JPH07147775A - 電力変換器の制御装置 - Google Patents

電力変換器の制御装置

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JPH07147775A
JPH07147775A JP29217593A JP29217593A JPH07147775A JP H07147775 A JPH07147775 A JP H07147775A JP 29217593 A JP29217593 A JP 29217593A JP 29217593 A JP29217593 A JP 29217593A JP H07147775 A JPH07147775 A JP H07147775A
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voltage
current
reactive current
control
value
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JP29217593A
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Hiroshi Araki
博司 荒木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 交流リアクトルのインダクタンス誤差及び平
滑コンデンサの容量誤差に対し所定の制御応答が得られ
るように制御器のゲインを自動調整する電力変換器の制
御装置を得る。 【構成】 初期充電電圧から電圧設定値までの立上げ
時、フィードバック電圧をトレースする電圧トレース格
納器35と、トレースした電圧の立上がり時間、オーバ
シュート量より電圧制御器15のゲインを調整する電圧
制御ゲイン調整器36と、無効電流のステップ応答指令
を出力する無効電流ステップ応答発生器37と、無効電
流をトレースする無効電流トレース格納器38と、トレ
ースした無効電流の立上がり時間、オーバシュート量よ
り電流制御器12のゲインを調整する電流制御ゲイン調
整器39を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力変換器の制御装
置に関し、特に、電力変換器としてのPWMコンバータ
装置の制御に際し制御応答特性を改善するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は例えば特開昭60−229676
号公報に記載されたPWMインバータを用いた従来のP
WMコンバータ装置の制御装置を示すブロック図であ
る。図において、交流電源1は、U相、V相及びW相の
三相交流電力を供給しており、各相の供給端子にはそれ
ぞれ交流リアクトル2が接続されている。PWMコンバ
ータ装置としての電力交換器3は、複数のスイッチング
素子(トランジスタ)3a〜3f及び各スイッチング素
子に逆並列接続されたダイオード3g〜3lからなり、
スイッチング素子3a〜3f及びダイオード3g〜3l
の各一対の接続点は、後述する短絡スイッチ34が並列
接続された限流抵抗33及びリアクトル2を介して交流
電源1の供給端子に接続されている。そして、後述する
PWM信号作成回路20からのPWM信号により交流電
源1から供給される交流電力を所望の直流電力に変換し
ている。
【0003】上記電力変換器3のスイッチング素子対及
びダイオード対の両端間には、直流電圧Ed を平均化す
る平滑コンデンサ4が接続されており、この平滑コンデ
ンサ4の両端間に電圧検出器5及び負荷6が接続されて
いる。また、上記交流リアクトル2と電力変換器3との
間には、電力変換器3から交流電源1に流れる三相交流
の出力電流IU 、IV 及びIW を検出するための電流検
出器7が設けられ、また、交流電源1の供給端子には、
三相の交流電圧EU 、EV 及びEW の各電圧位相θEU
θEV及びθEWを検出する位相検出器8が接続されてお
り、座標変換器9は、その電圧位相θEU、θEV及びθEW
に基づいて出力電流IU 、IV 及びIW を直交二軸の交
流電源を基準とした出力電流の直交成分電流Id (以降
無効電流Id と呼ぶ)及び同相成分電流Iq (以降有効
電流Iq と呼ぶ)に変換している。
【0004】無効電流設定回路10は、無効電流Id
相当する無効電流設定値Id *を出力し、減算器11は
無効電流設定値Id *から無効電流Id を減算し、電流
制御器12は減算器11からの差電流信号に基づいて交
流電源を基準とした三相交流の電圧指令の直交成分電圧
設定値(以降直交電圧設定値と呼ぶ)Vd *を出力して
いる。また、直流電圧設定回路13は、初期充電電圧値
から所定の指令値までステップもしくはランプ状に設定
した電圧設定値Ed *を出力し、減算器14は電圧設定
値Ed *から直流電圧Ed を減算し、電圧制御器15は
減算器14からの差電圧信号に基づいて有効電流Iq
相当する有効電流設定値Iq *を出力している。減算器
16は有効電流設定値Iq *から有効電流Iq を減算
し、電流制御器17は減算器16からの差電流信号に基
づいて交流電源を基準とした三相交流の電圧指令の同相
成分電圧設定値(以降同相電圧設定値と呼ぶ)Vq *を
出力している。
【0005】電流制御器12及び17に接続された座標
変換器18は、上記位相検出器8により検出される電圧
位相θEU、θEV及びθEWに基づいて直交二軸の直交電圧
設定値Vd *及び同相電圧設定値Vq *を三相の電圧指
令値VU *、VV *及びVW*に変換している。また、
3つのPWM信号作成回路19〜21は、それぞれ同一
構成要素からなり、各相電圧指令値VU *、VV *及び
W *に応じたパルス幅を有するPWM信号Pa 〜Pf
を出力している。例えば、W相用のPWM信号作成回路
21は、出力電流IW の極性を判別する比較器22と、
比較器22の出力信号に応じて矩形波状の電圧補正信号
△Vを出力する調節器23と、電圧指令値VW *に電圧
補正信号△Vを加算する加算器24と、三角波状の搬送
波Vc を出力する搬送波発生器25と、加算器24の出
力から搬送波Vc を減算する減算器26と、減算器26
の出力信号に応じてオン信号Q及びバーQを出力する比
較器27と、オン信号Q及びバーQの立上がりタイミン
グを電圧補正信号△Vに比例した時間でけ遅延させてP
WM信号Pe 及びPf として出力する遅延要素28及び
29とを備えている。
【0006】また、30、31は補償器であり、定常状
態に於ける交流リアクトル2の電圧降下を補償するた
め、あらかじめ設定された交流リアクトル2のインピー
ダンスに相当する定数と座標変換器9の出力である無効
電流Id 及び有効電流Iq がそれぞれ乗算され出力され
る。32は電源電圧を補償する電源電圧補償器である。
33はコンバータ装置の起動前にあらかじめ平滑コンデ
ンサ4にダイオードを介して初期充電するための限流抵
抗である。これにより、ダイオードを流れる電流は定格
値まで制限され、平滑コンデンサ4は交流電源1のピー
ク値にまで充電される。34は、コンデンサ装置の起動
時、上記限流抵抗33を短絡する短絡スイッチであり、
コンバータ装置は、初期充電電圧が所定値に達したら、
短絡スイッチ34を閉じてPWM制御を行う。これによ
り、平滑コンデンサ4の電圧は充電電圧より高い電圧設
定値Ed *に制御される。
【0007】次に、上記構成に係る従来のPWMコンバ
ータ装置の制御装置に係る動作について説明する。電流
検出器7は、出力電流IU 、IV 及びIW を検出して、
座標変換器9及びPWM信号作成回路19〜21に出力
する。また、位相検出器8は、交流電圧EU 、EV 及び
W の各電圧位相θEU、θEV及びθEWを検出し、座標変
換器9及び18に出力する。各電圧位相θEU、θEV及び
θEWは、 θEU=θ θEV=θ−(2/3)π θEW=θ+(2/3)π で表される。
【0008】座標変換器9は、交流電圧EU 、EV 及び
W の直流量に相当する電源電圧Eを基準として、出力
電流IU 、IV 及びIW の直流量に相当する出力電流I
の電源電圧Eに対する直行成分(無効電流)Id と、同
相成分(有効電流)Iq とを次式(1)から演算し、こ
の演算により、無効電流Id と有効電流Iq は直流量に
変換される。
【0009】
【数1】
【0010】一方、無効電流設定回路10から生成され
た無効電流設定値Id *は、減算器11により無効電流
d が減算されて差電流信号となり、電流制御器12に
入力される。また、無効電流設定値Id *は通常0に設
定される。電流制御器12は、差電流信号を例えば比例
積分演算し、電圧指令値VU *、VV *及びVW *の直
流量に相当する電圧指令値V*の電源電圧Eに対する直
交電圧設定値Vd *を出力する。
【0011】また、直流電圧設定回路13から生成され
た電圧設定値Ed *は、減算器14により直流電圧Ed
が減算されて差電圧信号となり、電圧制御器15に入力
される。電圧制御器15は、差電圧信号を例えば比例積
分演算し、電源電圧Eを基準としたときに同相成分とな
る出力電流Iの有効電流設定値Iq *を出力する。この
有効電流設定値Iq *は、減算器16により有効電流I
q が減算され、差電流信号となって電流制御器17に入
力される。電流制御器17は、差電流信号を例えば比例
積分演算し、電圧指令値V*の電源電圧Eに対する同相
電圧設定値Vq*を出力する。
【0012】座標変換器18は、直交電圧設定値Vd
及び同相電圧設定値Vq *に基づいて、三相交流の電圧
指令値VU *、VV *及びVW *を、次式(2)から演
算する。この演算により、直流量に相当する直交電圧設
定値Vd *及び同相電圧設定値Vq *は、交流量の電圧
指令値VU *、VV *及びVW *に変換され、各PWM
信号作成回路19〜21に入力される。
【0013】
【数2】
【0014】ここで、W相のPWM信号作成回路21に
注目し、電圧補正信号△Vが零の場合について説明す
る。電圧指令値VW *は、減算器26により搬送波VC
が減算されて比較器27に入力される。比較器27は、
減算器26の出力信号に基づいて電圧指令値VW *と搬
送波VC とを比較し、 VW *>VC の間はオン信号Qを出力し、 VW *<VC の間はオン信号バーQを出力する。 これらのオン信号Q及びバーQは、遅延要素28及び2
9により立上がりタイミングが遅延され、トランジスタ
3e及び3fをそれぞれオン駆動するためのPWM信号
e 及びPf となって出力される。遅延要素28及び2
9は、トランジスタ3e及び3fのオフ動作遅れに起因
するアーム短絡を防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のPWMコンバー
タ装置の制御装置は以上のように構成されているので、
交流リアクトル2のインダクタンスに応じて所定の制御
応答が得られるようにあらかじめ設定される電流制御器
12、17のゲインに対し、実際の交流リアクトル2に
インダクタンス誤差があると、所定の制御応答が得られ
ず、制御が不安定になる。また、平滑コンデンサ4の容
量に応じて所定の制御応答が得られるようにあらかじめ
設定される電圧制御器15のゲインに対し、実際の平滑
コンデンサ4の容量誤差または経年変化による容量減少
があると所定の制御応答が得られず、制御が不安定にな
るという問題点があった。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、交流リアクトルのインダクタン
ス誤差及び平滑コンデンサの容量誤差に対し、所定の制
御応答が得られるように、それぞれ電流制御器または電
圧制御器のゲインを自動調整できる電力変換器の制御装
置を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る電力変換器の制御装置は、交流電源からの交流電力を
交流リアクトル及び起動前に投入されて起動完了後は短
絡される初期充電手段を介して直流電力に変換する電力
変換器と、この電力変換器の出力端子間に設けられて起
動前に初期充電される平滑コンデンサと、上記交流電源
に直交する無効電流設定値及び直流電圧設定値に基づい
て上記電力変換器をPWM制御する制御手段とを備えた
電力変換器の制御装置において、初期充電電圧値から所
定の指令値までステップもしくはランプ状に設定した直
流電圧設定値を出力する直流電圧設定手段と、上記電力
変換器から出力される直流電圧を検出する直流電圧検出
手段と、上記直流電圧指令値と直流電圧検出値とにより
直流電圧をフィードバック制御する直流電圧制御手段
と、初期充電電圧から所定の指令値への立上げ完了まで
の所定時間時系列に上記直流電圧検出値をメモリに格納
する電圧格納手段と、上記電圧格納手段に格納された直
流電圧データから過渡応答特性を評価して所定の応答が
得られるように上記直流電圧制御手段のゲインを自動調
整する制御ゲイン調整手段とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0018】また、請求項2に係る電力変換器の制御装
置は、交流電源からの交流電力を交流リアクトル及び起
動前に投入されて起動完了後は短絡される初期充電手段
を介して直流電力に変換する電力変換器と、この電力変
換器の出力端子間に設けられて起動前に初期充電される
平滑コンデンサと、上記交流電源に直交する無効電流設
定値及び直流電圧設定値に基づいて上記電力変換器をP
WM制御する制御手段とを備えた電力変換器の制御装置
において、直流電圧を制御する直流電圧制御手段と、交
流電源に直交する無効電流をフィードバック制御する無
効電流制御手段と、交流電源に同相な有効電流を制御す
る有効電流制御手段と、無効電流を検出するための電流
検出手段と、ステップ状もしくはランプ状に立上げる無
効電流設定値を出力する無効電流設定手段と、無効電流
設定値の立上げから立上げ完了までの所定時間上記無効
電流検出値を時系列にメモリに格納する無効電流格納手
段と、上記無効電流格納手段に格納された無効電流デー
タから過渡応答特性を評価して所定の応答が得られるよ
うに上記無効電流制御手段及び有効電流制御手段のゲイ
ンを自動調整する制御ゲイン調整手段とを備えたことを
特徴とするものである。
【0019】また、請求項3に係る電力変換器の制御装
置は、上記制御ゲイン調整手段を、直流電圧または無効
電流のデータが所定値まで立上がる立上り時間を検出
し、その立上り時間が所定の立上り時間になるように上
記直流電圧制御手段または上記無効及び有効電流制御手
段のゲインを調整するようにしたことを特徴とするもの
である。
【0020】また、請求項4に係る電力変換器の制御装
置は、上記制御ゲイン調整手段を、直流電圧または無効
電流のデータからオーバーシュート量を検出し、そのオ
ーバーシュート量が所定値以下になるように上記直流電
圧制御手段または上記無効及び有効電流制御手段のゲイ
ンを調整するようにしたことを特徴とするものである。
【0021】さらに、請求項5に係る電力変換器の制御
装置は、請求項2において、上記無効電流設定手段を、
有効電流により無負荷状態を検出した時、所定時間、無
効電流指令値を零から所定値までステップ状もしくはラ
ンプ状に立上げ、再び零に立下げるようにしたことを特
徴とするものである。
【0022】
【作用】この発明の請求項1に係る電力変換器の制御装
置においては、電圧格納手段により、初期充電電圧から
所定の指令値への立上げ完了までの所定時間時系列に上
記直流電圧検出値をメモリに格納し、制御ゲイン調整手
段によって、上記電圧格納手段に格納された直流電圧デ
ータから過渡応答特性を評価して所定の応答が得られる
ように直流電圧制御手段のゲインを自動調整することに
より、平滑コンデンサの容量誤差及び容量の経年変化が
あっても所定の電圧制御応答を得る。
【0023】また、請求項2に係る電力変換器の制御装
置においては、無効電流格納手段により、無効電流設定
値の立上げから立上げ完了までの所定時間無効電流検出
値を時系列にメモリに格納し、制御ゲイン調整手段によ
って、無効電流格納手段に格納された無効電流データか
ら過渡応答特性を評価して所定の応答が得られるように
無効電流制御手段及び有効電流制御手段のゲインを自動
調整することにより、交流リアクトルのインダクタンス
誤差があっても所定の電流制御応答を得る。
【0024】また、請求項3に係る電力変換器の制御装
置においては、上記制御ゲイン調整手段により、直流電
圧または無効電流のデータが所定値まで立上がる立上り
時間を検出し、その立上り時間が所定の立上り時間にな
るように上記直流電圧制御手段または上記無効及び有効
電流制御手段のゲインを調整することにより、実際の平
滑コンデンサの容量誤差及び容量の経年変化、交流リア
クトルのインダクタンス誤差に対応した所定の電圧、電
流制御応答を得る。
【0025】また、請求項4に係る電力変換器の制御装
置においては、上記制御ゲイン調整手段により、直流電
圧または無効電流のデータからオーバーシュート量を検
出し、そのオーバーシュート量が所定値以下になるよう
に上記直流電圧制御手段または上記無効及び有効電流制
御手段のゲインを調整することにより、実際の平滑コン
デンサの容量誤差及び容量の経年変化、交流リアクトル
のインダクタンス誤差に対応した所定の電圧、電流制御
応答を得る。
【0026】さらに、請求項5に係る電力変換器の制御
装置においては、請求項2において、上記無効電流設定
手段により、有効電流により無負荷状態を検出した時、
所定時間、無効電流指令値を零から所定値までステップ
状もしくはランプ状に立上げ、再び零に立下げるように
することにより、無効電流検出値との比較に基づく直流
電圧制御手段または上記無効及び有効電流制御手段のゲ
インを調整を容易にする。
【0027】
【実施例】
実施例1.以下、この発明を図示実施例に基づいて説明
する。図1は実施例1に係るPWMコンバータ装置の制
御装置を示す構成図である。図1において、1ないし3
4は図2に示す従来例と同一部分を示し、その説明は省
略する。新たな符号として、35はコンバータ装置の起
動時に平滑コンデンサ4への初期充電電圧から電圧設定
値Ed *への立上げ時にフィードバック電圧Ed を所定
のサンプリングタイムで時系列に内蔵メモリに格納する
電圧トレース格納器、36はトレースしたフィードバッ
ク電圧より、例えば立上がり時間、オーバシュート量を
演算し、これが所定の値になるように、電圧制御器15
のゲインを推定し、電圧制御器15にゲインを設定する
電圧制御ゲイン調節器である。
【0028】また、37はコンバータ装置の無負荷時の
無効電流設定値Id *をステップ状もしくはランプ状に
立上げる無効電流ステップ応答発生器、38は上記電圧
トレース格納器35と同様に、ステップ応答時に無効電
流Id を所定のサンプリングタイムで時系列に内蔵メモ
リに格納する無効電流トレース格納器、39は上記電圧
制御ゲイン調節器36と同様に、トレースした無効電流
より、例えば立上がり時間、オーバシュート量を演算
し、これが所定の値になるように電流制御器12及び1
7のゲインを推定し、電流制御器12、17にゲインを
設定する電流制御ゲイン調節器である。
【0029】次に、上記構成を備える実施例1に係る動
作について説明する。コンバータ装置の起動前に、平滑
コンデンサ4にはあらかじめ初期充電が行われ、この初
期充電電圧が所定値に達したら、短絡スイッチ34が閉
じ、コンバータ装置は起動され、所定の電圧設定値Ed
*に立上げられる。そこで、電圧トレース格納器35
は、図2に示すフローチャートに従い、コンバータ装置
が起動しているかどうかを判別し(ステップS21)、
次に、直流電圧の立上げが完了したかを判別する(ステ
ップS22)。すなわち、直流電圧Ed が直流電圧設定
値Ed *に収束したかどうかを判別する。これは、例え
ば、直流電圧Ed と直流電圧設定値Ed *との差が所定
値以内(ほぼ零)である状態が所定時間続けば電圧制御
が収束していると見なせば良い。そして、コンバータ装
置が起動し、かつ直流電圧の立上げ中の直流電圧Ed
所定のサンプリングタイムで電圧トレース格納器35内
のメモリに時系列で格納する(ステップS23)。
【0030】電圧制御ゲイン調節器36は、格納された
直流電圧データより、充電電圧より高く、電圧設定値E
d *より小さい所定の立上がり電圧Edaに達するまでの
時間を演算する。これは、例えば、直流電圧データと立
上がり電圧Edaとを比較し、直流電圧データが立上がり
電圧Edaに達するまでのデータ数をカウントし、これに
サンプリングタイムを積算すれば、立上がり時間Tva
演算できる。次に、直流電圧データの最大値を検出し、
これよりオーバシュート量Edoを演算する。次に、あら
かじめ設定されている理想の立上がり時間Tv と、演算
した立上がり時間Tvaとを比較し、その比較差を例えば
比例倍し、比例要素補償電圧制御ゲインを演算し、これ
を設定されている電圧制御器15の比例要素ゲインに加
算し、新たな比例要素電圧制御ゲインとして、電圧制御
器15に設定する。これを繰り返すことにより、立上が
り時間Tvaは理想の立上がり時間Tv に近づくよう調整
される。
【0031】ここで、比例要素補償電圧制御ゲインを安
定に収束させるために、理想の立上がり時間Tv は、所
定の時間幅が設定され、この時間範囲内に、立上がり時
間Tvaが調整されたら、比例要素補償電圧ゲインの演算
を禁止し、電圧制御ゲインを固定する。次に、演算した
オーバシュート量Edoがスイッチング素子等の耐電圧で
制限される所定の値より大きい場合、この差を例えば比
例倍し、積分要素補償電圧制御ゲインを演算し、これを
設定されている電圧制御器15の積分要素ゲインから減
算し、新たな積分要素電圧制御ゲインとして、電圧制御
器15に設定する。これを繰り返すことにより、オーバ
シュート量Edoは所定の値以下に調整される。
【0032】また、無効電流ステップ応答発生器37
は、有効電流設定値Iq *もしくは有効電流Iq より、
これが所定値以下の時、コンバータ装置の無負荷時と判
断し、無効電流設定値Id *を零から所定値までステッ
プもしくはランプ状に所定時間立上げ、再び零に立下げ
る。そこで、無効電流トレース格納器38は、無効電流
の立上げ期間中、無効電流Id を所定のサンプリングタ
イムで内蔵メモリに時系列で格納する。
【0033】電流制御ゲイン調整器39は、格納された
無効電流データより、所定値に達するまでの立上がり時
間TIa及びオーバシュート量Idoを電圧制御ゲイン調節
器36と同様にして演算する。次に、あらかじめ設定さ
れた理想の立上がり時TI と演算した立上がり時間TIa
とを比較し、電圧制御ゲイン調節器36と同様に、電流
制御器12、17の比例要素ゲインを調整する。次に、
演算したオーバシュート量Idoが所定の値より大きい場
合、電圧制御ゲイン調節器36と同様に、電流制御器1
2、17の積分要素ゲインを調整する。
【0034】上述したようにして、リアクトル2のイン
ダクタンス誤差及び平滑コンデンサ4の容量誤差に対
し、所定の制御応答が得られるように、それぞれ電流制
御器12及び電圧制御器15のゲインが自動調整される
点を除いては従来例と同様に動作する。すなわち、電流
制御器12は、無効電流設定値Id *と無効電流Id
の差電流信号を例えば比例積分演算し、電圧指令値VU
*、VV *及びVW *の直流量に相当する電圧指令値V
*の電源電圧Eに対する直交電圧設定値Vd *を出力
し、また、電圧制御器15は、電圧設定値Ed *と直流
電圧Ed との差電圧信号を例えば比例積分演算し、電源
電圧Eを基準としたときに同相成分となる出力電流Iの
有効電流設定値Iq *を出力する。
【0035】そして、上記有効電流設定値Iq *は、減
算器16により有効電流Iq が減算され、差電流信号と
なって電流制御器17に入力され、電流制御器17は、
差電流信号を例えば比例積分演算し、電圧指令値V*の
電源電圧Eに対する同相電圧設定値Vq*を出力する。
座標変換器18は、直交電圧設定値Vd *及び同相電圧
設定値Vq *に基づいて、三相交流の電圧指令値VU
*、VV *及びVW *を、式(2)から演算し、各PW
M信号作成回路19〜21に出力することにより、各P
WM信号作成回路19〜21は、トランジスタ3e及び
3fをそれぞれオン駆動するためのPWM信号Pa ない
しPf を出力する。
【0036】従って、上記実施例1によれば、コンバー
タ装置の起動時、平滑コンデンサ4の直流電圧を初期充
電電圧から所定の直流電圧設定値への立上げに於いて、
過渡応答特性を評価し、これが所定の値になるように、
電圧制御器15のゲインを調整すると共に、コンバータ
装置の無負荷時、無効電流の過渡応答を行い、この過渡
応答特性を評価し、これが所定の値になるように、電流
制御器12のゲインを調整することにより、平滑コンデ
ンサ4の容量誤差及び容量の経年変化に対し、所定の電
圧制御応答が得られると共に、リアクトル2のインダク
タンス誤差に対し、所定の電流制御応答が得られ、安定
かつ精度の高い制御が行い得るという効果がある。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1よれ
ば、電圧格納手段により、初期充電電圧から所定の指令
値への立上げ完了までの所定時間時系列に上記直流電圧
検出値をメモリに格納し、制御ゲイン調整手段によっ
て、上記電圧格納手段に格納された直流電圧データから
過渡応答特性を評価して所定の応答が得られるように直
流電圧制御手段のゲインを自動調整するようにしたの
で、平滑コンデンサの容量誤差及び容量の経年変化があ
っても所定の電圧制御応答を得ることができ、安定かつ
精度の高い制御装置が得られる効果がある。
【0038】また、請求項2によれば、無効電流格納手
段により、無効電流設定値の立上げから立上げ完了まで
の所定時間無効電流検出値を時系列にメモリに格納し、
制御ゲイン調整手段によって、無効電流格納手段に格納
された無効電流データから過渡応答特性を評価して所定
の応答が得られるように無効電流制御手段及び有効電流
制御手段のゲインを自動調整するようにしたので、交流
リアクトルのインダクタンス誤差があっても所定の電流
制御応答を得ることができ、安定かつ精度の高い制御装
置が得られる効果がある。
【0039】また、請求項3によれば、上記制御ゲイン
調整手段により、直流電圧または無効電流のデータが所
定値まで立上がる立上り時間を検出し、その立上り時間
が所定の立上り時間になるように上記直流電圧制御手段
または上記無効及び有効電流制御手段のゲインを調整す
るようにしたので、実際の平滑コンデンサの容量誤差及
び容量の経年変化、交流リアクトルのインダクタンス誤
差に対応した所定の電圧、電流制御応答を得ることがで
き、安定かつ精度の高い制御装置が得られる効果があ
る。
【0040】また、請求項4によれば、上記制御ゲイン
調整手段により、直流電圧または無効電流のデータから
オーバーシュート量を検出し、そのオーバーシュート量
が所定値以下になるように上記直流電圧制御手段または
上記無効及び有効電流制御手段のゲインを調整するよう
にしたので、実際の平滑コンデンサの容量誤差及び容量
の経年変化、交流リアクトルのインダクタンス誤差に対
応した所定の電圧、電流制御応答を得ることができ、安
定かつ精度の高い制御装置が得られる効果がある。
【0041】さらに、請求項5によれば、請求項2にお
いて、上記無効電流設定手段により、有効電流により無
負荷状態を検出した時、所定時間、無効電流指令値を零
から所定値までステップ状もしくはランプ状に立上げ、
再び零に立下げるようにしたので、無効電流検出値との
比較に基づく直流電圧制御手段または上記無効及び有効
電流制御手段のゲインを調整を容易にすることができる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるPWMコンバータの
制御装置を示す構成図である。
【図2】図1の電圧トレース格納器35のフローチャー
トである。
【図3】従来のPWMコンバータの制御装置を示す構成
図である。
【符号の説明】
1 三相交流電源 2 交流リアクトル 3 電力変換器 4 平滑コンデンサ 5 電圧検出器 7 電流検出器 10 無効電流設定回路 12 電流制御器 13 直流電圧設定回路 15 電圧制御器 17 電流制御器 19 PWM信号作成回路 20 PWM信号作成回路 21 PWM信号作成回路 33 限流抵抗 34 短絡スイッチ 35 電圧トレース格納器 36 電圧制御ゲイン調整器 37 無効電流ステップ応答発生器 38 無効電流トレース格納器 39 電流制御ゲイン調整器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源からの交流電力を交流リアクト
    ル及び起動前に投入されて起動完了後は短絡される初期
    充電手段を介して直流電力に変換する電力変換器と、こ
    の電力変換器の出力端子間に設けられて起動前に初期充
    電される平滑コンデンサと、上記交流電源に直交する無
    効電流設定値及び直流電圧設定値に基づいて上記電力変
    換器をPWM制御する制御手段とを備えた電力変換器の
    制御装置において、初期充電電圧値から所定の指令値ま
    でステップもしくはランプ状に設定した直流電圧設定値
    を出力する直流電圧設定手段と、上記電力変換器から出
    力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、上記
    直流電圧指令値と直流電圧検出値とにより直流電圧をフ
    ィードバック制御する直流電圧制御手段と、初期充電電
    圧から所定の指令値への立上げ完了までの所定時間時系
    列に上記直流電圧検出値をメモリに格納する電圧格納手
    段と、上記電圧格納手段に格納された直流電圧データか
    ら過渡応答特性を評価して所定の応答が得られるように
    上記直流電圧制御手段のゲインを自動調整する制御ゲイ
    ン調整手段とを備えたことを特徴とする電力変換器の制
    御装置。
  2. 【請求項2】 交流電源からの交流電力を交流リアクト
    ル及び起動前に投入されて起動完了後は短絡される初期
    充電手段を介して直流電力に変換する電力変換器と、こ
    の電力変換器の出力端子間に設けられて起動前に初期充
    電される平滑コンデンサと、上記交流電源に直交する無
    効電流設定値及び直流電圧設定値に基づいて上記電力変
    換器をPWM制御する制御手段とを備えた電力変換器の
    制御装置において、直流電圧を制御する直流電圧制御手
    段と、交流電源に直交する無効電流をフィードバック制
    御する無効電流制御手段と、交流電源に同相な有効電流
    を制御する有効電流制御手段と、無効電流を検出するた
    めの電流検出手段と、ステップ状もしくはランプ状に立
    上げる無効電流設定値を出力する無効電流設定手段と、
    無効電流設定値の立上げから立上げ完了までの所定時間
    上記無効電流検出値を時系列にメモリに格納する無効電
    流格納手段と、上記無効電流格納手段に格納された無効
    電流データから過渡応答特性を評価して所定の応答が得
    られるように上記無効電流制御手段及び有効電流制御手
    段のゲインを自動調整する制御ゲイン調整手段とを備え
    たことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  3. 【請求項3】 上記制御ゲイン調整手段は、直流電圧ま
    たは無効電流のデータが所定値まで立上がる立上り時間
    を検出し、その立上り時間が所定の立上り時間になるよ
    うに上記直流電圧制御手段または上記無効及び有効電流
    制御手段のゲインを調整することを特徴とする請求項1
    または2記載の電力変換器の制御装置。
  4. 【請求項4】 上記制御ゲイン調整手段は、直流電圧ま
    たは無効電流のデータからオーバーシュート量を検出
    し、そのオーバーシュート量が所定値以下になるように
    上記直流電圧制御手段または上記無効及び有効電流制御
    手段のゲインを調整することを特徴とする請求項1また
    は2記載の電力変換器の制御装置。
  5. 【請求項5】 上記無効電流設定手段は、有効電流によ
    り無負荷状態を検出した時、所定時間、無効電流指令値
    を零から所定値までステップ状もしくはランプ状に立上
    げ、再び零に立下げることを特徴とする請求項2記載の
    電力変換器の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010137128A1 (ja) 2009-05-27 2010-12-02 トヨタ自動車株式会社 コンバータの制御装置およびそれを備える電動車両
JP2019161810A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 ファナック株式会社 電力変換装置及びその制御方法
WO2023166662A1 (ja) * 2022-03-03 2023-09-07 三菱電機株式会社 コンバータの制御装置

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