JPH0714557B2 - 電縫管製造用インピーダ - Google Patents

電縫管製造用インピーダ

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JPH0714557B2
JPH0714557B2 JP63255503A JP25550388A JPH0714557B2 JP H0714557 B2 JPH0714557 B2 JP H0714557B2 JP 63255503 A JP63255503 A JP 63255503A JP 25550388 A JP25550388 A JP 25550388A JP H0714557 B2 JPH0714557 B2 JP H0714557B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電縫管の溶接部へ電流を集中させる電縫管製造
用インピーダに関する。
〔従来技術〕
帯鋼を管状に成形した後、これのエッジ部を電流による
ジュール熱で集中的に加熱し溶接する電縫管の溶接装置
において、前記電流をエッジ部へ集中させることにより
溶接効率を向上させる目的でインピーダが用いられてい
る。
第5図は高周波誘導加熱による溶接を行う電縫管の溶接
装置を示す模式図である。図中20は高周波電流を発生さ
せる高周波電源装置であり、該高周波電源装置20には前
記高周波電流を通流させるワークコイル21が接続され、
該ワークコイル21は被溶接材である管状に成形されたオ
ープンパイプ30を取り巻くように配設されている。前記
ワークコイル21が配設された内側には磁性材料よりなる
コア50と、該コア50の保護及びこれを冷却する冷却水を
通流させる機能を有するインピーダケース60とで構成さ
れるインピーダ10が、マンドレル70に装着され、オープ
ンパイプ30の内部空間にオープンパイプ30と接触しない
ようにこれの移送方向に配設されている。40はスクイズ
ロールであり、オープンパイプ30の移送及び加圧溶接を
行う。
前述の如き溶接装置によって電縫管を製造する場合、高
周波電源装置20よりワークコイル21へ高周波電流を流し
オープンパイプ30に誘導電流を発生させる。該誘導電流
によってオープンパイプ30のエッジ部31,31は加熱さ
れ、白抜矢符方向に移送されてスクイズロール40によっ
て加圧溶接される。前記誘導電流はオープンパイプ30の
外周面に発生し、これの一部は内周面を環流して無効電
流となるが、インピーダ10は前記内周面のインピーダン
スを高めることによりこの無効電流を減少させ、前記エ
ッジ部へ誘導電流を集中させる機能を果たす。
ところで、インピーダ10の性能はコア50の特性によって
決定される。インピーダ10にとって必要な特性としては
第1に透磁率が高く、飽和磁束密度が高いことであり、
第2に発熱を防ぐため比抵抗が大きくて鉄損が少なくこ
れに加えて冷却し易い形状に加工可能であり、第3に発
熱により温度が上昇しても磁気特性の変化が小さく、キ
ュリー温度が高いことである。
これらの特性を満たすコア50として、従来用いられてい
た酸化物磁性材料であるフェライトより性能が良い珪素
鋼及び非晶質金属合金(アモルファス合金という)等の
磁性材料の箔体を用い、これを絶縁接着剤により断面四
角形に積層させてなる積層体を使用したものがある。該
積層体を使用したものとしては、第6図に示す軸方向断
面図の如くコアの中心部に小型の積層体を、またその周
囲に大型の積層体を配設したもの(特公昭59-5207)、
あるいは第7図に示す軸方向断面図の如くコアの中心部
に対して同心円上に積層体を配設したもの(特公昭59-5
2028)が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら前述した如き積層体に使用される珪素鋼及
びアモルファス合金等の磁性材料は酸化物磁性材料であ
るフェライトと比較して比抵抗が小さく、高周波磁束に
より生じる渦電流によって自己発熱する。そこで、抵抗
を高くして前記自己発熱を防止するために前述した如く
絶縁接着剤を箔体の間に介装して積層してあるが、積層
体は矩形体以外の形状加工が困難であり、また磁束に対
して異方性があることによりコアにおける配置型式が限
定され、これに加えて断面四角形の積層体を使用するた
め磁性材の充てん率が低い。この充てん率とは箔体の厚
さをtとし、絶縁厚さをδとした場合、下記(1)式に
示されるFsであり、これは積層体断面積における磁性材
料の割合である。
Fs=t/(t+δ) …(1) この充てん率Fsが小さい場合は積層体における磁性材料
の割合が小さく、オープンパイプ30のインピーダンスが
小さい。このため、特性が良い磁性材料をコア50に使用
してもその効果が充てん率の低さによって相殺されてし
まうという問題がある。また、第6図及び第7図に示す
ようなコア50の配置を行う場合、コア50の固定方法が複
雑であり、実用上不適当であるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、断面
円形の多数の磁性線材と、これらを夫々絶縁する絶縁体
とによりコアを構成することによりコアの発熱量が小さ
く、磁束に対するコアの異方性がなく、充てん率が高
く、溶接の熱効率が高い電縫管製造用インピーダを提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る電縫管製造用インピーダは、磁性材料より
なるコアを有する電縫管製造用インピーダにおいて、前
記コアの断面円形をなし、直径100μm以下の多数の極
細径金属製磁性線材を相互の間にこれらを夫々絶縁する
絶縁体を介在させて積層集束して形成したことを特徴と
する。
〔作用〕
断面円形の磁性線材と、これらを夫々絶縁する絶縁体と
で構成されるコアを有するインピーダを用いれば、該磁
性線材の長手方向に対して垂直に磁束が与えられる場合
において各磁性線材内で渦電流が発生する。しかし、こ
の渦電流の流れの方向は夫々隣合った磁性線材において
反対方向に生じるためこれらの周りに発生する磁界が互
いに干渉し合い、渦電流は相殺される。そして、これに
加えて各磁性線材は径が小さいことにより抵抗値が高い
ため渦電流が流れにくく、コアの発熱が抑止される。ま
た、前記磁性線材は断面が円形であるため磁束に対する
異方性がなく、コアに磁性線材を配設する場合の制限が
ない。多数の極細径金属製磁性線材を相互の間に絶縁材
を介在させて積層集束させて使用するため充てん率が高
い。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて具体的に
説明する。
第1図は本発明に係る電縫管製造用インピーダの軸断面
図である。図中1は電縫管製造時にインピーダを支持す
るための支持材であり、この支持材1の外側には第2図
に示す如き配置にて珪素鋼及びアモルファス合金等の磁
性材料よりなる断面円形の極細径の磁性線材5に絶縁剤
6を被着させたものを多数積層集束させ、第1図に示す
ような円筒状にコア2を形成させる。さらにコア2をイ
ンピーダケース3によって外装することによりインピー
ダ4を構成している。なお、前記コア2の冷却は支持材
1とコア2との間に設けられた空間7及びコア2とイン
ピーダケース3との間に設けられた空間8に冷却水を通
流することによって行われる。
次にインピーダのコアにおける発熱現象について説明す
る。
一般にインピーダの自己発熱は磁束方向と垂直な方向に
流れる渦電流によるジュール熱によって生じる。本発明
においては第2図に示すような円形の断面形状を有する
磁性線材5において隣設された磁性線材5の対向する外
周面に流れる破線矢符にて示される渦電流に注目する
と、磁性線材5の長手方向に対して垂直な方向より与え
られる矢符にて示す磁束に対して垂直な方向に発生する
破線矢符にて示す渦電流の流れの方向は隣合った磁性線
材5の渦電流の流れの方向に対して反対方向である。そ
してこれらの渦電流の周りに発生する磁界の方向が反対
方向となり、これらが干渉し合うことにより渦電流が相
殺される。また磁性線材5は極細径であり、夫々の抵抗
値が高いため、渦電流が流れにくい。これにより磁性線
材5の発熱は抑制される。そして、磁性線材5の断面は
円形であり、磁束に対する異方性がなく、コアにおける
配置に制限を受けない。
また、前述した積層体の充てん率Fsに対して本実施例に
係るコア2における充てん率Fφは次の如くになる。
磁性線材5を第2図に示す如く千鳥型配列とするのが最
も充てん率が高くなるから、この場合の充てん率を求め
る。第3図は第2図に示す磁性線材の正面図、第4図は
部分拡大正面図である。第3図,第4図に示す如く隣り
合う磁性線材5の断面中心同士を結ぶと正三角形とな
る。
いま磁性線材5の直径をD、絶縁厚さ、即ち隣り合う磁
性線材5間の距離をδとすると、正三角形の一片がD+
δとなり、その断面積Sdは下記(2)式で与えられる。
この正三角形内に存在する磁性線材5の断面積Siは磁性
線材5の円断面の1/6部分が3個分あるから下記(3)
式で求まる。
Si=π・D2/4・1/6・3=π・D2/8 …(3) (2)式及び(3)式より充てん率Fφは下記(4)式
で求められる。
絶縁厚さδは小さいことが望ましく、また実際の厚さは
数μm程度であるからD>>δと近似できる。従って
(4)式は下記(5)式の如くに簡略化できる。
D=2tとした場合、充てん率PsとFφとの関係は(5)
式にD=2tを代入して下記(6)式で与えられる。
この(6)式により夫々のインピーダコアの単位構成体
の充てん率が比較できる。この比較結果により明らかに
積層体の充てん率Fsの方が高いが、本発明に係る断面円
形の磁性線材5はインピーダコア2内の配置に制限を受
けない。これによりコア全体の断面積は大きくなる。例
えば直径34mm,厚さ4.2mmの管を溶接するために用いられ
る第7図に示す如き従来の積層体型のインピーダのコア
断面積を比較すると、従来のインピーダのコア断面積は
150mm2であり、本発明に係るインピーダのコア断面積は
191mm2となり、従来のものよりもおおきくなる。
これを考慮すると前記(6)式の関係は下記に示す
(7)式の如き関係になる。
この(7)式により本実施例に係るインピーダコアの充
てん率は従来のものよりも16%増加することが明らかで
ある。
〔数値例〕
次に第1表に示す如き材料及び装置により本発明に係る
インピーダ及び従来のインピーダを用いて電縫管の溶接
を行い、これらのインピーダを用いた場合の溶接電力を
測定した。
斯かる測定により第2表に示す如き結果が得られた。
本発明に係る電縫管製造用インピーダにおいては、従来
に比べて約10%の溶接電力が節約できており、これによ
って溶接の熱効率が向上していることが明らかである。
なお上述の例ではワイヤ直径100μmのものを使用した
が、これよりワイヤ直径が小さい場合、ワイヤ間空隙が
少なくなり、充てん率がより高くなり、溶接の熱効率が
一層の向上が望める。
〔効果〕
以上詳述した如く本発明に係る電縫管製造用インピーダ
においては、断面円形の多数の磁性線材と、これらを夫
々絶縁する絶縁体との集束体によりコアが構成されるこ
とにより磁束に対する異方性がなく、コアの配置に制限
を受けないため充てん率が高くなり、これに加えて、磁
性線材に発生する渦電流は磁性線材間に相殺され、コア
の発熱量が小さくなることにより溶接の熱効率が良くな
る等本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は本
発明に係る電縫管製造用インピーダの軸断面図、第2図
はそのインピーダコアにおける線材の配置を示す模式
図、第3図は第2図に示す磁性線材の配列態様を示す正
面図、第4図は第3図の部分拡大正面図、第5図は高周
波誘導加熱による溶接を行う電縫管の溶接装置を示す模
式図、第6図及び第7図は従来のインピーダの軸断面図
である。 1……支持材、2……コア、3……インピーダケース、
5……磁性線材、6……絶縁剤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性材料よりなるコアを有する電縫管製造
    用インピーダにおいて、 前記コアは断面円形をなし、直径100μm以下の多数の
    極細径金属製磁性線材を相互の間にこれらを夫々絶縁す
    る絶縁体を介在させて積層集束して形成したことを特徴
    とする電縫管製造用インピーダ。
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