JPH0713755Y2 - スロットマシンにおけるゲームメダルの取扱機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はスロットマシンにおけるゲームメダルの取扱機
構に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、スロットマシンは、例えば、１〜３枚の範囲のメ
ダルをメダル投入口から投入し、スタートレバーを操作
して、３個の図柄回胴を回転させ、回転している回胴を
ストップボタンの操作によって停止させたとき、３個の
回胴の図柄が所定関係、即ち、入賞ライン上に揃えば、
入賞メダルが払出されるようになっている。

このスロットマシンでは、射幸心を抑えるため、ゲーム
ごとにメダルを１〜３枚の範囲内でマシンに投入してメ
ダルの投入ごとにゲーム操作をするようになっており、
３枚以上のメダルが投入されると、投入された余剰メダ
ルはゲーム者側に払出されるようになっている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、ゲーム毎にメダルをいちいち手で投入すること
は煩しいばかりか、手が汚れるという難点があり、ま
た、スピーディなゲームを楽しめないという問題もあ
る。

そこで本考案では、ゲームに先立って投入されるメダル
数が３枚以上であってもそれを受入れる一方、従来マシ
ンと同様に、ゲームごとに例えば１〜３枚といった規定
枚数のメダル数をゲームにかけるメダル数として設定す
ると共に、この設定されるメダル数が所定時間を要して
設定されたかどうかをチェックし、上記の投入メダルか
ら減じてゲームを行うことができるようにしたスロット
マシンのメダル取扱機構を提供することを目的とするも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するための本考案の構成は、メダル投入
口から一括的に投入されたメダルを計数すると共に、ゲ
ーム入賞時に払出されるべきメダルを加算計数する計数
手段と、上記メダルを貯留する容器部と、１回のゲーム
にかけるメダル数を各ゲーム毎に所定範囲のメダル数に
よって設定するゲームメダル数の設定手段とを具備した
スロットマシンにおけるゲームメダルの取扱機構に於い
て、前記設定手段に複数ゲームのために各ゲームごとに
設定されるゲームメダルの合計枚数が、予め定めた所定
の合計枚数に一致したときを検出し、この検出信号が予
め任意に設定された時間内に形成されたかどうかを判別
すると共に、前記一致信号が前記設定時間内に形成され
たと判別したときは次のゲームにかけるゲームメダル数
の設定を阻止する一方、前記一致信号が前記設定時間を
越えたところで形成されたと判別したときは当該越えた
時間以後から次のゲームメダル数の設定を可能にすると
共に、その越えた時間以後から前記設定時間の計時を開
始するようにした計時手段を具備する判別部と、上記設
定手段に設定されたメダル数を上記計数手段内のメダル
数から減算する上記計数手段と、上記計数及び計時手段
における内容を表示する表示手段とを設けたことを特徴
とするものである。

〔作用〕

ゲーム用のメダルはそのゲームをする者が借受けたもの
の所定数量を一度に投入することができる。

ゲームにかけるメダルの枚数は、任意に設定される所定
時間において制限される。即ち、ある所定時間内ではあ
る所定枚数のメダルしかゲームにかけられない。

「実施例〕 次に本考案の実施例を図に拠り説明する。

１はスロットマシンにおけるメダル投入口で、この投入
口にはメダルを一枚ごと投入する形式のものと、例えば
メダル50枚を一括投入できるようにしたものとを併設し
た構造、或は、前者だけ、若しくは、他の投入枚数用の
ものがあるが、この投入口１はいずれの構造，形式であ
ってもよい。

２は上記投入口から投入されるメダルが案内されるメダ
ル通路で、この通路２も上記メダル投入口１の形式に合
せ、投入口が併設タイプのものでは投入口の数だけ設け
られる。但し、この場合においては、各通路の先端側を
合流させる形式とすることもある。

３は投入口１から投入されるメダルを貯留する容器とし
てのホッパーで、図示したホッパーは、投入メダルの貯
留と払出メダルの貯留とを併用するタイプとして表わさ
れているが、例えば、メダルの一括投入口が設けられた
マシンにおいては、メダル通路２に一括投入メダル専用
の貯留ホッパ（図示せず）を設ける場合がある。

４は上記メダル通路２に設けた通路メダルセンサで、メ
ダルの通過ごとに通過メダル数に対応した、例えばパル
ス信号を発生し、これを後述するアップ／ダウンカウン
タ５に供給する。

６はメダルを一括投入した場合におけるゲームメダル数
の設定部で、ここでは一例としてメダル数が１枚,2枚,3
枚の３種類のセットボタン6a〜6cが設けられており、各
ボタンの操作に対応したパルス信号を発生する。

７は基準パルス発生器7aのクロックパルスによって任意
のクロックパルスを形成しこれを計数して出力するタイ
マカウンタである。7bはカウンタ７の操作部で、これに
より設定時間の設定，変更を行う。

８はゲームメダル数設定部６から送られて来るゲーム毎
の設定メダル数を表わすパルスを順次カウンタ５に供給
すると共に、そのパルス数の累積値を計数する一方、そ
の計数値が予め設定される所定値に一致するときを検出
してその検出した時間が所定時間内であるかどうかを係
数する一方、その係数値が予め設定される判別する判別
部である。即ち、上記検出時間が所定時間内であるとき
は、残りの時間が所定時間になるまで、設定部６からの
パルス供給を排除し、上記検出時間が所定時間を超える
ときは、改めて、その超えたときから所定時間を開始し
ひきつづき設定部６からのパルスを受入れて計数するこ
とを判別する。

例えば、タイマカウンタ７から時間１分に相当するパル
ス（600パルス）が供給されている間において、設定で
きるメダル数の合計は30枚と規定されているとき、累計
値がメダル30枚分のパルスに達するまでに要した時間が
上記１分以内であれば、残りの時間はゲームメダルの設
定信号をカウンタ５に供給せず、また、上記累計値のメ
ダル30枚分のパルス数に達するまでに要した時間が１分
を超えたときは、その時間を超えたところで、メダル数
の累計パルスとタイマパルスの計数をリセットして更新
するようになっている。

従って、上記の時間１分の間において順次設定されるゲ
ームメダルの数（30枚まで）は、各メダル数の設定ごと
に判別部８を通ってカウンタ５に順次供給され、先に一
括投入されたメダル数の計数値から逐次減算される。こ
こで、上記所定時間は任意に設定，変更可能であること
勿論である。

９はカウンタ５の内容を表わす表示部で、ここでは、一
括投入したメダル数の表示部9a、各ゲーム毎にかけるメ
ダル数の表示部9b、投入メダル数から使用したメダル数
を減じたメダル数の表示部9c、ゲーム数の表示部9d、ゲ
ーム時間表示部9e等を以て構成されている。

10は入賞メダルの払出機構部で、従来マシンでは入賞信
号と対応する払出指令Bnを受けてアクチェータ10aが作
動制御され、払出ダクト10bから所要の入賞メダルを受
皿11に排出するようになっているが、本考案では次の構
成が付加されている。

即ち、上記の払出アクチェータ10aは従来機では入賞信
号bnにより作動させられるが、ここでは切換部10cを設
け、入賞信号Bnがそのアクチェータ10aにそのまま供給
される場合と、この入賞信号Bnが入賞メダル数の信号Cn
として、上述したカウンタ５に供給される場合とを選択
できるようにされている。

上記切換部10cの切換えは、選択部12の操作によりなさ
れる。即ち、選択部12はゲーム毎にメダルを投入するゲ
ーム形式Ａと複数ゲーム分のメダルを予め一括して投入
しておくゲーム形式Ｂとのいずれかをゲーム者が自由に
選択するために設けられたもので、ゲーム形式Ａが選択
されたときは切換部10cは入賞信号Bnにより払出アクチ
ェータ10aが作動される回路側にあり、また、ゲーム形
式Ｂが選択されると切換部10cが入賞信号Bnをメダル枚
数に変えてカウンタ５に供給する回路側におかれるよう
に構成されている。

しかして、先に説明したゲームメダル数の設定部６は、
上記選択部12においてゲーム形式Ｂが選択された場合に
のみ作動させられ、ゲーム形式Ａが選択された場合には
作動されない。

ここでは、ゲーム形式Ｂの選択信号Gbとメダル投入信号
Gmとの論理積信号がゲーム部12aに生じたとき制御部12b
が働いて設定部６が作動可能状態におかれるようにされ
ている。

尚、ゲーム形式Ａが選択されたときは、その旨の信号Ga
とメダル投入信号Gmとにより、ゲーム毎に投入されるメ
ダルが逐次カウンタ５において計数されると共に、累計
され表示部９にその内容が表示される。

13はリセット部で、ゲーム形式Ｂが選択されている場合
において、ゲームの終了や中止をするときにこの部13の
リセットボタン13Aを押すと、カウンタ５にその旨の指
令Gsを供給する。リセット指令Gsを受けたカウンタ５
は、その時点でカウンタ５内に残っているメダル数を払
出し信号Rnとして、払出機構10のアクチェータ10aに供
給し、払出ダクト10bから所要枚数のメダルが受皿11に
払出される。

〔考案の効果〕

このように本考案においては、ゲームに使用したい所要
枚数のメダルを一括して投入できるようにして、ゲーム
毎のメダル投入の煩しさ、手の汚れを解消し、また、一
括投入されたメダルであっても、消費メダル数やゲーム
数を所定時間で管理することにより、射幸心をあおらな
いようにしたので、ゲーム性の高いスロットマシンを健
全に楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案機構の一例のブロック図である。 １…メダル投入口、２…メダル通路、３…メダル貯留ホ
ッパ、４…メダルセンサ、５…カウンタ、６…ゲームメ
ダル数の設定部、７…タイマ、８…判別部、９…表示
部、10…メダル払出機構、11…受皿、12…ゲーム形式の
選択部、13…リセット部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】メダル投入口から一括的に投入されたメダ
   ルを計数すると共に、ゲーム入賞時に払出されるべきメ
   ダルを加算計数する計数手段と、上記メダルを貯留する
   容器部と、１回のゲームにかけるメダル数を各ゲーム毎
   に所定範囲のメダル数によって設定するゲームメダル数
   の設定手段とを具備したスロットマシンにおけるゲーム
   メダルの取扱機構に於いて、前記設定手段に複数ゲーム
   のために各ゲームごとに設定されるゲームメダルの合計
   枚数が、予め定めた所定の合計枚数に一致したときを検
   出し、この検出信号が予め任意に設定された時間内に形
   成されたかどうかを判別すると共に、前記一致信号が前
   記設定時間内に形成されたと判別したときは次のゲーム
   にかけるゲームメダル数の設定を阻止する一方、前記一
   致信号が前記設定時間を越えたところで形成されたと判
   別したときは当該越えた時間以後から次のゲームメダル
   数の設定を可能にすると共に、その越えた時間以後から
   前記設定時間の計時を開始するようにした計時手段を具
   備する判別部と、上記設定手段に設定されたメダル数を
   上記計数手段内のメダル数から減算する上記計数手段
   と、上記計数及び計時手段における内容を表示する表示
   手段とを設けたことを特徴とするスロットマシンにおけ
   るゲームメダルの取扱機構。