JPH07149888A - 共重合ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

共重合ポリカーボネートの製造方法

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JPH07149888A
JPH07149888A JP30283293A JP30283293A JPH07149888A JP H07149888 A JPH07149888 A JP H07149888A JP 30283293 A JP30283293 A JP 30283293A JP 30283293 A JP30283293 A JP 30283293A JP H07149888 A JPH07149888 A JP H07149888A
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JP
Japan
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polyoxyalkylene glycol
weight
carbon atoms
carbonate
copolycarbonate
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JP30283293A
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English (en)
Inventor
Ryoji Tsukamoto
亮二 塚本
Shunichi Matsumura
俊一 松村
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有毒なホスゲンや回収の必要な有機溶媒を使
用しないで、高分子量のポリオキシアルキレングリコー
ル共重合ポリカーボネートの製造方法を提供する。 【構成】 特定構造の芳香族ジオール(A)またはポリ
カーボネート樹脂、平均分子量400 〜50000 のポリオキ
シアルキレングリコール(B)及びジアリールカーボネ
ート(C)とを特定のモル割合で使用し、溶融重合する
かまたは溶融混合下反応せしめることを特徴とする、特
定粘度の共重合ポリカーボネート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は共重合ポリカーボネート
の製造方法に関し、さらに詳しくは、ポリオキシアルキ
レングリコール共重合ポリカーボネートの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリオキシアルキレングリコー
ル共重合ポリカーボネートは透析、限外濾過、逆浸透用
膜などの素材として検討されている(特開昭57-52461
号、57-59548号等)。また、親水性向上の目的にもポリ
オキシアルキレングリコール共重合ポリカーボネートを
含むコーティング液の利用が提案されている(特開平4-
309526号)。これらポリオキシアルキレングリコール共
重合ポリカーボネートの製造には従来、界面重合法が多
く用いられている。界面重合法は、一般的にポリカーボ
ネートの製造に効果的であるが、ポリオキシアルキレン
グリコール共重合ポリカーボネートを有機溶媒及び水/
アルカリ系よりなる界面重合法で製造する場合には、ポ
リオキシアルキレングリコールの末端基が脂肪族OH基で
あるためアルカリによる副反応が起こりやすく、分子量
が上がりにくいという欠点を有している。そのため、高
分子量のポリオキシアルキレングリコール共重合ポリカ
ーボネートを製造する場合には、これまで、ピリジンと
ホスゲンを用いた単一相溶液重合法(アメリカ合衆国特
許第4,160,791 号等)、有機溶媒とアルカリ水溶液(pH
≧13) 相で過剰のホスゲンを用いる界面重合法(特開昭
60-94420号等)などによってポリオキシアルキレングリ
コールの脂肪族OH末端基の反応性を高めるか、あるいは
ポリオキシアルキレングリコールの脂肪族OH末端基をジ
アリールカーボネートと溶融反応せしめてアリールカー
ボネート末端とし、その後、芳香族ジオールと溶融反応
せしめて芳香族OH末端基とした後に、有機溶媒とアルカ
リ水溶液相でホスゲンと反応せしめる界面重合法(特開
昭62-11724号等)などが提案されている。これらの方法
はいずれも高分子量のポリオキシアルキレングリコール
共重合ポリカーボネートを得ることが可能であるが、溶
媒の回収が必要であることや、反応物の分離、精製が困
難であること、及び有毒なホスゲンを用いるという欠点
を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有毒
なホスゲンや回収の必要な有機溶媒を使用しない高分子
量のポリオキシアルキレングリコール共重合ポリカーボ
ネートの製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題を解
決すべく鋭意研究した結果、芳香族ジオールあるいはポ
リカーボネート樹脂と、特定範囲の分子量を有するポリ
オキシアルキレングリコール及びジアリールカーボネー
トを特定の割合で反応させることにより、ポリオキシア
ルキレングリコールがポリマー鎖中に組み込まれた高分
子量の共重合ポリカーボネートが得られることを見い出
し、本発明に到達した。すなわち本発明は、下記式
(1)で表わされる芳香族ジオール(A)、平均分子量
400 〜50000のポリオキシアルキレングリコール(B)
及びジアリールカーボネート(C)とを下記式(2)を
満足するモル割合で使用し、溶融重合することを特徴と
する、フェノール/テトラクロルエタン(重量比 60/4
0)混合溶媒中、35℃で測定した固有粘度が0.3 〜5.0
の共重合ポリカーボネートの製造方法である。
【0005】
【化3】
【0006】
【数3】
【0007】(ただし、R1 及びR2 は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5
〜10のシクロアルキル基またはフェニル基から選ば
れ、R1とR2 とは結合していてもよい。R3 及びR4
は、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基、ハロ
ゲン原子、フェニル基から選ばれ、m及びnは、それぞ
れ独立に、0、1又は2である。また、上記式(2)
中、Aは芳香族ジオール、Bはポリオキシアルキレング
リコール、Cはジアリールカーボネートの各モル数であ
る。)
【0008】さらに本発明は、実質的に下記式(3)で
表わされるポリカーボネート樹脂、平均分子量400 〜50
000 のポリオキシアルキレングリコール(B)及びジア
リールカーボネート(C)とを下記式(4)を満足する
モル割合で使用し、溶融混合下反応せしめることを特徴
とする、フェノール/テトラクロルエタン(重量比 60/
40)混合溶媒中、35℃で測定した固有粘度が0.3 〜5.0
の共重合ポリカーボネートの製造方法により達成するこ
とができる。
【0009】
【化4】
【0010】
【数4】
【0011】(ただし、R1 及びR2 は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5
〜10のシクロアルキル基またはフェニル基から選ば
れ、R1とR2 とは結合していてもよい。R3 及びR4
は、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基、ハロ
ゲン原子、フェニル基から選ばれ、m及びnは、それぞ
れ独立に、0、1又は2である。また、上記式(4)
中、Bはポリオキシアルキレングリコール、Cはジアリ
ールカーボネートの各モル数である。)
【0012】以下、本発明の共重合ポリカーボネートの
製造方法について詳細に説明する。
【0013】本発明の第一の製造方法に使用する芳香族
ジオール(A) は実質的に下記式(1)で表わされるもの
である。
【0014】
【化5】
【0015】上記式(1)において、R1 及びR2 は、
それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数5〜10のシクロアルキル基またはフェニル
基から選ばれ、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、
炭素数5〜6のシクロアルキル基が好ましい。かかるR
1 、R2 としてはメチル、エチル、プロピル、ノルマル
ブチル、イソブチル、ペンチル、シクロヘキシル基等を
例示できる。また、R 1 とR2 とは結合していてもよ
く、その場合にはシクロアルカン環を構成する。
【0016】R3 及びR4 は、それぞれ独立に、炭素数
1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、フェニル基から選
ばれる。かかるR3 、R4 としては、メチル、エチル、
プロピル、ノルマルブチル、イソブチル、ペンチル、フ
ェニル基、塩素原子、臭素原子等を例示できる。
【0017】またm、nは、それぞれ独立に、0、1又
は2である。
【0018】本発明で用いる上記式(1)で表わされる
芳香族ジオールとしては、R1 、R 2 がメチル基であ
り、m、nが0であるビスフェノールAが特に好まし
い。
【0019】本発明に使用するポリオキシアルキレング
リコール(B)は平均分子量400 〜50000 である必要が
ある。平均分子量が400 未満であるとポリオキシアルキ
レングリコール共重合ポリカーボネートとしての特性が
発揮できず、50000 を超えると共重合反応が進行しにく
くなる。ポリオキシアルキレングリコール(B) の平均
分子量は好ましくは1000〜30000 であり、更に好ましく
は4000〜20000 である。このようなポリオキシアルキレ
ングリコールとしてはポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及
びこれらの共重合体等が例示され、これらのうちポリエ
チレングリコールが特に好ましい。また、これらのポリ
オキシアルキレングリコールは、2種以上を併用しても
よい。
【0020】次に、本発明に使用するジアリールカーボ
ネート(C) としては、ジフェニルカーボネート、ジ−
p−トリルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジ
−p−クロロフェニルカーボネート、フェニル−p−ト
リルカーボネート等が挙げられるが、これらのうちジフ
ェニルカーボネートが特に好ましい。これらのジアリー
ルカーボネートは単独で使用してもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0021】本発明に使用するジアリールカーボネート
(C) の使用量としては、下記式(2)を満たす必要が
ある。
【0022】
【数5】
【0023】(ただし、上記式(2)中、Aは芳香族ジ
オール、Bはポリオキシアルキレングリコール、Cはジ
アリールカーボネートの各モル数である。)
【0024】ここでC<0.9(A+B) の場合、高分子量
化が困難となり、また、C>1.2(A+B) の場合、重合
速度が遅く、ポリマーの着色が激しくなるため好ましく
ない。好ましくは下記式(5)、更に好ましくは下記式
(6)を満たす範囲が良い。
【0025】
【数6】
【0026】本発明において、芳香族ジオール(A)と
ポリオキシアルキレングリコール(B)とジアリールカ
ーボネート(C)の溶融重合温度は230 ℃〜300 ℃とす
ることが好ましく、250 〜270 ℃とすることが特に好ま
しい。ここで重合温度とは重合後期あるいはその終了時
における温度を意味する。また、重合反応の初期は比較
的低温とし、これを徐々に昇温して最終的に上記重合温
度にすることが好ましい。この際の初期重合反応の温度
は180 〜230 ℃が好ましい。この重合反応は常圧下、ま
たは減圧下で実施されるが、初期重合反応時は常圧下と
し、徐々に減圧とすることが好ましい。また常圧時に
は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下とすること
が好ましい。重合反応時間は特に制限はないが、だいた
い1 〜10時間程度である。この溶融重合は撹拌装置を有
する反応容器中で実施してもよいし、エクストルーダー
等の連続型反応機を用いてもよい。
【0027】本発明の共重合ポリカーボネートの製造方
法においては、触媒を使用することが好ましい。使用す
る触媒としては特に制限はなく、ジアリールカーボネー
トと芳香族ジオール及びポリアルキレングリコールとの
反応を促進するものであればよいが、例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、酢酸ナト
リウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸リチウム、
ステアリン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸
リチウム、安息香酸カリウム、ビスフェノールAの2 ナ
トリウム塩、2 リチウム塩、2 カリウム塩、フェノール
のナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩等のアルカリ
金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カル
シウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭
酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カル
シウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロ
ンチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ス
トロンチウム等のアルカリ土類金属化合物、メチルイミ
ダゾール、N−エチルピペリジン等の3 級アミン化合
物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の4 級ア
ンモニウム塩、テトラフェニルホスホニウムヒドロキシ
ド等の4 級ホスホニウム塩、ホウ酸、ホウ酸トリフェニ
ル等のホウ酸エステル、アルミニウム、亜鉛、チタン、
錫、ゲルマニウム、アンチモン等の酸化物、アルコキシ
ド、カルボン酸塩等を挙げることができる。これらの触
媒は1種又は2種以上を併用してもよい。触媒の使用量
は共重合ポリカーボネートに対し10-3〜10-7モル%とす
ることが好ましく、10-4〜10-6モル%とすることが特に
好ましい。
【0028】本発明の共重合ポリカーボネートはフェノ
ール/テトラクロルエタン(重量比60/40)混合溶媒
中、35℃で測定した固有粘度が 0.3〜5.0 である必要が
ある。固有粘度が0.3 未満の場合には共重合ポリカーボ
ネートそのものの機械特性が不十分となり、5.0 を超え
る場合にはポリマーの溶融粘度が高いため、成型が困難
となる。好ましい固有粘度としては 1.0〜4.0 、更に好
ましくは 1.2〜3.5 である。
【0029】本発明の共重合ポリカーボネート中に含ま
れるポリオキシアルキレングリコールの含有量は1重量
%以上50重量%以下である必要がある。ポリオキシアル
キレングリコールの含有量が1重量%以下であるとポリ
オキシアルキレングリコール共重合ポリカーボネートと
しての特性が発揮できず、また50重量%以上であると共
重合ポリカーボネートの耐熱性が低下する。好ましくは
3重量%以上35重量%以下、更に好ましくは5重量%以
上20重量%以下である。
【0030】次に本発明の共重合ポリカーボネートの第
二の製造方法について説明する。本発明の第二の製造方
法は、実質的に下記式(3)の繰り返し単位からなるポ
リカーボネート樹脂、平均分子量400 〜50000 のポリオ
キシアルキレングリコール(B)及びジアリールカーボ
ネート(C)を溶融下反応せしめる方法である。
【0031】
【化6】
【0032】上記式(3)で示されるポリカーボネート
樹脂において、R1 、R2 、R3 、R4 、m及びnは式
(1)と同義である。
【0033】本発明で用いる上記式(3)の繰り返し単
位からなるポリカーボネートとしては、R1 、R2 がメ
チル基であり、m、nが0であるビスフェノールA型ポ
リカーボネートが特に好ましい。このポリカーボネート
樹脂は、たとえば、塩化メチレン等の溶媒中において公
知の酸受容体や分子量調節剤の存在下、対応する2価フ
ェノールとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反
応により(界面重合法)、あるいは、対応する2価フェ
ノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート
前駆体とのエステル交換反応(溶融重合法)などによっ
て製造することができる。
【0034】本発明で用いる上記式(3)の繰り返し単
位からなるポリカーボネートの平均分子量としては特に
制限はないが、塩化メチレン溶液中25℃で測定した固有
粘度([ η] )より、下記Schnell の式を用いて算出し
た粘度平均分子量(Mv)が2000以上50000 以下であるこ
とが好ましく、5000以上30000 以下であることが更に好
ましい。
【0035】
【数7】
【0036】ポリオキシアルキレングリコール(B)及
びジアリールカーボネート(C)は上記第一の製造方法
と同様のものを用いることができる。
【0037】本発明の共重合ポリカーボネートの製造方
法の第二の方法において使用するジアリールカーボネー
ト(C) の使用量としては、下記式(4)を満たす必要
がある。
【0038】
【数8】
【0039】(ただし、Bはポリオキシアルキレングリ
コール、Cはジアリールカーボネートの各モル数であ
る。)
【0040】ここでC>1.2 Bの場合は、得られたポリ
マーの着色が激しくなるため好ましくない。好ましくは
下記式(7)、更に好ましくは下記式(8)を満たす範
囲が良い。
【0041】
【数9】
【0042】本発明において、ポリカーボネート樹脂と
ポリオキシアルキレングリコールとジアリールカーボネ
ートの溶融反応温度は230 〜300 ℃とすることが好まし
く、250 〜270 ℃とすることが特に好ましい。溶融反応
は常圧下、または減圧下で実施されるが、初期溶融反応
時は常圧下とし、徐々に減圧とすることが好ましい。ま
た常圧時には、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下
とすることが好ましい。溶融反応時間は特に制限はない
が、だいたい5〜120 分程度である。この溶融反応は撹
拌装置を有する反応容器中で実施してもよいし、エクス
トルーダーなどの溶融混練押出機を用いて連続的に実施
してもよい。
【0043】本発明の共重合ポリカーボネートの製造方
法においても、第一の製造方法に用いた触媒を同様に好
適に使用することができる。
【0044】本発明の共重合ポリカーボネートはフェノ
ール/テトラクロルエタン(重量比60/40)混合溶媒
中、35℃で測定した固有粘度が0.3 〜5.0 である必要が
ある。固有粘度が0.3 未満の場合には共重合ポリカーボ
ネートそのものの機械特性が不十分となり、5.0 を超え
る場合にはポリマーの溶融粘度が高いため、成型が困難
となる。
【0045】本発明の共重合ポリカーボネート中に含ま
れるポリオキシアルキレングリコールの含有量は1重量
%以上50重量%以下である必要がある。ポリオキシアル
キレングリコールの含有量が1重量%以下であるとポリ
オキシアルキレングリコール共重合ポリカーボネートと
しての特性が発揮できず、また50重量%以上であると共
重合ポリカーボネートの耐熱性が低下する。好ましくは
3重量%以上35重量%以下、更に好ましくは5重量%以
上20重量%以下である。
【0046】本発明の共重合ポリカーボネート中には、
必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、
可塑剤、無機粒子、有機粒子、帯電防止剤等の添加剤が
分散、配合されてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明の共重合ポリカーボネートは有毒
なホスゲンや回収の必要な有機溶剤を使用せず、かつ高
分子量の共重合ポリカーボネートを製造することがで
き、各種成型材料、分離膜、ろ過膜用材料、塗料、コー
ティング用樹脂、その他の産業資材として広く使用する
ことができる。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は実施例によりなんら限定されるもの
ではない。なお、実施例中の「部」は特にことわらない
かぎり「重量部」を意味する。共重合ポリカーボネート
の固有粘度([ η] )はフェノール/テトラクロルエタ
ン(重量比 60/40)混合溶媒中、35℃で測定した。ポリ
カーボネートの粘度平均分子量(Mv)は塩化メチレン
溶液中で25℃で測定した固有粘度([ η] )より、下記
Schnell の式を用いて算出した。
【0049】
【数10】
【0050】[実施例1〜5]下の表1に示したジフェ
ニルカーボネート、ビスフェノールA、ポリオキシアル
キレングリコール及びビスフェノールAの2 ナトリウム
塩の所定量を撹拌装置、窒素ガス導入口及び真空留出系
を備えた反応器に入れ、常圧下窒素気流中220℃で30分
間、次いで250 ℃で30分間反応後、15分間かけて約100m
mHg の減圧条件下とした。この条件で30分反応後、温度
を270 ℃に上げて15分反応させ、次いで同温度で20mmHg
の減圧下で15分間、更に0.1mmHg の減圧下で60分間反応
させた。得られたポリマーの固有粘度([ η] )及び 1
H- NMR法により定量したポリマー中に含まれるポリ
オキシアルキレングリコールの含有量を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】[実施例6〜10]表2に示したMvが2500
0 であるポリカーボネート樹脂(帝人化成製、「パンラ
イト」L-1250)、ジフェニルカーボネート、ポリオキシ
アルキレングリコール及びビスフェノールAの2 ナトリ
ウム塩の所定量を実施例1 と同様の反応器に入れ、常圧
下窒素気流中270 ℃で60分間反応させた。次いで15分間
かけて20mmHgの減圧条件下とした後、15分間かけて0.1m
mHg の減圧条件下とした。更にこの条件で30分間反応さ
せた。得られたポリマーの固有粘度([ η] )及び 1
- NMR法により定量したポリマー中に含まれるポリオ
キシアルキレングリコールの含有量を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】[実施例11〜12]実施例2及び9で得
られた共重合ポリカーボネートを30mmΦ同方向回転2 軸
エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用
いて、ポリマー温度270 ℃、平均滞留時間15分、0.1mmH
g 減圧条件下溶融反応させた。得られたポリマーの固有
粘度([ η] )及び 1H- NMR法により定量したポリ
マー中に含まれるポリオキシアルキレングリコールの含
有量を表3に示す。
【0055】
【表3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表わされる芳香族ジオー
    ル(A)、平均分子量400 〜50000 のポリオキシアルキ
    レングリコール(B)、及びジアリールカーボネート
    (C)を下記式(2)を満足するモル割合で使用し、溶
    融重合することを特徴とする、フェノール/テトラクロ
    ルエタン(重量比 60/40)混合溶媒中、35℃で測定した
    固有粘度が0.3 〜5.0 の共重合ポリカーボネートの製造
    方法。 【化1】 【数1】 (ただし、R1 及びR2 は、それぞれ独立に、水素原
    子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシ
    クロアルキル基またはフェニル基から選ばれ、R1とR
    2 とは結合していてもよい。R3 及びR4 は、それぞれ
    独立に、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、フ
    ェニル基から選ばれ、m及びnは、それぞれ独立に、
    0、1又は2である。また、上記式(2)中、Aは芳香
    族ジオール、Bはポリオキシアルキレングリコール、C
    はジアリールカーボネートの各モル数である。)
  2. 【請求項2】 実質的に下記式(3)で表わされる繰り
    返し単位を有するポリカーボネート樹脂、平均分子量40
    0 〜50000 のポリオキシアルキレングリコール(B)及
    びジアリールカーボネート(C)とを下記式(4)を満
    足するモル割合で使用し、溶融下反応せしめることを特
    徴とする、フェノール/テトラクロルエタン(重量比 6
    0/40)混合溶媒中、35℃で測定した固有粘度が0.3 〜5.
    0 の共重合ポリカーボネートの製造方法。 【化2】 【数2】 (ただし、R1 及びR2 は、それぞれ独立に、水素原
    子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシ
    クロアルキル基またはフェニル基から選ばれ、R1とR
    2 とは結合していてもよい。R3 及びR4 は、それぞれ
    独立に、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、フ
    ェニル基から選ばれ、m及びnは、それぞれ独立に、
    0、1又は2である。また、上記式(4)中、Bはポリ
    オキシアルキレングリコール、Cはジアリールカーボネ
    ートの各モル数である。)
  3. 【請求項3】 ポリマー中に含まれるポリオキシアルキ
    レングリコールの含有量が1重量%以上50重量%以下で
    ある請求項1及び請求項2のいずれかに記載の共重合ポ
    リカーボネートの製造方法。
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