JPH07149769A - 光学活性な含ケイ素アゾール化合物 - Google Patents

光学活性な含ケイ素アゾール化合物

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JPH07149769A
JPH07149769A JP6242572A JP24257294A JPH07149769A JP H07149769 A JPH07149769 A JP H07149769A JP 6242572 A JP6242572 A JP 6242572A JP 24257294 A JP24257294 A JP 24257294A JP H07149769 A JPH07149769 A JP H07149769A
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JP
Japan
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compound
acid
formula
sodium
alcohol
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Application number
JP6242572A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Ito
寛之 伊藤
Hideo Takeshiba
英雄 竹柴
Hiroshi Ota
昊 太田
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07149769A publication Critical patent/JPH07149769A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ラセミ化合物及び他の光学活性体に比べて著し
く強い殺菌活性を有する光学活性な含ケイ素アゾール化
合物を提供すること。 【構成】式(Ia) 【化7】 で表わされる光学活性な化合物又はその塩及びそれを有
効成分として含有することを特徴とする農園芸用殺菌
剤。 【効果】本発明の光学活性化合物は、ラセミ化合物及び
他の光学活性体に比べて著しく強い殺菌活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた殺菌作用を有す
る新規な光学活性な含ケイ素アゾール化合物に関する。
【0003】
【従来の技術】式(Ia)
【0004】
【化2】
【0005】で表される化合物及び、式(Ib)
【0006】
【化3】
【0007】で表される化合物のラセミ混合物が、優れ
た農園芸用殺菌活性を示すことは、特開平5−2220
60号公報に記載されている。
【0008】しかしながら、当該明細書に記載されてい
る方法では、純粋な光学活性体(Ia)、(Ib)を得
ることは不可能である。又、当該明細書には、ラセミ混
合物のうち特に式(Ia)の光学活性体が(Ib)に比
べて著しく高い農園芸用殺菌活性を有することも何ら記
載されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ラセミの薬物は、各光
学活性立体異性体成分とキラルな要素によって構成され
る生態との間の相互作用に大きな差異を生じるため、薬
効と毒性の両面から各光学活性体を別の化合物として扱
いことが重要視される。
【0010】そこで本発明者等は、式(I)
【0011】
【化4】
【0012】で表される化合物の光学活性体の合成とそ
の薬理活性について鋭意研究を行なった結果、新規な製
造方法によって各光学活性体が純度良く得られること及
び光学活性体のうちでも特異な立体配位の一方が他の一
方よりも著しく強い農園芸用殺菌活性を有することを見
出し、本発明を完成した。
【0013】
【発明の構成】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(Ia)
【0015】
【化5】
【0016】で表わされる光学活性な化合物又はその
塩、及びそれらを有効成分として含有することを特徴と
する農園芸用殺菌剤である。
【0017】本発明の化合物(Ia)は、塩にすること
ができる。そのような塩としては、好適には、弗化水素
酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハ
ロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸
塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメ
タンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級ア
ルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエ
ンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、コハク
酸塩、蓚酸塩等の有機酸塩;及びサッカリンのような有
機酸アミド化合物との付加塩を挙げることができる。
【0018】本発明の化合物(Ia)は、以下に示す方
法により製造される。
【0019】
【化6】
【0020】[式中、Rはキラルなアルコキシ基を示
し、Mは金属又はハロゲン化金属を示し、Yはアルキル
スルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を
示す。]上記式中、「キラルなアルコキシ基」とは、2
−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−ヘキ
サノール、2−ヘプタノール、2−ペンタノール、2−
オクタノール、1−ベンジルオキシ−3−トルエンスル
ホニルオキシ−2−プロパノールのような2級アルコー
ル類、1−フェニル−1−ブタノール、2−フェネチル
アルコール、2−メチル−1−フェニルプロパノール、
ヒドロベンゾイン、2−ブロモ−α−メチル−ベンジル
アルコール、3−クロロ−1−フェニル−1−プロパノ
ール、1,1,2−トリフェニル−1,2−エタンジオ
ール−2−アセテート、1−フェニル−1,2−エタン
ジオール−2−トシレート、1−フェニル−1−デカノ
ールのようなベンジルアルコール類、メチル−1−ナフ
タレンメタノール、メチル−2−ナフタレンメタノー
ル、1,1’−ビ−2−ナフトール、2,2,2−トリ
フルオロ−1−(9−アントラニル)エタノールのよう
なナフトール又はアントラニルメタノール類、2−フェ
ニルシクロヘキサノール、2−t−ブチルシクロヘキサ
ノール、2−エトキシシクロヘキサノール、ノルボルネ
オール、ネオメントール、メントール、イソメントー
ル、イソソルバイド、インダノール、3−ヒドロキシテ
トラヒドロフラン、1−ベンジル−3−ピロソジノー
ル、ジヒドロカルベノール、ベルベノール、1,2,
3,4−テトラヒドロ−1−ナフトール、ピナンジオー
ル、8−フェニルメントールのような環状アルコール類
の光学活性体のアルコール残基を挙げることができ、好
適には環状アルコール類の光学活性体のアルコール残基
であり、更に好適には2−フェニルシクロヘキサノール
の光学活性体のアルコール残基である。
【0021】上記式中、「金属」とは、リチウム原子、
ナトリウム原子、カリウム原子等のアルカリ金属類であ
り、好適にはリチウム原子である。
【0022】上記式中、「ハロゲン化金属」とは、基Mg
Cl、基MgBr、基MgI 、基ZnCl、基ZnBr、基ZnI 、基CdC
l、基CdBr、基CdI 等であり、好適には基MgCl又は
基MgBrである。
【0023】上記式中、「アルキルスルホニルオキシ
基」とは、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメ
タンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基で
あり、好適にはメタンスルホニル基である。
【0024】上記式中、「アリールスルホニルオキシ
基」とは、ベンゼンスルホニルオキシ基、p-トルエンス
ルホニルオキシ基であり、好適にはp-トルエンスルホニ
ル基である。
【0025】以下、各工程を詳しく説明する。
【0026】(工程A)工程Aは、参考例1及び2によ
り製造される4−フルオロフェニルグリオキシル酸から
キラルなアルコールを用いて光学活性なケトエステル
(II)を得る工程である。
【0027】キラルなアルコールは、常法によりラセミ
のアルコールより分割したり、アルドリッチ社等から容
易に入手できる。
【0028】本工程は、4-フルオロフェニルグリオキシ
ル酸とキラルなアルコールから脱水により直接目的物を
得るルートと、一旦4-フルオロフェニルグリオキシル酸
を酸クロライドとしてキラルなアルコールと反応させて
目的物を得るルートを含む。
【0029】直接得るルートにおいては、溶媒の存在下
縮合剤又は酸を用いる。
【0030】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のアミド
類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、ハロゲ
ン化炭化水素類である。
【0031】反応温度は、通常−100℃乃至80℃で
あり、好適には、0℃乃至60℃である。
【0032】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0033】本工程で用いられる縮合剤としては、ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N-メチル-2-
フルオロピリジニウムトリフラート、ヨウ化 N-メチル
-2-クロロピリジニウムのようなピリジニウム塩、トリ
フェニルホスフィン 、ジエチルリン酸シアニド(DE
PC)、ジフェニルリン酸アジド(DPPA)等のリン
酸、カルボジイミダゾール等であり、好適にはDEPC
である。
【0034】使用される酸としては、塩酸、臭化水素酸
のようなハロゲン水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機
酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、エタンスルホン酸のような低級アルキルスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のよ
うなアリールスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シ
ュウ酸のような有機酸等であり、好適には塩酸、硫酸、
トリフルオロ酢酸である。
【0035】本工程で用いられる縮合剤又は酸の量は、
4−フェニルグリオキシル酸に対して1乃至10当量で
あり、好適には1乃至2当量である。
【0036】後者においては、溶媒の存在下、4−フル
オロフェニルグリオキシル酸をハロゲン化剤によって4
−フルオロフェニルグリオキシル酸クロライドとした
後、溶媒の存在下キラルなアルコールを用いて、塩基の
存在下又は非存在下、エステル化する。
【0037】ハロゲン化の過程は溶媒の存在下に行われ
る。ハロゲン化に用いられるハロゲン化剤としては、チ
オニルクロライド、オキザリルクロライド、トリフェニ
ルフォスフィン−四塩化炭素、オキシ塩化リンなどで、
好適にはオキザリルクロライドである。
【0038】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適は、ハロゲ
ン化炭化水素類である。
【0039】反応温度は、通常−100℃乃至80℃で
あり、好適は、0℃乃至60℃である。
【0040】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0041】エステル化の過程は溶媒の存在下又は非存
在下で行われる。
【0042】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のアルド
類、アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、ニ
トリル類である。
【0043】使用される塩基としては、通常の反応にお
いて塩基として使用されるものであれば特に限定はない
が、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなア
ルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカ
リ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ポタシウム-t
- ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-
ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,
N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0] ノナ
-5- エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン(DABC
O) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデク-7- エン(DB
U) のような有機塩基類又はブチルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類であり、
更に好適には、トリエチルアミン、ピリジンのような有
機塩基類である。
【0044】反応温度は、通常−100℃乃至80℃で
あり、好適には、−20℃乃至60℃である。
【0045】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0046】(工程B)工程Bは、工程Aで得たケトエ
ステル(II)に、シリル化合物(III)を付加する
ことにより、付加体(IV)を製造する工程である。
【0047】シリル化合物(III)は、ハロメチルト
リメチルシリルと金属マグネシウム又は金属リチウムか
ら常法によって得られる。
【0048】本工程は、溶媒の存在下に行なわれる。
【0049】本工程で用いられる式(III)で表され
る有機金属化合物の量は、式(II)の化合物に対して
好適には1乃至10当量であり、更に好適には1乃至2
当量である。
【0050】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のアミド
類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、エーテ
ル類である。
【0051】反応温度は、通常−100℃乃至80℃で
あり、好適には、−78℃乃至−40℃である。
【0052】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0053】(工程C)工程Cは、工程Bで得た光学活
性体混合物(IV)から純粋な光学活性体(IVa)を
分離する工程である。
【0054】本工程の光学分割は、化合物(IV)を溶
媒から再結晶するか又はカラムクロマトグラフィーに付
することにより行われる。
【0055】再結晶溶媒としては、特に限定はないが、
好適には、メタノール、エタノール、ブタノール等のア
ルコール類、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ジクロロメ
タン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素類、又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には
アルコール類である。
【0056】カラムクロマトグラフィーに用いられるカ
ラムの担体としては、特に限定はないが、好適には、シ
リカゲル、シクロデキストリン、セルロース、アルミ
ナ、活性炭、硅藻土であり、更に好適にはシリカゲルで
ある。
【0057】カラムクロマトグラフィーに用いられる溶
出溶媒としては、特に限定はないが、好適には、水、ア
ルコール、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、エ
ーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素又はこれらの混
合溶媒である。
【0058】(工程D)工程Dは、工程Cで得た光学活
性な化合物(IVa)を還元して、化合物(Va)のア
ルコールを製造する工程である。
【0059】本工程は、溶媒の存在下に行なわれる。
【0060】本工程で用いられる還元剤の量は、式(I
Va)の化合物に対して好適には1乃至10当量であ
り、更に好適には1乃至2当量である。
【0061】還元剤としては、エステルをアルコールに
還元できるものであれば特に限定はないが、好適には、
水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム
のような金属水素錯化合物であり、更に好適には水素化
リチウムアルミニウムである。
【0062】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、エー
テル類である。
【0063】反応温度は、通常−75℃乃至80℃であ
り、好適には、−20℃乃至60℃である。
【0064】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0065】(工程E)工程Eは、工程Dで得た光学活
性なアルコール(Va)の水酸基を塩基の存在下、スル
ホニル化剤を用いてスルホニル化して、化合物(VI
a)を製造する工程である。
【0066】本工程は、溶媒の存在下又は非存在下に行
なわれる。
【0067】本工程で用いられるスルホニル化剤の量
は、式(Va)の化合物に対して好適には1乃至10当
量であり、更に好適には1乃至2当量である。
【0068】スルホニル化剤としては、水酸基をスルホ
ニル化できるものであれば特に限定はないが、好適に
は、メタンスルホニルクロライド、トルエンスルホニル
クロライドのようなハロゲン化スルホニル化合物、無水
メタンスルホニルのような無水スルホニル化合物であ
り、更に好適にはメタンスルホニルクロライドである。
【0069】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のアミド
類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、ハロゲ
ン化炭化水素類である。
【0070】反応温度は、通常−78℃乃至200℃で
あり、好適には、−20℃乃至60℃である。
【0071】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。使用される塩基としては、通常の反応において塩基
として使用されるものであれば特に限定はないが、好適
には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金
属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのよ
うなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウム、水素化
ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素
化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、ボタシウム-t- ブトキシ
ドのようなアルカリ金属アルコキシド類、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N- ジメチル
アミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチ
ルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0] ノナ-5- エ
ン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン(DABCO) 、1,
8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデク-7- エン(DBU) のよ
うな有機塩基類又はブチルリチウム、リチウムジイソプ
ロピルアミドのような有機金属塩基類であり、更に好適
には、トリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基類
である。
【0072】尚、反応を効果的に行わせるために、ベン
ジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルア
ンモニウムクロリドのような第4級アンモニウム塩類、
ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化リチウムのよ
うなハロゲン化アルカリ土類金属、ジベンゾ-18-クラウ
ン-6- のようなクラウンエーテル類、溶媒の乾燥に用い
る3Å又は4Åのモレキュラーシーブ等を添加すること
もできる。
【0073】(工程F)工程Fは、化合物(VIa)
に、過剰の1,2,4-トリアゾールを塩基の存在下に反応さ
せ、本発明化合物(Ia)を得る工程である。
【0074】反応は、溶媒中、一般式(VIa)の化合
物に対して1当量以上の1,2,4-トリアゾールを、1当量
以上の塩基の存在下に反応させるか、又は、1,2,4-トリ
アゾールの塩基塩を反応させることにより行なわれる。
【0075】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタン、リグロイ
ン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メ
チレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロ
エタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルの
ようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパ
ノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノ
ール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキ
サノール、メチルセルソルブ、のようなアルコール類;
ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物
類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,
3-ジメチル-2- イミダゾリジノンのようなアミド類;ジ
メチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド
類であり、更に好適には、ホルムアミド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホ
ロトリアミド、1,3-ジメチル-2- イミダゾリジノンのよ
うなアミド類である。
【0076】使用される塩基としては、通常の反応にお
いて塩基として使用されるものであれば特に限定はない
が、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなア
ルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカ
リ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ボタシウム-t
- ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-
ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,
N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0] ノナ
-5- エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン(DABC
O) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデク-7- エン(DB
U) のような有機塩基類又はブチルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類であり、
更に好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような
アルカリ金属炭酸塩である。
【0077】尚、反応を効果的に行わせるために、ベン
ジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルア
ンモニウムクロリドのような第4級アンモニウム塩類、
ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化リチウムのよ
うなハロゲン化アルカリ土類金属、ジベンゾ-18-クラウ
ン-6- のようなクラウンエーテル類、溶媒の乾燥に用い
る3Å又は4Åのモレキュラーシーブ等を添加すること
もできる。
【0078】反応温度は−78℃乃至200℃で行なわ
れるが、好適には、−20℃乃至150℃である。
【0079】反応時間は、主に反応温度、原料化合物又
は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常1時間
乃至24時間であり、好適には2乃至10時間である。
【0080】上記各工程の反応終了後、反応目的物は常
法により、反応混合物から採取される。例えば、反応混
合物に水と混和しない有機溶剤を加え水洗後、溶剤を留
去することによって得られる。得られた目的化合物は、
必要ならば、常法、例えば、再結晶、再沈殿、ならびに
クロマトグラフィー等によって更に精製される。
【0081】本発明の化合物(Ia)の塩を製造する工
程は、本願化合物(Ia)を含む反応混合物の抽出濃縮
物、又は化合物(Ia)を適当な溶媒に溶解させた液に
酸を加えることによって行なわれる。
【0082】反応に使用される酸は、弗化水素酸、塩
酸、臭化水素酸、沃化水素酸のようなハロゲン化水素
酸、硝酸、過塩素酸、硫酸、燐酸等の無機酸;メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸のような低級アルキルスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p-トルエンスルホン酸のようなアリ−ルスルホ
ン酸、コハク酸、蓚酸等の有機酸塩;及びサッカリンの
ような有機酸アミド化合物を挙げることができる。
【0083】酸は、通常1当量乃至10当量用いられ、
好適には1当量乃至5当量である。
【0084】反応に使用される溶媒は、本反応を阻害し
ない限り特に限定はないが、好適には、エーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、
ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール等
のアルコール類を挙げることができる。
【0085】反応温度は、−20℃乃至50℃である
が、好適には−10℃乃至30℃である。
【0086】反応時間は、用いられる温度又は溶媒の種
類によって異なるが、通常10分間乃至1時間である。
【0087】生成した塩は常法によって単離される。即
ち、結晶として析出する場合は濾取によって、水溶性の
塩の場合には、有機溶媒と水との分液によって水溶液と
して単離される。
【0088】
【発明の効果】本発明化合物は農業用殺菌剤として用い
られ、宿主植物に被害を与えることなく、植物の病気に
対して治療的且つ予防的効果を示す。
【0089】即ち、本願発明化合物は極めて高い浸透移
行性を示すので、茎葉散布剤としてのみならず、従来ト
リアゾール化合物として実用化されていない水面施用剤
としても、稲作での重要病害である稲紋枯病を始めとす
る多くの菌核病及びいもち病を特に強力に防除すること
ができる。
【0090】又、土壌処理或いは種子処理剤として
は、イネ、ムギ、ビート、棉、野菜類等各種作物の苗立
枯病やジャガイモ黒あざ病等のリゾクトニア病に特に有
効である他、各種作物のフザリウム病やバーティシリウ
ム病及びムギ類の眼紋病、立枯病、黒穂病、セプトリア
病等の土壌伝染性病害や種子伝染性病害を有効に防除す
ることができる。
【0091】更に、茎葉散布剤としては各種作物のうど
んこ病、さび病、黒星病等多くの空気伝染性病害にも有
効である。
【0092】一方、実用薬量では稲、麦、トマト、ジャ
ガイモ、棉、ナス、キュウリ、インゲン等の作物は薬害
を受けることはない。
【0093】更に、果樹園、非農耕地、山林等において
も殺菌剤として有効に使用することができる。
【0094】又、木材の防カビ、防腐剤として、更に医
療用抗真菌剤としても使用することができる。
【0095】本発明の化合物は、担体及び必要に応じて
他の補助剤と混合して、農業用殺菌剤として通常用いら
れる製剤形態、例えば、粉剤、粗粉剤、微粒剤、粒剤、
水和剤、フロアブル剤、乳剤、水溶液剤、水溶剤、油懸
濁剤等に調製されて使用される。もちろん、精製の任意
の段階で精製を中止し、粗製物を有効成分とすることも
できる。
【0096】ここでいう担体とは、処理すべき部位へ有
効成分化合物の到達性を助け、又、有効成分化合物の貯
蔵、輸送或いは取り扱いを容易にするために、農業用殺
菌剤中に混合される合成又は天然の無機若しくは有機物
質を意味する。
【0097】適当な固体担体としては、カオリナイト
群、モンモリロナイト群又はアタバルジャイト群等で代
表されるクレー類、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、パ
ーミュキライト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイ
ト、珪藻土、マグネシウム石灰、燐灰石、ゼオライト、
無水珪酸、合成珪酸カルシウム等の無機物質、大豆粉、
タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、澱粉、結晶セルロ
ース等の植物性有機物質、クマロン樹脂、石油樹脂、ア
ルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコー
ル、ケトン樹脂、エステルガム、コーパルガム、ダンマ
ルガム等の合成又は天然の高分子化合物、カルナパロ
ウ、蜜ロウ等のワックス類、或いは尿素等が挙げられ
る。
【0098】適当な液体担体としては、ケロシン、鉱
油、スピンドル油、ホワイトオイル等のパラフイン系若
しくはナフテン系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、メチルナフタリン等の
芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロ
ルエチレン、モノクロルベンゼン、o−クロルトルエン
等の塩素化炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン
のようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、
ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフエノ
ン、イソホロン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸アミ
ル、エチレングリコールアセテート、ジエチレングリコ
ールアセテート、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジエチ
ル等のエステル類、メタノール、n−ヘキサノール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキ
サノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチ
レングリコールエチルエーテル、エチレングリコールフ
ェニルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールブチルエーテル等のエーテル
アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等の極性溶媒或いは水等が挙げられる。
【0099】乳化、分散、湿潤、拡展、結合、崩壊性調
節、有効成分安定化、流動性改良、防錆等の目的で使用
される界面活性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオ
ン性及び両性イオン性のいずれのものをも使用しうる
が、通常は非イオン性及び/ 又は陰イオン性のものが使
用される。
【0100】適当な非イオン性界面活性剤としては、例
えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オ
レイルアルコール等の高級アルコールにエチレンオキシ
ドを重合付加させたもの、イソオクチルフェノール、ノ
ニルフェノール等のアルキルフェノールにエチレンオキ
シドを重合付加させたもの、ブチルナフトール、オクチ
ルナフトール等のアルキルナフトールにエチレンオキシ
ドを重合付加させたもの、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシドを重
合付加させたもの、ステアリン燐酸、ジラウリル燐酸等
のモノ若しくはジアルキル燐酸にエチレンオキシドを重
合付加させたもの、ドデシルアミン、ステアリン酸アミ
ド等のアミンにエチレンオキシドを重合付加させたも
の、ソルビタン等の多価アルコールの高級脂肪酸エステ
ル及びそれにエチレンオキシドを重合付加させたもの、
エチレンオキシドとプロピレンオキシドを重合付加させ
たもの等が挙げられる。適当な陰イオン性界面活性剤と
しては、例えば、ラウリン硫酸ナトリウム、オレイルア
ルコール硫酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステ
ル塩、スルホこはく酸ジオクチルエステルナトリウム、
2−エチルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキル
スルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、リグニンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩等が挙
げられる。
【0101】更に、本発明の農業用殺菌剤には製剤の性
状を改善し、生物効果を高める目的で、カゼイン、ゼラ
チン、アルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化
合物や他の補助剤を併用することもできる。
【0102】上記の担体及び種々の補助剤は製剤の剤
型、適用場面等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独
に或いは組合せて適宜使用される。
【0103】粉剤は、例えば、有効成分化合物を通常0.
1 乃至25重量部含有し、残部は固体担体である。
【0104】水和剤は、例えば、有効成分化合物を通常
1 乃至80重量部含有し、残部は固体担体、分散湿潤剤で
あって、必要に応じて保護コロイド剤、チキソトロビー
剤、消泡剤等が加えられる。
【0105】粒剤は、例えば、有効成分化合物を通常1
乃至35重量部含有し、残部は大部分が固体担体である。
【0106】使用する場合において、他の殺菌剤、殺虫
剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤、肥
料、土壌改良剤等と混合し、適用範囲を拡大し、省力化
を図ることもできる。
【0107】その処理量は、気象条件、製剤形態、処理
時期、処理方法、場所、対象病害、対象作物等により異
なるが、通常、有効成分として、1アール当たり0.1 g
乃至100 g であり、好ましくは、5g乃至40gであ
り、乳剤、水和剤、懸濁剤等は、通常、その所定量を1
アール当たり1リットル乃至10リットルの水(所望に
より、界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸、リグニ
ンスルホン酸塩、アビエチン酸塩、ジナフチルメタンジ
スルホン酸塩、パラフィンのような展着剤を添加でき
る。)で希釈して処理し、粒剤等は、通常なんら希釈す
ることなく処理する。
【0108】以下に、製剤例、参考例及び試験例を示
し、更に本発明を詳しく説明する。
【0109】
【製剤例】
【0110】
【製剤例1】 (水和剤)化合物(Ia)80%、ナトリウムアルキル
ナフタレンスルホネ−ト2%、ナトリウムリグニンスル
ホネ−ト2%、合成アモルファスシリカ3%、カオリナ
イト13%を混合し、ハンマ−ミルで粉砕し、再び混合
して包装した。
【0111】
【製剤例2】 (水和剤)化合物(Ia)25%、ナトリウムドデシル
ベンゼンスルホネート2.5%、ナトリウムリグニンス
ルホネート2.5%及び珪藻土55%、合成アモルファ
スシリカ15%を混合粉砕して水和剤とした。
【0112】
【製剤例3】 (乳剤)化合物(Ia)15%、シクロヘキサノン35
%、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル11
%、カルシウムドデシルベンゼンスルホネート4%及び
メチルナフタリン35%を均一に溶解し乳剤とした。
【0113】
【製剤例4】 (乳剤)化合物(Ia)15%、カルシウムドデシルベ
ンゼンスルホネ−トと非イオン系界面活性剤とのブレン
ド25%、キシレン60%を合わせ、撹拌して活性成分
を溶解させた。
【0114】
【製剤例5】 (粒剤)化合物(Ia)5%、ナトリウムラウリルサル
フェート2%、ナトリウムリグニンスルホネート5%、
ナトリウムカルボキシメチルセルロース2%及びクレー
86%を均一に混合し粉砕する。この混合物100重量
部に水20重量部を加えて練合し、押出式造粒機を用い
て、14〜32メッシュの粒状に加工した後、乾燥して
粒剤とした。
【0115】
【製剤例6】 (粒剤)化合物(Ia)5%、ベントナイト30%、タ
ルク62%、ナトリウムリグニンスルホネート2%及び
ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート1%を均一に
混合し粉砕する。この混合物100重量部に水20重量
部を加えて練合し、押出式造粒機を用いて、14〜32
メッシュの粒状に加工した後、乾燥して粒剤とした。
【0116】
【製剤例7】 (粒剤)化合物(Ia)4%、ベントナイト30%、ク
レー63%、ポリビニルアルコール1%及びナトリウム
ドデシルベンゼンスルホネート2%を均一に混合し粉砕
する。この混合物100重量部に水20重量部を加えて
練合し、押出式造粒機を用いて、14〜32メッシュの粒状
に加工した後、乾燥して粒剤とした。
【0117】
【製剤例8】 (粒剤)化合物(Ia)4%、ベントナイト35%、タ
ルク58.8%、ナトリウムアルキルナフタリンスルホ
ネート2%及びナトリウムジオクチルスルホサクシネー
ト0.2%を均一に混合し粉砕する。この混合物100
重量部に水20重量部を加えて練合し、押出式造粒機を
用いて、14〜32メッシュの粒状に加工した後、乾燥
して粒剤とした。
【0118】
【製剤例9】 (粒剤)化合物(Ia)5%、ホワイトカーボン1%、
ナトリウムリグニンスルホネート5%、クレー84%及
びナトリウムカルボキシメチルセルロース5%をよく粉
砕混合し、水を加えてよく練り合わせた後、造粒乾燥し
て粒剤とした。
【0119】
【製剤例10】 (粉剤)化合物(Ia)2%、珪藻土5%及びクレー9
3%を均一に混合粉砕して粉剤とした。
【0120】
【製剤例11】 (液剤)化合物(Ia)10%、ナトリウムドデシルベ
ンゼンスルホネート2%及び水88%を溶解させて液剤
とした。
【0121】
【製剤例12】 (液剤)化合物(Ia)30%、ジメチルスルホキサイ
ド70%を合わせ、撹拌して溶液を得た。
【0122】
【製剤例13】 (粒剤)ベントナイト30%、タルク64.5%、ナト
リウムジオクチルスルホサクシネート0.5%を均一に
混合した。混合物95部に水18部を加えて練合し、押
し出し造粒機を用いて造粒、乾燥したのち、ふるい分け
て14〜32メッシュの粒状キャリヤーを得た。この粒
状キャリヤー95%に化合物(Ia)5%を加えて吸収
させ、均一に混合して粒剤とした。
【0123】
【製剤例14】 (粒剤)クレー86%、ナトリウムジオクチルスルホサ
クシネート0.5%、デキストリン7%、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース1.5%を均一に混合した。
混合物95部に水14部を加えて練合し、押し出し造粒
機を用いて造粒、乾燥したのち、ふるい分けて14〜3
2メッシュの粒状キャリヤーを得た。この粒状キャリヤ
ー95%に化合物(Ia)5%を加えて吸収させ、均一
に混合して粒剤とした。
【0124】
【製剤例15】 (フロアブル)ナトリウムドデシルベンゼンスルホネー
ト1%、ナトリウムナフタリンスルホネートの縮合物5
%を水41.8%中に溶解した中に化合物(Ia)30
%を懸濁させた。懸濁液をサンドミルで粉砕し、平均粒
子径1.5μm とした。別に、キサンタンガム0.2
%、マグネシウムアルミノシリケート2%を水20%に
溶解、分散させた液を調製し、先の粉砕スラリーに加え
均一に攪拌して懸濁型のフロアブルを得た。
【0125】
【製剤例16】 (フロアブル)化合物(Ia)5%、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル3.5%、カルシウムドデシ
ルベンゼンスルホネート1.5%を均一に溶解した。攪
拌下、水56.65%にこの溶液を加え乳化させたの
ち、ホモゲナイザーを用いて微細な乳化液とした。別に
キサンタンガム0.35%、マグネシウムアルミノシリ
ケート3%を水30%に溶解、分散させた液を調製し、
先の乳化液と合わせて均一に攪拌し、乳化型のフロアブ
ルを得た。
【0126】
【製剤例17】 (顆粒水和剤)化合物(Ia)60%、ナトリウムリグ
ニンスルホネート15%、クレー17%、粒状炭酸カル
シウム5%、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート
3%を混合し、ジェットミルを用いて粉砕した。粉砕品
を流動層造粒乾燥機に仕込み、水を噴霧しながら造粒
し、乾燥したのち、32〜100メッシュ区分をふるい
分けて顆粒水和剤を得た。
【0127】
【参考例】
【0128】
【参考例1】 4−フルオロフェニルグリオキシル酸エチル フルオロベンゼン(18.4g,0.19モル)と塩化アルミニウ
ム(42.6g,0.32 モル)のジクロロエタン(80ml)溶液に塩
化エチルオキザリル(21.8g,0.16 モル)のジクロロエタ
ン(8ml) 溶液を滴下した。その後更にジクロロエタン(1
0ml)を加えた。室温で3時間攪拌した後、反応液を氷に
あけ、酢酸エチルで抽出し、塩化アンモニウム水で洗浄
後、乾燥、濃縮して得た残渣を蒸留(120度/10mm
Hg)して表題の化合物(28.7g,0.15 モル)を得た。収率
91%。
【0129】200MHzNMR in CDCl3 δ:1.40(3H,t,J=7.3Hz),4.43(2H,q,J=7.3Hz),7.18(2H,
t,J=8.7Hz),8.06(2H,dd,J=5.0,8.7Hz)。
【0130】
【参考例2】 4−フルオロフェニルグリオキシル酸 85%水酸化カリウム(12g,0.18モル)の水溶液(120m
l) に参考例1で製造した4−フルオロフェニルグリオ
キシル酸エチル(23.6g,0.12モル)を加え、室温で2時
間攪拌した後、濃塩酸で中和し、反応液を濾過し、酢酸
エチルで水層を1N塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出し
て表題の化合物(13.1g,78ミリモル)を得た。収率65
%。
【0131】融点 92度 200MHzNMR in DMSO-d6 δ:7.39(2H,t,J=8.7Hz),7.97(2H,dd,J=5.5,8.7Hz) low MS m/z :168(M+),123,95
【0132】
【参考例3】 4−フルオロフェニルグリオキシル酸トランス2−フェ
ニルシクロヘキシル(II−1)−工程A 参考例2で製造した4−フルオロフェニルグリオキシル
酸(13.1g,78ミリモル)の塩化メチレン(100ml) 溶液に
塩化オキザリル(40g,0.31モル)を加えて室温で3時間
攪拌した後、濃縮して得られた残渣をアセトニトリル(1
00ml) に溶かした。この溶液をトランス2−フェニルシ
クロヘキサノール(3.1g,17.6ミリモル)のアセトニト
リル(50ml)溶液に加えて、室温で3時間攪拌した。反応
液を氷にあけ、酢酸エチルで抽出し、1N塩酸、炭酸ナ
トリウム水、塩化アンモニウム水で洗浄した後、乾燥、
濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、表題の化合物(4.4g,13.5 ミリモル)を得
た。収率77%。
【0133】融点 96度 200MHzNMR in CDCl3 δ:1.30-2.31(8H,m),2.76(1H,dt,J=3.9,10.7Hz),5.41
(1H,dt,J=4.6,10.7Hz),6.90(2H,t,J=8.5Hz),7.16-7.40
(7H,m) low MS m/z :326(M+),214,160 同様の操作で光学活性な2−フェニルシクロヘキサノー
ルを用いて(1'R,2'S)−4−フルオロフェニルグリオキ
シル酸トランス2−フェニルシクロヘキシル(収率43
% [α]23 D−9.33度(c=3.75,CHCl3))と、(1'S,2'R)
−4−フルオロフェニルグリオキシル酸トランス2−フ
ェニルシクロヘキシル( 収率37%[α]23 D+11.99 度
(c=2.75,CHCl3))を得た。
【0134】
【参考例4】 2−(4−フルオロフェニル)−2−ハイドロキシ−3
−トリメチルシリルプロピオン酸トランス−2−フェニ
ルシクロヘキシル(IV−1)−工程B 参考例3により製造した4−フルオロフェニルグリオキ
シル酸トランス2−フェニルシクロヘキシル(II−
1)(320 mg,1.0ミリモル)のエーテル(2ml) 溶液に−
70度で、1.0規定塩化トリメチルシリルメチルマグ
ネシウムのエーテル溶液(1.0ml,1.0ミリモル)を加え−
70度で1時間攪拌した後、反応液を氷にあけ、酢酸エ
チルで抽出し、塩化アンモニウム水で洗浄した後、乾
燥、濃縮して表題の化合物(400mg,0.91 ミリモル)を得
た。収率96%。
【0135】融点 92−95度 200MHzNMR in CDCl3(ジアステレオ混合物3対1) δ:-0.25(9 ×1/4H,s),-0.13(9 ×3/4H,s),1.00(1×1/
4H,d,J=14.4Hz),1.18(1 ×1/4H,d,J=14.4Hz),1.20-2.10
(10 ×3/4+8 ×1/4H,m),2.20-2.35(1H,m),2.69(1H,bt),
4.89(1×1/4H,dt,J=4.4,10.9Hz),4.96(1×3/4H,dt,J=4.
4,10.9Hz),6.68(2H,t,J=8.6Hz),6.95-7.30(7H,m) low MS m/z :414(M+),211,195,121 同様の操作で、(1'R,2'S) −4−フルオロフェニルグリ
オキシル酸トランス2−フェニルシクロヘキシルから
(1'R,2'S) −2−(4−フルオロフェニル)−2−ハイ
ドロキシ−3−トリメチルシリルプロピオン酸トランス
−2−フェニルシクロヘキシル(収率90%)、(1'S,
2'R) −4−フルオロフェニルグリオキシル酸トランス
2−フェニルシクロヘキシルから(1'S,2'R) −2−(4
−フルオロフェニル)−2−ハイドロキシ−3−トリメ
チルシリルプロピオン酸トランス−2−フェニルシクロ
ヘキシル(収率92%)を得た。
【0136】
【参考例5】 (1'R,2'S,2R)−2−(4−フルオロフェニル)−2−ハ
イドロキシ−3−トリメチルシリルプロピオン酸2−フ
ェニルシクロヘキシル(IVa−1)−工程C 参考例4により製造した(1'R,2'S) −2−(4−フルオ
ロフェニル)−2−ハイドロキシ−3−トリメチルシリ
ルプロピオン酸2−フェニルシクロヘキシル(590mg,1.4
ミリモル)をエタノール(6ml) に加熱溶解させ、濾過
後、濾液を放冷して>96%ジアステレオエクセスの表
題の化合物(529mg,1.27 ミリモル)を得た。同じ操作を
繰り返して、純粋な表題化合物(500mg,1.2ミリモル)を
得た。この化合物はエックス線で構造と立体を決定し
た。収率46%。 [α]26 D−61.26 度(c=3.15,CHC
l3) 融点 101度 200MHzNMR in CDCl3 δ:-0.13(9H,s),1.20-1.60(7H,m),1.70-1.95(3H,m),2.
20-2.35(1H,m),2.69(1H,dt,J=3.7,10.9Hz),3.67(1H,s),
4.96(1H,dt,J=4.4,10.9Hz),6.68(2H,t,J=8.6Hz),6.95-
7.14(7H,m) 同様の操作で、(1'S,2'R) −2−(4−フルオロフェニ
ル)−2−ハイドロキシ−3−トリメチルシリルプロピ
オン酸2−フェニルシクロヘキシルから(1'S,2'R,2S)−
2−(4−フルオロフェニル)−2−ハイドロキシ−3
−トリメチルシリルプロピオン酸2−フェニルシクロヘ
キシル(IVb−1)を得た。収率32%。 [α]26 D
64.39 度(c=2.05,CHCl3) 。
【0137】
【参考例6】 2−(4−フルオロフェニル)−3−トリメチルシリル
プロパン−1,2−ジオール(V)−工程D 参考例5と同様にして製造した2−(4−フルオロフェ
ニル)−2−ハイドロキシ−3−トリメチルシリルプロ
ピオン酸2−フェニルシクロヘキシル(IV−1)(414
mg,1.0ミリモル)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に氷
冷下、水素化リチウムアルミニウム(75mg,2.0 ミリモ
ル)を加え、その温度で1時間、続いて室温で1時間攪
拌した後、反応液に酢酸エチル(10ml)、メタノール(10m
l)、水(1ml) を順次加え、更に塩化アンモニウムを過剰
量加えた。反応液をセライト濾過し、酢酸エチルで洗浄
し、濾液を濃縮して得られた残渣をシリカゲル薄層クロ
マトグラフィーに付し、表題の化合物(170mg,0.7ミリモ
ル)を得た。収率70%。
【0138】融点 50度 200MHzNMR in CDCl3 δ:-0.17(9H,s),1.14(1H,d,J=14.7Hz),1.27(1H,d,J=1
4.7Hz),1.85(1H,bs),2.70(1H,bs),3.58(1H,d,J=11.0H
z),3.73(1H,d,J=11.0Hz),7.03(2H,t,J=8.9Hz),7.39(2H,
dd,J=5.5,8.9Hz) low MS m/z : 224(M+-18),211,195,121 同様の操作で、(IVa−1)から(2R)−2−(4−フ
ルオロフェニル)−3−トリメチルシリルプロパン−
1,2−ジオール(Va)(収率41% 、 [α]2 7 D+4.
69度(c=4.05,CHCl3))、(IVb−1)から(2S)−2
−(4−フルオロフェニル)−3−トリメチルシリルプ
ロパン−1,2−ジオール(Vb)(収率50%、
[α]27 D−3.22度(c=3.10,CHCl3))を得た。
【0139】
【参考例7】 2−(4−フルオロフェニル)−1−メタンスルホニル
オキシ−3−トリメチルシリルプロパン−2−オール
(VI−1)−工程E 参考例6により製造した2−(4−フルオロフェニル)
−3−トリメチルシリルプロパン−1,2−ジオール
(V)(280mg,1.16 ミリモル)のピリジン(5ml)溶液に
氷冷下、塩化メタンスルホニル(200mg,1.75 ミリモル)
を加え、0度で2時間攪拌した。反応液を氷にあけ、酢
酸エチルで抽出し、塩化アンモニウム水で洗浄し、乾
燥、濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、表題の化合物(250mg,0.78 ミリモル)を
得た。収率67%。
【0140】融点 101度 200MHzNMR in CDCl3 δ:-0.17(9H,s),1.24(1H,d,J=14.8Hz),1.38(1H,d,J=1
4.8Hz),2.47(1H,s),2.91(3H,s),4.27(2H,s),7.05(2H,t,
J=8.8Hz),7.41(2H,dd,J=5.2,8.8Hz) low MS m/z : 320(M+),211,195,121 同様の操作で、(Va)から(2R)−2−(4−フルオロ
フェニル)−1−メタンスルホニルオキシ−3−トリメ
チルシリルプロパン−2−オール(VIa−1)(収率
36%、 [α]27 D−7.88度(c=2.89,CHCl3))、(V
b)から(2S)−2−(4−フルオロフェニル)−1−メ
タンスルホニルオキシ−3−トリメチルシリルプロパン
−2−オール(VIb−1)(収率74%、 [α]26 D
8.49度(c=2.53,CHCl3))、(V−2)から2−(4−
フルオロフェニル)−1−メタンスルホニルオキシ−3
−トリメチルシリルプロパン−2−オール(VI−2)
(収率84%、 [α]27 D−3.90度(c=3.00,CHCl3))を
得た。
【0141】
【参考例8】 2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル
−2−プロパノール(I)−工程F 参考例7により製造した2−(4−フルオロフェニル)
−1−メタンスルホニルオキシ−3−トリメチルシリル
プロパン−2−オール(VI−1)(1.0g,3.12ミリモ
ル)のジメチルホルムアミド(30ml)溶液に1,2,4−
トリアゾール(860mg,12.5 ミリモル)のジメチルホルム
アミド(10ml)溶液に水素化ナトリウム60%オイル懸濁
液(500mg,12.5 ミリモル)を加えてつくったものを加え
80度で5時間攪拌した。反応液を氷にあけ、酢酸エチ
ルで抽出し、塩化アンモニウム水で洗浄し、乾燥、濃縮
して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、表題の化合物(300mg,1.02 ミリモル)を得た。収
率33%。
【0142】融点 118−119℃ 200MHzNMR in CDCl δ:−0.18(9H,s),1.16(1H,d,J
=14.5Hz),1.33(1H,d,J=14.5
Hz),4.36(1H,d,J=14.0Hz),
4.43(1H,d,J=14.0Hz),6.93−
7.01(2H,m),7.26−7.31(2H,
m),7.91(1H,s),7.97(1H,s) low MS m/z : 293(M+),278,211 同様の操作で、(VIa−1)から(2R)−2−(4−フ
ルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)−3−トリメチルシリル−2−プロパ
ノール(Ia)(収率11% 、 [α]27 D−70.47 度(c
=3.75,CHCl3))、(VIb−1)から(2S)−2−(4−
フルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−2−プロ
パノール(Ib)(収率6%、 [α]27 D+70.12 度(c
=3.62,CHCl3))、(VI−2)から2−(4−フルオロ
フェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)−3−トリメチルシリル−2−プロパノール
(I−2)(収率34%、[α]27 D−38.41 度(c=3.0
9,CHCl3))を得た。
【0143】
【参考例9】 4−フルオロフェニルグリオキシル酸 8’−フェニル
メンチル(II−2)−工程A 参考例2で製造した4−フルオロフェニルグリオキシル
酸(14.3g、85.1ミリモル)の塩化メチレン
(200ml)溶液にオキザリルクロライド(54g、
425.5ミリモル)を加え、室温で1時間攪拌した
後、溶媒を留去した。これを塩化メチレン(50ml)
に溶かして8−フェニルメンソール(7.0g、30.
12ミリモル)のピリジン(70ml)溶液に氷冷下加
えて室温で3時間攪拌した。反応液を氷にあけ、酢酸エ
チルで抽出し、塩化アンモニウム水で洗浄して得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、さ
らにイソプロピルエーテルから再結して、表題の化合物
(9.41g、24.6ミリモル)を得た。収率82% 融点 121〜122℃ 200MHzNMR in CDCl3 δ:0.85-1.72(7H,m),0.93(3H,d,J=8.6Hz),1.30(3H,s),
1.37(3H,s),2.08(1H,dt,J=4.8,12.0Hz),5.01(1H,dt,J=
4.8,12.0Hz),6.84-7.28(7H,m),8.01(2H,dd,J=5.7,10.0H
z) low MS m/z : 382(M+),330,193,165
【0144】
【参考例10】 2−(4−フルオロフェニル)−2−ハイドロキシ−3
−トリメチルシリルプロピオン酸 8’−フェニルメン
チル(IV−2)−工程B 参考例9により製造した4−フルオロフェニルグリオキ
シル酸 8’−フェニルメンチル(II−2)(8.6
6g、22.6ミリモル)のエーテル(50ml)溶液
に−70℃で1.0規定塩化トリメチルシリルメチルマ
グネシウムのエーテル溶液(40ml、40ミリモル)
を加え3時間攪拌した。反応液を氷にあけ、酢酸エチル
で抽出し、塩化アンモニウム水で洗浄して得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、表題の
化合物(7.53g、15.8ミリモル)を得た。収率
70% 200MHzNMR in CDCl3 δ:-0.10(9H,s),0.70-2.15(7H,m),0.82(3H,d,J=7.1H
z),0.97(3H,s),1.06(3H,s),4.79(1H,dt,J=4.7,11.8Hz),
6.95(2H,t,J=8.5Hz),7.20-7.54(7H,m)
【0145】
【参考例11】 2−(4−フルオロフェニル)−3−トリメチルシリル
プロパン−1,2−ジオール(V−2)−工程D 参考例10により製造した2−(4−フルオロフェニ
ル)−2−ハイドロキシ−3−トリメチルシリルプロピ
オン酸 8’−フェニルメンチル(IV−2)(6.6
g、14.0ミリモル)のテトラヒドロフラン(50m
l)溶液に水素化リチウムアルミニウム(530mg、
14.0ミリモル)を0℃で加えて1時間攪拌し、さら
に室温で1時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(50m
l)、エタノール(50ml)、水(5ml)を加え、
塩化アンモニウムで中和してからセライト濾過して得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
て表題の化合物(900mg、3.7ミリモル)を得
た。収率27%
【0146】
【試験例】
農業用殺菌剤としての効果 供試化合物の原体をジメチルスルフオキシドとTween-20
とを加えて乳化させ、殺菌水を加えて試験設定濃度10
0ppm の10倍の乳化液を作った。供試希釈液1mlを殺
菌シャーレに入れ、加熱溶解したDifco PDA 培地9mlと
よく混合した後平板状に固化し、供試化合物100ppm
のPDA 培地を作った。
【0147】その後、糸状菌の場合は各菌の菌そうディ
スク(直径4mm) を平板中央に移植して25℃で培養し
た後、生育した菌そう直径を測定した。また細菌の場合
は平板中央に線状に塗抹し、25℃で培養した後−〜++
+ の間で生育調査した。
【0148】供試菌としてはピリキュラリアオリザエ(P
yricularia oryzae)(以下菌Aという)、リゾクトニア
ソラニ(Rhizoctonia solani)(以下菌Bという)を用い
本発明品を含むジャガイモ寒天PDA 培地を用いた寒天希
釈法での菌糸伸長速度をもって検定した。本発明品の設
定10倍濃度の水溶液1ccとPDA 培地の9ccをシャーレ
の中でまぜ合わせ固化させた後、あらかじめ前培養して
おいた供試菌株の菌そうをコルクボーラーで打ち抜き寒
天上に接種した後24時間後、48時間後に調査し、そ
の伸長速度を算出し、無処理の菌糸伸長速度と比較して
50%阻害濃度(I50(ppm))を算出した。結果を表1に
示す。
【0149】
【表1】 以上に示したように、(Ia)はその光学異性体(I
b)に比べて著しく強い殺菌効果を有しており、ラセミ
(I)と比較しても十分に強い殺菌活性を有している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(Ia) 【化1】 で表わされる光学活性な化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した化合物又はその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする農園芸用殺菌
    剤。
  3. 【請求項3】請求項1に記載した化合物又はその塩を有
    効成分として含有し、他の異性体を含有しない農園芸用
    殺菌剤。
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JP25132693 1993-10-07
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002542236A (ja) * 1999-04-19 2002-12-10 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 2−[2−(1−クロロシクロプロピル)−3−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル]−2,4−ジヒドロ−[1,2,4]−トリアゾール−3−チオンの(−)−エナンチオマー

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002542236A (ja) * 1999-04-19 2002-12-10 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 2−[2−(1−クロロシクロプロピル)−3−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル]−2,4−ジヒドロ−[1,2,4]−トリアゾール−3−チオンの(−)−エナンチオマー
JP4790128B2 (ja) * 1999-04-19 2011-10-12 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 2−[2−(1−クロロシクロプロピル)−3−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル]−2,4−ジヒドロ−[1,2,4]−トリアゾール−3−チオンの(−)−エナンチオマー

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