JPH07143100A - 誤り訂正制御方法 - Google Patents

誤り訂正制御方法

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JPH07143100A
JPH07143100A JP5286376A JP28637693A JPH07143100A JP H07143100 A JPH07143100 A JP H07143100A JP 5286376 A JP5286376 A JP 5286376A JP 28637693 A JP28637693 A JP 28637693A JP H07143100 A JPH07143100 A JP H07143100A
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packet
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Shiyuugo Yamashita
周悟 山下
Yoshikazu Tomita
義数 富田
Masayuki Takada
政幸 高田
Toru Kuroda
徹 黒田
Kenichi Tsuchida
健一 土田
Tadashi Isobe
忠 磯部
Tsukasa Yamada
宰 山田
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Nippon Hoso Kyokai NHK
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 データパケットの横方向誤り訂正が成功する
と、そのデータパケットの誤り訂正後のデータhに含ま
れるプリフィックスをプリフィックス推定回路28に保
存する。その後、他のデータパケットの横方向誤り訂正
が失敗すると、プリフィックス推定回路28に保存され
たプリフィックスに基づいて、横方向誤り訂正を失敗し
たデータパケットのプリフィックスを推定し、プリフィ
ックスを置き換える。そして、横方向誤り訂正を失敗し
たデータパケットについて再度横方向誤り訂正を行う。 【効果】 横方向誤り訂正の誤り訂正能力が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は誤り訂正制御方法に関
し、特にたとえばインタリーブされた複数のブロックに
よって1フレームが構成されかつ1フレームに含まれる
積符号化されたデータを受信する移動体FM多重放送受
信機に用いられる、誤り訂正制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図13を参照して、移動体FM多重放送
のフレーム構造は、272個のブロック識別符号(以下
単に、「BIC」という)と(272、190)短縮化
差集合巡回符号で積符号化されたパケットとに分かれ
る。BICは16ビットで構成され、パケット間および
フレーム間の同期をとるために用いられ、この後に(2
72、190)短縮化差集合巡回符号で符号化された2
72ビットのパケットが続く。
【0003】移動体FM多重放送では、(272、19
0)短縮化差集合巡回符号が積符号化されて用いられて
いるため、1フレームに含まれるパケットには、190
個の情報記号(本来のデータ)を符号化したデータパケ
ットと縦方向の190個のデータパケットに対する82
個のパリティパケットとが含まれる。データパケット
は、190ビットのデータと直前のデータに対する82
ビットの(横方向の)パリティとを含む。パリティパケ
ットは、縦方向の190ビットのデータに対する(縦方
向の)パリティと、横方向と縦方向にかかる(縦横方向
の)82ビットのパリティとを含む。パリティパケット
は、バースト誤りによる誤り率劣化を防ぐために、複数
のデータパケット間にインタリーブされる。
【0004】なお、(272、190)短縮化差集合巡
回符号については、受信時の誤りビットが規定値以下の
場合、誤り訂正できる(可変閾値判定を用いない場合8
ビット以下の誤り訂正ができる)。このようなフレーム
構造のデータを受信する移動体FM多重放送受信機の復
号回路としては、本件出願人の特開平4−64473号
公報によってMPUを介在させて誤り訂正制御を行う方
式が、同じく本件出願人の特開平5−115862号公
報によってMPUなしで誤り訂正制御を行う方式が、そ
れぞれ提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの技術
では、いずれも誤り訂正に限界があった。それゆえに、
この発明の主たる目的は、誤り訂正能力がさらに向上す
る、誤り訂正制御方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、データをそ
れぞれブロック識別情報を含む複数のブロックに分割
し、情報記号がそのまま現れる性質を持つ誤り訂正符号
によって各ブロックを符号化して得られるデータを伝送
するデータ伝送装置における誤り訂正制御方法におい
て、(a) 誤り訂正に失敗したブロックに含まれるべき第
1のブロック識別情報を誤り訂正に成功したブロックに
含まれる第2のブロック識別情報に基づいて推定し、そ
して(b) 再度横方向誤り訂正するようにしたことを特徴
とする、誤り訂正制御方法である。
【0007】
【作用】たとえば移動体FM多重放送において、データ
パケットの横方向誤り訂正を失敗した場合には、そのブ
ロックに含まれるべき第1のブロック識別情報を横方向
誤り訂正に成功したブロックに含まれる第2のブロック
識別情報に基づいて推定する。その推定された第1のブ
ロック識別情報を用いて、横方向誤り訂正を失敗したブ
ロックの横方向誤り訂正を再び行う。推定方法として
は、第2のブロック識別情報を保存し、誤り訂正を失敗
したときにそれに所定値を加えて得た情報を第1のブロ
ック識別情報と推定したり、誤り訂正を失敗したブロッ
クに含まれていたブロック識別情報と保存しておいた第
2のブロック識別情報とを所定の演算式に代入すること
によって第1のブロック識別情報を推定したりするもの
がある。また、縦方向誤り訂正後の横方向誤り訂正を失
敗した場合にも、先に行った横方向誤り訂正の結果を考
慮に入れて、上述と同様、ブロック識別情報を推定す
る。そのブロック識別情報を用いて、横方向誤り訂正を
再び実行する。
【0008】このように推定したプリフィックスを用い
て再度の横方向誤り訂正を行えるのは以下の理由によ
る。すなわち、横方向誤り訂正ではCRCの検査を行う
ため、プリフィックス推定を誤ったとしても誤訂正の確
率が極めて低いからである。
【0009】
【発明の効果】この発明によれば、横方向誤り訂正の誤
り訂正能力が向上し、パケット誤り率が改善される。こ
の発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点
は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から
一層明らかとなろう。
【0010】
【実施例】移動体FM多重放送のデータ構造は、極めて
悪い受信条件を考慮して、再送されたデータをパケット
単位で入れ換えられるように、図3に示すようにパケッ
ト毎にプリフィックスが割り付けられている。また、移
動体FM多重放送では、1つのデータグループを、連続
する複数のブロックに分割して送る状況が考えられる
(以下単に、「状況1」という)。この場合、ブロック
のプリフィックスに含まれる情報は、伝送されてくる前
後のブロックのプリフィックスのそれと高い相関性を持
つ。すなわち、移動体FM多重放送のデータ構造は、運
用上の都合から、連続するブロック間のプリフィックス
に極めて高い冗長性を持つように設計されている。
【0011】ここで、文字・図形・交通情報符号化方式
に用いられるプリフィックス(32ビット)について説
明する。図3に示すように、プリフィックスは、4ビッ
トのサービス識別データ,1ビットの復号識別フラグ,
1ビットの情報終了フラグ,2ビットの更新フラグ,1
4ビットのデータグループ番号,および10ビットのデ
ータパケット番号の合計32ビットから構成され、受信
機のソフトウェアによってデータの格納時および表示時
に利用される。
【0012】このようなプリフィックスの機能,運用時
および冗長性について具体的に説明する。 (1) サービス識別データ〔b1〜b4:4ビット〕 機能:サービス識別データはb1〜b4の4ビットから
なり、番組内容の種別(文字・図形・交通情報、付加情
報、補助信号、運用信号)と伝送モードのバイナリー値
とで示され、あわせてデータパケット構成を指定する。
【0013】運用時:各データグループにそれぞれ固有
のサービス識別データが割り当てられている。 冗長性:状況1では、データグループが変わらない限
り、各データブロックb1〜b4には同じ値が入る。 (2) 復号識別フラグ〔b5:1ビット〕 機能:復号識別フラグはb5の1ビットからなり、誤り
訂正回路が横方向のみの復号でデータを即出力する場合
は「1」とし、横縦横の復号後に出力する場合は「0」
とする。
【0014】運用時:各データグループに固定的に割り
付けられる。 冗長性:状況1では、データグループが変わらない限
り、各データブロックに同じ値が入る。 (3) 情報終了フラグ〔b6:1ビット〕 機能&運用時:情報終了フラグはb6の1ビットからな
り、或るデータグループ番号で伝送するデータグループ
が終了する場合は「1」とし、その他の場合は「0」と
する。
【0015】冗長性:状況1では、データグループに含
まれるほとんどのデータブロック内のb6は「0」であ
る。 (4) 更新フラグ〔b7,b8:2ビット〕 機能&運用時:更新フラグはb7およびb8の2ビット
からなり、或るデータグループ番号で伝送するデータグ
ループが更新された場合は1インクリメントして送出
し、更新されていない場合は、前回送出した更新フラグ
と同じフラグで送出する。
【0016】冗長性:状況1では、同じデータグループ
内では同じ値をとる。 (5) データグループ番号〔b9〜b22:14ビット〕 機能&運用時:データグループ番号はb9〜b22の1
4ビットからなり、データグループが送出される際に割
り当てられるデータグループ番号を示す。ただし、互い
にリンクするデータグループを送出する際は、昇順に連
続するデータグループ番号を割り当てる。どのデータグ
ループのパケットかを識別する。
【0017】冗長性:状況1では、同じデータグループ
内では同じ値をとる。 (6) データパケット番号〔b23〜b32:10ビッ
ト〕 機能&運用時:データパケット番号はb23〜b32の
10ビットからなり、各データグループ番号毎に伝送す
るデータパケット番号を示す。データグループ内でのデ
ータパケットの位置がわかる。データパケット番号は
「0」から昇順に割り当てる。
【0018】冗長性:同じデータグループ内では、次に
くるデータパケット番号は1大きくなる。 以上のように、移動体FM多重放送では、1つのデータ
グループを連続する複数のデータグループに分割して送
る状況が考えられるが、この場合プリフィックス部には
前後のデータブロックから見ると冗長となる部分が発生
する。一方、(272、190)短縮化差集合巡回符号
はその名の通り巡回符号の性質を受け継ぎ、272ビッ
ト中の前半190ビットに情報記号がそのまま現れると
いう特徴を持つ。したがって、先に述べた前後のデータ
ブロック間において冗長を持つプリフィックス部は、受
信時、復号後どちらの段階でもその冗長性を利用可能で
ある。
【0019】そこで、本件の誤り訂正制御方法は、本来
利用可能なこの冗長部を有効に利用するものである。図
1に、この発明の誤り訂正制御方法を実現するFM多重
放送受信機10を示す。FM多重放送受信機10は、端
子12および14を含む。端子12から受信され、ディ
ジタルデータに復調されたFM多重データ信号aは、受
信メモリ16および同期再生回路18に入力される。ま
た、端子14から入力されかつFM多重データ信号aと
同期したクロック信号bは、同期再生回路18に入力さ
れる。同期再生回路18によってブロック同期およびフ
レーム同期が再生され、受信データaは同期再生回路1
8から出力される同期情報に基づいて受信メモリ16上
に書き込まれる。受信メモリ16はフラグエリア16a
を含み、フラグエリア16aには、各パケットの復号の
成否(横方向誤り訂正の成否)を記憶するフラグデータ
t(後述)が格納される。
【0020】全てのパケットに対してまず横方向の誤り
訂正が行われる。すなわち、誤り訂正回路20に含まれ
るシフトレジスタ22に、受信メモリ16から該当する
データcがアップロードされ、誤り訂正が実行される。
シフトレジスタ22はデータcを一旦記憶するためにも
使用される。誤り訂正回路20は、272ビットのシフ
トレジスタ22,82ビットのシンドロームレジスタお
よび多数決論理回路(図示せず)等によって構成され、
誤り訂正を実行する。誤り訂正の結果信号dは誤り訂正
制御回路24に入力される。ここで、結果信号dは、誤
り訂正が成功したときにハイレベルとなり、失敗したと
きにローレベルとなる。
【0021】また、誤り訂正回路20からCRC回路2
6には誤り訂正後のデータeが入力され、CRC符号に
よる訂正結果の誤り検出が行われる。このCRCの結果
信号fは誤り訂正制御回路24に入力される。このと
き、結果信号fは、訂正結果に誤りが検出されなかった
ときにハイレベルとなり、誤りが検出されたときにロー
レベルとなる。誤り訂正制御回路24は、誤り訂正の結
果信号dとCRCの結果信号fとを受け取り、両方とも
エラーなしと判断された(復号を成功した)場合、すな
わち両方ともハイレベルの場合のみ信号gを出すことに
よって、誤り訂正結果の272ビットのデータhを受信
メモリ16にダウンロードする。
【0022】この際、誤り訂正制御回路24は、誤り訂
正およびCRCにおいて誤りなしと判断しパケットがデ
ータパケットである場合には、シフトレジスタ22中の
プリフィックスのロードを指示するクロックパルス信号
iをプリフィックス推定回路28に送ることによって、
シフトレジスタ22から受信メモリ16にダウンロード
中の誤り訂正後のパケットhのプリフィックスのみを、
プリフィックス推定回路28内のシフトレジスタ30
(図2)にダウンロードする。プリフィックス推定回路
28内の10ビットのカウンタ32へのロード信号j
は、クロックパルスiの32発目が終わった直後にハイ
レベルとなり、シフトレジスタ30の初段(1段目)か
ら10段目までのレジスタ値kによって構成されるプリ
フィックスのデータパケット番号をカウンタ32へロー
ドする(図4参照)。したがって、カウンタ32のカウ
ント値(図6)は、データパケット番号を示す。
【0023】そして、プリフィックスの推定は、このダ
ウンロードされたプリフィックスを基に行う。すなわ
ち、誤り訂正制御回路24においてデータパケットに対
する復号を失敗したと判断した場合(誤り訂正の結果出
力dとCRCの結果出力fとを受け取り、少なくとも1
つが誤っている場合は誤り訂正すなわち復号を失敗した
と判断する。)、誤り訂正制御回路24はカウンタ32
にカウントアップ信号lを送る(図6参照)。なお、デ
ータグループ番号等、各データパケット間に共通のプリ
フィックス成分を有する部分は、シフトレジスタ30の
11段目から32段目に保存されている。
【0024】データパケットの復号に失敗した際のプリ
フィックス推定による誤り訂正は、このプリフィックス
推定回路28内に蓄えられているプリフィックスの値を
復号を失敗したデータパケットのプリフィックスと置き
換える以下の動作によって行われる。すなわち、誤り訂
正制御回路24は、シフトレジスタ30の11段目から
32段目までのレジスタ値kとカウンタ32からのカウ
ント値mとをP/S変換回路34にロードするためのロ
ード信号nを、P/S変換回路34に送る。その後、復
号を失敗したデータパケットを受信メモリ16からシフ
トレジスタ30にアップロードするタイミングに同期し
て、P/S変換回路34から1ビットずつシリアルデー
タoを出力するため、誤り訂正制御回路24はP/S変
換回路34にパルスpを出力する。これを受けたP/S
変換回路34は、推定されたプリフィックスのシリアル
データoをセレクタ36に出力する。また、誤り訂正制
御回路24は、ビット1〜32の間はプリフィックス推
定回路28からのシリアルデータ(推定値)oを通しか
つビット33〜272の間は受信メモリ16からのデー
タcを通す切り換え信号qをセレクタ36に出力する
(図5参照)。
【0025】その後、このように誤り訂正回路20にロ
ードされたデータに対し誤り訂正を施す。プリフィック
ス推定による誤り訂正を成功した場合には、シフトレジ
スタ22からデータhを受信メモリ16にダウンロード
する。このとき、プリフィックス推定によらないで誤り
訂正を成功した場合と同様に、データhに含まれるプリ
フィックスをシフトレジスタ30にもダウンロードする
が、プリフィックス推定による誤り訂正を失敗した場合
には、誤り訂正制御回路24はカウンタ32をカウント
アップするカウントアップ信号lを出さない。なお、誤
り訂正を失敗した場合は、誤り訂正制御回路24は受信
メモリ16中のフラグエリア16aに、復号失敗を示す
「1」のフラグデータtを格納する。復号に成功した場
合には、フラグデータtは「0」を示す。
【0026】このような横方向誤り訂正で、フレーム内
のデータパケットの1つでも誤り訂正を失敗している場
合には、以下のように縦方向誤り訂正を実行する。同期
再生回路18によって次のフレームの先頭パケットに到
達したことが検出されると、縦方向の誤り訂正が実行さ
れる。縦方向に読み出されたデータcが、セレクタ36
を通り誤り訂正回路20に入力され、横方向と同様に誤
り訂正が実行される。縦方向誤り訂正時には、セレクタ
36は常にデータcを選択するように固定されている。
訂正終了後、誤り訂正の結果信号dが誤り訂正制御回路
24に入力される。また、縦方向誤り訂正後のデータr
は一致検出回路38に入力される。また一致検出回路3
8には、受信メモリ16に格納されている横方向誤り訂
正後のデータが縦方向に読み出されて(このデータをs
とする)与えられるとともに、各データsが所属するデ
ータパケットのフラグデータt(横方向誤り訂正の成否
を示す)が、フラグエリア16aから読み出されてそれ
ぞれ与えられる。
【0027】一致検出回路38では、誤り訂正回路20
からのデータrと受信メモリ16からのデータsとの一
致を、フラグデータtに従って判定する。すなわち、一
致検出回路38は、データsのうちで先に行った横方向
誤り訂正を成功したデータとデータrとが全て一致する
かを判定し、一致検出信号uを誤り訂正制御回路24に
出力する。全て一致する場合には、一致検出信号uはハ
イレベルとなり、そうでない場合にはローレベルとな
る。誤り訂正制御回路24では、縦方向誤り訂正の結果
信号dと一致検出信号uとの論理和をとることによっ
て、縦方向誤り訂正が正しく行われたかどうかを判定す
る。誤り訂正制御回路24は、正しく誤り訂正された場
合についてのみハイレベルの信号gを出力し、誤り訂正
後のデータhを受信メモリ16にダウンロードする。
【0028】縦方向誤り訂正後の横方向誤り訂正は、基
本的には最初の横方向誤り訂正を失敗したデータパケッ
トに対して行われる。すなわち、受信メモリ16内に格
納されるフラグデータtを見て、横方向誤り訂正を失敗
したデータパケットに対して誤り訂正を行う。なお、こ
のときのプリフィックス推定回路28でのプリフィック
ス推定は、最初の横方向誤り訂正において誤り訂正を失
敗したデータパケットの直前に存在しかつ誤り訂正を成
功したデータパケットのプリフィックスを受信メモリ1
6からプリフィックス推定回路28に直接ロードして行
ってもよいが、この場合さらに回路を付加しなければな
らない。そこで、移動体FM多重放送の伝送レートが誤
り訂正処理時間に比べて非常に長い点に鑑み、この実施
例では、通常の横方向誤り訂正と同様に、誤り訂正用の
シフトレジスタ22に一旦データcをアップロードし誤
り訂正を行った後、データhに含まれるプリフィックス
を推定回路28に入力することによって実現する。この
ようにして回路規模を削減する。
【0029】このように処理できる理由は、横方向誤り
訂正を失敗したデータパケットの直前に存在しかつ誤り
訂正を成功したデータパケットの誤り訂正は、必ず成功
するので、誤り訂正制御回路24からプリフィックス推
定回路28には、常にシフトレジスタ22からデータh
中のプリフィックスをロードするためのロードパルスi
およびロード信号jが与えられるからである。
【0030】なお、図6において、第1段目に示す(B
IC)で“ダッシュ”( ′)が付されているものはプ
リフィックス推定したものを示す。第2段目のデータパ
ケット識別は、データパケットかパリティパケットかを
示し、ハイレベルの場合にはデータパケットを、ローレ
ベルの場合にはパリティパケットを示す。また、カウン
タ32は、ロードパルスiまたはカウントアップ信号l
に応じてカウントアップしていく。
【0031】このようにして、縦方向誤り訂正後の横方
向誤り訂正は最初の横方向誤り訂正と同様に実行するこ
とができる。なお、図1のFM多重放送受信機10で
は、横方向誤り訂正でCRC検査を行うため、プリフィ
ックス推定を誤ったとしても誤訂正の確率は極めて低い
ので、推定したプリフィックスを用いての再度の横方向
誤り訂正が可能となるのである。
【0032】このような誤り訂正制御方式によれば、横
方向の誤り訂正能力が向上する。たとえば、(272、
190)短縮化差集合巡回符号の誤り訂正能力が272
ビット中tビット以下の誤りに対し100%訂正でき、
(t+1)ビット以上は訂正を失敗すると仮定した場合
には、m個の誤りを含みかつpビットのプリフィックス
を含むパケットに対し横方向誤り訂正を適用することに
よって訂正できる確率Pe(t,m,p)は、数1によ
って表される。
【0033】
【数1】
【0034】なお、数1は、プリフィックス推定できる
場合の確率である。t=8,p=32の場合と仮定し
て、具体的に計算すると、 Pe(8,9,32)=0.68 Pe(8,10,32)=0.33 Pe(8,11,32)=0.12 Pe(8,12,32)=0.03 となる。
【0035】また、t=11,p=32の場合と仮定し
て、具体的に計算すると、 Pe(11,12,32)=0.78 Pe(11,13,32)=0.47 Pe(11,14,32)=0.22 Pe(11,15,32)=0.08 となる。このように横方向の誤り訂正能力が向上する。
【0036】なお、プリフィックス推定回路28をマイ
クロコンピュータと置換すれば、より高度なプリフィッ
クス推定が可能となる。図1に示す実施例は、状況1を
想定して構成された回路である。一方、後述する状況2
を想定する場合には、同じデータグループに属するパケ
ットの伝送間隔がほとんどの場合等しいと伝送規格で定
められている場合にのみ、プリフィックス推定回路28
を伝送間隔に相当する数だけ並列させ、各々のプリフィ
ックス推定回路28内に対する上述の処理を伝送間隔毎
に行うことによって実現できる。
【0037】上述の図1実施例は、専用ハードウェアを
構成した場合であるが、マイクロコンピュータによって
受信メモリ16を直接アクセスできかつハードウェアの
受信状況信号および誤り訂正状況信号を取り込めるよう
にしたFM多重放送受信機でも、図1実施例と同様の効
果を得ることができる。図7にそのFM多重放送受信機
10′を示す。このようなFM多重放送受信機10′を
構成できるのは以下の理由による。
【0038】すなわち、移動体FM多重放送の伝送レー
トは16Kbpsであるから、1パケットの復号および
データの取り込み等の作業に割ける時間は、各々18ミ
リ秒、25ミリ秒である。復号制御にかかる時間を考慮
すると、データパケットの取り込みやプリフィックスの
類推および置換作業に割ける時間は20ミリ秒であると
考えられる。現在のマイクロコンピュータの処理速度か
ら考えると、十分すぎるほどの時間が与えられているこ
とになるからである。
【0039】マイクロコンピュータによって誤り訂正が
制御されるFM多重放送受信機10′について説明す
る。図7に示すように、FM多重放送受信機10′は端
子12および14を含む。端子12から受信された受信
データa′は、受信メモリ16および同期再生回路18
に入力される。また、端子14から受信されかつ受信デ
ータa′と同期したクロック信号b′は同期再生回路1
8に入力される。同期再生回路18によってブロック同
期およびフレーム同期が再生される。受信データa′
は、この同期再生回路18から出力される同期情報およ
びブロック番号に基づいてメモリ16内に書き込まれ
る。受信メモリ16に格納されたパケットの復号は、マ
イクロコンピュータ40に含まれるCPU42の制御に
基づいて行われる。
【0040】CPU42は、これから誤り訂正をしよう
とするパケットの現在の状況を示す状況データd′を見
て、復号処理の有無を判断する。状況データd′は、最
初の横方向誤り訂正時にはフレーム同期情報およびブロ
ック同期情報,縦方向誤り訂正時にはフレーム同期情
報,および縦方向誤り訂正後の横方向誤り訂正では最初
の横方向誤り訂正結果を含む。そして、復号すると判断
した場合には、横方向誤り訂正と縦方向誤り訂正との区
別およびこれから訂正しようとするパケット番号もしく
はフレーム内の縦方向の列を示すデータe′を復号回路
46に指定する。
【0041】復号回路46は受信メモリ16から指定さ
れたデータf′を読み込み、復号処理(すなわち、誤り
訂正とCRC検査)を実行する。横方向の復号が成功し
た場合には、復号後のデータg′を受信メモリ16上の
復号前のデータに上書きするとともに、誤り訂正が成功
したことを示す信号h′を受信メモリ16上のフラグエ
リア16aに設けられたそのパケットに対する状況情報
記憶領域に書き込む。一方、横方向の復号を失敗した場
合には、復号後のデータg′は受信メモリ16には書き
込まれないが、そのパケットに対する状況情報記憶領域
に誤り訂正を失敗したことを示すデータh′を書き込
む。
【0042】CPU42では、この状況情報記憶領域に
格納された復号の成否を示すフラグh′および受信メモ
リ16上のプリフィックス部(図示せず)を見ながら、
プリフィックス推定を行う。すなわち、CPU42が復
号処理後に受信メモリ16上の状況情報記憶領域を見て
パケットに対する横方向の復号を失敗したことを検知し
た場合には、訂正を失敗したパケットのプリフィックス
を一旦CPU42に付随するワークメモリ44に退避
(j′で示す)した上で、以下に示すプリフィックス推
定アルゴリズムに従い、訂正を失敗したパケットのプリ
フィックスを、推定されたプリフィックスと置き換え
る。
【0043】このような操作の後、再び誤り訂正を実行
する。この復号を成功した場合には、復号後のデータ
g′を受信メモリ16上の復号前のデータに上書きする
とともに誤り訂正が成功したことを示すフラグh′を受
信メモリ16上のそのパケットに対する状況情報記憶領
域に書き込む。また、この復号を失敗した際には、復号
後のデータは受信メモリ16には書き込まれないが、そ
のパケットに対する状況情報記憶領域に誤り訂正を失敗
したことを示すフラグh′を書き込むとともに、CPU
42に付随したワークメモリ44に退避しておいた以前
のプリフィックスを受信メモリ16の対応するプリフィ
ックス部に書き込む。なお、ワークメモリ44には、後
述する推定値算出用テーブルや変数xが格納される。
【0044】このようなFM多重放送受信機10′の動
作を、図8〜図13を参照して説明する。ここで、プリ
フィックス推定アルゴリズムを用いてプリフィックスを
推定し、誤り訂正する方法は、最初の横方向誤り訂正を
失敗したデータパケットと縦方向誤り訂正後の横方向誤
り訂正を失敗したデータパケットとに対して適用され
る。
【0045】プリフィックスの推定手法には、以前に伝
送されてきて復号を成功したデータパケットからプリフ
ィックスを推定する前方向推定がある。また、現時点の
復号に成功したデータパケットを起点にして、以前に送
られてきたが復号を失敗したデータパケットのプリフィ
ックスを推定する後方向推定がある。前方向推定に伴う
誤り訂正は現時点の復号を失敗した際に行われ、後方向
推定に伴う誤り訂正は現時点の復号を成功した際に行わ
れる。なお、プリフィックス推定は前方向推定だけを使
用しても、後方向推定だけを使用しても何ら問題はな
い。
【0046】この実施例では、前方向推定によるプリフ
ィックス推定を適用する。まず、プリフィックス推定に
ついて説明する。プリフィックス推定を伴う誤り訂正で
は、誤り訂正能力はプリフィックスの推定能力に負うと
ころが大きい。したがって、データグループ1に属する
パケットとデータグループ2に属するパケットとが交互
に送られてくる場合等の歪な伝送形態をとる場合(状況
2)には、どのデータグループに属するパケットが伝送
されてくるかを正確に類推せねばならない。
【0047】過去に誤り訂正を成功したデータパケット
からプリフィックスの推定を行うプリフィックス推定で
は、最後に誤り訂正を成功したパケットに対するデータ
パケット番号(以下単に、「dpn」という),データ
グループ番号等のdpn以外のプリフィックス成分(以
下単に、「dps」という)およびデータパケット位置
番号(以下単に、「frp」という)を用い、さらに同
じデータグループの伝送間隔(以下単に、「inc」と
いう:パケット単位)を算出することによって、現時点
のプリフィックスを推定する。frpは同一フレーム内
でのデータパケットの位置を示し、1〜190を示す。
【0048】ここでincは次のようにして求められ
る。たとえば現時点で誤り訂正を成功したdps=Aの
パケットのdpn=dpnA2,frp=frpA2とし、
これより以前に誤り訂正を成功したdps=Aなるパケ
ットのdpn=dpnA1,frp=frpA1とした場
合、dps=AなるパケットのincであるincA
次式より求められる。
【0049】
【数2】
【0050】なお、incが定まっているような伝送プ
ロトコルを持つ系では、incとして予め定められた値
のみを使用するため、数2のようなinc算出は必要な
い。実際のプリフィックスの推定は、各dpsに対して
上述の操作によって得られた表1のような推定値算出用
テーブルを用いて行われ、たとえば状況2では以下の手
順で行われる。
【0051】
【表1】
【0052】まず、横方向誤り訂正を失敗したデータパ
ケット位置番号frpX のデータパケットに対しプリフ
ィックス推定を行うには、データパケット位置番号fr
Xのデータパケットが推定値算出用テーブルのどの行
のdpsに属するかを、推定値算出用テーブルに数3を
用いて選定する。
【0053】
【数3】(frpx −frpi )mod inci =0
(i=A,B,…) 数3を満足するfrpi およびinci を持つ行のdp
sが求めるdpsである。dpsが定まると推定値算出
用テーブルの選ばれた行(dps)のdpn,frpを
数4に適用することによって、誤ったパケットのdpn
X が定まる。
【0054】
【数4】
【0055】このようにして推定したdpsX を、訂正
を誤ったパケットのプリフィックスと置き換えた後に、
再び誤り訂正を行う。次いで、表1に示す推定値算出用
テーブルの更新について説明する。プリフィックスの推
定の確度を上げるためには、推定値算出用テーブルの正
確さを常に保つ必要がある。このため推定値算出用テー
ブルは、データパケットの誤り訂正をする毎に逐次更新
する必要がある。
【0056】推定値算出用テーブルの更新には、〜
の処理が含まれる。 テーブル内の行削除 或るデータパケットに対し誤り訂正が成功しかつそのパ
ケットの情報終了フラグ(b6)に「1」がたっている
ときには、そのパケットと同じdpsを持つ推定値算出
用テーブルの行を削除する必要がある。このとき、推定
値算出用テーブルに含まれる他のdpsのincは各々
現在のincに「−1」した値に更新する。ただし、誤
り訂正が成功しかつそのパケットの情報終了フラグに
「1」がたっているとき、推定値算出用テーブル内に同
じdpsがなければ、そのパケットに関するデータは推
定値算出用テーブルには登録されない。
【0057】 テーブル内の行挿入 情報終了フラグ(b6)が「0」でかつ誤り訂正を成功
したパケットのdpsが推定値算出用テーブルに登録さ
れていない場合には、このdpsをテーブルに登録す
る。このとき、推定値算出用テーブルに含まれる他のd
psのincは各々現在のincに「+1」した値に更
新される。また、新たに登録されたdpsに対するin
cには、システムに定められた値すなわちシステムデフ
ォルトを使用する。
【0058】 テーブル内の行更新 情報終了フラグ(b6)が「0」でかつ誤り訂正を成功
したパケットのdpsが推定値算出用テーブルに登録さ
れている場合には、推定値算出用テーブルに登録されて
いるdpsのデータと誤り訂正を成功したパケットのデ
ータとを数2に代入することによって新しいincを算
出する。その後、推定値算出用テーブルのincを算出
されたincに更新するとともに、dpnおよびfrp
をそれぞれ誤り訂正を成功したパケットのdpnおよび
frpに更新する。なお、frpの最大値はこの実施例
では190であることはいうまでもない。
【0059】 frp項のディクリメント 連続するフレーム間でのfrpの連続性の確保は、1フ
レームの復号操作を終了する毎にテーブル内の各frp
値から190を引くことによって実現できる。特に、デ
ータグループの存在領域が2以上のフレーム間にまたが
っている場合に必要となる。
【0060】 負のfrp項の削除 フレーム間では復号操作の後戻りができないシステムで
は、を実行する前に負のfrpを取り除くことが望ま
しい。次いで、このようなFM多重放送受信機10′の
動作を説明する。まず、図8に示すステップS1におい
て、電源投入後、推定値算出用テーブルをクリアして初
期化する。次いで、ステップS3において横方向誤り訂
正を実行する。横方向誤り訂正は図9に示すように、ま
ず、ステップS1aにおいて変数x=0とする。変数x
は、誤り訂正を行うパケットすなわちブロックのフレー
ム内での位置を示し、フレーム内の1番上のブロックが
変数x=0で示され、下に進むに従って変数xは1ずつ
インクリメントされていく。そして、ステップS3aに
おいて、変数x<272か否かが判断され、変数x<2
72であればまだフレーム内の全てのパケットについて
横方向誤り訂正を行っていないとして、ステップS5a
に進む。ステップS5aにおいて、横方向誤り訂正を実
行した後、ステップS7aにおいて、横方向誤り訂正を
行ったパケットがデータパケットであるか否かが判断さ
れる。データパケットでなければステップS9aにおい
て変数xを「1」インクリメントし(x=x+1)、ス
テップS3aに戻る。
【0061】一方、ステップS7aにおいて、データパ
ケットであると判断されれば、ステップS11aに進
む。ステップS11aにおいて、誤り訂正が成功したか
否かが判断され、誤り訂正を成功していなければ、ステ
ップS13aに進み、プリフィックス推定を行う。プリ
フィックス推定では、まず図10に示すステップS1b
に示すように、推定値算出用テーブル内の全てのdps
について検索したか否かが判断される。すなわち、現在
誤り訂正に失敗したデータパケットが、推定値算出用テ
ーブル内のどのdpsに所属するかについて、推定値算
出用テーブル内の全てのdpsについて検索したか否か
を判断する。推定値算出用テーブル内の全てのdpsに
ついて検索した場合には、図9に示すステップS9aに
進む。推定値算出用テーブルがクリアされている場合も
同様である。
【0062】一方、ステップS1bにおいて、推定値算
出用テーブル内の全てのdpsについて検索していなけ
れば、ステップS3bに進み、推定値算出用テーブル内
の各所定のdpsのfrp,dpn,incを数3およ
び数4に代入するために読み出し、ステップS5bに進
む。ステップS5bにおいて数3を満足したか否かが判
断される。数3を満足していなければステップS1bに
戻り、数3を満足していればステップS7bに進む。ス
テップS7bにおいて、数4によってdpnを推定し、
推定されたdpsおよびdpnを、誤り訂正に失敗した
データパケットのプリフィックスと置き換えた後、ステ
ップS9bに進み、再び横方向誤り訂正を実行する。そ
して、ステップS11bにおいて、誤り訂正に成功した
か否かが判断される。誤り訂正に成功していなければ、
ステップS1bに戻る。すなわち、この場合には、推定
値算出用テーブル内の他のdpsのデータを用いて横方
向誤り訂正が成功するまでステップS1bないしS11
bの処理が繰り返される。一方、ステップS11bにお
いて、誤り訂正が成功したと判断されれば、ステップS
13bに進み、推定値算出用テーブルが更新される。
【0063】推定値算出用テーブルの更新では、まず図
11に示すステップS1cにおいて、情報終了フラグ=
1であるかが判断される。情報終了フラグ=1であれ
ば、ステップS5cにおいて、上述のが実行される。
情報終了フラグ=1でなければ、ステップS3cに進
む。ステップS3cにおいて、推定値算出用テーブル内
に、横方向誤り訂正に失敗したデータパケットが所属す
るdpsと同じdpsがあるか否かが判断され、同じd
psがなければステップS7cにおいて上述のを実行
する。ステップS3cにおいて同じdpsがあれば、ス
テップS9cにおいて上述のを実行する。このように
して、図11の処理が終了すると、図10のステップS
13bのテーブルの更新も終了し、図9のステップS1
3aのプリフィックス推定も終了する。
【0064】図9に戻って、ステップS11aにおいて
誤り訂正に成功していれば、ステップS15aにおいて
推定値算出用テーブルを更新する。この推定値算出用テ
ーブルの更新では、図11に示す処理が行われ、ステッ
プS9aに進む。そして、ステップS9aにおいて変数
xを「1」インクリメントした後、ステップS3aに戻
る。ステップS3aにおいて、x≧272になれば横方
向誤り訂正をフレーム内の全てのパケットについて終了
したとして、図8に示すステップS5に進む。
【0065】図8に示すステップS5において全データ
パケットの誤り訂正が成功したかが判断され、誤り訂正
に成功していなければ、ステップS7に進み、縦方向誤
り訂正を実行する。そして、ステップS9において、退
避していた推定値算出用テーブルを、ステップS11で
の横方向誤り訂正時に用いるためにコピーする。このと
き、推定値算出用テーブルをまだ退避させておらず、す
なわち退避テーブルの内容がクリアされた状態であって
もその退避テーブルがコピーされる。そして、ステップ
S11において、横方向誤り訂正が実行される。
【0066】ステップS11に示す横方向誤り訂正は、
図12に示すように処理される。図12に示すステップ
S1dにおいて、変数x=0とする。ステップS3dに
おいて、x<272であれば、ステップS5dに進む。
ステップS5dにおいて、既に誤り訂正は成功している
か否かが判断される。まだ誤り訂正が成功していなけれ
ば、ステップS7dにおいてそのパケットはデータパケ
ットか否かが判断される。データパケットであれば、ス
テップS9dにおいて、横方向誤り訂正を実行した後、
ステップS11dに進む。ステップS11dにおいて、
横方向誤り訂正が失敗していれば、ステップS13dに
おいてプリフィックスを推定した後、ステップS17d
に進む。
【0067】一方、ステップS11dにおいて横方向誤
り訂正に成功した場合、およびステップS5dにおいて
既に誤り訂正が成功している場合には、それぞれステッ
プS15dに進み、推定値算出用テーブルを更新し、ス
テップS17dに進む。ステップS17dにおいて、x
=x+1とし、ステップS3dに戻る。ステップS3d
においてx<272である限り、上述の処理を繰り返
し、x≧272になれば、図8のステップS13に進
む。また、図8に示すステップS5において、1フレー
ム内の全てのデータパケットに対する誤り訂正に成功し
ている場合には、縦方向誤り訂正および縦方向誤り訂正
後の横方向誤り訂正を行う必要がないので、ステップS
13に進む。
【0068】ステップS13において、推定値算出用テ
ーブル内の負のfrp要素を削除し、推定値算出用テー
ブル内の各frp値から190を引く。このように、推
定値算出用テーブル内の負のfrp要素を削除するの
は、削除する前に既に負のfrpを持つデータグループ
は、これから復号を行おうとするフレームからみると2
つ前のフレームとなるためプリフィックス推定にはあま
り役に立たないからである。推定値算出用テーブル内の
負のfrp要素を削除した後、推定値算出用テーブル内
の各frpから190を引くのは、連続するフレーム間
のfrp値の連続性を確保するためである。次いで、ス
テップS15において、推定値算出用テーブルを退避す
る。ステップS13の後、ステップS15において推定
値算出用テーブルを退避するのは、縦方向誤り訂正後の
横方向誤り訂正におけるプリフィックス推定に、退避し
た推定値算出用テーブルを使用するためである。そし
て、ステップS17において、次のフレームに進み、ス
テップS3に戻る。なお、ステップS3の横方向誤り訂
正時に用いられる推定値算出用テーブルは、ステップS
15において退避の対象となった推定値算出用テーブル
すなわちオリジナルの推定値算出用テーブルである。
【0069】なお、図7に示すFM多重放送受信機1
0′において、誤り訂正後にパケットの全データを受信
メモリ16に上書きする誤り訂正制御手法を用いる場合
には、プリフィックスだけではなくパケット全体をワー
クメモリ44に格納する必要があることはいうまでもな
い。また、上述の各実施例において、復号を失敗したデ
ータパケットのプリフィックスの推定は、直前に復号を
成功したデータパケットのプリフィックスに基づいて行
うものに限定されない。すなわち、データパケットの復
号を失敗と判断した場合、その前後で誤り訂正を成功し
たデータパケットのプリフィックス(前のデータパケッ
トのプリフィックスのみでも可能)から、復号を失敗し
たデータパケットのプリフィックスを推定するようにし
てもよい。
【0070】さらに、上述の実施例では、(272、1
90)短縮化差集合巡回符号が積符号化されたたとえば
FM多重放送受信機に適用した場合について述べたが、
それに限定されないことはいうまでもない。また、上述
の各実施例では、FM多重放送受信機にこの発明の誤り
訂正制御方法を適用した場合について述べたが、これに
限定されず、情報記号がそのまま現れる性質を持つ誤り
訂正符号によって各ブロックを符号化して得られるデー
タを伝送するデータ伝送装置であれば、この発明の誤り
訂正制御方法を適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】プリフィックス推定回路を示すブロック図であ
る。
【図3】移動体FM多重放送のプリフィックスの構造を
示す図解図である。
【図4】プリフィックス推定回路のロードタイミングを
示すタイミング図である。
【図5】プリフィックスの置き換えタイミングを示すタ
イミング図である。
【図6】誤り訂正の動作タイミングを示すタイミング図
である。
【図7】この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【図8】図7実施例のメインルーチンを示すフロー図で
ある。
【図9】図8実施例の横方向誤り訂正の誤り訂正ルーチ
ンを示すフロー図である。
【図10】図8実施例におけるプリフィックス推定ルー
チンを示すフロー図である。
【図11】図8実施例における推定値算出用テーブルの
更新ルーチンを示すフロー図である。
【図12】縦方向誤り訂正後の横方向誤り訂正の誤り訂
正ルーチンを示すフロー図である。
【図13】移動体FM多重放送のフレーム構造を示す図
解図である。
【符号の説明】
10,10′ …FM多重放送受信機 16 …受信メモリ 18 …同期再生回路 20 …誤り訂正回路 22 …シフトレジスタ 24 …誤り訂正制御回路 26 …CRC回路 28 …プリフィックス推定回路 36 …セレクタ 38 …一致検出回路 40 …マイクロコンピュータ 42 …CPU 44 …ワークメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 政幸 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 黒田 徹 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 土田 健一 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 磯部 忠 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 山田 宰 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データをそれぞれブロック識別情報を含む
    複数のブロックに分割し、情報記号がそのまま現れる性
    質を持つ誤り訂正符号によって前記各ブロックを符号化
    して得られるデータを伝送するデータ伝送装置における
    誤り訂正制御方法において、 (a) 誤り訂正に失敗したブロックに含まれるべき第1の
    ブロック識別情報を誤り訂正に成功したブロックに含ま
    れる第2のブロック識別情報に基づいて推定し、そして (b) 再度横方向誤り訂正するようにしたことを特徴とす
    る、誤り訂正制御方法。
  2. 【請求項2】縦方向誤り訂正後の横方向誤り訂正に用い
    られる、請求項1記載の誤り訂正制御方法。
  3. 【請求項3】前記ステップ(a) は、前記第2のブロック
    識別情報を保存し、誤り訂正を失敗したときに前記第2
    のブロック識別情報に所定値を加えて得た情報を前記第
    1のブロック識別情報と推定する、請求項1または2記
    載の誤り訂正制御方法。
  4. 【請求項4】前記ステップ(a) は、前記第2のブロック
    識別情報を保存し、誤り訂正を失敗したブロックに含ま
    れていたブロック識別情報と前記第2のブロック識別情
    報とを所定の演算式に代入することによって、前記第1
    のブロック識別情報を推定する、請求項1または2記載
    の誤り訂正制御方法。
  5. 【請求項5】FM多重放送受信機に用いられる、請求項
    1ないし4のいずれかに記載の誤り訂正制御方法。
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