JPH07141993A - 蛍光ランプの製造方法 - Google Patents
蛍光ランプの製造方法Info
- Publication number
- JPH07141993A JPH07141993A JP29157093A JP29157093A JPH07141993A JP H07141993 A JPH07141993 A JP H07141993A JP 29157093 A JP29157093 A JP 29157093A JP 29157093 A JP29157093 A JP 29157093A JP H07141993 A JPH07141993 A JP H07141993A
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- JP
- Japan
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- capsule
- mercury
- glass
- glass bulb
- fluorescent lamp
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 製造条件の厳しい環形ランプに対しても金属
製カプセルを用いて、計量された少量の水銀を効率よく
かつ安全に封入できるようにする。 【構成】 ガラスバルブ1の一端に連なるガラス細管部
4内に、水銀を封入した金属製カプセル5を配設し、ガ
ラスバルブ1内を排気したのち、固体レーザからガラス
細管部4を透してカプセル5にレーザビーム光を照射す
る。カプセル5に生じた孔を通じて水銀蒸気がガラスバ
ルブ1内に封入される。固体レーザとしてNdガラスレ
ーザまたはYAGレーザを用いることができる。また、
カプセル5は鉄または鉄合金で形成することができる。
製カプセルを用いて、計量された少量の水銀を効率よく
かつ安全に封入できるようにする。 【構成】 ガラスバルブ1の一端に連なるガラス細管部
4内に、水銀を封入した金属製カプセル5を配設し、ガ
ラスバルブ1内を排気したのち、固体レーザからガラス
細管部4を透してカプセル5にレーザビーム光を照射す
る。カプセル5に生じた孔を通じて水銀蒸気がガラスバ
ルブ1内に封入される。固体レーザとしてNdガラスレ
ーザまたはYAGレーザを用いることができる。また、
カプセル5は鉄または鉄合金で形成することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属製カプセルを用い
てガラスバルブ内に水銀を封入する蛍光ランプの製造方
法に関するものである。
てガラスバルブ内に水銀を封入する蛍光ランプの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、発光効率が高く長寿命で
あり、使用する蛍光体を選択するだけで発光色を変え得
る長所を有している。しかし、微量ながらガラスバルブ
内に封入される水銀は有害物質である。製造工程での安
全衛生面や、ランプ廃棄後の環境汚染面から、水銀の封
入量は必要最少限に抑えなければならない。
あり、使用する蛍光体を選択するだけで発光色を変え得
る長所を有している。しかし、微量ながらガラスバルブ
内に封入される水銀は有害物質である。製造工程での安
全衛生面や、ランプ廃棄後の環境汚染面から、水銀の封
入量は必要最少限に抑えなければならない。
【0003】蛍光ランプにおいては、管内気圧が0.8
Pa(水銀蒸気圧6×10-3Torr)のとき、紫外線の発
生効率が最大となる。気圧0.8Paでの水銀の飽和濃
度は62.5mg/m3であるので、40Wの直管形蛍
光ランプの管内容積を1リットルと仮定すると、放電の
生成に必要な水銀量は0.06mgと極めて微量であ
る。しかし、管内に封入された水銀の大部分が蛍光ラン
プの寿命中に、ガラスバルブや、蛍光体や、電極物質
や、管内不純ガス等と反応して「消費」されるので、こ
れらを見越した水銀の管内封入量は約8mgとなる。
Pa(水銀蒸気圧6×10-3Torr)のとき、紫外線の発
生効率が最大となる。気圧0.8Paでの水銀の飽和濃
度は62.5mg/m3であるので、40Wの直管形蛍
光ランプの管内容積を1リットルと仮定すると、放電の
生成に必要な水銀量は0.06mgと極めて微量であ
る。しかし、管内に封入された水銀の大部分が蛍光ラン
プの寿命中に、ガラスバルブや、蛍光体や、電極物質
や、管内不純ガス等と反応して「消費」されるので、こ
れらを見越した水銀の管内封入量は約8mgとなる。
【0004】また、近年急速に普及してきたコンパクト
型蛍光ランプは、その管内容積が40W直管形蛍光ラン
プの約1/10であるので、コンパクト型蛍光ランプの
水銀必要量は4mg程度で十分である(特開平1−16
9838号公報)。
型蛍光ランプは、その管内容積が40W直管形蛍光ラン
プの約1/10であるので、コンパクト型蛍光ランプの
水銀必要量は4mg程度で十分である(特開平1−16
9838号公報)。
【0005】従来は、垂直に保持したガラスバルブ内に
水銀ドロッパから水銀を滴下させるのが一般的な水銀封
入方法であった。しかし、水銀は極めて大きい表面張力
を有するので、微少の計量が難しい。そのうえ、水銀は
濡れ性が良いので、管内封入物やガラス細管部の内面等
に付着しやすい。このため、滴下方式を適用して水銀の
封入量を減らそうとすると過少または皆無となる恐れが
あり、実際には上述した必要量をはるかに越える30〜
50mgの水銀を封入せざるを得なかった。
水銀ドロッパから水銀を滴下させるのが一般的な水銀封
入方法であった。しかし、水銀は極めて大きい表面張力
を有するので、微少の計量が難しい。そのうえ、水銀は
濡れ性が良いので、管内封入物やガラス細管部の内面等
に付着しやすい。このため、滴下方式を適用して水銀の
封入量を減らそうとすると過少または皆無となる恐れが
あり、実際には上述した必要量をはるかに越える30〜
50mgの水銀を封入せざるを得なかった。
【0006】計量された少量の水銀をガラスバルブ内に
封入する代表的な技術に、ガラスカプセル方式と金属カ
プセル方式とがある。前者は特公昭50−30944号
公報等に開示されているように直管形蛍光ランプの製造
に広く適用されているが、環形蛍光ランプには適用され
ていない。その理由は、環形蛍光ランプの製造では、ガ
ラスバルブを800℃以上に加熱して環状に管曲げする
工程を必要とするからであり、ガラスバルブの一端に連
なるガラス細管部内にガラス製カプセルを納めたとして
も、カプセルは管曲げ工程中に溶けて水銀を飛散させて
しまう。
封入する代表的な技術に、ガラスカプセル方式と金属カ
プセル方式とがある。前者は特公昭50−30944号
公報等に開示されているように直管形蛍光ランプの製造
に広く適用されているが、環形蛍光ランプには適用され
ていない。その理由は、環形蛍光ランプの製造では、ガ
ラスバルブを800℃以上に加熱して環状に管曲げする
工程を必要とするからであり、ガラスバルブの一端に連
なるガラス細管部内にガラス製カプセルを納めたとして
も、カプセルは管曲げ工程中に溶けて水銀を飛散させて
しまう。
【0007】コンパクト型蛍光ランプには、金属カプセ
ル方式(特開昭60−253130号公報)が採用され
ている。金属製カプセルといえどもその構造上、500
℃以上に加熱することはできない。そこで、管曲げ加工
されるガラスバルブを垂直位に保持したときに下側に位
置するガラス細管部内に金属製カプセルを配設してい
る。
ル方式(特開昭60−253130号公報)が採用され
ている。金属製カプセルといえどもその構造上、500
℃以上に加熱することはできない。そこで、管曲げ加工
されるガラスバルブを垂直位に保持したときに下側に位
置するガラス細管部内に金属製カプセルを配設してい
る。
【0008】ガラス細管部内に配設された金属製カプセ
ルは、管内排気後に施す高周波誘導加熱によって開封さ
れる。このときのガラスバルブ内気圧は高くなっている
ので、カプセルはその溶接部を開き、ここから水銀が放
出される。したがって、カプセルの周縁部を封止すると
きの溶接強度が弱すぎると、わずかな温度上昇でカプセ
ルが自然に開いてしまい、逆に強すぎると開かなくな
る。この方式では、高周波誘導加熱に長時間を要するの
みならず少なからぬ電力を要し、しかも、高温となった
カプセルが自体の吸蔵ガスをガラスバルブ内に放出させ
るという難点がある。
ルは、管内排気後に施す高周波誘導加熱によって開封さ
れる。このときのガラスバルブ内気圧は高くなっている
ので、カプセルはその溶接部を開き、ここから水銀が放
出される。したがって、カプセルの周縁部を封止すると
きの溶接強度が弱すぎると、わずかな温度上昇でカプセ
ルが自然に開いてしまい、逆に強すぎると開かなくな
る。この方式では、高周波誘導加熱に長時間を要するの
みならず少なからぬ電力を要し、しかも、高温となった
カプセルが自体の吸蔵ガスをガラスバルブ内に放出させ
るという難点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、環形蛍
光ランプの管曲げ工程では、炉内で垂直位に保持される
ガラスバルブが800℃以上に加熱され、このときガラ
スバルブの下側に連なるガラス細管部でさえ500℃を
越える。そして、このときのガラスバルブ内圧は約20
気圧に達するので、金属製カプセルは自然開封してしま
う。
光ランプの管曲げ工程では、炉内で垂直位に保持される
ガラスバルブが800℃以上に加熱され、このときガラ
スバルブの下側に連なるガラス細管部でさえ500℃を
越える。そして、このときのガラスバルブ内圧は約20
気圧に達するので、金属製カプセルは自然開封してしま
う。
【0010】したがって本発明の目的は、金属製カプセ
ルを用いながら高温に曝されても自然開封することがな
く、直管形およびコンパクト型は勿論のこと、製造条件
のもっとも厳しい環形にも適用できる蛍光ランプの製造
方法を提供することにある。
ルを用いながら高温に曝されても自然開封することがな
く、直管形およびコンパクト型は勿論のこと、製造条件
のもっとも厳しい環形にも適用できる蛍光ランプの製造
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によると上述した
目的を達成するために、ガラスバルブの一端に連なるガ
ラス細管部内に、少なくとも水銀を封入した金属製カプ
セルを配設し、前記ガラスバルブ内を排気したのち、固
体レーザから前記ガラス細管部を透して前記カプセルに
照射したレーザビーム光によって前記カプセルに穿孔を
施し、前記水銀を前記ガラスバルブ内に放出させること
を特徴とする蛍光ランプの製造方法が提供される。
目的を達成するために、ガラスバルブの一端に連なるガ
ラス細管部内に、少なくとも水銀を封入した金属製カプ
セルを配設し、前記ガラスバルブ内を排気したのち、固
体レーザから前記ガラス細管部を透して前記カプセルに
照射したレーザビーム光によって前記カプセルに穿孔を
施し、前記水銀を前記ガラスバルブ内に放出させること
を特徴とする蛍光ランプの製造方法が提供される。
【0012】ここで、固体レーザとしてNdガラスレー
ザまたはYAGレーザを用いることができる。また、カ
プセルは鉄または鉄を主成分とする合金で形成すること
ができる。
ザまたはYAGレーザを用いることができる。また、カ
プセルは鉄または鉄を主成分とする合金で形成すること
ができる。
【0013】
【作用】集光されたレーザビーム光は高密度エネルギを
有しているので、金属製カプセルの表面層に吸収される
と瞬時に高温部をつくり、該部の原子・分子を蒸発させ
る。このため、多数の溶融塊の噴出を伴う穿孔が瞬時に
得られ、カプセル内の水銀がガラスバルブ内に放出され
る。このような非接触による高速穿孔に要するエネルギ
は高周波誘導加熱に要するエネルギに比べて格段に少な
く、装置も比較的簡単なもので対応できる。穿孔に要す
る時間はmsオーダである。また、カプセル開封時のガ
ラスバルブは垂直位に保つ必要がなく、任意の姿勢をと
り得る。
有しているので、金属製カプセルの表面層に吸収される
と瞬時に高温部をつくり、該部の原子・分子を蒸発させ
る。このため、多数の溶融塊の噴出を伴う穿孔が瞬時に
得られ、カプセル内の水銀がガラスバルブ内に放出され
る。このような非接触による高速穿孔に要するエネルギ
は高周波誘導加熱に要するエネルギに比べて格段に少な
く、装置も比較的簡単なもので対応できる。穿孔に要す
る時間はmsオーダである。また、カプセル開封時のガ
ラスバルブは垂直位に保つ必要がなく、任意の姿勢をと
り得る。
【0014】とくにNdガラスレーザやYAGレーザか
ら放射される発振光波長1.06μmのレーザビーム光
は、透明なガラス細管部を傷つけることなく効率よく透
過して金属製カプセルを瞬間的に穿孔する。
ら放射される発振光波長1.06μmのレーザビーム光
は、透明なガラス細管部を傷つけることなく効率よく透
過して金属製カプセルを瞬間的に穿孔する。
【0015】ちなみに板厚0.2mmの鉄製カプセルに
直径1mmの穿孔を施すのに要するエネルギは約20J
と極めて少ない。これに対し、高周波誘導加熱によって
金属製カプセルを赤熱状態に加熱するには2000J以
上のエネルギを要する。
直径1mmの穿孔を施すのに要するエネルギは約20J
と極めて少ない。これに対し、高周波誘導加熱によって
金属製カプセルを赤熱状態に加熱するには2000J以
上のエネルギを要する。
【0016】カプセルの素材として鉄や鉄を主成分とす
る合金を使用すると、磁石で吸着させることができるの
で、ガラス細管部内にフリーな状態で挿入されているカ
プセルを、穿孔時に磁石で吸引固定してレーザビーム光
の焦点位置に正しく位置させることができる。そのう
え、粉砕処理によって生じたガラス片群の中からカプセ
ルだけを選び出して回収する作業が、磁石によって簡便
に達成できる。また、鉄や鉄を主成分とする合金は波長
1.06μmのレーザビーム光に対する吸収性がよく、
しかも、鉄は水銀とアマルガムをつくらない数少ない金
属である。
る合金を使用すると、磁石で吸着させることができるの
で、ガラス細管部内にフリーな状態で挿入されているカ
プセルを、穿孔時に磁石で吸引固定してレーザビーム光
の焦点位置に正しく位置させることができる。そのう
え、粉砕処理によって生じたガラス片群の中からカプセ
ルだけを選び出して回収する作業が、磁石によって簡便
に達成できる。また、鉄や鉄を主成分とする合金は波長
1.06μmのレーザビーム光に対する吸収性がよく、
しかも、鉄は水銀とアマルガムをつくらない数少ない金
属である。
【0017】蛍光ランプの管内には通常、純粋水銀とア
ルゴンガスとが封入されるが、本発明において使用する
カプセルは完全密閉型であるので、カプセル内に水銀の
みならず適量の希有ガス(窒素、クリプトン等)や放射
性同位元素を混入しておくことができる。
ルゴンガスとが封入されるが、本発明において使用する
カプセルは完全密閉型であるので、カプセル内に水銀の
みならず適量の希有ガス(窒素、クリプトン等)や放射
性同位元素を混入しておくことができる。
【0018】また、ランプの製造工程とカプセルの開封
工程とを切り離すことができる。すなわち、例えば排気
処理直後の半完成ランプを適地に輸送し、輸送先でカプ
セルを開封するというような工程の分離が可能となる。
半完成ランプが流通段階で破損しても水銀蒸気を拡散さ
せる危険がないからである。
工程とを切り離すことができる。すなわち、例えば排気
処理直後の半完成ランプを適地に輸送し、輸送先でカプ
セルを開封するというような工程の分離が可能となる。
半完成ランプが流通段階で破損しても水銀蒸気を拡散さ
せる危険がないからである。
【0019】重要な今一つの利点は、蛍光ランプの製造
工程中に発生したいわゆる不良ランプの管内のカプセル
は、それが開封前のものであれば水銀に汚染されていな
いので、これを安全に回収または廃棄できるということ
である。
工程中に発生したいわゆる不良ランプの管内のカプセル
は、それが開封前のものであれば水銀に汚染されていな
いので、これを安全に回収または廃棄できるということ
である。
【0020】
【実施例】つぎに、本発明を適用した環形蛍光ランプの
製造方法を、図面を参照しつつ説明する。
製造方法を、図面を参照しつつ説明する。
【0021】図1に示す直管状のガラスバルブ1は管曲
げ工程前のもので、1対のフィラメント電極2,3を内
蔵している。そして、ガラスバルブ1の長手方向の一端
部に連なるガラス細管部4内に金属製カプセル5が挿入
されている。また、ガラスバルブ1の他端部に連なる排
気用ガラス細管部6が上部ホルダ7に固定されている。
上部ホルダ7に結合された図外の排気ポンプによる駆動
でガラスバルブ1内が排気される。なお、カプセル5は
鉄製パイプを用いて形成された完全密閉型のもので、適
量の水銀を封入している。8は下部ホルダを示す。
げ工程前のもので、1対のフィラメント電極2,3を内
蔵している。そして、ガラスバルブ1の長手方向の一端
部に連なるガラス細管部4内に金属製カプセル5が挿入
されている。また、ガラスバルブ1の他端部に連なる排
気用ガラス細管部6が上部ホルダ7に固定されている。
上部ホルダ7に結合された図外の排気ポンプによる駆動
でガラスバルブ1内が排気される。なお、カプセル5は
鉄製パイプを用いて形成された完全密閉型のもので、適
量の水銀を封入している。8は下部ホルダを示す。
【0022】ガラスバルブ1は図示の垂直位姿勢を保持
したまま加熱炉内で約800℃まで加熱される。この加
熱に伴ってガラス細管部4およびカプセル5が500℃
以上に昇温しても、カプセル5は完全密閉の状態を維持
する。ガラスバルブ1が800℃以上の温度に達したと
き、図2に示す管曲げ工程に入る。この管曲げ加工は環
形形成装置を用いて行われ、ガラスバルブ1が図示矢印
の方向に環状に曲げられる。
したまま加熱炉内で約800℃まで加熱される。この加
熱に伴ってガラス細管部4およびカプセル5が500℃
以上に昇温しても、カプセル5は完全密閉の状態を維持
する。ガラスバルブ1が800℃以上の温度に達したと
き、図2に示す管曲げ工程に入る。この管曲げ加工は環
形形成装置を用いて行われ、ガラスバルブ1が図示矢印
の方向に環状に曲げられる。
【0023】ついで排気工程に入り、ガラスバルブ1内
が排気用ガラス細管部6を通じて排気される。このと
き、1対のフィラメント2,3の各表面に付設されてい
る電子放射物質が活性化処理される。排気完了後のガラ
スバルブ1内にアルゴンガスを封入したのち、排気用ガ
ラス細管部6をチップオフする。
が排気用ガラス細管部6を通じて排気される。このと
き、1対のフィラメント2,3の各表面に付設されてい
る電子放射物質が活性化処理される。排気完了後のガラ
スバルブ1内にアルゴンガスを封入したのち、排気用ガ
ラス細管部6をチップオフする。
【0024】金属製カプセル5は図3に示すように、外
径2mm、厚さ0.1mmの鉄パイプ(一端が閉止した
もの)に8mgの水銀9と1気圧のアルゴンとを封入し
たのち、他端10を圧着して完全に溶接封止した完全密
閉構造のものである。
径2mm、厚さ0.1mmの鉄パイプ(一端が閉止した
もの)に8mgの水銀9と1気圧のアルゴンとを封入し
たのち、他端10を圧着して完全に溶接封止した完全密
閉構造のものである。
【0025】排気終了後は図4に示す要領でカプセル5
を開封する。環形に管曲げ加工されたガラスバルブ1は
平置され、ガラス細管部4内の金属製カプセル5が電磁
石11による吸着で所定位置に固定される。この実施例
で使用したレーザ装置12はYAG型のもので、レーザ
物質13の両側に反射鏡14,15を有している。レー
ザ装置12から誘導放出されたレーザビーム光は光学系
16およびレンズ17によって集束され、ガラス細管部
4を透過して金属製カプセル5の表面上の一点に集中照
射される。
を開封する。環形に管曲げ加工されたガラスバルブ1は
平置され、ガラス細管部4内の金属製カプセル5が電磁
石11による吸着で所定位置に固定される。この実施例
で使用したレーザ装置12はYAG型のもので、レーザ
物質13の両側に反射鏡14,15を有している。レー
ザ装置12から誘導放出されたレーザビーム光は光学系
16およびレンズ17によって集束され、ガラス細管部
4を透過して金属製カプセル5の表面上の一点に集中照
射される。
【0026】レーザビーム光の発振光波長は1.06μ
mで、ビーム径を0.6mm、ビーム強度を20Jにそ
れぞれ設定したところ、ビーム照射時間が8msでカプ
セル5に直径0.6mmの孔が開き、カプセル5内から
水銀蒸気がガラスバルブ1内に放出された。こののち、
カプセル5を封入していたガラス細管部4をその狭小ネ
ック部でチップオフし、カプセル5を含む端部を切り落
とす。そして、通常の口金組み立ておよびエージング工
程を経て環形蛍光ランプを完成させた。完成した蛍光ラ
ンプの初期諸特性および寿命特性は、従来の同種の環形
蛍光ンプの特性と全く同一であった。
mで、ビーム径を0.6mm、ビーム強度を20Jにそ
れぞれ設定したところ、ビーム照射時間が8msでカプ
セル5に直径0.6mmの孔が開き、カプセル5内から
水銀蒸気がガラスバルブ1内に放出された。こののち、
カプセル5を封入していたガラス細管部4をその狭小ネ
ック部でチップオフし、カプセル5を含む端部を切り落
とす。そして、通常の口金組み立ておよびエージング工
程を経て環形蛍光ランプを完成させた。完成した蛍光ラ
ンプの初期諸特性および寿命特性は、従来の同種の環形
蛍光ンプの特性と全く同一であった。
【0027】カプセル5へのレーザビーム光の照射を連
続2〜3回繰り返すと、水銀放出の信頼性を高めること
ができる。また、8mgの水銀粒の直径は約1mmと極
めて小さいので、カプセル5自体も比較的小型に形成で
き、排気作業に支障をきたすことはない。計量が困難な
ごく微量の水銀の封入が求められる場合は、カプセル5
内にアマルガム合金のかたちで水銀含有物質を封入して
おくことができる。
続2〜3回繰り返すと、水銀放出の信頼性を高めること
ができる。また、8mgの水銀粒の直径は約1mmと極
めて小さいので、カプセル5自体も比較的小型に形成で
き、排気作業に支障をきたすことはない。計量が困難な
ごく微量の水銀の封入が求められる場合は、カプセル5
内にアマルガム合金のかたちで水銀含有物質を封入して
おくことができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によると、水銀を封
入した金属製カプセルを高温・高圧に耐え得る完全密閉
型となし、このカプセルをガラス細管部を透して照射し
たレーザビーム光で穿孔し開封させるので、製造条件の
厳しい環形蛍光ランプに対しても、計量された少量の水
銀を効率よくかつ安全に封入することが可能となる。
入した金属製カプセルを高温・高圧に耐え得る完全密閉
型となし、このカプセルをガラス細管部を透して照射し
たレーザビーム光で穿孔し開封させるので、製造条件の
厳しい環形蛍光ランプに対しても、計量された少量の水
銀を効率よくかつ安全に封入することが可能となる。
【図1】本発明を適用して製造される環形蛍光ランプの
管曲げ工程前の一部破側面図
管曲げ工程前の一部破側面図
【図2】本発明を適用して製造される環形蛍光ランプの
管曲げ工程における側面図
管曲げ工程における側面図
【図3】本発明の製造方法において用いられる金属製カ
プセルの一例を示す断面図
プセルの一例を示す断面図
【図4】本発明の製造方法を適用してカプセルを開封す
る工程の説明図
る工程の説明図
1 ガラスバルブ 4,6 ガラス細管部 5 カプセル
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラスバルブの一端に連なるガラス細管
部内に、少なくとも水銀を封入した金属製カプセルを配
設し、前記ガラスバルブ内を排気したのち、固体レーザ
から前記ガラス細管部を透して前記カプセルに照射した
レーザビーム光によって前記カプセルに穿孔を施し、前
記水銀を前記ガラスバルブ内に放出させることを特徴と
する蛍光ランプの製造方法。 - 【請求項2】 固体レーザはNdガラスレーザまたはY
AGレーザからなることを特徴とする請求項1記載の蛍
光ランプの製造方法。 - 【請求項3】 カプセルは鉄または鉄を主成分とする合
金からなることを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29157093A JPH07141993A (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 蛍光ランプの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29157093A JPH07141993A (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 蛍光ランプの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07141993A true JPH07141993A (ja) | 1995-06-02 |
Family
ID=17770639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29157093A Pending JPH07141993A (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 蛍光ランプの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07141993A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0772219A1 (en) * | 1995-10-30 | 1997-05-07 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Method of manufacturing a low-pressure mercury discharge lamp, and low-pressure mercury discharge lamp which can be manufactured by said method |
WO1998053479A1 (en) * | 1997-05-22 | 1998-11-26 | Saes Getters S.P.A. | Device and method for introducing small amounts of mercury into fluorescent lamps |
-
1993
- 1993-11-22 JP JP29157093A patent/JPH07141993A/ja active Pending
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