JPH07147737A - 車両用発電制御装置 - Google Patents

車両用発電制御装置

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Publication number
JPH07147737A
JPH07147737A JP5295316A JP29531693A JPH07147737A JP H07147737 A JPH07147737 A JP H07147737A JP 5295316 A JP5295316 A JP 5295316A JP 29531693 A JP29531693 A JP 29531693A JP H07147737 A JPH07147737 A JP H07147737A
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JP
Japan
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voltage
battery
battery voltage
generator
power generation
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JP5295316A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Togawa
雅俊 戸川
Hirohide Sato
博英 佐藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリ電圧の急変を検出する専用の検出装
置を設けることなく、発電機をフル発電してもバッテリ
電圧が調整電圧に達しない状態より発電機の発電能力に
余力が生じた場合でも、バッテリ電圧の急変を防止して
電気負荷への悪影響の発生を防止する。 【構成】 コンピュータ12によって、バッテリ電圧セ
ンサ14で検出された現時点のバッテリ電圧と走行モー
ドやバッテリ温度等により設定された調整電圧とを比較
して、現時点のバッテリ電圧の方が調整電圧より小さい
場合は、一定時間毎にバッテリ電圧に0.1Vずつ足し
た値を徐変目標電圧として発電機3の発電電圧を上昇さ
せる。逆に、現時点のバッテリ電圧の方が調整電圧より
大きい場合は、一定時間毎にバッテリ電圧に0.1Vず
つ引いた値を徐変目標電圧として発電機3の発電電圧を
降下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バッテリ電圧が調整
電圧となるように発電機の発電電圧を制御することが可
能な車両用発電制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用発電制御装置として
は、例えば車両が定常状態から加速状態に移行した時に
電圧レギュレータの調整電圧を、この調整電圧より低い
目標電圧に切り替えて発電機の発電電圧を制御すること
によりエンジン負荷の低減を図ったり、車両が定常状態
から減速状態に移行した時に調整電圧より高い目標電圧
に切り替えてバッテリを十分充電させるようにした技術
(例えば特開昭59−213239号公報、特開平5−
103433号公報)が提案されている。そして、この
従来の技術においては、電圧レギュレータの調整電圧
を、この調整電圧と異なる目標電圧に切り替える時に、
調整電圧より目標電圧に徐々に近づくように制御するこ
とにより、バッテリ電圧の急変を防止するようにしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、上記の調整電圧の切替時以外、例えば発電
機の発電能力に対して高負荷時に発電機が最高出力で発
電しても調整電圧に達していない状態より電気負荷が切
れ発電機の発電能力に余力が生じた場合、あるいは発電
機の発電能力が低下している状態より内燃機関の回転数
が上昇して発電機の発電能力に余力が生じた場合には、
何らバッテリ電圧の急変を防止する制御を行っていなか
った。このため、このような場合には、バッテリ電圧が
瞬間的に急変してしまい、ヘッドライトが急に明るくな
ったり、暗くなったりしたり、空気調和装置のブロワの
回転数が急変動することによりブロワが異音を発生した
りする等の電気負荷への悪影響が発生するという問題点
があった。
【0004】また、調整電圧の切り替えを検出すること
は容易に可能であるが、上記のようなバッテリ電圧の急
変の検出には、パワートランジスタの駆動のためのオ
ン、オフパルスやバッテリ電圧を常にモニターして、バ
ッテリ電圧の急変を検出する必要がある。このため、バ
ッテリ電圧の急変を検出する専用の検出装置が必要とな
る他、バッテリ電圧の急変防止制御が遅れ、適切にバッ
テリ電圧の急変を防止できないという問題点があった。
【0005】この発明は、バッテリ電圧の急変を検出す
る専用の検出装置を設けることなく、あらゆる場合でも
バッテリ電圧の急変を適切に防止するようにして、電気
負荷への悪影響の発生を防止することが可能な車両用発
電制御装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、車両走行用
内燃機関に回転駆動されて発電する発電機と、この発電
機に充電されるバッテリと、このバッテリ電圧を検出す
る電圧検出手段と、前記バッテリの状態、前記車両の走
行状態または前記内燃機関の運転状態に基づいて調整電
圧を設定する調整電圧設定手段と、前記電圧検出手段で
検出されたバッテリ電圧と前記調整電圧設定手段で設定
された調整電圧とを比較し、この比較結果に基づいて、
前記調整電圧より前記バッテリ電圧に近い徐変目標電圧
を決定する徐変電圧決定手段と、前記バッテリ電圧が前
記徐変目標電圧となるように前記発電機の発電電圧を制
御する発電制御手段とを備えた技術手段を採用した。
【0007】前記調整電圧設定手段が、前記調整電圧
を、異なる複数の調整電圧に切り替えるようにしても良
い。また、前記徐変電圧決定手段が、前記バッテリ電圧
の方が前記調整電圧より低い場合に、前記バッテリ電圧
に所定値を足した値を前記徐変目標電圧として設定する
ようにしても良く、前記バッテリ電圧の方が前記調整電
圧より高い場合に、前記バッテリ電圧に所定値を引いた
値を前記徐変目標電圧として設定するようにしても良
い。
【0008】
【作用】この発明によれば、徐変電圧決定手段によっ
て、電圧検出手段で検出されたバッテリ電圧と調整電圧
設定手段で設定された調整電圧とが比較される。そし
て、その比較結果に基づいて、調整電圧設定手段で設定
された調整電圧よりバッテリ電圧に近い徐変目標電圧が
決定される。続いて、発電制御手段によって、バッテリ
電圧を、徐変電圧決定手段で決定された徐変目標電圧と
なるように発電機の発電電圧が制御される。したがっ
て、バッテリの状態、車両の走行状態または内燃機関の
運転状態に変化が生じて調整電圧が変更された場合だけ
でなく、例えば発電機を最高出力で発電していてもバッ
テリ電圧が調整電圧に達しない状態より発電機の発電能
力に余力が生じた場合でも、バッテリ電圧を徐々に調整
電圧に近づくように制御しているので、バッテリ電圧の
急変を防げる。
【0009】
【実施例】
〔実施例の構成〕次に、この発明の車両用発電制御装置
を自動車用発電制御装置に適用した実施例に基づいて説
明する。図1は自動車用発電制御装置の全体構成を示し
た電気回路図である。
【0010】自動車用発電制御装置1は、自動車に搭載
されたヘッドライトや、デフォッガ、エアコンのブロワ
等の電気負荷(図示せず)へ電力の供給を行うバッテリ
2と、このバッテリ2を充電する発電機3と、この発電
機3の発電電圧を制御する制御回路4とを備える。バッ
テリ2は、自動車のエンジンルーム等に搭載され、AB
S、ポリプロピレン等の樹脂製の容器内に正極板、負極
板、電解液(例えば希硫酸)を入れた周知のものであ
る。
【0011】発電機3は、自動車のエンジンルーム等に
搭載され、電流が流れると磁界を発生する励磁コイル5
を有するロータ(図示せず)、および励磁コイル5の発
生する磁界の変化によって発電する三相の電機子コイル
6を保持するステータ等から構成されている。なお、ロ
ータは、自動車に搭載されたエンジン(図示せず)の出
力軸にベルトを介して連結され、エンジン回転数の増減
に伴って回転速度が増減される。
【0012】励磁コイル5は、ロータに巻かれ、制御回
路4によりデューティ比制御されるパワートランジスタ
7のオン時間の長さにより通電量が変わる。この励磁コ
イル5は、バッテリ電圧が調整電圧より高電圧となると
制御回路4により通電量が制限される。そして、励磁コ
イル5には、フライホィールダイオード8が並列接続さ
れている。
【0013】三相の電機子コイル6は、ステータに巻か
れており、ロータの回転速度が速ければ速い程、発電能
力が増加する。なお、三相の電機子コイル6で発生した
交流電流は、レクチファイヤ9によって整流されて直流
に変えられ、上記の電気負荷へ必要な電力を供給すると
共にバッテリ2を充電する。
【0014】制御回路4は、入力信号処理部10、およ
びこの入力信号処理部10に入力した入力信号に応じて
バッファ11を介してパワートランジスタ7に制御信号
を出力するコンピュータ12等を備えている。また、制
御回路4は、バッテリ2に接続された電源端子13、バ
ッテリ電圧センサ14に接続された電圧入力端子15、
バッテリ温度センサ16に接続された温度入力端子17
を有している。さらに、制御回路4は、エンジン負圧セ
ンサ18に接続された入力端子19、車速センサ20に
接続された入力端子21、パワートランジスタ7に接続
された出力端子22、およびアース端子23を有してい
る。
【0015】入力信号処理部10は、バッテリ温度セン
サ16、バッテリ電圧センサ14、エンジン負圧センサ
18および車速センサ20等からの入力信号(例えばア
ナログ信号)をコンピュータ12に入力する入力信号
(例えばディジタル信号)に変換する。バッテリ電圧セ
ンサ14は、本発明の電圧検出手段であって、バッテリ
2内の電解液の起電力、所謂バッテリ電圧を検出する。
バッテリ温度センサ16は、バッテリ2内の電解液の温
度または容器の温度、所謂バッテリ温度を検出する。エ
ンジン負圧センサ18は、エンジンの吸気管に設けら
れ、エンジン吸気負圧を検出する。車速センサ20は、
自動車の車速に相当する回転速度、例えば自動車の変速
機の出力軸の回転速度や自動車の車輪の回転速度等を検
出する。
【0016】コンピュータ12は、本発明の調整電圧設
定手段、徐変電圧決定手段、発電制御手段であって、C
PU、ROM、RAM等を内蔵している。このコンピュ
ータ12は、エンジン負圧センサ18からのエンジン吸
気負圧信号と車速センサ20からの車速信号から自動車
の走行モードを判定し、この自動車の走行モードとバッ
テリ温度センサ16からのバッテリ温度信号とから調整
電圧を設定する。
【0017】この実施例では、図2に示したように、自
動車の走行モードとバッテリ温度に基づいて複数の調整
電圧VT に変更される。例えば自動車が定常走行され、
バッテリ温度が適温の場合には、調整電圧(例えば14
V)VTMに設定される。また、自動車が減速走行される
か、あるいはバッテリ温度が高い場合には、調整電圧V
TMより高い調整電圧(例えば15V)VTHに設定され
る。さらに、自動車が加速走行されるか、あるいはバッ
テリ温度が低い場合には、調整電圧VTMより低い調整電
圧(例えば13V)VTLに設定される。
【0018】そして、コンピュータ12は、現時点のバ
ッテリ電圧VB と調整電圧VT とを比較して、その比較
結果に基づいて、現時点のバッテリ電圧VB より徐々に
調整電圧VT に近づくように、励磁コイル5への通電時
間の長さを徐変することにより電機子コイル6の発電電
圧の制御を行う。具体的には、現時点のバッテリ電圧V
B の方が調整電圧VT より低い場合は、現時点のバッテ
リ電圧VB に所定電圧(例えば0.1V)を足した値を
徐変目標電圧VBTとして設定する。また、現時点のバッ
テリ電圧VB の方が調整電圧VT より高い場合は、現時
点のバッテリ電圧VB に所定電圧(例えば0.1V)を
引いた値を徐変目標電圧VBTとして設定する。
【0019】また、コンピュータ12は、電気負荷が大
きく発電機3をフル発電してもバッテリ電圧VB が調整
電圧VT に達しない状態より、電気負荷を切ったり、エ
ンジン回転数が上昇したりして、発電機3の発電能力に
余力が生じた場合でも、上記と同様にして、現時点のバ
ッテリ電圧VB に所定電圧(例えば0.1V)を足した
値を徐変目標電圧VBTとして設定する。
【0020】〔制御回路の作用〕次に、自動車用発電制
御装置1の制御回路4による電圧徐変制御を図3のフロ
ーチャートに基づいて説明する。この図3のフローチャ
ートによる制御はエンジンを始動した際にスタートす
る。
【0021】初めに、カウンタの初期化(T=50)を
行う(ステップS1)。そして、バッテリ電圧センサ1
4で検出した現時点のバッテリ電圧をサンプリングし、
このバッテリ電圧をVB に格納する(ステップS2)。
そして、カウンタTが50である(T=50)か否かを
判断する。すなわち、一定時間(例えば500ms)が
経過したか否かを判断する(ステップS3)。この判断
結果がNoの場合には、ステップS9の処理を行う。
【0022】また、ステップS3の判断結果がYesの
場合には、カウンタTを0にクリア(T=0)する(ス
テップS4)。そして、エンジン負圧センサ18で検出
したエンジン吸気負圧と車速センサ20で検出した自動
車の車速から自動車の走行モードを判定し、現時点の自
動車の走行モードを読み込む(ステップS5)。ここ
で、自動車の走行モードとは、加速走行、減速走行、ア
イドル状態、定常走行である。
【0023】次に、バッテリ温度センサ16で検出した
バッテリ温度を読み込む(ステップS6)。そして、読
み込んだ自動車の走行モードとバッテリ温度から調整電
圧を決定し、VT へ格納する(ステップS7)。そし
て、本発明の主要な制御である徐変目標電圧VBTを決定
し(ステップS8)、現時点のバッテリ電圧VB と徐変
目標電圧VBTからパワートランジタ7への制御信号Ptr
を決定し(ステップS9)、その制御信号Ptrをパワー
トランジタ7へ出力する(ステップS10)。
【0024】次に、所定時間(例えば10ms)が経過
したか否かを判断する(ステップS11)。この判断結
果がNoの場合には、ステップS11の判断を繰り返
す。また、ステップS11の判断結果がYesの場合に
は、カウンタTをカウントアップ(T←T+1)する
(ステップS12)。その後に、ステップS2の処理を
行うようリターンする。
【0025】次に、制御回路4による徐変目標電圧VBT
の決定制御を図4のサブルーチンに基づいて説明する。
先ず、ステップS7の処理を行った後に、現時点のバッ
テリ電圧VB が調整電圧VT に所定値(0.1V)を足
した値(VT +0.1V)より高いか否かを判断する
(ステップS21)。この判断結果がYesの場合に
は、現時点のバッテリ電圧VB より所定値(0.1V)
を引いた値(VB −0.1V)を徐変目標電圧VBTと設
定する(ステップS22)。その後に、ステップS8を
抜ける。
【0026】また、ステップS21の判断結果がNoの
場合には、現時点のバッテリ電圧VB が調整電圧VT に
所定値(0.1V)を引いた値(VT −0.1V)より
低いか否かを判断する(ステップS23)。この判断結
果がYesの場合には、現時点のバッテリ電圧VB より
所定値(0.1V)を足した値(VB +0.1V)を徐
変目標電圧VBTと設定する(ステップS24)。その後
に、ステップS8を抜ける。
【0027】また、ステップS23の判断結果がNoの
場合には、すなわち、現時点のバッテリ電圧VB が(V
T ±0.1V)以内の場合には、調整電圧VT を徐変目
標電圧VBTと設定する(ステップS25)。その後に、
ステップS8を抜ける。
【0028】〔実施例の作用〕次に、この実施例の自動
車用発電制御装置1の作動を図1、図2および図5に基
づいて説明する。図5は自動車の走行モードに対するバ
ッテリ電圧の変動を示したグラフである。
【0029】イ)自動車が定常走行から加速走行に移行
した時 自動車が定常走行から加速走行に移行すると、調整電圧
(例えば14V)VTMが調整電圧(例えば13V)VTL
に設定される。このとき、現時点のバッテリ電圧VBMと
設定された調整電圧VTLとを比較して、この比較結果に
基づいて徐変目標電圧VBTが決定される。すなわち、現
時点のバッテリ電圧VBMの方が調整電圧VTLより高いた
め、現時点のバッテリ電圧VBMより所定値(0.1V)
を引いた値(VBM−0.1V)を最初の徐変目標電圧V
BTとする。
【0030】そして、この最初の徐変目標電圧VBTが得
られるように、発電機3の発電電圧が制御される。具体
的には、パワートランジスタ7の通電時間が定常走行時
よりも短くなるように制御信号がコンピュータ12から
出力される。このため、励磁コイル5への通電量が低下
し、発電機3の発電電圧も下降する。そして、その制御
信号をパワートランジスタ7に出力してから一定時間
(例えば500ms)が経過した時に、再度自動車の走
行モードを判定して、加速走行が継続されている場合に
は、バッテリ電圧VB が調整電圧VTLに低下するまで、
一定時間毎に発電機3の発電電圧を下降させることによ
り、バッテリ電圧VB が0.1Vずつ下降していくた
め、バッテリ電圧VB の急変はない(図5のグラフの実
線a参照)。
【0031】ロ)自動車が加速走行から減速走行に移行
した時 自動車が加速走行から減速走行に移行すると、調整電圧
(例えば13V)VTLが調整電圧(例えば15V)VTH
に設定される。このとき、現時点のバッテリ電圧VBLと
設定された調整電圧VTHとを比較して、この比較結果に
基づいて徐変目標電圧VBTを決定する。すなわち、現時
点のバッテリ電圧VBLの方が調整電圧VTHより低いた
め、現時点のバッテリ電圧VBLに所定値(0.1V)を
足した値(VBL+0.1V)を最初の徐変目標電圧VBT
とする。
【0032】そして、この最初の徐変目標電圧VBTが得
られるように発電機3の発電電圧が制御される。具体的
には、パワートランジスタ7の通電時間が加速走行や定
常走行時よりも長くなるように制御信号がコンピュータ
12から出力される。このため、励磁コイル5への通電
量が上昇し、発電機3の発電電圧も上昇する。そして、
その制御信号をパワートランジスタ7に出力してから一
定時間(例えば500ms)が経過した時に、再度自動
車の走行モードを判定して、減速走行が継続されている
場合には、バッテリ電圧VB が調整電圧VBHに達するま
で、一定時間毎に発電機3の発電電圧を上昇させること
により、バッテリ電圧VB が0.1Vずつ上昇していく
ため、バッテリ電圧VB の急変はない(図5のグラフの
実線b参照)。
【0033】ハ)自動車が減速走行からアイドル状態に
移行した時 自動車が減速走行からアイドル状態に移行すると、調整
電圧(例えば15V)VTHが調整電圧(例えば14V)
VTMに設定される。このとき、現時点のバッテリ電圧V
BHと設定された調整電圧VTMとを比較して、この比較結
果に基づいて徐変目標電圧VBTを決定する。すなわち、
現時点のバッテリ電圧VBHの方が調整電圧VTMより高い
ため、現時点のバッテリ電圧VBHより所定値(0.1
V)を引いた値(VBH−0.1)Vを初期の徐変目標電
圧VBTとする。
【0034】そして、この初期の徐変目標電圧VBTが得
られるように発電機3の発電電圧が制御される。このた
め、上記のイ)のように、発電機3の発電電圧が下降
し、アイドル状態が継続されている場合には、バッテリ
電圧VB が調整電圧VBMに低下するまで、一定時間(例
えば500ms)毎に発電機3の発電電圧を下降させる
ことにより、バッテリ電圧VB が0.1Vずつ下降して
いくため、バッテリ電圧VB の急変はない(図5のグラ
フの実線c参照)。
【0035】ニ)高負荷でフル発電しても調整電圧に達
しない状態より低負荷となった場合 自動車がアイドル状態の時(例えばエンジン回転数は6
00rpm〜800rpm)にヘッドライトやエアコン
のブロワ等の電気負荷をONすると、調整電圧(例えば
14V)VTMは変更されないが、発電機3の発電能力に
対して高負荷となるため、発電機3を最高出力で発電
(フル発電)しても、バッテリ電圧VB は調整電圧VTM
より低下する(図5のグラフの実線d参照)。
【0036】このような発電機3をフル発電しても、調
整電圧(例えば14V)VTMに達しない状態からヘッド
ライトやエアコンのブロワ等の電気負荷をOFFする
と、発電機3の発電能力に対して低負荷となるため、発
電機3の発電能力に余力が生じる。このため、従来の技
術では図5のグラフの破線e1 に示したように、バッテ
リ電圧VB が急変する不具合が生じていた。
【0037】ところが、この実施例では、現時点のバッ
テリ電圧VB と設定された調整電圧VTMとを比較して、
この比較結果に基づいて徐変目標電圧VBTを決定してい
る。すなわち、現時点のバッテリ電圧VB の方が調整電
圧VTMより低いため、現時点のバッテリ電圧VB に所定
値(0.1V)を足した値(VB +0.1)Vを初期の
徐変目標電圧VBTとする。そして、この初期の徐変目標
電圧VBTが得られるように発電機3の発電電圧を制御し
ているので、バッテリ電圧VB が調整電圧VTMに向かっ
て一定時間(例えば500ms)毎に0.1Vずつ上昇
していくため、バッテリ電圧VB の急変はない(図5の
グラフの実線e参照)。
【0038】ホ)発電機3の発電能力が低下している状
態より発電能力が上昇した場合 自動車がアイドル状態の時(例えばエンジン回転数は6
00rpm〜800rpm)にヘッドライトやエアコン
のブロワ等の電気負荷が大きく、電気負荷に対する発電
機3の発電能力が低下しており、発電機3をフル発電し
ても、調整電圧(例えば14V)VTMに達しない状態か
ら自動車が定常走行に移行すると、エンジン回転数が例
えば1500rpm〜2000rpmに上昇する。この
ため、仮に発電機3の発電能力に対して高負荷状態であ
っても、発電機3の発電能力に余力が生じるので、従来
の技術では、図5のグラフの破線f1 に示したように、
バッテリ電圧VB が急変する不具合が生じていた。
【0039】ところが、この実施例では、現時点のバッ
テリ電圧VB と設定された調整電圧VTMとを比較して、
この比較結果に基づいて徐変目標電圧VBTを決定してい
る。すなわち、現時点のバッテリ電圧VB の方が調整電
圧VTMより低いため、現時点のバッテリ電圧VB に所定
値(0.1V)を足した値(VB +0.1V)を初期の
徐変目標電圧VBTとする。そして、この初期の徐変目標
電圧VBTが得られるように発電機3の発電電圧を制御し
ているので、バッテリ電圧VB が調整電圧VTMに向かっ
て一定時間(例えば500ms)毎に0.1Vずつ上昇
していくため、バッテリ電圧VB の急変はない(図5の
グラフの実線f参照)。
【0040】〔実施例の効果〕以上のように、自動車用
発電制御装置1は、自動車の走行モードやバッテリ温度
に基づいて調整電圧が変更された場合に、バッテリ電圧
がその時点のバッテリ電圧より一定時間毎に所定値分だ
け徐々に調整電圧に近づけることができるので、バッテ
リ電圧の急変を防止することができる。
【0041】そして、自動車の走行モードが変更される
などの調整電圧の切替時だけでなく、電気負荷を新たに
点けて発電機3の発電能力に対して高負荷状態となり、
発電機3がフル発電していても調整電圧に達していない
状態から電気負荷を切って発電機3の発電能力に対して
低負荷状態となって発電機の発電能力に余力が生じた場
合でも、バッテリ電圧がその時点のバッテリ電圧より一
定時間毎に所定値分だけ徐々に調整電圧に近づけること
ができるので、バッテリ電圧の急変を防止することがで
きる。
【0042】また、エンジン回転数が低く発電機の発電
能力が低下している状態からエンジン回転数が上昇して
発電機の発電能力に余力が生じた場合でも、バッテリ電
圧がその時点のバッテリ電圧より一定時間毎に所定値分
だけ徐々に調整電圧に近づけることができるので、バッ
テリ電圧の急変を防止することができる。
【0043】したがって、あらゆる場合においても、バ
ッテリ電圧の急変を適切に防止することができるので、
電気負荷への悪影響を防止することができる。例えば、
ヘッドライトが急に明るくなったり、急に暗くなったり
する不具合を解消することができる。また、エアコンの
ブロワの回転数変動を防止できるので、ブロワの回転数
変動による異音の発生を防止することができる。
【0044】また、この実施例では、調整電圧の切り替
えを検出していないので、パワートランジスタ7の駆動
のためのオン、オフパルスやバッテリ電圧を常にモニタ
ーして、バッテリ電圧の急変を検出する専用の検出装置
が不要となり、低コスト化を図れる。
【0045】〔変形例〕この実施例では、調整電圧設定
手段、徐変電圧決定手段および発電制御手段を1つのコ
ンピュータ12で構成したが、調整電圧設定手段、徐変
電圧決定手段および発電制御手段を複数のコンピュータ
で構成しても良く、またコンピュータを具備しない電気
回路で構成しても良い。さらに、調整電圧設定手段、徐
変電圧決定手段および発電制御手段を各々独立した回路
で構成しても良い。
【0046】この実施例では、電圧徐変制御において発
電電圧およびバッテリ電圧が一定時間(例えば500m
s)毎に0.1Vずつ変化するように発電制御したが、
この電圧徐変制御の変化率はバッテリ電圧が急変しない
範囲において自由に変更できる。例えば発電機3の発電
電圧を所定値(例えば0.1V)だけ変化させた値を徐
変目標電圧としても良い。この実施例では、電圧徐変制
御を3種類の調整電圧にて制御したが、電圧徐変制御を
1種類、2種類または4種類以上の調整電圧にて制御し
ても良い。
【0047】この実施例では、バッテリの温度や自動車
の走行モードに基づいて調整電圧を設定していたが、バ
ッテリの温度または自動車の走行モードのいずれか一方
のみに基づいて調整電圧を設定しても良い。また、内燃
機関の運転状態(例えばエンジン回転数、発電機3のロ
ータの回転速度)に基づいて調整電圧を設定しても良
い。さらに、バッテリの状態または自動車の走行モード
のうちの少なくとも一方と内燃機関の運転状態に基づい
て調整電圧を設定しても良い。なお、バッテリの状態を
検出する方法としては、電解液の温度だけでなく、電解
液の濃度や電解液の物質等を検出しても良い。
【0048】この実施例では、発電機3の高負荷時にバ
ッテリ電圧や発電電圧が調整電圧に達しない状態より発
電機3に余力が生じた場合のバッテリ電圧の急変を防止
したが、発電機3の出力等が何らかの要因で抑制されて
おり、バッテリ電圧が調整電圧に達しない状態よりその
要因が解除されて発電機3に余力が生じた場合のバッテ
リ電圧の急変を防止しても良い。例えばバッテリ2の充
電電流または発電機3の発電電流を制限する電流制限機
能を設けた車両用発電制御装置において、電流制限によ
りバッテリ電圧が調整電圧に達しない状態より発電機3
に余力が生じた場合のバッテリ電圧の急変を防止しても
良い。
【0049】
【発明の効果】この発明は、バッテリ電圧の急変を検出
する専用の検出装置を設けることなく、バッテリの状
態、車両の走行状態または内燃機関の運転状態に変化が
生じて調整電圧が変更された場合だけでなく、例えば発
電機を最高出力で発電してもバッテリ電圧が調整電圧に
達しない状態より発電機の発電能力に余力が生じた場合
でも、バッテリ電圧の急変を適切に防止することができ
るので、電気負荷への悪影響の発生を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の全体構成を示した電気回路
図である。
【図2】この発明の実施例にかかる自動車の走行モード
と調整電圧との関係を示したグラフである。
【図3】この発明の実施例にかかる制御回路による電圧
徐変制御を示したフローチャートである。
【図4】この発明の実施例にかかる制御回路による徐変
目標電圧の決定制御を示したサブルーチンである。
【図5】この発明の実施例にかかる自動車の走行モード
とバッテリ電圧との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 自動車用発電制御装置(車両用発電制御装置) 2 バッテリ 3 発電機 4 制御回路 12 コンピュータ(調整電圧設定手段、徐変電圧決定
手段、発電制御手段) 14 バッテリ電圧センサ(電圧検出手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車両走行用内燃機関に回転駆動され
    て発電する発電機と、 (b)この発電機に充電されるバッテリと、 (c)このバッテリ電圧を検出する電圧検出手段と、 (d)前記バッテリの状態、前記車両の走行状態または
    前記内燃機関の運転状態に基づいて調整電圧を設定する
    調整電圧設定手段と、 (e)前記電圧検出手段で検出されたバッテリ電圧と前
    記調整電圧設定手段で設定された調整電圧とを比較し、
    この比較結果に基づいて、前記調整電圧より前記バッテ
    リ電圧に近い徐変目標電圧を決定する徐変電圧決定手段
    と、 (f)前記バッテリ電圧が前記徐変目標電圧となるよう
    に前記発電機の発電電圧を制御する発電制御手段とを備
    えた車両用発電制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用発電制御装置にお
    いて、 前記徐変電圧決定手段は、前記バッテリ電圧の方が前記
    調整電圧より低い場合は、前記バッテリ電圧に所定値を
    足した値を前記徐変目標電圧として設定し、且つ前記バ
    ッテリ電圧の方が前記調整電圧より高い場合は、前記バ
    ッテリ電圧に所定値を引いた値を前記徐変目標電圧とし
    て設定することを特徴とする車両用発電制御装置。
JP5295316A 1993-11-25 1993-11-25 車両用発電制御装置 Pending JPH07147737A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009029278A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Mitsubishi Motors Corp 永久磁石式発電機の制御装置
US7692412B2 (en) * 2006-02-20 2010-04-06 Fujitsu Ten Limited Charging control apparatus, charging control method
CN110545026A (zh) * 2019-09-20 2019-12-06 哈尔滨工业大学 定子励磁飞轮脉冲感应发电机系统

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