JPH07142923A - アンテナ及びその取り付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】放射効率を高め指向特性が良好なアンテナ及び
その取り付け構造を提供する。 【構成】誘電体基板１と、誘電体基板１の上面に形成し
た放射電極２と、放射電極２と絶縁して、誘電体基板１
の上面の周辺部から一方の対向する側面及び下面に連続
して形成したアース電極３と、アース電極３を形成して
いない一側面から、放射電極２と平行し内壁に給電電極
４を設けた給電電極孔１ａとを備えたことを特徴とする
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、同軸線路を用いた電磁
結合型アンテナ及びその取り付け構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の電磁結合型アンテナを、図４及び
図５に示す。図４において、２１は矩形の誘電体基板で
あり、誘電体基板２１の上面の中央部には放射電極２２
が形成され、誘電体基板２１の上面の周辺部には放射電
極２２と絶縁されたアース電極２３が形成されている。
また、誘電体基板２１の下面には、誘電体基板２１の短
辺の端部から対向する短辺方向に、マイクロストリップ
ラインによる給電電極２４が放射電極２２と対向して形
成されている。

【０００３】誘電体基板２１の周辺には、複数のアース
導体２５及び給電導体２６の一端が、誘電体基板２１の
周辺に形成されたスルーホール２１ａに挿入され、アー
ス電極２３とアース導体２５及び給電電極２４と給電導
体２６がそれぞれ半田で接続されている。なお、アース
導体２５及び給電導体２６は、金属製のピン端子で構成
されている。一方、アース導体２５及び給電導体２６の
他端は、底面に接地電極２７及び接地電極２７と絶縁し
た給電線２８が形成された絶縁基板２９のスルーホール
２９ａに挿入されて、アース導体２５と接地電極２７及
び給電導体２６と給電線２８がそれぞれ半田で接続さ
れ、アンテナ３０が構成されている。

【０００４】このように構成されたアンテナ３０は、給
電電極２４と無給電素子である放射電極２２が電磁結合
し、放射電極２２から電波が送受信されるものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
のアンテナ３０においては、アース導体２５が高周波帯
でインダクタンスを持つため、給電電極２４と電磁結合
して電界が発生し、アース導体２５から電波が放射され
る。また、各アース導体２５の間が開放されているた
め、給電電極２４からアース導体２５の間を通過して電
波が放射される。その結果、放射電極２２からの電波の
放射効率が低下するとともに、アンテナの指向特性が乱
れるという問題があった。

【０００６】本発明は、このような問題を解消するため
になされたものであり、誘電体基板に同軸線路を形成
し、放射効率を高め指向特性が良好なアンテナ及びその
取り付け構造を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のアンテナにおいては、誘電体基板と、該
誘電体基板の上面に形成した放射電極と、該放射電極と
絶縁して、前記誘電体基板の上面の周辺部から一方の対
向する側面及び下面に連続して形成したアース電極と、
該アース電極を形成していない一側面に、前記放射電極
と平行し内壁に給電電極を設けた給電電極孔とを備えた
ことを特徴とするものである。

【０００８】また、アース電極と給電電極とにより同軸
線路を形成したことを特徴とするものである。

【０００９】また、前記アンテナを、給電線及び接地電
極を備えた絶縁基板に搭載し、前記アンテナの給電電極
孔内の給電電極と前記給電線とを金属端子にて接続する
とともに、前記アンテナのアース電極と接地電極とを接
続したことを特徴とするものである。

【００１０】また、前記アンテナの給電電極孔を設けた
側面に、給電電極と導通する接続電極を形成し、該接続
電極が形成されたアンテナを、給電線及び接地電極を備
えた絶縁基板に搭載し、前記接続電極と給電線を接続す
るとともに、前記接続電極が形成されたアンテナのアー
ス電極と接地電極とを接続したことを特徴とするもので
ある。

【００１１】

【作用】上記の構成によれば、アース電極及び給電電極
により同軸線路を形成しているため、給電電極からの側
面方向及び下面方向の電波がアース電極でシールドさ
れ、上面の電磁結合した放射電極より放射される電波の
放射効率が向上する。また、放射電極以外からの電波の
漏れが少ないため、指向特性の乱れが生じない。さら
に、アース電極及び給電電極を、誘電体基板の下面及び
側面に形成しているため、絶縁基板にアンテナを表面実
装することができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明によるアンテナ及びその取り付
け構造の実施例を、図１乃至図３を用いて説明する。図
１において、１は直方体又は立方体からなる誘電体基板
であり、誘電体基板１の上面の中央部に放射電極２を形
成し、放射電極２と絶縁するとともに、誘電体基板１の
上面の周辺部から一方の対向する側面及び下面に連続し
てアース電極３を形成している。なお、放射電極２及び
アース電極３は、銀等により構成される。

【００１３】また、誘電体基板１のアース電極３を形成
していない一側面の中央部に、放射電極２と平行する給
電電極孔１ａを形成し、給電電極孔１ａの内壁に、例え
ば、銀からなる給電電極４を、その端部が側面に露出す
るように形成して、アンテナ５を構成している。なお、
放射電極２と給電電極４は電磁的な結合が成されるとと
もに、アース電極３と給電電極４は同軸線路を形成する
ものである。

【００１４】そして、図２に示すように、アンテナ５
を、給電線６及び接地電極７を形成した絶縁基板８に搭
載し、略Ｌ状の金属端子９の一端を給電電極孔１ａに挿
入するとともに、他端を給電線６に当接して半田付け
し、アンテナ５の下面のアース電極３と接地電極７をそ
れぞれ半田で接続して取り付けている。

【００１５】また、図３に示すように、アンテナ５の給
電電極孔１ａを設けた側面に、給電電極４と導通する接
続電極１０を形成し、この接続電極１０を形成したアン
テナ５を、給電電極２１及び接地電極１２を形成した絶
縁基板１３に搭載し、アンテナ５の接続電極１０と給電
電極１１及びアンテナ５の下面のアース電極３と接地電
極１２をそれぞれ半田で接続して取り付けている。

【００１６】このように構成したアンテナ５は、アース
電極３と給電電極４により同軸線路を形成しているた
め、給電電極４からの側面方向及び下面方向の電波がア
ース電極３でシールドされ、不要な電波の漏れが減少す
る。また、アース電極３及び給電電極４を、誘電体基板
１の下面及び側面に形成しているため、絶縁基板８，１
３にアンテナを表面実装することができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるア
ンテナ及びその取り付け構造によれば、アース電極と給
電電極により同軸線路を形成しているため、放射電極以
外からの電波の漏れが減少し、放射効率が向上するとと
もに、指向特性が良好なアンテナを得ることができる。
また、絶縁基板等へ表面実装が可能となるため、アンテ
ナの取り付けが容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例によるアンテナの斜視図であ
る。

【図２】本発明の実施例によるアンテナの取り付け構造
の斜視図である。

【図３】本発明の実施例によるアンテナの第二の取り付
け構造の斜視図である。

【図４】従来のアンテナの斜視図である。

【図５】図４のＡ−Ａ線の断面図である。

【符号の説明】

１ 誘電体基板 １ａ 給電電極孔 ２ 放射電極 ３ アース電極 ４ 給電電極 ５ アンテナ ８，１３ 絶縁基板 ９ 金属端子 １０ 接続電極

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】誘電体基板と、該誘電体基板の上面に形成
   した放射電極と、該放射電極と絶縁して、前記誘電体基
   板の上面の周辺部から一方の対向する側面及び下面に連
   続して形成したアース電極と、該アース電極を形成して
   いない一側面に、前記放射電極と平行し内壁に給電電極
   を設けた給電電極孔とを備えたことを特徴とするアンテ
   ナ。
2. 【請求項２】アース電極と給電電極とにより同軸線路を
   形成したことを特徴とする請求項１記載のアンテナ。
3. 【請求項３】請求項１又は請求項２記載のアンテナを、
   給電線及び接地電極を備えた絶縁基板に搭載し、前記ア
   ンテナの給電電極孔内の給電電極と前記給電線とを金属
   端子にて接続するとともに、前記アンテナのアース電極
   と接地電極とを接続したことを特徴とするアンテナの取
   り付け構造。
4. 【請求項４】請求項１又は請求項２記載のアンテナの給
   電電極孔を設けた側面に、給電電極と導通する接続電極
   を形成し、該接続電極が形成されたアンテナを、給電線
   及び接地電極を備えた絶縁基板に搭載し、前記接続電極
   と給電線を接続するとともに、前記アンテナのアース電
   極と接地電極とを接続したことを特徴とするアンテナの
   取り付け構造。