JPH0714213A - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法

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JPH0714213A
JPH0714213A JP5176202A JP17620293A JPH0714213A JP H0714213 A JPH0714213 A JP H0714213A JP 5176202 A JP5176202 A JP 5176202A JP 17620293 A JP17620293 A JP 17620293A JP H0714213 A JPH0714213 A JP H0714213A
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JP
Japan
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recording
optical recording
recording medium
recording area
guide groove
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JP5176202A
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English (en)
Inventor
Toru Yashiro
徹 八代
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光記録媒体の特定のテスト記録領域にテスト
記録することにより、記録時の光照射強度を設定する機
能を有する光記録システムに用いられる光記録媒体にお
いて、記録装置が検出した最適パワー(Po)に対して
広いパワーマージンがとれ、各種の記録装置でエラーの
発生することのない光記録媒体を提供する。 【構成】 テスト記録領域の記録特性がデータ記録領域
と異なるように媒体を構成する。両記録領域で記録特性
を変えるには、テスト記録領域の案内溝形状をデータ記
録領域の案内溝形状と異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、追記型CD(コンパクトディス
ク)の開発が活発化してきている。これは、従来のCD
と異なり、ユーザーが情報を記録することが可能で、か
つ記録後の信号は従来のCDの規格を満足するため、市
販のCDプレーヤで再生可能であるという特徴をもつ。
このようなメディアを実現する方法の1つとして、特開
平2−42652号公報において基板上に色素をスピン
コーティングして光吸収層を設け、その背後に金属反射
層を設けることが提案されている。更に後の特開平2−
132656公報には、光吸収層の複素屈折率、膜厚を
適当に選ぶことにより、記録後の信号がCD規格を満足
するようになり、追記型CDが実現できることが報告さ
れている。
【0003】ところで、追記型CDには、記録後に市販
のCDプレーヤーで再生できることと同様に、各種の市
販CDライターで記録できることが要求される。そのた
めには、記録特性の規格(オレンジブック規格)を満足
することが必要となる。すなわち、このオレンジブック
規格では追記型CDの記録パワーマージンをPo±15
%と規定しており、この範囲内の記録パワーで記録され
た追記型CDは、市販のCDプレーヤーで再生可能でな
ければならない。ここでPoは、CDライターが追記型
CDのテスト記録領域(PCA)でパワーキャリブレー
ションをすることにより求まる最適記録パワーであり、
個々の追記型CDに個有の値である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の追記型
CDは、記録光波長に対する依存性が大きく、各種CD
ライターのレーザー光波長のバラツキを考慮すると、P
o±15%のパワーマージンを満足するのが困難であっ
た。また、CDライターと追記型CDの組み合せによっ
ては、図1に示すように、CDライターが求めたPoが
Clエラーのウィンドウからずれてしまう場合があり、
記録エラーが発生してしまうという問題があった。この
ようにPoがずれてしまうのは次のような理由による。
すなわち、CDライターでは、PoはI3、I11信号波形
のアシンメトリ(β値)から求めるが、ノイズジッタに
も記録パワー依存性があるためアシンメトリから求めた
Poが必ずしもエラーウィンドウ中心と一致していない
からである。
【0005】また、特に追記型CDは記録線速度が約
1.3m/sと遅いために、長い記録ピット(I11)の
信号波形が歪みやすい。このような歪のある信号波形の
場合、正常な波形の時に比べPoが大きめに検出されて
しまう。これは図2のように歪のある信号波形ではPo
検出の際に実質的なレベルとは異なる波形歪のピーク点
を測定してPoが求められるためである。
【0006】追記型CD以外の媒体においてもPoがエ
ラーウィンドウからずれてしまうという問題点があっ
た。
【0007】本発明は上記のような従来技術の問題点を
解決するためになされたもので、記録装置が検出した最
適パワー(Po)に対して広いパワーマージンがとれ、
各種の記録装置でエラーの発生することのない光記録媒
体及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、光記録媒体の特定のテスト記録領
域にテスト記録することにより、記録時の光照射強度を
設定する機能を有する光記録システムに用いられる光記
録媒体において、テスト記録領域の記録特性がデータ記
録領域と異なることを特徴とする光記録媒体が提供され
る。また、本発明によれば、上記構成において、テスト
記録領域の案内溝形状がデータ記録領域の案内溝形状と
異なるように形成され、これにより両領域における記録
特性が異なることを特徴とする光記録媒体が提供され
る。また、本発明によれば、上記光記録媒体の製造方法
であって、原盤上にフォトレジスト層を設け、レーザー
光露光・現像することにより案内溝凹凸パターンを形成
する工程と、該凹凸パターン上に導電性層を形成しニッ
ケル電鋳する工程と、該原盤からニッケルを剥離して光
記録媒体用スタンパを作製する工程と、該スタンパを用
いて表面に案内溝凹凸パターンを有する基板を成形する
工程と、該基板上に記録層を形成する工程とからなり、
かつ前記レーザー光露光時に光記録媒体のテスト記録領
域とデータ記録領域のレーザー露光パワーを変えること
により、テスト記録領域の案内溝形状をデータ記録領域
の案内溝形状と異なるように形成することを特徴とする
光記録媒体の製造方法が提供される。さらに、本発明に
よれば、上記において、前記記録層を形成する工程が、
表面に情報ピット及び/又は案内溝が形成された基板上
に、直接又は他の層を介して色素を主成分とする光吸収
層をコーティング手段により設け、その上に直接又は他
の層を介して光反射層を設け、更にその上に保護層を設
けることからなる光記録媒体の製造方法が提供される。
【0009】以下本発明について詳述する。従来の追記
型CDでは、テスト記録領域(PCA)とデータ記録領
域が同じ記録特性を有していたので、前述のアシンメト
リによりPoを求める方法が適さない媒体では、エラー
が発生しやすい状態となっていた。そこで、本発明で
は、Poを求めるテスト記録領域とデータ記録領域の記
録特性を変化させ、テスト記録領域(PCA)では、デ
ータ記録領域のエラーウィンドウの中心にPoが求まる
ような記録特性を持たせることにより前述の課題を解決
するものである。つまり、本発明では、光記録媒体のテ
スト記録領域は、CDプレーヤーでの再生特性に重点を
おいた媒体設計とする。
【0010】テスト記録領域とデータ記録領域の記録特
性の異なる光記録媒体は、テスト記録領域の案内溝形状
をデータ記録領域の案内溝形状と異なるように形成する
ことにより得ることができる。具体的には、案内溝の深
さ、幅及び断面形状のうちの1以上を異ならせることに
より、両領域の記録特性を異ならせることができる。例
えば、記録感度を上げるには溝深さを深くし、記録感度
を下げるには溝深さを浅くする。また、信号波形の歪を
小さくするには、溝深さを深くするか、溝幅を変える
か、溝の断面形状を変える。これらの変化量を適切に設
定することで両領域における記録特性を所望のものに設
定することが可能となる。
【0011】本発明の光記録媒体は基本的に、上記のよ
うなテスト記録領域とデータ領域とで案内溝形状が異な
る基板上に記録層を設けて構成されるが、好ましい層構
成例として、前記基板上に直接又は他の層を介して色素
を主成分とする光吸収層を設け、その上に直接又は他の
層を介して光反射層を設け、さらにその上に保護層を設
けたものを挙げることができる。本発明において使用可
能な基板材料は従来の光記録媒体の基板用材料から任意
に選べる。例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル、ア
モルファスポリオレフィン、エポキシ、ポリエステル等
の樹脂材料、ガラス等が挙げられる。特に好ましい材料
としては、射出成形による量産性に優れ、また塗布液の
ぬれ性、色素材料の定着性、成膜性が良好なポリカーボ
ネート樹脂が挙げられる。また、本発明において使用可
能な光吸収層材料としては、シアニン色素、フタロシア
ニン色素、アズレニウム色素、スクアリリウム色素、ポ
リメチン色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、
インドアニリン色素、ナフトキノン色素、アントラキノ
ン色素、トリアリルメタン色素、アミニウム色素、ジイ
モニウム色素、金属錯体色素等、およびこれらの混合物
等が挙げられるが、これらに限定されない。また、本発
明において使用可能な光反射層材料としては、金、銀、
アルミニウムあるいはこれらの合金を挙げることができ
る。また、本発明において使用可能な保護層材料として
は、紫外線硬化樹脂が好ましいが、これに限定されな
い。
【0012】また、本発明による光記録媒体は以下に述
べる工程を含む方法により作製することができる。即
ち、(1)原盤上にフォトレジスト層を設け、レーザー光
露光・現像することにより案内溝凹凸パターンを形成す
る工程、(2)凹凸パターン上に導電性層を形成しニッケ
ル電鋳する工程、(3)原盤からニッケルを剥離して光記
録媒体用スタンパを作製する工程、(4)スタンパを用い
て表面に案内溝凹凸パターンを有する基板を成形する工
程、(5)基板上に記録層を形成する工程とからなり、か
つ前記レーザー光露光時に光記録媒体のテスト記録領域
とデータ記録領域のレーザー露光パワーを変えることに
より、テスト記録領域の案内溝形状をデータ記録領域の
案内溝形状と異なるように形成する方法である。
【0013】さらに、本発明によれば、表面に情報ピッ
ト及び/又は案内溝が形成された基板上に、直接又は他
の層を介して色素を主成分とする光吸収層を設け、その
上に直接又は他の層を介して光反射層を設け、更にその
上に保護層を設けた構成の光記録媒体の作製において、
光吸収層をコーティング法で形成することにより媒体作
製を行うことができる。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を述べるが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
【0015】実施例1 ガラス基板の表面にフォトレジストを塗布し、図3のパ
ターンでレーザー露光後現像することにより案内溝パタ
ーンを形成し、Niスパッタ法により導電性皮膜を形成
後、Ni電鋳することによりガラス基板の片面にスタン
パを形成した。このスタンパをガラス基板から剥離し、
残留フォトレジストを除去した後、このスタンパを用い
て射出成形によりφ120mmのポリカーボネート円板
の表面上に案内溝を有するディスク基板を作製した。こ
の基板の案内溝深さは図4のとおりであった。
【0016】一方、2,2,3,3−テトラフロロプロ
パノールにエチレングリコールモノメチルエーテルアセ
テートを5wt%加えた溶剤に下記(1)式のシアニン
系色素を1.5wt%溶解して塗布液とし、基板表面に
スピンコーティングすることにより光吸収層を設けた。
光吸収層の膜厚は約1300Åであった。次に、光吸収
層の上にAuスパッタ法によりAuを約800Åの厚さ
に設けて反射層とし、更にその上に紫外線硬化樹脂から
なる保護層を約5μmの厚さに設けて本発明のメディア
とした。
【化1】
【0017】上記で得たメディアを波長785nm、
N.A.0.5、線速度1.2m/sの条件で記録再生
し、PCA領域のPo及びデータ記録領域のClエラー
ウィンドウを求めた(なお、PCA領域の信号波形には
歪がほとんど認められなかったが、データ記録領域の信
号波形には歪が認められた)。その結果を図5に示す。
同5から明らかなようにPo(図5のPo1)はClエラ
ーウィンドウのほぼ中心値であった。
【0018】実施例2 実施例1において、PCAの溝深さ2000Å、データ
記録領域の溝深さ1400Åの基板上に(1)式と
(2)式を用いるとともに、エチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートは添加しない条件で光吸収層を
設けた以外は同様にして本発明のメディアを作製した。
このメディアのPCA領域のPoはデータ記録領域のC
lエラーウィンドウのほぼ中心値であった(図6のPo
1)。
【化2】
【0019】比較例1 実施例1において、PCA領域の溝深さをデータ記録領
域と同じにして比較用メディアを作製し、同様な測定を
したところPoはClエラーウィンドウ中心からずれて
いた(図5のPo2)。
【0020】比較例2 実施例2において、PCA領域の溝深さをデータ記録領
域と同じにして比較用メデイアを作製し、同様な測定を
したところPoはClエラーウィンドウ中心からずれて
いた(図6のPo2)。
【0021】以上の結果から明らかなように本発明の媒
体はPoに対して広いパワーマージンがとれる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、記録装置が検出した最
適記録パワー(Po)に対して広いパワーマージンがと
れ、各種の記録装置でエラーの発生することのない光記
録媒体及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】β値、ジッタ、Clエラーと記録パワーとの関
係を示す図である。
【図2】波形歪がない場合とある場合のAC信号波形を
示す図である。
【図3】レーザー露光のパターンの説明図である。
【図4】基板の案内溝深さの説明図である。
【図5】実施例1及び比較例1のPo及びClエラーウ
ィンドウの測定結果を示す図である。
【図6】実施例2及び比較例2のPo及びClエラーウ
ィンドウの測定結果を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体の特定のテスト記録領域にテ
    スト記録することにより、記録時の光照射強度を設定す
    る機能を有する光記録システムに用いられる光記録媒体
    において、テスト記録領域の記録特性がデータ記録領域
    と異なることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 テスト記録領域の案内溝形状がデータ記
    録領域の案内溝形状と異なるように形成され、これによ
    り両領域における記録特性が異なることを特徴とする請
    求項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2の光記録媒体の製造方法であっ
    て、原盤上にフォトレジスト層を設け、レーザー光露光
    ・現像することにより案内溝凹凸パターンを形成する工
    程と、該凹凸パターン上に導電性層を形成しニッケル電
    鋳する工程と、該原盤からニッケルを剥離して光記録媒
    体用スタンパを作製する工程と、該スタンパを用いて表
    面に案内溝凹凸パターンを有する基板を成形する工程
    と、該基板上に記録層を形成する工程とからなり、かつ
    前記レーザー光露光時に光記録媒体のテスト記録領域と
    データ記録領域のレーザー露光パワーを変えることによ
    り、テスト記録領域の案内溝形状をデータ記録領域の案
    内溝形状と異なるように形成することを特徴とする光記
    録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記記録層を形成する工程が、表面に情
    報ピット及び/又は案内溝が形成された基板上に、直接
    又は他の層を介して色素を主成分とする光吸収層をコー
    ティング手段により設け、その上に直接又は他の層を介
    して光反射層を設け、更にその上に保護層を設けること
    からなる請求項3に記載の光記録媒体の製造方法。
JP5176202A 1993-06-23 1993-06-23 光記録媒体及びその製造方法 Pending JPH0714213A (ja)

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