JPH07149040A - 記録用紙 - Google Patents

記録用紙

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JPH07149040A
JPH07149040A JP6235400A JP23540094A JPH07149040A JP H07149040 A JPH07149040 A JP H07149040A JP 6235400 A JP6235400 A JP 6235400A JP 23540094 A JP23540094 A JP 23540094A JP H07149040 A JPH07149040 A JP H07149040A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インク吸収性、耐水性に優れ、インクジェッ
ト、PPC、感熱溶融転写機、ペンプロッター等各種記
録に適した記録用紙を提供する。 【構成】基材1の少なくとも一方の面にインク受容層2
を形成する。インク受容層2の樹脂はポリビニルピロリ
ドンと、メタクリル酸メチル・メタクリル酸n−ブチル
・(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル・メタクリ
ル酸2−ジメチルアミノエチル等の少なくとも4種のモ
ノマーからなる塩基性の(メタ)アクリル酸エステル共
重合体とから成り、更にインク受容層2はマット化剤と
して好適にはスメクタイトを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録用紙に係り、特にイ
ンクジェット、PPC、感熱溶融転写等のオフィスや家
庭で汎用されている出力機に共用できる記録用紙に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決すべき課題】従来記録用紙
としては、熱溶融転写、PPC、ペンプロッタ、インク
ジェット等の印字手段に適したものがそれぞれ提案され
ている。例えば、インクジェット記録用の材料として
は、通常の紙の他、紙の表面に多孔質或いはポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、ゼラチンのような
水溶性樹脂からなるインク受容層を設けたものが用いら
れている。このようなインクジェット用の記録用紙は、
インクの吸収がよく、しかも耐水性を備えていることが
要求され、このためインク受容層の樹脂としてグラフト
コポリマー及び/又はブロックコポリマーを用い、吸水
性と耐水性の両性能を満たすようにしたものが提案され
ている(特開昭61−21780号公報)。
【0003】しかし、このようなブロックコポリマーは
重合方法に手間がかかり、しかも十分に満足する性能は
得られていない。また耐水性と親水性をもたせるため
に、インク受容層の樹脂として親水性のポリビニルピロ
リドン(以下、PVPという)と酸性成分である(メ
タ)アクリル酸型のポリマーを配合したもの(特開昭6
2−218181号公報)や、インク受容層の樹脂とし
て特定の(メタ)アクリル酸のポリマーを用いたもの
(特開昭62−222884号公報、特開昭63−17
3678号公報)などが提案されているが、(メタ)ア
クリル酸系ポリマーのみではインクの吸収性が悪く、イ
ンク乾燥速度が著しく遅いという難点がある。また酸性
の(メタ)アクリル酸型ポリマーはPVPと混合する場
合PVPとの相溶性が悪く、均一な塗膜を形成するのが
困難であり、また塗膜の物性の調整を容易に行うことが
できないという難点がある。
【0004】ところで一般にインクジェット記録用材料
のインク受容層は、水性インクのみを吸収・保持する処
理が施されていたが、近年になってインク受容層の樹脂
として親水性樹脂と親油性樹脂とを配合することによ
り、インクジェット用とPPC(電子写真複写機)用に
共用できる材料が提案されている(特開平5−1779
21号公報)。このような記録用紙のインク受容層は、
水性のインクに対する吸収性、耐水性に加えてトナー接
着性が付与されているが、更に感熱溶融転写やペンプロ
ッターによる記録に汎用の記録用紙は未だ提案されてい
ない。
【0005】本発明は、このような従来の記録用紙の難
点に鑑みなされたもので、インクジェット用の記録用紙
として必要な性能を備え、更にPPC、感熱溶融転写、
ペンプロッター等に共用できる記録用紙を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の記録用紙は、基材と、基材の少なくとも一方
の面に設けられたインク受容層とから成り、このインク
受容層はその樹脂成分が、親水性樹脂としてポリビニル
ピロリドン、親油性樹脂として少なくとも4種のモノマ
ーからなる塩基性の(メタ)アクリル酸エステル共重合
体を用いたものである。
【0007】基材としては、通常の紙、トレーシングペ
ーパー、コーティング紙、ポリエステル等のプラスチッ
クフィルム、布等を用途に応じて適宜選択して用いるこ
とができる。記録用紙を原図として或いはOHP用に用
いる場合にはプラスチックフィルムのような実質的に透
明な基材を用いる。更にトレーシングペーパーに代る基
材として、プラスチックフィルムの片面或いは両面に和
紙を貼着して成る基材が好適に用いられる。このような
基材は保存時の湿気や加熱に対する平面性、寸法安定性
があり、筆記性に優れている。プラスチックフィルムに
貼着される和紙としては、坪量約6〜29g/m2のも
のが好ましい。和紙をプラスチックフィルムに貼着する
場合、例えば尿素樹脂系、フェノール系、レゾルシノー
ル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系、アク
リル系等の接着剤を用いてもよい。
【0008】基材の厚さは、特に限定されず記録用紙と
して必要な厚さ(例えば38〜250μm)を備えてい
ればよい。インク受容層はこのような基材の片面あるい
は両面に設けられ、樹脂成分として親水性樹脂及び親油
性樹脂を含み、好適にはマット化剤を含有するものであ
る。
【0009】親水性樹脂としてはポリビニルピロリドン
を、親油性樹脂としては少なくとも4種のモノマーから
なる塩基性の(メタ)アクリル酸エステル共重合体を用
いる。ポリビニルピロリドンは親水性樹脂であり、ペン
プロッタ等に使用される油性インクに用いられる有機溶
媒、例えばトルエン、キシレン、ケトン類、エステル類
等には一般に不溶又は難溶であるので、これらのインク
で記録した場合にも塗膜が侵されにくく、良好な記録を
行うことができる。更にインクジェットのように水系の
インクに対するインク吸収性及びインク発色性に優れ、
特に後述する(メタ)アクリル酸エステル共重合体と組
合せることにより、インクジェット用の記録用紙として
必要な性能、例えばインク吸着性、耐水性、耐候性等を
向上させることができる。
【0010】ポリビニルピロリドンの分子量は10万以
上、好ましくは30万〜150万のものが用いられる。
分子量が10万未満の場合には被膜性が低く、塗膜にす
ることが困難である。一方、150万を超えるとポリマ
ー溶液の粘度が高くなり過ぎ、形成される被膜のレベリ
ング性が低くなる等好ましくない。ポリビニルピロリド
ンの含有量は後述する(メタ)アクリル酸エステル共重
合体のモノマー組成により異なるが、下限は樹脂成分の
10%以上、好ましくは50%以上であり、上限は90
%以下、好ましくは80%以下である。このような範囲
とすることにより、インク受容層の耐水性と吸水性の両
方の性能を満足させることができる。
【0011】親油性樹脂である塩基性の(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体は、少なくとも(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル(HEMA或いはHEA)とメ
タクリル酸2−ジメチルアミノエチル(DMMA)とを
含む親水性モノマーと、少なくともメタクリル酸メチル
(MMA)とメタクリル酸n−ブチル(BMA)とを含
む耐水性(親油性)モノマーとから構成される、少なく
とも4元以上の共重合体であり、本発明における個々の
モノマー特性を阻害しない限り、5元以上のものも使用
できる。
【0012】このように塩基性の(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体を用いることにより、トナーの接着性及
びポリビニルピロリドンとの相溶性を高めることができ
る。また、少なくとも2種類の親水性モノマーと少なく
とも2種類の耐水性モノマーとを組合せた4元以上とす
ることにより、これらモノマーの配合比を適当に選択し
て、親水性と耐水性のバランスを調整することができ、
しかも塗膜の物理的性質などの他の性能の調整が容易と
なる。
【0013】親水性モノマーと耐水性(親油性)モノマ
ーとの比率は、モル比で約1:1程度、好ましくは親水
性モノマー(DMMA及びHEMA或いはHEA)の含
有量がモノマー全体に対し30〜70モル%、好ましく
は40〜60モル%、更に好ましくは45〜50モル%
とする。親水性モノマーが多すぎると、PVPと混合し
た場合にインクの吸着力は上がるが、PVPとの混合比
を調節しても塗膜が溶けやすくなり、インクの乾燥性が
低下する。また親水性モノマーが70モル%以上ではP
PCのトナーの接着性が悪くなる。一方、親油性モノマ
ーが多すぎる場合には、PVPとの相溶性が低下し、イ
ンクの吸収速度が悪くなり、乾燥速度が低下する。
【0014】親水性モノマーは、少なくともDMMA及
びHEMA或いはHEAとからなる。親水性モノマーの
うちDMMAは、アミノ基を含み、ポリマーを塩基性に
する成分で、インクの吸収性、吸着性を高めることがで
きる。その結果耐候性や解像力を向上させ、発色性も上
げることができ、更にPPCのトナーバインダー及び熱
溶融転写リボンのインクとの接着性を高めることができ
る。またDMMAを使用することにより、共重合体とポ
リビニルピロリドンとの相溶性を高めることができる。
【0015】一方、親水性モノマーのHEMA或いはH
EAは、親水性を損うことなく耐水性を向上させること
ができ、HEMA及びHEAはいずれか一方或いは両者
を共に用いることができる。またDMMAとHEMA或
いはHEAとの比率はモル比で3:1〜1:3、好まし
くは2:1〜1:2の範囲である。このような範囲とす
ることにより、トナーあるいは溶融インクとの接着性及
び水溶性インクの吸着性を高め、かつ適当なインクの乾
燥速度を保つことができる。
【0016】親油性モノマーは、少なくともMMA及び
BMAとからなる。MMA及びBMAは、その添加によ
りインク受容層の耐水性を向上させることができるとと
もに塗膜の適度な硬度を保つことができる。従って、こ
れら親油性モノマーを加えることによりペンプロッター
用の記録用紙に要求される耐スクラッチ性のような性能
を付与することができる。これら親油性モノマーのうち
MMAとBMAとの比率は、モル比で10:1〜2:
1、好ましくは5:1〜4:1の範囲である。このよう
な範囲とすることにより、両者を混ぜてもブロッキング
を生じることがなく、しかも塗膜の硬度を最適に保つこ
とができる。
【0017】また、これらの性能を阻害しない範囲で
(メタ)アクリル酸エチル(EMA)等の親油性モノマ
ーや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル(HP
MA)、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の
親水性モノマーを併用することができる。更に必要に応
じて、基材とインク受容層(以下、第一インク受容層と
いう)との間に第一インク受容層よりインク吸収量の多
い第二のインク受容層を形成することができる。かかる
第二のインク受容層は、第一インク受容層が速やかに吸
収したインクをオーバーフローさせることなく多量に吸
収し、第一インク受容層の吸収速度の低下を防ぐための
ものである。即ち、インク吸収量が少ない物質を用いた
場合、第一インク受容層が吸収したインクが下層へ吸収
しきれずインクの乾燥が遅くなったり、必要以上に横方
向に浸透・拡散することになり、記録画像の解像力が低
下し、高品質の記録画像を形成し得なくなってしまうか
らである。
【0018】上記の要求を満足する第二のインク受容層
は、水系インクに対して膨潤性を有し、第一インク受容
層の形成時に溶解又は膨潤されない水溶性ないし親水性
樹脂により構成されるのが好ましい。このような樹脂と
しては、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、
アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ポリフェニルアセトアセタール、ポ
リエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
ピリジウムハライド、メラミン樹脂、ポリウレタン、ポ
リビニルアルコール、ポリエステル、ポリアクリル酸ソ
ーダ、アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂が挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上を混合して使用す
る。特にポリビニルアルコールが吸収性と被膜形成性の
点で好ましい。また、支持体との密着性や成膜強度等の
改善の為に他の樹脂を併用することも可能である。
【0019】第二のインク受容層に好適に使用されるポ
リビニルアルコールは、インク吸収性を増加させるため
に、けん化度はより高い方が好ましいが、塗膜の吸湿に
よるべたつきを抑えることができ、しかも必要な親水性
を保持するために70%以上、好ましくは90%以上の
ものが使用される。第一インク受容層の厚さとしては、
インクの量や使用される樹脂の種類により一概には言え
ないが、通常5〜50μm、好ましくは10〜20μm
の範囲が好適である。5μm以上としたのはインク吸着
性を維持することができるからであり、一方50μm以
下としてのはカールの発生を防止することができるから
である。
【0020】本発明の記録用紙は、筆記性を付与するた
めにマット化されていることが好ましい。このため、基
材自体をマット化しても、インク受容層を形成する樹脂
中にマット化剤を添加してもよく、又両者を併用しても
よい。マット化の方法としては、基材がプラスチックフ
ィルムの場合には、サンドブラスト法、ケミカルマット
法、マット化剤を添加する方法等の公知の方法が採用で
きる。
【0021】特に本発明のインク受容層はマット化剤を
添加することによりインク受容層のインク吸収性を高め
ることができる。マット化剤としては、シリカ(非結晶
性シリカ)、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、合成ゼオライト、アルミナ
等の公知のマット化剤の他、スメクタイトを用いること
ができ、これらマット化剤は単独で或いは2種以上混合
して用いることができる。
【0022】これらマット化剤のうち特に透明性、イン
ク吸収性の点でスメクタイトが好ましい。スメクタイト
は、層構造をとり、層間に交換性陽イオンが少数入り、
通常2枚の水分子層を持つので、水分子を吸着しやす
く、特にインクジェット記録に際してのインク吸収性が
著しく向上する。また表面積の値が大きい(ヘクトライ
トで約600m2/g)ので、その点でもインク吸収性
を高める効果がある。更に、スメクタイトは公知のマッ
ト化剤に比べ粒径が非常に小さい(層の厚さ方向で約1
0オングストローム、面方向でμオーダー)ので、添加
してもヘーズ値(HAZE)が上がることなく、透過濃
度の高いクリアな塗膜を得ることができる。従って、本
発明の記録用紙をOHPに使用する場合や第2原図とし
て用いる場合には特に好適である。
【0023】マット化剤の添加量は、通常、樹脂100
に対し5〜200部程度である。添加量が200を超え
ると、樹脂のバインディング能力がなくなってしまい好
ましくない。本発明のインク受容層は、マット化剤の
他、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加
剤を添加することができる。特に紫外線吸収剤を添加す
ることにより、屋外ディスプレイとしての使用に耐えう
るため好ましい。
【0024】本発明の記録用紙は、上述したインク受容
層を構成する樹脂及びマット化剤その他添加剤を適当な
溶剤に分散若しくは溶解したものを基材の片面あるいは
両面に塗布・乾燥することにより形成する。溶剤として
は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチルアルコール、
メチルアルコール、イソプロピルアルコール等が用いら
れる。尚、インク受容層の厚さは特に限定されないが、
通常0.1〜50μm程度、好適には1〜20μm程度
である。50μmを超えると、インクの吸収が記録層表
面だけの吸収になってしまい、十分なインク濃度を得る
ことができない。
【0025】図1(a)〜(c)に本発明の記録用紙の
構造を例示したもので、(a)は基材1の片面にインク
受容層2を設けたもの、(b)及び(c)は両面に設け
たものである。基材1の片面にインク受容層2を設ける
場合には、基材1の反対側の面に必要に応じてカール防
止、搬送性向上、帯電防止等のためのバックコート層3
を設けることができる。このバックコート層3はトレー
ス性を兼ねたものであってもよく、このようなバックコ
ート層3の材料としては、ポリウレタン樹脂、セルロー
ス樹脂、アクリル樹脂、水溶性樹脂等が挙げられる。
【0026】また基材1としてプラスチックフィルムを
用いる場合には、インク受容層2(及びバックコート層
3)との接着性を高めるために、層が形成するフィルム
面に予めプライマー層(図示せず)を形成しておくこと
が好ましい。プラスチックフィルムとして易接着処理さ
れたものを用いてもよい。プライマー層の樹脂として
は、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン、アクリロニト
リル、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0027】基材1として、ポリエステルフィルムのよ
うなプラスチックフィルム10に和紙あるいはトレース
紙11を貼着したものを用いる場合には、このようなプ
ライマー層を設けることなく、和紙あるいはトレース紙
11の上に直接インク受容層2を設けることができる
(図1(c))。このように構成される本発明の記録用
紙は、インクジェット記録の他、感熱溶融転写記録、P
PC等の記録手段のインクやトナーに対し、優れた定着
性を備え、プロッター等の記録手段における水性又は油
性インクの吸収性や定着性にも優れ、更に耐水性、塗膜
の適度な硬度等の物性を有し、インクジェット記録につ
いてもインク吸収性、乾燥性、発色性に優れているの
で、これら記録手段の記録用紙として共用することでき
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。尚、実施
例1〜3及び比較例3において(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体としては、MMAを45モル%、BMAを
10モル%、HEMAを30モル%、DMMAを15モ
ル%の割合で共重合させたものを用いた。 実施例1 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製した。
【0029】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 (メタ)アクリル酸エステル共重合体 2重量部 メチルセロソルブ 45重量部 この記録用紙をインクジェットプリンター(DESKJET 50
0J:ヒューレットパッカード社製)、PPC(RICOPY F
T-5500:リコー社製)、感熱溶融転写装置(オアシス30
LXII:富士通社製)およびカラープロッター(FPG-30
0:富士通社製)で記録し、インクの受容性等の性能を
調べた。その結果、インクジェットのインクの乾燥速度
は良好であり、PPCトナーの接着性及び溶融インクの
接着性も実用上問題のない印字が得られた。またカラー
プロッターでも良好な印字が得られた。
【0030】比較例1 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製し、実施例1と同様に
インクの受容性等の性能を調べた。
【0031】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 スチレン−アクリル酸共重合体 2重量部 メチルセロソルブ 45重量部 その結果、インクジェットのインクの乾燥速度は実施例
1の記録用紙より遅く、またトナー及び溶融インクの接
着性はいずれも実施例1より劣っていた。
【0032】比較例2 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製し、実施例1と同様に
インクの受容性等の性能を調べた。
【0033】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 MMAポリマー 2重量部 (パラロイドA−11:ローム&ハース社) メチルセロソルブ 45重量部 その結果、インクジェットのインクの乾燥速度は実施例
1の記録用紙より遅く、またトナー及び溶融インクの接
着性はいずれも実施例1より劣っていた。
【0034】比較例3 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製し、実施例1と同様に
インクの受容性等の性能を調べた。
【0035】 (メタ)アクリル酸エステル共重合体 5重量部 メチルセロソルブ 45重量部 その結果、インクジェットのインクの乾燥速度が著しく
悪く、インクは殆ど吸収されていなかった。 実施例2 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製した。
【0036】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 (メタ)アクリル酸エステル共重合体 2重量部 非結晶性シリカ 4重量部 (ミズカシルP78A:水澤化学社製) メチルセロソルブ 81重量部 この記録用紙をインクジェットプリンター(DESKJET 50
0J:ヒューレットパッカード社製)、PPC(RICOPY F
T-5500:リコー社製)、感熱溶融転写装置(オアシス30
LXII:富士通社製)およびカラープロッター(FPG-30
0:富士通社製)で記録し、インクの受容性等の性能を
調べた。その結果、インクジェットのインクの乾燥速度
は速く、ブロッキングも生じなかった。またPPCトナ
ーの接着性及び溶融インクの接着性も良好で、カラープ
ロッターによるプロットも細線、色再現等の面で良好な
印字が得られた。 実施例3 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して、塗膜の透過性が非常に優れた記録用
紙を作製した。
【0037】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 (メタ)アクリル酸エステル共重合体 2重量部 合成スメクタイト 4重量部 (SWN:コープケミカル社製) メチルセロソルブ 81重量部 この記録用紙をインクジェットプリンター(DESKJET 50
0J:ヒューレットパッカード社製)、PPC(RICOPY F
T-5500:リコー社製)、感熱溶融転写装置(オアシス30
LXII:富士通社製)およびカラープロッター(FPG-30
0:富士通社製)で記録し、インクの受容性等の性能を
調べた。その結果、インクジェットのインクの乾燥速度
が非常に速く、ブロッキングも生じなかった。またPP
Cトナーの接着性及び溶融インクの接着性も良好で、カ
ラープロッターによるプロットも細線、色再現等の面で
良好な印字が得られた。 比較例4 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製し、実施例1と同様に
インクの受容性等の性能を調べた。
【0038】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 スチレン−アクリル酸共重合体 2重量部 (ジョンクリル586:ジョンソンポリマー社製) 非結晶性シリカ 4重量部 (ミズカシルP78A:水澤化学社製) メチルセロソルブ 81重量部 その結果、インクジェットのインクの乾燥速度は速い
が、PPCトナーの接着性や溶融インクの接着性が著し
く劣っていた。 実施例4 基材としてポリエステルフィルム(ルミラーS−14:
東レ社製)を用い、この基材面に下記処方のインク受容
層用塗工液をバーコーターで乾燥厚さ8μmとなるよう
に塗布・乾燥して記録用紙を作製し、実施例1と同様に
インクの受容性等の性能を調べた。尚、(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体としては、MMAを42モル%、
BMAを8モル%、HEMAを25モル%、DMMAを
15モル%、EMAを5モル%、HPMAを5モル%の
割合で共重合させたものを用いた。
【0039】 PVP(K−90:ISP社製) 3重量部 (メタ)アクリル酸エステル共重合体 2重量部 メチルセロソルブ 45重量部 その結果、実施例1と同様にインクジェットのインクの
乾燥速度は良好であり、PPCトナーの接着性及び溶融
インクの接着性も実用上問題のない印字が得られた。ま
た、カラープロッターでも良好な印字が得られた。
【0040】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明によればインク受容層の樹脂としてポリビニルピロ
リドンと特定のモノマーからなる塩基性の(メタ)アク
リル酸エステル共重合体とを組合せることにより、イン
クジェットのインクの吸収性及び乾燥性に優れ、しかも
耐水性、耐候性の記録用紙が得られる。特にこれらの樹
脂にマット化剤を添加することにより、インク吸収性を
著しく向上させることができる。また本発明によればイ
ンクジェットのみならずPPCトナー、溶融インクの接
着性も良好で、また耐スクラッチ性などペンプロッター
に要求される性能も備えた記録用紙を得ることができ
る。更に本発明によれば、マット化剤として特定のもの
を使用することにより、透過性があり原図としても使用
できる記録用紙を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録用紙の構造を示す図。
【符号の説明】
1・・・・・・基材 2・・・・・・インク受容層 11・・・・和紙

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と、前記基材の少なくとも一方の面に
    設けられたインク受容層とから成り、前記インク受容層
    はその樹脂成分としてポリビニルピロリドン及び少なく
    とも2種の親水性モノマーと少なくとも2種の親油性モ
    ノマーからなる塩基性の(メタ)アクリル酸エステル共
    重合体を含むことを特徴とする記録用紙。
  2. 【請求項2】前記塩基性の(メタ)アクリル酸エステル
    共重合体は、親水性モノマーとして少なくとも(メタ)
    アクリル酸2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸2−
    ジメチルアミノエチルを含み、かつ親油性モノマーとし
    て少なくともメタクリル酸メチル及びメタクリル酸n−
    ブチルを含むことを特徴とする請求項1記載の記録用
    紙。
  3. 【請求項3】前記インク受容層が、マット化剤を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の記録用紙。
  4. 【請求項4】前記マット化剤がスメクタイトであること
    を特徴とする請求項3記載の記録用紙。
  5. 【請求項5】前記基材が、プラスチックフィルムの両面
    に和紙を貼着により積層して成ることを特徴とする請求
    項1から4のいずれか1項記載の記録用紙。
  6. 【請求項6】実質的に透光性を備えていることを特徴と
    する請求項4記載の記録用紙。
  7. 【請求項7】インクジェット、熱溶融転写、PPC及び
    ペンプロッタに共用されることを特徴とする請求項1か
    ら6のいずれか1項記載の記録用紙。
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