JPH07147236A - 有機金属化学気相成長法 - Google Patents

有機金属化学気相成長法

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JPH07147236A
JPH07147236A JP29551193A JP29551193A JPH07147236A JP H07147236 A JPH07147236 A JP H07147236A JP 29551193 A JP29551193 A JP 29551193A JP 29551193 A JP29551193 A JP 29551193A JP H07147236 A JPH07147236 A JP H07147236A
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film
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JP29551193A
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Koji Tamamura
好司 玉村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MOCVD法において、均一な膜厚、膜質を
保ちながら歪みを内在した結晶膜の気相成長を可能にす
る。 【構成】 サセプタ7上の半導体基板6と之に対向する
反応管壁との距離hを制御して半導体基板6上に歪みを
内在した結晶膜を気相成長する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機金属化学気相成長
法(以下MOCVD法という)、特に歪みを内在した結
晶膜の気相成長を可能にしたMOCVD法に関する。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体からなる半導体レーザ等の
半導体デバイスでは、その製造にあって、各結晶膜の形
成にMOCVD法が用いられる。通常、MOCVD法に
おいては、気相成長膜の膜厚、膜質の均一性を確保する
ために、反応管内の反応領域におけるガス流の流れ、温
度の分布等を考慮して、即ち、ガス流を乱さず、温度分
布を均一にして結晶成長が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、歪み
を積極的に内在させた半導体デバイスが開発されてい
る。例えばAlGaAs系、AlGaInP系、InG
aAs(P)系の半導体レーザにおいて、そのクラッド
層中に歪層を設けることによって、より高出力、低閾値
で長寿命の半導体レーザが得られている。通常、歪みを
有する結晶膜を気相成長させるには、異種原子を混合す
る方法が考えられている。
【0004】本発明は、ガス流の流れを積極的に乱しな
がらも均一且つ良好な膜質をもち、歪みを内在した結晶
膜を気相成長させることができるMOCVD法を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機金属化合
物を用いて結晶膜を気相成長させる有機金属化学気相成
長法において、反応管2内に配した基板6とこの基板6
に対向する反応管壁との距離hを制御して、基板6上に
歪みを内在させた結晶膜を気相成長させることを特徴と
する。
【0006】
【作用】本発明においては、基板6と之に対向する反応
管壁との距離hを制御することにより、基板6上の反応
領域におけるガス流を積極的に乱しながらも、均一且つ
良好な膜質をもって、気相成長膜中に歪みを導入するこ
とができる。
【0007】
【実施例】先ず、本発明の理解を容易にするために、M
OCVD装置におけるガス流の層流、乱流、対流、入口
効果について説明する。
【0008】層流と乱流の度合を示すRe(レイノルズ
数)は、数1で定義される。
【0009】
【数1】Re=Uρh/μ U:流速 ρ:気体密度 h:高さ(反応管壁とサセプタ上の基板と間の距離) μ:粘度
【0010】そして、Reが2300を越えると乱流が
起きる。
【0011】次に、対流の存在を示すRa(レイリー
数)は、数2で定義される。
【0012】
【数2】Ra=αgρ2 3 ΔT/μk α:ガスの熱膨張係数 g:重力加速度 k:熱伝導率
【0013】そして、Ra≧1.707で熱対流が存在
する。このRaの定義では、hは3乗に比例するのでh
の微妙な変化が大きく熱対流の存否にかかわってくる。
【0014】一方、反応管内のサセプタが完全に平行な
とき、ガスの流れ方向に沿って成長膜の厚さが変化する
入口効果(entrance effect)と呼ばれ
る現象がある。このガスの流れの分布が一定となるまで
の端部から距離d1 (図1参照)はd1 =0.04hR
eといわれている(Gilling J.de Phy
s.C5−235,1982参照)。同様に温度に関し
ては、d2 =0.28hRe(同文献参照)といわれて
おり、距離d1 に比して約7倍の距離が一定になるまで
必要である。
【0015】乱流の影響としては、層流の場合に比し
て、成長する膜の厚さ、キャリア濃度(ドーピング濃
度)、移動度等が不均一になり、この結果、素子の特性
も不均一になる。例えばレーザダイオードでは、閾値電
流(動作電流)、閾値電圧(動作電圧)、発振波長、ノ
イズ、寿命等、トランジスタでは耐圧、利得、高周波特
性等の特性の不均一が生ずる。
【0016】対流の影響としては、その結果、乱流が生
じて上記と同様な不均一が生じ、素子に対しても特性の
不均一が生じる。又、成長温度の不均一のために、特性
が場所によって変わることも考えられる。
【0017】入口効果も又、膜質の不均一及びデバイス
特性の不均一を生ずる。
【0018】従来は、上述した数1、数2、入口効果の
理論をふまえて、ガスの流れ、温度分布を考慮して結晶
成長が行われおり、積極的にガス流が乱れた状態での条
件を用いることはない。
【0019】之に対し、本発明は、サセプタ上の基板と
之に対向する反応管壁面との距離hを変えることによっ
て、反応ガス流を乱しながらも、膜質及び素子の特性の
不均一性を生じさせないで、歪みを内在した結晶膜を気
相成長させる方法である。
【0020】以下、図面を参照して本発明によるMOC
VD法の実施例を説明する。
【0021】図1は、本発明に適用される横型のMOC
VD装置1の一例を示す。同図において、2は横型反応
管を示し、一端にガス供給口3が、他端にガス排気口4
が設けられ、キャリアガス、原料ガス等の供給ガス5が
反応管2内を一端から他端に向かって流れる。反応管2
内には気相成長すべき化合物半導体基板6を保持するカ
ーボンサセプタ7が配置される。
【0022】サセプタ7は垂直方向に上下移動可能に、
且つ支軸8を中心に回転可能に配される。従って、この
サセプタ7を手動又は自動的(例えば電磁力等を用い
る)に上下動させることにより、サセプタ7上の基板6
と反応管2の天井壁面との距離hが任意に制御される。
【0023】かかる横型MOCVD装置1を用い、距離
h(即ち反応領域の高さ)を変化させて、GaAs基板
6上に(Al)GaAs膜を気相成長させる。条件とし
ては、1m/secのキャリアガスH2 を流した状態に
て、サセプタ7の直径を55mm、サセプタ7の回転数
を4rpmとして、高周波加熱したサセプタ上のGaA
s基板6上に成長温度800℃で(Al)GaAs膜を
気相成長させた。
【0024】〔比較例〕距離hを21mmに設定して気
相成長する。距離h=21mmでは膜厚、膜質が均一か
つ良好な(Al)GaAs膜が気相成長した。この距離
h=21mmは、歪みを生じさせないで膜厚、膜質の均
一性を確保する条件である。
【0025】〔実施例〕距離hを19mmに設定して気
相成長する。距離h=19mmでは、本来、格子整合し
ているGaAs−(Al)GaAs系にもかかわらず、
GaAs基板6上に気相成長した(Al)GaAs膜に
歪みが生じた。このときの(Al)GaAs膜は、結晶
性について、フォトルミネッセンスの発光強度や移動度
の測定結果から距離h=21mmで得られた結晶膜と同
等であり、成長膜の膜厚及びキャリア濃度の均一性も距
離h=21mmの結晶膜と同等であった。
【0026】ここで、成長膜の歪みは、数3で示す原子
間距離aのずれの比で表わすことができる。
【0027】
【数3】
【0028】但し、成長膜はある膜厚まで成長すると、
ミスフィット転位が起こり、歪みが緩和される。この膜
厚を臨界膜厚と呼ぶ。従って、本発明で扱う歪みとは、
ミスフィット転位が起こる以前のいわゆる臨界膜厚以下
のときの状態を指す。
【0029】そして、上述のMOCVD装置1におい
て、その距離hを変えたときの、Δa/aの値が図2の
ような傾向で変化するを認めた。これによれば、h=2
1mmではΔa/aが1×10-4以下となり、歪みは生
じていない。h=19mmではΔa/aが1×10-3
度となり、歪みが内在する。距離hが13mm以下では
膜厚が不均一になる。
【0030】これらの事から、距離hを小さくし、即ち
気相反応の起こる反応領域を狭くし、または距離hを大
きくし反応領域を広くする等、デバイスに応じて適切な
hに設定することによって、均一な成長膜厚を保ちなが
ら、格子整合している系にもかかわらず、成長膜中に歪
みを導入することが可能になる。
【0031】距離hを0.1mm以下の精度で適正化す
ると、歪みは内在しているがミスフィット転位は走らな
い条件に設定できる。この成長条件にて結晶成長を行う
と、長寿命、低動作電流という利点が得られている歪み
を含んだ構造の半導体レーザ等の半導体デバイスを作製
することができる。
【0032】サセプタ7の回転数は2rpm〜15rp
mの範囲にすることができる。サセプタ7の回転数を変
えることによっても、歪みを導入することが可能であ
る。従って、距離hとサセプタ回転数を制御して歪みを
内在させるようにしてもよい。
【0033】図3は、本発明に適用されるMOCVD装
置の他の例を示す。このMOCVD装置11は、縦型反
応管12を有し、この反応管12内に上下移動可能で且
つ支軸8を中心に回転可能なサセプタ7が配置されて成
る。反応管12は、上部中央にガス供給口13を有し、
側部にガス排出口14を有すると共に、サセプタ7上の
気相成長すべき化合物半導体基板6と対向する天井壁面
を傾斜した形状にして構成される。供給ガス5は、上部
中央のガス供給口13より傾斜する天井壁面と基板6間
を通り、ガス排出口14より排出されるような流れとな
る。このMOCVD装置11を用いた場合にも、基板6
と天井壁面との間の平均距離hを制御することによっ
て、格子整合しているにもかかわらず、均一かつ良好な
膜厚、膜質をもって歪みを内在した結晶膜を気相成長す
ることができる。
【0034】尚、本例は、AlGaAs系だけでなく、
AlGaInP,InGaAs(P)系、Zn(Cd,
Mn,Mg),Se(S,Te)系などのII−VI族化合
物半導体の結晶膜の成長にも応用可能である。
【0035】上述したように、本実施例によれば、距離
hを制御し、或は距離hとサセプタ回転数を制御し、積
極的にガス流が乱れた状態での条件を用いることによっ
て、均一な膜厚、膜質を保ちつつ且つ格子整合している
系にもかかわらず、歪みを内在させた結晶膜を気相成長
することができる。従って、このMOCVD法を用いれ
ば歪み層を有した低閾値且つ長寿命の半導体レーザ(例
えばλ=980nmのInGaAs系半導体レーザ、A
lGaInP系半導体レーザ等)を容易に作製すること
ができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、反応領域におけるサセ
プタ上の基板と反応管壁の距離hの適正値により、ガス
流の流れを乱しながらも、均一かつ良好な膜厚、膜質を
保持した状態で歪みを内在した結晶膜を気相成長するこ
とができる。従って、積極的に歪みを内在した半導体デ
バイスを容易に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMOCVD法の実施に適用できるMO
CVD装置の一例を示す構成図である。
【図2】本発明の説明に供する距離hと|Δa/a|の
関係を示すグラフである。
【図3】本発明のMOCVD法の実施に適用できるMO
CVD装置の他の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1,11 MOCVD装置 2,12 反応管 3,13 ガス供給口 4,14 ガス排出口 5 供給ガス 6 半導体基板 7 サセプタ 8 支軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機金属化合物を用いて結晶膜を気相成
    長させる有機金属化学気相成長法において、反応管内に
    配した基板と該基板に対向する反応管壁との距離を制御
    して前記基板上に歪みを内在させた結晶膜を気相成長さ
    せることを特徴とする有機金属化学気相成長法。
JP29551193A 1993-11-25 1993-11-25 有機金属化学気相成長法 Pending JPH07147236A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010053866A3 (en) * 2008-11-07 2010-08-19 Asm America, Inc. Reaction chamber
JP2013251479A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Taiyo Nippon Sanso Corp 気相成長装置
JP2017216397A (ja) * 2016-06-01 2017-12-07 株式会社アルバック アニール処理装置およびアニール処理方法

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