JPH07142328A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH07142328A
JPH07142328A JP5152241A JP15224193A JPH07142328A JP H07142328 A JPH07142328 A JP H07142328A JP 5152241 A JP5152241 A JP 5152241A JP 15224193 A JP15224193 A JP 15224193A JP H07142328 A JPH07142328 A JP H07142328A
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JP
Japan
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light
detection
alignment mark
projection
exposure apparatus
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Application number
JP5152241A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Shibata
行広 芝田
Hisafumi Iwata
尚史 岩田
Yoshitada Oshida
良忠 押田
Minoru Yoshida
実 吉田
Yasuhiko Nakayama
保彦 中山
Yoshimitsu Sase
善光 佐瀬
Hitoshi Kubota
仁志 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジスト膜の厚さむらに起因した検出波形の
非対称が防止でき、アライメントマークを高精度に検出
可能なパターン位置検出装置を備えた投影露光装置を提
供する。 【構成】 TTL方式のアライメントマーク検出光学系
を備えた投影露光装置において、検出光学系の照明光と
して、波長幅の広いインコヒーレント光源203を用
い、レジストの厚さむらに起因した検出波形の非対称が
防止する。インコヒーレント光を用いることによって生
じる戻り光の色収差は、検出光路206に配置した色収
差補正レンズ216にて補正する。また、回折光検出又
は明視野検出を適宜行うための空間フィルタ218を、
検出光路206に設定する。 【効果】 レジスト膜に厚さむらを生じても、検出波形
の対称性が良好になり、アライメントマークの形成位置
を正確に検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は投影露光装置に係り、特
に、原版に形成されたパターンを光学的に縮小して被転
写物に転写する縮小投影露光装置(以下、ステッパとい
う)におけるTTL(Through The Lens)方式のパター
ン位置検出部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIのように微細な回路パターンより
成る集積回路の製造には、マスク等の原版を縮小レンズ
により縮小してウエハの表面に投影するステッパが使用
されている。かかるステッパを用いてウエハ上にパター
ン露光を行なうに際しては、すでにウエハ上に形成され
ている回路パターンに対して、露光する回路パターンの
位置を高精度に重ね合わせる必要がある。
【0003】従来より、かかる回路パターンの位置合わ
せ作業方式としては、例えば特開平1ー21615号公
報に記載されているように、原版及びウエハ上に予め形
成された位置決め用パターン(アライメントマーク)の
相対位置を縮小レンズを通して観察し、これらの各アラ
イメントマークを合致させるTTL方式が知られてい
る。また、ウエハ上に形成されたアライメントマークを
光学的に検知する手段としては、前記公報に記載されて
いるように、ウエハ上に形成されたアライメントマーク
にコヒーレント光すなわち単色光を照射し、該アライメ
ントマークからの±1次以上の高次回折光のみを検出す
る方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウエハへの
パターン露光は、ウエハ上に形成されたレジスト膜に行
なわれ、ウエハへのレジスト膜の形成は、例えばスピン
塗布法などによって行なわれる。ウエハの表面が平滑で
ある場合には、高度に均厚性の高いレジスト膜を形成す
ることができるが、凹凸状のアライメントマークが既に
形成されたウエハにレジスト膜を形成する場合には、レ
ジストの流れが凹凸状のアライメントマークによって阻
害されるために、均厚性の高いレジスト膜を形成するこ
とがむずかしい。
【0005】上記従来技術においては、ウエハ上に形成
されたアライメントマークの照明光としてコヒーレント
光を用いているため、レジスト内で生じる照明光の多重
干渉の影響が顕著であり、レジスト膜の厚さむらやアラ
イメントマークの段差むらがあると、該部より発生する
検出光の光強度がむらになって検出波形が非対称にな
り、アライメントマークの位置を精度良く検出すること
ができない。かかる不都合は、照明光としてコヒーレン
ト光を用いる限り防止することは不可能である。したが
って、高密度にして高精度の回路パターンをウエハ上に
転写するためには、レジスト膜の厚さむらやアライメン
トマークの段差むらがある場合にもアライメントマーク
の位置を高精度に検出できるパターン位置検出手段の開
発が不可欠である。
【0006】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであって、その目的は、ウエハ上に形成され
たレジスト膜の厚さむらやアライメントマークの段差む
らに拘らず、アライメントマークの形成位置を高精度に
検出できるTTL方式のパターン位置検出部を備えたス
テッパを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、第1に、原版に形成された転写パターン
を投影レンズを通して被転写物の表面に投影する投影光
学系と、前記被転写物の表面に形成されたアライメント
マークの位置を前記投影レンズを通して検出する検出光
学系とを備えた投影露光装置において、前記検出光学系
として、前記被転写物にインコヒーレント光を照射する
照明手段と、前記投影レンズを透過した前記被転写物か
らの戻り光を結像する結像手段と、該結像手段によって
結像されたパターン像を入射して光電変換し、前記アラ
イメントマークの位置を検出する検出手段と、前記投影
レンズから検出手段に至る光路中に配設された前記戻り
光の色収差を補正する色収差補正手段とを含んで構成さ
れるものを備えた。
【0008】また第2に、同様の投影露光装置におい
て、前記検出光学系として、前記被転写物にインコヒー
レント光を照射する照明手段と、前記投影レンズを透過
した前記被転写物からの戻り光を結像する結像手段と、
該結像手段によって結像されたパターン像を入射して光
電変換し、前記アライメントマークの位置を検出する検
出手段と、前記投影レンズから検出手段に至る光路中に
配設された前記戻り光の色収差を補正する色収差補正手
段と、前記投影レンズから検出手段に至る光路中に配設
された前記検出手段に入射する光の一部を選択的に透過
する光選択手段とを含んで構成されるものを備えた。
【0009】前記各装置における検出光学系は、広範囲
にわたる照明を可能にするため、照明光が被転写物の表
面に対してケーラー照明されるように照明光入射光路を
構成することが好ましい。また、前記照明手段から前記
投影レンズに至る照明光入射光路中には、照明光の形状
及び寸法を調整するための開口絞りを備えることが好ま
しく、該開口絞りとしては、照明光の像を円形に整形す
るもの、輪帯状に整形するもの、もしくは長方形に整形
するものなどを用いることができる。この場合、形状及
び/又は寸法が異なる複数個の開口絞りが並設された開
口部材を移動機構に搭載し、該移動機構を駆動すること
によって、前記照明光の像の形状及び/又は寸法を適宜
変更できるようにすることも可能である。
【0010】また、前記光選択手段としては、前記結像
手段によって結像されるパターン像の0次回折光を遮蔽
し、±1次以上の回折光を透過するものを備えることも
できるし、これとは逆に、前記結像手段によって結像さ
れるパターン像の±1次以上の回折光を遮蔽し、0次回
折光を透過するものを備えることもできる。なお、所望
とする1ないし複数種類の光選択手段を移動機構に搭載
し、該移動機構を駆動することによって、前記検出手段
に入射する光を適宜変更できるようにすることも可能で
ある。
【0011】
【作用】膜厚にむらのあるレジスト膜にコヒーレント光
を照射した場合には、レジスト膜内で生じる照明光の多
重干渉強度がレジスト膜の膜厚の変化に対して顕著に変
化するため、検出波形が非対称となり、アライメントマ
ークの形成位置を高精度に求めることができないが、波
長幅の広いインコヒーレント光を照射した場合には、レ
ジスト膜内で生じる照明光の多重干渉強度がレジスト膜
の膜厚の変化に対してあまり変化しないので、検出波形
の対称性が良好になり、アライメントマークの形成位置
を高精度に求めることができる。
【0012】一方、特定波長の投影光(マスクに形成さ
れたパターンを被転写物に投影する光)に対して最適に
調整された投影レンズを介して波長幅の広いインコヒー
レント光を被転写物に照射し、該被転写物からの戻り光
を当該投影レンズを介して取り出すと、戻り光に波長の
相違に起因する色収差が生じるため、このままではアラ
イメントマークの形成位置を高精度に求めることができ
ないが、色収差は、戻り光路中に適当なレンズ(色収差
補正レンズ)を組み込むことによって除去可能である。
よって、検出光学系にインコヒーレント光を照射する照
明手段と、色収差の除去手段を備えることによって、膜
厚むらのあるレジスト膜が形成された被転写物から凹凸
状のアライメントマークの形成位置を高精度に検出する
ことができる。
【0013】また、投影レンズから検出手段に至る光路
中に、検出手段に入射する光の一部を選択的に透過する
光選択手段を配設すると、その光選択手段の種類によっ
て、アライメントマークで正反射した0次光を遮光し、
±1次光以上の回折光のみを検出手段に入射させる回折
光検出、又は0次光及び回折光を共に検出手段に入射さ
せる明視野検出を行なうことができる。さらに、光選択
手段を移動機構に搭載すると、移動機構を駆動すること
によって、所望の光選択手段を光路中に配設したりある
いは光路中から排除することができるので、必要に応じ
て回折光検出又は明視野検出を使う分けることができ、
装置の汎用性、高機能性を高めることができる。
【0014】
【実施例】以下、ステッパ(縮小投影装置)を例にとっ
て本発明の一実施例を説明する。本実施例では、原版と
してマスクが、投影レンズとして縮小レンズが、被転写
物としてウエハが用いられ、マスクには投影パターンと
して回路パターンの拡大図が形成されている。
【0015】図2に、実施例に係るステッパを示す。同
図に示すように本例のステッパは、投影光学系100
と、検出光学系200と、XーYステージ300と、処
理制御系400とから構成されている。投影光学系10
0は、所望とする回路パターンの拡大図101aが形成
されたマスク101と、該マスク101に投影光を照射
する照明部102と、ウエハ103上に回路パターンを
投影する縮小レンズ104とからなる。検出光学系20
0は、前記マスク101のX方向及びY方向に配設され
たアライメントマーク検出装置201,202と、これ
ら各マーク検出装置201,202を介して前記ウエハ
103上にインコヒーレント光を照射するインコヒーレ
ント光源203とからなる。XーYステージ300は、
従来より公知のものであって、搭載されたウエハ103
をXーY方向に二次元的に移動する。処理制御系400
には、装置各部の動作判定並びに統制を行う制御用コン
ピュータ401と、前記照明部102による露光を制御
する露光制御装置402と、前記マーク検出装置20
1,202によって検出された信号を画像処理する処理
装置403,404,405と、前記マーク検出装置2
01,202に備えられた移動機構を制御する移動機構
制御装置406と、前記XーYステージ300を駆動す
るためのサーボアンプ407とが備えられている。
【0016】図1に、投影光学系100、検出光学系2
00、XーYステージ300の要部を拡大して示す。な
お、2つのパターン検出装置201,202は同一構成
であるので、図1にはマーク検出装置201のみを示
し、マーク検出装置202については図示が省略されて
いる。縮小レンズ104は、照明部102から出射され
る投影光105の波長を用いたときに回路パターン10
1aがもっとも良好に解像できるように設計されてい
る。なお、図中の符号106は、縮小レンズ104の瞳
を示している。
【0017】ウエハ103には、図3に示すように、凹
溝状のアライメントマーク107が形成され、該アライ
メントマーク107内を含むウエハ103の表面には、
レジスト膜108が形成されている。ウエハ103への
レジスト膜108の形成は、スピン塗布法などによって
行なわれるが、レジスト塗布時にレジストの流れが凹溝
状のアライメントマーク107によって阻害されるため
に均厚性の高いレジスト膜を形成することがむずかし
く、同図に示すように通常膜厚むらのあるレジスト膜1
08が形成される。ところで、ステッパの場合、縮小レ
ンズ104によって1度に露光できる範囲は20mm平
方程度であり、ウエハ103の全面に回路パターン10
1aを露光するためには、XーYステージ300を駆動
してのアライメントマーク合わせと露光とを交互に繰り
返すステップ・アンド・リピート方式がとられる。した
がって、ウエハ103の表面には、ステップ・アンド・
リピートの繰返し数に応じた組数のアライメントマーク
107が形成される。また、1回の露光を行なうために
は、少なくともX方向及びY方向の双方にアライメント
マーク107を必要とする。
【0018】インコヒーレント光源203としては、波
長幅の広いインコヒーレント光を発光する例えばハロゲ
ンランプ等が用いられる。この光源203には、光ファ
イバ204が接続されており、光源203から出射され
た光は、光ファイバ204を通ってアライメントマーク
検出装置201内に導かれる。
【0019】アライメントマーク検出装置201は、光
ファイバ204からの光を前記ウエハ103に導く照明
光路205と、ウエハ103からの反射光又は回折光を
光電変換素子に導く検出光路206とを有する。照明光
路205は、光ファイバ出射端204aの固定位置に対
向して配設されたコレクタレンズ211と、コレクタレ
ンズ211の結像位置に開口が配置された開口絞り21
2と、ビームスプリッタ213と、照明光を前記縮小レ
ンズ104の瞳106に結像するレンズ214と、光路
を変更する折り曲げミラー215と、前記縮小レンズ1
04とから構成される。一方、検出光路206は、前記
縮小レンズ104と、折り曲げミラー215と、レンズ
214と、ビームスプリッタ213と、色収差補正レン
ズ216と、色収差補正レンズ216の結像位置に配設
された拡大レンズ217と、前記縮小レンズ104の瞳
106と光学的に共役の位置に配設された光選択手段た
る空間フィルタ218と、光電変換素子219とから構
成される。なお、図中の符号220は、前記空間フィル
タ218を搭載し、これを検出光路206に設定する方
向又は検出光路206から除去する方向に移動する移動
機構を示している。
【0020】インコヒーレント光源203から出射され
たインコヒーレントな照明光は、光ファイバ204を通
ってコレクタレンズ211に入射され、これによって開
口絞り212の配設位置に結像される。開口絞り212
の径は、照明光のパーシャルコヒーレンシーσを決定す
る。開口絞り212の像は、ビームスプリッター213
を反射した後、レンズ214によって縮小レンズ104
の瞳106に結像される。また、この光路中に配設され
た折り曲げミラー215によって照明光の光軸が縮小レ
ンズ104の瞳106の中心に合致される。これによ
り、照明光はウエハ103に対してケーラー照明とな
り、ウエハ103を均一に照明する。
【0021】照明光は、ウエハ103上に形成されたア
ライメントマーク107で反射、回折、散乱を起こす。
その結果発生したアライメントマーク107の像は、再
び縮小レンズ104及び折り曲げミラー215を通って
アライメントマーク検出装置201に戻され、レンズ2
14で拡大された後、ビームスプリッター213を透過
して色収差補正レンズ216に入射する。色収差補正レ
ンズ216を出射した光は、拡大レンズ217の焦点位
置に色収差が補正されたアライメントマーク107の像
を結像させる。拡大レンズ217は、アライメントマー
ク107の像をさらに拡大し、空間フィルタ218を通
して、又はこれを通さずに光電変換素子219に結像さ
せる。空間フィルタ218として±1次以上の高次回折
光のみを透過し、0次光を遮光するものを用い、かつこ
の空間フィルタ218を移動機構220を用いて光路中
に配設した場合には、光電変換素子219によっていわ
ゆる回折光検出を行なうことができる。また、移動機構
220を駆動して空間フィルタ218を光路外に配設し
た場合には、光電変換素子219によっていわゆる明視
野検出を行なうことができる。
【0022】図3に示したウエハ103にコヒーレント
光を照射した場合には、図4(a)に示すとおり、レジ
スト膜108内で生じる照明光の多重干渉強度がレジス
ト膜108の膜厚の変化に対して顕著に変化するため、
検出波形が図4(b)に示すとおり非対称となる。これ
に対して、同様のウエハ103に波長幅の広いインコヒ
ーレント光を照射した場合には、図5(a)に示すとお
りレジスト膜108内で生じる照明光の多重干渉強度
は、レジスト膜108の膜厚をある程度厚くした状態に
おいては、膜厚の変化に対してあまり変化しなくなるの
で、検出波形の対称性が図5(b)に示すとおり良好に
なる。また、検出光路206中に色収差補正レンズ21
6を備えることによって、検出されたアライメントマー
ク107の像の色収差を補正するようにしたので、光電
変換素子219に色収差のないアライメントマーク10
7の像を入射できる。よって、膜厚にむらのあるレジス
ト膜108を介して、アライメントマーク107の中心
位置を正確に検出でき、良品の歩留まりの向上、作業性
の向上、製品の低コスト化、転写パターンの高密度化等
を図ることができる。
【0023】次に、図6を用いて、開口絞り212及び
空間フィルタ218の各種実施例を説明する。なお、図
6においては、説明を容易にするために検出光学系20
0が透過光路として図示されている。この図において、
符号212aは開口絞り212に形成された開口パター
ン、符号218aは空間フィルタ218に形成された遮
光部、符号221は0次回折光、符号222は±1次回
折光を示し、その他前出の図1と対応する部分にはそれ
と同一の符号が表示されている。前記したように、光フ
ァイバ204の出射端204aから出射された照明光
は、コレクタレンズ211により開口絞り212の配設
位置に結像される。そして開口絞り212の像は、レン
ズ214により縮小レンズ104の瞳106に結像さ
れ、縮小レンズ104によりウエハ103上にケーラー
照明される。なお、アライメントマーク107として、
複数条の線状マークを一定ピッチに配設したものを形成
した場合、そのピッチの大きさをPμm、照明光の波長
をλμmとすると、アライメントマーク107で回折さ
れた光の±1次回折角θは、sinθ=λ/Pで表わさ
れる。
【0024】ウエハ103からの戻り光には、0次回折
光221及び±1次回折光222が含まれている。これ
らの各回折光221,222は、縮小レンズ104の瞳
106で分離される。そして、縮小レンズ104により
得られたアライメントマーク107の像は拡大レンズ2
17により拡大されて、光電変換素子219に結像され
る。なお、光電変換素子219にリニアセンサを用いる
場合は、図に示すようにシリンドリカルレンズ223を
用いて光束を圧縮することが望ましい。拡大レンズ21
7により縮小レンズ104の瞳106と空間フィルタ2
18の位置は、光学的な共役関係になっている。このた
め、0次回折光221が結像される部分に遮光部218
aが形成された空間フィルタ218を光路内に備えるこ
とによって、±1次回折光222以上の高次回折光のみ
を検出することができる。また、空間フィルタ218を
光路から除去することにより、0次回折光221及び±
1次回折光222を含んだ戻り光の検出、すなわち明視
野検出が可能となる。
【0025】一方、開口絞り212と空間フィルタ21
8も光学的に共役な関係にある。したがって、図6(b
1)に示す円形の開口212aが形成された開口絞り2
12を光路上に配置した場合、空間フィルタ218の遮
光部218aを図6(b2)に示す形状に設計すること
によって、±1次回折光222以上の高次回折光による
回折光検出波形が得られる。なお、遮光部218aは、
0次回折光221が照射される部分だけに形成すれば足
りるのであって、図6(b3)に示すように、空間フィ
ルター218の中央部に円形の遮光部218aが形成さ
れたものを用いても、同様の効果が得られる。
【0026】また、図6(c1)に示す長方形状の開口
212aを有した開口絞り212を用いた場合にも、図
6(c2)に示す空間フィルター218を光路内に配設
することによって、±1次回折光222以上の高次回折
光による回折光検出波形を得ることができる。なお、ア
ライメントマーク107のピッチ、照明光の波長、もし
くは開口絞り212aの大きさによっては、図6(c
3)に示すように、0次光221と±1次回折光222
とが重なることがあるが、この場合にも、空間フィルタ
218で0次光221を遮光することによって、±1次
回折光222以上の高次回折光による回折光検出波形が
得られる。但し、この場合には、遮光部218aにて回
折光が遮光されて検出光量が低下するため、アライメン
トマーク107の検出に不都合を生じない程度の検出光
量が得られるようにアライメントマーク107のピッ
チ、照明光の波長、開口絞り212aの大きさを設定す
ることが望ましい。
【0027】さらに、図6(d1)に示すように輪帯状
の開口212aを有した開口絞り212を配置した場合
には、空間フィルタ218の遮光部218aを図6(d
2)に示すように輪帯状にすることによって、前記と同
様の回折光検出が可能となる。また、光路中に配置され
た空間フィルタ218を光路外に退避させることによ
り、輪帯照明の明視野検出が可能となる。この輪帯照明
の明視野検出は、解像度が向上することが知られてお
り、検出精度の向上に効果がある。
【0028】次に、図6に示した各種の開口絞り212
及び空間フィルタ218を備えたステッパの光学系を示
す。
【0029】図7(a)は、円形の開口212aを有す
る開口絞り212を光ファイバ出射端204aに対向さ
せると共に、2つの四角形の透光部を所定の間隔だけ隔
てて上下に設けた空間フィルタ218を検出光路206
に対して出入可能に配置した実施例である。本例の場合
には、同図に示すように、空間フィルタ218を検出光
路206上に設定することによって、光電変換素子21
9に±1次以上の回折光を結像させることができ、図7
(b)に示す検出波形が得られる。また、空間フィルタ
218を移動機構220により光路から除去させること
によって、0次光と回折光を光電変換素子219に結像
させることができ、図7(c)に示す明視野検出波形が
得られる。
【0030】図8は、輪帯状の開口212aを有する開
口絞り212を光ファイバ出射端204aに対向させる
と共に、輪帯状の遮光部218aを有する空間フィルタ
218を、検出光路206に対して出入可能に配置した
実施例である。本例の場合には、空間フィルタ218の
遮光部218aは、0次光を完全に遮光できるものでな
くとも良く、例えば10%程度の光を透過するような構
成としてもよい。移動機構220を用いて、空間フィル
タ218を光路から除去させれば輪帯照明の明視野検出
が可能となり、解像度が向上する効果がある。
【0031】図9(b)は、長方形の開口212aを有
する開口絞り212を光ファイバ出射端204aに対向
させると共に、2つの四角形の透光部を所定の間隔だけ
隔てて上下に設けた空間フィルタ218を検出光路20
6に対して出入可能に配置した実施例である。図9
(a)はアライメントマーク107に対する投影された
開口絞り212の像の位置関係を示したものであり、縮
小レンズ104の瞳106に投影された開口絞り212
の像224の長手方向が、ウエハ103上に形成された
アライメントマーク107の長手方向と直交する方向
(検出方向と同方向)に結像される。
【0032】なお、本発明は、投影露光装置の検出光学
系を、被転写物にインコヒーレント光を照射する照明手
段と、被転写物からの戻り光に生じた色収差を補正する
色収差補正手段とを含んで構成すること、もしくは前記
照明手段及び色収差補正手段並びに検出手段に入射する
光の一部を選択的に透過する光選択手段とを含んで構成
することを特徴とするものであって、本発明の要旨が前
記実施例に限定されるものではない。以下に、本発明の
他の実施例を列挙する。
【0033】前記実施例においては、コレクタレンズ
211に対向して1個の開口212aを有する1個の開
口絞り212を設けたが、図10に示すように、形状及
び/又は寸法が異なる複数個の開口212a〜212d
が並設された開口絞り225を移動機構226に搭載し
て設定し、該移動機構226を適宜駆動することによっ
て、コレクタレンズ211から出射された照明光の像の
形状及び/又は寸法を適宜変更できるようにすることも
できる。すなわち、前記したように図10に示す構成の
投影露光装置においては、空間フィルター218を検出
光路206中に設定したり、あるいは空間フィルター2
18を検出光路206から除去することによって、回折
光検出又は明視野検出を適宜選択できるが、回折光検出
と明視野検出とでは照明のパーシャルコヒーレンシーσ
の最適値が必ずしも一致しないため、検出条件やウエハ
3の段差条件などによっては、1種類の開口絞りでは最
適なマーク検出が行えない。そこで、複数個の開口21
2a〜212dが並設された開口絞り225を移動機構
226に搭載して設定し、適宜の開口を使いわけるよう
にすれば、回折光検出及び明視野検出共に良好な検出波
形が得られる。
【0034】前記実施例においては、インコヒーレン
ト光源203から出射された照明光を縮小レンズ104
を通してウエハ103にケーラー照明したが、図11に
示すように、インコヒーレント光源203から出射され
た照明光を直接ウエハ103に照明するように照明光路
105を構成することもできる。
【0035】前記実施例においては、空間フィルター
218を検出光路206中に出入可能に設定したが、空
間フィルター218は、検出光路206中に固定配置す
ることもできる。また、明視野検出のみを行う投影露光
装置においては、これを省略することもできる。さら
に、移動機構220に複数種の空間フィルター218を
搭載し、検出光路206に設定すべき空間フィルター2
18を適宜変更できるようにすることもできる。
【0036】前記実施例においては、空間フィルター
218として0次回折光を遮蔽し、±1次以上の回折光
を透過するものを備えたが、これとは逆に、±1次以上
の回折光を遮蔽し、0次回折光を透過するものを備えた
こともできる。
【0037】その他、前記実施例においては、LSI
製造用のステッパを例にとって説明したが、本発明の要
旨はこれに限定されるものではなく、公知に属する全て
の投影露光装置に応用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、波長幅の広いインコヒ
ーレント光を照明光に用いたので、アライメントマーク
の検出方向にレジスト膜の厚さむらが生じている場合に
おいても検出波形の非対称性を防止できる。しかも、ア
ライメントマークの投影像が投影される光路の一部に光
選択手段を設けておき、正反射光を含むパターンの投影
像と正反射光を含まないパターンの投影像とを任意に選
択して検出手段に導き検出できるようにしたので、対象
とするプロセスに応じて適宜明視野検出もしくは回折光
検出像を選択することができ、常に最適な条件でパター
ン位置検出を行うことができる。よって、全プロセスに
渡って高精度なパターン位置検出を実現できる効果や、
製造される半導体集積回路の歩留まりを向上し製造原価
を引き下げられる効果、さらには、半導体集積回路に設
けられているパターンの重ね合わせ誤差を許容するため
のパターン余裕を小さくして、半導体集積回路の集積度
を高め、性能を向上する効果等がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るアライメントマーク検出光学
装置の説明図である。
【図2】ステッパの斜視図である。
【図3】ウエハの要部拡大断面図である。
【図4】単波長の照明光をアライメントマークに照射し
た場合のレジスト膜厚と検出される光強度との関係並び
に検出波形を示すグラフ図である。
【図5】波長幅の広いインコヒーレント光をアライメン
トマークに照射した場合のレジスト膜厚と検出される光
強度との関係並びに検出波形を示すグラフ図である。
【図6】アライメントマーク検出光学系の光路図並びに
開口絞りと空間フィルタの各種実施例を示す説明図であ
る。
【図7】第1実施例に係るアライメントマーク検出光学
装置と、これによって検出される検出波形を示す説明図
である。
【図8】第2実施例に係るアライメントマーク検出光学
装置を示す説明図である。
【図9】第3実施例に係るアライメントマーク検出光学
装置を示す説明図である。
【図10】第4実施例に係るアライメントマーク検出光
学装置を示す説明図である。
【図11】第5実施例に係るアライメントマーク検出光
学装置を示す説明図である。
【符号の説明】
100 投影光学系 101 マスク 103 ウエハ 104 縮小レンズ 107 アライメントマーク 108 レジスト膜 200 検出光学系 201,202 アライメントマーク検出装置 203 インコヒーレント光源 205 照明光路 206 検出光路 212 開口絞り 216 色収差補正レンズ 218 空間フィルタ 219 光電変換素子 221 0次回折光 222 ±1次回折光
フロントページの続き (72)発明者 吉田 実 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 中山 保彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 佐瀬 善光 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日立 製作所計測機事業部内 (72)発明者 窪田 仁志 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原版に形成された転写パターンを投影レ
    ンズを通して被転写物の表面に投影する投影光学系と、
    前記被転写物の表面に形成されたアライメントマークの
    位置を前記投影レンズを通して検出する検出光学系とを
    備えた投影露光装置において、前記検出光学系として、
    前記被転写物にインコヒーレント光を照射する照明手段
    と、前記投影レンズを透過した前記被転写物からの戻り
    光を結像する結像手段と、該結像手段によって結像され
    たパターン像を入射して光電変換し、前記アライメント
    マークの位置を検出する検出手段と、前記投影レンズか
    ら検出手段に至る光路中に配設された前記戻り光の色収
    差を補正する色収差補正手段とを含んで構成されるもの
    を備えたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 原版に形成された転写パターンを投影レ
    ンズを通して被転写物の表面に投影する投影光学系と、
    前記被転写物の表面に形成されたアライメントマークの
    位置を前記投影レンズを通して検出する検出光学系とを
    備えた投影露光装置において、前記検出光学系として、
    前記被転写物にインコヒーレント光を照射する照明手段
    と、前記投影レンズを透過した前記被転写物からの戻り
    光を結像する結像手段と、該結像手段によって結像され
    たパターン像を入射して光電変換し、前記アライメント
    マークの位置を検出する検出手段と、前記投影レンズか
    ら検出手段に至る光路中に配設された前記戻り光の色収
    差を補正する色収差補正手段と、前記投影レンズから検
    出手段に至る光路中に配設された前記検出手段に入射す
    る光の一部を選択的に透過する光選択手段とを含んで構
    成されるものを備えたことを特徴とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記照明手段
    から出射された照明光が前記被転写物の表面に対してケ
    ーラー照明されるように、前記検出光学系の照明光入射
    光路を構成したことを特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、前記照明手段
    から前記投影レンズに至る照明光入射光路中に、照明光
    の像を円形、輪帯状、もしくは長方形のいずれかに整形
    する開口絞りを備えたことを特徴とする投影露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、形状及び/又は寸法
    が異なる複数個の開口絞りが並設された開口部材を移動
    機構に搭載し、該移動機構を駆動することによって、前
    記照明光の像の形状及び/又は寸法を適宜変更できるよ
    うにしたことを特徴とする投影露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項2において、前記光選択手段とし
    て、前記結像手段によって結像されるパターン像の0次
    回折光を遮蔽し、±1次以上の回折光を透過するものを
    備えたことを特徴とする投影露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、前記光選択手段とし
    て、前記結像手段によって結像されるパターン像の±1
    次以上の回折光を遮蔽し、0次回折光を透過するものを
    備えたことを特徴とする投影露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記光選択手段を移
    動機構に搭載し、該移動機構を駆動することによって、
    前記検出手段に入射する光を適宜変更できるようにした
    ことを特徴とする投影露光装置。
JP5152241A 1993-06-23 1993-06-23 投影露光装置 Pending JPH07142328A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018506063A (ja) * 2015-01-08 2018-03-01 オプタリシス リミテッド アラインメントの評価方法
JP2018517933A (ja) * 2015-06-05 2018-07-05 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. アライメントシステム

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US10585363B2 (en) 2015-06-05 2020-03-10 Asml Netherlands B.V. Alignment system

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