JPH07140144A - アレルゲン特異的IgE抗体の測定方法および抗原抗体複合体の測定方法 - Google Patents

アレルゲン特異的IgE抗体の測定方法および抗原抗体複合体の測定方法

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JPH07140144A
JPH07140144A JP29059593A JP29059593A JPH07140144A JP H07140144 A JPH07140144 A JP H07140144A JP 29059593 A JP29059593 A JP 29059593A JP 29059593 A JP29059593 A JP 29059593A JP H07140144 A JPH07140144 A JP H07140144A
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allergen
specific ige
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measuring
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JP29059593A
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Yasuhiro Suzuki
康弘 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 抗原抗体複合体を含有する検体中の該抗原抗
体複合体を酸処理等により解離させ、必要に応じてアル
カリを用いて中和処理を行った後、該検体中のアレルゲ
ン特異的IgE抗体を測定する。 【効果】 抗原抗体複合体が存在する検体においても、
該抗原抗体複合体の存在によりアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値が抑制されないため、検体(例えば、末梢
血)中に存在する特異的IgE抗体量を正確に測定する
ことができる。更には、上記方法と、従来法(ICを解
離させることなく、アレルゲン特異的IgE抗体を測定
する)とを併用することにより、該IgE抗体とアレル
ゲンとの抗原抗体複合体の量を間接的に測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検体(被検試料)中の
アレルゲン特異的IgE抗体の測定方法およびこれを利
用する抗原抗体複合体の測定方法に関し、より具体的に
は、検体中の抗原抗体複合体を解離させた後、該検体中
のアレルゲン特異的IgE抗体を測定することを特徴と
するアレルゲン特異的IgE抗体の測定方法、およびこ
れを利用する抗原抗体複合体の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】喘息、花粉症、アトピー性疾患等のアレ
ルギー性疾患の患者数は年々増大しているため、その診
断および治療の重要性も増大している。アレルギー性疾
患の診断および治療には、該疾患の原因となるアレルゲ
ンの探索が必要不可欠である。
【0003】喘息、花粉症、アトピー性疾患等のアレル
ギー性疾患においては、血中IgEの濃度が上昇するこ
とが知られているが、この際には、通常、アレルゲン特
異的IgE抗体の濃度も上昇する。したがって、体液
中、特に血清中のアレルゲン特異的IgE抗体を測定す
ることは、アレルギーを引き起こす原因となる抗原を検
索する上で非常に有用であり、体液中のアレルゲン特異
的IgE抗体を測定することは、現在臨床的に広く用い
られている。
【0004】体液中のアレルゲン特異的IgE抗体の測
定方法としては、検体中に存在する特異的IgE抗体
と、測定しようとするアレルゲンの試薬とを抗原抗体反
応により結合させ、アレルゲンと結合したIgEを免疫
学的測定法で検出・定量する方法が主に用いられてい
る。検査試薬としては、「CAP−RASTFEIA」
(カビファルマシアダイアグノスティックス)、「MA
STSystems」(日立化成工業)、「AlaST
AT」(日本DPC)、「シオノリア」(塩野義製薬)
等の測定用キットが市販され、種々のアレルゲン特異的
IgE抗体の測定に用いられている。これらのアレルゲ
ン特異IgE抗体検査は、現在幅広く用いられ、その臨
床的有用性も確認されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のアレルゲン特異IgE抗体の測定法を用いた場
合、臨床上の診断とIgE測定結果との不一致が生ずる
場合があった。例えば、従来においては「偽陰性」の問
題、すなわち、臨床的にはアレルギーの発現が認められ
る一方で、上記IgE測定では「陰性」とされる現象が
生じていた。このような現象の原因としたは、従来は、
「IgE以外の要因に基づくアレルギー」の存在が考え
られて来た。
【0006】更には、上記した従来のIgE測定法を用
いた場合、種々のアレルギー疾患のうち、特に患者数の
多いアトピー性疾患(例えば、アトピー性皮膚炎)にお
ける食物アレルゲンの関与については、従来のIgE測
定法による結果が臨床と一致しない場合が多かった。し
たがって、食物アレルゲン関与のメカニズムは依然とし
て不明な点が多く、そのため従来のIgE測定法を用い
た場合には、臨床上の治療(例えば、減感作療法)の指
針を得ることが困難な場合があった。したがって、臨床
と一致する結果を与えるインビトロ(in vitro)での原
因アレルゲンの同定法の開発が切望されていた。
【0007】したがって本発明の目的は、従来の測定法
における臨床上の結果との不一致の問題を解決したアレ
ルゲン特異的IgE抗体の測定方法を提供することにあ
る。
【0008】本発明の他の目的は、従来の測定法におけ
る上記「偽陰性」の問題を解決したアレルゲン特異的I
gE抗体の測定方法を提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、臨床と一致する
結果を与えることによりin vitroでの原因アレルゲン同
定が可能なアレルゲン特異的IgE抗体の測定方法を提
供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、上記アレルゲン
特異的IgE抗体の測定方法を利用して、検体中の抗原
抗体複合体を容易に測定可能な抗原抗体複合体の測定方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、従来のIgE測定法における臨床上の結果との不一
致は、従来考えられていたような「IgE以外の要因に
基づくアレルギー」の存在よりむしろ、従来のIgE測
定法自体に内在する問題点、すなわち、抗原抗体複合体
ないし免疫複合体(immune complex、以下「IC」と略
す)の存在によることを見出した。
【0012】本発明のアレルゲン特異的IgE抗体の測
定方法は上記知見に基づくものであり、より詳しくは、
抗原抗体複合体を含有する検体中の該抗原抗体複合体を
解離させた後、該検体中のアレルゲン特異的IgE抗体
を測定することを特徴とするものである。
【0013】本発明によれば、更に、抗原抗体複合体を
含有する検体中の該抗原抗体複合体を解離させた後、該
検体中のアレルゲン特異的IgE抗体を測定して得られ
た測定値(第1測定値)と、前記抗原抗体複合体を含有
する検体中の該抗原抗体複合体を解離させることなく、
該検体中のアレルゲン特異的IgE抗体を測定して得ら
れた測定値(第2測定値)との比較に基づいて、前記検
体中の抗原抗体複合体を測定することを特徴とする抗原
抗体複合体の測定方法が提供される。
【0014】
【作用】本発明者の知見によれば、本発明のアレルゲン
特異的IgE抗体の測定方法が効果的な理由は、以下の
ように推定される。
【0015】すなわち、検体の採取以前に、体内に抗原
が侵入したか或いは体内に抗原が存在する場合、該抗原
(の少なくとも一部)は体内で特異的IgE抗体と抗原
抗体反応によって結合してICを形成しているものと考
えられる。従来の測定方法においては、このような検体
とアレルゲン試薬とを直接反応させていたため、既に体
内で抗原と結合したアレルゲン特異的IgE抗体を検出
することは不可能であった。そのために、従来の測定方
法においては、IgEの測定値が抑制され、特にアレル
ゲン特異的IgE抗体に対して過剰な抗原が体内に存在
する場合には、本来IgE検査により「陽性」と判定さ
れるべき検体が、IgE測定の結果、見かけ上「陰性」
と判定されることがあったものと推定される。
【0016】これに対して、本発明のアレルゲン特異的
IgE抗体の測定方法によれば、予め検体の該抗原抗体
複合体を解離させた後に、該検体中のアレルゲン特異的
IgE抗体を測定しているため、上述したICの存在に
よりIgE測定値が抑制されることはない。したがって
本発明によれば、検体中のアレルゲン特異的IgE抗体
を正確に測定することが可能となり、従来の測定法にお
ける臨床上の結果との不一致の問題が解消される。より
具体的には例えば、本来IgE検査により「陽性」と判
定されるべき検体が、IgE測定の結果、見かけ上「陰
性」と判定されることがなくなる。更に、本発明によれ
ば、臨床と一致する結果を与えることによりin vitroで
の原因アレルゲン同定が容易となる。
【0017】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本
発明を具体的に説明する。
【0018】(検体)IgEが含まれる可能性を有する
検体である限り、ヒトを始めとする動物の体液(例え
ば、血液、リンパ液、腹腔滲出液、組織間液等)を特に
制限なく使用することができる。検体としてヒト血液を
用いる場合、通常は血清を用いることが好ましい。本発
明において、検体は必要に応じて緩衝液等の液体で希釈
して用いることができる。
【0019】(検体中のICの解離)抗原−抗体間の結
合は、共有結合を含まない結合であり、荷電基間の相互
作用(静電結合)、疎水結合、水素結合、ファンデルワ
ールス力等の比較的弱い種類の相互作用に基づく可逆的
な平衡反応である。したがって、一般に、溶媒のpHを
下げる、イオン強度を上げる、溶媒の温度を上げる、水
素結合を切断する試薬(尿素等)を加える等の操作によ
って、ICを形成している抗原と抗体とを解離させるこ
とができる(日本生化学会編「免疫生化学研究法」26
頁、1986年;「検査と技術」増刊号、16(7)
574頁、1988年を参照)。
【0020】本発明においてICの解離法としては、公
知の方法を特に制限なく使用できるが、測定すべき検体
中のIgE抗体の変性、および/又はIC解離後の後処
理の点からは、検体のpHを下げるか、あるいは検体の
イオン強度を上げることが好ましい。より具体的には例
えば、本発明においては、酸を検体に加えてpHを下げ
る(好ましくはpH2.3〜3.0程度に下げる)方
法;又はチオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモ
ニウム等の電解質を検体に加える(好ましくは、該電解
質のモル濃度が約2〜3Mとなる程度に加える)方法が
好ましく用いられる。
【0021】酸を検体に加える場合、加えるべき酸の種
類は特に制限されないが、後処理の簡便性および後処理
による生成物がIgE測定に及ぼす影響の点からは、酸
としては塩酸(アルカリとの反応により容易に、安定な
中性の塩を形成可能)が特に好ましく用いられる。
【0022】このように酸処理した後の検体には、中和
処理を施すことが好ましい。この際に加えるべきアルカ
リは特に制限されないが、該中和による生成物がIgE
測定に及ぼす影響の点からは、該アルカリとしては水酸
化ナトリウム(上記した酸との反応により容易に、安定
な中性の塩を形成可能)が特に好ましく用いられる。
【0023】(IC解離の確認方法)本発明において、
上記したIC解離の有無ないしその程度は、例えば、以
下の右方法により確認することができる。
【0024】(1)ゲル濾過(GPC)を用いる方法 同一の検体(血清)を用い、ICの解離操作を施した試
料(A)と、ICの解離操作を施さない試料(B)とを
得て、それぞれの試料についてGPCによる分離操作を
行う。未処理の試料(B)は、GPCによる分画操作の
後に、各分画の溶出液に対してICの解離操作を施す。
【0025】このようなGPC処理においては、例え
ば、下記の条件が好ましく用いられる(このようなGP
C処理の詳細については、例えば、小池隆夫他「抗Ig
E自己抗体」、臨床免疫、17(9)、789〜79
8、1985年;Gel Filtration、Principles and Met
hods 、5th edition、ファルマシアLKBバイオテク
ノロジー社を参照することができる)。
【0026】ゲルタイプ:Sephacryl S−3
00(ファルマシア社製) カラム:径2.6cm、ベット高30cm 溶出液:リン酸緩衝液 最大流速:2.5ml/min 次いで、上記試料(A)および(B)のそれぞれの分画
について、アレルゲン特異的IgE抗体の測定を行う。
このようにして得られた両者の分画パターン(図1参
照)の比較に基づき、ICの解離(すなわち試料(A)
において、分子量の大きいICのピーク面積の減少、お
よび分子量の小さい遊離IgE抗体のピーク面積の増
加)を確認することができる。
【0027】(2)ポリエチレングリコール(PEG)
を用いる方法 同一の検体(血清)を用い、ICの解離操作を施した試
料(A)と、ICの解離操作を施さない試料(B)とを
得て、それぞれの試料について、PEGを利用したIC
の沈殿操作を行う。
【0028】このようなPEG処理においては、例え
ば、下記の条件が好ましく用いられる(このようなPE
G処理の詳細については、例えば、日本生化学会編「免
疫生化学研究法、15〜17頁、東京化学同人、198
6年」を参照することができる)。
【0029】PEG:PEG4000又は6000 pH:4.6〜8.0 遠心処理:15000rpm、5℃、20分間 次いで、上記試料(A)および(B)のそれぞれについ
て、上清中の遊離のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
を行う。このようにして得られた両者の測定値(図2参
照)の比較に基づき、ICの解離(すなわちIC解離処
理をした試料(A)における上清中の特異IgE抗体価
の上昇)を確認することができる。
【0030】(アレルゲン特異的IgE抗体の測定)上
記IC解離操作の後(IC解離を酸の添加で行った場合
には、必要に応じて被検検体にアルカリを加えて、該検
体のpHを中性に戻した後)、アレルゲン特異的IgE
抗体を測定する。上記IC解離により生じたIgE抗体
の再結合を抑制する点からは、このアレルゲン特異的I
gE抗体の測定は、できる限り速やかに行うことが好ま
しい。
【0031】本発明におけるアレルゲン特異的IgE抗
体の測定法としては、公知の方法を特に制限なく用いる
ことができるが、正確性および簡便性の点からはイムノ
アッセイの手法を用いることが好ましい。このイムノア
ッセイとしては、例えば、酵素免疫測定法(EIA)、
放射免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)
等が特に制限なく使用可能であるが、感度の点および放
射性物質が不要の点からは、EIAが特に好ましく用い
られる。EIAを用いる場合、感度の点からは、蛍光酵
素免疫測定法(FEIA)、発光酵素免疫測定法等が特
に好ましく用いられる。
【0032】本発明においてイムノアッセイを行う際に
は、市販のアレルゲン特異的IgE抗体測定用の試薬キ
ットをそのまま用いることも可能である。このような試
薬キットとしては、例えば、「CAP−RASTFEI
A」(カビファルマシアダイアグノスティックス)、
「MASTSystems」(日立化成工業)、「Al
aSTAT」(日本DPC)、「シオノリア」(塩野義
製薬)等の測定用キットを用いることが可能である。
【0033】(IC量の測定)本発明によれば、更に、
上記のようにして求めたアレルゲン特異的IgE抗体の
測定値を利用して、以下のようにして検体中のICの量
を求めることも可能である。
【0034】すなわち、上記したアレルゲン特異的Ig
E抗体の測定方法によって、ICを含有する検体中の該
ICを解離させた後、該検体中のアレルゲン特異的Ig
E抗体を測定して、アレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(第1測定値)を得る。一方、前記ICを含有する検
体中の該ICを解離させることなく、該検体中のアレル
ゲン特異的IgE抗体を測定してアレルゲン特異的Ig
E抗体の測定値(第2測定値)を得る。
【0035】このようにして得られた第1測定値と第2
測定値との比較に基づき(例えば、第1測定値と第2測
定値との差を求めて)、容易に前記検体中のICの量を
測定することができる。
【0036】体内におけるICの存在は種々の疾患の原
因となることが知られている。体内におけるICの量を
測定することは、これらの疾患の診断・治療において極
めて有意義であることが知られている(ICに起因する
疾患の詳細については、粕川禮司「免疫複合体病」医歯
薬出版、1982年;臨床病理、特集第69号、「免疫
複合体をめぐって」、日本臨床病理学会、1986年を
参照することができる)が、本発明によれば、このよう
なIC量の測定を簡便に行うことができる。
【0037】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
【0038】
【実施例】アレルゲン特異的IgE抗体の測定の前処理
として、試験管に、被検検体(ヒト血清)0.1mlを
入れ、これに0.1M塩酸水溶液0.05mlを添加
し、振盪器を用いて撹拌した後常温(25℃)で15分
間放置して、上記検体中の抗原抗体複合物(IC)を解
離させた。
【0039】上記IC解離後の検体に、更に0.1M水
酸化ナトリウム溶液0.05mlを加え、振盪器を用い
て撹拌し中和した後、得られた被検検体中のアレルゲン
特異的IgE抗体を測定した。
【0040】本実施例におけるアレルゲン特異的IgE
抗体の測定は、キャップRASTFEIAキット(カビ
ファルマシアダイアグノスティックス社製)を用いて、
その添付書類に記載された操作法に基いて行った。概略
を以下に述べる。
【0041】上記FEIAキット添付洗浄剤を精製水に
混和して調製した洗浄液および洗浄器(アッセイウオッ
シャー96、カビファルマシアダイアグノスティックス
社製)を用い、該キット添付のキャップ型反応容器「イ
ムノキャップ」(図3)を洗浄した(プレウオッシ
ュ)。
【0042】上記IC解離後の検体(ヒト血清)50μ
lを上記洗浄後のイムノキャップに入れ、室温(25
℃)で30分間インキュベートして、検定中のアレルゲ
ン特異的IgE抗体と、該イムノキャップ中の固相部
(アレルゲン固相スポンジ)のアレルゲンとを反応させ
た。
【0043】上記洗浄液および洗浄器を用いて上記反応
後のイムノキャップを洗浄した後、該イムノキャップ
に、上記キットに添付の酵素標識抗IgE抗体(β−D
−ガラクトシダーゼ標識ヒト抗IgE抗体)溶液50μ
lを加え室温で2.5時間インキュベートして、イムノ
キャップ中の固相部に固定化されたアレルゲン特異的I
gE抗体と、上記酵素標識抗IgE抗体とを反応させ
た。
【0044】上記洗浄液および洗浄器を用いて上記反応
後のイムノキャップを洗浄した後、該イムノキャップ
に、上記キットに添付の基質液(4−メチルウンベリフ
ェリル−β−D−ガラクトピラノシド溶液)50μlを
加え室温で30分間インキュベートして、イムノキャッ
プ中の固相部に固定化されたβ−D−ガラクトシダーゼ
と、上記基質とを反応させた。
【0045】上記キットに添付の反応停止液400μl
を上記イムノキャップに加えて酵素−基質反応を停止さ
せた後、蛍光光度計(カビファルマシアダイアグノステ
ィックス社製、オートマチックフローロ・カウンター)
を用いて、励起波長365nm、測定波長450nmで
上記酵素反応生成物(蛍光物質)の蛍光強度を測定し
た。
【0046】上記したIC解離および中和後の検体を用
いる測定に先行して、上記キット添付の標準試料(レフ
ァレンス)を用いた以外は上記と同様にして蛍光強度の
測定を行い検量線(キャリブレーションカーブ)を得て
おいた。このようにして得た検量線を用いて、上記によ
り得た蛍光強度から検体中のアレルゲン特異的IgE抗
体の量を求めた。
【0047】上記したIC解離および中和後の検体に代
えて、同じ検体0.1mlに0.1M塩化ナトリウムを
添加した検体を用いた以外は上記と同様にして蛍光強度
の測定を行い、対照値(IC解離を行わない場合の測定
値)を得た。
【0048】上記したそれぞれの検討においては、アレ
ルゲン(抗原)として、上記キットに添付のコムギ、ダ
イズ、ランパク(卵白)、ミルク、ケヒョウヒダニ、カ
ンジダ、およびニホンスギを用いた。また、上記検体と
しては、1993年8月に株式会社エスアールエルに対
してCAPRASTFEIA法による検査依頼があった
検体から、そのアレルゲン特異的IgE抗体の測定値が
陰性〜陽性に分布するように無作為に選んだものを用い
た。
【0049】アレルゲン特異的IgE抗体の測定結果
を、図4(コムギ)、図5(ダイズ)、図6(ランパ
ク)、図7(ミルク)、図8(ケヒョウヒダニ)、図9
(カンジダ)、および図10(ニホンスギ)の各グラフ
に示す。これらのグラフにおいて、左側の縦軸の値は、
検体のIC解離(前処理)を行うことなく測定したアレ
ルゲン特異的IgE抗体の測定値を示し、各グラフの左
側の縦軸の値は、検体のIC解離を行った後に測定した
アレルゲン特異的IgE抗体の測定値を示す。これらの
縦軸の単位は、UA/ml(アレルゲン・ユニットない
し蛍光強度;キャップRASTFEIAキット添付の説
明書参照)である。
【0050】また、図4〜図10における「クラス」と
は、各蛍光強度の以下のようなクラス分け(レファレン
スの蛍光強度に対応)を示しており、クラス0を陰性、
クラス1を疑陽性、クラス2〜6を陽性としている。
【0051】 <蛍光強度(平均値)> <クラス> <判定> レファレンス100を越える 6 陽性 レファレンス100と50との間 5 陽性 レファレンス50と17.5との間 4 陽性 レファレンス17.5と3.5との間 3 陽性 レファレンス3.5と0.7との間 2 陽性 レファレンス0.7と0.35との間 1 疑陽性 レファレンス0.35未満 0 陰性 上記IC解離処理の有無による測定値の変化に関して
は、大量に食物摂取されるコムギ(図4)とダイズ(図
5)では、IC解離による測定値の顕著な上昇傾向が認
められた。また、ランパク(図6)、ミルク(図7)、
ヤケヒョウヒダニ(図8)、およびカンジダ(図9)に
おいても、IC解離による測定値の上昇傾向が認められ
た。一方、時期的にアレルゲン感作が無いと考えられる
ニホンスギ(図10)では、IC解離による測定値の上
昇傾向は認められなかった。
【0052】上記したアレルゲン特異的IgE抗体測定
において、検体の酸またはアルカリ処理により測定値が
増大したのであれば、各検体の酸またはアルカリ処理条
件は一定であるから、各アレルゲンの種類に関係なく一
律の上昇傾向が観察されるはずである。しかしながら、
実際の測定においては、IC処理の実施による測定値の
上昇は、上記したように体内に存在すると考えられる各
アレルゲンの量に依存している(すなわち、体内に存在
すると考えられる各ICたるアレルゲン−抗体複合体の
量に依存している)。すなわち、上記したアレルゲン特
異的IgE抗体測定値の増大は、検体の酸またはアルカ
リ処理に基づくものではなく、IC解離処理に基づくこ
とが認められる。
【0053】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、抗原抗
体複合体(IC)を含有する検体の該ICを解離させた
後、該検体中のアレルゲン特異的IgE抗体を測定する
ことを特徴とするアレルゲン特異的IgE抗体の測定方
法が提供される。
【0054】本発明のアレルゲン特異的IgE抗体の測
定方法によれば、以下の効果が得られる。
【0055】(1)ICが存在する検体を用いた場合に
も、該ICの存在によりアレルゲン特異的IgE抗体の
測定値が抑制されないため、検体(例えば、末梢血)中
に存在する特異的IgE抗体量を正確に測定することが
できる。
【0056】(2)本発明の方法と、従来法(ICを解
離させることなく、アレルゲン特異的IgE抗体を測定
する)とを併用することにより、該IgE抗体とアレル
ゲンとのICの量を間接的に測定できる。
【0057】更に、本発明によれば、臨床的側面におい
て以下の効果が得られる。
【0058】(3)RAST(Radioallergosorbent )
法においては陰性と判定され、一方臨床(食物誘発)に
おいて陽性と判定されるという、検査と臨床との判定の
不一致が現在におけるアレルゲン診断上の最大の問題点
であるが、このような不一致のうち、体内におけるIC
の存在に起因するものは、本発明により解消される。
【0059】(4)アレルゲン−IgEのIC(免疫複
合体)についてはアトピー性疾患(例えば、アトピー性
皮膚炎)との関連が指摘されているが、その測定法が実
用化されていないため、臨床上の検討は殆どされていな
い。しかしながら本発明によれば、多種のアレルゲンに
関してIC存在量の幅広い検討が可能となるため、アト
ピー性疾患のメカニズム解明に大きく寄与できる。
【0060】(5)体液中のアレルゲン(ないしIC)
の有無が本発明の方法により容易に確認出来るため、ア
レルゲンに対する患者の感作の状態を的確に把握するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によ
り、免疫複合体(IC)の解離を確認する方法を説明す
るためのグラフである。
【図2】ポリエチレングリコール(PEG)−遠心分離
法により、免疫複合体(IC)の解離を確認する方法を
説明するための模式断面図である。
【図3】実施例において用いたアレルゲン特異的IgE
抗体の測定用キットに添付されたアレルゲン−IgE抗
体反応用器具(イムノキャップ)の構成を示す模式斜視
図である。
【図4】コムギをアレルゲンとして用いた場合におけ
る、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフである。
【図5】ダイズをアレルゲンとして用いた場合におけ
る、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフである。
【図6】ランパクをアレルゲンとして用いた場合におけ
る、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフである。
【図7】ミルクをアレルゲンとして用いた場合におけ
る、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフである。
【図8】ヤケヒョウヒダニをアレルゲンとして用いた場
合における、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗
体の測定値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異
的IgE抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフで
ある。
【図9】カンジダをアレルゲンとして用いた場合におけ
る、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフである。
【図10】スギをアレルゲンとして用いた場合におけ
る、IC未解離時のアレルゲン特異的IgE抗体の測定
値(左側)およびIC解離時のアレルゲン特異的IgE
抗体の測定値(右側)をそれぞれ示すグラフである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原抗体複合体を含有する検体中の該抗
    原抗体複合体を解離させた後、該検体中のアレルゲン特
    異的IgE抗体を測定することを特徴とするアレルゲン
    特異的IgE抗体の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記検体に酸を加えることにより抗原抗
    体複合体の解離を行う請求項1記載のアレルゲン特異的
    IgE抗体の測定方法。
  3. 【請求項3】 前記酸が塩酸である請求項2記載のアレ
    ルゲン特異的IgE抗体の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記検体に前記酸を加えた後、アルカリ
    を加えて中和処理を行う請求項2記載のアレルゲン特異
    的IgE抗体の測定方法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリが水酸化ナトリウムである
    請求項4記載のアレルゲン特異的IgE抗体の測定方
    法。
  6. 【請求項6】 イムノアッセイの手法により前記アレル
    ゲン特異的IgE抗体の測定を行う請求項1記載のアレ
    ルゲン特異的IgE抗体の測定方法。
  7. 【請求項7】 酵素免疫測定法(EIA)により前記ア
    レルゲン特異的IgE抗体の測定を行う請求項6記載の
    アレルゲン特異的IgE抗体の測定方法。
  8. 【請求項8】 蛍光酵素免疫測定法(FEIA)により
    前記アレルゲン特異的IgE抗体の測定を行う請求項7
    記載のアレルゲン特異的IgE抗体の測定方法。
  9. 【請求項9】 抗原抗体複合体を含有する検体中の該抗
    原抗体複合体を解離させた後、該検体中のアレルゲン特
    異的IgE抗体を測定して得られた測定値(第1測定
    値)と、前記抗原抗体複合体を含有する検体中の該抗原
    抗体複合体を解離させることなく、該検体中のアレルゲ
    ン特異的IgE抗体を測定して得られた測定値(第2測
    定値)との比較に基づいて、前記検体中の抗原抗体複合
    体を測定することを特徴とする抗原抗体複合体の測定方
    法。
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