JPH07147003A - 磁気記録/再生装置 - Google Patents

磁気記録/再生装置

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JPH07147003A
JPH07147003A JP29346493A JP29346493A JPH07147003A JP H07147003 A JPH07147003 A JP H07147003A JP 29346493 A JP29346493 A JP 29346493A JP 29346493 A JP29346493 A JP 29346493A JP H07147003 A JPH07147003 A JP H07147003A
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JP
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JP29346493A
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English (en)
Inventor
Kageyoshi Hirano
景由 平野
Shinichi Segi
真一 勢木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドの巻線を減らさずに、インダクタ
ンスを下げ、広帯域化を図った磁気記録/再生装置を得
ること。 【構成】 記録系は、インダクタンスを下げる目的で形
成された非磁性導電体シールド16を備えた磁気ヘッド
9、回転トランス2、記録アンプ4、記録信号発生回路
5から構成される。また、再生系は、インダクタンスを
下げる目的で形成された非磁性導電体シールド16を備
えたされた磁気ヘッド9、回転トランス2、再生アンプ
7、再生信号処理回路8から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディジタル信号を記
録し、再生する磁気記録/再生装置に関するものであ
り、特にディジタルVTR、R−DAT等の回転ヘッド
形磁気記録/再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は例えば、「磁気記録技術入門」
P248(横山克哉著、総合電子出版)に示されたディ
ジタル信号を記録する回転ヘッド型磁気記録再生装置の
記録系を示す図であり、図11は再生系を示す図であ
る。図10、図11において、1は記録用磁気ヘッド
で、磁気コアが例えばフェライト等の高透磁率材料で構
成されている。2は回転トランスで、例えばフェライト
等の高透磁率材料を用いて作製した円形平板型のコアの
片方の円形面上に該円形面に対して同心円状の溝を形成
し該溝の内部に導体コイルを埋設したもの2個を、コイ
ルが埋設されている面同士を対向させて、片方のコアが
回転しているときでもトランス結合が得られるようにし
ている。3は磁気記録媒体、4は記録アンプ、5は変調
器、6は例えばフェライト等の高透磁率材料で構成され
た再生用磁気ヘッド、7は再生アンプ、8は復調器であ
る。
【0003】図10に示した記録系について説明を行な
う。変調器5により変調されたディジタル信号は、記録
アンプ4により回転トランス2を経て所定の電流値で記
録用磁気ヘッド1に供給され、磁気記録媒体3に磁気記
録が行われる。
【0004】図12に記録系の等価回路を示す。図にお
いてVr は記録アンプ5と等価な電圧源の駆動電圧、R
r は記録アンプ5の出力インピーダンス、Cr は総合結
合容量、Lp は回転トランス2の固定側から見た時の組
合せインダクタンス、kは回転トランス2の結合係数、
aは回転トランス2の巻数比(固定側コア巻線数/回転
側コア巻線数)、Lhrは記録用ヘッド1のインダクタン
ス、Rhrは記録用ヘッド1の実抵抗、Ihrは記録時に記
録用ヘッド1の巻線に流れる記録電流である。この等価
回路の伝送特性のラプラス変換式Grec (S)は以下に
示す式(1)のように表すことができ、共振周波数ω0r
は式(2)、低域遮断周波数ωlr1 は式(4)で表され
る。また、式(3)において、LTrは回転トランス2の
固定側から見た磁気ヘッドと回転トランスの合成インダ
クタンスである。
【0005】
【数1】
【0006】記録系の帯域は、図13に示すように、共
振周波数ω0rと、低域遮断周波数ωlr1 によって定ま
る。式(2)より、共振周波数ω0pは、総合結合容量C
r と、回転トランスの固定側から見たヘッドと回転トラ
ンスの合成インダクタンスLTrで決まることが判る。一
方、低域遮断周波数ωlr1 は、回転トランスの組合せイ
ンダクタンスLp と、回転トランスの巻数比a、記録用
ヘッドのインダクタンスLhrおよび実抵抗Rhrで決まる
ことが判る。
【0007】従来、ディジタル映像信号等の広帯域にわ
たって信号スペクトラムを有する信号を伝送する場合に
は、記録用ヘッドの巻数を少なくして記録用ヘッドのイ
ンダクタンスを下げることにより、LTrを小さくして共
振周波数を上げ、高周波帯域を拡大していた。
【0008】次に、図11に示した再生系について説明
を行なう。磁気記録媒体3により、再生用磁気ヘッド6
に発生した再生信号(変調されたディジタル信号)は、
回転トランス2を経て再生アンプ7で増幅された後、復
調器8で復調される。
【0009】図14に再生系の等価回路を示す。図にお
いてVp は回転トランス固定側の出力電圧、Rp は再生
アンプ5の入力インピーダンス、Cp は総合結合容量、
pは回転トランス2の固定側から見た時の組合せイン
ダクタンス、kは回転トランス2の結合係数、aは回転
トランス2の巻数比(固定側コア巻線数/回転側コア巻
線数)、Lhpは再生用ヘッド1のインダクタンス、Rhp
は再生用ヘッド1の実抵抗、Vhpは再生時に再生用磁気
ヘッド6に誘起される電圧である。この等価回路の伝送
特性のラプラス変換式Gpb(S)は以下に示す式(7)
のように表すことができ、共振周波数ω0pは式(8)、
低域遮断周波数ωlp1 は式(10)で表される。また、
式(9)において、LTpは回転トランス2の固定側から
見たヘッドと回転トランスの合成インダクタンスであ
る。
【0010】
【数2】
【0011】再生系の帯域も記録系の帯域と同様に、図
15に示すように共振周波数ω0pと、低域遮断周波数ω
lp1 によって定まる。式(8)より、共振周波数ω
0pは、総合結合容量Cp と、回転トランスの固定側から
見たヘッドと回転トランスの合成インダクタンスLTp
決まることが判る。また、低域遮断周波数ωlp1 も、回
転トランスの組合せインダクタンスLp と、回転トラン
スの巻数比a、再生用ヘッドのインダクタンスLhpおよ
び実抵抗Rhpで決まることが判る。
【0012】従来、この再生系の伝送帯域を広帯域化す
るためには、記録系と同様に、再生用磁気ヘッドの巻数
を少なくして再生用磁気ヘッドのインダクタンスを下げ
ることにより、LTpを小さくして共振周波数を上げ、高
周波帯域を拡大していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、記録
系、再生系いずれにおいてもヘッド巻線数を少なくして
磁気ヘッドのインダクタンスを小さくして高周波帯域を
拡大していた。この方法では、高周波帯域は拡大できる
が、記録系においては、巻線数を減らす前と同等の記録
磁界を記録用磁気ヘッドから発生させるために、記録電
流を増大させなければならず、消費電力が増大するとい
う問題点がある。再生系においては、ヘッド巻線を減ら
すことにより再生用磁気ヘッドの再生出力が減少し、再
生S/Nが低下するという問題がある。
【0014】さらに、ヘッド巻線数を減らすと、高域、
低域共にヘッドのインダクタンスは減少する。これによ
り、記録系、再生系のいずれにおいても高周波側の帯域
は拡大できるが、低周波側の帯域は狭まる場合がある。
この理由は以下のとおりである。式(13)に示すよう
に、低域での再生用磁気ヘッドの実抵抗Rhpは、巻線引
出し部(ヘッド巻線数0の部分)とヘッド巻線数に比例
する部分で決まり、インダクタンスLhlは殆どヘッド巻
線数の自乗に比例して決まるので、RhpおよびLhpはそ
れぞれ以下に示す式(13),(14)で表すことがで
きる。
【0015】
【数3】
【0016】式(13)において、C1 はヘッド巻線引
出し部の実抵抗、C2 はヘッド巻線1[Turn]分の実抵
抗、nはヘッド巻線回数である。式(14)においてC
3 は比例定数、nは巻線回数である。式(13),(1
4)を前記式(10)に代入すると式(15)が得られ
る。
【0017】
【数4】
【0018】式(15)をnについて微分すると、式
(16)が得られる。
【0019】
【数5】
【0020】ここで、以下に示す式(17)の条件の時
は、巻線数nを減らすと、式(15)は常に0または負
の値を持つことになり、低域遮断周波数ωlp1 がnによ
り単調減少であることになる。
【0021】
【数6】
【0022】すなわち、この領域で巻線回数nを減少さ
せると遮断周波数が高周波側に移動し、低周波側の帯域
が減少する。すなわち、ディジタル信号等の高周波側に
も低周波側にも多くのスペクトラムを有する信号を伝送
すると信号波形が歪むという問題があった。
【0023】この発明は上記のような問題点の解消を目
的としてなされたもので、記録系および再生系におい
て、高周波帯域および低周波帯域の双方とも十分な伝送
帯域をもつ磁気記録/再生装置を得ることを目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る磁気記録装置は、磁気コアと記録磁界を発生するた
めのギャップと磁気コアに巻かれたコイルと、磁気コア
の漏れ磁束を低減する非磁性導電体のシールドで構成さ
れた磁気ヘッド、回転トランス、記録アンプ、変調器を
用いて記録系を構成したものである。
【0025】請求項2に記載の発明に係る回転磁気再生
装置は、磁気コアと記録磁界を発生するためのギャップ
と磁気コアに巻かれたコイルと、磁気コアの漏れ磁束を
低減する非磁性導電体のシールドで構成された磁気ヘッ
ド、回転トランス、再生アンプ、復調器を用いて再生系
を構成したものである。
【0026】
【作用】請求項1に記載の回転磁気記録装置では、高周
波伝送帯域を拡大し、且つ十分な低周波帯域を確保でき
る。
【0027】請求項2に記載の回転磁気再生装置では、
低周波伝送帯域を拡大し、且つ十分な低周波帯域を確保
できる。
【0028】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の実施例1の記録系を示す回路
図で、図10と同一符号はそれぞれ同一部分を示してい
る。図において、9は磁気ヘッドで、例えば特開平2−
244410号公報に示されているように、記録磁界を
発生するためのギャップと巻線窓を有した例えばフェラ
イト等の強磁性体からなる磁気コアと、前記磁気コアの
巻線窓に巻かれたコイルから磁気ヘッド本体を形成し、
該磁気ヘッド本体のギャップ部周辺を除く外表面に密接
して非磁性導電体で形成されたシールドを備えている。
2は例えばフェライト等の高透磁率材料で形成された回
転トランス、4は記録アンプ、5はスクランブルドNR
ZI変換を用いてディジタル信号を変調する変調器であ
り、変調後の信号は80[KHz] 〜30[MHz] の伝送帯域
を必要とする。この実施例1の記録系における記録アン
プ4の総合結合容量は、20[pF]であった。
【0029】図2に磁気ヘッド9の一部破断斜視図を示
す。図において、9は磁気ヘッド、11は磁気コア、1
2はギャップ、13はガラス、14はヘッド巻線(巻線
数17[Turn])、15は絶縁樹脂、16は非磁性導電体
シールド(以下、「シールド」という)で、銅を30
[μm]厚でメッキ形成したものである。17はテープと
の摺動面である。
【0030】図3に磁気ヘッド9のシールド16を形成
する前後のインダクタンスの周波数特性の測定結果を示
す。図3において、点線がシールド16を形成する前
(以下、「シールド形成前」という)、実線がシールド
16を形成した後(以下、「シールド形成後」という)
の特性である。図3より、100[KHz] 以下の低域での
インダクタンスはシールド16を形成する前後で殆ど変
化は無く1.65 [μH]であるが、30[MHz] でのイン
ダクタンスは減少して、0.8 [μH]となっている。ま
た、同図に比較のためにシールド16を形成せず、ヘッ
ド巻線数を13[Turn]とした場合のインダクタンスの周
波数特性の測定結果を一点鎖線で示した。ヘッド巻線数
を変更することにより、30[MHz] でのインダクタンス
は減少して、0.8 [μH]となっているが、100[KH
z] 以下の低域でのインダクタンスも減少して、0.9
6 [μH]となっている。
【0031】図4に磁気ヘッド9のシールド形成前後の
実抵抗の周波数特性の測定結果を示す。図4において、
点線がシールド形成前、実線がシールド形成後の特性で
ある。図4より、シールド形成前後で実抵抗の周波数特
性は殆ど同じである。また、同図にシールドを形成せ
ず、ヘッド巻線数を13[Turn]とした場合のインダクタ
ンスの周波数特性の測定結果を一点鎖線で示した。ヘッ
ド巻線数を変更することにより抵抗値は若干低下してい
るが巻線数変更前に比べて大差は無い。
【0032】図5に磁気ヘッド9のシールド形成前後の
コア効率の周波数特性の測定結果を示す。コア効率と
は、記録媒体より磁気ヘッドのギャップ部に入った磁束
がヘッド巻線と鎖交する割合を示すものであり、コア効
率の測定は、磁気ヘッドのインピーダンスの直流バイア
スによる飽和特性からヘッド磁気回路の定数を算出し、
この定数を用いてコア効率を求める方法(電子情報通信
学会図技術報告MR92−11、1992年6月発表、
13〜18頁に記載の方法)により行った。図5におい
て、点線がシールド形成前、実線がシールド形成後、一
点鎖線がヘッド巻線数を13[Turn]としたヘッドのコア
効率の測定結果である。図5より、シールド形成前後お
よびヘッド巻線数変更後でコア効率の周波数特性は殆ど
同じである。
【0033】次に回転トランス2について説明する。図
6は回転トランス2の静止部、図7は回転部を示してお
り、両図とも回転軸方向から見た平面図および回転軸に
垂直な方向から見た断面図である。図6において、20
は静止部、21は例えばフェライト等の高透磁率材料か
らなる平板状円形のコア、22はコア20の円形面上に
形成された同心円状の巻線溝、23は巻線引出し溝、2
4は例えば銅線等の導電体で形成された同心円状の巻
線、25は巻線24の端部である。巻線24の巻数は3
[Turn]であり、巻線溝22に埋設される。巻線24の端
部25は巻線引出し溝23から引き出される。
【0034】図7において、30は回転部、31は例え
ばフェライト等の高透磁率材料からなる平板状円形のコ
ア、32はコア30の円形面上に形成された同心円状の
巻線溝、33は巻線引出し溝、34は例えば銅線等の導
電体で形成された同心円状の巻線、35は巻線34の端
部である。巻線34の巻数は2[Turn]であり、巻線溝3
3に埋設される。巻線34の端部35は、巻線引出し溝
33から引き出される。
【0035】上記図6に示した静止部の巻線24と、図
7に示した回転部の巻線34が一定の間隔を隔てて対向
するように配置することにより、回転トランス2が構成
される。また、静止部20の巻線の端部25は記録アン
プ4に接続され、回転部30の巻線の端部35は磁気ヘ
ッド9に接続される。この実施例の回転トランス2の組
合せインダクタンスは4.5 [μH]、結合係数は0.9
8、巻数比(静止側/回転側)は1.5である。
【0036】表1に、上記実施例1における記録系と、
従来の記録系(共振周波数30[MHz] を得るためにヘッ
ドの巻線数を13[Turn]としたもの)の低域遮断周波
数、および、共振周波数を従来例の説明で用いた式
(2),(4)を用いて計算したものを示す。
【0037】
【表1】
【0038】この計算において、記録アンプの総合結合
容量は20[pF]であったのでこの値を用いた。また、回
転トランスに関しては、前記した組合せインダクタンス
4.5 [μH]、結合係数0.98、巻数比1.5を用い
た。表1より、共振周波数に関しては、従来の記録系お
よび実施例1における記録系とも30[MHz] であり、必
要帯域を満足する。一方、低域遮断周波数に関しては、
実施例1では80[KHz] となり、必要帯域を満足する
が、従来の記録系では87[KHz] となり、必要帯域を満
足しない。すなわち、実施例1では、従来の記録系に比
べて記録系の高域の伝送帯域を拡大しても十分な低域の
伝送帯域を得ることができることがわかる。また、ヘッ
ド巻線数は従来の記録系では13[Turn]であるのに対し
て17[Turn]であり、コア効率の変化も無いから、記録
電流は13/17倍、すなわち23[%] 低減できる。こ
れより、消費電力の低減が実現できる。
【0039】実施例2.図8は本発明の実施例2の再生
系を示す回路図である。図において、9は実施例1と同
様の磁気ヘッド、2は実施例1と同様の回転トランス、
7は再生アンプ、8はスクランブルドNRZI変調され
た信号を元のディジタル信号に復調する復調器である。
この実施例2の再生系における再生アンプ7の総合結合
容量は、20[pF]であった。
【0040】表2に、上記実施例2における再生系と、
実施例2において磁気ヘッド9にシールドを用いない従
来の再生系の低域遮断周波数、および、共振周波数を従
来例の説明で用いた式(2),(4)を用いて計算した
結果を示す。
【0041】
【表2】
【0042】この計算において、再生アンプの総合結合
容量は前記した20[pF]を用いた。また回転トランスの
組合せインダクタンス、結合係数および巻数比について
は、実施例1と同様である。表2より、共振周波数に関
しては、従来の記録系および実施例2における記録系と
も30[MHz] であり、必要帯域を満足する。一方、低域
遮断周波数に関しては、実施例2では80[KHz] とな
り、必要帯域を満足するが、従来の記録系では87[KH
z] となり必要帯域を満足しない。すなわち、実施例2
では従来の再生系に比べ、高域の伝送帯域を拡大しても
十分な低域の伝送帯域を得ることができることがわか
る。また、ヘッド巻線数は、従来の再生系では13[Tur
n]であるのに対して17[Turn]であり、コア効率の変化
も無いから、再生出力は17/13倍、すなわち31
[%] 増大できる。これより、再生信号S/Nの改善が実
現できる。
【0043】実施例3.上記実施例1,2では、記録系
と再生系を別々に構成した例について説明を行ったが、
記録用磁気ヘッドと再生用磁気ヘッドを兼用しても同様
の効果を奏することは言うまでもなく明らかである。
【0044】実施例4.上記実施例1〜3では、回転ト
ランスを用いる場合、すなわち回転ヘッド型磁気記録/
再生装置の記録/再生系に用いる場合について説明した
が、回転トランスを用いないで、固定トランスを用いる
場合、すなわち固定ヘッド型磁気記録/再生装置に、本
発明に係る記録系および再生系を用いても等価回路は同
じなので同様の効果を奏する。
【0045】実施例5.上記実施例1〜4では、回転ト
ランスのみ用いる場合、または固定トランスのみを用い
る場合の実施例について説明を行った。しかし、再生用
磁気ヘッドの出力が非常に小さい場合には再生用磁気ヘ
ッドの直後にステップアップトランスを接続し、ステッ
プアップトランスを介して回転トランスまたは固定トラ
ンスに再生出力を伝送する方法が考えられる。この場合
でも電気的特性上、ステップアップトランスと回転トラ
ンスの組合せ、またはステップアップトランスと固定ト
ランスの組合せは一つのトランスと考えることができる
ので、記録系,再生系の等価回路は実施例1,2と同じ
となるから、同様の効果を奏することは明かである。
【0046】実施例6.実施例1,2において用いた磁
気ヘッドにおいて、非磁性導電体シールドは、巻線を具
備した磁気ヘッド本体のギャップ部周辺を除く外表面に
密接して形成されているが、シールドは必ずしも巻線を
覆って形成する必要は無く、例えば、図9に示した特公
昭55−40922号公報に示されているように、磁気
コアに形成された巻線窓の内側表面および磁気コアの側
面に、磁路のまわりに電流短絡環を形成しないように形
成しても同様の効果を奏する。図9において、40は磁
気ヘッド、41は磁気コア、42は巻線窓、43はギャ
ップ、44は磁気コアの外側面に形成された非磁性導電
体シールド、45は巻線窓44の内側表面に形成された
非磁性導電体シールド、46はヘッド巻線である。
【0047】実施例7.実施例1,2において、変調器
にはスクランブルドNRZI変調方式を採用したが、そ
の他の変調方式、例えば、ミラースクエア変調,8−1
0変調,8−12変調、8−14変調、2−7変調等の
変調方式を採用しても同様の効果を奏する。また、12
−15変調方式(「家庭用ディジタルVTRをめざした
高密度ディジタル磁気記録用記録符号の一検討」平成3
年、電気関係学会関西支部連合大会、G272参照)
等、低周波トラッキングパイロット信号の生成を変調ア
ルゴリズムに組み込んだ変調方式を用いた場合は、特に
低周波側でのS/Nが向上するのでトラッキング制御が
確実なものとなる。
【0048】実施例8.実施例1,2で用いた回転トラ
ンスは平板型であったが、コアの外側に巻線を具備した
一方の円筒形状のコアが、コアの内側に巻線を具備した
もう一方の円筒形状のコアに回転軸を共有して収納され
ることにより回転トランスを構成する筒型回転トランス
を用いても同様の効果を奏する。
【0049】
【発明の効果】本発明における実施例1においては、記
録系の高域の伝送帯域を拡大しても十分な低域の伝送帯
域を得ることができるので、例えば、トラッキングサー
ボ用の低周波パイロット信号を含んだ低域から高域まで
広範囲の周波数成分を持つ信号を記録する伝送系(例え
ばディジタルVTR、DAT等の記録系)を容易に実現
することができる。さらに、従来の記録系と比べ、ヘッ
ド巻線数を多くできるので記録電流が小さくなり、消費
電力が低減できるので、省エネルギー化を実現できる。
【0050】本発明における実施例2においては、再生
系の高域の伝送帯域を拡大しても十分な低域の伝送帯域
を得ることができるので、例えば、トラッキングサーボ
用の低周波パイロット信号を含んだ低域から高域まで広
範囲の周波数成分を持つ信号を再生する伝送系(例えば
ディジタルVTR、DAT等の再生系)を容易に実現す
ることができる。さらに、従来の記録系と比べ、ヘッド
巻線数を多くできるので、ヘッド再生出力を増大するこ
とができ、再生信号S/Nの改善が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における磁気記録装置の記録
系を示す回路図である。
【図2】実施例1の磁気ヘッドの一部破断斜視図であ
る。
【図3】実施例1の磁気ヘッドのシールド形成前後のイ
ンダクタンスの周波数特性を示す図である。
【図4】実施例1の磁気ヘッドのシールド形成前後の実
抵抗の周波数特性を示す図である。
【図5】実施例1の磁気ヘッドのシールド形成前後のコ
ア効率の周波数特性を示す図である。
【図6】実施例1の回転トランスの静止部の平面図およ
び断面図である。
【図7】実施例1の回転トランスの回転部の平面図およ
び断面図である。
【図8】本発明の実施例2における磁気再生装置の再生
系を示す回路図である。
【図9】本発明の実施例6の磁気ヘッドの斜視図であ
る。
【図10】従来の磁気記録装置の記録系を示す回路図で
ある。
【図11】従来の磁気再生装置の再生系を示す回路図で
ある。
【図12】従来の記録系の等価回路を示す図である。
【図13】従来の記録系の伝送特性を示す図である。
【図14】従来の再生系の等価回路を示す図である。
【図15】従来の再生系の伝送特性を示す図である。
【符号の説明】
2 回転トランス 4 記録アンプ 5 変調器 7 再生アンプ 8 復調器 9 磁気ヘッド 11 磁気コア 12 ギャップ 14 ヘッド巻線 15 絶縁樹脂 16 非磁性導電体シールド 40 磁気ヘッド 41 磁気コア 43 ギャップ 44 非磁性導電体シールド 45 非磁性導電体シールド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用回転磁気ヘッド、回転トランス、
    記録アンプおよびディジタル信号を記録信号に変調する
    変調器を具備した磁気記録装置において、前記記録用回
    転磁気ヘッドが、磁気コアと記録磁界を発生するための
    ギャップと磁気コアに巻かれたコイルと、磁気コアの漏
    れ磁束を低減する非磁性導電体のシールドで構成されて
    いることを特徴とする磁気記録装置。
  2. 【請求項2】 再生用回転磁気ヘッド、回転トランス、
    再生アンプおよび変調されたディジタル信号を復調する
    復調器を具備した磁気再生装置において、前記再生用回
    転磁気ヘッドが、磁気コアと記録磁界を発生するための
    ギャップと磁気コアに巻かれたコイルと、磁気コアの漏
    れ磁束を低減する非磁性導電体のシールドで構成されて
    いることを特徴とする磁気再生装置。
JP29346493A 1993-11-24 1993-11-24 磁気記録/再生装置 Pending JPH07147003A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998011540A1 (en) * 1996-09-10 1998-03-19 Ampex Corporation Magnetic core with field confinement structure

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998011540A1 (en) * 1996-09-10 1998-03-19 Ampex Corporation Magnetic core with field confinement structure

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