JPH0714914B2 - 2環状アミン触媒 - Google Patents
2環状アミン触媒Info
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- JPH0714914B2 JPH0714914B2 JP63049925A JP4992588A JPH0714914B2 JP H0714914 B2 JPH0714914 B2 JP H0714914B2 JP 63049925 A JP63049925 A JP 63049925A JP 4992588 A JP4992588 A JP 4992588A JP H0714914 B2 JPH0714914 B2 JP H0714914B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は,シクロペンタジエンとアンモニウム塩又は第
1アミンの塩及びカルボニル化合物との反応,該塩の中
和及び,場合により2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンの誘導体の形成のための該塩基の水素化による置換2
−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの製造,並
びにこの方法で得られた生成物のアミン触媒としての適
用に関する. N−アルキル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンが
N−アルキル−アミノメチルシクロペンタン化合物から
ホフマン−レフラ−フライタク反応で製造できることは
知られている.この原料はシクロペンタン カルボン酸
及び第1アミンから数工程で合成される[P.G.Gassmann
and D.C.Heckert,Tetrahedron 21,2725,1965 参照].
例えばN−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンは24%の全収量で合成できる.全収量が低く,かつ原
料として用いるシクロペンタジエン カルボン酸が高価
であるため,上記製造方法は当業界で受入れられていな
い. さらに,窒素に置換された2−アザビシクロ[2,2,1]
ヘプト−5−エン誘導体はイミニウム塩とシクロペンタ
ジエンとを反応させて製造できる[S.D.Larsen and P.
A.Grieco,J.Am.Chem.Soc.107,1768,1985参照].ラーセ
ンとグリーコはアミノヒドロクロリドとフォルマリンを
30〜40モル%過剰で用いて水/シクロペンタジエン2相
系で室温又は僅かに高温で反応を行った. 線状,モノー,又はビサイクリック アミンはポリウレ
タンの製造の触媒として当業界で通常に用いられてい
る.本発明の目的は,触媒に適し,技術的に利用し易く
安価な原料から合成することができる新規2環状アミン
を製造することである. この課題は,一般式 の,2位置及び場合により3位置が置換された2−アザビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体,及び,一般
式 の対応する2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体
を,単独又は又の触媒との混合物として,ポリウレタン
及びポリエポキシ樹脂の製造のための触媒として使用す
る方法, [上記式中, R1は炭素原子数1〜8のアルキル基,炭素原子数2〜8
のアルケニル基,炭素原子数5〜9のシクロアルキル又
はアルキルシキルアルキル基,ベンジル又は炭素原子数
8〜10のアルキルベンジル基,炭素原子数3〜10とヘテ
ロ原子N,O,又はSの1以上を有するヘテロアリール基, −(CH2)a−P, −(CH2)b−T−(CH2)c−U,又は −(CH2)d−V−(CH2)e−W− (CH2)f−X, [式中,a乃至fは2,3,又は4であり, P,U,Xは,同一又は異なり,OH,O−アシル,N−アシル,N−
アルキル,N−ジアルキルで,該アルキル基は1〜4の炭
素原子を有し好ましくはメチルであるか,又は2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプチルであり、 T,V,Wは,同一又は異なり,O,NH,又はN−アルキルで,
該アルキル基は1〜4の炭素原子を有し好ましくはメチ
ルである] を表わし, R2は,水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基,好まし
くは水素を表わす.],及び 次の式 に従ってシクロペンタジエンとアンモニアの強酸塩又は
第1アミンの該塩及びアルデヒドを反応させ,該塩を少
なくとも当量の強塩基で中和するか又は塩基性交換樹脂
で処理して遊離塩基を形成し場合により対応する2−ア
ザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体を得るために貴金
属触媒の存在下で遊離塩基を接触水素化することによる
2位置又は場合により3位置が置換された2−アザビシ
クロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体の製造方法, [上記式中, R1は非分枝鎖で炭素原子数3〜8及び分枝鎖で炭素原子
数5〜8のアルキル基,炭素原子数2〜8のアルケニル
基,炭素原子数5〜9のシクロアルキル又はアルキルシ
キルアルキル基,炭素原子数8〜10のアルキルベンジル
基,炭素原子数3〜10とヘテロ原子N,O,又はSの1以上
を有するヘテロアリール基, −(CH2)a−P,又は −(CH2)b−T−(CH2)c−U, [式中,a乃至cは2,3,又は4であり, P,Uは,同一又は異なり,OH,O−アシル,N−アシル,N−ア
ルキル,N−ジアルキルで,該アルキル基は1〜4の炭素
原子を有し好ましくはメチルであるか,又はアザビシク
ロ[2,2,1]ヘプチルであり, Tは,O,NH,又はN−アルキルで,該アルキル基は1〜4
の炭素原子を有し好ましくはメチルである] を表わし, R2は,水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基,好まし
くは水素を表わし, Xは,強酸の残基を表わす.] によって解決された. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン及び2−
アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンはそれ自体既知の有機
化学合成に従って製造される.原料は第1アミン又はそ
の強酸との塩と,カルボニル化合物,シクロペンタジエ
ンである.フォルムアルデヒドは好ましいカルボニル成
分である. 新規方法は2合成工程で行われる. 第1工程は,2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エ
ン誘導体の製造を包含する.このため,第1アミンを強
鉱酸,例えば塩酸,硫酸,燐酸,又は強有機酸,例えば
p−トルエンスルフォン酸,又はその混合物で中和し,
カルボニル化合物,特にフォルムアルデヒドと反応させ
てイミニウム塩を形成し,さらに,シクロペンタジエン
の添加後,2相系で特に40〜45°で2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプト−5−エン誘導体に転換する. 反応は酸性pH範囲でのみ,好ましくは2〜6のpH範囲,
特に2〜3で起る. 塩化アンモニウムのようなアンモニウム塩は中位の収量
を与える.フォルムアルデヒドがアルキル化作用を有
し,蒸溜による分離が困難な2−アザビシクロ[2,2,
1]ヘプタン及びN−メチル−2−アザビシクロ[2,2,
1]ヘプタンの混合物が生成するからである. 強塩基,例えば水酸化アルカリ,アルカリ土類酸化物,
アルカリ土類ハイドロキサイド,又は有機塩基の添加に
より,アミンは2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5
−エン誘導体の塩から遊離する. 第2合成工程では,2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−
5−エンを水素化する.この操作では純粋の2−アザビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体を用いる必要
はない.その代わりに未だ水を含む粗生成物を触媒の存
在下既知方法で直接水素化できる. 水素化は,貴金属触媒,特に白金族触媒,好ましくはパ
ラジウムの存在下で加圧下で通常は行われる.この操作
はまた昇温下でも行ない得る. 水素化には遊離塩基又は溶液として得られた塩直接でも
用い得る.好ましくは,遊離の塩基を水素化する.この
方法はバッチ式でも又は連続式でも行うことができる. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン及び2−
アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンは両者共固体物質であ
る[A.Heesing and W.Herdering,Chem.Ber.116,1081−1
096,1983参照].得られる他の化合物はすべて減圧蒸溜
できる液体である. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は,形成が
逆転して部分的に原料に分解する当初の2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体より熱的に安定で
ある.揮発化合物はアミン状の匂いで特徴付けられる.
高沸点2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は実
際上無臭である. 上記方法で得られる2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ン誘導体は,さらに側鎖R1がOH,ハロゲン,又はNH基を
有するときに変性できる.例えば,N−(2−ヒドロキシ
エチル−),又はN−(2−ヒドロキシエトキシエチ
ル)−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンのOH基は次
の式に示すようにエステル化又はエーテル化できる. 式中, h,i=同一又は異なり,2,3,又は4,R2,R4,R5=炭素原子
数1〜4のアルキル,好ましくはメチル, Y=O,アルコキシ,NH,又はN−アルキル,好ましくはN
−メチル, Q=ハロゲン. 異なるアミンを選択したり2−アザビシクロ[2,2,1]
ヘプタン誘導体の側鎖の官能基を変えることによって意
図する用途に調節できる. 本発明の2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体の
製造方法は,現在まで未知であり,化学的に第3アミン
の範囲に属する各種の物質の合成を可能にする. 当業者は第3アミンは多くの異なる用途を有することを
知っている.技術的及び経済的観点からはプラスチック
工業は第3アミンの利用の特に重要な分野である. この工業においては,第3アミンは交叉結合反応の反応
促進剤として用いられる.この用途,特にポリウレタン
工業では,本発明は新規要求に有効に適合する新規タイ
プの触媒を提供する.この要求は例えば新規利用技術,
経済,工業衛生,生産安全,環境保護等から生じる. 各種の利用への適合性が優れているため,ポリウレタン
プラスチックスは工業生産に広く用いられている.更
に過去数十年,多くの種類の用途が特定の用途に向けら
れた各種の生産技術の発展に伴って生じてきた. フォーム,マイクロセルラー,エラストマー,接着剤,
ワニス等の得られる構造とは無関係に,ポリウレタン結
合はポリオール及び多官能性イソシアネートによって形
成される.更に,それぞれの用途に必要とされる各種の
補助剤,例えば,フォーム安定剤,難燃剤,乳化剤等を
一緒に用いることは技術常識である. 補助剤のうちで,触媒は重要な役割を果たす.一方で
は,触媒はウレタン結合の形成を促進する. 他方,フォーム系において,水発泡フォームを考慮する
限り,水及びイソシアネートの反応も触媒作用される.
この反応では二酸化炭素が発泡気体としてその場で発生
する. H2O+O=C=N−R →CO2+H2N−R 触媒として各種の化学構造の有機金属化合物及び第3ア
ミンを使用することは公知である.有機金属化合物のう
ちで,スズ化合物[例えば,ジブチル チン(IV) ジ
ラウレート,チン(II)ジオクトエートは最も良く知ら
れた物質である]が卓越したものである. 有機金属化合物はすべてルイス酸であり,第3アミンは
同様に強触媒作用を有するルイス塩基である. 当業者はルイス酸とルイス塩基との同時使用は通常相乗
作用で特徴付けられることを知っている. このような相乗作用系の使用はそれぞれ適用に左右され
ることが大きい. 更に,多くの適用においてアミンだけを触媒として用い
られることも公知である. 関連技術文献で数多くのアミンが触媒として示唆されて
いる[Stanford Res.Report No.10A and 10B;U11mann,4
th edition,Kunststoffhandbuch,Vol.VII,Polyurethane
s,Hanser Verlag,Munchen,Wien 1983参照]. 然しながら,当業界では広い範囲で受入れられたアミン
構造は極めて限られている.当業者には,このようなア
ミン構造は知られており,最も重要なものをあげると,
1,4−アザビシクロ[2,2,2]オクタン,ビス−(2−ジ
メチルアミノエチル)エーテル,ジメチルシクロヘキシ
ルアミン,ジメチルエタノールアミン,ジメチルベンジ
ルアミン,メチルモルフォリン,エチルモルフォリンで
ある. 実際上,アミン混合物の使用は好ましいものになること
が多い.この関連で通常使われることが少ないアミン,
例えばピペラジン誘導体,アルキル化脂肪アミン等が勧
められ,公知である. 上記のタイプの触媒のうち,広く用いることができ,高
活性を有し大規模に経済的に生産できるものが特に当業
界に受入れられる. 一定の2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体が特
にこの目的に適することが見出だされたことは驚くべき
ことである. これらの2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は
安価な原料から大規模に生産できる. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体がC−数が
同一であるにも拘らず通常の単環アミン触媒より極めて
高い活性を有することは極めて驚くべきことである.例
えば,適用された処方において,N−エチル−2−アザビ
シクロ[2,2,1]ヘプタンの作用はN,N−ジメチルシクロ
ヘキシルアミンのものと比較して2倍に達する. 窒素の置換基を適当に選択することによって生成物の活
性を必要に応じて調整できることは本発明の触媒の他の
望ましい効果である.他方,経済的観点から1,4−ジア
ザビシクロ[2,2,2]オクタンの変形は正当化されな
い. 即ち,N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
はジメチルシクロヘキシルアミンに比べて3〜4倍に活
性が増大する.n−ブチル誘導体はほぼ同様の活性を有す
るが,例えば硬質フォームの製造において良好なレベリ
ング特性を有する. 本発明の合成は本発明の触媒の合成に多数の各種のモノ
ー及びジ−官能性第1アミンの使用の可能性を提供す
る. 本発明のアミン触媒の製造にアルカノール アミン,例
えばモノエタノールアミン,2−アミノエトキシエタノー
ルを用いると,N−(2−ヒドロキシエチル)−2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン及びN−(2−ヒドロキシ
エトキシエチル)−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンが生成する. 次のタイプの構造が,OH官能基がイソシアネートにも付
加できるためポリウレタン部分に配合できるアミン触媒
として知られている. N,N−ジメチルエタノールアミン 2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール アルカノールアミンから得られる2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプタンの触媒活性は,永く知られているアルカ
ノールアミン,N,N−ジメチルエタノールアミン及び2−
(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノールより優れ
ていることは驚くべきことである. 更に,他の利点も認められる.例えば,著しく低い揮発
性及び,ポリウレタン製品の製造中に臭公害が極めて減
少し,良好な硬化等である. 本発明の他のN−置換2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン誘導体は,ジアミンから誘導される.例えば次の親
物質からである. H2N−(CH2)n−NH2 [式中,n=2,3,4,等;エチレンジアミン,1,3−ジアミノ
プロペン等] 及び H2N−CH2−CH2−O−CH2−CH2−NH2 [ビスアミノエチルエーテル] 本発明のアミン触媒の2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
チル残基対称及び非対称誘導体から,選択した合成条件
に応じて,次のものが製造できる. N−(3−ジメチルアミノプロピル−)2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプタン N−(2−ジメチルアミノエトキシエチル−)2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン 又は ビス−(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エチル
−)エーテル. これらはすべて極めて驚くべき効果によって特徴付けら
れる. 例えば化合物 ,ビス−(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エチ
ル−)エーテル, の活性は,ビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテ
ルに比べて極めて増大し,この物質を用いてコールド
モールド フォーム[HRフォーム]が製造でき硬化は極
めて迅速に起る. 他方,その分子量及び窒素の環状置換基の結果として,
ビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテル は,ビス−(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エ
チル−)エーテルと比べて全く異なるタイプの触媒であ
る.ビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテルは水
/イソシアネート反応[発泡反応]を促進する良好な活
性を有するが,ゲル化作用は低い. このようにビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテ
ルは,ポリエステル柔軟性フォームを製造するに適した
良好な発泡剤であるが,ゲル化効率のためにポリエーテ
ル柔軟性フォーム[コルド モールド フォーム,HRフ
ォーム]の製造には全く不適当である. 最後に,2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エンは
本発明により触媒活性を有することを指摘すべきであ
る.然しながら,この物質は極めて感受性で,熱,光,
及び/又は空気[酸素]の影響下で迅速に着色し,最終
的には分解するので実際の使用をかなり限定する欠点が
ある. 本発明が提供するポリウレタン触媒の効率は次の例によ
って説明する. 例1[比較触媒] ポリウレタン硬質フォームの製造のため,N,N−ジメチル
シクロヘキシルアミン及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,
1]オクタンとN,N−ジメチルアミノエタノールとの混合
物が触媒として通常用いられる.当業者にはN,N−ジメ
チルシクロヘキシルアミンが世界的に特に卓越した触媒
であることが知られている. 技術水準を示すため,N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,1]オクタンとN,N−
ジメチルアミノエタノールとの混合物を典型的な硬質フ
ォーム処方の比較触媒として選定した. 実験室規模で硬質フォームを製造するため次の処方を用
いた. 例2 ポリウレタン硬質フォーム適用における本発明の新規ア
ミン触媒の特性を示すために,例1と同様の処方を用い
た.相違は異なる2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
誘導体を用いたことである.それぞれのアミン濃度は例
1に示したフォーム発生時間[rise time]ができるだ
け一致するように選んだ. 表2の結果を比較すると,本発明のアミン触媒は通常の
製品に比べて驚くべき結果を生じる. 触媒,N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン[表2,2行,
例2]及びN−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘ
プタン[表2,4行,例2]を比較すると,これら両物質
は同量の炭素原子を含んでいるが,N−エチル−2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタンは2倍活性であり,発泡中
良好なレベリング特性を有することが示される. 同一量の処方を用いるL−モールド充填[容積%]はフ
ォームの流動性[flowability]を測定する目安である.
L−モールド充填[容積%]が高くなると同一処方の触
媒で達成できる流動及びレベリング特性が良好になる. 例3 この例は本発明のアミン触媒がスプレー フォームに用
いた場合にも驚くべき効果をもたらすことを説明するも
のである. アミン触媒としてN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン
の処方1は実際にも用いるスプレーフォーム処方であ
る. 処方2は同一スプレー フォーム処方であるが,N−エチ
ル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンを用いた. 処方1及び2はグスマ[Gusmer]FF装置,ARA[125]モ
デルを用い,頂温度49℃で発泡させた. 例4 包装フォームの製造にあたって,分子に少なくとも1の
OH官能基を有するアミン触媒が当業界では通常用いられ
る.即ち,アミンはフォームに固定され包装する物品に
望ましくない影響を与えない. 例えば,この分野で実際に通常用いられるタイプの触媒
は,N,N−ジメチルアミノエトキシエタノールである.比
較触媒としてN,N−ジメチルアミノエトキシエタノール
及びN,N−ジメチルアミノエタノールと比較して,N−
(2−ヒドロキシエトキシエチル)−2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン及びN−ヒドロキシ−エチル−2−
アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン物質は次の反応性を有
する. 例4の処方1及び3は,高分子量にも拘らず極めて少量
用いた2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は処
方2及び4で用いた対応メチル化アルカノールと同様の
効率を有することを示している. 例5 器具パネルフォームはポリウレタンプラスチックスの利
用の他の重要な分野である.このタイプの製品は,フォ
ーム体[金属,プラスチック又は他の物質の支持強化材
と共に又は無しで]プラス製品の可視部を覆う装飾フォ
イルからなる. 通常はPVCフォイルが発泡用途に用いられる.然しなが
ら,PVCフォイルはアミンに極めて感受性である.当業者
には,特に発泡反応完了後に製品に化学的に配合されな
いアミン[例えば,1,4−ジアザビシクロ[2,2,1]オク
タン,トリメチルアミノエチルピペラジン等]はビニー
ル トップ コートに特に強い着色を生じることが知ら
れている.当業者はアルカノールアミン群に属する物質
に興味をいだいている. フォーム処方の成果を最適にするためPVCフォイルに接
触するアミン触媒の着色傾向を特に調べる試験を先行さ
せるのが通常である. 例5はこのような選択試験を説明するものであり,次の
アミン触媒が用いられた. A N−(2−ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン [本発明の触媒] B 1−N,N−ジメチルアミノ−3−N′,N′−ビス−
(2−ヒドロキシプロピル−)アミノプロパン [市場で入手できる比較触媒] C N,N,N′−トリメチルアミノエチルエタノールアミ
ン [市場で入手できる比較触媒] D N,N,N′−トリメチルアミノプロピルエタノールア
ミン [市場で入手できる比較触媒] E 1−(ビス−3−ジメチルアミノプロピル−)アミ
ノプロパン−2−オール [市場で入手できる比較触媒] F ジメチルアミノエタノール [市場で入手できる比較触媒] 最初のフォーム試料はできれば類似反応時間を検出する
ためビーカーで製造した. この製造には次の処方を用いた. 長方形の型[約8×8cm,側高さ約2cm]でフォイル被覆
試料を発泡させた.このため赤色PVCフォイル[Davidso
n Rubber]を型に入れ,物質を発泡させ,フォーム試料
を6分後に脱型した.これから5×5cmの大きさのフォ
ーム立方体を切断した後48時間121℃[250°F]でエー
ジングした. 着色に関して試料を肉眼検査して次の結果を得た. 表7 触媒 フォイルの着色 A[本発明] 着色を検出しない B 約50%着色 C 約50%着色 D 完全に着色 E 約70−80%着色 C 約10−20%着色 表5に示されるように,他の触媒に比較して本発明の触
媒,N−(2−ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタンを用いると,驚くべきことにPVCフォ
イルの着色が生じない. 例6 次の例は屈曲性コールド モールド フォームでビス−
(2−ジメチルアミノエチル−)エーテルと比較したビ
ス(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エチル−)
エーテルの使用を説明する. 落球[falling−sphere]試験[Texaco法,R.L.Rowton,
J.Cell.Plast.,16,(5),287−92] によって測定したゲル化[時間に依存するフォームの%
ゲル含量]は次の通りである. 本発明の触媒アミンを用いた処方2は重合体構造の迅速
形成に優れていることが,この結果で示される.実際,
この効果は,発泡触媒,処方1のビス−(2−ジメチル
アミノエチル−)エーテルにゲル化反応を支持する触
媒,通常は1,4−アザビシクロ[2,2,1]オクタンを加え
ることによって多くは達成される. 例6,処方1によって実験室で製造されたフォームはアミ
ン臭いを有するが,処方2によって製造したフォームは
そうではない. [実施例] 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体の
製造のための一般操作指針 変型A[遊離アミンから出発] 5モルのアミンを濃塩酸又は50%硫酸で中和する.5モル
のフォルマリン水溶液を添加後pH値を2.5に調整する。
インモニウム塩溶液を40℃に加熱し,5.5モル[363.6g]
のシクロペンタジエンを加え反応混合物を沸騰させる.
反応器内の温度は当初の40℃から反応の終りに約45℃に
上昇する.シクロペンタジエンの添加完了後,攪拌を熱
を加えることなく1時間継続する. 過剰のシクロペンタジエン[部分的にはジシクロペンタ
ジエンとして]を次いで上相として分離する.5.25モル
[420g]の50%水酸化ナトリウム溶液を2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体が塩として溶解し
ている水相に加え,遊離塩基を分離する.水易溶性化合
物,例えば2−メチル2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
ト−5−エンで,水相をNaOH又はKOHで飽和すべきであ
る. 粗生成物を固体NaOH又はKOHの添加で乾燥し真空蒸溜す
る. 変型B[アミモニウム塩から出発] この方法は水易溶性2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エン誘導体の製造に特に適している.5モルのフォ
ルムアルデヒド水溶液を5モルのアンモニウム塩,例え
ば塩化物,硫酸塩,燐酸塩に激しく攪拌しながら加え
る.pH値を2.5に調整し,変形Aと同様に進行させる. 例1 N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[I] 変型Aに従い,443.7g[5モル]のメチルアミンの35%
水溶液を反応させる.真空蒸溜後,468gの純度99%の
[I]が67.5%の[I]を含む水性粗生成物712gから得
られる.これは理論量の83%の収率に相当する. 例2 N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[I] 337.6gの塩化メチルアンモニウムを変型Bに従って反応
させ処理する.真空蒸溜後,494gの[I]が98.5%の純
度で得られる.これは理論量の87.5%の収率に相当す
る. 例3 N−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[II] 変型Aに従って,322g[5モル]のエチルアミンの70%
水溶液を反応させ処理する.真空蒸溜後,575gの[II]
が99%の純度で得られる.これは理論量の91%の収率に
相当する. 例4 N−n−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エン[III] 変型Aに従って,296g[5モル]のn−プロピルアミン
を反応させ,[III]が98%含む生成物570gが得られ
る.これは理論量の80%の収率に相当する. 例5 N−i−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エン[IV] 変型Aに従って,295g[5モル]のイソプロピルアミン
を反応させる.真空蒸溜後,626gの[IV]が97%の純度
で得られる.これは理論量の87%の収率に相当する. 例6 N−アリル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[V] 変型Aに従って,144g[5モル]のアリルアミンを塩酸
溶液で中和し,187.5g[2.5モル]の40%フォルマリン溶
液及び198g[3.0モル]のシクロペンタジエンと反応さ
せ処理する.真空蒸溜後,98%の[V]を含む生成物313
gが得られる.これは理論量の91%の収率に相当する. 例7 N−ブチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[VI] 変型Aに従って,365.7g[5モル]のn−ブチルアミン
を反応させ,処理後,98%の[VI]を含む生成物686gが
得られる.これは理論量の89%の収率に相当する. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体の製造の一
般操作指針 変型C 変型Aに従い,5モルのアミンをフォルマリン及びシクロ
ペンタジエンと反応させる.水及び塩含量を低下させる
ため粗生成物を次のように処理する. 250gのシクロヘキサン及び5.25モル[420g]の水酸化ナ
トリウム溶液を未反応シクロペンタジエンを含まない酸
性反応生成物に加える.相への分離は約40℃で行ない,
上相は5%Pdを有する市場で入手できる支持パラジウム
触媒[例えば,炭素上に支持された5%Pd]の添加後昇
圧下で水素化される.触媒は水素化後漏別する.水素化
生成物の共沸乾燥後[シクロヘキサンは水随伴剤として
作用する],2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンが蒸溜
で得られる. 変型D 変型Aに従い,水易溶性,高沸点アミンを反応させる.
未反応シクロペンタジエンの分離後,200gのn−ブタノ
ール及び5.25モル[420g]の50%水酸化ナトリウム溶液
を酸性反応混合物に加える.相への分離及び水素化は変
型Cに説明したように行う.水素化生成物は,n−ブタノ
ール/水共沸を用いて共沸乾燥した後,真空蒸溜する. 例8 N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(VI
I) (VII)の製造は388g[5モル]の40%メチルアミン水
溶液から出発し変型Cに従って行う.大気圧下の蒸溜で
99%の(VII)を含む生成物406gが得られる.これは理
論量の72%に相当する収率である. 沸点:134℃/1013mbar;nD20°:1.4645 例9 N−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(VII
I) 変型Cに従い,322g[5モル]の70%エチルアミン水溶
液を反応させる.真空蒸溜後,98.5%の(VIII)を含む
生成物463gが得られる.これは理論量の73%に相当する
収率である. 沸点:64〜65℃/27mbar;nD20°:1.4636 例10 N−(2−ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプタン(IX) 変型Dに従い,306g[5モル]のモノエタノールアミン
を反応させる.真空蒸溜で,98%の(IX)を含む粗性生
成物562gが得られる.これは理論量の78%に相当する収
率である. 例11 N−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
(X) 変型Cに従い,296g[5モル]のn−プロピルアミンを
反応させる.真空蒸溜後,98%の(X)を含む生成物575
gが得られる.これは理論量の81%に相当する収率であ
る. 例12 N−i−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ン(XI) 変型Cに従い,296g[5モル]のイソプロピルアミンを
反応させる.真空蒸溜後,99%の(XI)を含む生成物580
gが得られる.これは理論量の85%に相当する収率であ
る. 沸点:71.5℃/25mbar;nD20°:1.4651 例13 N−(3−メトキシプロピル−)2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプタン(XII) 変型Cに従い,445g[5モル]の3−メトキシプロピル
アミンを反応させる.蒸溜物の重量は624gで,99%の(X
II)を含む.これは理論量の73%に相当する収率であ
る. 例14 N−n−ブチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
(XIII) 変型Cに従い,366g[5モル]のn−ブチルアミンを反
応させる.真空蒸溜後,98.5%の(XIII)を含む生成物7
00gが得られる.これは理論量の90%に相当する収率で
ある. 例15 N−(2−エチルヘキシル−)2−アザビシクロ[2,2,
1]ヘプタン(XIV) 変型Cに従い,645g[5モル]の2−エチルヘキシルア
ミンを反応させる.真空蒸溜後,98%の(XIV)を含む生
成物897gが得られる.これは理論量の70%に相当する収
率である. 例16 N−(2−ヒドロキシエトキシエチル−)2−アザビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン(XV) 変型Dに従い,525g[5モル]のジグリコールアミンを
反応させる.真空蒸溜後,97.5%の(XV)を含む粘性液
体生成物646gが単離される.これは理論量の68%に相当
する収率である. 例17 N−シクロヘキシル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン(XVI) 変型Cに従い,496g[5モル]のシクロヘキシルアミン
を反応させる.真空蒸溜後,99%の(XVI)を含む生成物
760gが得られる.これは理論量の84%に相当する収率で
ある. 例18 N−ベンジル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(X
VII) 変型Cに従い,536g[5モル]のベンジルアミンを反応
させる.真空蒸溜後,98.5%の(XVII)を含む生成物846
gが得られる.これは理論量の89%に相当する収率であ
る. 例19 ビス(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−)エチル
エーテル(XVIII) 変型Dに従い,520g[5モル]のビスアミノジエチルエ
ーテルを反応させる.真空蒸溜後,98%の(XVIII)を含
む生成物1,200gが得られる.これは理論量の89%に相当
する収率である. 例20 N−(2−ヒドロキシプロピル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン(XIX) 変型Dに従い,950g[5モル]の1−アミノ−2−プロ
パノールを反応させる.真空蒸溜後,96.5%の(XIX)を
含む粘性液体817gが得られる.これは理論量の42%に相
当する収率である. 例21 N−(3−ジメチルアミノプロピル−)2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプタン(XX) 変型Dに従い,511g[5モル]のジメチルアミノプロピ
ルアミンを反応させる.真空蒸溜後,97%の(XX)を含
む黄色液体103gが得られる.これは理論量の11%に相当
する収率である.残留物から187gの第2留分[b.p.142
〜146℃/25mbar]が単離できる.この留分から3成分が
GC分析で検出された. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体の変型 エステル化 例22 N−(2−アセトキシエトキシエチル−)2−アザビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン(XXI) 198g[1.94モル]の無水酢酸を286g[1.55モル]のN−
(2−ヒドロキシエトキシエチル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン(XV)に,温度を50乃至60℃に維持
し湿分の不存在下で加える.混合物を3時間沸騰状態に
保つ.冷却後,200mlのエーテルを加える.生成物をソー
ダ溶液で中和し,中性になるまで洗浄しエーテルを除い
た後,高真空で蒸溜する.主留分の重量は185gで99%の
(XXI)を含む.これは理論量の52%に相当する. エーテル化 例23 N−(2−ジメチルアミノエトキシエチル−)2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン(XXII) 80g[2.0モル]のNaOHを384g[2.7モル]のN−(2−
ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン(IX)に加え,攪拌しながら105℃に加熱する.30分
以内に約250mlのトルエン中の1−クロロ−2−ジメチ
ルアミノエタンの新しい溶液[288g(2.0モル)のハイ
ドロクロリド及び240gの50%水酸化ナトリウム溶液から
出発]を激しく攪拌しながら加える.還流温度に6時間
加熱後,生成物を室温に冷却し,沈澱NaClを漏別する.
トルエンで2回洗浄後,溶媒を除き,生成物を40−cmパ
ック カラムを用いて真空蒸溜する.99.5%の(XXII)
を含む主留分150gが得られる.これは,用いた1−クロ
ロ−2−ジメチルアミノエタン ハイドロクロリドに関
し理論量の40%の収率に相当する.
1アミンの塩及びカルボニル化合物との反応,該塩の中
和及び,場合により2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンの誘導体の形成のための該塩基の水素化による置換2
−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの製造,並
びにこの方法で得られた生成物のアミン触媒としての適
用に関する. N−アルキル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンが
N−アルキル−アミノメチルシクロペンタン化合物から
ホフマン−レフラ−フライタク反応で製造できることは
知られている.この原料はシクロペンタン カルボン酸
及び第1アミンから数工程で合成される[P.G.Gassmann
and D.C.Heckert,Tetrahedron 21,2725,1965 参照].
例えばN−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンは24%の全収量で合成できる.全収量が低く,かつ原
料として用いるシクロペンタジエン カルボン酸が高価
であるため,上記製造方法は当業界で受入れられていな
い. さらに,窒素に置換された2−アザビシクロ[2,2,1]
ヘプト−5−エン誘導体はイミニウム塩とシクロペンタ
ジエンとを反応させて製造できる[S.D.Larsen and P.
A.Grieco,J.Am.Chem.Soc.107,1768,1985参照].ラーセ
ンとグリーコはアミノヒドロクロリドとフォルマリンを
30〜40モル%過剰で用いて水/シクロペンタジエン2相
系で室温又は僅かに高温で反応を行った. 線状,モノー,又はビサイクリック アミンはポリウレ
タンの製造の触媒として当業界で通常に用いられてい
る.本発明の目的は,触媒に適し,技術的に利用し易く
安価な原料から合成することができる新規2環状アミン
を製造することである. この課題は,一般式 の,2位置及び場合により3位置が置換された2−アザビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体,及び,一般
式 の対応する2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体
を,単独又は又の触媒との混合物として,ポリウレタン
及びポリエポキシ樹脂の製造のための触媒として使用す
る方法, [上記式中, R1は炭素原子数1〜8のアルキル基,炭素原子数2〜8
のアルケニル基,炭素原子数5〜9のシクロアルキル又
はアルキルシキルアルキル基,ベンジル又は炭素原子数
8〜10のアルキルベンジル基,炭素原子数3〜10とヘテ
ロ原子N,O,又はSの1以上を有するヘテロアリール基, −(CH2)a−P, −(CH2)b−T−(CH2)c−U,又は −(CH2)d−V−(CH2)e−W− (CH2)f−X, [式中,a乃至fは2,3,又は4であり, P,U,Xは,同一又は異なり,OH,O−アシル,N−アシル,N−
アルキル,N−ジアルキルで,該アルキル基は1〜4の炭
素原子を有し好ましくはメチルであるか,又は2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプチルであり、 T,V,Wは,同一又は異なり,O,NH,又はN−アルキルで,
該アルキル基は1〜4の炭素原子を有し好ましくはメチ
ルである] を表わし, R2は,水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基,好まし
くは水素を表わす.],及び 次の式 に従ってシクロペンタジエンとアンモニアの強酸塩又は
第1アミンの該塩及びアルデヒドを反応させ,該塩を少
なくとも当量の強塩基で中和するか又は塩基性交換樹脂
で処理して遊離塩基を形成し場合により対応する2−ア
ザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体を得るために貴金
属触媒の存在下で遊離塩基を接触水素化することによる
2位置又は場合により3位置が置換された2−アザビシ
クロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体の製造方法, [上記式中, R1は非分枝鎖で炭素原子数3〜8及び分枝鎖で炭素原子
数5〜8のアルキル基,炭素原子数2〜8のアルケニル
基,炭素原子数5〜9のシクロアルキル又はアルキルシ
キルアルキル基,炭素原子数8〜10のアルキルベンジル
基,炭素原子数3〜10とヘテロ原子N,O,又はSの1以上
を有するヘテロアリール基, −(CH2)a−P,又は −(CH2)b−T−(CH2)c−U, [式中,a乃至cは2,3,又は4であり, P,Uは,同一又は異なり,OH,O−アシル,N−アシル,N−ア
ルキル,N−ジアルキルで,該アルキル基は1〜4の炭素
原子を有し好ましくはメチルであるか,又はアザビシク
ロ[2,2,1]ヘプチルであり, Tは,O,NH,又はN−アルキルで,該アルキル基は1〜4
の炭素原子を有し好ましくはメチルである] を表わし, R2は,水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基,好まし
くは水素を表わし, Xは,強酸の残基を表わす.] によって解決された. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン及び2−
アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンはそれ自体既知の有機
化学合成に従って製造される.原料は第1アミン又はそ
の強酸との塩と,カルボニル化合物,シクロペンタジエ
ンである.フォルムアルデヒドは好ましいカルボニル成
分である. 新規方法は2合成工程で行われる. 第1工程は,2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エ
ン誘導体の製造を包含する.このため,第1アミンを強
鉱酸,例えば塩酸,硫酸,燐酸,又は強有機酸,例えば
p−トルエンスルフォン酸,又はその混合物で中和し,
カルボニル化合物,特にフォルムアルデヒドと反応させ
てイミニウム塩を形成し,さらに,シクロペンタジエン
の添加後,2相系で特に40〜45°で2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプト−5−エン誘導体に転換する. 反応は酸性pH範囲でのみ,好ましくは2〜6のpH範囲,
特に2〜3で起る. 塩化アンモニウムのようなアンモニウム塩は中位の収量
を与える.フォルムアルデヒドがアルキル化作用を有
し,蒸溜による分離が困難な2−アザビシクロ[2,2,
1]ヘプタン及びN−メチル−2−アザビシクロ[2,2,
1]ヘプタンの混合物が生成するからである. 強塩基,例えば水酸化アルカリ,アルカリ土類酸化物,
アルカリ土類ハイドロキサイド,又は有機塩基の添加に
より,アミンは2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5
−エン誘導体の塩から遊離する. 第2合成工程では,2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−
5−エンを水素化する.この操作では純粋の2−アザビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体を用いる必要
はない.その代わりに未だ水を含む粗生成物を触媒の存
在下既知方法で直接水素化できる. 水素化は,貴金属触媒,特に白金族触媒,好ましくはパ
ラジウムの存在下で加圧下で通常は行われる.この操作
はまた昇温下でも行ない得る. 水素化には遊離塩基又は溶液として得られた塩直接でも
用い得る.好ましくは,遊離の塩基を水素化する.この
方法はバッチ式でも又は連続式でも行うことができる. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン及び2−
アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンは両者共固体物質であ
る[A.Heesing and W.Herdering,Chem.Ber.116,1081−1
096,1983参照].得られる他の化合物はすべて減圧蒸溜
できる液体である. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は,形成が
逆転して部分的に原料に分解する当初の2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体より熱的に安定で
ある.揮発化合物はアミン状の匂いで特徴付けられる.
高沸点2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は実
際上無臭である. 上記方法で得られる2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ン誘導体は,さらに側鎖R1がOH,ハロゲン,又はNH基を
有するときに変性できる.例えば,N−(2−ヒドロキシ
エチル−),又はN−(2−ヒドロキシエトキシエチ
ル)−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンのOH基は次
の式に示すようにエステル化又はエーテル化できる. 式中, h,i=同一又は異なり,2,3,又は4,R2,R4,R5=炭素原子
数1〜4のアルキル,好ましくはメチル, Y=O,アルコキシ,NH,又はN−アルキル,好ましくはN
−メチル, Q=ハロゲン. 異なるアミンを選択したり2−アザビシクロ[2,2,1]
ヘプタン誘導体の側鎖の官能基を変えることによって意
図する用途に調節できる. 本発明の2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体の
製造方法は,現在まで未知であり,化学的に第3アミン
の範囲に属する各種の物質の合成を可能にする. 当業者は第3アミンは多くの異なる用途を有することを
知っている.技術的及び経済的観点からはプラスチック
工業は第3アミンの利用の特に重要な分野である. この工業においては,第3アミンは交叉結合反応の反応
促進剤として用いられる.この用途,特にポリウレタン
工業では,本発明は新規要求に有効に適合する新規タイ
プの触媒を提供する.この要求は例えば新規利用技術,
経済,工業衛生,生産安全,環境保護等から生じる. 各種の利用への適合性が優れているため,ポリウレタン
プラスチックスは工業生産に広く用いられている.更
に過去数十年,多くの種類の用途が特定の用途に向けら
れた各種の生産技術の発展に伴って生じてきた. フォーム,マイクロセルラー,エラストマー,接着剤,
ワニス等の得られる構造とは無関係に,ポリウレタン結
合はポリオール及び多官能性イソシアネートによって形
成される.更に,それぞれの用途に必要とされる各種の
補助剤,例えば,フォーム安定剤,難燃剤,乳化剤等を
一緒に用いることは技術常識である. 補助剤のうちで,触媒は重要な役割を果たす.一方で
は,触媒はウレタン結合の形成を促進する. 他方,フォーム系において,水発泡フォームを考慮する
限り,水及びイソシアネートの反応も触媒作用される.
この反応では二酸化炭素が発泡気体としてその場で発生
する. H2O+O=C=N−R →CO2+H2N−R 触媒として各種の化学構造の有機金属化合物及び第3ア
ミンを使用することは公知である.有機金属化合物のう
ちで,スズ化合物[例えば,ジブチル チン(IV) ジ
ラウレート,チン(II)ジオクトエートは最も良く知ら
れた物質である]が卓越したものである. 有機金属化合物はすべてルイス酸であり,第3アミンは
同様に強触媒作用を有するルイス塩基である. 当業者はルイス酸とルイス塩基との同時使用は通常相乗
作用で特徴付けられることを知っている. このような相乗作用系の使用はそれぞれ適用に左右され
ることが大きい. 更に,多くの適用においてアミンだけを触媒として用い
られることも公知である. 関連技術文献で数多くのアミンが触媒として示唆されて
いる[Stanford Res.Report No.10A and 10B;U11mann,4
th edition,Kunststoffhandbuch,Vol.VII,Polyurethane
s,Hanser Verlag,Munchen,Wien 1983参照]. 然しながら,当業界では広い範囲で受入れられたアミン
構造は極めて限られている.当業者には,このようなア
ミン構造は知られており,最も重要なものをあげると,
1,4−アザビシクロ[2,2,2]オクタン,ビス−(2−ジ
メチルアミノエチル)エーテル,ジメチルシクロヘキシ
ルアミン,ジメチルエタノールアミン,ジメチルベンジ
ルアミン,メチルモルフォリン,エチルモルフォリンで
ある. 実際上,アミン混合物の使用は好ましいものになること
が多い.この関連で通常使われることが少ないアミン,
例えばピペラジン誘導体,アルキル化脂肪アミン等が勧
められ,公知である. 上記のタイプの触媒のうち,広く用いることができ,高
活性を有し大規模に経済的に生産できるものが特に当業
界に受入れられる. 一定の2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体が特
にこの目的に適することが見出だされたことは驚くべき
ことである. これらの2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は
安価な原料から大規模に生産できる. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体がC−数が
同一であるにも拘らず通常の単環アミン触媒より極めて
高い活性を有することは極めて驚くべきことである.例
えば,適用された処方において,N−エチル−2−アザビ
シクロ[2,2,1]ヘプタンの作用はN,N−ジメチルシクロ
ヘキシルアミンのものと比較して2倍に達する. 窒素の置換基を適当に選択することによって生成物の活
性を必要に応じて調整できることは本発明の触媒の他の
望ましい効果である.他方,経済的観点から1,4−ジア
ザビシクロ[2,2,2]オクタンの変形は正当化されな
い. 即ち,N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
はジメチルシクロヘキシルアミンに比べて3〜4倍に活
性が増大する.n−ブチル誘導体はほぼ同様の活性を有す
るが,例えば硬質フォームの製造において良好なレベリ
ング特性を有する. 本発明の合成は本発明の触媒の合成に多数の各種のモノ
ー及びジ−官能性第1アミンの使用の可能性を提供す
る. 本発明のアミン触媒の製造にアルカノール アミン,例
えばモノエタノールアミン,2−アミノエトキシエタノー
ルを用いると,N−(2−ヒドロキシエチル)−2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン及びN−(2−ヒドロキシ
エトキシエチル)−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ンが生成する. 次のタイプの構造が,OH官能基がイソシアネートにも付
加できるためポリウレタン部分に配合できるアミン触媒
として知られている. N,N−ジメチルエタノールアミン 2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール アルカノールアミンから得られる2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプタンの触媒活性は,永く知られているアルカ
ノールアミン,N,N−ジメチルエタノールアミン及び2−
(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノールより優れ
ていることは驚くべきことである. 更に,他の利点も認められる.例えば,著しく低い揮発
性及び,ポリウレタン製品の製造中に臭公害が極めて減
少し,良好な硬化等である. 本発明の他のN−置換2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン誘導体は,ジアミンから誘導される.例えば次の親
物質からである. H2N−(CH2)n−NH2 [式中,n=2,3,4,等;エチレンジアミン,1,3−ジアミノ
プロペン等] 及び H2N−CH2−CH2−O−CH2−CH2−NH2 [ビスアミノエチルエーテル] 本発明のアミン触媒の2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
チル残基対称及び非対称誘導体から,選択した合成条件
に応じて,次のものが製造できる. N−(3−ジメチルアミノプロピル−)2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプタン N−(2−ジメチルアミノエトキシエチル−)2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン 又は ビス−(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エチル
−)エーテル. これらはすべて極めて驚くべき効果によって特徴付けら
れる. 例えば化合物 ,ビス−(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エチ
ル−)エーテル, の活性は,ビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテ
ルに比べて極めて増大し,この物質を用いてコールド
モールド フォーム[HRフォーム]が製造でき硬化は極
めて迅速に起る. 他方,その分子量及び窒素の環状置換基の結果として,
ビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテル は,ビス−(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エ
チル−)エーテルと比べて全く異なるタイプの触媒であ
る.ビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテルは水
/イソシアネート反応[発泡反応]を促進する良好な活
性を有するが,ゲル化作用は低い. このようにビス−(2−モルフォリノエチル−)エーテ
ルは,ポリエステル柔軟性フォームを製造するに適した
良好な発泡剤であるが,ゲル化効率のためにポリエーテ
ル柔軟性フォーム[コルド モールド フォーム,HRフ
ォーム]の製造には全く不適当である. 最後に,2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エンは
本発明により触媒活性を有することを指摘すべきであ
る.然しながら,この物質は極めて感受性で,熱,光,
及び/又は空気[酸素]の影響下で迅速に着色し,最終
的には分解するので実際の使用をかなり限定する欠点が
ある. 本発明が提供するポリウレタン触媒の効率は次の例によ
って説明する. 例1[比較触媒] ポリウレタン硬質フォームの製造のため,N,N−ジメチル
シクロヘキシルアミン及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,
1]オクタンとN,N−ジメチルアミノエタノールとの混合
物が触媒として通常用いられる.当業者にはN,N−ジメ
チルシクロヘキシルアミンが世界的に特に卓越した触媒
であることが知られている. 技術水準を示すため,N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,1]オクタンとN,N−
ジメチルアミノエタノールとの混合物を典型的な硬質フ
ォーム処方の比較触媒として選定した. 実験室規模で硬質フォームを製造するため次の処方を用
いた. 例2 ポリウレタン硬質フォーム適用における本発明の新規ア
ミン触媒の特性を示すために,例1と同様の処方を用い
た.相違は異なる2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
誘導体を用いたことである.それぞれのアミン濃度は例
1に示したフォーム発生時間[rise time]ができるだ
け一致するように選んだ. 表2の結果を比較すると,本発明のアミン触媒は通常の
製品に比べて驚くべき結果を生じる. 触媒,N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン[表2,2行,
例2]及びN−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘ
プタン[表2,4行,例2]を比較すると,これら両物質
は同量の炭素原子を含んでいるが,N−エチル−2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタンは2倍活性であり,発泡中
良好なレベリング特性を有することが示される. 同一量の処方を用いるL−モールド充填[容積%]はフ
ォームの流動性[flowability]を測定する目安である.
L−モールド充填[容積%]が高くなると同一処方の触
媒で達成できる流動及びレベリング特性が良好になる. 例3 この例は本発明のアミン触媒がスプレー フォームに用
いた場合にも驚くべき効果をもたらすことを説明するも
のである. アミン触媒としてN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン
の処方1は実際にも用いるスプレーフォーム処方であ
る. 処方2は同一スプレー フォーム処方であるが,N−エチ
ル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンを用いた. 処方1及び2はグスマ[Gusmer]FF装置,ARA[125]モ
デルを用い,頂温度49℃で発泡させた. 例4 包装フォームの製造にあたって,分子に少なくとも1の
OH官能基を有するアミン触媒が当業界では通常用いられ
る.即ち,アミンはフォームに固定され包装する物品に
望ましくない影響を与えない. 例えば,この分野で実際に通常用いられるタイプの触媒
は,N,N−ジメチルアミノエトキシエタノールである.比
較触媒としてN,N−ジメチルアミノエトキシエタノール
及びN,N−ジメチルアミノエタノールと比較して,N−
(2−ヒドロキシエトキシエチル)−2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン及びN−ヒドロキシ−エチル−2−
アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン物質は次の反応性を有
する. 例4の処方1及び3は,高分子量にも拘らず極めて少量
用いた2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体は処
方2及び4で用いた対応メチル化アルカノールと同様の
効率を有することを示している. 例5 器具パネルフォームはポリウレタンプラスチックスの利
用の他の重要な分野である.このタイプの製品は,フォ
ーム体[金属,プラスチック又は他の物質の支持強化材
と共に又は無しで]プラス製品の可視部を覆う装飾フォ
イルからなる. 通常はPVCフォイルが発泡用途に用いられる.然しなが
ら,PVCフォイルはアミンに極めて感受性である.当業者
には,特に発泡反応完了後に製品に化学的に配合されな
いアミン[例えば,1,4−ジアザビシクロ[2,2,1]オク
タン,トリメチルアミノエチルピペラジン等]はビニー
ル トップ コートに特に強い着色を生じることが知ら
れている.当業者はアルカノールアミン群に属する物質
に興味をいだいている. フォーム処方の成果を最適にするためPVCフォイルに接
触するアミン触媒の着色傾向を特に調べる試験を先行さ
せるのが通常である. 例5はこのような選択試験を説明するものであり,次の
アミン触媒が用いられた. A N−(2−ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン [本発明の触媒] B 1−N,N−ジメチルアミノ−3−N′,N′−ビス−
(2−ヒドロキシプロピル−)アミノプロパン [市場で入手できる比較触媒] C N,N,N′−トリメチルアミノエチルエタノールアミ
ン [市場で入手できる比較触媒] D N,N,N′−トリメチルアミノプロピルエタノールア
ミン [市場で入手できる比較触媒] E 1−(ビス−3−ジメチルアミノプロピル−)アミ
ノプロパン−2−オール [市場で入手できる比較触媒] F ジメチルアミノエタノール [市場で入手できる比較触媒] 最初のフォーム試料はできれば類似反応時間を検出する
ためビーカーで製造した. この製造には次の処方を用いた. 長方形の型[約8×8cm,側高さ約2cm]でフォイル被覆
試料を発泡させた.このため赤色PVCフォイル[Davidso
n Rubber]を型に入れ,物質を発泡させ,フォーム試料
を6分後に脱型した.これから5×5cmの大きさのフォ
ーム立方体を切断した後48時間121℃[250°F]でエー
ジングした. 着色に関して試料を肉眼検査して次の結果を得た. 表7 触媒 フォイルの着色 A[本発明] 着色を検出しない B 約50%着色 C 約50%着色 D 完全に着色 E 約70−80%着色 C 約10−20%着色 表5に示されるように,他の触媒に比較して本発明の触
媒,N−(2−ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタンを用いると,驚くべきことにPVCフォ
イルの着色が生じない. 例6 次の例は屈曲性コールド モールド フォームでビス−
(2−ジメチルアミノエチル−)エーテルと比較したビ
ス(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−エチル−)
エーテルの使用を説明する. 落球[falling−sphere]試験[Texaco法,R.L.Rowton,
J.Cell.Plast.,16,(5),287−92] によって測定したゲル化[時間に依存するフォームの%
ゲル含量]は次の通りである. 本発明の触媒アミンを用いた処方2は重合体構造の迅速
形成に優れていることが,この結果で示される.実際,
この効果は,発泡触媒,処方1のビス−(2−ジメチル
アミノエチル−)エーテルにゲル化反応を支持する触
媒,通常は1,4−アザビシクロ[2,2,1]オクタンを加え
ることによって多くは達成される. 例6,処方1によって実験室で製造されたフォームはアミ
ン臭いを有するが,処方2によって製造したフォームは
そうではない. [実施例] 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体の
製造のための一般操作指針 変型A[遊離アミンから出発] 5モルのアミンを濃塩酸又は50%硫酸で中和する.5モル
のフォルマリン水溶液を添加後pH値を2.5に調整する。
インモニウム塩溶液を40℃に加熱し,5.5モル[363.6g]
のシクロペンタジエンを加え反応混合物を沸騰させる.
反応器内の温度は当初の40℃から反応の終りに約45℃に
上昇する.シクロペンタジエンの添加完了後,攪拌を熱
を加えることなく1時間継続する. 過剰のシクロペンタジエン[部分的にはジシクロペンタ
ジエンとして]を次いで上相として分離する.5.25モル
[420g]の50%水酸化ナトリウム溶液を2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプト−5−エン誘導体が塩として溶解し
ている水相に加え,遊離塩基を分離する.水易溶性化合
物,例えば2−メチル2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
ト−5−エンで,水相をNaOH又はKOHで飽和すべきであ
る. 粗生成物を固体NaOH又はKOHの添加で乾燥し真空蒸溜す
る. 変型B[アミモニウム塩から出発] この方法は水易溶性2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エン誘導体の製造に特に適している.5モルのフォ
ルムアルデヒド水溶液を5モルのアンモニウム塩,例え
ば塩化物,硫酸塩,燐酸塩に激しく攪拌しながら加え
る.pH値を2.5に調整し,変形Aと同様に進行させる. 例1 N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[I] 変型Aに従い,443.7g[5モル]のメチルアミンの35%
水溶液を反応させる.真空蒸溜後,468gの純度99%の
[I]が67.5%の[I]を含む水性粗生成物712gから得
られる.これは理論量の83%の収率に相当する. 例2 N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[I] 337.6gの塩化メチルアンモニウムを変型Bに従って反応
させ処理する.真空蒸溜後,494gの[I]が98.5%の純
度で得られる.これは理論量の87.5%の収率に相当す
る. 例3 N−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[II] 変型Aに従って,322g[5モル]のエチルアミンの70%
水溶液を反応させ処理する.真空蒸溜後,575gの[II]
が99%の純度で得られる.これは理論量の91%の収率に
相当する. 例4 N−n−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エン[III] 変型Aに従って,296g[5モル]のn−プロピルアミン
を反応させ,[III]が98%含む生成物570gが得られ
る.これは理論量の80%の収率に相当する. 例5 N−i−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト
−5−エン[IV] 変型Aに従って,295g[5モル]のイソプロピルアミン
を反応させる.真空蒸溜後,626gの[IV]が97%の純度
で得られる.これは理論量の87%の収率に相当する. 例6 N−アリル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[V] 変型Aに従って,144g[5モル]のアリルアミンを塩酸
溶液で中和し,187.5g[2.5モル]の40%フォルマリン溶
液及び198g[3.0モル]のシクロペンタジエンと反応さ
せ処理する.真空蒸溜後,98%の[V]を含む生成物313
gが得られる.これは理論量の91%の収率に相当する. 例7 N−ブチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−
エン[VI] 変型Aに従って,365.7g[5モル]のn−ブチルアミン
を反応させ,処理後,98%の[VI]を含む生成物686gが
得られる.これは理論量の89%の収率に相当する. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体の製造の一
般操作指針 変型C 変型Aに従い,5モルのアミンをフォルマリン及びシクロ
ペンタジエンと反応させる.水及び塩含量を低下させる
ため粗生成物を次のように処理する. 250gのシクロヘキサン及び5.25モル[420g]の水酸化ナ
トリウム溶液を未反応シクロペンタジエンを含まない酸
性反応生成物に加える.相への分離は約40℃で行ない,
上相は5%Pdを有する市場で入手できる支持パラジウム
触媒[例えば,炭素上に支持された5%Pd]の添加後昇
圧下で水素化される.触媒は水素化後漏別する.水素化
生成物の共沸乾燥後[シクロヘキサンは水随伴剤として
作用する],2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタンが蒸溜
で得られる. 変型D 変型Aに従い,水易溶性,高沸点アミンを反応させる.
未反応シクロペンタジエンの分離後,200gのn−ブタノ
ール及び5.25モル[420g]の50%水酸化ナトリウム溶液
を酸性反応混合物に加える.相への分離及び水素化は変
型Cに説明したように行う.水素化生成物は,n−ブタノ
ール/水共沸を用いて共沸乾燥した後,真空蒸溜する. 例8 N−メチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(VI
I) (VII)の製造は388g[5モル]の40%メチルアミン水
溶液から出発し変型Cに従って行う.大気圧下の蒸溜で
99%の(VII)を含む生成物406gが得られる.これは理
論量の72%に相当する収率である. 沸点:134℃/1013mbar;nD20°:1.4645 例9 N−エチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(VII
I) 変型Cに従い,322g[5モル]の70%エチルアミン水溶
液を反応させる.真空蒸溜後,98.5%の(VIII)を含む
生成物463gが得られる.これは理論量の73%に相当する
収率である. 沸点:64〜65℃/27mbar;nD20°:1.4636 例10 N−(2−ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプタン(IX) 変型Dに従い,306g[5モル]のモノエタノールアミン
を反応させる.真空蒸溜で,98%の(IX)を含む粗性生
成物562gが得られる.これは理論量の78%に相当する収
率である. 例11 N−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
(X) 変型Cに従い,296g[5モル]のn−プロピルアミンを
反応させる.真空蒸溜後,98%の(X)を含む生成物575
gが得られる.これは理論量の81%に相当する収率であ
る. 例12 N−i−プロピル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ン(XI) 変型Cに従い,296g[5モル]のイソプロピルアミンを
反応させる.真空蒸溜後,99%の(XI)を含む生成物580
gが得られる.これは理論量の85%に相当する収率であ
る. 沸点:71.5℃/25mbar;nD20°:1.4651 例13 N−(3−メトキシプロピル−)2−アザビシクロ[2,
2,1]ヘプタン(XII) 変型Cに従い,445g[5モル]の3−メトキシプロピル
アミンを反応させる.蒸溜物の重量は624gで,99%の(X
II)を含む.これは理論量の73%に相当する収率であ
る. 例14 N−n−ブチル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン
(XIII) 変型Cに従い,366g[5モル]のn−ブチルアミンを反
応させる.真空蒸溜後,98.5%の(XIII)を含む生成物7
00gが得られる.これは理論量の90%に相当する収率で
ある. 例15 N−(2−エチルヘキシル−)2−アザビシクロ[2,2,
1]ヘプタン(XIV) 変型Cに従い,645g[5モル]の2−エチルヘキシルア
ミンを反応させる.真空蒸溜後,98%の(XIV)を含む生
成物897gが得られる.これは理論量の70%に相当する収
率である. 例16 N−(2−ヒドロキシエトキシエチル−)2−アザビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン(XV) 変型Dに従い,525g[5モル]のジグリコールアミンを
反応させる.真空蒸溜後,97.5%の(XV)を含む粘性液
体生成物646gが単離される.これは理論量の68%に相当
する収率である. 例17 N−シクロヘキシル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン(XVI) 変型Cに従い,496g[5モル]のシクロヘキシルアミン
を反応させる.真空蒸溜後,99%の(XVI)を含む生成物
760gが得られる.これは理論量の84%に相当する収率で
ある. 例18 N−ベンジル−2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン(X
VII) 変型Cに従い,536g[5モル]のベンジルアミンを反応
させる.真空蒸溜後,98.5%の(XVII)を含む生成物846
gが得られる.これは理論量の89%に相当する収率であ
る. 例19 ビス(2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプチル−)エチル
エーテル(XVIII) 変型Dに従い,520g[5モル]のビスアミノジエチルエ
ーテルを反応させる.真空蒸溜後,98%の(XVIII)を含
む生成物1,200gが得られる.これは理論量の89%に相当
する収率である. 例20 N−(2−ヒドロキシプロピル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン(XIX) 変型Dに従い,950g[5モル]の1−アミノ−2−プロ
パノールを反応させる.真空蒸溜後,96.5%の(XIX)を
含む粘性液体817gが得られる.これは理論量の42%に相
当する収率である. 例21 N−(3−ジメチルアミノプロピル−)2−アザビシク
ロ[2,2,1]ヘプタン(XX) 変型Dに従い,511g[5モル]のジメチルアミノプロピ
ルアミンを反応させる.真空蒸溜後,97%の(XX)を含
む黄色液体103gが得られる.これは理論量の11%に相当
する収率である.残留物から187gの第2留分[b.p.142
〜146℃/25mbar]が単離できる.この留分から3成分が
GC分析で検出された. 2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン誘導体の変型 エステル化 例22 N−(2−アセトキシエトキシエチル−)2−アザビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン(XXI) 198g[1.94モル]の無水酢酸を286g[1.55モル]のN−
(2−ヒドロキシエトキシエチル−)2−アザビシクロ
[2,2,1]ヘプタン(XV)に,温度を50乃至60℃に維持
し湿分の不存在下で加える.混合物を3時間沸騰状態に
保つ.冷却後,200mlのエーテルを加える.生成物をソー
ダ溶液で中和し,中性になるまで洗浄しエーテルを除い
た後,高真空で蒸溜する.主留分の重量は185gで99%の
(XXI)を含む.これは理論量の52%に相当する. エーテル化 例23 N−(2−ジメチルアミノエトキシエチル−)2−アザ
ビシクロ[2,2,1]ヘプタン(XXII) 80g[2.0モル]のNaOHを384g[2.7モル]のN−(2−
ヒドロキシエチル−)2−アザビシクロ[2,2,1]ヘプ
タン(IX)に加え,攪拌しながら105℃に加熱する.30分
以内に約250mlのトルエン中の1−クロロ−2−ジメチ
ルアミノエタンの新しい溶液[288g(2.0モル)のハイ
ドロクロリド及び240gの50%水酸化ナトリウム溶液から
出発]を激しく攪拌しながら加える.還流温度に6時間
加熱後,生成物を室温に冷却し,沈澱NaClを漏別する.
トルエンで2回洗浄後,溶媒を除き,生成物を40−cmパ
ック カラムを用いて真空蒸溜する.99.5%の(XXII)
を含む主留分150gが得られる.これは,用いた1−クロ
ロ−2−ジメチルアミノエタン ハイドロクロリドに関
し理論量の40%の収率に相当する.
Claims (5)
- 【請求項1】一般式 の2位置及び場合により3位置が置換された2−アザビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン誘導体、又は、一般
式 の対応2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体を包
含し、単独又は他の触媒との混合物として用いるポリウ
レタン及びポリエポキシ樹脂の製造用の触媒。 上記式中、 R1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜
8のアルケニル基、炭素原子数5〜9のシクロアルキル
又はアルキルシクロアルキル基、ベンジル又は炭素原子
数8〜10のアルキルベンジル基、炭素原子の3〜10とヘ
テロ原子N、O又はSの1以上とを有するヘテロアリー
ル基、 −(CH2)a−P、 −(CH2)b−T−(CH2)c−U、又は −(CH2)d−V−(CH2)e−W−(CH2)f−X、 [式中、a乃至fは2、3又は4であり、 P、U、Xは、同一又は異なるものであって、OH、O−
アシル、N−アシル、N−アルキル、N−ジアルキル
で、該アルキル基は1〜4の炭素原子を有し、好ましく
はメチルであるか、又はアザビシクロ[2.2.1]ヘプチ
ルであり、 T、V、Wは、同一又は異なるものであって、OH、NH又
はN−アルキルで、該アルキル基は1〜4の炭素原子を
有し、好ましくはメチルである] を表わし、 R2は、水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基、好まし
くは水素を表わす。 - 【請求項2】シクロペンタジエンをアンモニアの強酸塩
又は第1アミンの該塩及びアルデヒドと、次の式、 [式中、 R1は、非分枝鎖で炭素原子数3〜8及び分枝鎖で炭素原
子数5〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニ
ル基、炭素原子数5〜9のシクロアルキル又はアルキル
シクロアルキル基、炭素原子の3〜10とヘテロ原子N、
O又はSの1以上とを有するヘテロアリール基、 −(CH2)a−P、又は −(CH2)b−T−(CH2)c−U (式中、a乃至cは2、3又は4であり、 P、Uは、同一又は異なるものであって、OH、O−アシ
ル、N−アシル、N−アルキル、N−ジアルキルで、該
アルキル基は1〜4の炭素原子を有し、好ましくはメチ
ルであるか、又はアザビシクロ[2.2.1]ヘプチルであ
り、 Tは、OH、NH又はN−アルキルで、該アルキル基は1〜
4の炭素原子を有し、好ましくはメチルである) を表わし、 R2は、水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基、好まし
くは水素を表わし、 Xは強酸の残基を表わす。] に従って反応させて、2位置又は場合により3位置が置
換された2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
誘導体を製造し、 該塩を少なくとも当量の強塩基で中和するか又は塩基性
交換樹脂で処理して遊離塩基を形成させ、 場合により貴金属触媒の存在下において該遊離塩基を接
触水素化することによって対応2−アザビシクロ[2.2.
1]ヘプタン誘導体とし、 場合によって、得られた化合物のR1位置の置換基がOH、
NH又はハロゲン基(特に塩素)を含むものを、カルボン
酸、その無水物又はハロゲニドのようなアシル化剤によ
り、次の式 [式中、 gは、2、3又は4であり、 Yは、酸素、1以上の炭素原子数2〜4のアルコキシ
基、NH又はN−アルキル、特にN−メチルであり、 Zは、OH、ハロゲン、特に塩素、アシロキシであり、 R2は、水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基、好まし
くは水素であり、 R3は、炭素原子数1〜4のアルキル基、好ましくは水素
である。] に従って転換させるか、又は、得られた化合物のR1位置
の置換基がOH基を含むものを、強塩基の存在下で、ハロ
ゲン含有化合物、特に2−、3−、又は4−ハロゲンア
ルキルアミン(好ましくは塩素化合物)により、次の式 [式中、 h、iは、同一又は異なるものであって、2又は3であ
り、 Yは、酸素、1以上の炭素原子数2〜4のアルコキシ
基、NH又はN−アルキル、特にN−メチルであり、 Qは、ハロゲン、特に塩素、プソイドハロゲン、サルフ
ェート、又はスルフォネートであり、 R2は、水素又は炭素原子数1〜4のアルキル基、好まし
くは水素であり、 R4、R5は、同一又は異なるものであって、炭素原子数1
〜4のアルキル基、好ましくはメチル基を表わす。] に従って転換させることによって2−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン誘導体を得る方法。 - 【請求項3】式 [式中、R1は、エチル、プロピル、i−プロピル、アリ
ル及びブチルからなる群から選ばれる置換基を表わ
す。] の2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン誘導
体。 - 【請求項4】式 [式中、R1は、3−メトキシプロピル、n−ブチル、2
−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエトキシエチル、シ
クロヘキシル、ベンジル、3−ジメチルアミノプロピ
ル、2−アセトキシエトキシエチル及び2−ジメチルア
ミノエトキシエチルからなる群から選ばれる置換基を表
わす。] の2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体。 - 【請求項5】ビス−(2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプ
チル−エチル)−エーテル。
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