JPH07143281A - カラー画像読取装置 - Google Patents

カラー画像読取装置

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JPH07143281A
JPH07143281A JP5284860A JP28486093A JPH07143281A JP H07143281 A JPH07143281 A JP H07143281A JP 5284860 A JP5284860 A JP 5284860A JP 28486093 A JP28486093 A JP 28486093A JP H07143281 A JPH07143281 A JP H07143281A
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JP
Japan
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color
prism
image
sensor
reading
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JP5284860A
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English (en)
Inventor
Yoshiya Imoto
善弥 伊本
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3ラインセンサ間のギャップ補正に必要なF
IFOメモリをなくしてコストダウンを図り、光学系の
調整要素を排除し、プリズムの色分散を使って副走査方
向の解像力の低下を防止する。 【構成】 原稿を照明するランプ2と、原稿画像を結像
する結像レンズ7と、該結像レンズ7の結像面に複数の
読取ラインを持つセンサ8とを配置した光路上に、読取
画像を光学的に色分散させるためのプリズム6を挿入す
ると共に、センサ8として各読取ラインである感光画素
列上に色フィルタを貼りつけたカラーセンサを用いる。
カラーセンサ8は、感光画素列に対し転送電極を片側に
1系統のみ設けると共に、2列の感光画素列を隣接して
設けて残りの1列の感光画素列を2系統の転送電極を挟
んで設け、原稿と結像レンズとの間にプリズムを挿入
し、プリズムを結像レンズの前面にユニット化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿台上に載置された
原稿を照明するランプと、原稿画像を結像する結像レン
ズと、該結像レンズの結像面に複数の読取ラインを持つ
センサとを配置した光路上に、読取画像を光学的に色分
散させるためのプリズムを挿入したカラー画像読取装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ラインセンサを使ってカラー画像の走査
読み取りを行う場合、従来より、白黒イメージセンサ
+光源/フィルタの色の切り換えにより読取色の切り換
えを行う方式、イメージセンサの1ラインの画素列上
に色フィルタを3色点順次貼りつけたものを使う方式、
3色の読取ラインをイメージセンサの1チップ上に設
けたものを使う方式、ダイクロイックプリズムで3光
路に色分解し、3本のイメージセンサで読み取る方式か
らなる4つの方法が採用されてきた。
【0003】このうち、の方式は、高速化に不向きで
あり、の方式では、高画質、高解像度を考えた場合、
画素密度が高くなることから、長尺の密着センサを使っ
た方式になり、CCDを複数チップ並べる構造となる。
この場合、チップ間の特性不整合により、各チップの読
取エリアの境界が読取画像上で目立ちやすくなるという
弱点を持っている。の方式では、3本のイメージセン
サの厳密な位置合わせが要求され、調整工数が多くかか
る。
【0004】これらに比べの方式は、3ラインのBG
Rの画素列が半導体基板上に作製されているので、3色
のレジストを合わせるための位置合わせの手間がいらな
い。また、1色が1チップで構成されているので、読取
エリア内での読取特性の変化点も存在しない。
【0005】しかし、読取走査している時に、3ライン
の読取ラインが同時刻に原稿面上の同じ位置を読んでい
ないため、メモリを使って先行して読んでいる色の情報
を遅延させ、同一時刻に同一原稿面上の位置を読み取る
ようなデジタルでの補正が必要になる。
【0006】この補正のために必要な高速FIFOメモ
リと、メモリ制御用の回路にコストがかかり、カラー読
取装置を安価に供給しようとした場合のネックとなる。
また、この補正(ギャップ補正)を行うためには、読取
位置ズレを読取時間ズレに置き換えて補正していること
から、読取走査速度が完全に等速度であることが前提と
なっている。しかし、メカ系の振動等により走査速度ム
ラが存在した場合に、局所的な色ズレが発生する。この
ため、メカ系の走査速度の安定性への要求が厳しくな
り、高価な走査メカ系が必要になる。
【0007】この欠点を補うため、1イメージセンサチ
ップ上に設けた3ラインの読取ラインに同一ラインの画
像情報を光学的に3色分解して結像するための提案がな
されている。例えば特開平1−237619号公報で
は、ダイクロイックミラーを使ったビームスプリッタで
結像された画像を3色に色分解している。
【0008】しかし、この方式でも、ビームスプリッタ
の取り付け精度が問題となる。さらにビームスプリッタ
のコストも高い。また、細い幅のスリットを使って光学
像の副走査方向の幅を制限しないと3色に色分解された
スリット像が互いに重なり、光学的なクロストークが発
生してしまう。このため、精度の高いスリットを使う必
要が出てきてしまう。
【0009】図15は従来のCCDイメージセンサとそ
の読取情報を説明するための図である。プリズムの屈折
率での色分散を使う提案もいくつかなされている。プリ
ズムでの色分散を使ってラインセンサの画素列と垂直方
向(副走査方向)に3色に色分解を行おうとした場合に
問題となるのは、副走査方向の画像のボケである。ガラ
スの屈折の色分散によって色分離を行うため、波長によ
る結像位置が画素列と垂直方向に連続的に変わってい
く。これがボケを発生させる。
【0010】プリズムによって色分散させられたライン
から発した光線は、図15に示すようにCCDイメージ
センサ上に色毎に結像されるが、副走査方向に異なる位
置のライン2から発した光線は、CCD上の違う点に結
像される。この際、ライン1のB光(450nmの光)
とライン2のBG光(500nmの光)がCCD上の同
じ位置に結像することによって、副走査方向の画像ボケ
が生じる。つまり、原稿上で位置の異なるライン1、2
の情報が同じCCDの画素に受光されるため画像がボケ
てしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これを防ぐための1つ
の方法は、スリットを設けることにより副走査方向の読
取幅を制限することである。つまり、図15でライン2
からくる光をカットしてしまうことである。しかし、ス
リット幅を読取ピッチ(1/16mm)程度にして原稿
面に置く必要があり、しかも反射原稿読取のために、斜
め方向からの照明を行う余裕を考えると、非現実的であ
る。
【0012】そこで、スリットを結像レンズの後段にお
く構成の提案が、例えば特開昭60−136919号公
報や特開平2−205169号公報、特開平3−858
63号公報でなされている。これらは、レンズとイメー
ジセンサとの間にシリンドリカル凹レンズ+スリット+
色分散プリズムとを設けた構成のものである。この光学
系は、所謂分光器の光学系の全面に平行光束にするため
の凹レンズを組み合わせたものであるが、スリットの位
置がいずれも結像位置でないため、このスリットは、単
に結像光束を制限して画像を暗くするのみでなく、読取
画像を制限する役割も果たせない。逆に、スリット位置
を結像位置にもってくれば、プリズムを置くスペースが
なくなってしまうため、所期の効果を得ることは難し
い。
【0013】また、1つの方法は、照明光をRGBの特
定の狭帯域の3波長に制限することであり、特開平3−
42686号公報による提案がこれを試みようとするも
のである。しかしこの提案では、3ラインCCDに白黒
センサを使っているので、照明光を狭帯域にしても、図
15に示すようにライン2のRの光がGの読取画素に入
射するという3色間のクロストークが発生するため、さ
らにこのクロストークを防ぐ工夫が必要になる。また、
副走査方向の解像度の改善を単に照明光の波長帯域を狭
帯域にすることによって行おうとすると、実施例にある
ように蛍光ランプに干渉膜フィルタを蒸着して非常に狭
い帯域の分光特性にする必要があるので、蛍光ランプの
光量を大幅にカットし、十分な光量が得られなくなると
いう欠点を持っている。また、実施例では、BGR3本
の蛍光ランプを使っているが、切り張り原稿の紙厚分の
段差を読んだ場合、照明方向で色が違うため、段差の部
分が色づくという画質欠陥が生じる。
【0014】図16は従来の3ラインCCDの例を示す
図である。一方、の方式で使われている3ラインCC
Dの構造は、図16に示すように感光画素列の両側に転
送電極を設けた構造になっている。この構造では、50
00画素の信号を1系統の転送電極で読み出すと転送効
率の低下を生じ、光束の読み出しが難しいため、偶奇2
系統に分けて読み出している。また、3ラインの感光画
素列の間のギャップが8ライン〜12ライン分となって
いる。このため、このギャップ分の色分離をプリズムで
行おうとすると、R−G、G−Bの間の分離幅をこのギ
ャップ分とっているので、特にボケがひどくなってい
る。
【0015】さらに、特開平3−42686号公報に記
載されているように、ガラスの色分散の量は、R−G間
よりもG−B間の方が大きいため、図16の構造のCC
DでR−G間の距離を最小限にしても、G−B間の距離
はR−G間の距離の約2倍をとらなければならず、ギャ
ップの大きさはさらに大きくなり、副走査方向のボケを
ひどくしている。
【0016】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、3色の読取ラインをイメージセンサの1チップ上
に設ける方式のカラー読取装置において、3ラインセン
サ間のギャップ補正に必要なFIFOメモリをなくして
コストダウンを図ることを目的とする。本発明の他の目
的は、3ラインのセンサ間の光学的なギャップ補正を行
う場合に、光学系が複雑になることを防ぎ、簡略な構成
として光学系の調整要素を排除することである。本発明
のさらに他の目的は、プリズムの色分散を使って光学的
に3ラインのセンサ間のギャップ補正を行う際に生じる
副走査方向の解像力の低下を防止することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、原
稿台上に載置された原稿を照明するランプと、原稿画像
を結像する結像レンズと、該結像レンズの結像面に複数
の読取ラインを持つセンサとを配置した光路上に、読取
画像を光学的に色分散させるためのプリズムを挿入する
と共に、センサとして各読取ラインである感光画素列上
に色フィルタを貼りつけたカラーセンサを用い、原稿上
の同一ラインの情報を複数の読取ラインに色分配して読
み取るように構成したことを特徴とする。
【0018】また、カラーセンサは、複数色の読取ライ
ンである感光画素列に対し、転送電極を片側に1系統の
み設けると共に、2列の感光画素列を隣接して設けて残
りの1列の感光画素列を2系統の転送電極を挟んで設け
たことを特徴とする。
【0019】さらに、原稿と結像レンズとの間にプリズ
ムを挿入し、プリズムを結像レンズの前面に一体化して
ユニット化し、RGBの3波長にピークを持った分光特
性の照明ランプを用いたことを特徴とするものである。
【0020】
【作用】本発明のカラー画像読取装置では、読取画像を
光学的に色分散させるためのプリズムを挿入すると共
に、センサとして各読取ラインである感光画素列上に色
フィルタを貼りつけたカラーセンサを用いたので、読取
ラインから副走査方向にずれたラインの発する光がクロ
ストークとして重畳し、副走査方向のボケを引き起こす
のを防ぐことができる。特に、感光画素列間のギャップ
をを小さくした場合にはスリットでこのクロストークを
防ぐことが難しくなるが、上記本発明の構成によれば、
クロストークを有効に防ぐことができる。
【0021】また、プリズム色分散の特性上、RーG間
の分離量よりもGーB間の分離量が大きくなるが、これ
を複数色の読取ラインである感光画素列に対し、転送電
極を片側に1系統のみ設けると共に、2列の感光画素列
を隣接して設けて残りの1列の感光画素列を2系統の転
送電極を挟んで設けたカラーセンサを用いることにより
補うことができる。
【0022】さらに、原稿と結像レンズとの間にプリズ
ムを挿入し、プリズムを結像レンズの前面に一体化して
ユニット化することにより、光学部品を1つにすること
ができ、組み立て、作製を容易にし、RGBの3波長に
ピークを持った分光特性の照明ランプを用いたことによ
り、読取系の分光レスポンスを狭帯域にし副走査方向の
ボケ量を少なくすることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明に係るカラー画像読取装置の第1
の実施例を示す図であり、全体の構成は、公知の縮小型
光学系の画像読取装置の結像レンズの手前に頂角プリズ
ムを置いたものである。図2はカラーCCDの構造を示
す図である。
【0024】図1において、カラーCCD8は、図2に
示すように転送電極を片側に1系統のみ設けたものであ
り、各画素列にRGBの色フィルタを貼りつけた3ライ
ンCCDである。プリズム6は、読取画像を光学的に色
分散させるものである。ランプ2は、原稿台ガラス1上
に載置した原稿を照明するものであり、3枚のミラー3
〜5は、その反射光線を折り曲げ、プリズム6、レンズ
7を通してカラーCCD8に入射するように構成したも
のである。原稿の走査読取は、ミラー3〜5の走査移動
によって行われる。
【0025】ここで3ラインCCDの各画素列にRGB
の色フィルタを貼りつけたカラーCCD8としているの
は、従来例で問題とした各色間の光学的クロストークを
防ぐためである。すなわち、図15のライン2を発した
Rの光線とライン1を発したGの光線は、同じGの読取
ラインに入射する。この場合、従来例では、白黒CCD
を使用しているので、この2つの光線は、Gの読取ライ
ンを感光させるのでクロストークが発生する。しかし、
このGの読取ラインにGの色フィルタが貼りつけてあれ
ば、Rの光ははじかれるので、クロストークを防ぐこと
ができる。
【0026】次に、頂角プリズムのパラメータについて
述べる。図3は2種のガラスの屈折率波長依存性を示す
図、図4はプリズム系のパラメータを示す図、図5はプ
リズムのパラメータと分離幅との関係を示す図、図6は
色再現性を重視した場合の読取装置のレスポンスを説明
するための図である。
【0027】結像レンズのパラメータを 焦点距離 82mm 結像倍率 4.5倍 F値 3.1 とし、3ラインCCDのギャップの大きさを R−G間 14μm G−B間 28μm とする。図2に示す構造では、転送電極がR−G間から
なくなるので、ライン間ギャップを大幅に小さくでき
る。これらのギャップ量は、画素サイズを14μmとし
てほぼ1画素分と2画素分である。
【0028】分光レスポンスのRGBのピーク波長を R 656nm G 550nm B 436nm とした場合にプリズムのパラメータを 頂角 1.0度 硝材 F2 厚さ 3mm 位置 結像レンズ物側主点前50mm とすればよい。
【0029】プリズムの設置場所は、原稿と結像レンズ
との間でよく、結像レンズも通常の読取装置のレンズで
充分である。特開平3−42686号公報の実施例で
は、プリズムをレンズ2枚で挟む構成になって、プリズ
ム内での光束が平行になるようにしているがその必要は
ない。プリズムを入れることでコマ収差が発生するが、
その量は、レンズの原稿側に入れた場合、横収差にして
CCD受光面上で2μm程度なので、CCDの画素サイ
ズの14μmに比べれば、充分小さく問題ない。これ
は、レンズの原稿側の光束の開口角が小さいためと、セ
ンサのライン間ギャップを小さくしたことで色分散量が
小さくなり、プリズムの面の傾きが小さくてよいためで
ある。プリズムをレンズ−CCD間に置いた場合には、
縮小側で結像レンズを出射した光線の開口角が大きくな
り、コマ収差が20μm程度発生するので、解像度が悪
くなる。
【0030】なお、光束の分離幅は、プリズムの設置位
置、プリズムのあおり角などのパラメータに対して、図
5(ロ)のプリズム位置を光軸方向にずらした場合の関
係、同(ニ)のプリズムのあおり角が変わった場合の関
係にそれぞれ示すように非常に鈍感である。したがっ
て、設置場所の調整は必要ない。また、光束の分離幅
は、図5(イ)に示すようにプリズムの頂角に対して比
例するので、±0.1度程度の精度が必要であるが、こ
れはプリズム単体の作製精度によるものであり、調整の
必要のないパラメータであるので、機械の組み立てには
影響しない。また、この±0.1度という精度は、光学
機器として標準的な精度であり、容易に作製可能なもの
である。
【0031】ここでは、色分離を重視したレスポンスに
設計された場合で、RGBのピーク波長が離されている
場合で計算したが、図6のような色再現を重視したレス
ポンスならば、各色のピーク波長が R 610nm G 550nm B 460nm と接近するので、プリズム頂角を1.4度程度に設計す
ればよい。
【0032】このような広がったレスポンスの場合の各
色のレスポンスのピーク波長からの裾野の拡がりがその
まま副走査方向の読取位置のずれにつながり、RとGで
±0.5画素、Bで±1画素程度である。Bの読取信号
は、補色である黄色の情報に対応しているので、高周波
情報を読み取る必要が少なく、ボケの影響は少ない。ま
た、RとGの±0.5画素のボケは、400SPI(=
16dot/mm)での読み取りで81p/mmの原稿
周波数が完全にボケることに対応している。しかし、レ
ンズの解像力は、51p/mm程度までしか必要ないの
で、この程度のボケは許容範囲である。
【0033】上記のように本発明は、3ラインセンサ間
の光学的なギャップ補正を簡略な光学系で行うために
は、プリズムでの屈折による色分散を使うのが簡便でよ
いが、従来より副走査方向にボケを生じるという問題が
あったのに対し、このボケの影響を低減する方法とし
て、3ラインCCDのライン間ギャップを小さくする方
法を採用するものであり、このようにすることで小さな
色分散量で色分離ができるので、ボケも小さくすること
ができる。
【0034】従来型の3ラインCCDは、図16に示す
ように感光画素列の両側に転送電極を設けていた。これ
は、信号読み出し速度を上げるためと、画素数が多くな
ったときに信号転送効率が落ちないようにするためであ
る。しかし、半導体技術の進歩により5000画素(A
3−400SPIの読取用)程度のCCDならば、1系
統の転送電極で十分に読み出せるようになってきた。こ
のことにより従来感光画素列の両側にあった転送電極が
片側のみでよくなり、ライン間ギャップを短くすること
ができる。
【0035】さらにここで、「転送電極を感光画素列の
どちら側におくか?」の自由度を使って、図2に示すよ
うにR−G間の間隔を2ライン以下までに詰めることが
できる。この際、G−B間には、転送電極が間に入る形
になるので、R−G間に比べギャップが大きくなる。
【0036】しかし、プリズムによる色分散を行った場
合には、元々図3に示すようにガラスの色分散の特性か
ら光の波長が短くなるほど色分散が大きくなるので、こ
のG−B間のギャップがR−G間のギャップよりも大き
い構造は、プリズムによる色分散光学系と組み合わせた
場合に非常に好適な構造となっている。
【0037】さらに、従来技術でプリズム色分散を使っ
た場合には、図15に示すように読取位置の異なるライ
ン2のRの画像がライン1のGの画像と混ざる光学的な
クロストークが生じていた。この現象を防ぐためには、
原稿側にスリットを入れる必要があるが、センサライン
のギャップが小さくなった場合には、スリットの幅を1
/16mm程度にする必要があり、スリットを入れる構
成では実現性が難しかった。
【0038】本発明の実施例では、3ラインCCD上に
印刷工程を使ったRGBのゼラチンフィルタを貼り付け
ておくことで、ギャップ間隔を小さくした構造の3ライ
ンセンサを使っても、後述するように他の色のクロスト
ークのない良好な読取を行うことができる。なおこの技
術は、既にカラーCCDとして採用されている技術であ
り、僅かなコストアップでCCDチップ上に作製でき
る。
【0039】また、色分解系の光量ロスの面で従来例と
比べてみる。原稿面上の単一の点から発した光で考える
と、プリズムの色分散効果により単一の波長のみしかセ
ンサの読取ラインに達しないので、一見光量ロスがある
ように見える。しかし、図15に示すライン2から発し
たBG(青緑色)の光がセンサのBの読取ラインに入る
ようにセンサの読取ラインの位置と光の波長に応じて原
稿面上に対応する被読取ラインが存在する。こうして波
長により副走査方向に位置のずれる被読取ラインからの
光を積分すれば、プリズムがない場合と同じだけの光量
がセンサに入光していることがわかる。また、その副走
査方向への広がりの幅は、青でも±1ライン程度なの
で、原稿照明幅である±20ライン程度に比べ十分に小
さいので、被読取ラインは均質に照明されている。
【0040】このことから、波長により読取位置が変わ
るのみで、プリズムによる光量ロスは、プリズムの表面
反射分(コーティングすれば、2%程度)しか発生しな
いので、従来の3ラインカラーセンサを使ってデジタル
で読取位置の補正をする方式と同程度の光量を確保する
ことができる。
【0041】さらに、本発明の他の実施例を説明する。
【0042】上記実施例1では、副走査方向のボケを改
善したが、さらに解像力を上げるためには、各色のレス
ポンスを狭帯域にする方法がある。特開平3ー4268
6号公報でも照明光を狭帯域にすることが提案されてい
るが、3ラインセンサギャップを充分小さくしていない
ため、照明光の帯域幅を10nm程度にしなければなら
ず、これを特開平3ー42686号公報の実施例のよう
に干渉フィルタを照明ランプに蒸着する方法で実現する
のでは、光量ロスが大きくなりすぎる。
【0043】また上記のように、単純にセンサの読取ラ
イン間ギャップを小さくしただけでは、光学的なクロス
トークが発生する。3ラインCCDの各読取ラインに波
長選択性の色フィルタを設けなければ、この影響をさけ
ることが難しい。
【0044】そこで、実施例1の光学系に加えて、3波
長型の蛍光ランプを照明として使うことで、さらに副走
査方向の解像力を改善することができる。
【0045】図7に3波長型の蛍光ランプの分光特性を
示す図、図8はカラーCCDの分光感度特性を示す図、
図9は3波長型蛍光ランプとカラーCCDをかけあわせ
た分光レスポンスを示す図である。
【0046】分光特性が図7に示すようなタイプの3波
長型蛍光ランプは、蛍光管の内壁に3色発行の蛍光体を
塗布したもので、すでに家庭用にも使われているもので
ある。図7に示した分光特性は3波長型の中でも、青の
強いデイライト型のものである。これに対して、カラー
CCDは、図8に示すような分光感度特性を有する。し
たがって、これらをかけあわせると、その分光レスポン
スは、図9に示すようなものとなり、図6に示したレス
ポンスに比べて、レスポンスの帯域幅が約半分となるの
で、副走査方向のボケも半分にすることができる。
【0047】このようにレスポンスを狭帯域にすること
で、読取原稿の色材の差によって、読取特性に影響をう
けるメタメリズムという問題が出てくる。カラー複写機
の読取系として原稿に忠実な色再現が求められる場合に
は、このメタメリズムが問題となるが、コンピュータ周
辺機器用の画像入力機器などの用途ではこのメタメリズ
ムの影響はさして重要とはならない。
【0048】特開平3ー42686号公報では、3ライ
ンセンサのライン間ギャップが大きかったため、照明と
して帯域幅を±10nm程度に狭めた狭帯域バンドパス
干渉フィルタを用いていた。このため、光量ロスが多す
ぎて実用的でなかったが、本実施例では先のセンサ構造
の提案により、予め副走査方向のボケに対策をうった光
学系と組み合わせることで、3波長型蛍光ランプという
実用的な光源と組み合わせることが可能となった。この
光源はバンドパスフィルタに比べれば、波長の帯域は広
くなるが、実施例1の元々副走査方向のボケの少ない光
学系と組合せれば充分な性能となる。また、3波長型蛍
光ランプは、発光の過程で、RGBの3波長に光エネル
ギが集中しているので、バンドパスフィルタなどによる
光量ロスも発生しない。
【0049】また、特開平3ー42686号公報の提案
で、単純にセンサギャップを小さくしていっただけで
は、上記のような光学的クロストークの影響が非常に強
くなるので、実用化が難しい。しかし本発明のように、
3ラインセンサにカラーフィルタを被せた構造のカラー
CCDと組み合わせることで、狭帯域光源を用いた効果
を高めることができる。
【0050】本発明の実施例では、カラーセンサのフィ
ルタの分光感度特性として、従来あるCCDの分光感度
特性のものを使ったが、CCDチップ上に被せるフィル
タの色特性は、染料・顔料の種類の選択による自由度が
あるので、これを短波長側によせることで、ブロードな
青の分光特性をさらに狭帯域にすることができる。
【0051】図10はBの分光感度特性を短波長側にず
らしたカラーCCDセンサの分光感度特性を示す図、図
11は図10に示すカラーCCDセンサと3波長型蛍光
ランプとを組み合わせた場合の分光レスポンスを示す図
である。
【0052】図8に示したBの分光感度特性を短波長側
に30nmずらし、500nm付近のBとGの重なりを
なくしたものが図10であり、この分光感度特性を使え
ば分光レスポンスは、図11に示すようになるので、B
の帯域幅が狭まって、副走査方向のボケがさらに改善す
ることができる。
【0053】なお、この分光感度特性にした場合、Bの
出力が減るという問題もあるが、3波長型蛍光ランプの
場合、3色の蛍光体のブレンド比を変えることで、カラ
ーバランスの調整を行うことができ、青の発光比の強い
蛍光ランプにすることは、容易である。
【0054】図12はプリズムとレンズをユニット化し
た構成例を示す図、図13は2種のガラスの屈折率波長
依存性を示す図、図14はプリズム系のパラメータの例
を示す図である。
【0055】上記の実施例1では、プリズムをレンズと
独立して設置していたが、上記のようにプリズムの設置
位置・設置角度に対して、色分散量がほどんど変化しな
い。このことは、逆にいえば、個々の機械に対して調整
の必要がないということである。そこで、図12に示す
ようにレンズとプリズムを1つのユニットにしてしまう
ことができる。このようにすることで、個々に位置調整
を行う必要がなくなるだけでなく、マシンの組立て時に
レンズとプリズムが1つの部品として扱えるので、作業
工数を少なくすることができる。また組み立てにおい
て、光学部品が1つになるので、組立て工程上も簡単に
なる。しかも、この際の調整作業は、レンズユニット全
体と、CCDとの位置調整のみとなる。
【0056】また、このレンズユニットに、ハロゲンと
組み合わせる場合や、蛍光ランプが低温時に発する赤外
アルゴン輝線をカットするために用いる熱線吸収フィル
タを組み込んでもよい。
【0057】1つのプリズムのみで色分散を行う場合、
収差が若干残り、特に、レンズ系への入射画角が大きく
なる主走査方向周辺部の解像度が悪くなる。また、歪曲
も若干発生する。図14はこれらの対策として図13に
示す屈折率がほぼ等しく色分散の大きさの異なる2種の
ガラスを使って互いに屈折力を打ち消し、色分散の効果
のみを持たせたものである。この対策により上記収差と
歪曲の問題は改善される。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、プリズムによる色分散効果と組み合わせて3
ラインカラーCCDにより選択的に色光を読み取るの
で、読取ラインから副走査方向にずれたラインの発した
光によりクロストークとして重畳される情報を除くこと
ができ、副走査方向のボケを引き起こす要因を低減する
ことができる。また、各読取ラインの間隔を小さし、副
走査方向のボケ量を小さくすることができる。さらに、
プリズム色分散の特性とカラーCCDの配置、間隔を合
わせることにより、製作が容易で、なおかつコストの安
い、高性能のカラー画像読取装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るカラー画像読取装置の第1の実
施例を示す図である。
【図2】 カラーCCDの構造を示す図である。
【図3】 2種のガラスの屈折率波長依存性を示す図で
ある。
【図4】 プリズム系のパラメータを示す図である。
【図5】 プリズムのパラメータと分離幅との関係を示
す図である。
【図6】 色再現性を重視した場合の読取装置のレスポ
ンスを説明するための図である。
【図7】 3波長型の蛍光ランプの分光特性を示す図で
ある。
【図8】 カラーCCDの分光感度特性を示す図であ
る。
【図9】 3波長型蛍光ランプとカラーCCDをかけあ
わせた分光レスポンスを示す図である。
【図10】 Bの分光感度特性を短波長側にずらしたカ
ラーCCDセンサの分光感度特性を示す図である。
【図11】 図10に示すカラーCCDセンサと3波長
型蛍光ランプとを組み合わせた場合の分光レスポンスを
示す図である。
【図12】 プリズムとレンズをユニット化した構成例
を示す図である。
【図13】 2種のガラスの屈折率波長依存性を示す図
である。
【図14】 プリズム系のパラメータの例を示す図であ
る。
【図15】 従来のCCDイメージセンサとその読取情
報を説明するための図である。
【図16】 従来の3ラインCCDの例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…原稿台ガラス、2…ランプ、3〜5ミラー、6…プ
リズム、7…レンズ、8…カラーCCD

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿台上に載置された原稿を照明するラ
    ンプと、原稿画像を結像する結像レンズと、該結像レン
    ズの結像面に複数の読取ラインを持つセンサとを配置し
    た光路上に、読取画像を光学的に色分散させるためのプ
    リズムを挿入すると共に、センサとして各読取ラインで
    ある感光画素列上に色フィルタを貼りつけたカラーセン
    サを用い、原稿上の同一ラインの情報を複数の読取ライ
    ンに色分配して読み取るように構成したことを特徴とす
    るカラー画像読取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカラー画像読取装置にお
    いて、カラーセンサは、複数色の読取ラインである感光
    画素列に対し、転送電極を片側に1系統のみ設けると共
    に、2列の感光画素列を隣接して設けて残りの1列の感
    光画素列を2系統の転送電極を挟んで設けたことを特徴
    とするカラー画像読取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカラー画像読取装置にお
    いて、原稿と結像レンズとの間にプリズムを挿入したこ
    とを特徴とするカラー画像読取装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のカラー画像読取装置にお
    いて、プリズムを結像レンズの前面に一体化してユニッ
    ト化したことを特徴とするカラー画像読取装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のカラー画像読取装置にお
    いて、RGBの3波長にピークを持った分光特性の照明
    ランプを用いたことを特徴とするカラー画像読取装置。
JP5284860A 1993-11-15 1993-11-15 カラー画像読取装置 Pending JPH07143281A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7468821B2 (en) 2001-08-31 2008-12-23 Nisca Corporation Image determination apparatus and image determination method
JP2011005235A (ja) * 2009-05-22 2011-01-13 Canon Inc 撮像装置及び撮像方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7468821B2 (en) 2001-08-31 2008-12-23 Nisca Corporation Image determination apparatus and image determination method
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