JPH07136778A - 製管溶接用ガスシールド装置 - Google Patents

製管溶接用ガスシールド装置

Info

Publication number
JPH07136778A
JPH07136778A JP31251293A JP31251293A JPH07136778A JP H07136778 A JPH07136778 A JP H07136778A JP 31251293 A JP31251293 A JP 31251293A JP 31251293 A JP31251293 A JP 31251293A JP H07136778 A JPH07136778 A JP H07136778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
open pipe
shield
pipe
impeder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31251293A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Hikita
敏博 疋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP31251293A priority Critical patent/JPH07136778A/ja
Publication of JPH07136778A publication Critical patent/JPH07136778A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールドボックス内への大気の侵入とシール
ド雰囲気の劣化を防止する。 【構成】 オープンパイプ2外径より大きな内径を有
し、かつ多数のガス噴出口3を有する内筒4と、複数個
のガス供給口5a、5b、5cを有し、高周波ワークコ
イル6に連接する外筒7とからなり、前記内筒4と外筒
7との間にシールドガスを通流する構造の二重管からな
るシールドボックス1と、該シールドボックス1の内筒
4に接続したスクイズロール9側にV接合点10を覆う
ように設けたフード8と、該フード8にV接合点10に
対向する不活性ガス噴出ノズル11を備えた製管溶接用
ガスシールド装置において、オープンパイプ2エッジ部
内面側とインピーダ12のギャップLを10mm以下と
する。 【効果】 電縫溶接におけるペネトレータを皆無とでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高周波溶接により金
属管を接合して電縫鋼管を製造するに際し、接合面を非
酸化性気体で包囲するガスシールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ストレートシーム製管溶接方法には、サ
ブマージアーク溶接法、プラズマ溶接法、TIG溶接
法、高周波電縫溶接法があり、このうち、高周波電縫溶
接法は製管溶接プロセスの中で最も高能率なプロセスで
広く一般に使用されている。高周波電縫溶接法による金
属管の接合は、金属管の接合面が溶接衝合点を頂点とす
るV字形を形成するように素材の帯鋼を一群の成形ロー
ルによって円弧状に連続成形してオープンパイプとなし
たのち、成形後の両エッジ部を電流によるジュール熱で
集中的に加熱し、溶接温度に到達した衝合部をスクイズ
ロールによって圧接して達成される。
【0003】上記高周波電縫溶接法の問題点は、ペネト
レータで代表される酸化物欠陥で、この欠陥は大気によ
る高温酸化が主たる原因である。この対策としては、従
来から溶接部を窒素ガス、アルゴンガス等の非酸化性ガ
スでシールドする方法が採用されている。このシールド
方法としては、大別してボックスによる全体被包式(特
開昭52−21237号公報等)と局部式(実開昭56
−23289号公報、実公昭56−27983号公報
等)があり、いずれもスクイズロールや被溶接管とシー
ルド装置との摺動部をスポンジ、ゴム等の弾性体でシー
ルする方式が取られている。
【0004】図6は一般に使用されているボックス型の
シールド装置の一例を示すもので、31はシールドボッ
クス、32はシールド材、33は非酸化性ガス供給口、
34は高周波ワークコイル、35はスクイズロール、3
6はインピーダ、37は被溶接管である。このシールド
装置は、シールドボックス31内の非酸化性ガス雰囲気
中に大気が侵入するのを防止するため、シールドボック
ス31と被溶接管37との間をそれぞれシールド材32
によってシールする構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示すよ
うなシールド方法では、被溶接管37との摺動によりシ
ールド材32が摩耗し易く、特に被溶接管37入側のシ
ールド材32が消耗すると、その隙間から大気が侵入し
てシールド雰囲気が極端に悪化する。このため、摺動部
のシールド材は、定期的に交換する必要があり、それに
伴う停機、補修により稼働率の大幅低下を余儀なくされ
るという問題がある。また、電縫溶接のように高速で被
溶接管が移動する場合には、管表面に付着している吸着
大気が問題となる。すなわち、管表面に付着している吸
着大気は、シールド材等の機械的手段では完全に除去す
ることができないため、シールドボックス内へ侵入して
僅かではあるがシールド雰囲気を劣化させるという問題
がある。
【0006】この発明の目的は、上記従来の問題点を解
消するため、シールドボックス内への大気の侵入とシー
ルド雰囲気の劣化を防止できる製管溶接用ガスシールド
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は、先にオープ
ンパイプ外径より大きい内径を有し、かつ多数のガス噴
出口を有する内筒と、複数のガス供給口を有し高周波ワ
ークコイルに隣接する外筒からなり、前記内筒と外筒と
の間にシールドガスを通流する構造となした二重管で構
成したシールドボックスと、該シールドボックスの内筒
に接続しスクイズロール側にV接合点を覆うように設け
たフードと、該フードにV接合点に対向する不活性ガス
噴出ノズルを備えた製管溶接用ガスシールド装置を考案
し、既に実用新案登録出願(実願平4−18955号)
している。この実願平4−18955号の考案は、従来
のガスシールド装置に比較し、シールドボックス内への
大気の侵入を大幅に低減できるが、オープンパイプエッ
ジ部内面側を十分にシールできず、酸素濃度が高くなっ
てペネトレータ数が増加するという問題があることが判
明した。
【0008】本発明者らは、さらに種々試験研究を重ね
た結果、実願平4−18955号の考案の製管溶接用ガ
スシールド装置において、オープンパイプエッジ部内面
とインピーダのギャップを10mm以下とすることによ
って、シールドボックスの内筒のガス噴出口から噴出し
たシールドガスは、オープンパイプの隙間から内部に噴
出してインピーダにより向きが反転し、オープンパイプ
エッジ部内面に吹付けられ、オープンパイプエッジ部内
面側を十分にシールできることを確認し、この発明に到
達した。
【0009】すなわちこの発明は、オープンパイプ外径
より大きな内径を有し、かつ多数のガス噴出口を有する
内筒と、複数個のガス供給口を有し、高周波ワークコイ
ルに連接する外筒とからなり、前記内筒と外筒との間に
シールドガスを通流する構造の二重管からなるシールド
ボックスと、該シールドボックスの内筒に接続したスク
イズロール側にV接合点を覆うように設けたフードと、
該フードにV接合点に対向する不活性ガス噴出ノズルを
備えた製管溶接用ガスシールド装置において、オープン
パイプエッジ部内面側とインピーダのギャップを10m
m以下とすることを特徴とする製管溶接用ガスシールド
装置である。
【0010】
【作用】この発明においては、オープンパイプ外径より
大きな内径を有し、かつ多数のガス噴出口を有する内筒
と、複数個のガス供給口を有し、高周波ワークコイルに
連接する外筒とからなり、前記内筒と外筒との間にシー
ルドガスを通流する構造の二重管からなるシールドボッ
クスと、該シールドボックスの内筒に接続したスクイズ
ロール側にV接合点を覆うように設けたフードと、該フ
ードにV接合点に対向する不活性ガス噴出ノズルを備え
た製管溶接用ガスシールド装置において、オープンパイ
プエッジ部内面側とインピーダのギャップを10mm以
下としたことによって、シールドボックスの内筒のガス
噴出口から噴出したシールドガスは、オープンパイプの
外表面に沿って前方、後方およびオープンパイプの内面
側に流出し、後方、すなわち成形ロール側に流出するガ
ス流によりオープンパイプの内外面に付着している大気
を除去し、V接合点近傍への大気の侵入が防止される。
また、前方、すなわちスクイズロール側へ流出するガス
は、V接合点を覆うように設けたフードにより拡散する
ことなく、シールドボックスの端面およびV接合点をシ
ールドすると共に、該フードに設けたガス噴出ノズルか
ら噴出するガスによりV接合点のシールドがより確実な
ものとなる。さらに、オープンパイプの内面側に流出す
るガスは、インピーダにより向きが反転し、オープンパ
イプエッジ部内面に吹付けられ、オープンパイプエッジ
部内面側の付着空気が排除され十分にシールすることが
できる。
【0011】この発明においてオープンパイプエッジ部
内面側とインピーダのギャップを10mm以下としたの
は、ギャップが10mmを超えるとオープンパイプエッ
ジ部内面側を十分にシールができず、空気の巻込み防止
が十分でなく、酸素濃度が高くなってペネトレータ数が
増加するためである。
【0012】
【実施例】以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図
1ないし図5に基づいて説明する。図1はこの発明に係
る製管溶接用ガスシールド装置の好適な装置構成を示す
縦断面図、図2は図1のA−A線上の縦断正面図、図3
は図1のB−B線上の縦断正面図、図4は酸素濃度とペ
ネトレータ数との関係を示すグラフ、図5はオープンパ
イプエッジ部内面側とインピーダのギャップLと酸素濃
度の一例を示すグラフである。図1ないし図3におい
て、1はオープンパイプ2外径より大きな内径を有し、
かつ多数のガス噴出口3を有する内筒4と、複数個のガ
ス供給口5a、5b、5cを有し、高周波ワークコイル
6に隣接する外筒7とからなり、前記内筒4と外筒7と
の間にシールドガスを通流する構造の二重管からなるシ
ールドボックスである。8は該シールドボックス1の内
筒4に接続しスクイズロール9側にV接合点10を覆う
ように設けたフード、11は該フード8にV接合点10
に対向する不活性ガス噴出ノズルである。12はインピ
ーダで、オープンパイプ2のエッジ部内面側とインピー
ダ12とのギャップLは10mm以下となるよう構成さ
れている。
【0013】上記のとおり構成したことによって、複数
個のガス供給口5a、5b、5cから内筒4と外筒7と
の間に吹込まれたシールドガスは、内筒4に設けた多数
のガス噴出口3からオープンパイプ2との間に噴出し、
オープンパイプ2に沿って成形ロール側、スクイズロー
ル9側およびオープンパイプ2のエッジ間から流出す
る。オープンパイプ2のエッジ間から流入したガスは、
オープンパイプ2のエッジ部内面側とインピーダ12と
のギャップLが10mm以下であるから、インピーダ1
2に衝突し、反転してオープンパイプ2のエッジ部内面
側に衝突したのち、オープンパイプ2とインピーダ12
との間を通り、管軸方向に流れて成形ロール側、スクイ
ズロール9側に流出する。このうち、成形ロール側に流
れるガス流は、オープンパイプ2の内外面に付着してい
る大気層を除去し、V接合点10近傍への大気の侵入を
防止する。また、V接合点10側は、スクイズロール9
側へ流出するガスと、不活性ガス噴出ノズル11から噴
出する不活性ガスによって、シールドボックス1の端面
およびV接合点10がシールドされる。さらに、オープ
ンパイプ2のエッジ間から流入してインピーダ12に衝
突し、反転してオープンパイプ2のエッジ部内面側に衝
突したガス流は、オープンパイプ2のエッジ部内面側に
付着した大気層を除去し、V接合点10近傍への大気の
侵入を防止する。
【0014】上記製管溶接用ガスシールド装置を使用
し、1%Cr、0.2%Mo鋼の帯鋼を用いて外径3
4.0mm、肉厚1.6mmの電縫鋼管を製管した。そ
の場合におけるシールドボックス内酸素濃度とペネトレ
ータ数との関係を調査した。その結果を図4に示す。ま
た、外径50.8mm、肉厚3.5mmおよび外径10
1.6mm、肉厚4.0mmの電縫鋼管を製管するに際
し、オープンパイプのエッジ部内面側とインピーダとの
ギャップLを2.5〜20mmに変化させ、ギャップL
とシールドボックス内酸素濃度との関係を測定した。そ
の結果を図5に示す。なお、図5中のCは外径101.
6mm、Dは外径50.8mmの電縫鋼管を製管した場
合を示す。また、シールドガスとしては窒素ガスを用い
た。
【0015】図4に示すとおり、ペネトレータ数は、シ
ールドボックス内酸素濃度が0.2%以下の範囲であれ
ば皆無であるが、シールドボックス内酸素濃度が0.2
%を超えるとペネトレータ数が急激に多くなっている。
また、図5に示すとおり、オープンパイプのエッジ部内
面側とインピーダとのギャップLを10mm以下とする
ことによって、シールドボックス内酸素濃度を0.2%
以下に保持することが可能となり、電縫溶接におけるペ
ネトレータを皆無とすることができる。
【0016】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
オープンパイプのV接合点をより安定してシールできる
と共に、オープンパイプのエッジ部内面側の付着大気層
を完全に除去でき、電縫溶接におけるペネトレータを皆
無とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る製管溶接用ガスシールド装置の
好適な装置構成を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線上の縦断正面図である。
【図3】図1のB−B線上の縦断正面図である。
【図4】実施例における酸素濃度とペネトレータ数との
関係を示すグラフである。
【図5】実施例におけるオープンパイプエッジ部内面側
とインピーダのギャップLと酸素濃度の一例を示すグラ
フである。
【図6】従来の製管溶接用ガスシールド装置の一例を示
す縦断側面図である。
【符号の説明】
1、31 シールドボックス 2 オープンパイプ 3 ガス噴出口 4 内筒 5a、5b、5c、33 ガス供給口 6、34 ワークコイル 7 外筒 8 フード 9、35 スクイズロール 10 V接合点 11 不活性ガス噴出ノズル 12、36 インピーダ L ギャップ 32 シールド材 37 被溶接管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オープンパイプ外径より大きな内径を有
    し、かつ多数のガス噴出口を有する内筒と、複数個のガ
    ス供給口を有し、高周波ワークコイルに連接する外筒と
    からなり、前記内筒と外筒との間にシールドガスを通流
    する構造の二重管からなるシールドボックスと、該シー
    ルドボックスの内筒に接続したスクイズロール側にV接
    合点を覆うように設けたフードと、該フードにV接合点
    に対向する不活性ガス噴出ノズルを備えた製管溶接用ガ
    スシールド装置において、オープンパイプエッジ部内面
    側とインピーダのギャップを10mm以下とすることを
    特徴とする製管溶接用ガスシールド装置。
JP31251293A 1993-11-17 1993-11-17 製管溶接用ガスシールド装置 Pending JPH07136778A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31251293A JPH07136778A (ja) 1993-11-17 1993-11-17 製管溶接用ガスシールド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31251293A JPH07136778A (ja) 1993-11-17 1993-11-17 製管溶接用ガスシールド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07136778A true JPH07136778A (ja) 1995-05-30

Family

ID=18030117

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31251293A Pending JPH07136778A (ja) 1993-11-17 1993-11-17 製管溶接用ガスシールド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07136778A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111872520A (zh) 一种钛合金对接熔化极惰性气体保护焊接装置及焊接工艺
US5152453A (en) Laminar barrier inerting for leading and/or trailing shield in welding application
US6538234B2 (en) Gas shielded arc welding method
CN105195875A (zh) 锁孔效应tig深熔焊焊枪
JPH07136778A (ja) 製管溶接用ガスシールド装置
US6060678A (en) Gas shield strip clad welding system
JP3327514B2 (ja) 電縫鋼管のガスシールド溶接装置
JP3947615B2 (ja) 電縫管製造時のシール方法
JPH0651236B2 (ja) 製管溶接用ガスシールド装置
JPH0513678U (ja) 製管溶接用ガスシールド装置
JPH0592279A (ja) 製管溶接用ガスシールド方法
JPH0570775U (ja) 製管溶接用ガスシールド装置
JPH0686023B2 (ja) 製管溶接用ガスシールド方法
JP3348989B2 (ja) 電縫鋼管のガスシールド溶接装置
US5257732A (en) Laminar barrier inert fluid shield apparatus
JPS59153581A (ja) ガスシ−ルドア−ク溶接装置
JP2001179456A (ja) 狭開先溶接用ガスシールドアーク溶接トーチ
JPS60115370A (ja) 粉末肉盛溶接方法
JPH044993A (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JPS63273576A (ja) 製管溶接用ガスシ−ルド装置
JPH0976094A (ja) 造管溶接における溶接部のガスシールド方法
JP2522295B2 (ja) 電縫管の製造装置
JPH0313278A (ja) 製管溶接用ガスシールド装置
JPH0550248A (ja) 活性金属のシールドガス溶接方法
JPH03128174A (ja) 電縫管の溶接方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021002