルクロライドのホ
モおよびコポリマー、ならびにエポキシ樹脂よりなる群
から選ばれたポリマーである請求項18記載の剥離剤被
覆物品の製造方法を提供する。
【0034】
【作用および実施例】本発明の塗布組成物は、中間有機
基を介して酸素原子、窒素原子または硫黄原子を含有す
る極性基に結合されている複数のポリジメチルシロキサ
ンブロックおよび複数のアニオン性の側鎖を有する高分
子電解質の水性液から構成されている。ここで、前記極
性基とは、エステル、アミド、カルバメート、尿素およ
びそれらのチオ誘導体よりなる群から選ばれた基を、前
記有機基とは、アルキレン、ポリエーテルブロックおよ
びポリエステルブロックよりなる群から選ばれた基を、
前記アニオン性の側鎖とは、塩基と反応された、カルボ
ン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ば
れた基である。
基を介して酸素原子、窒素原子または硫黄原子を含有す
る極性基に結合されている複数のポリジメチルシロキサ
ンブロックおよび複数のアニオン性の側鎖を有する高分
子電解質の水性液から構成されている。ここで、前記極
性基とは、エステル、アミド、カルバメート、尿素およ
びそれらのチオ誘導体よりなる群から選ばれた基を、前
記有機基とは、アルキレン、ポリエーテルブロックおよ
びポリエステルブロックよりなる群から選ばれた基を、
前記アニオン性の側鎖とは、塩基と反応された、カルボ
ン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ば
れた基である。
【0035】本発明の化合物は、一般的に、下記に示す
少なくとも3種の成分の重縮合によって合成される: a.少なくとも25重量%のポリジメチルシロキサン
と、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、カルボキ
シルクロライド、一級アミノおよび二級アミノ基よりな
る群から選ばれた2〜3個の官能基を有するオリゴマー
A、 b.ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、アンハイ
ドライド、一級アミノおよび二級アミノ基よりなる群か
ら選ばれ、前記オリゴマーAまたは下記モノマーCと反
応しうる2〜3個の官能基、およびカルボン酸、カルボ
ン酸無水物、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的に
アニオン性の基を有するモノマーB、および、 c.イソシアネート、カルボン酸、カルボン酸無水物、
ヒドロキシルおよび一級アミノ、二級アミノ基よりなる
群から選ばれ、前記オリゴマーAまたはモノマーBと反
応しうる2〜3個の官能基を有する、任意成分としての
モノマーC、 d.前記酸性基と反応しうる塩基。
少なくとも3種の成分の重縮合によって合成される: a.少なくとも25重量%のポリジメチルシロキサン
と、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、カルボキ
シルクロライド、一級アミノおよび二級アミノ基よりな
る群から選ばれた2〜3個の官能基を有するオリゴマー
A、 b.ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、アンハイ
ドライド、一級アミノおよび二級アミノ基よりなる群か
ら選ばれ、前記オリゴマーAまたは下記モノマーCと反
応しうる2〜3個の官能基、およびカルボン酸、カルボ
ン酸無水物、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的に
アニオン性の基を有するモノマーB、および、 c.イソシアネート、カルボン酸、カルボン酸無水物、
ヒドロキシルおよび一級アミノ、二級アミノ基よりなる
群から選ばれ、前記オリゴマーAまたはモノマーBと反
応しうる2〜3個の官能基を有する、任意成分としての
モノマーC、 d.前記酸性基と反応しうる塩基。
【0036】モノマーCがポリイソシアネートであり、
モノマーBおよびオリゴマーAがヒドロキシル、チオー
ル、一級アミノ、二級アミノ、カルボキシルなどの、イ
ソシアネートと反応しうる活性水素基を有するものであ
れば、前記酸基を塩基によって中和することにより、本
発明のポリウレタン系シリコーンを有する高分子電解質
がえられる。
モノマーBおよびオリゴマーAがヒドロキシル、チオー
ル、一級アミノ、二級アミノ、カルボキシルなどの、イ
ソシアネートと反応しうる活性水素基を有するものであ
れば、前記酸基を塩基によって中和することにより、本
発明のポリウレタン系シリコーンを有する高分子電解質
がえられる。
【0037】本発明のポリエステル系シリコーン含有高
分子電解質は、ヒドロキシル、チオール、カルボキシ
ル、アンハイドライド(酸無水物)またはカルボキシル
クロライド(カルボン酸クロライド)からなる反応性基
を有するオリゴマーA、モノマーBおよびCから合成さ
れる。
分子電解質は、ヒドロキシル、チオール、カルボキシ
ル、アンハイドライド(酸無水物)またはカルボキシル
クロライド(カルボン酸クロライド)からなる反応性基
を有するオリゴマーA、モノマーBおよびCから合成さ
れる。
【0038】本発明のポリアミド系シリコーン含有高分
子電解質は、一級アミノ、二級アミノ、カルボキシル、
アンハイドライド(酸無水物)またはカルボキシルクロ
ライド(カルボン酸クロライド)からなる官能基を有す
る前記a、bおよびc成分の反応性生物であって、pH
を上げることによりえられる。
子電解質は、一級アミノ、二級アミノ、カルボキシル、
アンハイドライド(酸無水物)またはカルボキシルクロ
ライド(カルボン酸クロライド)からなる官能基を有す
る前記a、bおよびc成分の反応性生物であって、pH
を上げることによりえられる。
【0039】前記成分の一つの反応性官能基中の酸素原
子がイオウ原子に置き代わると、当該反応生成物はチオ
カルバメート、チオウレア、チオエステルなどのチオ誘
導体になる。
子がイオウ原子に置き代わると、当該反応生成物はチオ
カルバメート、チオウレア、チオエステルなどのチオ誘
導体になる。
【0040】本発明の好ましい実施態様では、本発明の
水性高分子電解質の製造法は一般的に、2または3の独
立した工程、すなわち低分子量プレポリマーを製造する
工程、塩の形成工程、および鎖伸長の工程を含む。前記
プレポリマーは化学量論的に過剰のモノマーBをオリゴ
マーAと、または化学量論的に過剰のモノマーCをモノ
マーBおよびオリゴマーAと反応させることによって生
成され、イソシアネート、アンハイドライドまたはカル
ボキシルクロライド末端基を持つプレポリマーになる。
塩の形成および水への可溶解化は、一般的には水溶液中
で三級アミンとプレポリマーを混合することによって起
こる。前記プレポリマーは、これを一級アミンまたは二
級アミン、もしくは水と反応させることによって鎖伸長
され、分子量が増大する。この工程は塩の形成工程と一
緒にしてもよく、それによって単純な一つの工程にでき
る。要約すると、シリコーン含有高分子電解質の水性
液、なかんづく水溶液を製造する好ましい方法は、 i.下記a、bおよびcの混合物からなる組成物の反応
生成物からなるアミン反応性のプレポリマーを製造する
工程、 a.2〜3個のイソシアネート反応性原子団を有し、少
なくとも25重量%のポリジメチルシロキサンを有する
オリゴマー、 b.化学量論的に過剰のポリイソシアネート、および c.2〜3個のイソシアネート反応性基、ならびにカル
ボン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選
ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的にアニ
オン性の基を有するモノマー、 ii.前記プレポリマーを三級アミンで水に溶解化する工
程、および iii.脂肪族第一級ポリアミン、脂肪族第二級ポリアミン
および水よりなる群から選ばれた活性水素を有する化合
物を用いて、鎖伸長をする工程からなる。
水性高分子電解質の製造法は一般的に、2または3の独
立した工程、すなわち低分子量プレポリマーを製造する
工程、塩の形成工程、および鎖伸長の工程を含む。前記
プレポリマーは化学量論的に過剰のモノマーBをオリゴ
マーAと、または化学量論的に過剰のモノマーCをモノ
マーBおよびオリゴマーAと反応させることによって生
成され、イソシアネート、アンハイドライドまたはカル
ボキシルクロライド末端基を持つプレポリマーになる。
塩の形成および水への可溶解化は、一般的には水溶液中
で三級アミンとプレポリマーを混合することによって起
こる。前記プレポリマーは、これを一級アミンまたは二
級アミン、もしくは水と反応させることによって鎖伸長
され、分子量が増大する。この工程は塩の形成工程と一
緒にしてもよく、それによって単純な一つの工程にでき
る。要約すると、シリコーン含有高分子電解質の水性
液、なかんづく水溶液を製造する好ましい方法は、 i.下記a、bおよびcの混合物からなる組成物の反応
生成物からなるアミン反応性のプレポリマーを製造する
工程、 a.2〜3個のイソシアネート反応性原子団を有し、少
なくとも25重量%のポリジメチルシロキサンを有する
オリゴマー、 b.化学量論的に過剰のポリイソシアネート、および c.2〜3個のイソシアネート反応性基、ならびにカル
ボン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選
ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的にアニ
オン性の基を有するモノマー、 ii.前記プレポリマーを三級アミンで水に溶解化する工
程、および iii.脂肪族第一級ポリアミン、脂肪族第二級ポリアミン
および水よりなる群から選ばれた活性水素を有する化合
物を用いて、鎖伸長をする工程からなる。
【0041】本発明はさらに、シリコーン含有高分子電
解質の水性液、なかんづく水溶液を用いることによっ
て、適切な剥離性、すべり性および撥水性を有する被覆
物品の製造方法を開示している。
解質の水性液、なかんづく水溶液を用いることによっ
て、適切な剥離性、すべり性および撥水性を有する被覆
物品の製造方法を開示している。
【0042】本発明の高分子電解質の長所は、当該高分
子電解質が成分Bのカルボン酸、スルホン酸またはホス
ホン酸基とイオン反応してイオン塩を、すなわち電解質
を形成する三級アミンの助けにより水溶液あるいは微細
コロイド状水性分散液を形成するという点にある。ポリ
マー分子ごとにそのような相互作用がいくつか生じるの
で、その化合物を高分子電解質と称している。このよう
な高分子電解質の稀薄な水溶液または微細エマルジョン
は種々の基材に塗布することが可能であり、溶剤系の塗
布剤のすべての問題点:コスト、大気汚染、健康障害、
火災および基材の溶剤変質性などの不利益を克服するこ
とができる。
子電解質が成分Bのカルボン酸、スルホン酸またはホス
ホン酸基とイオン反応してイオン塩を、すなわち電解質
を形成する三級アミンの助けにより水溶液あるいは微細
コロイド状水性分散液を形成するという点にある。ポリ
マー分子ごとにそのような相互作用がいくつか生じるの
で、その化合物を高分子電解質と称している。このよう
な高分子電解質の稀薄な水溶液または微細エマルジョン
は種々の基材に塗布することが可能であり、溶剤系の塗
布剤のすべての問題点:コスト、大気汚染、健康障害、
火災および基材の溶剤変質性などの不利益を克服するこ
とができる。
【0043】本発明のさらなる特徴は、従来技術のシリ
コーンエマルジョンと違って、本発明の共重合体は水に
よって固形分1重量%まで、ばあいによっては固形分
0.2重量%まで希釈することもでき、またプラスチッ
クフィルムに対する濡れ性がよく、それにより粘着テー
プ製品に良好な剥離性を与えることができるというとこ
ろにある。
コーンエマルジョンと違って、本発明の共重合体は水に
よって固形分1重量%まで、ばあいによっては固形分
0.2重量%まで希釈することもでき、またプラスチッ
クフィルムに対する濡れ性がよく、それにより粘着テー
プ製品に良好な剥離性を与えることができるというとこ
ろにある。
【0044】また、これは特記すべき特徴であるが、本
発明の水性ポリマーは、フィルム形成塗布剤として機能
する他のどんな化学薬品層を必要とせずに、様々な基材
に塗布することができる。これまでシリコーン塗布剤に
必要であると考えられていたキュアーを受ける必要がな
い。このようにして、高いキュアー温度や長い加工時間
が避けられ、それによって粘着テープの製造などに大き
な利点をもたらしている。前記の特徴に起因する一つの
特別の利点は、本発明の塗工剤は熱変化を起こし易い種
々の基材に使用できることである。剥離剤として、他の
フィルム形成材を含有する剥離剤組成物で使用すること
ができる。この特徴によって、使用可能な、異なるフィ
ルム形成材の種類が増大する。
発明の水性ポリマーは、フィルム形成塗布剤として機能
する他のどんな化学薬品層を必要とせずに、様々な基材
に塗布することができる。これまでシリコーン塗布剤に
必要であると考えられていたキュアーを受ける必要がな
い。このようにして、高いキュアー温度や長い加工時間
が避けられ、それによって粘着テープの製造などに大き
な利点をもたらしている。前記の特徴に起因する一つの
特別の利点は、本発明の塗工剤は熱変化を起こし易い種
々の基材に使用できることである。剥離剤として、他の
フィルム形成材を含有する剥離剤組成物で使用すること
ができる。この特徴によって、使用可能な、異なるフィ
ルム形成材の種類が増大する。
【0045】本発明の剥離剤は、特に粘着テープの製造
における基材として一般的に用いられる種々の基材に対
し良好な接着性を示す。さらに、大きなタック性を持つ
と考えられる接着剤に対しても不変の剥離性がある。
における基材として一般的に用いられる種々の基材に対
し良好な接着性を示す。さらに、大きなタック性を持つ
と考えられる接着剤に対しても不変の剥離性がある。
【0046】本発明の好ましい高分子電解質はアルカリ
に可溶性かあるいは分散性であるが、水には不溶性であ
る。このことは、アミンや、水酸化ナトリウムなどの塩
基やアルカリを含む水に溶解させるか分散させることが
できることを意味する。
に可溶性かあるいは分散性であるが、水には不溶性であ
る。このことは、アミンや、水酸化ナトリウムなどの塩
基やアルカリを含む水に溶解させるか分散させることが
できることを意味する。
【0047】アルカリが溶液から除去されると、コポリ
マーが沈殿する。このことは、少量の第三級アミンまた
はアンモニアで水に可溶化された本発明のコポリマーで
基材を被覆したのちに引き続き起こるように思われる。
熱によって水が基材から除去されるときに同時にアミン
も除去され、剥離剤層は水に不感性になる。これに対し
て、シリコーンエマルジョンのばあい、これに含まれる
水溶性界面活性剤が剥離剤層の乾燥およびキュアーの際
に除去されず、それにより貼着テープの剥離剤層を水感
受性にしてしまう。
マーが沈殿する。このことは、少量の第三級アミンまた
はアンモニアで水に可溶化された本発明のコポリマーで
基材を被覆したのちに引き続き起こるように思われる。
熱によって水が基材から除去されるときに同時にアミン
も除去され、剥離剤層は水に不感性になる。これに対し
て、シリコーンエマルジョンのばあい、これに含まれる
水溶性界面活性剤が剥離剤層の乾燥およびキュアーの際
に除去されず、それにより貼着テープの剥離剤層を水感
受性にしてしまう。
【0048】本発明の剥離剤コポリマーの、従来技術の
シリコーンには無いさらなる特徴は、粘着剤に対して適
切であるが容易過ぎない適当な剥離性を示すということ
にある。粘着テープのそれ自体の基材(剥離剤が塗布さ
れた)への粘着性は良好であり、また本発明のコポリマ
ーは印刷インクが乗りやすい。
シリコーンには無いさらなる特徴は、粘着剤に対して適
切であるが容易過ぎない適当な剥離性を示すということ
にある。粘着テープのそれ自体の基材(剥離剤が塗布さ
れた)への粘着性は良好であり、また本発明のコポリマ
ーは印刷インクが乗りやすい。
【0049】本発明のコポリマーは、その各成分のみの
ポリマーには見出すことのできない性質の特徴の組み合
わせによって特徴づけられている。当該シリコーン部分
は、これは本発明の高分子電解質を100%構成するも
のではないが、粘着剤からの剥離性、撥水性、撥油性お
よび低摩擦性などの望ましい剥離特性を生み出す。当該
極性基はプライマー層なしで、剥離剤層と各種基材との
間に良好な接着性を付与する。共重合体の各部は、カル
バメート、ウレア、エステル、アミド、チオカルバメー
ト、チオウレア、チオエステルなどの2価の極性基でお
互いに結合されている。これらの基は、モノマーBおよ
びCによって導入される芳香族性かつイオン性基と同様
に、充分な量存在すると、ガラス転移温度を上昇し、か
つポリマーを固体にする。付け加えていうと、ポリマー
鎖に沿ったイオン性基は水性媒体への潜在的可溶性を付
与する。
ポリマーには見出すことのできない性質の特徴の組み合
わせによって特徴づけられている。当該シリコーン部分
は、これは本発明の高分子電解質を100%構成するも
のではないが、粘着剤からの剥離性、撥水性、撥油性お
よび低摩擦性などの望ましい剥離特性を生み出す。当該
極性基はプライマー層なしで、剥離剤層と各種基材との
間に良好な接着性を付与する。共重合体の各部は、カル
バメート、ウレア、エステル、アミド、チオカルバメー
ト、チオウレア、チオエステルなどの2価の極性基でお
互いに結合されている。これらの基は、モノマーBおよ
びCによって導入される芳香族性かつイオン性基と同様
に、充分な量存在すると、ガラス転移温度を上昇し、か
つポリマーを固体にする。付け加えていうと、ポリマー
鎖に沿ったイオン性基は水性媒体への潜在的可溶性を付
与する。
【0050】本発明の高分子電解質によってもたらされ
る利点で看過してならないものは、シリコーンホモポリ
マー単独の剥離剤を使用するよりもはるかに低いコスト
で有利な剥離性をうることができることである。さら
に、撥水性、剥離性などの満足のいく機能的性質は、本
発明の高分子電解質をより低コストのフィルムフォーマ
ーと混合することによって、一層低いコストでうること
ができる。フィルムフォーマーが本発明の高分子電解質
よりも大きな表面張力をを持っていれば、当該コポリマ
ーが表面にブルーム(滲み出すことをいう)して、被覆
組成物は剥離性、滑り性、疎水性などの特性を示す。
る利点で看過してならないものは、シリコーンホモポリ
マー単独の剥離剤を使用するよりもはるかに低いコスト
で有利な剥離性をうることができることである。さら
に、撥水性、剥離性などの満足のいく機能的性質は、本
発明の高分子電解質をより低コストのフィルムフォーマ
ーと混合することによって、一層低いコストでうること
ができる。フィルムフォーマーが本発明の高分子電解質
よりも大きな表面張力をを持っていれば、当該コポリマ
ーが表面にブルーム(滲み出すことをいう)して、被覆
組成物は剥離性、滑り性、疎水性などの特性を示す。
【0051】本発明によって、さらに、剥離コートとし
て基材上に当該高分子電解質またはその組成物を有する
新規の粘着剤被覆製品が提供される。
て基材上に当該高分子電解質またはその組成物を有する
新規の粘着剤被覆製品が提供される。
【0052】あるばあいにはオリゴマーAまたは成分A
と称されるところの第一成分は、少なくとも2個の、ヒ
ドロキシル、チオール、一級アミノ、二級アミノ、カル
ボキシルまたは酸クロライド官能性を持つジメチルシロ
キサンオリゴマーである。望ましくは、これらの反応性
基は、アルケン、アルキレンオキシ(ポリエーテル)ま
たはポリエステル基などの介在基によりポリジメチルシ
ロキサンブロックに結合されている。Si−O−C結合
ではなく、Si−C結合が加水分解に対する安定性をも
たらす。
と称されるところの第一成分は、少なくとも2個の、ヒ
ドロキシル、チオール、一級アミノ、二級アミノ、カル
ボキシルまたは酸クロライド官能性を持つジメチルシロ
キサンオリゴマーである。望ましくは、これらの反応性
基は、アルケン、アルキレンオキシ(ポリエーテル)ま
たはポリエステル基などの介在基によりポリジメチルシ
ロキサンブロックに結合されている。Si−O−C結合
ではなく、Si−C結合が加水分解に対する安定性をも
たらす。
【0053】オリゴマーAおよびその製造方法は示して
いないし、またそれ自体は本発明の一部ではない。本発
明に最も適したオリゴマーはα−位、ω−位にヒドロキ
シルまたはアミノ官能性基を持ち、分子量が1,500
〜50,000のオリゴマーである。ヒドロキシル末端
を持つオリゴマーは、SiH末端を持つポリジメチルシ
ロキサンオリゴマーをアリルアルコール−アルキレンオ
キサイド縮合物:CH2 =CH−CH2 −O(CH2 C
HRO)P H(式中、Rは水素原子、メチル基などであ
り、好ましくはp=5〜100である)と反応させるこ
とによって都合よく製造される。
いないし、またそれ自体は本発明の一部ではない。本発
明に最も適したオリゴマーはα−位、ω−位にヒドロキ
シルまたはアミノ官能性基を持ち、分子量が1,500
〜50,000のオリゴマーである。ヒドロキシル末端
を持つオリゴマーは、SiH末端を持つポリジメチルシ
ロキサンオリゴマーをアリルアルコール−アルキレンオ
キサイド縮合物:CH2 =CH−CH2 −O(CH2 C
HRO)P H(式中、Rは水素原子、メチル基などであ
り、好ましくはp=5〜100である)と反応させるこ
とによって都合よく製造される。
【0054】チオール末端またはアミノ末端を持つシリ
コーンは、SiH末端を持つ直鎖状ポリジメチルシロキ
サンオリゴマーをアリルクロライドと反応させて、Si
−CH2 CH2 CH2 Cl末端を持つ化合物を形成し、
さらにアンモニア、アミンまたはH2 Sと反応して、一
級アミン、二級アミンまたはチオール末端を持つオリゴ
マーとすることにより製造できる。反応性基はオリゴマ
ーの側鎖に位置してもよい。3個の反応性基を持つオリ
ゴマーも好ましく、2個の反応性基を持つオリゴマーが
最も好ましい。これらの分子量は一般的に500〜10
0,000であり、1,500〜50,000が好まし
い。
コーンは、SiH末端を持つ直鎖状ポリジメチルシロキ
サンオリゴマーをアリルクロライドと反応させて、Si
−CH2 CH2 CH2 Cl末端を持つ化合物を形成し、
さらにアンモニア、アミンまたはH2 Sと反応して、一
級アミン、二級アミンまたはチオール末端を持つオリゴ
マーとすることにより製造できる。反応性基はオリゴマ
ーの側鎖に位置してもよい。3個の反応性基を持つオリ
ゴマーも好ましく、2個の反応性基を持つオリゴマーが
最も好ましい。これらの分子量は一般的に500〜10
0,000であり、1,500〜50,000が好まし
い。
【0055】B成分は一般的に2種の異なった官能性を
持つ単純な有機性モノマーであり、少なくとも1個のア
ニオン性または潜在的なアニオン性の基およびオリゴマ
ーAまたはモノマーCに対して反応性の2〜3個の官能
基を持っている。そのような化合物の例としては2,2
´−ジメチロールプロピオン酸、酒石酸、リシン、N−
2−アミノエチル−2−アミノプロピオン酸、N−2−
アミノエチル−2−アミノエタンスルホン酸、次亜硫酸
ナトリウムと2−ブテン−1,4ジオールのプロポキシ
レート付加物、N−2−アミノエチル−2−アミノエタ
ンホスホン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水
物、ピロメリット酸ジ無水化物などがあげられる。
持つ単純な有機性モノマーであり、少なくとも1個のア
ニオン性または潜在的なアニオン性の基およびオリゴマ
ーAまたはモノマーCに対して反応性の2〜3個の官能
基を持っている。そのような化合物の例としては2,2
´−ジメチロールプロピオン酸、酒石酸、リシン、N−
2−アミノエチル−2−アミノプロピオン酸、N−2−
アミノエチル−2−アミノエタンスルホン酸、次亜硫酸
ナトリウムと2−ブテン−1,4ジオールのプロポキシ
レート付加物、N−2−アミノエチル−2−アミノエタ
ンホスホン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水
物、ピロメリット酸ジ無水化物などがあげられる。
【0056】本発明における成分A、BおよびCは、ポ
リイソシアネート、ポリオール、ポリアミンなどの多官
能性であるとされているが、多官能性とは少なくとも2
個のイソシアネートまたはイソシアネート反応性基を1
分子あたりに持っていることを意味している。本発明の
好ましい実施態様では、官能性基は2〜3個であり、平
均して2〜2.3個ものが多い。高官能性のものでは架
橋ポリマーがえられ、結果として高粘度の水溶液になっ
てしまい、ひどいばあいにはゲル化してしまう。
リイソシアネート、ポリオール、ポリアミンなどの多官
能性であるとされているが、多官能性とは少なくとも2
個のイソシアネートまたはイソシアネート反応性基を1
分子あたりに持っていることを意味している。本発明の
好ましい実施態様では、官能性基は2〜3個であり、平
均して2〜2.3個ものが多い。高官能性のものでは架
橋ポリマーがえられ、結果として高粘度の水溶液になっ
てしまい、ひどいばあいにはゲル化してしまう。
【0057】A成分の量に対するB、C成分の性質およ
び量は、疎水性と、たとえば粘着剤からの剥離性の程度
を決定する。一般的に、A成分の割合が多くなれば、剥
離性、すべり性および疎水性は向上する。しかしなが
ら、A成分中に含まれるポリジメチルシロキサンブロッ
クが0.5重量%程度しかないばあいでも、いくつかの
応用例においては有用なレベルの剥離性がえられる。A
成分に含まれるポリジメチルシロキサンブロックの割合
の上限は無いが、他のコモノマーとの反応の化学量論お
よびアニオン性基の含量のレベルにより決定される。実
際上は、ポリジメチルシロキサン成分の含量は90重量
%未満であり、より一般的には80重量%未満である。
大部分の応用例では、ポリジメチルシロキサンの含量は
10〜70重量%、好ましくは25〜70重量%であ
り、これらのうちの大部分は30〜60重量%である。
び量は、疎水性と、たとえば粘着剤からの剥離性の程度
を決定する。一般的に、A成分の割合が多くなれば、剥
離性、すべり性および疎水性は向上する。しかしなが
ら、A成分中に含まれるポリジメチルシロキサンブロッ
クが0.5重量%程度しかないばあいでも、いくつかの
応用例においては有用なレベルの剥離性がえられる。A
成分に含まれるポリジメチルシロキサンブロックの割合
の上限は無いが、他のコモノマーとの反応の化学量論お
よびアニオン性基の含量のレベルにより決定される。実
際上は、ポリジメチルシロキサン成分の含量は90重量
%未満であり、より一般的には80重量%未満である。
大部分の応用例では、ポリジメチルシロキサンの含量は
10〜70重量%、好ましくは25〜70重量%であ
り、これらのうちの大部分は30〜60重量%である。
【0058】ポリイソシアネートなどの、コポリマーに
ハードセグメントを付与するモノマーCの割合は、一般
的に10〜70重量%の範囲内であるが、多くのばあい
15〜45%の範囲内にある。
ハードセグメントを付与するモノマーCの割合は、一般
的に10〜70重量%の範囲内であるが、多くのばあい
15〜45%の範囲内にある。
【0059】本発明のコポリマー中のモノマーBの量
も、そのアニオン性基によってアルカリ可溶性を付与す
るので重要である。本発明のコポリマー中のCOOH基
の含量は1〜12重量%の範囲内が有用であると判っ
た。これより低い含量はポリマーを水に可溶化するのに
不充分であり、一方これより高い含量は剥離塗膜を水感
受性にしてしまう。COOH含量の好ましい範囲は1.
5〜8重量%であり、最も好ましくは2〜6重量%であ
る。スルホン酸基およびホスホン酸基のイオン強度は、
カルボン酸基のイオン強度よりもはるかに高い。従っ
て、これらの基のばあいかなり低い割合で、高分子電解
質を水に可溶化することができる。
も、そのアニオン性基によってアルカリ可溶性を付与す
るので重要である。本発明のコポリマー中のCOOH基
の含量は1〜12重量%の範囲内が有用であると判っ
た。これより低い含量はポリマーを水に可溶化するのに
不充分であり、一方これより高い含量は剥離塗膜を水感
受性にしてしまう。COOH含量の好ましい範囲は1.
5〜8重量%であり、最も好ましくは2〜6重量%であ
る。スルホン酸基およびホスホン酸基のイオン強度は、
カルボン酸基のイオン強度よりもはるかに高い。従っ
て、これらの基のばあいかなり低い割合で、高分子電解
質を水に可溶化することができる。
【0060】任意ではあるが、本発明のコポリマーは架
橋されてもよい。これは、一般的には必要でないが、剥
離剤組成物中のシリコーン含量が非常に高いときには望
まれる。望ましい架橋剤としては、硝酸クロム、酢酸亜
鉛、ポリアジリジン化合物などの多価の金属化合物があ
げられる。また、任意のコリアクタントであるN−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ランとポリイソシアネートとの相互作用によっても架橋
効果を示す。これらの架橋剤は粘着テープ基材に塗布さ
れた剥離剤溶液の水分が蒸発されるやいなや高分子電解
質を架橋させる。
橋されてもよい。これは、一般的には必要でないが、剥
離剤組成物中のシリコーン含量が非常に高いときには望
まれる。望ましい架橋剤としては、硝酸クロム、酢酸亜
鉛、ポリアジリジン化合物などの多価の金属化合物があ
げられる。また、任意のコリアクタントであるN−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ランとポリイソシアネートとの相互作用によっても架橋
効果を示す。これらの架橋剤は粘着テープ基材に塗布さ
れた剥離剤溶液の水分が蒸発されるやいなや高分子電解
質を架橋させる。
【0061】本発明のシロキサン含有高分子電解質は、
固有粘度によって示される分子量によって特徴づけられ
る。固有粘度はテトラヒドロフランなどの溶媒を用い3
0℃で測定する。固有粘度は通常0.05程度以上であ
るが、固有粘度が0.05と低いと剥離特性が良くな
る。
固有粘度によって示される分子量によって特徴づけられ
る。固有粘度はテトラヒドロフランなどの溶媒を用い3
0℃で測定する。固有粘度は通常0.05程度以上であ
るが、固有粘度が0.05と低いと剥離特性が良くな
る。
【0062】本明細書には、たとえばカルバメート結合
(ウレタン結合)またはウレア結合、ならびにそれらの
チオ誘導体などを有する、ポリウレタンの特性を持つシ
リコーン含有高分子電解質の合成と使用方法について、
最も詳しく述べる。しかしながら、ポリアミドまたはポ
リエステルの特性を持つシリコーン含有高分子電解質に
ついても、詳しく開示し、それらの製造例および応用例
もあげており、当業者であれば本発明を実施できるであ
ろう。多くの構造上の類似性を持つすべての縮合系ポリ
マーでは、それらの高分子電解質の製造および性質は多
くの類似性がある。
(ウレタン結合)またはウレア結合、ならびにそれらの
チオ誘導体などを有する、ポリウレタンの特性を持つシ
リコーン含有高分子電解質の合成と使用方法について、
最も詳しく述べる。しかしながら、ポリアミドまたはポ
リエステルの特性を持つシリコーン含有高分子電解質に
ついても、詳しく開示し、それらの製造例および応用例
もあげており、当業者であれば本発明を実施できるであ
ろう。多くの構造上の類似性を持つすべての縮合系ポリ
マーでは、それらの高分子電解質の製造および性質は多
くの類似性がある。
【0063】本発明のウレタン系高分子電解質の水性
液、なかんづく水溶液の製造は、2つの工程で行われる
のが望ましい。反応の第一段階ではイソシアネート末端
を持つプレポリマーが、イソシアネート反応性のジメチ
ルシロキサンオリゴマ−とアニオン性基含有モノマーを
化学量論的に過剰のポリイソシアネートと反応すること
によって生成される。
液、なかんづく水溶液の製造は、2つの工程で行われる
のが望ましい。反応の第一段階ではイソシアネート末端
を持つプレポリマーが、イソシアネート反応性のジメチ
ルシロキサンオリゴマ−とアニオン性基含有モノマーを
化学量論的に過剰のポリイソシアネートと反応すること
によって生成される。
【0064】この反応は無溶媒、または粘度を下げるた
め溶媒の存在下で行なわれる。反応速度を上げるために
加熱または触媒を用いてもよい。しかしながら、100
℃以下という緩和な反応条件がアニオン性基とNCO基
との反応を避けるために望まれる。好ましい溶媒として
は、イソシアネートと反応する活性水素を持たない有機
溶媒である。その溶媒の例としては、N−2−メチルピ
ロリドン、N,N´−ジメチルホルムアミド、アセト
ン、ジオキサンなどがあげられる。
め溶媒の存在下で行なわれる。反応速度を上げるために
加熱または触媒を用いてもよい。しかしながら、100
℃以下という緩和な反応条件がアニオン性基とNCO基
との反応を避けるために望まれる。好ましい溶媒として
は、イソシアネートと反応する活性水素を持たない有機
溶媒である。その溶媒の例としては、N−2−メチルピ
ロリドン、N,N´−ジメチルホルムアミド、アセト
ン、ジオキサンなどがあげられる。
【0065】本発明の実施において、反応成分の混合物
は種々の反応成分を一緒に混合し撹拌することによって
調製できる。
は種々の反応成分を一緒に混合し撹拌することによって
調製できる。
【0066】前記反応は発熱する傾向があるので、種々
の成分を混合し温度が発熱温度まで上昇を示したら、外
部から加熱または冷却を行いまたは行なうことなく温度
を調節する必要がある。前記反応は、実用的に所望の結
果を与える選択された温度で、ある時間無水状態におい
て行われる。
の成分を混合し温度が発熱温度まで上昇を示したら、外
部から加熱または冷却を行いまたは行なうことなく温度
を調節する必要がある。前記反応は、実用的に所望の結
果を与える選択された温度で、ある時間無水状態におい
て行われる。
【0067】本発明に使用される有機ポリイソシアネー
トの量は、反応成分AおよびBに含まれる活性水素基の
量、用いられる特定のイソシアネート、イソシアネート
の分子量、NCO/イソシアネート−反応性基比などに
依存する。イソシアネートの量に影響するこれらすべて
のファクターは、当業者によって、特定の処方で要求さ
れるイソシアネート基の正確な量を決めるために容易に
考慮される。
トの量は、反応成分AおよびBに含まれる活性水素基の
量、用いられる特定のイソシアネート、イソシアネート
の分子量、NCO/イソシアネート−反応性基比などに
依存する。イソシアネートの量に影響するこれらすべて
のファクターは、当業者によって、特定の処方で要求さ
れるイソシアネート基の正確な量を決めるために容易に
考慮される。
【0068】初期における、全イソシアネート反応性基
に対するNCOの化学量論比(全イソシアネート反応性
基に対するNCOの当量比)(以下、NCO/全イソシ
アネート反応性基の比という)は、一般的に1.3〜
2.5の範囲であり、通常1.4〜2.0である。
に対するNCOの化学量論比(全イソシアネート反応性
基に対するNCOの当量比)(以下、NCO/全イソシ
アネート反応性基の比という)は、一般的に1.3〜
2.5の範囲であり、通常1.4〜2.0である。
【0069】もし、要すれば、NCOの反応を促進する
に一般的に使用されている触媒を本発明で使用できる。
触媒の使用はとくに、2次のOH/ortho−NCO
の反応、およびSH/NCOの反応を促進するのに有効
である。これら触媒としてはトリエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピリジン、N−メチルモルフオリンなどの
第三級アミン類、およびオクタン酸スズ、ジラウリン酸
ジブチルスズ、オクタン酸亜鉛、ナフテン酸コバルトな
どの有機金属化合物があげられる。よく知られてるいよ
うに、これら触媒の2種またはそれ以上を組合せて使用
できる。しかし、本発明の実施において、触媒を単独で
または組合せて使用することは、本発明の基本的特徴に
重要ではない。
に一般的に使用されている触媒を本発明で使用できる。
触媒の使用はとくに、2次のOH/ortho−NCO
の反応、およびSH/NCOの反応を促進するのに有効
である。これら触媒としてはトリエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピリジン、N−メチルモルフオリンなどの
第三級アミン類、およびオクタン酸スズ、ジラウリン酸
ジブチルスズ、オクタン酸亜鉛、ナフテン酸コバルトな
どの有機金属化合物があげられる。よく知られてるいよ
うに、これら触媒の2種またはそれ以上を組合せて使用
できる。しかし、本発明の実施において、触媒を単独で
または組合せて使用することは、本発明の基本的特徴に
重要ではない。
【0070】このようにして合成されたNCO末端を持
つプレポリマーはさらにポリアミン、ポリオールまたは
ポリチオールと反応させてコポリマーを生成する。この
反応は鎖伸長と称されている。全NCO/全活性水素の
比は約1:1に調節される。
つプレポリマーはさらにポリアミン、ポリオールまたは
ポリチオールと反応させてコポリマーを生成する。この
反応は鎖伸長と称されている。全NCO/全活性水素の
比は約1:1に調節される。
【0071】本発明の好ましい実施態様においては、第
三級アミンと、脂肪族第一級ジアミンまたは脂肪族第二
級ジアミンは水に溶解され、これにプレポリマーが撹拌
下に注ぎ込まれる。ジアミン鎖はプレポリマーを伸長
し、ほとんど瞬時にコポリマーを生成し、一方第三級ア
ミンがこのコポリマーのアニオン性基と相互作用して水
に可溶化される。鎖伸長に用いる典型的なジアミンの例
としては、イソホロンジアミン、ω−アミノポリエーテ
ル、アミノエチルピペラジン、ポリメチレンジアミン、
キシリレンジアミン、エチレンジアミン、N−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノ−プロピルトリメトキシシラ
ン、ジエチレントリアミン、およびこれらの任意の組み
合わせがあげられる。
三級アミンと、脂肪族第一級ジアミンまたは脂肪族第二
級ジアミンは水に溶解され、これにプレポリマーが撹拌
下に注ぎ込まれる。ジアミン鎖はプレポリマーを伸長
し、ほとんど瞬時にコポリマーを生成し、一方第三級ア
ミンがこのコポリマーのアニオン性基と相互作用して水
に可溶化される。鎖伸長に用いる典型的なジアミンの例
としては、イソホロンジアミン、ω−アミノポリエーテ
ル、アミノエチルピペラジン、ポリメチレンジアミン、
キシリレンジアミン、エチレンジアミン、N−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノ−プロピルトリメトキシシラ
ン、ジエチレントリアミン、およびこれらの任意の組み
合わせがあげられる。
【0072】鎖伸長反応は、水への可溶化の前に行われ
てもよい。しかしながら、コポリマーの生成の間に高粘
度に成ることを避けるためには、反応温度をかなり高温
にするか、または大量の溶剤を反応物に加えるか、もし
くはその両方の処置を施すかをする必要がある。通常こ
れらの任意の処置のいずれも施さないことが望まれる。
しかしながら、鎖伸長をポリオールにで行なうばあい、
このジオールは競争相手の水よりもそれほど速くイソシ
アネートと反応しないので、よって前記の処置が唯一の
選択になる。
てもよい。しかしながら、コポリマーの生成の間に高粘
度に成ることを避けるためには、反応温度をかなり高温
にするか、または大量の溶剤を反応物に加えるか、もし
くはその両方の処置を施すかをする必要がある。通常こ
れらの任意の処置のいずれも施さないことが望まれる。
しかしながら、鎖伸長をポリオールにで行なうばあい、
このジオールは競争相手の水よりもそれほど速くイソシ
アネートと反応しないので、よって前記の処置が唯一の
選択になる。
【0073】その他の任意な処置は、まず第三級アミン
により潜在的アニオン性基を中和し、ついでジアミンに
よる鎖伸長を行なうことである。この方法は脂肪族イソ
シアネートを用いたものに特に有用である。これらのか
わりに、プレポリマーをポリイソシアネートと、すくな
くとも2個のイソシアネート反応性基を持つジメチルシ
ロキサンオリゴマーから製造し、ついで塩基で可溶化
し、かつ、カルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸な
どの少なくとも1個のアニオン性または潜在的アニオン
性の基を持つ脂肪族第一級ポリアミンまたは脂肪族第二
級ポリアミンで鎖伸長を行ってもよい。
により潜在的アニオン性基を中和し、ついでジアミンに
よる鎖伸長を行なうことである。この方法は脂肪族イソ
シアネートを用いたものに特に有用である。これらのか
わりに、プレポリマーをポリイソシアネートと、すくな
くとも2個のイソシアネート反応性基を持つジメチルシ
ロキサンオリゴマーから製造し、ついで塩基で可溶化
し、かつ、カルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸な
どの少なくとも1個のアニオン性または潜在的アニオン
性の基を持つ脂肪族第一級ポリアミンまたは脂肪族第二
級ポリアミンで鎖伸長を行ってもよい。
【0074】本発明のウレタン系高分子電解質は、NC
O/イソシアネート反応性基の比が1に近くなるように
してA、BおよびC成分を反応させことによって一段階
反応で製造してもよい。この方法では、大量の溶剤が粘
度を下げるために必要となる。前記プレポリマー法のば
あい、このように生成されたコポリマーはアンモニアま
たはアミンで水に可溶化してもよい。アセトンなどの低
沸点溶媒を高分子電解質の合成に用いると、都合よく留
去しうる。
O/イソシアネート反応性基の比が1に近くなるように
してA、BおよびC成分を反応させことによって一段階
反応で製造してもよい。この方法では、大量の溶剤が粘
度を下げるために必要となる。前記プレポリマー法のば
あい、このように生成されたコポリマーはアンモニアま
たはアミンで水に可溶化してもよい。アセトンなどの低
沸点溶媒を高分子電解質の合成に用いると、都合よく留
去しうる。
【0075】通常、20〜40重量%の濃度に製造され
る高分子電解質の水性液、なかんづく水溶液は、さらに
水で希釈して、塗工剤に望まれる濃度、たとえば0.2
5〜5重量%の固形分濃度の水性液、なかんづく水溶液
とすることができる。この希釈水性液は基材上に塗布す
ることができ、水分を蒸発させると、基材上に薄いコポ
リマーの膜が形成される。機能的な特性を得るためには
通常架橋剤は必要でない。望まれるならば、イソプロピ
ルアルコールなどの少量の溶剤が添加される。
る高分子電解質の水性液、なかんづく水溶液は、さらに
水で希釈して、塗工剤に望まれる濃度、たとえば0.2
5〜5重量%の固形分濃度の水性液、なかんづく水溶液
とすることができる。この希釈水性液は基材上に塗布す
ることができ、水分を蒸発させると、基材上に薄いコポ
リマーの膜が形成される。機能的な特性を得るためには
通常架橋剤は必要でない。望まれるならば、イソプロピ
ルアルコールなどの少量の溶剤が添加される。
【0076】ジイソシアネートが望ましいが、これまで
ポリウレタンの生成のために用いられてきたどんなポリ
イソシアネートでも本発明の目的に好適である。本発明
の実施に使用できるこれらジイソシアネートには一般に
芳香族、脂肪族および脂環族ジイソシアネートが含まれ
る。付け加えていうと、種類、タイプなどのことなる2
種またはそれ以上のイソシアネート官能性成分の混合物
も使用することができる。
ポリウレタンの生成のために用いられてきたどんなポリ
イソシアネートでも本発明の目的に好適である。本発明
の実施に使用できるこれらジイソシアネートには一般に
芳香族、脂肪族および脂環族ジイソシアネートが含まれ
る。付け加えていうと、種類、タイプなどのことなる2
種またはそれ以上のイソシアネート官能性成分の混合物
も使用することができる。
【0077】本発明に使用できるジイソシアネートの例
としては、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トル
エン−2,6−ジイソシアネート、メタフェニレンジイ
ソシアネート、メチレン−ビス−フェニルジイソシアネ
ート(MDI)の各異性体、水素添加MDI、イソホロ
ンジイソシアネート、およびヘキサメチレンジイソシア
ネートなどがあげられる。イソシアネート末端を有する
プレポリマーも使用できる。
としては、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トル
エン−2,6−ジイソシアネート、メタフェニレンジイ
ソシアネート、メチレン−ビス−フェニルジイソシアネ
ート(MDI)の各異性体、水素添加MDI、イソホロ
ンジイソシアネート、およびヘキサメチレンジイソシア
ネートなどがあげられる。イソシアネート末端を有する
プレポリマーも使用できる。
【0078】つぎの表には、ポリウレタン系、ポリアミ
ド系およびポリエステル系のシリコーン含有高分子電解
質を、名称があげられている反応性基を有する成分A、
B、CおよびDから製造する各種の方法が要約されてい
る。
ド系およびポリエステル系のシリコーン含有高分子電解
質を、名称があげられている反応性基を有する成分A、
B、CおよびDから製造する各種の方法が要約されてい
る。
【0079】下記表においてRはアルキル基を示す。
【0080】
【表1】
【0081】本発明の高分子電解質水性液(とくに水溶
液)は単独で、または各種ポリマーのフィルムフォーマ
ーと混合して用いることができる。かかる組成物は、た
とえば基材が粘着テープの製造における紙基材など比較
的多孔質の基材であるばあい、充分な剥離性およびある
ばあいには他の機能性性質が非常に経済的にえられるの
で、特に有利である。当該剥離剤は剥離剤組成物中にわ
ずか重量割合で、たとえば0.5〜5重量%のオーダー
で存在すればよい。当該シロキサンコポリマー剥離剤は
離型剤組成物中で最も高価な成分であるので、その使用
によりかなりの経済的な節約効果がある。本発明のシロ
キサンコポリマーはキュアーを要しないで充分な剥離特
性を持つ材料となるので、従来シリコーンをキュアーす
る温度に耐えられず、使用できなかった種々のフィルム
フォーマーと混合して使用する事ができる。エマルジョ
ン型のフィルムフォーマーの例としては、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセテート、エチ
レン−ビニルアセテートコポリマー、ポリアミド系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビ
ニルクロライドのホモおよびコポリマー、ならびにそれ
らの混合物などがあげられる。本発明の組成は、該組成
物中におけるより低い表面張力を有する成分の存在故
に、塗膜の外表面に移動して望ましい表面特性を与え
る。
液)は単独で、または各種ポリマーのフィルムフォーマ
ーと混合して用いることができる。かかる組成物は、た
とえば基材が粘着テープの製造における紙基材など比較
的多孔質の基材であるばあい、充分な剥離性およびある
ばあいには他の機能性性質が非常に経済的にえられるの
で、特に有利である。当該剥離剤は剥離剤組成物中にわ
ずか重量割合で、たとえば0.5〜5重量%のオーダー
で存在すればよい。当該シロキサンコポリマー剥離剤は
離型剤組成物中で最も高価な成分であるので、その使用
によりかなりの経済的な節約効果がある。本発明のシロ
キサンコポリマーはキュアーを要しないで充分な剥離特
性を持つ材料となるので、従来シリコーンをキュアーす
る温度に耐えられず、使用できなかった種々のフィルム
フォーマーと混合して使用する事ができる。エマルジョ
ン型のフィルムフォーマーの例としては、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセテート、エチ
レン−ビニルアセテートコポリマー、ポリアミド系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビ
ニルクロライドのホモおよびコポリマー、ならびにそれ
らの混合物などがあげられる。本発明の組成は、該組成
物中におけるより低い表面張力を有する成分の存在故
に、塗膜の外表面に移動して望ましい表面特性を与え
る。
【0082】本発明の水性高分子電解質は、目的とする
用途に応じて各種の手段により、種々の基材に塗布でき
る。基材が繊維質のもの、たとえば紙類および織物であ
るばあい、本発明の水性高分子電解質は浸漬、スプレ
ー、はけ塗り、ロールコーティングなどの操作により塗
布できる。表面をより完全に被覆するほど当然により良
好な結果がえられる。
用途に応じて各種の手段により、種々の基材に塗布でき
る。基材が繊維質のもの、たとえば紙類および織物であ
るばあい、本発明の水性高分子電解質は浸漬、スプレ
ー、はけ塗り、ロールコーティングなどの操作により塗
布できる。表面をより完全に被覆するほど当然により良
好な結果がえられる。
【0083】所望の基材に溶液の層を形成したのち、加
熱、空気流、またはそれらの組み合わせ操作を施し、水
分および存在するならば溶剤を蒸発させれば、剥離剤な
いし組成物の層が基材に沈着される。所望の蒸発を達成
するために必要な加熱は、空気流速度および使用された
特定の溶剤に依存する。このことは、当業者にとって個
々の特定の状況に応じて容易に決定することができる。
重要なのは、蒸発が完全であるべきということである。
熱、空気流、またはそれらの組み合わせ操作を施し、水
分および存在するならば溶剤を蒸発させれば、剥離剤な
いし組成物の層が基材に沈着される。所望の蒸発を達成
するために必要な加熱は、空気流速度および使用された
特定の溶剤に依存する。このことは、当業者にとって個
々の特定の状況に応じて容易に決定することができる。
重要なのは、蒸発が完全であるべきということである。
【0084】本発明のさらなる特徴は、基材、粘着剤、
新規な当該剥離剤層からなる粘着剤製品にある。これら
製品には、粘着テープ、ラベル、およびリポジショナル
・ノートパッド(repositional note
pad)、粘着パッド、“STIK−EM”ノート、
“Post−it”ノートまたはパッド、メモ帳、付せ
んなどの筆記用事務製品(write−on offi
ce products)などがある。本発明の高分子
電解質は、剥離剤として、あるいは前記製品の印刷に使
用されるインクの中に混合して、またインクの重ね塗り
用ワニスとして、これらの製品に適用される。
新規な当該剥離剤層からなる粘着剤製品にある。これら
製品には、粘着テープ、ラベル、およびリポジショナル
・ノートパッド(repositional note
pad)、粘着パッド、“STIK−EM”ノート、
“Post−it”ノートまたはパッド、メモ帳、付せ
んなどの筆記用事務製品(write−on offi
ce products)などがある。本発明の高分子
電解質は、剥離剤として、あるいは前記製品の印刷に使
用されるインクの中に混合して、またインクの重ね塗り
用ワニスとして、これらの製品に適用される。
【0085】粘着剤組成物は、エラストマー、粘着付与
剤樹脂、および添加剤から構成される。使用されうる他
の一般的な粘着剤としてはポリアリレート、シリコー
ン、ポリウレタン、およびビニルエーテルポリマーなど
があげられる。
剤樹脂、および添加剤から構成される。使用されうる他
の一般的な粘着剤としてはポリアリレート、シリコー
ン、ポリウレタン、およびビニルエーテルポリマーなど
があげられる。
【0086】前記粘着剤組成物は、プライマーコーティ
ングを有するか有しないか基材に溶剤溶液、水性エマル
ジョンまたはホットメルト剤の形態で塗布される。この
ものは常法によって、たとえばカレンダー法、溶融押出
し法、キスロールコーティング法などによって基材に塗
布される。溶剤または水を加熱による蒸発で除去する。
ついで粘着製品は一般的に保存およびスリットしてロー
ルするために巻回するか、適当な幅と長さのシートにす
る。
ングを有するか有しないか基材に溶剤溶液、水性エマル
ジョンまたはホットメルト剤の形態で塗布される。この
ものは常法によって、たとえばカレンダー法、溶融押出
し法、キスロールコーティング法などによって基材に塗
布される。溶剤または水を加熱による蒸発で除去する。
ついで粘着製品は一般的に保存およびスリットしてロー
ルするために巻回するか、適当な幅と長さのシートにす
る。
【0087】粘着剤組成物の重量(乾燥基準)は、基材
の1ヤード平方当り約0.5〜4.0オンスの範囲であ
ることが好ましく、特別な目的において要求されるな
ら、前記範囲外であってもよい。
の1ヤード平方当り約0.5〜4.0オンスの範囲であ
ることが好ましく、特別な目的において要求されるな
ら、前記範囲外であってもよい。
【0088】基材としては、通常用いられる材料のいず
れもが、製品テープの末端の用途に応じて個々の材料を
選択することによって使用される。
れもが、製品テープの末端の用途に応じて個々の材料を
選択することによって使用される。
【0089】適当な基材の材料の例としては、紙、ラテ
ックス含浸紙、プラスチィックフィルム、ガラス繊維織
物、金属箔およびそれらの組み合わせなどがあげられ
る。
ックス含浸紙、プラスチィックフィルム、ガラス繊維織
物、金属箔およびそれらの組み合わせなどがあげられ
る。
【0090】つぎに本発明を実施例をあげて説明する。
以下において、とくにことわらないかぎり、部は重量
部、%は重量%を意味する。
以下において、とくにことわらないかぎり、部は重量
部、%は重量%を意味する。
【0091】実施例1 つぎの成分を反応器に仕込んだ: 2,4−トルエンジ
イソシアネート412部(473.6mEq.NCO)
およびN−2−メチルピロリドン40.0部。撹拌した
後、この混合物に2,2´−ジメチロールプロピオン酸
13.4部(200mEq.OH)をゆっくり加えた。
発熱反応が生じ、70℃以下に温度を保つように、外部
から冷却した。発熱が鎮静化したとき、1,4−ブタン
ジオール0.99部(22.0mEq.OH)を冷却し
ながら加えた。反応混合物を35℃にまで冷却したの
ち、オメガ位に2個の−(CH2 )3 −O−(CH2 C
H2O)7 H官能基を有し(該官能基を両末端に有す
る)、分子量が1830の直鎖状ジメチルシロキサンオ
リゴマー39.0部(42.5mEq.OH)を撹拌し
ながら投入した。すべてのOH基が消費されるまで、こ
の混合物を65℃で2時間反応させた。NCO/OHの
初期比は1.79であり、209mEq.のNCOが未
反応で残った。
イソシアネート412部(473.6mEq.NCO)
およびN−2−メチルピロリドン40.0部。撹拌した
後、この混合物に2,2´−ジメチロールプロピオン酸
13.4部(200mEq.OH)をゆっくり加えた。
発熱反応が生じ、70℃以下に温度を保つように、外部
から冷却した。発熱が鎮静化したとき、1,4−ブタン
ジオール0.99部(22.0mEq.OH)を冷却し
ながら加えた。反応混合物を35℃にまで冷却したの
ち、オメガ位に2個の−(CH2 )3 −O−(CH2 C
H2O)7 H官能基を有し(該官能基を両末端に有す
る)、分子量が1830の直鎖状ジメチルシロキサンオ
リゴマー39.0部(42.5mEq.OH)を撹拌し
ながら投入した。すべてのOH基が消費されるまで、こ
の混合物を65℃で2時間反応させた。NCO/OHの
初期比は1.79であり、209mEq.のNCOが未
反応で残った。
【0092】このプレポリマーをつぎの溶液中に激しく
撹拌しながら加えて、鎖伸長した。水234部、“ジア
ミン230”の25.4部(221mEq.NH2 )お
よびN,N´−ジメチル−2−エタノールアミン5.9
部(66.3mMole)からなる溶液。1500cp
sの粘度であり、pHが8である澄明な本発明の溶液が
えられた。ついでアンモニア2.5部を加えると、粘度
は600cpsに減少し、pHは9に上昇した。
撹拌しながら加えて、鎖伸長した。水234部、“ジア
ミン230”の25.4部(221mEq.NH2 )お
よびN,N´−ジメチル−2−エタノールアミン5.9
部(66.3mMole)からなる溶液。1500cp
sの粘度であり、pHが8である澄明な本発明の溶液が
えられた。ついでアンモニア2.5部を加えると、粘度
は600cpsに減少し、pHは9に上昇した。
【0093】“ジアミン230”は、式:H2 NCHC
H3 CH2 −(OCH2 CHCH3)P NH2 で表わさ
れ、分子量が230のポリオキシプロピレンジアミンで
ある。
H3 CH2 −(OCH2 CHCH3)P NH2 で表わさ
れ、分子量が230のポリオキシプロピレンジアミンで
ある。
【0094】少量の反応生成物の水溶液を拭き出し、水
を蒸発させた。半透明の脆い残留物が残った。このもの
の赤外吸収スペクトルは、シロキサン−ウレタン高分子
電解質の典型的な吸収曲線を示した。コポリマーのジメ
チルシロキサン部分は、3.7%のCOOH基を含有す
るコポリマーの全重量に対して19重量%を占める。
を蒸発させた。半透明の脆い残留物が残った。このもの
の赤外吸収スペクトルは、シロキサン−ウレタン高分子
電解質の典型的な吸収曲線を示した。コポリマーのジメ
チルシロキサン部分は、3.7%のCOOH基を含有す
るコポリマーの全重量に対して19重量%を占める。
【0095】固有粘度はテトラヒドロフラン/エタノー
ル(9/1容量比)混合物溶媒で測定され、0.15で
あった。
ル(9/1容量比)混合物溶媒で測定され、0.15で
あった。
【0096】実施例2 厚さ1ミルのマイラーA(デュポン社製のポリエチレン
テレフタレートフィルム)に、ニトリルゴム、ポリクロ
ロプレンおよびロジ亜鉛塩をベースとするラミネート用
接着剤をコーティングした。
テレフタレートフィルム)に、ニトリルゴム、ポリクロ
ロプレンおよびロジ亜鉛塩をベースとするラミネート用
接着剤をコーティングした。
【0097】溶剤の蒸発は強制空気還流オーブンにより
行われ、1.5オンス/平方ヤード(oz/yd2 )の
乾燥接着剤フィルムがえられた。1インチ幅当たり32
本の縦糸と、8本の横糸で構成されるガラス繊維布を乾
燥接着剤層に重ね、ポリエステルフィルムに積層した。
この積層は前記重ね合わされた層を一緒に一対のスチロ
ール製ニップロールを通すことに行なった。
行われ、1.5オンス/平方ヤード(oz/yd2 )の
乾燥接着剤フィルムがえられた。1インチ幅当たり32
本の縦糸と、8本の横糸で構成されるガラス繊維布を乾
燥接着剤層に重ね、ポリエステルフィルムに積層した。
この積層は前記重ね合わされた層を一緒に一対のスチロ
ール製ニップロールを通すことに行なった。
【0098】フィルム−織物積層体のフィルム側を、実
施例1の組成物を水で希釈してえた0.5%剥離剤溶液
にて背面処理した。この剥離剤組成物は1ミルのワイヤ
がしっかりと巻き付けられた直径1インチのバーによっ
て塗布された。揮発性成分を200°Fで強制空気乾燥
させ、ポリエステルフィルム表面上に薄い剥離剤層がえ
られた。
施例1の組成物を水で希釈してえた0.5%剥離剤溶液
にて背面処理した。この剥離剤組成物は1ミルのワイヤ
がしっかりと巻き付けられた直径1インチのバーによっ
て塗布された。揮発性成分を200°Fで強制空気乾燥
させ、ポリエステルフィルム表面上に薄い剥離剤層がえ
られた。
【0099】前記積層体の反対側表面には、スチレン−
イソプレン−スチレンブロックコポリマー100部、9
0℃の融点を持つポリテルペン樹脂100部、5℃の融
点を持つ水素添加ロジングリセロールエステル30部、
酸化防止剤2部を350°F混合して製造されたホット
メルト粘着剤組成物を塗布した。すなわち、350°F
に加熱された前記粘着剤組成物を2.4オンス/平方ヤ
ードの坪量のガラス繊維織布に押し出し塗布した。
イソプレン−スチレンブロックコポリマー100部、9
0℃の融点を持つポリテルペン樹脂100部、5℃の融
点を持つ水素添加ロジングリセロールエステル30部、
酸化防止剤2部を350°F混合して製造されたホット
メルト粘着剤組成物を塗布した。すなわち、350°F
に加熱された前記粘着剤組成物を2.4オンス/平方ヤ
ードの坪量のガラス繊維織布に押し出し塗布した。
【0100】このようにして製造された粘着材料(60
ヤード)を巻回し、続いてスリットして1インチ幅の粘
着テープ製品とした。
ヤード)を巻回し、続いてスリットして1インチ幅の粘
着テープ製品とした。
【0101】前記粘着テープは、本発明に従って製造さ
れた剥離剤を使用する粘着テープの比較性能を測定する
ために、下記に示された様々な試験に供された。試験に
先立って、粘着剤テープは、それぞれつぎの促進老化条
件下におかれた。
れた剥離剤を使用する粘着テープの比較性能を測定する
ために、下記に示された様々な試験に供された。試験に
先立って、粘着剤テープは、それぞれつぎの促進老化条
件下におかれた。
【0102】乾熱老化:強制還流空気オーブン中で15
0°Fで7日間老化。
0°Fで7日間老化。
【0103】湿熱老化:150°Fの水中浸漬で7日間
老化。
老化。
【0104】つぎにすべての試験を72°F、50%
R.H.の条件下で行なった。試験はプレッシャー・セ
ンシティブ・テープ・カウンシル[the Press
ureSensitive Tape Council
(PSTC)]によって定められている方法によって行
なった。以下の結果がえられた。
R.H.の条件下で行なった。試験はプレッシャー・セ
ンシティブ・テープ・カウンシル[the Press
ureSensitive Tape Council
(PSTC)]によって定められている方法によって行
なった。以下の結果がえられた。
【0105】湿熱老化、150フィート/分で粘着テー
プを巻き戻すときの接着力(Unwind Adhes
ion of Tape at 150ft/mi
n):28オンス/インチ(oz/in) 湿熱老化、巻き戻し後再巻回したのち、12インチ/分
で巻き戻すときの接着力(Readhesion to
Released backing,12”/mi
n):32オンス/インチ 乾熱老化、スチールに対する接着力(Adhesion
to Steal):132オンス/インチ 乾熱老化、スチールに対する急速粘着力(Quick
stick toSteal):29オンス/インチ これらの実験結果は優れたものであると考えられ、一般
的に入手可能な他の剥離剤に比較して幾分良好である。
本発明の剥離剤の重要な特徴は、他の剥離剤のどんな欠
点も持たないで、望まれる全ての特徴を有しているとい
う点にある。すなわち、(溶剤系ではなくて)水溶液を
塗布することによって優れた剥離特性がえられる。基材
上でのキュアーが必要がない。剥離剤の少量塗布で剥離
特性が充分出る。(剥離剤側)基材への再粘着性が良
い。巻き戻し時に容易過ぎない適度な剥離特性を持つ。
ある種の印刷インクと馴染みが良い。巻き戻し時、剥離
剤ポリマーが粘着剤側へ取られる事ことないので粘着力
の程度が減少しない。
プを巻き戻すときの接着力(Unwind Adhes
ion of Tape at 150ft/mi
n):28オンス/インチ(oz/in) 湿熱老化、巻き戻し後再巻回したのち、12インチ/分
で巻き戻すときの接着力(Readhesion to
Released backing,12”/mi
n):32オンス/インチ 乾熱老化、スチールに対する接着力(Adhesion
to Steal):132オンス/インチ 乾熱老化、スチールに対する急速粘着力(Quick
stick toSteal):29オンス/インチ これらの実験結果は優れたものであると考えられ、一般
的に入手可能な他の剥離剤に比較して幾分良好である。
本発明の剥離剤の重要な特徴は、他の剥離剤のどんな欠
点も持たないで、望まれる全ての特徴を有しているとい
う点にある。すなわち、(溶剤系ではなくて)水溶液を
塗布することによって優れた剥離特性がえられる。基材
上でのキュアーが必要がない。剥離剤の少量塗布で剥離
特性が充分出る。(剥離剤側)基材への再粘着性が良
い。巻き戻し時に容易過ぎない適度な剥離特性を持つ。
ある種の印刷インクと馴染みが良い。巻き戻し時、剥離
剤ポリマーが粘着剤側へ取られる事ことないので粘着力
の程度が減少しない。
【0106】実施例3 本実施例は、本発明によるチオカルバメートをうるのに
使用され、各種粘着テープにおいて優れた剥離特性をう
るのに使用されるチオ置換モノマーの使用について述べ
る。
使用され、各種粘着テープにおいて優れた剥離特性をう
るのに使用されるチオ置換モノマーの使用について述べ
る。
【0107】重合の第一段階として、酒石酸18.0部
(240mEq.OH)をMDI(メチレン−ビス−4
−フェニルイソシアネート)50部(400mEq.N
CO)およびアセトン40部の溶液に溶解し、実施例1
と同ように反応させた。オメガ位に2個の−CH2 CH
2 CH2 SH官能基を持ち(該官能基を両末端に有す
る)、分子量が4,000である直鎖状ジメチルシロキ
サンオリゴマー50重量部(2mEq.SH)を、オク
タン酸スズ触媒0.1部と一緒に撹拌下に加えた。全て
の活性水素をNCO基(総NCO/OH比は1.51)
と反応させ、えられた反応混合物をイソホロンジアミン
5.59部(143mEq.NH3 )、2−ジメチルア
ミノ−2−メチル−1−プロパノール14.0部(12
0mM)、および水232部からなる溶液に撹拌下に注
ぎ込み、総固形分が30%で、粘度が1200cps、
pHが8.5の高分子電解質溶液をえた。
(240mEq.OH)をMDI(メチレン−ビス−4
−フェニルイソシアネート)50部(400mEq.N
CO)およびアセトン40部の溶液に溶解し、実施例1
と同ように反応させた。オメガ位に2個の−CH2 CH
2 CH2 SH官能基を持ち(該官能基を両末端に有す
る)、分子量が4,000である直鎖状ジメチルシロキ
サンオリゴマー50重量部(2mEq.SH)を、オク
タン酸スズ触媒0.1部と一緒に撹拌下に加えた。全て
の活性水素をNCO基(総NCO/OH比は1.51)
と反応させ、えられた反応混合物をイソホロンジアミン
5.59部(143mEq.NH3 )、2−ジメチルア
ミノ−2−メチル−1−プロパノール14.0部(12
0mM)、および水232部からなる溶液に撹拌下に注
ぎ込み、総固形分が30%で、粘度が1200cps、
pHが8.5の高分子電解質溶液をえた。
【0108】このコポリマー(高分子電解質)は、ポリ
ジメチルシロキサン含量が38%、COOH基含量が
8.7%、固有粘度が0.1であった。このポリマーは
様々な粘着剤を用いた粘着ラベルおよびテープ両方にお
いて優れた剥離特性を示した。
ジメチルシロキサン含量が38%、COOH基含量が
8.7%、固有粘度が0.1であった。このポリマーは
様々な粘着剤を用いた粘着ラベルおよびテープ両方にお
いて優れた剥離特性を示した。
【0109】このポリマーは、希釈水溶液から基材に塗
布し、乾燥するとき、キュアーさせることなしに優れた
撥水性を示するものであった。
布し、乾燥するとき、キュアーさせることなしに優れた
撥水性を示するものであった。
【0110】また前記組成物を水ベースのインクに混合
して、ポリエステルの背面に印刷したとき、プリントパ
ターンを害することなく、良好な剥離性を付与すること
が出来た。
して、ポリエステルの背面に印刷したとき、プリントパ
ターンを害することなく、良好な剥離性を付与すること
が出来た。
【0111】それから、前記高分子電解質の1%溶液を
インクのトップコーティング用ワニスとして用いると、
滑らかな巻き戻し特性、光沢および撥水性がえられた。
インクのトップコーティング用ワニスとして用いると、
滑らかな巻き戻し特性、光沢および撥水性がえられた。
【0112】実施例4〜5 異なる接着剤処方に対する本発明の剥離剤の有用性を示
すために、背面サイジング処理したラテックス含浸した
クレープ紙、およびコロナ放電処理した延伸ポリプロピ
レン(OPP)フィルムに、実施例2の方法で、実施例
1で製造したコポリマーを剥離剤として塗布した。ロジ
ンエステル粘着付与剤で粘着付与された天然ゴムおよび
スチレン−ブタジエンゴムからなる溶剤系粘着剤を紙基
材(剥離剤塗布側と反対側面に)塗布し、オーブンで乾
燥し、巻回し、スリットして3/4インチ幅のロール状
テープ(マスキング用途)をえた。ポリプロピレン基材
にアクリルエマルジョンの粘着剤を塗布し、オーブンで
乾燥し、巻回し、スリットして、2インチ幅のロール状
のテープ(パッキング用途)をえた。
すために、背面サイジング処理したラテックス含浸した
クレープ紙、およびコロナ放電処理した延伸ポリプロピ
レン(OPP)フィルムに、実施例2の方法で、実施例
1で製造したコポリマーを剥離剤として塗布した。ロジ
ンエステル粘着付与剤で粘着付与された天然ゴムおよび
スチレン−ブタジエンゴムからなる溶剤系粘着剤を紙基
材(剥離剤塗布側と反対側面に)塗布し、オーブンで乾
燥し、巻回し、スリットして3/4インチ幅のロール状
テープ(マスキング用途)をえた。ポリプロピレン基材
にアクリルエマルジョンの粘着剤を塗布し、オーブンで
乾燥し、巻回し、スリットして、2インチ幅のロール状
のテープ(パッキング用途)をえた。
【0113】前記2つのそれぞれのテープを2インチ×
6インチの堅いスチールプレートに接着させた。そし
て、同じテープをさらに前記テープの上に接着させた
(剥離剤層に対して接着剤層が粘着するように)。粘着
テープ片を、4.5lbのゴムカバー付きスチール製ロ
ールで3回ずつ両方向に押さえ付けたのち、実施例2に
記載したようにして、乾燥エイジングした。
6インチの堅いスチールプレートに接着させた。そし
て、同じテープをさらに前記テープの上に接着させた
(剥離剤層に対して接着剤層が粘着するように)。粘着
テープ片を、4.5lbのゴムカバー付きスチール製ロ
ールで3回ずつ両方向に押さえ付けたのち、実施例2に
記載したようにして、乾燥エイジングした。
【0114】スチールプレートに粘着している粘着テー
プの離型剤層に粘着している粘着テープからなる試験片
は接着試験に供された。この試験はインストロン試験機
を用い、90度剥離で、50インチ/分の剥離速度で行
われた。そしてその剥離後のテープは、ステンレススチ
ール(SS)プレートに再付着させ,クイックスティッ
ク(Quick stick)(PSTC−3)およ
び、ステンレススチールへの接着性(Adhesion
to stainless steel)(PSTC
−1)を測定した。これらの値は、剥離剤処理を背面に
施していない基材についてえられた結果(コントロー
ル)と比較した。えられた粘着力(オンス/インチ)を
以下に示す: 紙テープ 対 紙テープ:22 紙テープ 対 紙テープ(背面剥離剤処理無し):46 OPPテープ 対 OPPテープ:18 OPPテープ 対 OPPテープ(背面剥離剤処理無
し):54 下層のテープから剥がした紙テープ 対 SS:28 そのままの紙テープ 対 SS:29 下層のOPPテープから剥がしたOPPテープ 対 S
S:64 そのままのOPPテープ 対 SS:61 これらのデータから、本発明の剥離剤は様々な処方の粘
着剤および基材に対して優れた剥離性を示すことが判か
った。
プの離型剤層に粘着している粘着テープからなる試験片
は接着試験に供された。この試験はインストロン試験機
を用い、90度剥離で、50インチ/分の剥離速度で行
われた。そしてその剥離後のテープは、ステンレススチ
ール(SS)プレートに再付着させ,クイックスティッ
ク(Quick stick)(PSTC−3)およ
び、ステンレススチールへの接着性(Adhesion
to stainless steel)(PSTC
−1)を測定した。これらの値は、剥離剤処理を背面に
施していない基材についてえられた結果(コントロー
ル)と比較した。えられた粘着力(オンス/インチ)を
以下に示す: 紙テープ 対 紙テープ:22 紙テープ 対 紙テープ(背面剥離剤処理無し):46 OPPテープ 対 OPPテープ:18 OPPテープ 対 OPPテープ(背面剥離剤処理無
し):54 下層のテープから剥がした紙テープ 対 SS:28 そのままの紙テープ 対 SS:29 下層のOPPテープから剥がしたOPPテープ 対 S
S:64 そのままのOPPテープ 対 SS:61 これらのデータから、本発明の剥離剤は様々な処方の粘
着剤および基材に対して優れた剥離性を示すことが判か
った。
【0115】実施例6 実施例1の剥離剤を4%(固形分/固形分比)で、ジェ
オン(Geon)522[ビィ.エフ.グッドリッチケ
ミカル社(B.F.Goodrich Chemica
i Co.)製のPVC水性エマルション]と混合し
た。
オン(Geon)522[ビィ.エフ.グッドリッチケ
ミカル社(B.F.Goodrich Chemica
i Co.)製のPVC水性エマルション]と混合し
た。
【0116】前記処方のものをラテックス含浸紙基材に
乾燥重量が0.4オンス/平方ヤードになるように塗布
した。この剥離剤処理は塗布された紙基材を加熱して水
分を蒸発させ、塗布物を溶融することによって行なっ
た。
乾燥重量が0.4オンス/平方ヤードになるように塗布
した。この剥離剤処理は塗布された紙基材を加熱して水
分を蒸発させ、塗布物を溶融することによって行なっ
た。
【0117】この背面処理基材に、実施例4〜5に記載
したゴムベースの粘着剤を塗布し、スリットして、1イ
ンチ幅のテープロールをえた。これらは実施例2の乾熱
条件で16時間オーブンで老化され、巻き戻しテストと
接着テストに付された。結果を以下に示す。
したゴムベースの粘着剤を塗布し、スリットして、1イ
ンチ幅のテープロールをえた。これらは実施例2の乾熱
条件で16時間オーブンで老化され、巻き戻しテストと
接着テストに付された。結果を以下に示す。
【0118】巻き戻し時の接着力:22オンス/インチ SSに対する接着力:28オンス/インチ 本発明の剥離剤をフィルムフォーマーに比較的少量含有
させてえた剥離剤組成物は良好な巻き戻し特性を与える
ことが判った。
させてえた剥離剤組成物は良好な巻き戻し特性を与える
ことが判った。
【0119】実施例7 この実施例は、本発明のシリコーン含有ポリエステルタ
イプの高分子電解質溶液の製造および様々な粘着剤テー
プについてえられた優れた離特性について示している。
イプの高分子電解質溶液の製造および様々な粘着剤テー
プについてえられた優れた離特性について示している。
【0120】重合の第一段階においては、以下に示す成
分をN−メチルピロリドン45部に溶解し、オーブンで
70℃で2時間加熱した: 3,3´−4,4´−ベン
ゾフェノン−テトラカルボン酸−ジアンハイドライド1
2部(74.5mEq.)、実施例1のシリコーンオリ
ゴマー14.4部(15.2mEq.OH)および重合
触媒としてトリエチルアミン0.1部。市販されている
トリメチロールプロパン2.512部(56.3mE
q.OH)を撹拌下に加え、さらに70℃で16時間反
応させた。えられたポリマー溶液を水111.7部、ト
リエチルアミン7.6部の混合物に激しく撹拌しながら
注ぎ込んだ。固形分濃度(TS)が15%、粘度が60
0cpsである溶液がえられ、これを実施例2の方法で
基材に塗布したとき、優れた剥離性がえられた。
分をN−メチルピロリドン45部に溶解し、オーブンで
70℃で2時間加熱した: 3,3´−4,4´−ベン
ゾフェノン−テトラカルボン酸−ジアンハイドライド1
2部(74.5mEq.)、実施例1のシリコーンオリ
ゴマー14.4部(15.2mEq.OH)および重合
触媒としてトリエチルアミン0.1部。市販されている
トリメチロールプロパン2.512部(56.3mE
q.OH)を撹拌下に加え、さらに70℃で16時間反
応させた。えられたポリマー溶液を水111.7部、ト
リエチルアミン7.6部の混合物に激しく撹拌しながら
注ぎ込んだ。固形分濃度(TS)が15%、粘度が60
0cpsである溶液がえられ、これを実施例2の方法で
基材に塗布したとき、優れた剥離性がえられた。
【0121】実施例8 本実施例は、本発明のシリコーン含有ポリアミドタイプ
の高分子電解質溶液の製造および様々な粘着剤テープに
ついてえられた優れた剥離特性について示している。
の高分子電解質溶液の製造および様々な粘着剤テープに
ついてえられた優れた剥離特性について示している。
【0122】つぎの成分が反応器に加えられた: 3,
3´−4,4´−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸−
ジアンハイドライド120部(0.745Eq)、N−
メチルピロリドン350部、トリエチルアミン1部。そ
して、緩和な温度下で撹拌し均一溶液をえた。
3´−4,4´−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸−
ジアンハイドライド120部(0.745Eq)、N−
メチルピロリドン350部、トリエチルアミン1部。そ
して、緩和な温度下で撹拌し均一溶液をえた。
【0123】分子量が2,000で3−プロピルアミン
基を末端に持つ直鎖状ジメチルシロキサンオリゴマー3
00部(0.3Eq.NH2 )をゆっくり前記溶液に撹
拌下に注ぎ込み、アンハイドライド末端のプレポリマー
がえられた。このプレポリマーは、実施例1と同様な方
法で同じジアミン48部(0.4Eq.NH2 )および
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン5.1部(0.0445mEq.NH2 )
で60℃の条件下で1ステップの工程で鎖伸長および中
和を行い、水に溶解したポリマーがえられた。固形分濃
度(TS)が33%、粘度が5300cpsの溶液がえ
られ、実施例2の方法で基材に塗布し、試験したとき、
優れた剥離特性を示した。
基を末端に持つ直鎖状ジメチルシロキサンオリゴマー3
00部(0.3Eq.NH2 )をゆっくり前記溶液に撹
拌下に注ぎ込み、アンハイドライド末端のプレポリマー
がえられた。このプレポリマーは、実施例1と同様な方
法で同じジアミン48部(0.4Eq.NH2 )および
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン5.1部(0.0445mEq.NH2 )
で60℃の条件下で1ステップの工程で鎖伸長および中
和を行い、水に溶解したポリマーがえられた。固形分濃
度(TS)が33%、粘度が5300cpsの溶液がえ
られ、実施例2の方法で基材に塗布し、試験したとき、
優れた剥離特性を示した。
【0124】実施例9 24lb/連(ream)のクレイコートクラフト紙に
実施例1の高分子電解質の2%水溶液を#6メイアーロ
ッドを用いて塗布し、150°Fのオーブン中で5分間
乾燥させた。この塗布紙に、3M社製の商品名Post
−itのノートパッドから剥がした粘着剤塗布紙の1イ
ンチ幅の帯を積層した。前記と同様な積層体を本発明の
高分子電解質を塗布しないクラフト紙を用いて作成した
(コントロール)。
実施例1の高分子電解質の2%水溶液を#6メイアーロ
ッドを用いて塗布し、150°Fのオーブン中で5分間
乾燥させた。この塗布紙に、3M社製の商品名Post
−itのノートパッドから剥がした粘着剤塗布紙の1イ
ンチ幅の帯を積層した。前記と同様な積層体を本発明の
高分子電解質を塗布しないクラフト紙を用いて作成した
(コントロール)。
【0125】前記積層体を120°Fのオーブン中で2
週間老化し、その後12インチ/分の剥離速度条件でT
字剥離テストを行なった。積層体を剥がすために要した
力は剥離剤塗布紙で20g/インチ、剥離剤非塗布紙で
90g/インチであった。
週間老化し、その後12インチ/分の剥離速度条件でT
字剥離テストを行なった。積層体を剥がすために要した
力は剥離剤塗布紙で20g/インチ、剥離剤非塗布紙で
90g/インチであった。
【0126】
【発明の効果】本発明は、剥離剤自体としての、あるい
は粘着テープ用の剥離層用組成物の成分としての種々の
実施例において詳細に述べたとおり、すぐれた剥離性を
有する剥離コートを与える。
は粘着テープ用の剥離層用組成物の成分としての種々の
実施例において詳細に述べたとおり、すぐれた剥離性を
有する剥離コートを与える。
【0127】その特徴的な性質により、本発明の水性高
分子電解質水溶液または分散液は多くの用途において好
適であることが判る。このものは、とくに、たとえばコ
ンクリートや石などの石材類の撥水性保護塗膜として使
用できる。
分子電解質水溶液または分散液は多くの用途において好
適であることが判る。このものは、とくに、たとえばコ
ンクリートや石などの石材類の撥水性保護塗膜として使
用できる。
【0128】その他の応用としては、繊維性コンテナ
ー、コンベアーベルト、その他、パンの練り生地、ゴ
ム、キャンデー、プラスチック、リノリウムの接着性下
面などの粘着性材料と接触するさまざまなカバー材など
のための剥離塗膜があげられる。
ー、コンベアーベルト、その他、パンの練り生地、ゴ
ム、キャンデー、プラスチック、リノリウムの接着性下
面などの粘着性材料と接触するさまざまなカバー材など
のための剥離塗膜があげられる。
【0129】その他の用途としては、モールド用剥離塗
膜(離型塗膜)として、さまざまな基体からの剥離表面
として、また紙類、繊維製品用の撥水塗膜として、金属
仕上げ剤として、インクおよび塗工剤のための耐ブロッ
キングおよびすべり剤として用いられる。
膜(離型塗膜)として、さまざまな基体からの剥離表面
として、また紙類、繊維製品用の撥水塗膜として、金属
仕上げ剤として、インクおよび塗工剤のための耐ブロッ
キングおよびすべり剤として用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHP 183/04 PMS C09J 7/02 JKV
Claims (19)
- 【請求項1】 中間有機基を介して、酸素原子、硫黄原
子または窒素原子を含有する極性基に結合されているポ
リジメチルシロキサンブロックおよびアニオン性基を有
する高分子電解質からなり、前記極性基がエステル、ア
ミド、カルバメート、ウレアおよび前記基のチオ誘導体
よりなる群からえらばれた基であり、前記中間有機基が
アルキレン、ポリエーテルおよびポリエステルよりなる
群から選ばれた基であり、前記アニオン性基が塩基と反
応した、カルボン酸、スルホン酸およびホスホン酸より
なる群から選ばれた基であることを特徴とするシリコー
ン含有高分子電解質水性液。 - 【請求項2】 前記塩基が第三級アミンである請求項1
記載の水性液。 - 【請求項3】 前記高分子電解質が、 a.少なくとも25重量%のポリジメチルシロキサン
と、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、カルボキ
シクロライド、第一級アミノおよび第二級アミノ基より
なる群から選ばれた2〜3個の官能基を有するオリゴマ
ーA、 b.ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、アンハイ
ドライド、第一級アミノおよび第二級アミノ基よりなる
群から選ばれた、オリゴマーAまたはモノマーCと反応
しうる2〜3個の官能基、ならびにカルボン酸、カルボ
ン酸無水物、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1個のアニオン性または潜在的に
アニオン性の基を有するモノマーB、および c.前記オリゴマーAまたはモノマーBと反応しうる基
であって、イソシアネート、カルボン酸、カルボン酸無
水物、ヒドロキシル、第一級アミノ、第二級アミノ基よ
りなる群から選ばれた2〜3個の基を有する任意成分と
してのモノマーC、からなる成分の反応生成物である請
求項2記載の水性液。 - 【請求項4】 前記オリゴマーAが、分子量1,500
〜50,000であり、α−位、ω−位に、一般式: −R1 −X (式中、R1 はSi原子に結合した2価の脂肪族炭化水
素基であり、Xは a.−SH b.−NHR2 (ここで、R2 がHまたはアルキル基で
ある)、 c.−O(CH2 CHR3 O)P Hまたは−O(CH2
CH2 CH2 CH2 O)P H(ここで、R3 はHまたは
CH3 、P=0〜400である) d.COOHまたはCOCl よりなる群から選ばれた基である)で示される基を有す
るものである請求項3記載の水性液。 - 【請求項5】 R1 が−CH2 CH2 CH2 −、Xが−
O(CH2 CH2 O)p −H(ここで、p=0〜10
0)である請求項4記載の水性液。 - 【請求項6】 前記モノマーCがポリイソシアネートで
ある請求項3記載の水性液。 - 【請求項7】 前記ポリイソシアネートが、トルエンジ
イソシアネート、メチレン−ビス−フェニルイソシアネ
ートの各異性体、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、水素添加メチレン−ビス−
フェニルイソシアネートおよびキシリレンジイソシアネ
ートよりなる群から選ばれたものである請求項6記載の
水性液。 - 【請求項8】 前記モノマーBが、2,2´−ジメチロ
ールプロピオン酸、酒石酸、リシン、2−アミノエチル
−2−アミノプロピオン酸、N−(2−アミノエチル)
−2−アミノエチルスルホン酸および1,4−ブテンジ
オールのプロポキシレート付加物重亜硫酸ナトリウム塩
よりなる群から選ばれたモノマーである請求項3記載の
水性液。 - 【請求項9】 前記高分子電解質がポリエステルであ
り、該ポリエステルが、 a.OH、SHまたはCOOH基を有するオリゴマー
A、および b.オリゴマ−Aに対して反応性であり、アンハイドラ
イド、COOH、OHまたはSH官能基を有するモノマ
ーB、からなる成分の反応生成物である請求項2記載の
水性液。 - 【請求項10】 前記オリゴマーAが、OH官能基を有
し、モノマーBがアンハイドライド官能基を有する請求
項9記載の水性液。 - 【請求項11】 前記高分子電解質がポリアミドであ
り、該ポリアミドが、 a.NH2 、NHRまたはCOOH基を有するオリゴマ
ーA(式中、Rはアルキル基を示す)、および b.オリゴマ−Aに対して反応性であり、アンハイドラ
イド、COOH、NHまたはNHR官能基を有するモノ
マーB からなる成分の反応生成物である請求項3記載の水性
液。 - 【請求項12】 前記オリゴマーAがアミノ官能基を有
し、モノマーBがアンハイドライド官能基を有する請求
項11記載の水性液。 - 【請求項13】 i.つぎのa、bおよびcの混合物か
らなる組成物の反応生成物からなるアミン反応性のプレ
ポリマーを製造する工程、 a.2〜3個のイソシアネート反応性基を有し、少なく
とも25重量%のポリジメチルシロキサンを有するオリ
ゴマーA、 b.化学量論的に過剰のジイソシアネートまたはトリイ
ソシアネート、および c.2〜3個のイソシアネート反応性基、およびカルボ
ン酸、スルホン酸およびホスホン酸よりなる群から選ば
れた少なくとも1個のアニオン性または潜在的にアニオ
ン性の基を有するモノマー ii.前記プレポリマーを第三級アミンで水に可溶化する
工程、および iii.脂肪族第一級ジアミン、脂肪族第二級ジアミン、脂
肪族第一級トリアミン、脂肪族第二級トリアミンおよび
水よりなる群から選ばれたイソシアネート反応性化合物
によって鎖伸長をする工程 からなる、シリコーン含有高分子電解質の水性液の製造
方法。 - 【請求項14】 前記イソシアネートが、トルエンジイ
ソシアネートの各異性体、メチレン−ビス−フェニルジ
イソシアネートの各異性体、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加メチレ
ン−ビス−フェニルイソシアネートおよびキシレンジイ
ソシアネートであり、前記オリゴマーAが分子量1,5
00〜50,000であって、α−位、ω−位に一般
式: −R1 −X (式中、R1 はSi原子に結合した2価の脂肪族炭化水
素基であり、Xが a.−SH b.−NHR2 (ここで、R2 はHまたはアルキル基で
ある) c.−O(CH2 CHR3 O)P Hまたは−O(CH2
CH2 CH2 CH2 O)P H(式中、R3 はHまたはC
H3 、P=0〜400である) よりなる群からえらばたれ基である)で示される基を有
するものである請求項13記載の製造方法。 - 【請求項15】 1.中間有機基を介して、酸素原子、
硫黄原子または窒素原子を含有する極性基に結合されて
いるポリジメチルシロキサンブロックおよびアニオン性
基を有する高分子電解質からなり、前記極性基がエステ
ル、アミド、カルバメート、ウレアおよび前記基のチオ
誘導体よりなる群からえらばれた基であり、前記中間有
機基がアルキレン、ポリエーテルおよびポリエステルよ
りなる群から選ばれた基であり、前記アニオン性基が塩
基と反応した、カルボン酸、スルホン酸およびホスホン
酸よりなる群から選ばれた基であることを特徴とする高
分子電解質水性液を提供する工程、 2.物品を前記水性液で被覆する工程、 3.塗膜から蒸発によって水分を除去する工程 からなる良好な剥離性、すべり性、撥水性を有する被覆
物品の製造方法。 - 【請求項16】 前記物品が粘着剤で被覆され、該物品
がテープ、ラベルおよびリポジショナルパッドよりなる
群から選ばれたものであることを特徴とする請求項15
記載の剥離剤被覆物品の製造方法。 - 【請求項17】 前記物品が石材類である請求項15記
載の剥離剤被覆物品の製造方法。 - 【請求項18】 塗布工程の前に、少量の高分子電解質
水性液を多量の水分散フィルムフォーミングポリマーと
混合する付加工程がある請求項15記載の剥離剤被覆物
品の製造方法。 - 【請求項19】 前記ポリマーが、ポリビニルアセテー
ト、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、ポリアク
リレート、ポリビニルクロライドのホモおよびコポリマ
ー、ならびにエポキシ樹脂よりなる群から選ばれたポリ
マーである請求項18記載の剥離剤被覆物品の製造方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/125,258 | 1993-09-23 | ||
US08/125,258 US5543171A (en) | 1992-12-14 | 1993-09-23 | Process of manufacturing a coated article |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07150041A true JPH07150041A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=22418870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6108775A Pending JPH07150041A (ja) | 1993-09-23 | 1994-05-23 | コーティング用シリコーン含有高分子電解質水性液、その製造法およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07150041A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001180147A (ja) * | 1999-12-21 | 2001-07-03 | Heidelberger Druckmas Ag | 等方性の補強層を有する印刷ブランケット |
JP2008081654A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ウレタンエマルジョン |
JP2008144134A (ja) * | 2006-11-15 | 2008-06-26 | Sk Kaken Co Ltd | 水性樹脂組成物 |
JP2009507089A (ja) * | 2005-09-03 | 2009-02-19 | バイエル マテリアルサイエンス アクチエンゲゼルシャフト | ヒドロキシ官能性ポリジメチルシロキサンを含有する水性2k−pur系 |
-
1994
- 1994-05-23 JP JP6108775A patent/JPH07150041A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001180147A (ja) * | 1999-12-21 | 2001-07-03 | Heidelberger Druckmas Ag | 等方性の補強層を有する印刷ブランケット |
JP2009507089A (ja) * | 2005-09-03 | 2009-02-19 | バイエル マテリアルサイエンス アクチエンゲゼルシャフト | ヒドロキシ官能性ポリジメチルシロキサンを含有する水性2k−pur系 |
JP2008081654A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ウレタンエマルジョン |
WO2008047543A1 (fr) * | 2006-09-28 | 2008-04-24 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Émulsion d'uréthane |
KR101141561B1 (ko) * | 2006-09-28 | 2012-05-16 | 요코하마 고무 가부시키가이샤 | 우레탄 에멀션 |
JP2008144134A (ja) * | 2006-11-15 | 2008-06-26 | Sk Kaken Co Ltd | 水性樹脂組成物 |
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