JPH07148641A - 工作機械の温度制御方法及びその装置 - Google Patents

工作機械の温度制御方法及びその装置

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JPH07148641A
JPH07148641A JP6913294A JP6913294A JPH07148641A JP H07148641 A JPH07148641 A JP H07148641A JP 6913294 A JP6913294 A JP 6913294A JP 6913294 A JP6913294 A JP 6913294A JP H07148641 A JPH07148641 A JP H07148641A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】機体の定常偏差を少なくする。 【構成】工作機械を構成し発熱する構成要素41に熱媒
体液を接触させて、構成要素41の温度を一定温度に間
接温度制御する工作機械の温度制御方法である。熱媒体
液を構成要素41に接触させて熱交換し、この熱交換後
に熱交換噐10で熱媒体液を冷却媒体で冷却し、この冷
却後熱媒体液の顕熱温度上昇値をセンサーS2で測定
し、この顕熱温度上昇値により前記熱媒体液の冷却温度
を冷凍圧縮機12をインバータ制御して制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械の温度制御
方法及びその装置に関する。更に詳しくは、工作機械の
機体の温度制御において、過渡偏差および定常偏差の大
きさを小さくした工作機械の温度制御方法とその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の機体は、環境温度、発熱部か
らの熱などにより変形する。機体の熱変形は、加工精度
に影響をおよぼすので、従来から機体各部の温度を一定
温度にコントロールすることが行われる。この温度制御
の方法は、種々提案されているが通常温度制御された液
体を工作機械の発熱部に流して、発熱部を冷却する間接
制御方法が行われている。この液体の設定温度は、室温
または構成要素中の時定数が最大のものに追従させて制
御されている。この制御方法は、工作機械の熱変形を最
小にし、加工誤差を小さくする。この制御方法は公知の
技術であり、室温追従制御または機体温度追従制御と呼
ばれている。
【0003】従来は、工作機械の液温による間接制御を
室温追従制御または機体温度追従制御で行う場合の制御
動作として、2位置制御が用いられてきた。2位置制御
の場合、制御される液体温度の温度変動幅σ(k)は次
のようになる。
【0004】
【式1】 ただし、QR:温度制御装置の冷却容量で単位は(kcal/
h)、Kr:放熱係数で単位は(Kcal//h度C)、Δ:2
位置(ONーOFF動作)温度調節器の動作隙間で単位
は(度℃)、L:制御動作を開始してから、その温度変
化を温度検出器(センサー)で検知するまでの無駄時間
であり、単位は(h)、T:温度制御対象の時定数であ
り、単位は(h)、γ:負荷率(発熱量と冷却容量との
比)、exp:自然対数である。
【0005】また、2位置制御では、次式で表せる制御
量(制御された液温)の定常偏差Δθ0(度C)を生じ
る。
【0006】
【式2】 温度変動幅σ、定常偏差Δθ0のいずれもQRが大きくな
る程大きくなる。QRは、工作機械の発熱量が大きくな
れば当然大きくするから、最近のように発熱量が大きい
工作機械では温度変動幅σと定常偏差Δθ0が許容値を
越えてしまうことがある。
【0007】積分動作を含むPID制御を用いれば、定
常偏差Δθ0は0となるが、PID制御は、無駄時間が
最小になる点(工作機械の温度制御の場合は熱交換器出
口)を検知しなければ制御量の過渡偏差が大きくなり整
定時間が長くなる。しかし、熱交換器出口液温を検知し
て制御する間接制御では、次式で示される機体の定常偏
差(機壁温度と熱媒体液温との差)Δθw1(度C)を生
じる。
【0008】
【式3】 ただし、Q:機壁から熱媒体液に伝達される熱負荷(kc
al/h)、α:機壁と熱媒体液との間の平均熱伝達率(kc
al/m2h度C)、F:伝熱面積(m2)、W:熱媒体液の水
当量で体積流量、液の密度および液の比熱の積(kcal/h
度C)である。
【0009】もしも工作機械出口液温を検知して制御す
れば機体の定常偏差Δθw2(度C)は次のようになる。
【0010】
【式4】 すなわち、熱交換器出口液温を検知して制御する場合に
比べて機壁の定常偏差がQ/W(度C)だけ小さくな
る。このことは、工作機械の熱変形を小さくして加工誤
差を小さくするといえる。
【0011】以上を総合して考えると、ON・OFF制
御よりPID制御の方が液温の定常偏差が0であること
で優れているが、従来のPID制御では、制御液温の過
渡偏差を小さくすれば機体の定常偏差が大きくなり、機
体の定常偏差を小さくすれば制御液温の過渡偏差が大き
くなるという矛盾がある。この発明は、こうした従来の
2位置動作の間接制御と、従来のPID制御による間接
制御の問題点を解決するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、工
作機械の温度制御において、液温の定常偏差を0(零)
にする工作機械の温度制御方法およびその装置を提供す
ることにある。
【0013】この発明の他の目的は、工作機械の温度制
御において、機体の定常偏差を小さくする工作機械の温
度制御方法およびその装置を提供することにある。
【0014】この発明の他の目的は、工作機械の温度制
御において、液温の過度偏差を小さくして整定時間を短
くする工作機械の温度制御方法およびその装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】前記課題を解決
するために次の手段及び作用を採用する。
【0016】第1の発明は、工作機械を構成し、かつ熱
発生源を有する構成要素と、この構成要素に熱媒体液を
接触させて前記構成要素を一定温度にし、かつ後記熱交
換器との間を循環するための熱媒体液流路部と、後記熱
交換器からの冷媒を圧縮するための冷凍圧縮機と、前記
冷凍圧縮機で圧縮された高温、高圧の前記冷媒を冷やし
て凝縮させ液体とするための凝縮器と、前記液化された
前記冷媒を膨脹させて低温、低圧にするための膨脹弁
と、前記熱媒体液を前記膨脹弁で膨脹された前記冷媒と
の間で熱交換させて冷却させるための熱交換器とからな
り、前記構成要素の温度を一定温度に間接温度制御する
ための工作機械の温度制御装置であって、少なくとも制
御対象である前記熱媒体液の前記構成要素からの温度を
検知する温度センサー及び基準温度を検知する基準温度
センサーとからなる差温度検知手段と、前記冷凍圧縮機
の回転数を前記差温度検知手段の出力信号によりインバ
ータを用いて回転数制御することにより前記熱媒体液の
温度を間接温度制御することを特徴とする工作機械の温
度制御方法である。
【0017】第2の発明は、工作機械を構成し発熱する
構成要素に熱媒体液を接触させて前記構成要素の温度を
一定温度に間接温度制御するための工作機械の温度制御
方法であって、後記熱交換器からの冷媒を圧縮するため
の冷凍圧縮機と、前記冷凍圧縮機で圧縮された高温、高
圧の前記冷媒を冷やして凝縮させ液体とするための凝縮
器と、液化された前記冷媒を膨脹させて低温、低圧にす
るための膨脹弁と、前記熱媒体液を前記膨脹弁で膨脹さ
れた前記冷媒との間で熱交換させて冷却させるための熱
交換器と、少なくとも制御対象である前記熱媒体液の前
記構成要素からの温度を検知する温度センサー及び基準
温度を検知する基準温度センサーとからなる差温度検知
手段と、前記冷凍圧縮機の回転数を前記差温度検知手段
の出力信号によりインバータを用いて回転数制御するた
めの制御装置とを有することを特徴とする工作機械の温
度制御装置である。
【0018】
【実施例】以下、この発明に係る好適な実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。この実施例は工作機械の主軸
頭を制御対象とし、熱媒体として油を用いたものであ
る。図1は、この発明の温度制御を実施する工作機械の
温度制御装置の一例を示す系統図である。最初に、図1
を参照して温度制御装置の慨略構成について説明する。
同図は、マシニング・センター40の主軸頭41の温度
制御装置を示すものである。温度制御装置は、おおよそ
冷却媒体流路部1、熱媒体流路部2および温度コントロ
ーラ部3からなる。熱媒体液は、油(冷却油)を用い、
冷却媒体は、冷媒(フロン)を用いる。
【0019】温度コントローラ部3は、冷媒流路13に
設けた電磁式膨脹弁15の弁開度を、主軸頭41での発
熱量(熱負荷)の大きさに応じて比例・積分・微分制
御、すなわちPID制御し、熱媒体液の液温を直接制御
し、それによって、主軸頭41の温度を間接制御を行っ
ている。次に、個々の構成部について詳述する。熱媒体
流路部2は、主軸頭41で発生する熱量を主軸頭41内
にジャケツト25を設けて、そこに熱媒体液である冷却
油を流し、熱交換を行わせることで発生した熱量を奪い
冷却させるものであり、その構成機器には次に挙げるも
のがある。
【0020】熱交換器(蒸発器)10は、主軸頭41で
の発熱量を奪って昇温した冷却油を冷却するものであ
る。この冷却は、冷却媒体流路13を流れる冷媒との間
で熱交換させて、設定した温度に冷却油を冷却して行
う。また、熱媒体流路部2は、冷却油を循環させる冷却
油ポンプ20、減衰タンク22および冷却油配管21、
23、24、26、27などより構成されている。減衰
タンク22は、後述する理由で主軸頭入口油温検知セン
サーS3 の時定数を大きくする目的で設けたものであ
る。センサーS3の時定数をセンサーS2より大きくする
ためには、減衰タンク22を設ける代わりに、センサー
3を流路の壁に接触させるか、センサーS3を適度の時
定数をもつ鞘に納めて流路の中に入れても良い。また
は、時定数の大きい特性のセンサーを用いても良い。
【0021】工作機械と熱媒体液との間の熱交換器を行
うには、主軸頭41である場合は、本例のように空間で
あるジャケット25を設けるかまたは主軸頭41の内壁
面にシャワーのように冷却油をそそぎかけ、これを回収
して主軸頭41外に排出す方法がある。
【0022】冷却媒体流路1は、公知の冷凍回路と同じ
回路である。冷凍圧縮機12は、熱交換器10でガスに
なった冷たい冷媒を吸引して圧縮し、高温、高圧のガス
とする。凝縮器14は、冷凍圧縮機12から吐出された
高温、高圧のガスを水や空気で冷やして凝縮させ、液体
にする。電磁膨脹弁15は、高温、高圧の液体を膨脹さ
せて低温、低圧の冷媒とするための膨脹弁またはキャピ
ラリーチューブの作用をするものであり、冷媒流量を強
制的に自動制御する。なお、電磁膨脹弁15の代わりに
キャタピラーチューブを用い、熱交換器(蒸発器)10
の出口に電磁蒸発圧力調整弁を設けて冷媒流量を自動制
御しても良い。
【0023】温度コントローラ部3は、先ず基準温度θ
1(室温または機体温度)、熱交換器10の出力油温
θ2、主軸頭1の入口24の油温θ3、主軸頭41の出口
26の油温θ4などを検出するための各温度検出器とし
て、4個のセンサーS1〜S4が配置してある。この4個
のセンサーS1〜S4の出力は、図2のようにホイートス
トンブリッジ回路に入力される。ホイートストンブリッ
ジ回路の出力ΔE(V)は、ブリッジ回路の計算式(公
知の計算式)から次のようになる。
【0024】
【式5】 ただし、R:固定抵抗の抵抗値(Ω)、R1:基準温度
を検知するセンサーS1に接続されるポテンショメータ
VR1の抵抗値(Ω)、R4:工作機械出口液温を検知
するセンサーS4に接続するポテンショメータVR2の
抵抗値(Ω)、θ1:センサーS1が検出する温度(度
C)、θ2:センサーS2が検知する温度(度C)、
θ3:センサーS3が検知する温度(度C)、θ4:セン
サーS4が検知する温度(度C)、ε:センサー抵抗の
温度係数(1/度C)である。
【0025】この制御は、基準温度θ1と、工作機械出
口温度θ4の温度差を目標値として、主軸頭41の出口
26の油温θ4を制御することが主目的であるが、θ2
θ3になるまでは、熱交換器10の出力油温θ2も制御の
対象となる。この場合に式(5)で理解されるように、
θ2とθ4が式(5)中の分子の第1項の中にあるからθ
2の増加はΔEの増加となり、θ4の増加となる。したが
って、1つの操作で矛盾なく2つの温度を制御すること
ができる。
【0026】センサーS2とセンサーS3は、共に熱交換
器10と工作機械入口の間にあり、センサーS2の時定
数がセンサーS3のそれより小さくなっているから熱負
荷が変ったり、基準温度が変わったりすれば出力ΔEは
式(5)となるが、ある時間経過してθ2=θ3なる。式
(5)の分子と分母を[R+R0(1+εθ2)]で割る
と、式(5)の分子の項のみ着目すると、
【0027】
【式6】 となり、このΔEを0にするようにPID温度制御部3
2は作動するので、
【0028】
【式7】 すなわち
【0029】
【式8】 となるように制御され、θ4はθ1に常に等しい温度差で
追従する。
【0030】入力取込処理部31は、前記したようにセ
ンサーS1〜S4で温度を電気的信号に交換された値を入
力信号として取り込み、それら4個の信号を電気的に処
理して目標値と制御量の差を出力とする。その偏差電圧
力ΔEは、アナログ電圧として取り出され、ノイズ成分
をCRフィルター52で取り除き、直流増幅部53によ
って、PID温度制御部32の制御用入力レベルまで増
幅される。PID温度制御部32は、この増幅された偏
差入力信号が前記記載で説明した0(零)になるように
比例+積分+微分制御(PID)動作を行うものであ
る。この動作は、外乱あるいは目標値変更に対して最も
速やかに系を安定させる制御動作を行う公知の制御回路
の動作であり、ここではこの回路、その動作を詳記しな
い。
【0031】PID温度制御分32の出力は、制御出力
操作分33に入力される。制御出力操作部33は、出力
電圧または出力電流の形で電磁膨脹弁15の弁を操作で
きる信号レベルに増幅する出力増幅回路である。
【0032】温度制御装置の動作 次にこの発明にかかる温度制御動作について図1、2を
用いて説明する。図1において主軸頭41の発熱量が増
加し、したがって熱媒体油に対する熱負荷が増大した場
合を想定する。熱負荷の増加による油温の上昇は直にセ
ンサーS4が検出して冷却操作が開始される。すなわ
ち、熱交換器10に流れるフロンの量が増して油温を降
下させる。この油温降下は、この発明の4センサー方式
では、熱変換器10の出センサーS2が遅れがなく検知
して補正するので過渡偏差が小さくなり、したがつて整
定時間が短くなる。なお、従来方式は、冷却操作による
油温降下をセンサーS4が検知して補正することになる
ので、時間の遅れがあり温度のオーバーシュートすなわ
ち過渡偏差が大きくなる。
【0033】このときセンサーS2とセンサーS3に時定
数の差がなければ、θ2=θ3となるので前記した式
(6)で理解されるように、分子の中にθ2もθ3もない
からセンサーS2とセンサーS3が単なる等しい2個の固
定抵抗と変りなく、θ2の温度変化は制御に関与しな
い。すなわち遅れなく補正を行うことができない。制御
操作を開始してから短時間の後にθ2=θ3になるが、こ
のときは式(7)の如くθ4はθ1と一定の温度差を保っ
て安定する。すなわち主軸頭出口温度θ4が基準温度θ1
と常に一定の温度差を保つように制御されるから機体の
定常偏差が小さい。
【0034】熱負荷が減少した場合も前記の増加した場
合に準じて考えればよく、熱負荷の減少による油温降下
は直にセンサーS4が検知して熱交換器10の冷却容量
を減少させ、このことによる温度上昇は直ちにセンサー
2が検知して補正する。
【0035】熱負荷が一定で基準温度θ1が上がると、
主軸頭出口の設定温度を上げたことになり、ホイートス
トンブリッジ51の出力が負側に大きくなり、制御操作
は冷却容量を小さくする方向に働く。この場合もセンサ
ーS2で遅滞なく補正が行われる。
【0036】熱負荷が一定で基準温度が下がると、主軸
頭出口の設定温度を下げたことなり、ホイートストンブ
リッジ51の出力が正側に大きくなり、制御操作は冷却
容量を大きくする方向に働く。この場合もセンサーS2
で遅滞補正が行われる。
【0037】他の実施例 前記実施例では、4つのセンサーを用いたが、前記セン
サー中のセンサーS3はある時間経過後に最終的にセン
サーS2の出力値と一致する。したがって、前記センサ
ーS3と同様の機能を果たす補償回路などの代替手段を
用いれば、前記センサーS3は必ずしも設ける必要はな
い。すなわち、前記した動作原理と同様にセンサーS2
の出力値によって、経時的に変化する値をマイクロコン
ピュータによるソフトウェアまたはハードである補償回
路などで人工的に作り出して作動させる方法である。
【0038】この方法も前記実施例と同様な効果が得ら
れる。この方法は、工作機械の特性、発熱容量などに応
じて簡単にセンサーの時定数を変更できる。また、この
本実施例では、熱媒体液として油を用いているが、用途
によっては切削液、水、ガスなど他の代替物を用いても
良い。温度コントローラに関しても前記実施例ではPI
Dコントローラを採用しているが、それ以外にも多段設
定ができるすなわち、冷却媒体の流量をステップ式に制
御できる多位置ONーOFF動作温度コントローラを用
いることもできる。
【0039】前記実施例では、冷却媒体の流量を増減す
る操作体として電磁式膨脹弁を用いたが、その他にも、
蒸発器出口の低圧冷媒ガス流量を差圧によって制御する
方法の電磁式蒸発圧力調整弁を用いても良い。冷凍圧縮
機12を駆動するサーボモータの回転数を前記したセン
サーの検出値に応じてインバータを用いて回転数を制御
する。インバータは周知又は公知のものを用いる。ある
いは、この実施例は、制御操作が冷却であったが加熱操
作であつても良い。また、前記した温度コントローラ部
3は、アナログ式であるがデジタルで信号を処理する制
御装置でも良い。例えば、前記電磁式膨脹弁15の開弁
時間でデューティ制御する方法などである。
【0040】前記実施例では、ホイートストンブリッジ
回路を用いたが、この回路と同様な機能を行う回路であ
る橋絡T形ブリッジ回路など他の公知の回路でも良い。
【0041】その他、細部の構成、条件などにおいて、
この発明の精神を逸脱しない範囲で任意に変更実施す
る。
【0042】実験例 以下に示す実験例は、負荷により実際に近いモデル主軸
頭を用いたものである。図3は、実験機を示す。実験機
の仕様および実験条件は次の通りである。
【0043】 (1)制御対象物:モデル主軸頭の重量kgf 主軸径50mm 軸受:前部7010CDBB(日本工業規格) 後部UN209(日本工業規格) (2)回転数:8,000rpm (3)冷却油:カントーネ16、10リットル/min (4)冷凍圧縮機出力:500w、冷却能力820kc
al/h (5)室温:22〜25度C (6)制御方式 (a)従来法(I ):主軸頭出口油温検出の2位置制御 (b)従来法(II):熱交換出口油温検知のPID制御 (c)この発明の方法:4センサを用いるPID制御 この実験結果を次表1に示す。
【0044】
【表1】 この制御では、過度偏差、油温の定常偏差及び機体の定
常偏差がいずれも0.5(度C)以下を目標としてい
る。表1から理解されるように、従来法(I)の2位置
制御では、機体の定常偏差は0.15(度C)と小さい
が油温の定常偏差が−0.05(度C)であり、過渡偏
差σは1.24(度C)と大きい。従来法(II)は、油
温の定常偏差は0であり、過渡偏差も0.3(度C)と
小さいが、機体の定常偏差は2.3(度C)と大きい。
これらに対して本発明の適用したものは、油温の定常偏
差が0で過渡偏差は0.3(度C)と小さく、機体の定
常偏差も0.1(度C)と3の者のうちでは最も小さ
い。
【0045】すなわち、従来法(I)と(II)では目標
を達成できないが、本発明によれば十分目標を達成する
ことができる。
【0046】産業上の利用可能性 この発明は、実施例のような工作機械のマシニングセン
タの主軸頭の冷却に限定されるものではない。例えば、
適用する工作機械は、NC(数直制御)旋盤、(NC)
研削盤、放電加工機械など多種多用の工作機械、産業機
械に適用できる。また冷却制御の対象となる機械の構成
要素も主軸頭のみならず、ボールネジを用いた駆動系、
駆動モータ部、コラム、ベットなど工作機械の各部の冷
却に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の温度制御方法およびその装
置の実施例を示す系統図である。
【図2】図2は、温度コントローラ部の詳細機能を示す
系統図である。
【図3】図3は、実験例の実験装置の流路を示す系統図
である。
【符号の説明】
1…冷却媒体流路部 2…熱媒体流路部 3…温度コントローラ部 10…熱交換器 12…冷凍圧縮機 14…凝縮器 15…電磁式膨脹弁 20…冷却油ポンプ 22…減衰タンク 25…ジャケット 32…PID温度制御部 41…主軸頭 51…ホイートストンブリッジ 52…CRフィルター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械を構成し、かつ熱発生源を有する
    構成要素と、 この構成要素に熱媒体液を接触させて前記構成要素を一
    定温度にし、かつ後記熱交換器との間を循環するための
    熱媒体液流路部と、 後記熱交換器からの冷媒を圧縮するための冷凍圧縮機
    と、 前記冷凍圧縮機で圧縮された高温、高圧の前記冷媒を冷
    やして凝縮させ液体とするための凝縮器と、 前記液化された前記冷媒を膨脹させて低温、低圧にする
    ための膨脹弁と、 前記熱媒体液を前記膨脹弁で膨脹された前記冷媒との間
    で熱交換させて冷却させるための熱交換器とからなり、
    前記構成要素の温度を一定温度に間接温度制御するため
    の工作機械の温度制御装置であって、 少なくとも制御対象である前記熱媒体液の前記構成要素
    から出できた温度を検知する温度センサー及び基準温度
    を検知する基準温度センサーとからなる差温度検知手段
    と、 前記冷凍圧縮機の回転数を前記差温度検知手段の出力信
    号によりインバータを用いて回転数制御することにより
    前記熱媒体液の温度を間接温度制御することを特徴とす
    る工作機械の温度制御方法。
  2. 【請求項2】工作機械を構成し発熱する構成要素に熱媒
    体液を接触させて前記構成要素の温度を一定温度に間接
    温度制御するための工作機械の温度制御方法であって、 後記熱交換器からの冷媒を圧縮するための冷凍圧縮機
    と、 前記冷凍圧縮機で圧縮された高温、高圧の前記冷媒を冷
    やして凝縮させ液体とするための凝縮器と、 液化された前記冷媒を膨脹させて低温、低圧にするため
    の膨脹弁と、 前記熱媒体液を前記膨脹弁で膨脹された前記冷媒との間
    で熱交換させて冷却させるための熱交換器と、 少なくとも制御対象である前記熱媒体液の前記構成要素
    から出てきた温度を検知する温度センサー及び基準温度
    を検知する基準温度センサーとからなる差温度検知手段
    と、 前記冷凍圧縮機の回転数を前記差温度検知手段の出力信
    号によりインバータを用いて回転数制御するための制御
    装置とを有することを特徴とする工作機械の温度制御装
    置。
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