JPH07149830A - アリル系(共)重合体とその中間体及び該(共)重合体より得られる新規カチオン化素材とその製法 - Google Patents
アリル系(共)重合体とその中間体及び該(共)重合体より得られる新規カチオン化素材とその製法Info
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- JPH07149830A JPH07149830A JP6205419A JP20541994A JPH07149830A JP H07149830 A JPH07149830 A JP H07149830A JP 6205419 A JP6205419 A JP 6205419A JP 20541994 A JP20541994 A JP 20541994A JP H07149830 A JPH07149830 A JP H07149830A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式(I)に示す繰り返し単位を有するアリル
系重合体又は式(I)及び式(III) に示す繰り返し単位
を有し式(I)モノマー1〜50モル%,式(III) モノ
マー99〜50モル%のアリル系共重合体(Mw=5,
000〜1,000,000)と、これらをセルロース
と反応させて得られる上記(共)重合体で修飾されたカ
チオン化素材、及び該重合体又は共重合体よりなるセル
ロースの染色前処理剤。 【化1】 【化2】 (式(I)及び(III) においてR1 はC1 〜3 のアルキ
ル基,R2 は2,3−オキソプロピル基又は2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピル基,X,Yはハロゲン原子又
は水酸基を表す。) 【効果】 染料の染色力の向上、薬品コストの低減、廃
水汚濁の減少。
系重合体又は式(I)及び式(III) に示す繰り返し単位
を有し式(I)モノマー1〜50モル%,式(III) モノ
マー99〜50モル%のアリル系共重合体(Mw=5,
000〜1,000,000)と、これらをセルロース
と反応させて得られる上記(共)重合体で修飾されたカ
チオン化素材、及び該重合体又は共重合体よりなるセル
ロースの染色前処理剤。 【化1】 【化2】 (式(I)及び(III) においてR1 はC1 〜3 のアルキ
ル基,R2 は2,3−オキソプロピル基又は2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピル基,X,Yはハロゲン原子又
は水酸基を表す。) 【効果】 染料の染色力の向上、薬品コストの低減、廃
水汚濁の減少。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセルロース系繊維の染色
工程において染料の染色力を向上させ、薬品コストの低
減及び排水の汚染を防止する目的に有効なアリル系重合
体もしくは共重合体とその中間体及び該重合体もしくは
共重合体より製造される新規なカチオン化素材とその製
法に関するものである。
工程において染料の染色力を向上させ、薬品コストの低
減及び排水の汚染を防止する目的に有効なアリル系重合
体もしくは共重合体とその中間体及び該重合体もしくは
共重合体より製造される新規なカチオン化素材とその製
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】綿糸の染色工程に於いてその前処理とし
て綿糸をカチオン化させる方法は知られている。繊維中
に第4級アンモニウム基を導入してプラスに帯電した吸
着座席を作り、これを直接染料、反応性染料などのアニ
オン性染料で染色すると未処理のものと比較して染色量
が増大し、濃色効果が得られ、染料の歩留まりが向上す
る。また繊維等の染色工程においては、その工業排水中
に未反応染料等が含まれており、これをそのまま排出す
ると河川等の汚染源となる。このような排水中の染料を
吸着させて除去するための吸着剤として活性炭を使用す
る方法が最も一般的に行われている。また近年、陽イオ
ン界面活性剤である塩化ラウリルピリジニウムを用いて
吸着させ浮上処理する方法あるいは硬化木粉を用いて吸
着除去する方法等が報告されている(水処理技術Vo
l,30(10)1989)。
て綿糸をカチオン化させる方法は知られている。繊維中
に第4級アンモニウム基を導入してプラスに帯電した吸
着座席を作り、これを直接染料、反応性染料などのアニ
オン性染料で染色すると未処理のものと比較して染色量
が増大し、濃色効果が得られ、染料の歩留まりが向上す
る。また繊維等の染色工程においては、その工業排水中
に未反応染料等が含まれており、これをそのまま排出す
ると河川等の汚染源となる。このような排水中の染料を
吸着させて除去するための吸着剤として活性炭を使用す
る方法が最も一般的に行われている。また近年、陽イオ
ン界面活性剤である塩化ラウリルピリジニウムを用いて
吸着させ浮上処理する方法あるいは硬化木粉を用いて吸
着除去する方法等が報告されている(水処理技術Vo
l,30(10)1989)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】綿糸のカチオン化は3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロリドを用い、綿糸の表面水酸基との反応によっ
て固定する方法が公知(今井ら 繊維加工 Vol45
No2 1993)である。しかし綿糸との反応性は
良くなくカチオン化剤を大過剰に用いる必要があってコ
ストが高くつく欠点がある。また生成物のカチオン電荷
密度が低い為に染料の吸着力が充分には満足されない。
結果的に染色排水中に未吸着染料が多く残ることとなり
不経済であるばかりでなく、ひいては河川等の環境汚染
の問題が発生する。一方染色排水中の染料を吸着除去す
るために、活性炭を用いても水溶性の大きい反応性染
料、例えばアゾ系,スルフォン系,キノリン系染料の処
理が非常に困難である。またクズ綿やモミ殻又は硬化木
粉を用いて染料を吸着除去する方法は染料によっては十
分な吸着効果を有するが、物理的吸着に依存しているた
め脱着を起したり吸着表面の影響を受け易い。また四級
アンモニウム塩として塩化ラウリルピリジニウムを用い
る浮上処理法は析出したラウリルピリジニウム有機酸塩
が水で膨潤し除去が困難であるという問題点がある。
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロリドを用い、綿糸の表面水酸基との反応によっ
て固定する方法が公知(今井ら 繊維加工 Vol45
No2 1993)である。しかし綿糸との反応性は
良くなくカチオン化剤を大過剰に用いる必要があってコ
ストが高くつく欠点がある。また生成物のカチオン電荷
密度が低い為に染料の吸着力が充分には満足されない。
結果的に染色排水中に未吸着染料が多く残ることとなり
不経済であるばかりでなく、ひいては河川等の環境汚染
の問題が発生する。一方染色排水中の染料を吸着除去す
るために、活性炭を用いても水溶性の大きい反応性染
料、例えばアゾ系,スルフォン系,キノリン系染料の処
理が非常に困難である。またクズ綿やモミ殻又は硬化木
粉を用いて染料を吸着除去する方法は染料によっては十
分な吸着効果を有するが、物理的吸着に依存しているた
め脱着を起したり吸着表面の影響を受け易い。また四級
アンモニウム塩として塩化ラウリルピリジニウムを用い
る浮上処理法は析出したラウリルピリジニウム有機酸塩
が水で膨潤し除去が困難であるという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の問題点を
解決するためのものであって、その第1発明は式(I)
で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量5,0
00〜1,000,000のアリル系重合体であり、
解決するためのものであって、その第1発明は式(I)
で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量5,0
00〜1,000,000のアリル系重合体であり、
【0005】
【化5】
【0006】(但し、式(I)においてR1 は炭素数1
〜3のアルキル基,R2 は2,3−オキソプロピル基又
は2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基を表し、Xは
ハロゲン原子又は水酸基を表す。)
〜3のアルキル基,R2 は2,3−オキソプロピル基又
は2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基を表し、Xは
ハロゲン原子又は水酸基を表す。)
【0007】他の発明は上記式(I)及び式(III) で示
される繰り返し単位を有し、式(I)モノマー1〜50
モル%,式(III) モノマー99〜50モル%である重量
平均分子量5,000〜1,000,000のアリル系
共重合体であり、
される繰り返し単位を有し、式(I)モノマー1〜50
モル%,式(III) モノマー99〜50モル%である重量
平均分子量5,000〜1,000,000のアリル系
共重合体であり、
【0008】
【化6】
【0009】(但し、式(III) においてR1 は炭素数1
〜3のアルキル基を表し、2個のアルキル基は同一であ
っても異っていてもよい。Yはハロゲン原子又は水酸基
を表す。)
〜3のアルキル基を表し、2個のアルキル基は同一であ
っても異っていてもよい。Yはハロゲン原子又は水酸基
を表す。)
【0010】さらに他の発明は上記のアリル系重合体及
び/又は上記のアリル系共重合体でセルロースを修飾し
てなるカチオン化素材である。セルロース表面水酸基と
の反応性は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロリド等の単量体を用いた場合と同
様に良くないが、本発明はカチオン化剤自身が電荷密度
の高い重合体なので生成したカチオン化綿糸の電荷密度
は単量体使用の場合よりもはるかに高く、染料吸着能力
が優れている。
び/又は上記のアリル系共重合体でセルロースを修飾し
てなるカチオン化素材である。セルロース表面水酸基と
の反応性は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロリド等の単量体を用いた場合と同
様に良くないが、本発明はカチオン化剤自身が電荷密度
の高い重合体なので生成したカチオン化綿糸の電荷密度
は単量体使用の場合よりもはるかに高く、染料吸着能力
が優れている。
【0011】また本発明は上記の式(I)で示されるア
リル系重合体の中間体である式(II)で示されるアリル
系化合物を含むものである。
リル系重合体の中間体である式(II)で示されるアリル
系化合物を含むものである。
【0012】
【化7】
【0013】(但し、式(II)においてR1 ,R2 及び
Xは式(I)と同様でありR3 はアリル基を表す。)
Xは式(I)と同様でありR3 はアリル基を表す。)
【0014】さらに本発明は上記アリル系共重合体の製
法及びカチオン化素材の製法を含むものである。
法及びカチオン化素材の製法を含むものである。
【0015】本発明の実施にあたっては、出発原料であ
る式(II)で示されるアリル系化合物は下記の反応式で
製造される。 R1 NH2 +R3 X+MOH→R1 R3 NH+MX+H2 O R1 R3 NH+R3 X+MOH→R1 R3 R3 N+MX+H2 O R1 R3 R3 N+R2 X→R1 R2 R3 R3 N+ ・X- 上記式中R1 は例えばメチル基,エチル基,n−プロピ
ル基又はイソプロピル基等の炭素数1〜3のアルキル基
であり、R3 はアリル基であり、R2 は2,3−オキソ
プロピル基又は2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基
であり、Xは例えば塩素,臭素,沃素等のハロゲン原子
あるいは水酸基であり、Mはアルカリ金属原子である。
る式(II)で示されるアリル系化合物は下記の反応式で
製造される。 R1 NH2 +R3 X+MOH→R1 R3 NH+MX+H2 O R1 R3 NH+R3 X+MOH→R1 R3 R3 N+MX+H2 O R1 R3 R3 N+R2 X→R1 R2 R3 R3 N+ ・X- 上記式中R1 は例えばメチル基,エチル基,n−プロピ
ル基又はイソプロピル基等の炭素数1〜3のアルキル基
であり、R3 はアリル基であり、R2 は2,3−オキソ
プロピル基又は2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基
であり、Xは例えば塩素,臭素,沃素等のハロゲン原子
あるいは水酸基であり、Mはアルカリ金属原子である。
【0016】製造条件は常法に従って合成すればよく、
すなわち二級アミン,三級アミンを製造する際は、通常
50℃以下好ましくは25〜35℃で反応させ、通常1
〜5時間の反応時間で有機溶媒中あるいはこれと水溶液
との2相間反応により目的とする二級アミン,三級アミ
ンを得ることができる。四級アンモニウム塩を製造する
際は、通常60℃以下、好ましくは35〜55℃で三級
アミンとエピクロルヒドリンあるいは1,3−ジクロロ
ヒドリンと反応させ、反応時間は通常1〜5時間で有機
溶媒中あるいはこれと水溶液との2相間反応により目的
とする式(II)で示される四級アンモニウム塩であるア
リル系化合物を得ることができる。この溶液を濃縮して
未反応の原料や溶媒を留去し四級アンモニウム塩を精製
し、式(I)で示されるアリル系重合体の原料とするこ
とができる。
すなわち二級アミン,三級アミンを製造する際は、通常
50℃以下好ましくは25〜35℃で反応させ、通常1
〜5時間の反応時間で有機溶媒中あるいはこれと水溶液
との2相間反応により目的とする二級アミン,三級アミ
ンを得ることができる。四級アンモニウム塩を製造する
際は、通常60℃以下、好ましくは35〜55℃で三級
アミンとエピクロルヒドリンあるいは1,3−ジクロロ
ヒドリンと反応させ、反応時間は通常1〜5時間で有機
溶媒中あるいはこれと水溶液との2相間反応により目的
とする式(II)で示される四級アンモニウム塩であるア
リル系化合物を得ることができる。この溶液を濃縮して
未反応の原料や溶媒を留去し四級アンモニウム塩を精製
し、式(I)で示されるアリル系重合体の原料とするこ
とができる。
【0017】式(II)で示される化合物を水溶液中で重
合して繰り返し単位が式(I)で示されるアリル系重合
体を製造するには、ジアリルアミン系ポリマーの製造条
件をそのまま用いて良い。すなわち単量体の濃度は、1
0〜80重量%程度が適当であるが、製造装置の冷却能
力や反応性を考慮すると、通常40〜50重量%が適当
である。
合して繰り返し単位が式(I)で示されるアリル系重合
体を製造するには、ジアリルアミン系ポリマーの製造条
件をそのまま用いて良い。すなわち単量体の濃度は、1
0〜80重量%程度が適当であるが、製造装置の冷却能
力や反応性を考慮すると、通常40〜50重量%が適当
である。
【0018】ラジカル重合開始剤としては過酸化水素
水,過硫酸アンモン,過硫酸カリ,t−ブチルハイドロ
パーオキシド等水溶性の有機又は無機過酸化物,2,
2′−アゾビス(2−アミノジノプロパン)ジヒドロク
ロリド,2,2′−アゾビス(2−アミジノブタン)ジ
ヒドロクロリド,2,2′−アゾビス(N−フェニルア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリド,2,2′−アゾビ
ス(N,N−ジメチルアミジノプロパン)ジヒドロクロ
リド,2,2′−アゾビス(N−ヒドロキシエチルアミ
ジノプロパン)ジヒドロクロリド,2,2′−アゾビス
(2−イミダゾニルアミジノプロパン)ジヒドロクロリ
ド及びアゾビスバレロニトリル等の水溶性アゾ化合物等
一般的に用いられるラジカル重合開始剤ならば特に限定
されることなく使用することができる。
水,過硫酸アンモン,過硫酸カリ,t−ブチルハイドロ
パーオキシド等水溶性の有機又は無機過酸化物,2,
2′−アゾビス(2−アミノジノプロパン)ジヒドロク
ロリド,2,2′−アゾビス(2−アミジノブタン)ジ
ヒドロクロリド,2,2′−アゾビス(N−フェニルア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリド,2,2′−アゾビ
ス(N,N−ジメチルアミジノプロパン)ジヒドロクロ
リド,2,2′−アゾビス(N−ヒドロキシエチルアミ
ジノプロパン)ジヒドロクロリド,2,2′−アゾビス
(2−イミダゾニルアミジノプロパン)ジヒドロクロリ
ド及びアゾビスバレロニトリル等の水溶性アゾ化合物等
一般的に用いられるラジカル重合開始剤ならば特に限定
されることなく使用することができる。
【0019】重合反応温度は通常30〜100℃が適当
であり重合の進行程度に応じて加温してもよい。反応時
のpHは通常5〜9が適当である。
であり重合の進行程度に応じて加温してもよい。反応時
のpHは通常5〜9が適当である。
【0020】一般的に経済性,重合反応の調節の容易さ
等を考慮した場合、単量体の濃度は40〜45重量%と
し水を反応溶媒として使用し、ラジカル重合開始剤とし
て過硫酸アンモンあるいは2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリドを単量体仕込量に対
して0.4〜0.5重量%用い、反応温度50〜65℃
で重合させることが好ましい。
等を考慮した場合、単量体の濃度は40〜45重量%と
し水を反応溶媒として使用し、ラジカル重合開始剤とし
て過硫酸アンモンあるいは2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリドを単量体仕込量に対
して0.4〜0.5重量%用い、反応温度50〜65℃
で重合させることが好ましい。
【0021】分子量等の物理物性は重合反応開始直後に
ほぼ決定されるため制御は困難であるが、重合分子量は
重量平均分子量Mwで5,000〜1,000,00
0、好ましくは20,000〜600,000、更に好
ましくは100,000〜500,000の範囲で得ら
れ、重合粘度の増加,得られた重合体のGPCによる分
子量分布及びH1 −NMR(プロトン核磁気共鳴分析)
測定による構造確認と二重結合の減少を確認することに
よって同定することができる。なお後述のカチオン化素
材の原料としてこの重合体を用いる際の効果は、特に分
子量の大きさに左右されることなく用いることができる
が、分子量の大きい程生成したカチオン化素材の電荷密
度が大きくなるため好ましい。
ほぼ決定されるため制御は困難であるが、重合分子量は
重量平均分子量Mwで5,000〜1,000,00
0、好ましくは20,000〜600,000、更に好
ましくは100,000〜500,000の範囲で得ら
れ、重合粘度の増加,得られた重合体のGPCによる分
子量分布及びH1 −NMR(プロトン核磁気共鳴分析)
測定による構造確認と二重結合の減少を確認することに
よって同定することができる。なお後述のカチオン化素
材の原料としてこの重合体を用いる際の効果は、特に分
子量の大きさに左右されることなく用いることができる
が、分子量の大きい程生成したカチオン化素材の電荷密
度が大きくなるため好ましい。
【0022】一方、式(II)で示されるアリル系化合物
と下記式(IV)で示されるアリル化合物とを共重合させ
て繰り返し単位が式(I)と式(III) で示されるアリル
系共重合体を得ることができる。
と下記式(IV)で示されるアリル化合物とを共重合させ
て繰り返し単位が式(I)と式(III) で示されるアリル
系共重合体を得ることができる。
【0023】
【化8】
【0024】(但し、式(IV)においてR1 は炭素数1
〜3のアルキル基,R3 はアリル基を表し、Yはハロゲ
ン原子又は水酸基を表す。) 式(IV)化合物において
R1 がメチル基,Yが塩素原子の場合はジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライドとして知られている。
〜3のアルキル基,R3 はアリル基を表し、Yはハロゲ
ン原子又は水酸基を表す。) 式(IV)化合物において
R1 がメチル基,Yが塩素原子の場合はジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライドとして知られている。
【0025】この共重合体も上記の単独重合体(I)と
同様、カチオン化素材の原料として使用でき、また共重
合条件も単独重合体の製造条件をそのまま適用してもよ
いが、式(II)化合物と式(IV)化合物とのモル組成比
は(II)/(IV)を1以下であることが必要である。す
なわち、式(II)化合物は式(IV)化合物より重合性が
劣っており、式(II)化合物が式(IV)化合物の1当量
より多く存在すると、式(II)の化合物は主に反応希釈
剤として作用してしまい、重合が全く進行しないか、あ
るいは非常にゆっくり進行するので好ましくない。逆に
式(II)化合物が式(IV)化合物より1当量以下存在し
ている場合は式(IV)化合物が重合する際、ランダムに
式(II)化合物を取り込みながら重合するため、理想的
にポリマー中にほぼ均一に反応性基を導入したカチオン
化素材の原料共重合体を得ることができる。
同様、カチオン化素材の原料として使用でき、また共重
合条件も単独重合体の製造条件をそのまま適用してもよ
いが、式(II)化合物と式(IV)化合物とのモル組成比
は(II)/(IV)を1以下であることが必要である。す
なわち、式(II)化合物は式(IV)化合物より重合性が
劣っており、式(II)化合物が式(IV)化合物の1当量
より多く存在すると、式(II)の化合物は主に反応希釈
剤として作用してしまい、重合が全く進行しないか、あ
るいは非常にゆっくり進行するので好ましくない。逆に
式(II)化合物が式(IV)化合物より1当量以下存在し
ている場合は式(IV)化合物が重合する際、ランダムに
式(II)化合物を取り込みながら重合するため、理想的
にポリマー中にほぼ均一に反応性基を導入したカチオン
化素材の原料共重合体を得ることができる。
【0026】この場合も分子量等の物理物性は重合反応
開始直後にほぼ決定されるため制御は困難であるが、重
合分子量はMwで5,000〜1,000,000、好
ましくは20,000〜600,000、更に好ましく
は100,000〜500,000の範囲で得られ、重
合粘度の増加,得られた共重合体のGPCによる分子量
分布及びH1 −NMR測定による構造確認と二重結合の
減少を確認することによって同定することができる。な
おカチオン化素材の原料として用いる際の効果は、特に
分子量の大きさに左右されることなく用いることができ
るが、分子量が大きい程生成したカチオン化素材の電荷
密度が大きくなるため好ましい。
開始直後にほぼ決定されるため制御は困難であるが、重
合分子量はMwで5,000〜1,000,000、好
ましくは20,000〜600,000、更に好ましく
は100,000〜500,000の範囲で得られ、重
合粘度の増加,得られた共重合体のGPCによる分子量
分布及びH1 −NMR測定による構造確認と二重結合の
減少を確認することによって同定することができる。な
おカチオン化素材の原料として用いる際の効果は、特に
分子量の大きさに左右されることなく用いることができ
るが、分子量が大きい程生成したカチオン化素材の電荷
密度が大きくなるため好ましい。
【0027】本発明におけるカチオン化素材は上記のよ
うにして得られた式(II)化合物の重合体又は式(II)
化合物と式(IV)化合物との共重合体(以下併せてアリ
ル系(共)重合体という)をセルロースの表面水酸基と
反応させることによって製造することができる。このア
リル系(共)重合体は単独であってもかまわないし、2
種以上の混合物であってもよい。用いられるセルロース
は結晶セルロース,木綿,パルプ,木材等特に限定され
ずその形状は粉状,粒状,繊維状,木屑状等任意の形態
をとりうる。吸着剤として使用する場合は1mμ〜5m
mの粒状セルロース又は綿糸、綿くず等の繊維状セルロ
ースが好ましい。更に5mm以下に切り刻まれたかんな
くず、藁、古紙、等も使用することができる。反応温度
は60℃以上に保持することが必要であり、低い温度で
は反応が進行しない。通常60〜100℃で反応させる
ことが好ましい。pHは8以上のアルカリ性で反応させ
ることが必須であり、これよりpHの低い中性あるいは
酸性条件では反応が進行しない。通常pHは8〜12の
範囲で反応させることが好ましい。
うにして得られた式(II)化合物の重合体又は式(II)
化合物と式(IV)化合物との共重合体(以下併せてアリ
ル系(共)重合体という)をセルロースの表面水酸基と
反応させることによって製造することができる。このア
リル系(共)重合体は単独であってもかまわないし、2
種以上の混合物であってもよい。用いられるセルロース
は結晶セルロース,木綿,パルプ,木材等特に限定され
ずその形状は粉状,粒状,繊維状,木屑状等任意の形態
をとりうる。吸着剤として使用する場合は1mμ〜5m
mの粒状セルロース又は綿糸、綿くず等の繊維状セルロ
ースが好ましい。更に5mm以下に切り刻まれたかんな
くず、藁、古紙、等も使用することができる。反応温度
は60℃以上に保持することが必要であり、低い温度で
は反応が進行しない。通常60〜100℃で反応させる
ことが好ましい。pHは8以上のアルカリ性で反応させ
ることが必須であり、これよりpHの低い中性あるいは
酸性条件では反応が進行しない。通常pHは8〜12の
範囲で反応させることが好ましい。
【0028】このようにしてアリル系(共)重合体で修
飾されたカチオン化素材を得ることができるが、その修
飾率は1〜10重量%程度であり、通常1〜3重量%で
十分な反応性染料の吸着作用を示す。反応時間は5〜1
0時間で目的とするカチオン化素材が得られる。
飾されたカチオン化素材を得ることができるが、その修
飾率は1〜10重量%程度であり、通常1〜3重量%で
十分な反応性染料の吸着作用を示す。反応時間は5〜1
0時間で目的とするカチオン化素材が得られる。
【0029】本発明のカチオン化素材が適用される染料
としては、ビニルスルフォン系の低温反応性染料,モノ
クロルトリアジン系の高温反応性染料,カセロンポリエ
ステル系の分散染料等が挙げられ、これらの染料に対し
て本発明のカチオン化綿糸は良好に染色される。
としては、ビニルスルフォン系の低温反応性染料,モノ
クロルトリアジン系の高温反応性染料,カセロンポリエ
ステル系の分散染料等が挙げられ、これらの染料に対し
て本発明のカチオン化綿糸は良好に染色される。
【0030】更に本発明の適用される別の例としては、
染色排水の吸着処理剤であり、本発明のカチオン化素材
は上記の染料の単独もしくは2種以上の混合物により芒
硝,ソーダ灰,アルミン酸カリ及び酢酸等の調整剤の存
在下で繊維等の染色を行う際の排出液から未反応染料を
良好に吸着除去することができる。
染色排水の吸着処理剤であり、本発明のカチオン化素材
は上記の染料の単独もしくは2種以上の混合物により芒
硝,ソーダ灰,アルミン酸カリ及び酢酸等の調整剤の存
在下で繊維等の染色を行う際の排出液から未反応染料を
良好に吸着除去することができる。
【0031】通常これらの染料,調整剤の濃度は1〜3
重量%程度である。このような染料を含む排水に上記の
カチオン化素材よりなる染料吸着剤を添加混合し十分接
触させた後、吸着剤を濾別することにより染料を吸着除
去することができる。排水の処理温度は0〜100℃で
あり、10〜30℃の常温で行うことが操作上好まし
い。処理時間は通常1〜30分程度激しく振盪する程度
でよく特別の装置を必要としない。吸着剤の使用量につ
いては特に限定されないが、通常反応性染料に対して
0.1〜50重量%,好ましくは1〜10重量%用いる
ことにより十分目的を達する。
重量%程度である。このような染料を含む排水に上記の
カチオン化素材よりなる染料吸着剤を添加混合し十分接
触させた後、吸着剤を濾別することにより染料を吸着除
去することができる。排水の処理温度は0〜100℃で
あり、10〜30℃の常温で行うことが操作上好まし
い。処理時間は通常1〜30分程度激しく振盪する程度
でよく特別の装置を必要としない。吸着剤の使用量につ
いては特に限定されないが、通常反応性染料に対して
0.1〜50重量%,好ましくは1〜10重量%用いる
ことにより十分目的を達する。
【0032】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、これら実施例は本発明の範囲を限定するもの
ではない。例中組成%は特記なき限り重量%を示す。
明するが、これら実施例は本発明の範囲を限定するもの
ではない。例中組成%は特記なき限り重量%を示す。
【0033】実施例1(式(II)化合物の製造) 1l反応器にエピクロルヒドリン416gを仕込み40
℃に昇温しジアリルメチルアミン333gを添加後3時
間反応させた。未反応のエピクロルヒドリン及びジアリ
ルメチルアミンを減圧留去してジアリルメチル−2,3
−オキソプロピルアンモニウムクロリド570gを得
た。反応率は93.4%であった。H1 −NMR測定に
よりδ=2.9(m,2−エポキシ=1H),δ=2.
6(d,3−エポキシ=2H),δ=6.0(q,2−
アリル=1H),δ=5.2(d,3−アリル=2
H),δ=2.9(s,メチル=3H)のピークを確認
した。
℃に昇温しジアリルメチルアミン333gを添加後3時
間反応させた。未反応のエピクロルヒドリン及びジアリ
ルメチルアミンを減圧留去してジアリルメチル−2,3
−オキソプロピルアンモニウムクロリド570gを得
た。反応率は93.4%であった。H1 −NMR測定に
よりδ=2.9(m,2−エポキシ=1H),δ=2.
6(d,3−エポキシ=2H),δ=6.0(q,2−
アリル=1H),δ=5.2(d,3−アリル=2
H),δ=2.9(s,メチル=3H)のピークを確認
した。
【0034】実施例2(同上) 1l反応器にエピクロルヒドリン416gを仕込み40
℃に昇温しジアリルメチルアミン塩酸塩443gを添加
後3時間反応させた。中和後、未反応のエピクロルヒド
リン及びジアリルメチルアミンを減圧留去してジアリル
メチル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアンモニ
ウムクロリド660gを得た。反応率は91.7%であ
った。H1 −NMR測定によりδ=3.5(m,2−ヒ
ドロキシ=1H),δ=3.7(d,3−クロロ=2
H),δ=6.0(q,2−アリル=1H),δ=5.
2(d,3−アリル=2H),δ=2.9(s,メチル
=3H)のピークを確認した。
℃に昇温しジアリルメチルアミン塩酸塩443gを添加
後3時間反応させた。中和後、未反応のエピクロルヒド
リン及びジアリルメチルアミンを減圧留去してジアリル
メチル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアンモニ
ウムクロリド660gを得た。反応率は91.7%であ
った。H1 −NMR測定によりδ=3.5(m,2−ヒ
ドロキシ=1H),δ=3.7(d,3−クロロ=2
H),δ=6.0(q,2−アリル=1H),δ=5.
2(d,3−アリル=2H),δ=2.9(s,メチル
=3H)のピークを確認した。
【0035】実施例3(式(I)ポリマーの製造) 1l反応器に実施例1で得たジアリルメチル−2,3−
オキソプロピルアンモニウムクロリド200g及び蒸留
水300gを仕込み55℃に昇温し、2,2′−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド2g添加
後5時間反応させた。得られた重合反応液の粘度は50
0cp(B型回転粘度計による25℃での測定)であ
る。これをセロファンチューブ(径27/32インチ,
Viskase Sales社製)に入れ蒸留水に浸漬
させて透析することによって精製し分子量(Mw)21
0,000の重合体98gを得た。反応率は49%(コ
ロイド滴定法)である。H1 −NMR測定によりδ=
2.9(m,2−エポキシ=1H),δ=2.6(d,
3−エポキシ=2H),δ=2.4(t,2−ピペリジ
ン=4H),δ=1.5(m,3−ピペリジン=4
H),δ=2.9(s,メチル=3H)のピークを確認
した。
オキソプロピルアンモニウムクロリド200g及び蒸留
水300gを仕込み55℃に昇温し、2,2′−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド2g添加
後5時間反応させた。得られた重合反応液の粘度は50
0cp(B型回転粘度計による25℃での測定)であ
る。これをセロファンチューブ(径27/32インチ,
Viskase Sales社製)に入れ蒸留水に浸漬
させて透析することによって精製し分子量(Mw)21
0,000の重合体98gを得た。反応率は49%(コ
ロイド滴定法)である。H1 −NMR測定によりδ=
2.9(m,2−エポキシ=1H),δ=2.6(d,
3−エポキシ=2H),δ=2.4(t,2−ピペリジ
ン=4H),δ=1.5(m,3−ピペリジン=4
H),δ=2.9(s,メチル=3H)のピークを確認
した。
【0036】実施例4(同上) モノマーとして実施例2で製造したジアリルメチル−2
−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアンモニウムクロリ
ド200gを使用した以外は実施例3と同様にして粘度
600cp(B型回転粘度計により25℃で測定)の重
合体反応液を得た。これを実施例3と同様の透析法によ
り精製し分子量(Mw)は230,000(GPC)の
重合体102gを得た。反応率は51%(コロイド滴定
法)であった。H1 −NMR測定によりδ=3.5
(m,2−ヒドロキシ=1H),δ=3.7(d,3−
クロロ=2H),δ=2.4(t,2−ピペリジン=4
H),δ=1.5(m,3−ピペリジン=4H),δ=
2.9(s,メチル=3H)のピークを確認した。
−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアンモニウムクロリ
ド200gを使用した以外は実施例3と同様にして粘度
600cp(B型回転粘度計により25℃で測定)の重
合体反応液を得た。これを実施例3と同様の透析法によ
り精製し分子量(Mw)は230,000(GPC)の
重合体102gを得た。反応率は51%(コロイド滴定
法)であった。H1 −NMR測定によりδ=3.5
(m,2−ヒドロキシ=1H),δ=3.7(d,3−
クロロ=2H),δ=2.4(t,2−ピペリジン=4
H),δ=1.5(m,3−ピペリジン=4H),δ=
2.9(s,メチル=3H)のピークを確認した。
【0037】実施例5(式(I),(III) コポリマーの
製造) モノマーとして実施例1のジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリド100g,ジアリル
ジメチルアンモニウムクロリド100gを使用した以外
は実施例3と同様にして粘度400cp(上記測定法に
よる)の共重合体反応液を得た。これを実施例3と同様
の透析法により精製し分子量(Mw)=180,000
(GPC),モル%で式(I)モノマー44.2,式(I
II) モノマー55.8の共重合体78gを得た。反応率
は39%(コロイド滴定法)である。H1 −NMR測定
によりδ=2.9(m,2−エポキシ=0.5H),δ
=2.6(d,3−エポキシ=1H),δ=2.4
(t,2−ピペリジン=4H),δ=1.5(m,3−
ピペリジン=4H),δ=2.9(m,メチル=4H)
のピークを確認した。
製造) モノマーとして実施例1のジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリド100g,ジアリル
ジメチルアンモニウムクロリド100gを使用した以外
は実施例3と同様にして粘度400cp(上記測定法に
よる)の共重合体反応液を得た。これを実施例3と同様
の透析法により精製し分子量(Mw)=180,000
(GPC),モル%で式(I)モノマー44.2,式(I
II) モノマー55.8の共重合体78gを得た。反応率
は39%(コロイド滴定法)である。H1 −NMR測定
によりδ=2.9(m,2−エポキシ=0.5H),δ
=2.6(d,3−エポキシ=1H),δ=2.4
(t,2−ピペリジン=4H),δ=1.5(m,3−
ピペリジン=4H),δ=2.9(m,メチル=4H)
のピークを確認した。
【0038】実施例6(同上) モノマーとして実施例1のジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリド50g,ジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド150gを使用した以外は
実施例3と同様にして粘度3,200cp(上記測定法
による)の共重合体反応液を得た。これを実施例3と同
様の透析法により精製して分子量(Mw)=290,0
00(GPC),モル%で式(I)モノマー20.9,
式(III)モノマー79.1の共重合体118gを得た。
反応率は59%である。H1 −NMR測定によりδ=
2.9(m,2−エポキシ=0.3H),δ=2.6
(d,3−エポキシ=0.5H),δ=2.4(t,2
−ピペリジン=4H),δ=1.5(m,3−ピペリジ
ン=4H),δ=2.9(m,メチル=5.3H)のピ
ークを確認した。
キソプロピルアンモニウムクロリド50g,ジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド150gを使用した以外は
実施例3と同様にして粘度3,200cp(上記測定法
による)の共重合体反応液を得た。これを実施例3と同
様の透析法により精製して分子量(Mw)=290,0
00(GPC),モル%で式(I)モノマー20.9,
式(III)モノマー79.1の共重合体118gを得た。
反応率は59%である。H1 −NMR測定によりδ=
2.9(m,2−エポキシ=0.3H),δ=2.6
(d,3−エポキシ=0.5H),δ=2.4(t,2
−ピペリジン=4H),δ=1.5(m,3−ピペリジ
ン=4H),δ=2.9(m,メチル=5.3H)のピ
ークを確認した。
【0039】実施例7(同上) モノマーとして実施例1のジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリド20g,ジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド180gを使用した以外は
実施例3と同様にして粘度3,500cp(上記測定法
による)の共重合体反応液を得た。これを実施例3と同
様の透析法により精製して分子量(Mw)=320,0
00(GPC),モル%で式(I)モノマー8.1,式
(III) モノマー91.9の共重合体130gを得た。反
応率は65%(コロイド滴定法)である。H1 −NMR
測定によりδ=2.9(m,2−エポキシ=0.1
H),δ=2.6(d,3−エポキシ=0.2H),δ
=2.4(t,2−ピペリジン=4H),δ=1.5
(m,3−ピペリジン=4H),δ=2.9(m,メチ
ル=5.7H)のピークを確認した。
キソプロピルアンモニウムクロリド20g,ジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド180gを使用した以外は
実施例3と同様にして粘度3,500cp(上記測定法
による)の共重合体反応液を得た。これを実施例3と同
様の透析法により精製して分子量(Mw)=320,0
00(GPC),モル%で式(I)モノマー8.1,式
(III) モノマー91.9の共重合体130gを得た。反
応率は65%(コロイド滴定法)である。H1 −NMR
測定によりδ=2.9(m,2−エポキシ=0.1
H),δ=2.6(d,3−エポキシ=0.2H),δ
=2.4(t,2−ピペリジン=4H),δ=1.5
(m,3−ピペリジン=4H),δ=2.9(m,メチ
ル=5.7H)のピークを確認した。
【0040】実施例8(同上) モノマーとして実施例2のジアリルメチル−2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピルアンモニウムクロリド20
g,ジアリルジメチルアンモニウムクロリド180gを
使用した以外は実施例3と同様にして粘度3,600c
p(上記測定法による)の共重合体反応液を得た。これ
を実施例3と同様の透析法で精製して分子量(Mw)=
330,000(GPC),モル%で式(I)モノマー
7.0,式(III) モノマー93.0の共重合体132g
を得た。反応率は66%(コロイド滴定法)である。H
1 −NMR測定によりδ=3.5(m,2−ヒドロキシ
=0.1H),δ=3.7(d,3−クロロ=0.2
H),δ=2.4(t,2−ピペリジン=4H),δ=
1.5(m,3−ピペリジン=4H),δ=2.9
(m,メチル=5.7H)のピークを確認した。
キシ−3−クロロプロピルアンモニウムクロリド20
g,ジアリルジメチルアンモニウムクロリド180gを
使用した以外は実施例3と同様にして粘度3,600c
p(上記測定法による)の共重合体反応液を得た。これ
を実施例3と同様の透析法で精製して分子量(Mw)=
330,000(GPC),モル%で式(I)モノマー
7.0,式(III) モノマー93.0の共重合体132g
を得た。反応率は66%(コロイド滴定法)である。H
1 −NMR測定によりδ=3.5(m,2−ヒドロキシ
=0.1H),δ=3.7(d,3−クロロ=0.2
H),δ=2.4(t,2−ピペリジン=4H),δ=
1.5(m,3−ピペリジン=4H),δ=2.9
(m,メチル=5.7H)のピークを確認した。
【0041】実施例9(同上) モノマーとして実施例2のジアリルメチル−2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピルアンモニウムクロリド20
g,ジアリルジメチルアンモニウムクロリド180gを
使用し、反応温度を45℃反応時間を10時間とした以
外は実施例3と同様にして粘度4,500cp(上記測
定法による)の共重合体反応液を得た。これを実施例3
と同様の透析法で精製して分子量(Mw)=460,0
00(GPC),モル%で式(I)モノマー7.2,式
(III) モノマー92.8の共重合体128gを得た。反
応率は64%(コロイド滴定法)である。H1 −NMR
測定によりδ=3.5(m,2−ヒドロキシ=0.1
H),δ=3.7(d,3−クロロ=0.2H),δ=
2.4(t,2−ピペリジン=4H),δ=1.5
(m,3−ピペリジン=4H),δ=2.9(m,メチ
ル=5.7H)のピークを確認した。
キシ−3−クロロプロピルアンモニウムクロリド20
g,ジアリルジメチルアンモニウムクロリド180gを
使用し、反応温度を45℃反応時間を10時間とした以
外は実施例3と同様にして粘度4,500cp(上記測
定法による)の共重合体反応液を得た。これを実施例3
と同様の透析法で精製して分子量(Mw)=460,0
00(GPC),モル%で式(I)モノマー7.2,式
(III) モノマー92.8の共重合体128gを得た。反
応率は64%(コロイド滴定法)である。H1 −NMR
測定によりδ=3.5(m,2−ヒドロキシ=0.1
H),δ=3.7(d,3−クロロ=0.2H),δ=
2.4(t,2−ピペリジン=4H),δ=1.5
(m,3−ピペリジン=4H),δ=2.9(m,メチ
ル=5.7H)のピークを確認した。
【0042】実施例10(カチオン化綿糸の製造) 1l反応器に実施例3で得た40%のジアリルメチル−
2,3−オキソプロピルアンモニウムクロリドの重合体
水溶液9g,綿糸(1cm長さに切断した50番のカタ
ン糸)100g及び水800gを加えて混合し、さらに
5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH9に調整した後、8
0℃に昇温し5時間反応させた。反応溶液を中和後、反
応した綿糸を濾別しエタノール200mlで洗浄し乾燥
させた。得られたカチオン化綿糸(a)は87gであ
り、修飾率は元素分析により1.6%であった。
2,3−オキソプロピルアンモニウムクロリドの重合体
水溶液9g,綿糸(1cm長さに切断した50番のカタ
ン糸)100g及び水800gを加えて混合し、さらに
5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH9に調整した後、8
0℃に昇温し5時間反応させた。反応溶液を中和後、反
応した綿糸を濾別しエタノール200mlで洗浄し乾燥
させた。得られたカチオン化綿糸(a)は87gであ
り、修飾率は元素分析により1.6%であった。
【0043】実施例11(同上) 重合体水溶液として実施例4で得た40%のジアリルメ
チル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウ
ムクロリドの重合体水溶液9gを使用した以外は実施例
10(但しpH8に調整)と同様にしてカチオン化綿糸
(b)87gを得た。その修飾率は元素分析により1.
5%であった。
チル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウ
ムクロリドの重合体水溶液9gを使用した以外は実施例
10(但しpH8に調整)と同様にしてカチオン化綿糸
(b)87gを得た。その修飾率は元素分析により1.
5%であった。
【0044】実施例12(同上) 1l反応器に実施例5で得た40%のジアリルジメチル
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,実施例10と同じ綿糸100g及び水800gを加
えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
10に調整した後90℃に昇温し5時間反応させた。反
応溶液を中和後、反応した綿糸を濾別しエタノール20
0mlで洗浄し乾燥させた。得られたカチオン化綿糸
(c)は91gであり、修飾率は元素分析により1.7
%であった。
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,実施例10と同じ綿糸100g及び水800gを加
えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
10に調整した後90℃に昇温し5時間反応させた。反
応溶液を中和後、反応した綿糸を濾別しエタノール20
0mlで洗浄し乾燥させた。得られたカチオン化綿糸
(c)は91gであり、修飾率は元素分析により1.7
%であった。
【0045】実施例13(同上) 1l反応器に実施例6で得た40%のジアリルジメチル
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,実施例10と同じ綿糸100g及び水800gを加
えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
8に調整した後60℃に昇温し5時間反応させた。反応
溶液を中和後、反応した綿糸を濾別しエタノール200
mlで洗浄し乾燥させた。得られたカチオン化綿糸
(d)は88gであり、修飾率は元素分析により1.5
%であった。
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,実施例10と同じ綿糸100g及び水800gを加
えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
8に調整した後60℃に昇温し5時間反応させた。反応
溶液を中和後、反応した綿糸を濾別しエタノール200
mlで洗浄し乾燥させた。得られたカチオン化綿糸
(d)は88gであり、修飾率は元素分析により1.5
%であった。
【0046】実施例14(同上) 1l反応器に実施例6で得た40%のジアリルジメチル
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,実施例10と同じ綿糸100g及び水800gを加
えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
10に調整した後90℃に昇温し5時間反応させた。反
応溶液を中和後、反応した綿糸を濾別しエタノール20
0mlで洗浄し乾燥させた。得られたカチオン化綿糸
(e)は93gであり、修飾率は元素分析により1.8
%であった。
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,実施例10と同じ綿糸100g及び水800gを加
えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
10に調整した後90℃に昇温し5時間反応させた。反
応溶液を中和後、反応した綿糸を濾別しエタノール20
0mlで洗浄し乾燥させた。得られたカチオン化綿糸
(e)は93gであり、修飾率は元素分析により1.8
%であった。
【0047】実施例15(同上) 共重合体として実施例7で得た40%のジアリルジメチ
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液
9gを使用した以外は実施例14と同様にして修飾率
1.7%のカチオン化綿糸(f)94gを得た。
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液
9gを使用した以外は実施例14と同様にして修飾率
1.7%のカチオン化綿糸(f)94gを得た。
【0048】実施例16(同上) 共重合体として実施例8で得た40%のジアリルジメチ
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例14と同様に
して元素分析による修飾率1.7%のカチオン化綿糸
(g)92gを得た。
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例14と同様に
して元素分析による修飾率1.7%のカチオン化綿糸
(g)92gを得た。
【0049】実施例17(同上) 共重合体として実施例9で得た40%のジアリルジメチ
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例14と同様に
して元素分析による修飾率1.8%のカチオン化綿糸
(h)93gを得た。
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例14と同様に
して元素分析による修飾率1.8%のカチオン化綿糸
(h)93gを得た。
【0050】実施例18(染料吸着試験) 200mlのフラスコにビニルスルフォン系低温反応染
料としてBlackD,Black B,Red B
B,Yellow GR,モノクロルトリアジン系高温
反応染料としてKCN Yellow ES4R,Re
d ES3B,PCN Blue HERD,分散染料
としてKP Yellow,KP Red,KP Bl
ue,染色助剤として芒硝,ソーダ灰,アルミン酸カリ
をそれぞれ0.2g加え蒸留水100gを加え酢酸でp
H5に調整した試料原液を用意し、実施例10から17
で製造した染色吸着剤(a)〜(h)から試料として各
0.1gを加え25℃で5分間激しく攪拌した後、反応
性染料を吸着した染料吸着剤を濾別した。染料吸着能力
の評価は、濾液(試料(a)〜(h))側の染料溶液の
着色程度を10段階評価(1=試料原液〜10=無色透
明)することにより実施した。従い、数字の大きいほど
染料吸着能が優れている。結果を表1に示す。
料としてBlackD,Black B,Red B
B,Yellow GR,モノクロルトリアジン系高温
反応染料としてKCN Yellow ES4R,Re
d ES3B,PCN Blue HERD,分散染料
としてKP Yellow,KP Red,KP Bl
ue,染色助剤として芒硝,ソーダ灰,アルミン酸カリ
をそれぞれ0.2g加え蒸留水100gを加え酢酸でp
H5に調整した試料原液を用意し、実施例10から17
で製造した染色吸着剤(a)〜(h)から試料として各
0.1gを加え25℃で5分間激しく攪拌した後、反応
性染料を吸着した染料吸着剤を濾別した。染料吸着能力
の評価は、濾液(試料(a)〜(h))側の染料溶液の
着色程度を10段階評価(1=試料原液〜10=無色透
明)することにより実施した。従い、数字の大きいほど
染料吸着能が優れている。結果を表1に示す。
【0051】比較例1 実施例18と同様の操作でカチオン化綿糸の代りにブラ
ンクとして綿糸のみを使用した結果を同様に表1に示
す。
ンクとして綿糸のみを使用した結果を同様に表1に示
す。
【0052】比較例2 1l反応器に60%の3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液6g,綿糸
100g及び水800gを加えて混合し、さらに5%苛
性ソーダ水溶液を加えてpH10に調整した後90℃に
昇温し5時間反応させた。反応溶液を中和後、反応した
綿糸を濾別しエタノール200mlで洗浄し乾燥させ
た。得られたカチオン化綿糸(i)は88gであり、修
飾率は元素分析により0.9%であった。 実施例18
と同様の操作でそれを使用した結果を同様に表1に示
す。
ピルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液6g,綿糸
100g及び水800gを加えて混合し、さらに5%苛
性ソーダ水溶液を加えてpH10に調整した後90℃に
昇温し5時間反応させた。反応溶液を中和後、反応した
綿糸を濾別しエタノール200mlで洗浄し乾燥させ
た。得られたカチオン化綿糸(i)は88gであり、修
飾率は元素分析により0.9%であった。 実施例18
と同様の操作でそれを使用した結果を同様に表1に示
す。
【0053】
【表1】
【0054】実施例19(染料吸着剤の製造) 1l反応器に実施例3で得た40%のジアリルメチル−
2,3−オキソプロピルアンモニウムクロリドの重合体
水溶液9g,粒径約50μmの結晶セルロース100g
及び水800gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ
水溶液を加えてpH9に調整した後、80℃に昇温し5
時間反応させた。反応溶液を中和後、反応したセルロー
スを濾別しエタノール200mlで洗浄し乾燥させた。
得られた染料吸着剤(j)は88gであり、修飾率は元
素分析により1.6%であった。
2,3−オキソプロピルアンモニウムクロリドの重合体
水溶液9g,粒径約50μmの結晶セルロース100g
及び水800gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ
水溶液を加えてpH9に調整した後、80℃に昇温し5
時間反応させた。反応溶液を中和後、反応したセルロー
スを濾別しエタノール200mlで洗浄し乾燥させた。
得られた染料吸着剤(j)は88gであり、修飾率は元
素分析により1.6%であった。
【0055】実施例20(同上) 重合体水溶液として実施例4で得た40%のジアリルメ
チル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウ
ムクロリド9gを使用した以外は実施例19(但しpH
8に調整)と同様にして染料吸着剤(k)86gを得
た。その修飾率は元素分析により1.5%であった。
チル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウ
ムクロリド9gを使用した以外は実施例19(但しpH
8に調整)と同様にして染料吸着剤(k)86gを得
た。その修飾率は元素分析により1.5%であった。
【0056】実施例21(同上) 1l反応器に実施例5で得た40%のジアリルジメチル
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,粒径約50μmの結晶セルロース100g及び水8
00gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を
加えてpH10に調整した後90℃に昇温し5時間反応
させた。反応溶液を中和後、反応したセルロースを濾別
しエタノール200mlで洗浄し乾燥させた。得られた
染料吸着剤(l)は92gであり、修飾率は元素分析に
より1.7%であった。
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,粒径約50μmの結晶セルロース100g及び水8
00gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を
加えてpH10に調整した後90℃に昇温し5時間反応
させた。反応溶液を中和後、反応したセルロースを濾別
しエタノール200mlで洗浄し乾燥させた。得られた
染料吸着剤(l)は92gであり、修飾率は元素分析に
より1.7%であった。
【0057】実施例22(同上) 1l反応器に実施例6で得た40%のジアリルジメチル
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,粒径約50μmの結晶セルロース100g及び水8
00gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を
加えてpH8に調整した後60℃に昇温し5時間反応さ
せた。反応溶液を中和後、反応したセルロースを濾別し
エタノール200mlで洗浄し乾燥させた。得られた染
料吸着剤(m)は88gであり、修飾率は元素分析によ
り1.5%であった。
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,粒径約50μmの結晶セルロース100g及び水8
00gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を
加えてpH8に調整した後60℃に昇温し5時間反応さ
せた。反応溶液を中和後、反応したセルロースを濾別し
エタノール200mlで洗浄し乾燥させた。得られた染
料吸着剤(m)は88gであり、修飾率は元素分析によ
り1.5%であった。
【0058】実施例23(同上) 1l反応器に実施例6で得た40%のジアリルジメチル
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,粒径約50μmの結晶セルロース100g及び水8
00gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を
加えてpH10に調整した後90℃に昇温し5時間反応
させた。反応溶液を中和後、反応したセルロースを濾別
しエタノール200mlで洗浄し乾燥させた。得られた
染料吸着剤(n)は94gであり、修飾率は元素分析に
より1.8%であった。
アンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オキ
ソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液9
g,粒径約50μmの結晶セルロース100g及び水8
00gを加えて混合し、さらに5%苛性ソーダ水溶液を
加えてpH10に調整した後90℃に昇温し5時間反応
させた。反応溶液を中和後、反応したセルロースを濾別
しエタノール200mlで洗浄し乾燥させた。得られた
染料吸着剤(n)は94gであり、修飾率は元素分析に
より1.8%であった。
【0059】実施例24(同上) 共重合体として実施例7で得た40%のジアリルジメチ
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液
9gを使用した以外は実施例23と同様にして修飾率
1.7%の染料吸着剤(o)94gを得た。
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−2,3−オ
キソプロピルアンモニウムクロリドの共重合体の水溶液
9gを使用した以外は実施例23と同様にして修飾率
1.7%の染料吸着剤(o)94gを得た。
【0060】実施例25(同上) 共重合体として実施例8で得た40%のジアリルジメチ
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例23と同様に
して元素分析による修飾率1.7%の染料吸着剤(p)
93gを得た。
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例23と同様に
して元素分析による修飾率1.7%の染料吸着剤(p)
93gを得た。
【0061】実施例26(同上) 共重合体として実施例9で得た40%のジアリルジメチ
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例23と同様に
して元素分析による修飾率1.8%の染料吸着剤(q)
93gを得た。
ルアンモニウムクロリドとジアリルメチル−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドの共重
合体の水溶液9gを使用した以外は実施例23と同様に
して元素分析による修飾率1.8%の染料吸着剤(q)
93gを得た。
【0062】実施例27(同上) セルロースとして平均粒径1mmの杉のおがくず100
gを使用した以外は実施例23と同様にして元素分析に
よる修飾率1.4%の染料吸着剤(r)96gを得た。
gを使用した以外は実施例23と同様にして元素分析に
よる修飾率1.4%の染料吸着剤(r)96gを得た。
【0063】実施例28(染料吸着試験) 200mlのフラスコにビニルスルフォン系低温反応染
料としてBlackD,Black B,Red B
B,Yellow GR,モノクロルトリアジン系高温
反応染料としてKCN Yellow ES4R,Re
d ES3B,PCN Blue HERD,分散染料
としてKP Yellow,KP Red,KP Bl
ue,染色助剤として芒硝,ソーダ灰,アルミン酸カリ
をそれぞれ0.2g加え蒸留水100gを加え酢酸でp
H5に調整した試料原液を用意し、実施例19から27
で製造した染色吸着剤(j)〜(r)から試料として各
0.1gを加え25℃で5分間激しく攪拌した後、反応
性染料を吸着した染料吸着剤を濾別した。得られた濾液
(試料(j)〜(r))の染料吸着除去効果を溶液の着
色程度の10段階評価(1=試料原液〜10=無色透
明)によって表2に示す。
料としてBlackD,Black B,Red B
B,Yellow GR,モノクロルトリアジン系高温
反応染料としてKCN Yellow ES4R,Re
d ES3B,PCN Blue HERD,分散染料
としてKP Yellow,KP Red,KP Bl
ue,染色助剤として芒硝,ソーダ灰,アルミン酸カリ
をそれぞれ0.2g加え蒸留水100gを加え酢酸でp
H5に調整した試料原液を用意し、実施例19から27
で製造した染色吸着剤(j)〜(r)から試料として各
0.1gを加え25℃で5分間激しく攪拌した後、反応
性染料を吸着した染料吸着剤を濾別した。得られた濾液
(試料(j)〜(r))の染料吸着除去効果を溶液の着
色程度の10段階評価(1=試料原液〜10=無色透
明)によって表2に示す。
【0064】比較例3,4 実施例28と同様の操作で染料吸着剤の代りにブランク
として粒径約50μmの結晶セルロースのみ、染料吸着
剤として200〜70メッシュの椰子殻粒状活性炭を使
用した結果をそれぞれ比較例3,4として同様に表2に
示す。
として粒径約50μmの結晶セルロースのみ、染料吸着
剤として200〜70メッシュの椰子殻粒状活性炭を使
用した結果をそれぞれ比較例3,4として同様に表2に
示す。
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば綿糸の染色における前処
理として新規なアリル系重合体もしくは共重合体による
カチオン化を行うことにより、従来の方法よりも染料の
染色力が向上し、薬品コストの低減及び排水の汚染防止
がはかれる。又本発明のカチオン化素材によれば排水に
含まれる反応性染料の除去を簡単にしかも効果的に行う
ことができ、着色した排水による河川の汚染を防止する
ことができる。
理として新規なアリル系重合体もしくは共重合体による
カチオン化を行うことにより、従来の方法よりも染料の
染色力が向上し、薬品コストの低減及び排水の汚染防止
がはかれる。又本発明のカチオン化素材によれば排水に
含まれる反応性染料の除去を簡単にしかも効果的に行う
ことができ、着色した排水による河川の汚染を防止する
ことができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 式(I)で示される繰り返し単位を有す
る重量平均分子量5,000〜1,000,000のア
リル系重合体。 【化1】 (但し、式(I)においてR1 は炭素数1〜3のアルキ
ル基,R2 は2,3−オキソプロピル基又は2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピル基を表し、Xはハロゲン原子
又は水酸基を表す。) - 【請求項2】 式(II)で示されるアリル系化合物。 【化2】 (但し、式(II)においてR1 ,R2 及びXは式(I)
と同様でありR3 はアリル基を表す。) - 【請求項3】 上記式(I)及び式(III) で示される繰
り返し単位を有し式(I)モノマー1〜50モル%,式
(III) モノマー99〜50モル%である重量平均分子量
5,000〜1,000,000のアリル系共重合体。 【化3】 (但し、式(III) においてR1 は炭素数1〜3のアルキ
ル基を表し、2個のアルキル基は同一であっても異って
いてもよい。Yはハロゲン原子又は水酸基を表す。) - 【請求項4】 R1 がメチル基である請求項1に記載の
アリル系重合体。 - 【請求項5】 Xが塩素原子又は臭素原子である請求項
1又は4に記載のアリル系重合体。 - 【請求項6】 R1 がメチル基である請求項3に記載の
アリル系共重合体。 - 【請求項7】 Yが塩素原子である請求項3又は6に記
載のアリル系共重合体。 - 【請求項8】 式(II)で示されるアリル系化合物と式
(IV)で示されるジアリル化合物とを水性媒体中、重合
開始剤の存在下で式(II)化合物/式(IV)化合物のモ
ル比を1以下で重合することを特徴とする請求項3に記
載のアリル系共重合体の製法。 【化4】 (但し、式(IV)においてR1 及びYは式(III) と同様
でありR3 はアリル基を表す。) - 【請求項9】 請求項1に記載のアリル系重合体及び/
又は請求項3に記載のアリル系共重合体でセルロースを
修飾してなるカチオン化素材。 - 【請求項10】 セルロースが綿糸である請求項9に記
載のカチオン化素材。 - 【請求項11】 セルロースがおがくずである請求項9
に記載のカチオン化素材。 - 【請求項12】 セルロースが結晶セルロースである請
求項9に記載のカチオン化素材。 - 【請求項13】 請求項9〜12いずれかに記載のカチ
オン化素材よりなる排水に含まれる染料の吸着剤。 - 【請求項14】 請求項1に記載のアリル系重合体及び
/又は請求項3に記載のアリル系共重合体とセルロース
とをPH8以上、温度60℃以上の水性媒体中で反応さ
せることを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記
載のカチオン化素材の製造法。 - 【請求項15】 請求項1に記載のアリル系重合体及び
/又は請求項3に記載のアリル系共重合体からなるセル
ロースの染色前処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6205419A JPH07149830A (ja) | 1993-10-05 | 1994-08-30 | アリル系(共)重合体とその中間体及び該(共)重合体より得られる新規カチオン化素材とその製法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24935193 | 1993-10-05 | ||
JP5-249351 | 1993-10-05 | ||
JP6205419A JPH07149830A (ja) | 1993-10-05 | 1994-08-30 | アリル系(共)重合体とその中間体及び該(共)重合体より得られる新規カチオン化素材とその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07149830A true JPH07149830A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=26515057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6205419A Pending JPH07149830A (ja) | 1993-10-05 | 1994-08-30 | アリル系(共)重合体とその中間体及び該(共)重合体より得られる新規カチオン化素材とその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07149830A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1077451C (zh) * | 1998-05-14 | 2002-01-09 | 四川省纺织工业研究所 | 改性纤维素吸附剂及其制备方法及其使用再生方法 |
JP2006265783A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Nicca Chemical Co Ltd | ナイロン繊維又は羊毛に用いられる染料で非染色性の糸を染色可能とする方法 |
JP2019513195A (ja) * | 2016-03-17 | 2019-05-23 | サブリーノ リミテッドSublino Limited | コーティング方法 |
KR20210147766A (ko) * | 2020-05-29 | 2021-12-07 | (주) 컬러케미 | 중성염의 사용량을 감소시키는 섬유 염색용 양이온화제, 이의 제조방법 및 이를 이용한 섬유 염색법 |
-
1994
- 1994-08-30 JP JP6205419A patent/JPH07149830A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1077451C (zh) * | 1998-05-14 | 2002-01-09 | 四川省纺织工业研究所 | 改性纤维素吸附剂及其制备方法及其使用再生方法 |
JP2006265783A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Nicca Chemical Co Ltd | ナイロン繊維又は羊毛に用いられる染料で非染色性の糸を染色可能とする方法 |
JP2019513195A (ja) * | 2016-03-17 | 2019-05-23 | サブリーノ リミテッドSublino Limited | コーティング方法 |
KR20210147766A (ko) * | 2020-05-29 | 2021-12-07 | (주) 컬러케미 | 중성염의 사용량을 감소시키는 섬유 염색용 양이온화제, 이의 제조방법 및 이를 이용한 섬유 염색법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040309 |