JPH07142794A - 高周波電源装置及びレーザ発振装置 - Google Patents

高周波電源装置及びレーザ発振装置

Info

Publication number
JPH07142794A
JPH07142794A JP28332493A JP28332493A JPH07142794A JP H07142794 A JPH07142794 A JP H07142794A JP 28332493 A JP28332493 A JP 28332493A JP 28332493 A JP28332493 A JP 28332493A JP H07142794 A JPH07142794 A JP H07142794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
inverter
unit
high frequency
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28332493A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiya Watanabe
良哉 渡邊
Tetsuo Tomisato
哲夫 冨里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
DKK Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Denki Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Denki Kogyo Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP28332493A priority Critical patent/JPH07142794A/ja
Publication of JPH07142794A publication Critical patent/JPH07142794A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 停電等の電源異常が発生した場合に、高周波
電源部のインバータ部に短絡電流が流れることを防止す
る。 【構成】 高周波電源装置36は、直流電源部12及び
インバータ部14からなる高周波電源部11と、この高
周波電源部11からの高周波電源を高周波交流放電によ
るレーザガス励起のレーザヘッド28に供給するマッチ
ング回路16とから構成されている。制御装置33のP
LL制御部20は、高周波電源部11の出力電圧VAと
出力電流IAとを検出して、両者の位相が略一致するよ
うにインバータ制御部23を介してインバータ部14の
出力周波数をPLL制御する。そして、制御装置33の
電源異常検出部34は、商用交流電源の停電を検出する
と、インバータ部14を構成するSIT14a乃至14
dの内のターンオフすべきSITに対してターンオフの
ゲート信号の出力を継続させるための継続指令信号をイ
ンバータ制御部23に与えるとともに、直流電源部12
の入力側の常閉スイッチ35をオフさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波電源装置及びこ
れを用いたレーザ発振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の交流放電励起レーザ発振装置の一
例を図5に示す。即ち、高周波電源装置1は、高周波電
源部2,マッチング回路3,出力設定器4及び制御回路
5を備えている。
【0003】高周波電源部2は、商用交流電源を高周波
電源に変換するものであり、その出力は、マッチング回
路3を介して放電性負荷たるレーザヘッド6の放電電極
7,7間に供給されるようになっている。このレーザヘ
ッド6は、共振器8,8を備えており、共振器8,8
は、放電電極7,7間の放電エネルギーを光変換及び増
幅してレーザLSを放出する。
【0004】この場合、マッチング回路3は、放電電極
7,7間に加わる電圧を放電に必要な高電圧とするとと
もに、放電電流とのインピーダンスを整合し、高周波電
源のエネルギーが100%レーザヘッド6に伝達される
ように作用する。又、制御回路5は、高周波電源部2の
出力電圧が出力設定器4による設定値となるように高周
波電源部2を制御する。
【0005】このような高周波交流放電によりレーザガ
スを励起するレーザ発振装置では、直流放電によりレー
ザガスを励起するレーザ発振装置とは異なり、放電電極
7,7をレーザガス中に露出する必要がなく、従って、
放電時に電極材料がレーザガス中に蒸発,飛散すること
がないので、レーザガス,放電電極7,7及び共振器
8,8の寿命が長くなり、運転経費が安価になる利点が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザ発振装置
においては、マッチング回路3による高周波電源インピ
ーダンスと放電インピーダンスとの整合は、通常、レー
ザヘッド6の定格出力となる電源出力付近で行なわれ
る。そして、この種のレーザ発振装置では、高周波電源
部2から見た放電インピーダンスはその高周波電源部2
の出力に応じて変化するので、レーザ光LSの出力を変
換させるべく高周波電源部2の出力を定格出力から低下
させていくと、高周波電源インピーダンスと放電インピ
ーダンスとの間で整合条件がくずれ、レーザヘッド6か
ら高周波電源部2への反射電力が増大し、結果として、
高周波電源部2における損失が増大し、レーザヘッド6
の発振不安定、或いは、高周波電源部2の破損等の悪影
響を及ぼす問題がある。
【0007】而して、このような問題を解決するため
に、本発明者は他の複数の発明者とともに次のような技
術を改良開発した(特願平5−89738号)。
【0008】以下、その改良技術を図6に従って説明す
る。即ち、高周波電源部11は、与えられる3相の商用
交流電源を整流して可変の直流電源を得る平滑用コンデ
ンサを含む直流電源部12と、この直流電源部12から
直流母線13を介して与えられる直流電源から高周波電
源を得るべくスイッチング素子たる4個のSIT14a
乃至14dをブリッジ接続してなる電圧形インバータ1
4部とから構成されている。そして、インバータ部14
の出力端子は出力線15を介してインピーダンス整合手
段たる逆L形LC共振回路からなるマッチング回路16
の入力端子に接続されている。
【0009】電圧検出器17及び電流検出器18は、出
力線15に配設されていて、高周波電源部11のインバ
ータ部14の出力電圧及び出力電流を検出するもので、
夫々の出力端子は制御装置19におけるPLL制御部2
0の高周波電圧検出部21及び高周波電流検出部22の
入力端子に夫々接続されている。そして、PLL制御部
20は、高周波電圧検出部21及び高周波電流検出部2
2が電圧検出器17及び電流検出器18からの出力電圧
及び出力電流を位相検出信号として検出すると、これら
の位相差に応じた位相差信号を出力するようになってお
り、その出力端子はインバータ制御部23の入力端子に
接続されている。インバータ制御部23は、PLL制御
部20からの位相差信号に応じて制御信号を出力するも
ので、その出力端子はインバータ部14の制御入力端子
に接続されている。
【0010】制御回路19の直流電源制御部24は、そ
の入力端子が出力設定手段たる出力設定器25の出力端
子に接続されていて、出力設定器25から与えられる出
力設定値に応じた制御信号を出力するようになってお
り、その出力端子は高周波電源部11の直流電源部12
の制御入力端子に接続されている。尚、制御装置19は
制御電源部26を備えており、この制御電源部26は、
商用交流電源を降圧し,全波整流し,平滑し且つ定電圧
化して制御電源を得るようになっており、この制御電源
を制御装置19の各部に供給するようになっている。
【0011】そして、以上の高周波電源部11,マッチ
ング回路16及び制御装置19によって高周波電源装置
27が構成されている。
【0012】負荷例えば放電性負荷たるレーザヘッド2
8は、対向する放電電極29,29を有し、且つ、これ
らの放電電極29,29の間隔間を挾んで対向する共振
器30,30を有するものである。そして、このレーザ
ヘッド28において、一方の放電電極29は前記マッチ
ング回路16の出力端子に接続され、他方の放電電極2
9は接地されている。
【0013】次に、この改良技術の作用につき説明す
る。高周波電源部11から高周波電源が出力されると、
その出力電圧VAは、マッチング回路16により放電に
必要な高電圧になされて放電電極29,29間に印加さ
れるとともに、放電電流(負荷電流)Iとの位相が整合
される。従って、放電電極29,29間に高周波交流放
電が発生して、その放電エネルギーが共振器30,30
により光変換及び増幅されてレーザ光LSが取出され
る。
【0014】更に、高周波電源部11からの出力電圧V
A及び出力電流IAは、電圧検出器17及び電流検出器
18により検出されて制御装置19の高周波電圧検出部
21及び高周波電流検出部22に与えられる。これによ
り、PLL制御部20は、出力電圧VAと出力電流IA
との位相差を検出して位相差信号をインバータ制御部2
3に与え、インバータ制御部23は、その位相差が略零
になるように発振周波数の制御信号を作り、インバータ
部14に与えるようにする。そして、インバータ部14
は、位相差が略零となるように、即ち、PLL制御によ
り出力電圧VAと出力電流IA戸の位相が略一致するよ
うに出力周波数を制御する。又、制御装置19の直流電
源制御部24は、出力設定器25からの出力設定値VR
に応じた制御信号を出力して高周波電源部11の直流電
源部12に与えるようになる。これにより、直流電源部
12は、出力電圧VDが出力設定値VRと略一致するよ
うにその出力電圧VDを制御する。
【0015】而して、PLL制御部20による位相制御
と逆L形LC共振回路で構成されたマッチング回路16
によるインピーダンス整合とは、夫々単独で行なわれて
も意味をなさないが、両者を同時に行なうと、マッチン
グ回路16が高周波電源部11の出力電圧VAと負荷電
流Iとを略1対1で対応させる機能をあわせもつことは
電気回路理論から証明されている。
【0016】一方、放電時の放電性負荷たるレーザヘッ
ド28は、定電圧特性をもつ。従って、レーザヘッド2
8の放電エネルギーを制御するためには、放電電流Iを
パラメータとするのが最も効果的であり、ここでは、高
周波電源部11の直流電源部12の出力電圧VDをパラ
メータとて制御することにより、負荷電流Iを間接的に
制御するようにしている。
【0017】ところで、図6に示すレーザ発振装置にお
いては、高周波電源装置27のインバータ部14にSI
T14a乃至14dを使用することにより、装置の簡略
化,コストの低減化を図るようにしている。この理由に
ついては、前述の特願平5−89738号に詳述してあ
るが、概要は次のようなものである。
【0018】即ち、放電性負荷たるレーザヘッド28
は、放電点灯開始時に放電の維持に必要な電圧の数倍の
電圧が必要であり、しかも、このような高い電圧が必要
になるのは、放電開始時の約数百μsの間の短時間に過
ぎない。しかしながら、このような短時間の高い電圧を
得るためであっても、高周波電源装置11として定格の
大なるものを用いるか、或いは、放電開始時に高い電圧
が必要でなくなるように予備電離を行なう装置を付加す
る必要があった。
【0019】ところで、SITの代表的な安全動作領域
は、図8に示すように、数百μsの期間には定常時の数
倍から十数倍の電流を流すことができる。このため、図
6に示すレーザ発振装置のようにインバータ部14にス
イッチング素子としてSIT14a乃至14dを用いる
と、マッチング回路16を経てレーザヘッド28に対し
て数百μsの期間に定常の数倍から十数倍の電圧を印加
することができる。この場合、高周波電源装置11の定
格を大きくしたり、或いは、予備電離を行なう装置を付
加する必要はなくなり、レーザ発振装置の簡明化,小形
化を図ることができるものである。
【0020】ここで、図7にはインバータ部14の具体
回路が示され、図9(a)にはSIT14a及び14b
のゲート−ソース間に与えられる制御信号(ゲート信
号)の波形が、及び、図9(b)にはSIT14c及び
14dのゲート−ソース間に与えられる制御信号(ゲー
ト信号)の波形が夫々示されている。図10には、図7
で使用されるSITの出力特性が示されている。図9に
おいて、ゲート信号波形は矩形波である。ゲート信号波
形は、低レベル時には、直流電源部の定格電圧がSIT
のゲートーソース間に印加されたときのドレイン電流が
0となるターンオフレベルL(図9に一点鎖線で示す)
以下となり、高レベル時には、SITのターンオフから
ターンオンへの切換時間を高速化するため及びターンオ
ン時の抵抗値を小さく抑えるためにプラス数V程度の値
となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図10に示すSITの
出力特性では、ゲート−ソース間電圧(ゲート信号)が
零(0)のときにはソース−ドレイン間はターンオン状
態になる。このため、図6に示すレーザ発振装置におい
て、商用交流電源の停電等によりインバータ部14のS
IT14a乃至14dに与えられるゲート信号が0にな
ると(時刻T1)、直流電源部12の平滑用コンデンサ
の残留電力によりSIT14a,14dの経路及びSI
T14c,14bの経路で短絡電流が流れ、高周波電源
部11の破損を招く虞れがある。特に、瞬時停電発生時
において、主電源が遮断されないまま制御装置19の動
作が停止すると、インバータ部14に短絡電流が連続的
に流れるので、火災の発生等の深刻な事態に至る可能性
がある。
【0022】このような瞬時停電発生時の不具合を解消
するためには、一般的に行なわれている保護装置を採用
することが考えられる。その一例を図11図に示す。
尚、図11においては、図6と同一部分には同一符号を
付して示す。即ち、制御装置19には、電源異常検出部
31が設けられており、その入力端子は商用交流電源に
接続されている。この電源異常検出部31は、例えば電
磁接触器を備えており、その電磁接触器の常閉スイッチ
32は、商用交流電源と高周波電源部11の直流電源部
12との間に配設されている。
【0023】而して、電源異常検出部31は、商用交流
電源が停電すると、これを検出して常閉スイッチ32を
オフさせるようになっており、その常閉スイッチ32
は、操作者によってリセット操作されるまで機械的にオ
フ状態に保持されるようになっている。尚、電源異常検
出部31の停電検出の遅れ時間及び停電後の常閉スイッ
チ32の操作時間は、制御装置19の制御電源部26の
平滑用コンデンサの充電保持により充分に保証すること
ができる。
【0024】ところが、図11に示すレーザ発振装置に
おいては、商用交流電源の遮断を電磁接触器の常閉スイ
ッチ32により機械的に行なっているので、その常閉ス
イッチ32の操作時間に相当する期間にインバータ部1
4に短絡電流が流れることになり、直流電源部12或い
はインバータ部14のSIT14a乃至14dの破損又
は寿命の低下を招く可能性がある。
【0025】従って、本発明の第1の目的は、停電等の
電源異常時に対する保護機能を備えた高周波電源装置及
びレーザ発振装置を提供することにある。
【0026】本発明の第2の目的は、停電等の電源異常
時に対しては勿論のこと、瞬時停電に対しても保護機能
を備えた高周波電源装置及びレーザ発振装置を提供する
にある。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の高周波電
源装置は、商用交流電源を直流電源に変換する電圧形直
流電源部及びこの電圧形直流電源部の直流電源を高周波
電源に変換する電圧形インバータ部からなる高周波電源
部と、この高周波電源部のインバータ部と負荷との間に
設置され、負荷電流と前記インバータ部の出力電圧とを
略1対1の関係に整合するインピーダンス整合手段と、
前記インバータ部の出力電圧と出力電流との位相を検出
し、これらの位相が略一致するように前記インバータ部
の出力周波数を制御するとともに、前記高周波電源部の
高周波出力の設定をその直流電源部の出力電圧をパラメ
ータとして行なう制御装置とを具備し、前記制御装置
を、停電等の電源異常を検出したときには、前記インバ
ータ部を構成する複数個のスイッチング素子の内のター
ンオフとなるべきスイッチング素子にターンオフの制御
信号を継続して出力するように構成するところに特徴を
有する。
【0028】請求項2記載の高周波電源装置は、商用交
流電源と高周波電源部の直流電源部との間にスイッチ手
段を備え、制御装置を、停電等の電源異常を検出したと
きには、前記スイッチ手段をオフさせるように構成する
ところに特徴を有する。
【0029】請求項3に記載の高周波電源装置は、高周
波電源部の直流電源部の出力側に残留電力放電回路を備
え、制御装置を、停電等の電源異常を検出したときに
は、前記直流電源部の残留電力を前記残留電力放電回路
により放電させるように構成するところに特徴を有す
る。
【0030】請求項4記載のレーザ発振装置は、請求項
1,2又は3記載の高周波電源装置を用いて高周波交流
放電によりレーザガスを励起するようにしたところに特
徴を有する。
【0031】
【作用】請求項1記載の高周波電源装置によれば、停電
等の電源異常が発生した場合には、制御装置は、インバ
ータ部のスイッチング素子の内のターンオフとなるべき
スイッチング素子に制御電源の充電保持によりターンオ
フの制御信号を継続して出力するので、ターンオフすべ
きスイッチング素子がターンオフに保持されるようにな
り、インバータ部に短絡電流が流れることはない。
【0032】請求項2記載の高周波電源装置によれば、
停電等の電源異常が発生した場合には、制御装置は、商
用交流電源と直流電源部との間のスイッチ手段をオフさ
せるので、瞬時停電が発生してもインバータ部に短絡電
流が流れることはない。
【0033】請求項3に記載の高周波電源装置によれ
ば、停電等の電源異常が発生した場合には、制御装置
は、高周波電源部の直流電源部の残留電力を残留電力放
電回路により放電させるので、直流電源部の残留電力が
大なる場合でもインバータ部に短絡電流が流れることは
ない。
【0034】請求項4記載のレーザ発振装置によれば、
請求項1,2又は3の高周波電源部と同様の作用効果が
得られる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例につき、図1及
び図2を参照して説明するに、図1においては図6と同
一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分
についてのみ説明する。
【0036】即ち、図1において、制御装置33は、制
御装置19と同様に、PLL制御部20,インバータ制
御部23,直流電源制御部26を有するとともに、電源
異常検出部34を有するものである。そして、この電源
異常検出部34において、入力端子は商用交流電源に接
続され、出力端子はインバータ制御部23の制御端子に
接続されている。この場合、電源異常検出部34は、例
えば電磁接触器を備えており、その電磁接触器のスイッ
チ手段としての常閉スイッチ35は、商用電源と高周波
電源部11の直流電源部12との間に配設されている。
【0037】而して、電源異常検出部34は、商用交流
電源が停電すると、これを検出して常閉スイッチ35を
オフさせるようになっており、その常閉スイッチ35
は、操作者によってリセット操作されるまで機械的にオ
フ状態に保持されるようになっている。尚、電源異常検
出部34の停電検出の遅れ時間及び停電後の常閉スイッ
チ35の操作時間は、制御装置33の制御電源部26の
平滑用コンデンサの充電保持により充分に保証すること
ができる。又、電源異常検出部34は、商用交流電源の
停電を検出すると、出力端子から継続指令信号を出力し
てインバータ制御部23の制御端子に与えるようになっ
ており、インバータ制御部23は、そのときにインバー
タ部14の制御端子に与えられているゲート信号を継続
するように制御するようになっている。
【0038】尚、制御装置33は、高周波電源部11及
びマッチング回路16とともに高周波電源装置36を構
成するものである。
【0039】次に、本実施例の作用につき、図2をも参
照しながら説明する。尚、インバータ制御部23からイ
ンバータ部14のSIT14a,14b及びSIT14
c,14dに図2(a)及び(b)に示すようなゲート
信号が与えられて負荷たるレーザヘッド28が正常に発
振してレーザ光LSを出力する場合の動作は、図6に示
す改良技術と同様である。この場合、インバータ制御部
23からSIT14a,14b及び14c,14dに与
えられるゲート信号(ゲート−ソース間電圧)は、制御
電源部26からの制御電源を用いて作られる。
【0040】今、商用交流電源に停電が発生して、これ
を制御装置33の電源異常検出部34が検出すると(図
2の時刻T1)、その電源異常検出部34は、出力端子
から継続指令信号を出力してインバータ制御部23に与
えるとともに、電磁接触器の常閉スイッチ35をオフさ
せる。この場合、電源異常検出部34の停電検出時点
(時刻T1)において、図2(a)及び(b)で示すよ
うに、インバータ部14のSIT14a,14bがター
ンオフで且つSIT14c,14dがオンの状態にあっ
たとすると、インバータ制御部23は、継続指令信号が
与えられることにより、ターンオフ状態となるべきSI
T14a,14bに対するターンオフのゲート信号を継
続して出力するように制御する。従って、SIT14
a,14bのゲート信号は、図2(a)に示すように、
制御電源部26の平滑用コンデンサの放電に従ってカッ
トオフレベルLに向って順次増加していくが、それで
も、SIT14a,14bはカットオフ状態に保たれ
る。又、SIT14c,14dに対するゲート信号は、
図2(b)に示すように、停電検出と同時に0になる
が、SIT14c,14dはその特性上オン状態に保た
れる。
【0041】その後、制御電源部26の平滑コンデンサ
の放電によりSIT14a,14bに対するゲート信号
がカットオフレベルLより大きくなると(図2の時刻T
2)、SIT14a,14bはその特性上オン状態とな
るが、このときまでには常閉スイッチ35がオフ動作を
完了するものである。
【0042】尚、電源異常検出部34の停電検出時にお
いて、SIT14a,14bがオン状態にあり且つSI
T14c,14dがターンオフ状態にあった場合には、
インバータ制御部23からはターンオフすべきSIT1
4c,14dに対するターンオフのゲート信号が継続し
て出力されるようになる。
【0043】このように、本実施例によれば、商用交流
電源が停電したときには、電源異常検出部34がこれを
検出してインバータ制御部23に継続指令信号を与え、
これに応じてインバータ制御部23は、インバータ部1
4のSIT14a,14b及び14c,14dの内のタ
ーンオフすべきSIT14a,14b或いは14c,1
4dに対してターンオフのゲート信号を継続して出力し
てターンオフ状態に保つようにしたので、インバータ部
14が短絡状態になることを防止でき、従ってインバー
タ部14に直流電源部11の平滑用コンデンサによる残
留電力により短絡電流が流れることはなくなり、インバ
ータ部14が破損することはない。
【0044】又、電源異常検出部34が停電を検出した
ときには、その電源異常検出部34により常閉スイッチ
35をオフさせるとともに、その常閉スイッチ35をオ
フ状態に機械的に保持するようにしたので、商用交流電
源が瞬時停電した場合でも常閉スイッチ35がオフする
ことになって、商用交流電源の復電によりインバータ部
14に短絡電流が流れることを防止できる。
【0045】ところで、上記第1の実施例においては、
商用交流電源の停電時には、直流電源部12の残存電力
はインバータ部14のオン状態にあるSIT14c,1
4d或いは14a,14bを経てレーザヘッド28によ
って放電されるのであるが、その残存電力が大なる場
合、時刻T2以降も残存することがあって、インバータ
部14にその残存電力により短絡電流が流れる可能性が
ある。
【0046】図3及び図4は以上の問題に対処した本発
明の第2の実施例であり、前記第1の実施例と同一部分
には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分
についてのみ説明する。
【0047】即ち、図3において、制御装置33の電源
異常検出部34の電磁接触器は常閉スイッチ35の他に
常開スイッチ37を備えている。そして、この常開スイ
ッチ37は抵抗器38と直列に接続され、その直列回路
は直流電源部12の出力側においてインバータ部14と
並列接続され、以て、残留電力放電回路39が構成され
ている。
【0048】而して、電源異常検出部34は、商用交流
電源の停電を検出すると(図4の時刻T1)、出力端子
から継続指令信号を出力してインバータ制御部23に与
えるようになるが、インバータ制御部23は、この場合
には、図4(a)及び(b)に示すように、インバータ
部14のSIT14a,14bのみならず、SIT14
c,14dに対してもターンオフのゲート信号を与える
ようになり、従って、SIT14a乃至14dは全てタ
ーンオフ状態になる。
【0049】一方、電源異常検出部34は、停電を検出
すると、常閉スイッチ35をオフさせるとともに、常開
スイッチ37をオンさせるようになる。従って、常開ス
イッチ37のオンにより、直流電源部12の平滑用コン
デンサの残留電力は残留電力放電回路39の抵抗器38
を介して放電するようになる。
【0050】この場合、図4の時刻T2以降はインバー
タ部14のSIT14a乃至14dは全てオン状態とな
るのであるが、これまでには、常開スイッチ37がオン
動作して残存電力の放電を完了するようになっている。
従って、直流電源部12の残存電力によってインバータ
部14に短絡電流が流れることを確実に防止することが
できる。
【0051】尚、上記実施例では、インバータ部14を
構成する複数個のスイッチング素子としてSITを用い
るようにしたが、代りに、接合形FETを用いるように
してもよい。
【0052】又、上記実施例では、電源異常検出部34
に商用交流電源の停電を検出させるようにしたが、代り
に、制御電源部26の制御電源電圧が一定レベル未満と
なる電源異常を検出させるようにしてもよい。
【0053】その他、本発明は上記し且つ図面に示す実
施例に限定されるものではなく、例えば、高周波電源装
置はレーザ発振装置のみならず高周波電源を必要とする
負荷全般に適用し得る等、要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変形し得ることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りであるの
で、次のような効果を奏する。請求項1記載の高周波電
源装置によれば、停電等の電源異常が発生した場合に
は、制御装置は、インバータ部のスイッチング素子の内
のターンオフとなるべきスイッチング素子に制御電源部
の充電保持によってターンオフの制御信号を継続して出
力するので、ターンオフすべきスイッチング素子がター
ンオフに保持されるようになり、インバータ部に短絡電
流が流れることを防止する保護機能を有する。
【0055】請求項2記載の高周波電源装置によれば、
停電等の電源異常が発生した場合には、制御装置は、商
用交流電源と直流電源部との間のスイッチ手段をオフさ
せるので、瞬時停電が発生してもインバータ部に短絡電
流が流れることを防止する保護機能を有する。
【0056】請求項3に記載の高周波電源装置によれ
ば、停電等の電源異常が発生した場合には、制御装置
は、高周波電源部の直流電源部の残留電力を残留電力放
電回路により放電させるので、直流電源部の残留電力が
大なる場合でもインバータ部に短絡電流が流れることを
防止する保護機能を有する。
【0057】請求項4記載のレーザ発振装置によれば、
請求項1,2又は3の高周波電源装置と同様の作用効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気的構成図
【図2】SITに対するゲート信号の波形図
【図3】本発明の第2の実施例を示す電気的構成図
【図4】SITに対するゲート信号の波形図
【図5】従来例を示す電気的構成図
【図6】改良技術を示す電気的構成図
【図7】インバータ部の結線図
【図8】SITの安全動作領域図
【図9】SITに対するゲート信号の波形図
【図10】SITの出力特性図
【図11】改良技術の問題点を解決する一例を示す電気
的構成図
【符号の説明】
図中、11は高周波電源部、12は直流電源部、14は
インバータ部、16はマッチング回路(インピーダンス
整合手段)、20はPLL制御部、21は高周波電圧検
出部、22は高周波電流検出部、23はインバータ制御
部、24は直流電源制御部、25は出力設定器、26は
制御電源部、28はレーザヘッド(負荷)、29は放電
電極、30は共振器、33は制御装置、34は電源異常
検出部、35は常閉スイッチ(スイッチ手段)、36は
高周波電源装置を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用交流電源を直流電源に変換する電圧
    形直流電源部及びこの電圧形直流電源部の直流電源を高
    周波電源に変換する電圧形インバータ部からなる高周波
    電源部と、 この高周波電源部のインバータ部と負荷との間に設置さ
    れて、負荷電流と前記インバータ部の出力電圧とを略1
    対1の関係に整合するインピーダンス整合手段と、 前記インバータ部の出力電圧と出力電流との位相を検出
    し、これらの位相が略一致するように前記インバータ部
    の出力周波数を制御するとともに、前記高周波電源部の
    高周波出力の設定をその直流電源部の出力電圧をパラメ
    ータとして行なう制御装置とを具備し、 前記制御装置は、停電等の電源異常を検出したときに
    は、前記インバータ部を構成する複数個のスイッチング
    素子の内のターンオフとなるべきスイッチング素子にタ
    ーンオフの制御信号を継続して出力するように構成され
    ていることを特徴とする高周波電源装置。
  2. 【請求項2】 商用交流電源と高周波電源部の直流電源
    部との間にスイッチ手段を備え、 制御装置は、停電等の電源異常を検出したときには、前
    記スイッチ手段をオフさせるように構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の高周波電源装置。
  3. 【請求項3】 高周波電源部の直流電源部の出力側に残
    留電力放電回路を備え、 制御装置は、停電等の電源異常を検出したときには、前
    記直流電源部の残留電力を前記残留電力放電回路により
    放電させるように構成されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の高周波電源装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の高周波電源
    装置を用いて高周波交流放電によりレーザガスを励起す
    るようにしたことを特徴とするレーザ発振装置。
JP28332493A 1993-11-12 1993-11-12 高周波電源装置及びレーザ発振装置 Pending JPH07142794A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28332493A JPH07142794A (ja) 1993-11-12 1993-11-12 高周波電源装置及びレーザ発振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28332493A JPH07142794A (ja) 1993-11-12 1993-11-12 高周波電源装置及びレーザ発振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07142794A true JPH07142794A (ja) 1995-06-02

Family

ID=17663999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28332493A Pending JPH07142794A (ja) 1993-11-12 1993-11-12 高周波電源装置及びレーザ発振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07142794A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9620926B2 (en) 2014-04-11 2017-04-11 Fanuc Corporation Laser machining apparatus changing operation based on length of power-down time
DE102015000972B4 (de) * 2014-01-31 2018-12-13 Fanuc Corporation Gas-Laser-System, das ohne jeglichen Schaden innerhalb kurzer Zeit während der Wiederherstellung der Energieversorgung reaktivierbar ist
DE102015100641B4 (de) * 2014-01-24 2020-03-05 Fanuc Corporation Gaslasersystem, das den Lasergaszustand während einer Abschaltung der Stromversorgung aufrechterhalten kann

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015100641B4 (de) * 2014-01-24 2020-03-05 Fanuc Corporation Gaslasersystem, das den Lasergaszustand während einer Abschaltung der Stromversorgung aufrechterhalten kann
DE102015000972B4 (de) * 2014-01-31 2018-12-13 Fanuc Corporation Gas-Laser-System, das ohne jeglichen Schaden innerhalb kurzer Zeit während der Wiederherstellung der Energieversorgung reaktivierbar ist
US9620926B2 (en) 2014-04-11 2017-04-11 Fanuc Corporation Laser machining apparatus changing operation based on length of power-down time
DE102015004482B4 (de) 2014-04-11 2021-08-12 Fanuc Corporation Laserbearbeitungsvorrichtung mit betriebswechsel entsprechend der länge einer leistungsabschaltzeit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960012527B1 (ko) 직류 평활커패시터의 전하방전 제어회로가 마련된 인버터장치 및 그의 제조방법
KR100260654B1 (ko) 전원장치
KR100419324B1 (ko) 전력공급장치를구비하는전자트립장치
KR20000057052A (ko) 전원공급회로
JP2001518690A (ja) 省エネ型照明制御装置
US6545432B2 (en) Ballast with fast-responding lamp-out detection circuit
US6292339B1 (en) Output protection for arc discharge lamp ballast
JP3210561B2 (ja) 放電灯点灯回路
JP3412421B2 (ja) 放電灯点灯装置
KR19990007296A (ko) 레이저 전원장치
JPS6398175A (ja) レ−ザ装置
JPH07142794A (ja) 高周波電源装置及びレーザ発振装置
JP4774961B2 (ja) 無停電電源装置
JP3660018B2 (ja) 真空装置の異常放電消滅装置
JPH09251897A (ja) 放電灯点灯回路
JPH0739166A (ja) 高周波電源装置及びレーザ発振装置
JP3660012B2 (ja) 真空装置の直流電源
JPH11283764A (ja) 高圧放電灯の保護回路
JPH05115101A (ja) 車両用補助電源装置
JP2004071269A (ja) マイクロ波電力供給システム
JPH07131096A (ja) 高周波電源装置及びレーザ発振装置
JPH06302888A (ja) 高周波電源装置及びレーザ発振装置
JP3173955B2 (ja) 放電用電源装置のヒューズ溶断検出回路
JPH06338397A (ja) 放電灯点灯装置および照明装置
KR950001779B1 (ko) 플라즈마 아크 절단용 전원 장치