JPH07139720A - 焼却残灰の処理方法及び装置 - Google Patents

焼却残灰の処理方法及び装置

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JPH07139720A
JPH07139720A JP30964793A JP30964793A JPH07139720A JP H07139720 A JPH07139720 A JP H07139720A JP 30964793 A JP30964793 A JP 30964793A JP 30964793 A JP30964793 A JP 30964793A JP H07139720 A JPH07139720 A JP H07139720A
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combustion
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Shigeru Saito
繁 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 礫床炉中で生成した焼却残灰と粒状炉床材と
の混合物中に残留しているダイオキシンを除去するこ
と。 【構成】 粒状炉床材を使用した礫床炉を用いて焼却に
より生成した焼却残灰と粒状炉床材との混合物を400
℃以上、好ましくは400℃乃至600℃で30分以
上、好ましくは30分乃至2時間保持すること。 【効果】 焼却残灰中に残存するダイオキシンを可及的
に減少させることを可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は礫床炉を用いて焼却残灰
中に残存するダイオキシンを除去する方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼廃ガス中に含有するダイオキ
シンを除去する方法は知られているが、粒状炉床材を使
用した礫床炉を用いて焼却残灰中に残存するダイオキシ
ンを工業的に除去する方法及び装置は知られていなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、礫床
炉中で生成した焼却灰中に残存するダイオキシンを工業
的に除去するための方法及び装置を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 粒状炉床材を使用した礫床炉を用いて焼却により生
成した焼却残灰と粒状炉床材との混合物を400℃以上
の温度で30分間以上保つことにより焼却残灰中に残存
するダイオキシンを除去することを特徴とする焼却残灰
の処理方法、
【0005】 粒状炉床材を使用した礫床炉を用いて
焼却により生成した焼却残灰と粒状炉床材との混合物に
400℃以上の温度の燃焼廃ガスを30分以上送入する
ことにより、焼却残灰中に残存するダイオキシンを除去
することを特徴とする焼却残灰の処理方法、
【0006】 炉床材入口部から導入された粒状炉床
材が斜め下又は下方向へ移動するように安息角に近い角
度に傾斜し、かつ燃焼助長用空気導入口を設け、被焼却
物を燃焼する様にした炉床の下床を含む燃焼室、生成燃
焼排ガスを強制排出する誘引フアン、粒状炉床材と却残
灰との混合物が炉床の終端部より降下し、前記粒状炉床
材と焼却残灰との混合物の取り出し口付近より400℃
以上の温度を保つように温度調節された高温気体を送
入、上昇させ、前記粒状炉床材と燃焼残留物との混合物
の取り出し口と離れた下部に前記粒状炉床材と焼却残灰
との混合物の取り出し手段を設け、該取り出し手段を調
節することにより前記状炉床材と焼却残灰との混合物の
炉床の終端部と該取り出し部との間の滞留時間を30分
以上となるようにしたことを特徴とする礫床炉、及び
【0007】 炉床材入口部から導入された粒状炉床
材が斜め下又は下方向へ移動するように安息角に近い角
度に傾斜し、かつ燃焼助長用空気導入口をこの導入口と
離れてその上部を覆うようにチャンネルを設け、このチ
ャンネルの側面に複数の空気送入用の孔隙を設けてな
り、前記燃焼室下部の炉床終端部より粒状炉床材と焼却
残灰との混合物が降下し、前記粒状炉床材と焼却残灰と
の混合物の取り出し口付近より400℃以上の温度を保
つように温度調節された前記燃焼室で生成した燃焼排ガ
スの一部を送入、上昇させ、前記粒状炉床材と焼却残灰
との混合物の取り出し口と離れた下部に前記粒状炉床材
と焼却残灰との混合物の取り出し手段を設け、該取り出
し手段を調節することにより前記粒状炉床材と焼却残灰
との混合物の炉床の終端部と該取り出し部との間の滞留
時間を30分以上となるようにしたことを特徴とする礫
床炉、よりなる。
【0008】産業廃棄物、下水汚泥、石炭、石油、プラ
スチックス等を燃焼させる焼却炉等から燃焼の結果、有
害物質、殊にダイオキシンが生成し、これを除去するこ
とが緊要となっている。
【0009】礫床炉での燃焼により生成した排ガス中に
含有されるダイオキシンは、排ガス温度を1000℃を
越える高温に加熱することにより除去されることは知ら
れているが、同時に生成する焼却残灰中にもダイオキシ
ンが生成、残留し、これを除去することが必要である。
然しながらがら、礫床炉を用いて工業的に焼却残灰中の
ダイオキシンの除去手段は知られていなかった。この問
題を解決したのが本発明方法及び装置である。
【0010】本発明方法及びその方法を実施する装置
は、礫床炉を使用するものであるが、ここに使用する礫
床炉とは、燃焼室に粒状炉床材が浮遊することなく斜め
下又は下方向へ移動しながら炉床を構成し、その炉床面
に安息角を形成して被焼却物を焼却する装置を指し、被
焼却物としては、例えば産業廃棄物、都市塵埃、下水汚
泥、プラスチックス廃棄物等の焼却、更には石炭、石油
等を燃焼させる場合を含むものである。
【0011】一般に被焼却物を空気等により燃焼、焼却
する際、燃焼の結果生成する焼却残灰中に含まれる有害
物として、例えばダイオキシンが生成し、それが一部は
焼却残灰中に残留し、これを工業的に有利に除去する必
要があった。
【0012】本発明で云うダイオキシンを含む焼却残灰
とは、前記礫床炉により被焼却物を空気を用いて燃焼さ
せて生成する固体残留物であって、粒状炉床材との混合
物として得られるものである。
【0013】今、生成した粒状炉床材とダイオキシンを
含む焼却残灰との混合物を、400℃以上、好ましくは
400℃乃至600℃の温度で30分以上、好ましくは
30分以上2時間程度保持することにより前記焼却残灰
中のダイオキシンの量を著しく減少することができる
が、更に好ましくは450℃乃至550℃の温度範囲で
30分以上、更に好ましくは前記の温度で30分乃至2
時間程度の時間保つことにより著しく残留ダイオキシン
の量を減少することが出来るようになったものである。
【0014】次に本発明方法及びその方法を実施するこ
とのできる装置を図面に基づき説明する。図1は本発明
方法及びその方法を実施する装置として使用する本発明
礫床炉の摸式縦断面図例である。図2は本発明で、粒状
炉床材を除いた下床10及びこれに取り付けた側面に多
数の小孔13を有する逆樋状或は逆U字状のチャンネル
12の側面模式図である。図3は本発明で、粒状炉床材
を除いた下床10及びその上に固着したスリット14を
設けてなるチャンネル12の側面一部断面模式図を示
す。
【0015】図において、被焼却物Aの投入口部1は、
その開口部2の下方に向かって狭径するホッパー3と、
そのホッパー3の下部にあって、該ホッパー3及びその
側壁部4とはアングル6、6等により直接接触しないよ
うにそれらから離れて取り付けられている単数又は複数
の筒状体であって、上方に向かって拡径する、換言すれ
ば下方に向かって狭径する筒状体の、謂わば逆上スタン
ド形とも言うべき単数又は複数のバッファー5を設けて
ある。
【0016】被焼却物Aの投入口部1の下部に設けた側
壁部4の高温となる部分は、好ましくは耐火物で内張さ
れ、この下部側壁部は燃焼室7の一部となる。
【0017】一方、被焼却物Aの投入口部1に隣接し
て、粒状炉床材Bの投入口8、それに続く側壁部9を経
て傾斜して設けてなる礫床炉の炉床の下部にある下床1
0に続く。この下床10の傾斜は、好ましくは粒状炉床
材の示す安息角とほぼ同じとなるような角度に構成して
あり、この下床10には適当な大きさと間隔を有する補
助燃焼用空気の導入口11を有する。
【0018】前記の傾斜した下床10には、そこに設け
られた空気の導入口11上部を覆う様にこの導入口と離
れて導入口11と接触することなく、逆樋状或は逆U字
状の、側方に空気放出用の多数の小孔13又はスリット
14を有する単数又は複数のチャンネル12の縁端部を
固着してある。このチャンネル12は、粒状炉床材Bの
円滑な流下を阻害しない様に下床10と平行もしくはほ
ぼ平行に固着してあり、チャンネル12の上面は孔隙を
有せず、平滑面として作成してある。
【0019】前記下床10及びチャンネル12の上面を
粒状炉床材Bが層状炉床15を形成して移動して流下す
るので、粒状炉床材Bが円滑に移動するようにチャンネ
ル12の上部切口面は有しないか或は閉じてあるが、下
部切口面も空気の洩出を防ぐために閉じてあることが好
ましい。
【0020】ここで使用することのできる粒状炉床材B
としては、粒状礫床材とも言えるが、天然鉱物砕石、荒
砂、鉄片等、比較的高温に耐え、炉床を形成したとき空
気通過のための適当な空隙を有するものならば何のよう
なものでも使用可能であり、好ましくは平均粒径が5mm
以上のものを使用し得、更に強力な送風に依っても、浮
上による流動化を生じない為に、より好ましくは平均粒
径が1cm乃至20cm程度のものを用いることができ、粒
子の重量の点で平均粒径が2cm乃至10cm程度のものが
更に好ましく使用し得るものである。
【0021】前記の層状炉床15を構成している粒状炉
床材Bは、順次、浮遊はしないが重力と摩擦により下床
10及びチャンネル12に沿って斜め下方或は下方へ、
粒状炉床材の材質、形状、粒度等により定まる一定の傾
斜角である安息角を形成しながら連続的又は間欠的に移
動してゆくものであり、この粒状炉床材Bによる安息角
を形成している層状の形態は全体として変化することな
く常に一定である。
【0022】ここで、燃焼室7は、およそ側壁部4下
部、壁面19下部及び炉床により囲まれる部分であり、
炉床は前記粒状炉床材層15、チャンネル12及び下床
10より構成される。
【0023】この下床10には、燃焼助長用空気の導入
口11を有する。この導入口部分は単に口部を設けたま
までもよいが、該口部の周囲側縁を上方へ延長させても
良い。この延長により細粒の口部よりの落下を防止する
ことができる。
【0024】この導入口11より上方へ吹き出した燃焼
助長用空気は、チャンネル12により、その側面に有す
る多数の小孔13又はスリット14を通じて空気の流れ
方向を変えて側方へ吹き出させ、下床10及びチャンネ
ル12の上部に存在している粒状炉床材層15の粒状炉
床材Bの隙間を通って上昇し、燃焼室7へ上部から投入
された被焼却物Aの燃焼助長に供される。
【0025】ここで下床10に設けた燃焼助長用空気の
導入口11の大きさは、比較的大きくても良く、例えば
直径3cm 乃至10cm程度でも良いが、チャンネル12
の側面に有する小孔13の直径は粒状炉床材が嵌入しな
い様に、使用粒状炉床材よりも小さく作成され、好まし
くは3mm乃至4cm程度、孔の微粉による詰まりと粒状炉
床材の嵌り込みの点から、更に好ましくは5mm乃至2cm
程度の孔を多数設けてある。また、スリット14の場
合、その幅は小孔13の直径と同程度で、長さは任意で
よいが、例えばチャンネル自体が脆弱とならない限り、
チャンネルの長さより短かければよく、チャンネルに設
けられたスリットの個数も任意の複数でよいしその位置
も任意でよい。
【0026】燃焼室7において被焼却物Aは、燃焼して
少量の焼却残灰Cを生成し、粒状炉床材層15として移
動して降下してきた粒状炉床材Bと混合して燃焼混合物
Dとなり、この燃焼混合物Dは、傾斜炉床の終端部付近
のイ部より礫床炉中を下方に移動し、燃焼混合物Dの取
り出し口16付近のロ部を経て取り出し手段により取り
出される。
【0027】ここで、燃焼室7で生成した高温の燃焼排
ガスの一部は導管26より温度調節バルブ31、送風機
32、導管33、燃焼排ガス導入口34を経て400℃
乃至600℃の温度範囲に調節した燃焼排ガスを燃焼混
合物Dの取り出し口16近傍のロ部付近へ導入する。
【0028】なお、導入口34より送入されるガスは、
必ずしも前記燃焼排ガスに限定されるものではなく、4
00℃乃至600℃の温度を有するガスならば他から由
来するガスをも使用し得るものであり、酸素成分含量の
少ないガスを使用するのが好ましい。
【0029】ここで導入された燃焼排ガスは誘引フアン
24により吸引されるため、礫床炉のイロ間を取り出し
手段により定まる30分以上の一定の時間を要して下降
する燃焼混合物Dに逆らって上昇し、徐々に下降する燃
焼混合物Dのイロ間の温度をほぼ400℃乃至600℃
の間に保つ。
【0030】燃焼混合物Dの取り出し手段としては、例
えば回転ギア方式、移動平面部材方式、振動板方式、回
転円筒方式等、種々の方式の適用が可能である。
【0031】以下、燃焼混合物Dの取り出し手段として
移動平面部材方式を適用した場合につき述べる。燃焼混
合物Dは、取り出し口16の投影面下にある移動平面部
材、例えばコンベアーベルト17上へ落下する。コンベ
アーベルト17の一端上へ落下した燃焼混合物Dは、コ
ンベアーベルト17の運行につれて移動し、その他端よ
り落下し、収容箱18中に収容される。ここで生成した
燃焼混合物Dは必要に応じダイオキシンが除去された焼
却残灰Cを篩分け等して分離し、得られた粒状炉床材を
礫床炉用に再度利用することができる。
【0032】礫床炉下部の燃焼混合物Dの取り出し口1
6とコンベアーベルト17との間は、前記粒状炉床材混
合物Dによって形成される一定の角度を有する安息角を
構成するが、その角度は実質的に粒状炉床材Bの有する
安息角の角度とほぼ同一である。
【0033】ここで、取り出し口16から流れ出た燃焼
混合物Dは、混合物Dの示す安息角及び焼却炉下部取り
出し口16とベルトコンベアー17との間の距離で決定
される一定の面積以上には拡がらないから、ベルトコン
ベアー17を、この面積を越える一定の大きさに設計し
ておけば、そのベルト17上から更に希望しない側方へ
混合物Dが自然に拡がって無限に落下することはない。
【0034】なお、必要に応じ、礫床炉下部取り出し口
16とコンベアーのベルト17との間の距離は、適宜変
更可能の様に設計することも可能である。
【0035】ここで、移動平面部材としてベルトコンベ
アーの例を示したが、その他、キャタピラーや、回転円
板等の移動平面部材により燃焼混合物Dを取り出すこと
も可能である。
【0036】次に、燃焼室7において生成した燃焼排ガ
スは、強制排ガス排出手段を適用する。即ち前記の生成
した燃焼排ガスは、耐火物で覆われた壁面19を上昇
し、熱交換部20、排気管21、冷却洗滌塔22、排気
管23、誘引ファン24を経て煙道或は煙突25へ導か
れる。
【0037】なお、強制燃焼用空気は、燃焼室7で生成
した高温の燃焼排ガスの一部を導管26、循環ファン2
7、導管28を経て燃焼助長用空気取り入れ口29より
の常温の新鮮空気と適当割合に混合して燃焼助長用空気
の送給口30より送入し、炉床の下床10の導入口11
より導入し、チャンネル12の吹き出し用孔隙13、1
4等より吹き出して燃焼助長に供される。
【0038】本発明で使用することのできる礫床炉全体
の断面形状は、ほぼ円筒形でも良いし矩形、四辺形、そ
の他いずれでも良いが、特に被焼却物投入口部1の横断
面形状は、円形、楕円形、矩形等、被焼却物が重力によ
り自然落下しうる中空の形状ならば何れでも良く、た
だ、それに対応して、バッファー5の形状は、被焼却物
投入口部及びその側壁部の形状と対応してそれらホッパ
ー及び側壁部との間に若干の空隙を有する様な形状なら
ば良い。
【0039】次に本発明で使用する被焼却物の投入口に
取り付けてあるホッパー3は、好ましくは中央開口部が
下方に向かって狭径となっているが、中央開口部の大き
さは被焼却物の投入に支障がない程度の大きさであれば
よい。
【0040】ここでこのホッパー3の角度は、被焼却物
が円滑に滑落する様な角度で且つバッファー5と共同し
て排気ガスの逆流を防止し得る様な角度ならば良く、例
えば投入口側壁に対し、好ましくは10°乃至80°、
更に好ましくは20°乃至70°程度が良い。
【0041】更にバッファー5は、図示のように例えば
被焼却物投入口部1上部付近に取り付けられ、上方に拡
径する筒状体、即ち下方に狭径となっている筒状体であ
ることが望ましく、このようなバッファー5は単数或は
複数使用するものである。ここで複数のバッファー5を
使用する際は夫々相互にある距離を置いて設置するのが
好ましい。
【0042】このバッファー5の中央開口部の大きさは
ホッパー3のそれとほぼ同様であり、その外縁は被焼却
物投入口部1の側壁部との間は、逆流排ガスが流入する
ことのできる空間を設けるために幾分小さくしてある。
また、バッファー5の好ましい角度の範囲はホッパー3
の角度と同様であるが、バッファー5の角度はホッパー
3の角度と同一でも良いが異なっても良い。
【0043】ここでバッファー5は、被焼却物が落下す
る際に生ずる物理的衝撃を受けるのでそれに耐えうる
様、出来れば堅固に焼却炉壁等にアングル等により固定
するのが好ましい。
【0044】
【作用】本発明方法に使用し得る礫床炉装置は前記のよ
うに構成してあり、その作用は以下のとおりである。本
発明方法及びそれを実施するための装置は、礫床炉で粒
状炉床材Bを連続的又は間欠的に投入口8に投入し、そ
れに続く側壁部9を通って燃焼室の傾斜して構成した炉
床の下床10及びチャンネル12上に重力により落下
し、燃焼室7に達し、炉床の安息角を形成する層状粒状
炉床材15を構成する。
【0045】この礫床炉で燃焼室の傾斜して構成した炉
床の下床10は、粒状炉床材の示す安息角に近い傾斜角
を持つように設計されているので下床10上にその側縁
を固着したチャンネル12もほぼ同様角度に傾斜して製
作されている。
【0046】下床10には、逆樋状或は逆U字状のチャ
ンネル12の縁端部が固着され、このチャンネル12が
付設された下床10には燃焼助長用空気の導入口11を
有するが、この導入口11は、直接粒状炉床材と接触し
ないので、チャンネル12の大きさを大きくすれば、導
入口11の直径の大きさは十分大きく設計することが可
能であり、大量の空気を吹き込むことが可能である。な
お、導入口11の形状は円形のみならず、四角形、多角
形等任意の形状であっても良い。
【0047】チャンネル12に覆われていない下床10
部分及び下床10に固着してあるチャンネル12の上面
部分には孔隙は設けてなく平滑であり、チャンネル12
の側面部分にのみ孔隙13、14等を設けてある。チャ
ンネル12に覆われていない下床10部分及びチャンネ
ル12の上面部に存在している粒状炉床材は層状となっ
て取り出し手段の運行につれて、その上を移動するもの
である。この結果、導入口11よりの空気送入方向は、
これと異なった方向へ変換されて粒状炉床材層中へ送入
される。
【0048】ここで、粒状炉床材Bによる重力が直接作
用するる下床10部分及びチャンネル12の上面部分に
は孔隙を設けず、平滑に構成してあり、重力が直接作用
しない側面にのみ粒状炉床材Bの直径よりも小さな直径
又は巾を有する複数の孔隙を設けてあるので、下床10
及びチャンネル12上にある層状粒状炉床材は円滑に移
動、流下し、チャンネル12の側面に設けた孔隙を閉塞
することはない。
【0049】ここで、チャンネル12の側面に有する複
数の孔隙13.14は、存在する粒状炉床材Bの直径よ
りもやや小さく作成してあるので、粒状炉床材の重量が
直接側面にはかからないこと、及び粒状炉床材がこの孔
隙にはまり込むことは少ないことから、粒状炉床材の移
動の障害とはならないものである。
【0050】次に、被焼却物の燃焼用空気は主として被
焼却物の投入口部1及び粒状炉床材の投入口8より導入
され、更に燃焼助長用空気は、高温の燃焼排ガスと新鮮
空気の混合空気を炉床の下床10より下床10面と直角
の方向に吹き出し、更にその上方に離れて設けたチャン
ネル12の側壁部に設けた孔隙13、14等から前記と
は異なった方向へ吹き出し、層状に存在する粒状炉床材
15の隙間を通って燃焼室へ導入され、上方から落下す
る被焼却物を燃焼助長し、焼却する。
【0051】燃焼室7において焼却が終了するにつれ、
取り出し手段の連続的又は間欠的運行により、焼却の終
了した粒状炉床材及び燃焼混合物Dは層状炉床15の終
端部付近のイ点に至り下降し、燃焼混合物Dの取り出し
口16付近のロ点に到り、次いで取り出し口16より取
り出し手段により取り出される。
【0052】一方、燃焼排ガスの一部は導管26より取
り出され、温度調節バルブ31、送風用フアン32、導
管33を経て礫床炉1の下部のロ部付近に設けた導入口
34より400℃乃至600℃、好ましくは450℃乃
至550℃に調節した燃焼排ガスを送入する。
【0053】ここで、燃焼混合物Dの処理温度が400
℃乃至600℃である理由は、熱処理温度が400℃以
下の場合はダイオキシンの熱分解を生ぜず、600℃を
越えると共存する可能性のある、例えば軟質ガラスの様
な低融点物が融けて粒状炉床材の取り出しを妨害する可
能性があるためである。ここで、400℃以上の温度を
保持する時間は30分以上が必要であり、これ以下の時
間ではダイオキシンを十分分解することは困難である。
またこの時間を2時間以上としてもそれほど効果は増大
しない。
【0054】前記の送入された燃焼排ガスは下降してく
る燃焼混合物Dをその温度の400℃乃至600℃、好
ましくは450℃乃至550℃に向流加熱し、誘引フア
ン24により誘引されて煙道或は煙突25へ到り、熱処
理済の燃焼混合物Dはその中に含有されていたダイオキ
シンを著しく減少して取り出し口16より取り出され
る。
【0055】今、取り出し手段として移動平面部材を使
用する例につき述べる。焼却の終了した粒状炉床材と焼
却残灰との混合物Dは、取り出し口16の投影下面に設
けたベルトコンベアー17の一端上に取り出され、ベル
トコンベアー17の進行につれてベルトコンベアー17
の他端より落下し、受槽18に収容され、必要に応じ、
燃焼混合物Dを篩別等の上、分離されたダイオキシンを
除去された焼却残灰は粒状化、その他の処理をし、分離
した粒状炉床材は再度焼却炉に循環使用される。
【0056】この取り出し手段において、ベルトコンベ
アー17の移動速度を調節することにより容易に礫床炉
のイロ間を30分以上、好ましくは30分乃至2時間を
要して下降する様に調節することができる。
【0057】この結果、焼却残灰Cは、400℃以上の
温度で30分以上の間、均一に加熱することができるの
で容易に残留しているダイオキシンの残留量を減少する
ことができるものである。
【0058】この際、燃焼混合物Dは燃焼混合物Dの取
り出し口16とベルトコンベアー17の間で少なくとも
一部は安息角を形成する傾斜面を構成する。従って、ベ
ルトコンベアー17の運行が停止した場合、燃焼混合物
Dの流出は同時に停止し、ベルトコンベアー17の運行
の再開とともに再度、燃焼混合物Dの流出が開始され
る。
【0059】
【実施例】今、図1及び図2記載の礫床炉を作成し焼却
を実施した。埼玉県秩父地方から産出する蛇紋岩を砕い
た平均直径約5cmの砕石を炉床材として用い、使用済み
注射器を含む主として塩素系高分子からなる廃プラスチ
ック破砕屑を焼却した。炉床面積約0.1m2(0.2m
巾×0.5m)で燃焼助長用空気吹き出し口11より燃
焼廃ガスに新しい冷空気を混合して約300℃としたも
のを吹き出しながら燃焼させた。
【0060】ここで燃焼助長用空気のチャンネル12に
設けた燃焼助長用空気のチャンネルに設けた空気吹き出
し口13は合計78個設けてあり、各口は円形で、その
直径は1cmとし、空気吹き出し量は100L/min・1 口
で、連続1カ月の運転後も全く空気吹き出し量に変化は
なかった。
【0061】今、ベルトコンベアー17の移動速度を調
節することにより、燃焼混合物Dのイロ間の滞留時間を
1時間とし、燃焼排ガスの導入口34より500℃の温
度に調節した燃焼排ガスを500L/hrの速度で導入し
た。ここで、イ部での焼却残灰C中に含有されているダ
イオキシンの量は20ppbであり、ロ部において含有さ
れているダイオキシンの量は検出出来なかった。結局、
残留ダイオキシンが除去されて無害化されたことは明ら
かである。
【0062】これに対し、前記燃焼排ガスの導入口34
より燃焼排ガスの導入を行なわない場合はイ部での焼却
残灰C中に含有されているダイオキシンの量は20ppb
で、ロ部の焼却残灰C中の残留ダイオキシンの量は15
ppb であり、イ部、ロ部間で大差なく実質的にほぼ同一
量が残存していた。
【0063】
【発明の効果】本発明方法及び礫床炉は、前述のような
構成及び作用を有するので、本発明を実施することによ
り、従来の方法及び装置と異なり、生成焼却残灰Cは、
粒状炉床材と混在状態として存在するので、空隙に富み
送入される加熱ガスの通過が何れの部分も良好であるた
め生成焼却残灰Cの温度を全体にわたって400℃以上
で30分間以上、均一に保持することが可能となり、従
って、存在するダイオキシンの量を著しく減少し得たも
のであり、本発明の処理により、生成焼却残灰は廃棄そ
の他の処理にも制約を受けることなく、その社会的利益
は極めて大きいものである。
【0064】更に、本発明を利用することにより、安定
して礫床炉の連続長時間の運転が可能となったものであ
り、従来の焼却炉に比して小型で大容量の被焼却物の焼
却が可能であり、更に被焼却物がHCL、SOx、NO
x等の有害ガス或は有臭気ガスを生ずるようなものであ
っても、これらのガスを炉外に散逸することなく、或は
プラスチックスの様な発熱量の大きな場合であっても炉
底部の火炎による損傷を防止することができる等安全で
優れた焼却炉が得られたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明炉床及びそれを用いた礫床炉の縦断面模
式模式図の一例を示す。
【図2】本発明の粒状炉床材を除いた下床10及びその
上に固着したチャンネル12の側面一部断面模式図であ
る。
【図3】本発明の粒状炉床材を除いた下床10及びその
上に固着したチャンネル12の他の側面一部断面模式図
例である。
【符号の説明】
1 被焼却物の投入口部 3 ホッパー 4 側壁部 7 燃焼室 8 粒状炉床材投入口 10 下床 11 空気導入口 12 チャンネル 13 チャンネル側面に設けた孔 14 チャンネル側面に設けたスリット 15 粒状炉床材層 16 取り出し口 17 コンベアーベルト 19 壁面 24 誘引ファン 31 温度調節バルブ 34 燃焼排ガス導入口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状炉床材を使用した礫床炉を用いて焼
    却により生成した焼却残灰と粒状炉床材との混合物を4
    00℃以上の温度で30分間以上保つことにより焼却残
    灰中に残存するダイオキシンを除去することを特徴とす
    る焼却残灰の処理方法。
  2. 【請求項2】 粒状炉床材を使用した礫床炉を用いて焼
    却により生成した焼却残灰と粒状炉床材との混合物に4
    00℃以上の温度の燃焼廃ガスを30分以上送入するこ
    とにより、焼却残灰中に残存するダイオキシンを除去す
    ることを特徴とする焼却残灰の処理方法。
  3. 【請求項3】 炉床材入口部から導入された粒状炉床材
    が斜め下又は下方向へ移動するように安息角に近い角度
    に傾斜し、かつ燃焼助長用空気導入口を設け、被焼却物
    を燃焼する様にした炉床の下床を含む燃焼室、生成燃焼
    排ガスを強制排出する誘引フアン、粒状炉床材と焼却残
    灰との混合物が炉床の終端部より降下し、前記粒状炉床
    材と焼却残灰との混合物の取り出し口付近より400℃
    以上の温度を保つように温度調節された高温気体を送
    入、上昇させ、前記粒状炉床材と焼却残灰との混合物の
    取り出し口と離れた下部に前記粒状炉床材と焼却残灰と
    の混合物の取り出し手段を設け、該取り出し手段を調節
    することにより前記粒状炉床材と焼却残灰との混合物の
    炉床の終端部と該取り出し部との間の滞留時間を30分
    以上となるようにしたことを特徴とする礫床炉。
  4. 【請求項4】 炉床材入口部から導入された粒状炉床材
    が斜め下又は下方向へ移動するように安息角に近い角度
    に傾斜し、かつ燃焼助長用空気導入口をこの導入口と離
    れてその上部を覆うようにチャンネルを設け、このチャ
    ンネルの側面に複数の空気送入用の孔隙を設けてなり、
    前記燃焼室下部の炉床終端部より粒状炉床材と焼却残灰
    との混合物が降下し、前記粒状炉床材と焼却残灰との混
    合物の取り出し口付近より400℃以上の温度を保つよ
    うに温度調節された前記燃焼室で生成した燃焼排ガスの
    一部を送入、上昇させ、前記粒状炉床材と焼却残灰との
    混合物の取り出し口と離れた下部に前記粒状炉床材と焼
    却残灰との混合物の取り出し手段を設け、該取り出し手
    段を調節することにより前記粒状炉床材と焼却残灰との
    混合物の炉床の終端部と該取り出し部との間の滞留時間
    を30分以上となるようにしたことを特徴とする礫床
    炉。
JP30964793A 1993-11-17 1993-11-17 焼却残灰の処理方法及び装置 Pending JPH07139720A (ja)

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DE4498934T DE4498934T1 (de) 1993-11-17 1994-11-15 Verfahren und Vorrichtung zur Beseitigung von Verbrennungsrückständen
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