JPH07136921A - H形鋼用面研削装置および面研削用研削ヘッド - Google Patents

H形鋼用面研削装置および面研削用研削ヘッド

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JPH07136921A
JPH07136921A JP12737894A JP12737894A JPH07136921A JP H07136921 A JPH07136921 A JP H07136921A JP 12737894 A JP12737894 A JP 12737894A JP 12737894 A JP12737894 A JP 12737894A JP H07136921 A JPH07136921 A JP H07136921A
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JP
Japan
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grinding
heads
section steel
vertical
grindstone
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JP12737894A
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Mitsuo Kondo
光雄 近藤
Tadahiro Sugimoto
忠博 杉本
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Daito Seiki KK
Original Assignee
Daito Seiki KK
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な機構のもとに高能率でH形鋼の任意の
所要面を研削することのできるH形鋼用面研削装置を提
供する。 【構成】 ロ字形フレーム1と、その内側を貫通するよ
う被加工材Mを搬送する送材手段2およびその送材量を
測定する測長手段3と、ロ字形フレーム1の上下の水平
梁部15,16に沿って左右動自在の一対の水平面用研
削ヘッド4a,4b並びに上下各一対の鉛直面用研削ヘ
ッド5a,5bおよび5c,5dと、制御信号に基づき
各研削ヘッドを左右および上下に変位させる研削ヘッド
駆動機構と、あらかじめ入力されたH形鋼の寸法データ
および加工すべき位置データを記憶する記憶手段と、そ
の記憶手段に記憶された内容と測長手段3の出力に基づ
き送材手段2と研削ヘッド駆動機構を制御する制御手段
とを備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はH形鋼の面研削装置に関
し、例えば穿孔によってH形鋼の表裏両面に生じたバリ
等を除去するのに適した面研削装置と、そのような面研
削装置に装着するのに適した面研削用研削ヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、建造物の鉄骨等に用いられるH
形鋼は、所要寸法に切断するとともに、その両端部ある
いはその中間の適宜位置に所定パターンの穿孔を行い、
これに同じパターンの穿孔を施した継目板を当接して各
孔の位置を合わせ、両者を高力ボルトで締めつけること
により、建設現場で組み立てられる。
【0003】ここで、穿孔部分には、一般に穿孔加工に
伴うバリないしはかえりが生ずるため、それらを取り除
かなければならないほか、継目板との摩擦係数を安定さ
せるために、穿孔部分の周辺の面を研削する必要があ
る。
【0004】従来、このような研削作業は、図11に示
すように作業員がディスクサンダーと呼ばれるハンディ
工具を用いて手作業によって行っていた。しかし、この
作業は、埃や騒音のひどい過酷な作業環境のなかで相当
な労力を要するばかりでなく、H形鋼をそのウエブ部を
水平にした通常の定置状態でウエブ部の上面とフランジ
部の外側面および上部内側面しか加工できず、ウエブ部
の下面およびフランジ部の下部内側面を加工するために
はH形鋼を上下反転させる必要が生じ、作業能率が悪
く、また作業の危険性も高いという問題があった。
【0005】そこで本出願人は、このような作業を自動
化すべく、水平ガイドに沿って摺動自在の鉛直コラムを
設け、この鉛直コラムに沿って鉛直方向に摺動自在の上
下2つの支持体を配置するとともに、この各支持体を上
下対称移動および並行移動させる駆動機構を設け、ま
た、この各支持体には、それぞれアーム状の部材を介し
て互いに上下に対向するようにそれぞれディスク砥石用
の砥石ヘッドとその首振り機構、並びにアーム状部材の
伸縮機構を装着することにより、上下に対向配置された
各砥石ヘッドに装着したディスク砥石によって、ローラ
コンベアの上に固定されたH形鋼の上半分および下半分
の面を倣わせて所要部分を研磨するようにした形鋼の面
研磨装置を提案している(特開昭58−114854
号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上の提案
による装置では、砥石ヘッドの首振り機構をはじめとす
る複雑な機構を必要とするとともに、装置が大がかりな
ものとなり、また、各支持体に装着されたアーム状の部
材の両端に砥石ヘッドを装着して合計4個の砥石ヘッド
を設けることでH形鋼の前端部と後端部の加工が可能と
なっているものの、同時に研削工程に携わる砥石は2個
のみであるため能率が悪く、更に、H形鋼の中間部分の
研削ができないという問題がある。
【0007】また、上記の提案に基づく装置では、被加
工面への砥石の接触角度を微妙に調節することがむつか
しいという問題もある。本発明はこのような点に鑑みて
なされたもので、その主たる目的は、従来の提案装置に
比してより簡単でコンパクトな機構のもとに、より高能
率でH形鋼の所要面を研削することができ、しかもH形
鋼の中間部分における穿孔箇所に対してもその両端部分
と同様に研削を行うことのできる、H形鋼の面研削装置
を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、被加工面への
研削工具の接触角度を微妙に調節できるとともに、接触
圧力も簡単に調整して研削を行うことのできる、面研削
用研削ヘッドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のH形鋼の面研削装置は、ロ字形のフレーム
1と、加工すべきH形鋼をロ字形のフレーム1の内側を
貫通するように挟着しつつ長手方向に搬送する送材手段
2と、その送材手段2による送材距離を測定する測長手
段(例えばパルスジェネレータ)3と、ロ字形のフレー
ム1の上下の水平部分に沿ってそれぞれ左右動自在に支
承され、送材手段2に挟着されたH形鋼の水平部分の表
裏両面に対応するように対向配置された一対の水平面用
研削ヘッド4a,4bと、ロ字形のフレーム1の上下の
水平部分に沿ってそれぞれ左右動自在に支承され、送材
手段2に挟着されたH形鋼の鉛直部分の上側および下側
の各内外両面に対応するようにそれぞれ対向配置された
上下各一対の鉛直面用研削ヘッド5a,5bおよび5
c,5dと、制御信号に基づいて各研削ヘッドをそれぞ
れ左右方向および上下方向に変位させる研削ヘッド駆動
機構と、あらかじめ入力されたH形鋼の寸法データおよ
び加工すべき位置データを記憶する記憶手段と、その記
憶手段に記憶された内容と測長手段3の出力に基づき送
材手段並びに研削ヘッド駆動機構を駆動制御する制御手
段を備えたことによって特徴づけられる。
【0010】ここで、ロ字形のフレーム1を、基台20
0上にH形鋼の送材方向に摺動自在に支承し、その方向
にアクチュエータ207により変位を与え得るように構
成して(図11〜図14参照)、加工すべき位置のH型
鋼の位置出し、つまり研削ヘッドとH型鋼の被加工部位
との位置合わせは、送材手段2によるH型鋼の送材と、
基台200上でのロ字形フレーム1の変位とを適宜に使
い分けるように構成すると、H形鋼の送材が大幅に省け
て有利である。
【0011】また、研削ヘッド駆動機構は、水平面用研
削ヘッド対4a,4bの左右方向への移動と、鉛直面用
の各研削ヘッドの左右対5a,5bおよび5c,5dの
上下方向への移動と鉛直面用の各研削ヘッド5a、5
b、5c、5dのうち、右側並びに左側でそれぞれ上下
に位置する対5a、5cおよび5b、5dの各左右方向
への移動については、それぞれの対に共通の一つのアク
チュエータによってそれぞれ一体的に行えるようにする
ことが、構造の簡素化の上で望ましい。
【0012】そして、各研削ヘッド4a,4bおよび5
a,5b,5c,5dとしては、ヒンジ軸Pにより円盤
状研削工具Wが被加工材表面に接近・離隔する方向に回
動自在に支承するとともに、そのヒンジ軸Pを挟んで研
削工具Wの反対側には、研削工具Wを被加工材表面に弾
性的に押圧するためのバネSと、そのバネSの弾性力に
抗して研削ヘッドが回動したことを検知するための検知
手段(リミットスイッチ)とを設けた構成とすることが
好ましい。
【0013】
【作用】H形鋼はロ字形フレーム1の内側に挿入され、
記憶手段に記憶されたデータと測長手段の出力に基づく
送材手段の駆動により、面加工すべき箇所が各研削ヘッ
ドの配設位置に関連した位置に位置決めされる。この状
態で、記憶手段の内容に従って水平面用研削ヘッド4
a,4bと鉛直面用研削ヘッド5a,5bおよび5c,
5dがH形鋼の所要研削部位に接近・当接するよう駆動
され、H形鋼の水平面(ウエブ部)の表裏と、左右の鉛
直面(フランジ部)の上下の内外側面、すなわちH形鋼
の全ての面について、その要部が順次研削される。この
研削動作における各研削工具とH形鋼の被加工部位との
位置合わせは、ひとつの方法として、H形鋼の長手方向
(前後方向)へは送材手段と測長手段によるH形鋼の送
材により、また、それと直交する上下・左右方向へは各
研削ヘッドの移動により行われる。これにより、各研削
ヘッドは2次元の動作のみでよいため、装置の構造が簡
単となる。
【0014】ところで、H形鋼においては、一般に、そ
の長手方向に一様に穿孔されるのではなく、例えば長手
方向両端部と中央部等、所定パターンの孔群を局所的に
穿孔されることが多い。そこで、いまひとつの方法とし
て、各研削ヘッドが装着されたロ字形フレーム1を、基
台200上でH形鋼の送材方向に摺動自在としておき、
加工すべき部位と研削ヘッドとのH形鋼の長手方向への
位置合わせを、例えば穿孔パターン間の移動等、両者の
相対的移動距離が長い場合には送材手段によるH形鋼の
送材によって行う一方、穿孔パターン内での移動等、相
対的移動距離が短い場合にはロ字形フレーム1の移動に
より行うようにして、これらを適宜に使い分けることに
すれば、特に長大なH形鋼の加工に際しては合理的であ
る。
【0015】また、水平面用研削ヘッド対4a,4bの
左右動と、各鉛直面用研削ヘッド対5a,5bおよび5
c,5dの上下動、更には研削ヘッド5aと5c、5b
と5dの左右動は、H形鋼の穿孔接合面の研削というア
イテムについては全く同一の動作を行えばよいため、そ
れぞれ1つのアクチュエータにより一体的に移動させる
ようにすることが、装置がより簡素化されて望ましい。
【0016】更に、円盤状研削工具で研削を行うには、
研削工具の平面全体に同じ強さの力を加えるよりは、先
端部に若干強目の力がかかる方が研削性が高まることが
知られている。このために、各研削ヘッド4a,4bお
よび5a,5b,5c,5dをヒンジ軸Pを中心として
回動自在に支承するとともに、バネSにより円盤状研削
工具Wを被加工材表面に押圧する向きに付勢しておく。
これにより各研削ヘッド4a,4bおよび5a,5b,
5c,5dは、研削工具Wが被加工材表面に当接するこ
とによってバネSの弾性力に抗して回動するから、所定
の回動量のところで信号を発する検知手段によりその回
動を停止して研削を開始するように制御すれば、研削工
具Wは、バネSの押圧力の調整と回動量の検知位置の調
節によって、被加工材表面に所定の強さで、かつ研削工
具の先端部に若干強目の押圧力がかかった状態で研削動
作を行うことになる。
【0017】
【実施例】図1ないし図4は本発明実施例の機構部を表
す図で、図1は正面図、図2は背面図、図3は図2のA
−A矢視図、図4は同じく図3のD−D矢視で示す平面
図である。なお、図1の正面図は図3のB−B矢視によ
り、また、図2の背面図は同じく図3のC−C矢視によ
って示している。
【0018】ロ字形フレーム1は、左右のベース部1
1,12上に水平に固着された下側の水平梁部16と、
その水平梁部16上の左右に設けられた垂直柱部13,
14と、その各垂直柱部13,14に両端が固着された
上側の水平梁部15によって構成されている。このロ字
形フレーム1の前方には、ロ字形フレーム1の左右の垂
直柱部13,14および上側の水平梁部15を取り去っ
たもの、すなわち下側の水平梁部16と同じ構造で、か
つ前後面に取付け物のない前側の水平梁部17が設けら
れている。このロ字形フレーム1の後方と前側の水平梁
部17の前方には、ロ字形フレーム1の内側を貫通する
ように、加工すべきH形鋼(以下、被加工材Mと称す
る)を供給および排出するための電動ローラテーブル1
01および102が配設される。
【0019】ロ字形フレーム1の下側の水平梁部16と
前側の水平梁部17には、被加工材Mを挟着しつつその
長手方向に搬送するための、同一構造の送材機構2,
2′が装着されている。この送材機構2,2′は、モー
タ20の駆動により、直接ないしチェーン28を介して
互いに同じ向きに回転される前後2つの駆動ローラ2
1,22と、この各駆動ローラ21,22にそれぞれ対
向配置された2対の従動ローラ23a,23bおよび2
4a,24bによって構成され、各従動ローラ対23
a,23bおよび24a,24bは、それぞれ、シリン
ダ25および26によって左右方向に移動される移動ジ
ョー23および24に回動自在に支承されている。この
構成により、電動ローラテーブル101を介して供給さ
れた被加工材Mは、シリンダ25または26を伸長させ
ることによって、駆動ローラ21または22と従動ロー
ラ23a,23bまたは24a,24b間で挟着され、
この状態でモータ20を駆動して駆動ローラ21,22
を回動させることにより長手方向に送材されることにな
る。なお、駆動ローラ21,22および従動ローラ23
a,23b,24a,24bの下方には、被加工材Mを
受けるための回動自在のローラ27が配設されている。
【0020】モータ20にはその回転角に応じたパルス
を発生するパルスジェネレータ3が装着されており、こ
のパルスジェネレータ3から出力されるパルス信号は駆
動ロラ21,22の回転量すなわち送材量を示すから、
送材装置2による被加工材Mの送材データとして後述す
る制御部7に採り込まれる。
【0021】送材方向後方側の駆動ローラ21から少し
前方の位置には、被加工材Mの先端を検出するための光
電センサ31が配設されており、この光電センサ31の
出力も制御部7に採り込まれる。
【0022】この実施例では、研削工具として円盤状砥
石を用いる。ロ字形フレーム1には、その上下の水平梁
部15および16に沿ってそれぞれ左右動自在の合計6
個の砥石ヘッド4a,4bおよび5a,5b,5c,5
dが支承されており、このうち4a,4bは上下に対向
して被加工材Mの水平面の表裏をそれぞれ研削するため
の一対の水平面用砥石ヘッドであって、5a,5bおよ
び5c,5dはそれぞれが左右に対向して被加工材Mの
鉛直面の上側および下側の各内外両面をそれぞれ研削す
るための二対の鉛直面用砥石ヘッドである。
【0023】上下の水平梁部15および16には、それ
ぞれの梁部に沿って水平に前後2つのレールユニット4
1,51および42,52が設けられている。そして、
この各レールユニットのうち、41と42にはそれぞれ
1個ずつのスライダ43aと43bが、また、51と5
2にはそれぞれに2個ずつのスライダ53a,53bと
53c,53dが、摺動自在に支承されている。
【0024】水平面用砥石ヘッド4aおよび4bは、こ
のうちの後方側のレールユニット41ないし42に摺動
自在に支承されたスライダ43aないしは43bに対し
てそれぞれ上下動自在のL形アーム44aないし44b
の先端に装着されており、この各砥石ヘッド4aと4b
は、上下に対向した状態で、後述するように共通のアク
チュエータによって同時に左右動される。
【0025】鉛直面用砥石ヘッドのうち、5aと5bの
対は、上側の水平梁部15の前方側のレールユニット5
1に摺動自在に支承されたスライダ53aないし53b
に対してそれぞれ上下動自在の一対の垂直アーム54a
ないし54bの各先端に装着されている。また、5cと
5dの対は、下側の水平梁部16の前方側のレールユニ
ット52に摺動自在に支承されたスライダ53cないし
は53dに対して上下動自在の一対の垂直アーム54c
ないし54dの各先端に装着されている。そして、この
各砥石ヘッド5aと5bおよび5cと5dの各対は、そ
れぞれ、左右に対向した状態で、それぞれの対ごとに共
通のアクチュエータによって同時に上下動される。
【0026】次に、各砥石ヘッドの駆動機構について述
べる。水平面用砥石ヘッド4aと4bの対は、上側の水
平梁部15に取り付けられた一本のシリンダ46によっ
て同時に左右動される。すなわち、上側の水平面用砥石
ヘッド4aをL形アーム44aを介して装着したスライ
ダ43aはシリンダ46のピストンロッドに固着されて
おり、このスライダ43aに、合計6個のプーリ47に
掛け回されたワイヤ48によって、スライダ43bが連
結されている。そしてこのスライダ43bには、L形ア
ーム44bを介して下側の水平面用砥石ヘッド4bが装
着されている。この構成により、シリンダ46の駆動に
よって上側の砥石ヘッド4aが左右動すると同時に、下
側の砥石ヘッド4bもこれと同期して同じ向きに左右動
することになる。また、この各水平面用砥石ヘッド4a
および4bの上下動は、それぞれに対応して上下のスラ
イダ43aおよび43bに取り付けられたシリンダ49
aおよび49bによって個別に行われる。
【0027】上側の鉛直面用砥石ヘッド5aと5bの対
は、上側の一方のスライダ53aに取り付けられたシリ
ンダ56aよって同時に上下動される。すなわち、一方
の鉛直面用砥石ヘッド5aを装着した垂直アーム54a
には水平方向に伸びる丸棒550の根元が固着されてい
るとともに、他方の鉛直面用砥石ヘッド5bを装着した
垂直アーム54bには水平方向の貫通孔が穿たれてお
り、この貫通孔に丸棒550が抜き差し自在に嵌挿され
ている。垂直アーム54aにはシリンダ56aのピスト
ンロッドが固着されており、このシリンダ56aの駆動
によって垂直アーム54aが上下動すると同時に、丸棒
550を介して垂直アーム54bも上下動し、これによ
って鉛直面用砥石ヘッド5aと5bが同時に上下動す
る。
【0028】各鉛直面用砥石ヘッド5aと5bは、上側
の水平梁部15に設けられたシリンダ57aによって同
時に左右動するとともに、スライダ53aに取り付けら
れたシリンダ58aによってその左右の間隔が変化する
ようになっている。すなわち、スライダ53aと53b
にはそれぞれシリンダ58aの本体部とピストンロッド
が固着されおり、シリンダ57aのピストンロッドはス
ライダ53aに固着されているから、このシリンダ57
aの駆動によってスライダ53aが左右動するととも
に、シリンダ58aを駆動しなければスライダ53bも
同時に左右動し、各鉛直面用砥石ヘッド5aと5bは同
時に移動する。また、シリンダ58aの駆動により、ス
ライダ53aと53bの間隔が変化するから、これによ
って鉛直面用砥石ヘッド5aと5bは左右への移動とと
もに間隔も変化することになる。
【0029】下側の鉛直面用砥石ヘッド5cと5dの対
についても、上記と全く同じ構成のもとに、シリンダ5
6cの駆動によって丸棒550を介して鉛直面用砥石ヘ
ッド5cと5dが同時に上下動し、シリンダ57cの駆
動によって鉛直面用砥石ヘッド5cと5dが同時に左右
動し、更に、シリンダ58cの駆動によって鉛直面用砥
石ヘッド5cと5dの間隔が変化するようになってい
る。
【0030】ここで、構成を簡単にするために、下側の
鉛直面用砥石ヘッド5c,5dの対について、水平面用
砥石ヘッド4a,4bの場合に倣って、それぞれにプー
リと滑車を用いて、5aと5c、および5bと5dとを
つなぐことにより、下側の鉛直面用砥石ヘッド5c,5
dのシリンダ57cと58cを省くことができる。
【0031】以上の各シリンダは、それぞれピストンの
前進・後退量に応じたパルス信号を出力するエンコーダ
を内蔵し、かつ、研削行程における原点位置側のストロ
ークエンドにリミットスイッチを備えたシリンダであっ
て、これらの各シリンダのエンコーダからのパルス信号
およびリミットスイッチからの接点信号は、それぞれ後
述する制御部7に採り込まれる。
【0032】さて、各砥石ヘッド4a,4bおよび5
a,5b,5c,5dは、それぞれ円盤状砥石用の電動
工具であって、それぞれのアームへの取り付け構造の詳
細を図5に正面図(A)および平面図(B)で示す。な
お、この取り付け構造は各砥石ヘッドおよびアームにつ
いて共通であるため、図5では、便宜上砥石ヘッドにW
H、アームにAの符号を付して説明する。
【0033】円盤状砥石Wを装着した砥石ヘッドWH
は、アームAに設けられたヒンジ軸Pに対して回動自在
のレバーLの一端側に固着されており、これにより砥石
ヘッドWHは円盤状砥石Wの研削作用面(円盤平面)が
被加工面に対して接近・離隔する方向に回動自在に支承
されていることになる。ヒンジ軸Pを挟んでレバーLの
他端側には、圧縮コイルバネSとリミットスイッチLS
が装着されており、圧縮コイルバネSは、レバーLを介
して砥石Wの研削作用面が被加工面に接近する向きに常
時砥石ヘッドWHを一定の力で弾性的に付勢している。
【0034】砥石Wが被加工面に当接していない状態で
は、図(A)に二点鎖線で示すように、レバーLはリミ
ットスイッチLSから離れた状態となっている。砥石W
の研削作用面が被加工面に当接すると、圧縮コイルバネ
Sの弾性力に抗してレバーLがヒンジ軸Pを中心として
図(A)において反時計回りに回動し、その回動量があ
る量を超えた時点で図(A)に実線で示すようにレバー
LがリミットスイッチLSを押圧して接点信号を出力す
る。
【0035】従って、リミットスイッチLSからの接点
信号が出力する時点は、砥石Wの研削作用面と被加工面
との接触圧力が、圧縮コイルバネSの押圧力とレバーL
に対するリミットスイッチLSの位置関係によって定ま
る所定圧力に達した時点となり、しかも、この時点では
被加工面に対する砥石Wの研削作用面の角度が、レバー
Lに対するリミットスイッチLSの位置によって一意的
に定まることになる。これにより、砥石Wは先端部に若
干強目の押圧力がかかった状態とすることができるの
で、ムリのない、かつ能率のよい研削が行われることに
なる。そして、この各砥石ヘッドに対応配置されたリミ
ットスイッチLSの接点信号は制御部7にに採り込まれ
る。
【0036】図6は、本発明実施例の電気的制御系統の
構成を示すブロック図である。制御部7は、前記したよ
うに、送材機構2,2′を駆動するモータ20に装着さ
れて被加工材Mの送材量に対応したパルス信号を出力す
るパルスジェネレータ3、被加工材Mの端面を検出する
光電センサ31、各砥石ヘッドの駆動用の各シリンダに
内蔵のエンコーダとその原点位置側のストロークエンド
のリミットスイッチ、および各砥石ヘッドの回動量が一
定量に達したときに接点信号を出力する各リミットスイ
ッチLSからの出力を採り込むとともに、装置内の各モ
ータおよびシリンダ等の各アクチュエータに対して、後
述する手順のもとに制御信号を出力する。なお、実際に
は、各シリンダの動作については該当の方向制御弁に対
して、また、各モータについては該当のドライバに対し
て制御信号が供給されるが、ここではその図示を省略し
ている。
【0037】制御部7には、また、メモリ8およびキー
ボード9が接続されており、このキーボード9を介して
被加工材Mの各種寸法データが入力され、その入力デー
タはメモリ8内に記憶される。ここで、各種寸法データ
とは、被加工材MつまりH形鋼の、断面寸法および全
長、並びに研削すべき位置データである。ここで、制御
部7およびメモリ8は、実際にはコンピュータとその周
辺機器を主体として構成されている。
【0038】図7〜9図は制御部7による各部の制御動
作の手順を表すフローチャートで、以下、この図を参照
しつつ本発明実施例の使用方法並びに作用を述べる。な
お、説明が複雑にならないよう、図10に平面図(A)
および側面図(B)を示すように、H形鋼の中央部分に
図示のようなパターンの孔群が穿たれていて、この全て
の孔の周辺の表裏両面を研削する場合について述べる。
両端部に孔群が穿たれている場合も同様の工程となるこ
とは勿論である。
【0039】まず、電動ローラテーブル101をマニュ
アル操作して、被加工材Mを装置内に搬入する(ST
1)。次に、シリンダ25を前進させ、後方側の送材機
構2の従動ローラ23a,23bと駆動ローラ21との
間で被加工材Mの先端を挟着する(ST2)。この状態
で被加工材Mの断面寸法、すなわち幅、高さ、フランジ
厚さ、ウエブ厚さ、全長、並びに研削すべき位置データ
(例えば穿孔箇所等)をキーボード9によって入力する
(ST3)。この入力データはメモリ9内に格納され、
これと同時に全ての研削ヘッドが原点位置に移動して、
自動運転のために待機する(ST4,ST5)。
【0040】この状態で、キーボード9の特定のキーあ
るいは専用に設けられたスタートボタン等を操作するこ
とにより、自動運転のスタート指令を与える(ST
6)。自動運転のスタート指令が与えられると、まずモ
ータ20を駆動して被加工材Mの送材を開始し(ST
7)、やがてその先端が光電センサ31の配設位置を通
過して先端検出信号が到来すると、以後、モータ20に
装着されているパルスジェネレータ3からの出力信号を
測長データとして採り込む(ST8,ST9)。
【0041】その測長データが、あらかじめ設定された
値、すなわち前方側の送材機構2′の従動ローラ24
a,24bと駆動ローラ22の配設位置を被加工材Mの
先端が越える値に達すると、シリンダ26を前進させて
これらのローラ24a,24bと26とで被加工材Mを
挟着し、被加工材Mの送材を続ける(ST10,ST1
1)。
【0042】更に、メモリ8に記憶されている被加工材
Mのフランジ部の穿孔パターンの最も先端に近い第1孔
の位置が鉛直面用砥石ヘッド5aまたは5bの砥石の中
央位置に到達したか否かを測長データにより判別し(S
T12)、到達した時点でモータ20を停止して送材を
停止する(ST13)。
【0043】この状態で、シリンダ56aおよび56c
を駆動して、上下の鉛直面用砥石ヘッド対5a,5bお
よび5c,5dの各砥石の中央位置ないし先端寄りなど
所定の位置と、ウエブ部を挟んで上下のフランジ部の孔
の高さを合致させる(ST14)。ここで、鉛直面用砥
石ヘッド5a〜5dは、その原点位置が送材方向前方か
ら見て例えば右側のフランジ部に対応した位置とされ、
上下の砥石ヘッド対5a,5bおよび5c,5dは、そ
れぞれの原点位置では右側のフランジ部の上限または下
限にあって、それぞれ所定の距離(フランジ部の厚さに
比して十分長い距離)を開けて対向した状態となってい
る。
【0044】さて、以上のように各砥石ヘッドの高さ合
わせを行った後、次に各鉛直面用砥石ヘッド5a〜5d
の各砥石を被加工面に当接させる動作に移行する。この
動作は、まず、シリンダ57aおよび57cを常速で駆
動して、各鉛直面用砥石ヘッドのうち、外側の砥石ヘッ
ド5aおよび5cの砥石の研削作用面を被加工材Mの仮
想輪郭(例えば実際に入力された被加工材Mの輪郭から
10mm程度手前側に設定される)にまで近づけ(ST
15)、その後、上記各シリンダ57aおよび57cを
微速に切り換えて同方向に駆動し、各砥石ヘッド5aお
よび5cに装着されているリミットスイッチLSからの
接点信号の到来によってシリンダ57aおよび57cを
停止する(ST16,ST17)。これにより、各砥石
ヘッド5aおよび5cの砥石の研削作用面は、前記した
ように所定の圧力のもとに、かつ所定の接触角度のもと
に被加工面に当接した状態となる。
【0045】次に、同様な手順のもとに、シリンダ58
aおよび58cを常速で駆動して砥石ヘッド5bおよび
5dの砥石の研削作用面を被加工材Mの仮想輪郭にまで
近づけ(ST18)、その後、シリンダ58aおよび5
8cを微速に切り換えて同方向に駆動し、各砥石ヘッド
5bおよび5dに装着されているリミットスイッチLS
からの接点信号の到来によってシリンダ58aおよび5
8cを停止する(ST19,ST20)。
【0046】以上の動作により全鉛直面用砥石ヘッド5
a〜5dの砥石を被加工材Mの表面に所定圧、所定角度
で当接させた後、各砥石ヘッド5a〜5dのモータを駆
動して砥石を回転させる(ST21)。この状態でモー
タ20を駆動して被加工材Mを微速で送り込む。このと
き、平滑な研削面を得るために、シリンダ56a,56
cにより全鉛直面用砥石ヘッド5a〜5dの砥石に若干
上下動を加える(ST22)。これにより、被加工材M
であるH形鋼の右側のフランジ部の上下の孔の周辺の内
外両面が4個の砥石によって同時に研削されていくこと
になる。パルスジェネレータ3からの測長データとメモ
リ9内のデータに基づき、フランジ部の孔群の最終孔が
砥石ヘッド5a〜5dの砥石の中央位置に到達したこと
を検知すると、被加工材Mの送材を停止するとともに各
砥石ヘッドの回転を止める(ST23,ST24)。そ
の後、シリンダ58a,58cを逆駆動した後、シリン
ダ57a,57cを逆駆動して、各砥石ヘッド5a〜5
dを被加工材mから離隔させる(ST25)。
【0047】以上の一連の動作により、被加工材Mの右
側のフランジ部の上下の穿孔パターンの周辺がその内外
両面にわたって研削されたことになり、次いで左側のフ
ランジ部の研削工程に入る。
【0048】左側のフランジ部の研削工程では、まず、
シリンダ56a,56cを逆駆動して鉛直面用砥石ヘッ
ド5a〜5dを原点位置に復帰させた後、シリンダ57
aおよび57cを駆動して各砥石ヘッド5a,5bおよ
び5c,5dをそれぞれ左側のフランジ部の上方および
下方にまで移動させる(ST26,ST27)。
【0049】その後、右側のフランジ部の研削工程と同
等の手順により、鉛直面用砥石ヘッド5a〜5dによっ
て左側フランジの上下の穿孔パターンの周辺の内外両面
を研削する(ST28)。ただし、この左側フランジの
研削工程の当初においては、被加工材Mの最終孔が各砥
石の中心位置に位置しているため、全鉛直面用砥石ヘッ
ド5a〜5dの砥石をそれぞれ被加工材Mに当接させた
後、被加工材Mを先の工程とは逆向き、つまり後退させ
る向きに微速で送材する。
【0050】左側フランジ部の研削工程を終了した後、
同様にして、各砥石ヘッド5a〜5dを被加工材Mから
離隔させ(ST29)、次いでウエブ部の研削工程に移
る。ウエブ部を研削する水平面用砥石ヘッド4a,4b
も、原点位置はそれぞれ上限または下限にある。ウエブ
部の研削工程では、まず、被加工材Mを前進させる向き
に送材を開始し(ST30)、ウエブ部の前後の孔列の
うち前方側の孔位置が水平面用砥石ヘッド4a,4bの
砥石の中央位置ないし先端寄りなど所定の位置に達した
時点で送材を停止する(ST31,ST32)。このよ
うにして砥石ヘッド4a,4bと被加工材Mの前後方向
の位置合わせを行った後、シリンダ46を駆動して水平
面用砥石ヘッド4a,4bを右側(背面側よりみて左
側)に移動させ、各砥石の中央位置がウエブ部の孔列の
最右端の孔位置に到達した時点で停止することにより、
砥石ヘッド4a,4bと被加工材Mの左右方向の位置合
わせを行う(ST33,ST34,ST35)。
【0051】この状態で、砥石ヘッド4a,4bの被加
工面への接近動作に移行するが、この動作はフランジ部
の研削工程と同様に、まずシリンダ49a,49bを常
速で駆動して砥石ヘッド4a,4bを被加工材Mの仮想
輪郭にまで近づけ(ST36)、その後、各シリンダ4
9a,49bを微速に切り換えて同方向に駆動し(ST
37)、各砥石ヘッド4aおよび4bに装着されている
リミットスイッチLSからの接点信号の到来によってシ
リンダ49aおよび49bを停止する(ST38)。
【0052】この状態で、各砥石ヘッド4a,4bのモ
ータを駆動して砥石を回転させ(ST39)、次いで、
シリンダ46を駆動して砥石ヘッド4a,4bを左方
(背面側よりみて右方)へ微速で移動させる。このと
き、平滑な平面を得るためにモータ20により被加工材
Mに若干前後動を加える(ST40)。砥石ヘッド4
a,4bの砥石の中央位置がウエブ部の孔列中の最左端
の孔位置に到達した時点で、砥石ヘッド4a,4bの移
動を停止すると同時に、被加工材Mを前方に、最初は常
速で、最後は微速で送材する(ST41,ST42,S
T43)。そして、ウエブ部の孔列の後方側の列の孔位
置が砥石ヘッド4a,4bの砥石の中央位置ないし先端
寄りなど所定の位置に達した時点で送材を停止する(S
T44,ST45)。
【0053】同時に、シリンダ46を逆駆動して各砥石
ヘッド4a,4bを右方に微速移動させ、同様にモータ
20により被加工材Mに若干前後動を加えながら、各砥
石ヘッド4a,4bの砥石の中央位置がウエブ部の孔列
中の最右端の孔位置に到達した時点で、砥石ヘッド4
a,4bの移動を停止し(ST46,ST47,ST4
8)、同時にその回転を止める(ST49)。その後、
シリンダ49a,49bを逆駆動して各砥石ヘッド4
a,4bを被加工材Mから離隔させ(ST50)ウエブ
部の研削工程を終了する。
【0054】ウエブ部の研削を終了した後は、全ての砥
石ヘッド4a,4bおよび5a〜5dを原点位置に復帰
させるとともに、被加工材Mを装置外に送り出して工程
を終了する(ST51,ST52)。
【0055】なお、以上の動作例では、H形鋼の中央部
に穿たれた孔群の周辺を研削する場合について述べた
が、H形鋼の先端ないしは後端部に孔群が穿たれている
場合にも、同様な手順の繰り返しによってその近傍の研
削が可能であることは言うまでもない。
【0056】また、フランジ部の上下にそれぞれ2列以
上の孔群が穿たれている場合には、その各列ごとに上記
した例と同様の動作を行うことにより対処できる。とこ
ろで、以上の実施例では、各砥石と被加工材Mの長手方
向への位置合わせを、専ら被加工材Mの送材によって行
ったが、図11〜図14に示すように、各砥石側、すな
わちロ字形フレーム1側を被加工材Mの長手方向に移動
可能として、ロ字形フレーム1の移動と送材との双方を
適宜に使い分けることによって、被加工材Mの長手方向
への位置合わせを行った方が、後述するようにH形鋼の
穿孔の仕方に照らして合理的である。
【0057】図11は本発明の他の実施例の正面図で、
図12はその背面図、図13は図12のA−A矢視図、
図14は図13のB−B矢視で示す平面図である。この
例では、左右の垂直柱部13と14および上下の水平梁
部15と16を有する、先の例と同様なロ字形フレーム
1が、基台200に対して被加工材Mの送材方向に沿っ
て摺動自在に支承されており、モータ207の駆動によ
って移動可能となっている点に特徴がある。
【0058】すなわち、基台200は、先の例における
ロ字形フレーム1からベース部11,12を取り去った
ロ字形フレーム1の外側を囲む形の平面ロ字形構造であ
り、その左右のベース部201,202の内面に、それ
ぞれ前後方向(送材方向)に沿って伸びるレールユニッ
ト201a,202aが設けられている。また、前後の
ベース部203および204には、それぞれ先の例と同
様な前後の送材機構2および2′が配設されている。
【0059】ロ字形フレーム1は、先の例と全く同様の
水平面用砥石ヘッド4a,4b、鉛直面用砥石ヘッド5
a〜5d、並びにこれらの駆動機構を備えているととも
に、その左右の垂直柱部13,14の下寄りの位置に、
それぞれレールユニット201a,202aによって摺
動自在に支承されるブラケット205,206が取り付
けられている。基台200の後側のベース部203には
モータ207が設けられ、モータ207からはレールユ
ニット202aに沿ってネジ軸208が伸び、そのネジ
軸208に螺合するネジメタル209がロ字形フレーム
1の右側のブラケット206に固着されている。
【0060】このような構成により、モータ207を駆
動することによって、ロ字形フレーム1は基台200上
を前後方向(送材方向)に移動する。そして、この実施
例では、先の例と同様の制御部7により、図7〜図9に
例示したフローチャートに従って各部が制御されるが、
被加工材Mの所要加工部位と各砥石との位置合わせ動作
に際しては、このロ字形フレーム1の移動と、被加工材
Mの送材とが併用される。
【0061】すなわち、H形鋼には、通常、その両端部
および中間部等に所定パターンの孔群が局所的に穿孔さ
れるが、制御部7は、各砥石と被加工材Mの所要加工部
位との位置合わせを行う場合、これら両者を相対的に長
距離にわたって移動させる必要のある、穿孔パターン間
の移動に際しては被加工材Mの送材を、また、穿孔パタ
ーン内の移動のような比較的短距離の移動に際してはロ
字形フレーム1の移動を、それぞれ選択する。具体的に
は、図7〜図9のフローチャートにおいて、ST22、
ST30、ST40、ST42、ST43およびST4
6における送材に代えて、ロ字形フレーム1の移動を採
用する。
【0062】この実施例によると、被加工材Mの送材動
作が最小限に抑えられるので、送材誤差の累積の心配が
なく、特にイナーシャの大きい大型のH形鋼に対して有
利である。
【0063】なお、以上の各実施例では、垂直面用砥石
ヘッドを上下に一対ずつ設けた例を示したが、全く同様
な構成のものを上下に各二対ずつ設け、例えば加工すべ
きH形鋼の寸法データの入力結果に基づき、左右のフラ
ンジ間の寸法が所定寸法以上の場合に限り、左右のフラ
ンジ部を同時に研削するように構成することもできる。
【0064】また、以上の各実施例では、研削工具とし
て円盤状砥石を用いたが、カップ状砥石あるいは同様形
状の刃物を用いてもよい。更に、図5に示した砥石ヘッ
ドは、以上の各実施例の面研削装置のみならず、少なく
とも砥石ヘッドを被加工面に接近させる向きの送り機構
を備えた任意の面研削装置に対しても適用することがで
きる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ロ字形のフレームの内側を貫通するようにH形鋼を搬送
する送材手段とその送材量を測定する測長手段を設け、
そのロ字形フレームの上下の水平梁部には、H形鋼の水
平面(ウエブ部)の表裏面をそれぞれ研削するための一
対の水平面用の研削ヘッドと、H形鋼の鉛直面(フラン
ジ部)の上側および下側の部分の各内外面を研削するた
めの各一対の鉛直面用の研削ヘッドをそれぞれ左右動自
在に支承し、これらを制御信号に基づいて動作する研削
ヘッド駆動機構によって左右方向および上下方向に変位
させ得るよう構成するとともに、あらかじめ入力された
H形鋼の寸法データおよび加工すべき位置データを記憶
する記憶手段と、その記憶手段に記憶された内容と測長
手段の出力に基づいて送材手段並びに研削ヘッド駆動機
構を駆動制御する制御手段を設けた構成としているの
で、H形鋼の全長にわたるいずれの位置でも全く同様に
研削が可能であり、しかも、研削動作における各研削工
具とH形鋼の被加工部位との位置合わせは、H形鋼の長
手方向の送材と、それに直交する上下左右方向への研削
ヘッドの2次元動作によって分担しているから、複雑な
機構が不要となって装置の構造が簡単となる。
【0066】また、H形鋼のフランジ部はウエブ部を挟
んで上側および下側が合計4個の研削工具によって同時
に研削されるため、従来の提案装置に比してより高能率
で加工することが可能となった。
【0067】ここで、上記した各駆動系に加えて、各研
削ヘッドが装着されるロ字形フレームを基台に対して送
材方向に摺動自在に支承し、アクチュエータによって移
動させ得るように構成して、各研削工具と被加工部位と
のH形鋼長手方向の位置合わせを、H形鋼の送材とロ字
形フレームの移動とを適宜に使い分けて行うように制御
すると、H形鋼の送材が大幅に省かれるので、送材誤差
の解消等の点でより有利である。
【0068】また、水平面用研削ヘッド対の左右動と、
鉛直面用各研削ヘッドの左右対の上下動、更には、鉛直
面用各研削ヘッドの右側分および左側分についての上下
対の左右動を、それぞれ1つのアクチュエータにより一
体的に移動させるようにすれば、構造がより簡素化され
る。
【0069】更に、円盤状研削工具を装着した各研削ヘ
ッドを、ヒンジ軸を中心として回動自在に支承するとと
もにバネにより研削工具を被加工材表面に押圧する向き
に付勢し、研削工具の被加工材表面への当接によりバネ
の弾性力に抗して研削ヘッドが所定量だけ回動したとこ
ろで信号を発するように構成し、研削ヘッドが所定の回
動量のところで研削を開始するようにしておくことによ
り、各研削工具は、被加工材表面に所定の強さで、かつ
先端部に若干強目の押圧力がかかった状態で研削動作を
行うことになり、研削工具を常に良好な研削性のもとに
使用することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の正面図
【図2】同じく背面図
【図3】図2のA−A矢視図
【図4】図3のD−D矢視で示す平面図
【図5】本発明実施例の各砥石ヘッドのアームへの取り
付け構造の詳細を示す正面図(A)および平面図(B)
【図6】本発明実施例の電気的制御系統の構成を示すブ
ロック図
【図7】本発明実施例の制御部7による各部の制御動作
の手順を表すフローチャート(その1)
【図8】同じく制御部7による各部の制御動作の手順を
表すフローチャート(その2)
【図9】同じく制御部7による各部の制御動作の手順を
表すフローチャート(その3)
【図10】図7〜図9のフローチャートで加工するH形
鋼の穿孔パターンの例を示す平面図(A)および側面図
(B)
【図11】本発明の他の実施例の正面図
【図12】同じく背面図
【図13】図12のA−A矢視図
【図14】図13のB−B矢視で示す平面図
【図15】従来の手作業によるH形鋼の面研削作業の説
明図
【符号の説明】
1 ロ字形フレーム 13,14 垂直柱部 15,16,17 水平梁部 2,2′ 送材機構 20 モータ 3 パルスジェネレータ 31 光電センサ 4a,4b 水平面用の研削ヘッド(砥石ヘッド) 5a,5b,5c,5d 鉛直面用の研削ヘッド(砥石
ヘッド) 7 制御部 8 メモリ 9 キーボード M 被加工材 WH 砥石ヘッド W 砥石 P ヒンジ軸 L レバー LS リミットスイッチ S 圧縮コイルバネ 200 基台 201a,202a レールユニット 205,206 ブラケット 207 モータ 208 ネジ軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼の表面の要部を研削するための装
    置であって、ロ字形のフレームと、加工すべきH形鋼を
    上記ロ字形のフレームの内側を貫通するように挟着しつ
    つ長手方向に搬送する送材手段と、その送材手段による
    送材距離を測定する測長手段と、上記ロ字形のフレーム
    の上下の水平部分に沿ってそれぞれ左右動自在に支承さ
    れ、上記送材手段に挟着されたH形鋼の水平部分の表裏
    両面に対応するように対向配置された一対の水平面用研
    削ヘッドと、上記ロ字形のフレーム上下の水平部分に沿
    ってそれぞれ左右動自在に支承され、上記送材手段に挟
    着されたH形鋼の鉛直部分の上側および下側の各内外両
    面に対応するようにそれぞれ対向配置された上下各一対
    の鉛直面用研削ヘッドと、制御信号に基づいて上記各研
    削ヘッドをそれぞれ左右方向および上下方向に変位させ
    る研削ヘッド駆動機構と、あらかじめ入力されたH形鋼
    の寸法データおよび加工すべき位置データを記憶する記
    憶手段と、その記憶手段に記憶された内容と上記測長手
    段の出力に基づき上記送材手段並びに研削ヘッド駆動機
    構を駆動制御する制御手段を備えたことを特徴とするH
    形鋼用面研削装置。
  2. 【請求項2】 上記ロ字形のフレームが、基台に対して
    上記送材手段による送材方向に摺動自在に支承され、か
    つ、その方向にアクチュエータにより変位が与えられる
    ように構成されているとともに、上記制御手段は、上記
    記憶手段の内容に基づく加工すべき位置のH形鋼の長手
    方向の位置出しを、あらかじめ設定された手順に従って
    上記送材手段によるH形鋼の送材と、上記ロ字形のフレ
    ームの変位との双方を使い分けるように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼用面研削装
    置。
  3. 【請求項3】 上記研削ヘッド駆動機構が、上記水平面
    用研削ヘッド対の上記左右方向への移動と、上記鉛直面
    用の上下の各研削ヘッド左右対の上下方向への移動、お
    よび上記鉛直面用の各研削ヘッドのうち、右側並びに左
    側でそれぞれ上下に位置する対の各左右方向への移動の
    少なくとも一つについて、それぞれの対に共通の一つの
    アクチュエータによってそれぞれ一体的に行うように構
    成されていることを特徴とする、請求項1または2に記
    載のH形鋼用面研削装置。
  4. 【請求項4】 円盤状研削工具を装着し、かつ、被加工
    材に対する送り機構を備えた研削装置に取り付けられた
    状態で、被加工材の表面に円盤状研削工具の平面を押し
    つけることによってその表面を研削するための研削ヘッ
    ドであって、ヒンジ軸により研削工具が被加工材表面に
    接近・離隔する方向に回動自在に支承されているととも
    に、そのヒンジ軸を挟んで研削工具の反対側には、研削
    工具を被加工材表面側に弾性的に付勢するためのバネ
    と、そのバネの弾性力に抗して研削ヘッドが回動したこ
    とを検知するための検知手段とが設けられていることを
    特徴とする面研削用研削ヘッド。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001079739A (ja) * 1999-09-10 2001-03-27 Daito Seiki Kk H形鋼用面研削装置
JP2002254279A (ja) * 2001-02-27 2002-09-10 Daito Seiki Kk H形鋼用面研削装置
JP2009202271A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Jfe Steel Corp 耳状突起物除去装置
CN113858001A (zh) * 2021-10-14 2021-12-31 福州天瑞线锯科技有限公司 一种磨削方法

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