JPH07139549A - 耐熱性且つ耐食性を有する転がり軸受及び滑り軸受 - Google Patents

耐熱性且つ耐食性を有する転がり軸受及び滑り軸受

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JPH07139549A
JPH07139549A JP28468593A JP28468593A JPH07139549A JP H07139549 A JPH07139549 A JP H07139549A JP 28468593 A JP28468593 A JP 28468593A JP 28468593 A JP28468593 A JP 28468593A JP H07139549 A JPH07139549 A JP H07139549A
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 0.05%以下の炭素、3.0〜5.0%の
珪素を含有する析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼製か
らなる優れた強靱性、250℃以上の温度でも使用でき
る耐熱性及び耐食性を共に備え、更に加工性にも優れた
耐熱性且つ耐食性を有する転がり軸受及び滑り軸受を提
供することを目的とする。 【構成】 内輪、外輪、転動体及び保持器からなる転が
り軸受であって、0.05%以下の炭素と、3.0〜
5.0%の珪素と、2%以下のマンガンと、5〜10%
のニッケルと、6〜12%(ただし12%を除く)のク
ロムと、0.2〜1%のモリブデンと、0.5〜3%の
銅と、残部鉄とからなる析出硬化型高珪素二相ステンレ
ス鋼を用いて、少なくとも内輪、外輪を形成し、内輪と
外輪間に金属製若しくは耐熱合成樹脂製の保持器で間隔
を規制して析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼製若しく
はセラミックス製の複数の転動体を配してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、250℃以上の温度で
も使用できる耐熱性且つ耐食性を有する転がり軸受及び
滑り軸受に係わり、更に詳しくは0.05%以下の炭
素、3.0〜5.0%の珪素を含有する析出硬化型高珪
素二相ステンレス鋼製からなる優れた強靱性、耐熱性及
び耐食性を共に備えた転がり軸受及び滑り軸受に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の軸受鋼(JIS SUJ2)は、
焼戻し温度が160〜180℃で低いため、長時間高温
に曝されると焼戻し軟化を生ずるのでその使用限度は1
20℃である。そのため使用中の軟化、寸法変化の少な
いそして高温硬さの高い高速度鋼が使用されるようにな
った。近年の要求は短時間運転ならば500℃さらには
800℃のものも実用化が急がれているが、現在の使用
最高温度は420℃である。
【0003】耐熱性を向上させるため1.3%Alを1
%C、1.5%Cr鋼に添加した軸受鋼(MHT)は、
焼戻し温度250℃までロックウエル硬さHRC60
(ショア硬さHS81)以上に保たれ、約300℃まで
SUJ2より高温硬さは高いが、500℃ではHRC4
5(HS60)まで軟化するので、耐熱性を有するとは
言いがたい。
【0004】そこで、耐熱軸受鋼としては、モリブデン
系高速度鋼(M50,M10,M2,M1,T1)が主
に使用されるが、高速度鋼は合金元素量が多いため、熱
伝導率は炭素鋼よりは遙に悪く、鍛造性も悪いから、加
熱及び均熱には十分時間をかけなければならず、加工性
は非常に悪いのである。また、高温硬さが高いM2,M
50は、315℃までは耐酸化性は良いが、315〜4
26℃の使用限度においては耐酸化性は悪くなり、更に
塩素に対しては耐食性は期待できない。
【0005】耐食軸受鋼としては、従来は13Cr系統
が多く、続いて18Cr高炭素系に進み現在は14Cr
−4Moと変化している。CはCrを含む耐食鋼におい
て炭化物を生成し易く、このため粒界腐食型となって耐
食性は低下する。尚、現在主流の耐食軸受鋼である14
Cr−4Moは、0.95〜1.20%Cを含有してい
る。耐酸化性は、Cr量の高いものほど優れていが、過
量となると耐応力腐食割れ性が低下する。そして、高温
硬さは前述の耐熱軸受鋼には及ばないのは勿論である。
【0006】また、従来から、特公昭46−9536号
公報にて開示された高珪素強靱鋼が知られている。この
高珪素強靱鋼は、C0.08%以下、Si3.5〜6
%、Mn5%以下、Ni3〜9%、Cr6〜15%及び
残部Feよりなり、NiとMnの含有量の和をSi含有
量の2倍、Crの含有量をSiの含有量の2.5倍を目
標に加減することによりA3 変態点を750℃以下に下
げ、結晶の微細化を行って他の強靱特殊鋼の2倍に相当
する豊富な強靱性を付与したものである。以下、この高
珪素強靱鋼を「シリコロイA1」と称する。尚、「シリ
コロイ」は、本出願人である日本シリコロイ工業株式会
社製の高珪素ステンレス鋼の商品名である。
【0007】また、特公昭47−23056号公報に
は、溶体化処理を施した後500℃で時効を施すことに
よって事実上変形を生ずることなしにビッカース硬さ5
00以上に硬化する時効性高珪素鋼が開示されている。
この時効性高珪素鋼は、C0.05%以下、Si4〜7
%、Mn3%以下、Ni6〜16%、Cr12〜20
%、V4%以下、それぞれ1%以下のTi、Al及びそ
れぞれ4%以下のMo、W又はそれぞれ1%以下のC
u、Coを単独又は併合して含有し、残部Feよりな
り、NiとMnの含有量の和はSiの含有量の2倍、C
rの含有量をSiの含有量の3倍を目標に加減したもの
である。以下、この時効性高珪素鋼を「シリコロイC」
と称する。
【0008】このシリコロイCは、前述のシリコロイA
1に比べてSi、Ni及びCrの含有量を増量するとと
もに、新たにMo、W、V及びCo、並びにCu、Ti
及びAlを添加して、時効硬化特性を特に高め、硬度が
高い耐摩耗用として開発されたものである。従って、前
述のシリコロイA1と比較して高価な元素を多量に使用
するため全体として高価であるため、付加価値の高い限
られた製品にしか採用されてないのが現状である。
【0009】また、前述のシリコロイA1に改良を加
え、室温においてマルテンサイト相とオーステナイト相
との混合状態を有し、双方から由来する望ましい性質、
即ち強靱性且つ耐食性を兼備した析出硬化型高珪素ステ
ンレス鋼(特公昭57−17070号公報)も開発され
ている。この析出硬化型高珪素ステンレス鋼は、C0.
05%以下、Si2〜4%、Mn2%以下、Mo0.2
〜1%、Cu0.5〜3%、Ni5〜10%、Cr8〜
13%及び残部Feからなり、Cr含有量の2倍とSi
含有量の和を20〜30%に調整したものである。以
下、この析出硬化型高珪素ステンレス鋼を「シリコロイ
A2」と称する。
【0010】前述のシリコロイA1とA2は、主に構造
用として使用され、シリコロイCと比較して安価であり
汎用的である反面、表面硬度の点においてシリコロイC
には及ばないのである。しかし、それでもシリコロイA
2は、650℃焼なましと480℃析出硬化による熱処
理することによって、ブリネル硬さHB470(ショア
硬さHS65)が得られ、オーステナイト型のステンレ
ス鋼(SUSXM15J1)を900℃焼入と310℃
焼戻で熱処理することによって得られるブリネル硬さH
B500(ショア硬さHS69)に匹敵する。
【0011】ここで、シリコロイCの硬さは、前述の公
報に例示されており、12mm角の角棒において、10
50℃×30分間溶体化して油冷した後、500℃×1
6時間時効硬化させて空冷する熱処理の場合、ビッカー
ス硬さHV510(ショア硬さHS67)が得られ、ま
た1250℃×30分間溶体化して油冷した後、500
℃×16時間時効硬化させて空冷する熱処理の場合、ビ
ッカース硬さHV615(ショア硬さHS75)が得ら
れる。通常、時効硬化時間は鋼材の厚さに略比例するの
で、この時効硬化に費やす16時間は、鋼材の厚さ1c
m当たりに換算すると13時間強に相当し、一日の標準
労働時間(8時間)を遙に越える。また、鋼材が厚い場
合には一昼夜連続して熱処理する必要がある場合も珍し
くない。このように、従来は時効硬化に長時間の熱処理
が必要であったため、その間の温度管理が難しく、その
上多大な熱エネルギーを消費し、更には労働環境が悪い
といった諸々の問題を有している。尚、1250℃×3
0分間溶体化して油冷した後、900℃×4時間時効硬
化させて空冷すると、ビッカース硬さHV500(ショ
ア硬さHS66)が得られる熱処理が例示されている
が、鋼材を900℃で熱処理すると熱膨張や熱歪みによ
って寸法精度を著しく低下させる。そのため、この場合
は最終的に切削等の機械加工を必要とするが、硬度が高
いためその加工には困難を究めるのである。また、従来
の熱処理では、2mm以上の硬化深度が得られなかっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が前述
の状況に鑑み、解決しようとするところは、構造用とし
て開発された汎用的で安価な析出硬化型高珪素ステンレ
ス鋼(シリコロイA2)を用いて、従来の耐熱軸受と同
等以上の高温度で長時間の連続使用が可能な耐熱性を有
するとともに、しかも素材のもつ強靱性及び従来の耐食
軸受と同等以上の耐食性を同時に備えた耐熱性且つ耐食
性を有し、更に加工性に優れた転がり軸受及び滑り軸受
を提供する点にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、内輪、外輪、転動体及び保持器からなる転
がり軸受であって、0.05%以下の炭素と、3.0〜
5.0%の珪素と、2%以下のマンガンと、5〜10%
のニッケルと、6〜12%(ただし12%を除く)のク
ロムと、0.2〜1%のモリブデンと、0.5〜3%の
銅と、残部鉄とからなる析出硬化型高珪素二相ステンレ
ス鋼を用いて、少なくとも内輪、外輪を形成し、該内輪
と外輪間に金属製若しくは耐熱合成樹脂製で形成した保
持器で間隔を規制して析出硬化型高珪素二相ステンレス
鋼製若しくはセラミックス製の複数の転動体を配してな
る耐熱性且つ耐食性を有する転がり軸受を構成した。
【0014】そして、前記析出硬化型高珪素二相ステン
レス鋼を、900〜1000℃の温度に所定時間維持し
て急冷し、次いで600〜700℃の温度に所定時間維
持して冷却し、それから950〜1150℃の溶体化温
度に加熱して急冷した状態で、該鋼材から少なくとも内
輪、外輪を加工形成し、前記各部品をその厚さ1cm当
たり少なくとも10分間以上、420〜520℃の温度
に維持して時効硬化させ、内輪と外輪間に保持器で間隔
を規制して複数の転動体を配してなることが好ましい実
施例である。
【0015】更に、前記析出硬化型高珪素二相ステンレ
ス鋼で形成し、時効硬化処理を施した後の少なくとも転
動体の表層部にイオン窒化又はTiC若しくはTiWを
コーティングする表面硬化処理を施してなることがより
好ましい。
【0016】また、内輪と外輪とからなる滑り軸受であ
って、0.05%以下の炭素と、3.0〜5.0%の珪
素と、2%以下のマンガンと、5〜10%のニッケル
と、6〜12%(ただし12%を除く)のクロムと、
0.2〜1%のモリブデンと、0.5〜3%の銅と、残
部鉄とからなる析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼を用
いて、内輪と外輪を形成し、該内輪と外輪を互いに直接
摺接可能に嵌合してなる耐熱性且つ耐食性を有する滑り
軸受を構成した。
【0017】そして、この滑り軸受についても、前記転
がり軸受と同様な時効硬化処理及び表面硬化処理を施す
ことが好ましい。
【0018】
【作用】以上の如き内容からなる本発明の耐熱性且つ耐
食性を有する転がり軸受及び滑り軸受は、従来から公知
の析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼、即ち0.05%
以下の炭素と、3.0〜5.0%の珪素と、2%以下の
マンガンと、5〜10%のニッケルと、6〜12%(た
だし12%を除く)のクロムと、0.2〜1%のモリブ
デンと、0.5〜3%の銅と、残部鉄とからなる析出硬
化型高珪素二相ステンレス鋼を用いて少なくとも内輪と
外輪を形成し、特殊な時効硬化処理によって比較的短時
間で硬化させ、表面硬度をショア硬さHSに換算して6
5〜80まで高め、軸受として要求される表面硬度と強
靱性を備えるとともに、時効硬化温度(420〜520
℃)までの高温度での長時間の連続使用が可能な耐熱性
と素材本来の優れた耐食性とを同時に備えたものであ
る。
【0019】ここで、各元素を用いることの理由及びそ
の配合割合の理由は、前述の特公昭57−17070号
公報に詳しく説明されているが、本発明では特に素材の
原価を下げる目的でクロムの含有量の上限を12%以下
(但し12%は含まず)に設定している。また、その他
の鉄以外の元素の含有量を可及的少なく設定することが
好ましいことは言うまでもない。本発明において、前述
の配合割合の析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼を用い
ることによって、強度と強靱性、耐熱性及び耐食性は保
障されているので、いかにしてその表面硬度を高くし、
硬化深度を深くして軸受として実用化できるかに主眼が
置かれている。しかし、一般的に材料の表面硬度が高く
なると加工が難しくなる欠点があるが、この課題につい
ては本発明で用いる軸受鋼材が析出硬化型であることが
幸いしている。
【0020】表面硬度が高く且つ加工性を高める前述の
課題に対しては、本発明者が長年にわたり蓄積した経験
と繰り返した実験によって、三段階の熱処理を特定の温
度範囲で順次行い、その熱処理の間に機械加工を行うこ
とで解決できることを見出した。即ち、図1に示すよう
に、先ず母材の製鋼工程によって、前述の公知の析出硬
化型高珪素二相ステンレス鋼塊を圧延若しくは鋳造して
最終部品に近い形状の鋼材を形成した後、素鋼を調質す
る第1熱処理工程と、時効硬化のもとになる過飽和固溶
体をつくる第2熱処理工程(溶体化処理)と、所定の部
品形状に機械的に加工する機械加工工程と、その後時効
硬化させる第3熱処理工程とを行うのである。
【0021】前記第1熱処理工程は、900〜1000
℃の温度、好ましくは950℃に所定時間(鋼材の厚さ
1cm当たり少なくとも10分間)維持した後、油相急
冷し、次いで600〜700℃の温度、好ましくは65
0℃に所定時間(鋼材の厚さ1cm当たり少なくとも
1.5時間)維持した後、気相冷却(空冷)し、鋼材を
調質するのである。尚、温度は、温度測定装置の測定誤
差や加熱装置の温度設定誤差により±5%程度の変動が
存在するので、必ずしも前掲の値にはとらわれない。後
述の温度の値についても同様である。
【0022】前記第2熱処理工程は、950〜1150
℃の溶体化温度、好ましくは1050℃前後の温度に加
熱した後、急冷(水冷)するのである。この加熱に要す
る時間は、鋼材が内部まで略均一な温度に昇温するまで
の時間で充分である。この第2熱処理工程によって、鋼
材の表面硬度はショア硬さHSに換算して35〜45に
なる。この状態での表面硬度は、機械加工に最も適して
おり、従って精度が高く且つ表面仕上りに優れた加工が
行える。
【0023】前記第3熱処理工程は、鋼材の厚さ1cm
当たり少なくとも10分間以上、420〜520℃の温
度、好ましくは460〜480℃に維持して時効硬化さ
せてなるのである。この第3熱処理工程に費やす時間を
7時間以内に制限しても、厚さ30cm程度の鋼材を充
分に時効硬化させることが可能である。そして、この第
3熱処理工程を経ると表面硬度はショア硬さHSに換算
して65〜80まで高くなる。ここで、硬度及び硬化深
度は、時効硬化時間に略比例して増すので、必要且つ充
分な時効硬化時間を確保することは当然であるが、実用
的な鋼材厚さに対して、少なくとも第3熱処理工程を1
日の平均労働時間内で行えることは特筆すべき事実であ
り、また表面からの深さ3mmにおける硬度をショア硬
さHSに換算して60以上にすることも可能である。
【0024】このように、析出硬化型高珪素二相ステン
レス鋼材を、前述の第1熱処理工程と第2熱処理工程を
経た後、機械加工工程によって所定の製品形状に機械的
に加工し、最後に第3熱処理工程を行うのである。従っ
て、鋼材に熱変形を生じさせる1000℃近い高温の熱
処理を伴う第1熱処理工程と第2熱処理工程を経た後で
あって、しかも鋼材の表面硬度がショア硬さHSに換算
して35〜45程度の硬さ状態で機械加工を行うので、
加工が容易であり、その加工の後に500℃程度の熱処
理としては低温の熱処理を伴う第3熱処理工程を行うの
で、加工物の熱変形が極めて少なく、高精度且つ高硬度
(表面硬度はショア硬さHSに換算して65〜80)の
軸受を提供できるのである。
【0025】また、転がり軸受については前記析出硬化
型高珪素二相ステンレス鋼で形成し、時効硬化処理を施
した後の少なくとも転動体、また滑り軸受については内
輪と外輪の表層部にイオン窒化又はTiC若しくはTi
Wをコーティングする表面硬化処理を施すことで、更に
表面硬度を高めることが可能である。
【0026】
【実施例】次に、本発明の詳細を実施例に基づき更に説
明する。本発明に用いる析出硬化型高珪素二相ステンレ
ス鋼において、先ず珪素の含有量は実用的見地に基づき
3.0〜5.0%に規定している。炭素含有量は、その
増加により靱性の低下をひき起こすのみならず耐食性の
低下をも招来するので、通常の製鋼工程で充分達成し得
る0.05%以下に規定している。マンガンは、析出硬
化型ステンレス鋼の硬化には大して寄与しないため、ス
テンレス鋼における通常の規格範囲である2%以下に規
定している。モリブデン及び銅は、耐食性を増加させる
目的で添加するが、モリブデンは高価であり且つ強力な
フェライト生成元素であるためその使用を制限して1%
以下に抑制している。銅は、析出硬化元素としてまたオ
ーステナイト生成元素としても作用し、そのフェライト
抑制作用はモリブデンのフェライト生成作用の約1/3
であるから、モリブデンによるファライト生成を抑制す
る目的でモリブデンの3倍量である3%以下に定められ
ている。また、銅は、その増量により熱間加工性を著し
く害するので、上限値は3%に抑えられている。更に、
モリブデン及び銅の下限値は、耐食性を確保するため
に、モリブデン0.2%及び銅0.5%と規定されてい
る。
【0027】そして、上記の炭素、マンガン、銅及びモ
リブデンの組成範囲において、析出硬化型高珪素二相ス
テンレス鋼の特徴を保持し且つ素材コストを最小限に抑
制する目的でニッケルの含有量を5〜10%に設定する
とともに、クロムの含有量を6〜12%(但し12%を
除く)に規定している。ここで、クロムの含有量におい
て12%を除く理由は、前述のシリコロイCのクロムの
含有量が12〜20%であり、シリコロイCと比較して
素材コストを低減するためである。
【0028】次に、実際にサンプルを作製し、熱処理を
行った後の各機械的性質を調べた結果について説明す
る。サンプルは、炭素:0.019%、珪素:3.43
%、マンガン:1.00%、ニッケル:6.45%、ク
ロム:10.68%、モリブデン及び銅を適量、残部鉄
よりなる組成で、直径280mmの円柱形状に鋳造した
ものを用いた(母材の製鋼工程)。先ず、前述のサンプ
ルを920℃の温度に所定時間維持した後、油相急冷
し、次いで660℃の温度に所定時間維持した後、空冷
して調質した(第1熱処理工程)。次に、1050〜1
100℃の温度に加熱した後、油相急冷して溶体化処理
した(第2熱処理工程)。そして、旋盤によって表面を
切削加工し、表面を平滑化するとともに、真円柱となし
た(機械加工工程)。最後に、480℃の温度に6時間
維持して時効硬化させた後、冷却した(第3熱処理工
程)。
【0029】表1は、本発明の軸受に係るサンプルと、
比較材としてSUH660とSUS321との機械的性
質を測定した結果を示し、併せて特公昭57−1707
0号公報に記載された従来の熱処理によるシリコロイA
2の特性と特公昭47−23056号公報に記載された
シリコロイCの特性も記載している。
【0030】
【表1】
【0031】ここで、表1中の本発明に係る試料1にお
いて、上段の熱処理は第1熱処理工程を示し、下段の熱
処理は第2、第3熱処理工程を併せて示し、下段の機械
的性質は、第1〜第3熱処理工程を経た後の測定値であ
る。
【0032】また、時効硬化処理を施した後の硬化深度
については、例えば直径280mmの円柱の表面硬度
が、ショア硬さHSで78にまで高められていることは
表1に示しているが、表面からの深さ4.9mmではH
S71、15.4mmではHS56、20mmではHS
51、30mmではHS53、40mmではHS52、
50mmではHS56、60mmではHS57、70m
mではHS51、80mmではHS50、90mmでは
HS51と実測されている。従って、表面からの深さ3
mmにおける硬度はHS60以上が達成されており、従
来の熱処理では硬化深度が2mm以上にはできない事実
からすると、ここで用いた熱処理による硬化方法によっ
て格段に硬化深度を深くできることが分かる。
【0033】次に、母材の製鋼工程と機械加工工程につ
いて若干説明を加える。母材の製鋼工程については、従
来は炭素の含有量が極端に少ない純鉄が入手し難かった
ため、製鋼工程において炭素の混入を制限すべく真空溶
解で製造していたが、近年は純鉄の入手が容易になった
ため真空溶解炉を使用しなくても良くなった。それによ
り、製鋼工程が格段に簡単になり、圧延、鍛造若しくは
鋳造による製鋼が可能となった。更には、ロストワック
ス法等による精密鋳造が可能となり、精密部品の製造も
容易になった。また、機械加工については、第1、第2
熱処理工程を経た後の硬度が比較的低い(HS35〜4
5)の状態で加工するので、通常のステンレス鋼と同様
に汎用の工作機械、例えば旋盤、ボール盤、フライス盤
等によって切削加工や研削加工が容易に行えるのであ
る。
【0034】そこで、前述の熱処理を施すことを前提と
し、前記組成の析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼を用
いて、転がり軸受又は滑り軸受を製造する。本発明の軸
受は、少なくとも内輪と外輪とを析出硬化型高珪素二相
ステンレス鋼で形成し、他の部品は使用環境に応じて適
宜な耐熱性及び耐食性を有する素材で形成する。特に、
転がり軸受においては、転動体をセラミックス製とする
ことも軸受性能としては好ましいが、セラミックス製の
転動体は高価であり、製品がコスト高となる。また、保
持器は特に強度が要求されないので、高温において若干
強度が低下する素材であっても良く、使用温度に応じて
従来公知の素材、即ち鉄−珪素青銅やAISI430ス
テンレス鋼等の金属製や、フェノール樹脂、ナイロン、
PTFE等の合成樹脂製を用いることができる。勿論、
軸受を構成する全部品を析出硬化型高珪素二相ステンレ
ス鋼で形成することが、耐熱性及び耐食性において最も
優れており、経済的である。
【0035】また、前述の時効硬化処理を施した後、部
品の表層部にイオン窒化又はTiC若しくはTiW又は
SiCをコーティングする表面硬化処理を施すことによ
り、更に表面硬度を高めることが可能であり、この表面
硬化処理と従来公知の各種のものを利用可能である。
【0036】次に、軸受の具体例を簡単に説明する。軸
受の構造としては公知であるが、図2〜図4に示すよう
な高速回転、低荷重に適した転がり軸受と、図5及び図
6に示すような低速回転、高荷重に適した滑り軸受を例
示する。先ず、図2及び図3は、同心状に配した径の異
なる内輪1と外輪2との間に保持器3で等間隔に位置決
めされた状態で複数の転動体4,…を嵌挿したラジアル
軸受を示し、図2は転動体4として玉を用いた玉軸受で
あり、図3は転動体4としてコロを用いたコロ軸受であ
る。また、図4は、同軸状に配した径の略等しい内輪1
と外輪2との間に保持器3で等間隔に位置決めされた状
態で複数の転動体4,…を嵌挿したスラスト軸受を示
し、特に転動体4として玉を用いたスラスト玉軸受であ
る。
【0037】また、図5及び図6に示した滑り軸受は、
低速回転及び高荷重の使用に適したラジアル滑り軸受で
あり、内輪5と外輪6とを互いに摺動可能に嵌合した構
造のもので、内輪5の外周面に凸球面状の摺動面7を形
成し、外輪6の内周面に凹球面状の摺動面8を形成する
とともに、該摺動面8の軸方向一側において前記内輪5
の摺動面7を、外輪6の軸方向に対して内輪5の軸方向
を直交させた状態で遊挿し得る一対の切欠部9,9を直
径部に対向形成したものである。即ち、前記内輪5を外
輪6に嵌挿するには、該内輪5の軸方向を外輪6の軸方
向に対して直交させた状態で、該内輪5の摺動面7の直
径部を前記切欠部9,9から挿通した後、該内輪5を9
0度回転させて、内輪5と外輪6を同心状且つ同軸状と
するのである。この嵌合状態では、内輪5は外輪6に対
して軸方向に抜けることがなく、互いの摺動面7,8が
摺接するのである。本発明の滑り軸受は、前述のラジア
ル滑り軸受に限らず、スラスト滑り軸受にも適用可能で
ある。
【0038】従来の滑り軸受の素材は、軸受合金として
はホワイトメタル、銅−鉛合金、アルミニウム合金、青
銅等が使用され、その他に鋳鉄、鉄系や銅系の焼結合
金、Ni系、Co系、W系の耐熱耐摩耗合金等が使用さ
れている。特に耐熱性を有するものとしては、耐熱耐摩
耗合金が使用されるが、裏金にライニングした2層材料
は、遠心鋳造、フレーム溶射、プラズマ溶射等を用いて
いるが、製造工程が複雑であり、耐食性については不十
分である。尚、セラミックス製のものも存在するが非常
に高価である。それに対して、本発明の滑り軸受は、析
出硬化型高珪素二相ステンレス鋼の単一素材で耐熱性且
つ耐食性を備えたものとなすことが可能である。
【0039】以上に説明した軸受は、本発明を説明する
ために例示したものであり、本発明は前述の軸受構造に
限定されることはなく、種々の構造の軸受に適用するこ
とが可能である。また、本実施例の軸受は回転運動に対
するものであるが、本発明は直線状の運動を支持するた
めのもの、例えば高温、腐食雰囲気で使用するコロ又は
玉型の転がり摺動具や滑り摺動具等の案内装置にも同様
に適用することが可能であることは容易に推測できる。
【0040】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の耐熱性且つ耐食
性を有する転がり軸受及び滑り軸受によれば、構造用と
して開発された汎用的で安価な析出硬化型高珪素ステン
レス鋼(シリコロイA2)を用いて内輪と外輪等の部品
を作成したので、素材のもつ強靱性及び耐食性と耐熱性
とを同時に備えた軸受を提供できるのである。
【0041】特に、析出硬化型高珪素ステンレス鋼で部
品を加工形成し、その後時効硬化処理を施して軸受を製
造することにより、表面硬度が高く且つ硬化深度が深く
なり、従来の軸受と同等以上の高温特性を備え且つ耐食
性にも優れ、しかも加工性に優れているのである。例え
ば、耐熱軸受鋼である高速度鋼に匹敵する耐熱性と、耐
食軸受鋼である14Cr−4Moと同等以上の耐食性と
を同時に備え、しかも加工性及び精度においては、鋼材
に熱変形を生じさせる1000℃近い高温の熱処理を伴
う第1熱処理工程と第2熱処理工程を経た後であって、
しかも鋼材の表面硬度がショア硬さHSに換算して35
〜45程度の硬さ状態で機械加工を行うので、高速度鋼
と比較して格段に優れ、またその加工の後に500℃程
度の低温の熱処理を伴う第3熱処理工程を行うので、加
工物の熱変形が極めて少なく高精度である。特に、時効
硬化温度(420〜520℃)までの高温度での長時間
の連続使用が可能な耐熱性を有することは特筆すべき特
徴である。更に、硫酸、硝酸又は塩素イオンを含む溶液
についての耐食性及び耐応力腐食割れ性は、既に実証済
みであり、耐食性については申し分がないのである。従
って、本発明の析出硬化型高珪素ステンレス鋼を用いた
軸受は、正に理想的な軸受であると言うことができる。
【0042】更に、転がり軸受については前記析出硬化
型高珪素二相ステンレス鋼で形成し、時効硬化処理を施
した後の少なくとも転動体、また滑り軸受については内
輪と外輪の表層部にイオン窒化又はTiC若しくはTi
Wをコーティングする表面硬化処理を施すことで、更に
表面硬度を高めることができ、表面硬度の点についても
従来の軸受と同等以上の特性が得られるのである。
【0043】また、従来から析出硬化型高珪素二相ステ
ンレス鋼が優れた機械的性質を有することが知られてい
たにも係わらず、硬度の点で軸受鋼にやや劣るととも
に、軸受鋼よりも高価であったことから、析出硬化型高
珪素二相ステンレス鋼を用いた軸受に実用的価値を見出
せず、これまで析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼製の
軸受が存在しなかったが、本発明によって特殊な時効高
価処理を施すことで、表面硬度の大幅な向上といった最
後の難関が一掃され、耐熱性及び耐食性がオールセラミ
ックス製の軸受に匹敵し、耐衝撃性及び価格はオールセ
ラミックス製の軸受より優れた軸受を提供できるように
なったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸受の製造方法の工程を示すブロック
図である。
【図2】本発明に係る転がり軸受の例を示したラジアル
玉軸受の一部破断した斜視図である。
【図3】本発明に係る転がり軸受の例を示したラジアル
コロ軸受の一部破断した斜視図である。
【図4】本発明に係る転がり軸受の例を示したスラスト
玉軸受の一部破断した斜視図である。
【図5】本発明に係る滑り軸受の例を示したラジアル滑
り軸受の一部破断した分解斜視図である。
【図6】同じく組立てた状態のラジアル滑り軸受の一部
破断した斜視図である。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 保持器 4 転動体 5 内輪 6 外輪 7 摺動面 8 摺動面 9 切欠部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪、外輪、転動体及び保持器からなる
    転がり軸受であって、0.05%以下の炭素と、3.0
    〜5.0%の珪素と、2%以下のマンガンと、5〜10
    %のニッケルと、6〜12%(ただし12%を除く)の
    クロムと、0.2〜1%のモリブデンと、0.5〜3%
    の銅と、残部鉄とからなる析出硬化型高珪素二相ステン
    レス鋼を用いて、少なくとも内輪、外輪を形成し、該内
    輪と外輪間に金属製若しくは耐熱合成樹脂製で形成した
    保持器で間隔を規制して析出硬化型高珪素二相ステンレ
    ス鋼製若しくはセラミックス製の複数の転動体を配して
    なることを特徴とする耐熱性且つ耐食性を有する転がり
    軸受。
  2. 【請求項2】 前記析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼
    を、900〜1000℃の温度に所定時間維持して急冷
    し、次いで600〜700℃の温度に所定時間維持して
    冷却し、それから950〜1150℃の溶体化温度に加
    熱して急冷した状態で、該鋼材から少なくとも内輪、外
    輪を加工形成し、前記各部品をその厚さ1cm当たり少
    なくとも10分間以上、420〜520℃の温度に維持
    して時効硬化させ、内輪と外輪間に保持器で間隔を規制
    して複数の転動体を配してなる請求項1記載の耐熱性且
    つ耐食性を有する転がり軸受。
  3. 【請求項3】 前記析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼
    で形成し、時効硬化処理を施した後の少なくとも転動体
    の表層部にイオン窒化又はTiC若しくはTiWをコー
    ティングする表面硬化処理を施してなる請求項1又は2
    記載の耐熱性且つ耐食性を有する転がり軸受。
  4. 【請求項4】 内輪と外輪とからなる滑り軸受であっ
    て、0.05%以下の炭素と、3.0〜5.0%の珪素
    と、2%以下のマンガンと、5〜10%のニッケルと、
    6〜12%(ただし12%を除く)のクロムと、0.2
    〜1%のモリブデンと、0.5〜3%の銅と、残部鉄と
    からなる析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼を用いて、
    内輪と外輪を形成し、該内輪と外輪を互いに直接摺接可
    能に嵌合してなることを特徴とする耐熱性且つ耐食性を
    有する滑り軸受。
  5. 【請求項5】 前記析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼
    を、900〜1000℃の温度に所定時間維持して急冷
    し、次いで600〜700℃の温度に所定時間維持して
    冷却し、それから950〜1150℃の溶体化温度に加
    熱して急冷した状態で、該鋼材から内輪と外輪を加工形
    成し、前記各部品をその厚さ1cm当たり少なくとも1
    0分間以上、420〜520℃の温度に維持して時効硬
    化させ、該内輪と外輪を互いに直接摺接可能に嵌合して
    なる請求項4記載の耐熱性且つ耐食性を有する滑り軸
    受。
  6. 【請求項6】 前記析出硬化型高珪素二相ステンレス鋼
    で形成し、時効硬化処理を施した後の内輪と外輪の表層
    部にイオン窒化又はTiC若しくはTiWをコーティン
    グする表面硬化処理を施してなる請求項4又は5記載の
    耐熱性且つ耐食性を有する滑り軸受。
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