JPH07136142A - 心電波検出装置 - Google Patents

心電波検出装置

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JPH07136142A
JPH07136142A JP5307233A JP30723393A JPH07136142A JP H07136142 A JPH07136142 A JP H07136142A JP 5307233 A JP5307233 A JP 5307233A JP 30723393 A JP30723393 A JP 30723393A JP H07136142 A JPH07136142 A JP H07136142A
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成敏 南
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Abstract

(57)【要約】 【目的】心電波を検出する電極の異常を検出して、正確
な心電波を検出できる心電波検出装置を提供することを
目的とする。 【構成】心電波検出装置1は、心電波検出電極2a、2
bで心電波を検出し、波形成形回路4で波形成形してア
ンド回路5に出力する。人体の急激な動きを加速度セン
サ6で検出し、波形成形回路8で波形成形してローの加
速度信号としてアンド回路5及び制御部12に出力す
る。アンド回路5は加速度信号がハイのとき、心電波信
号をラッチ回路11及び制御部12に出力し、ラッチ回
路11は心電波に同期して分周回路10から入力される
クロック信号をカウントしてカウント値を制御部12に
出力する。制御部12はカウント値から脈拍数を演算し
て表示部14に表示するが、波形成形回路8からローの
加速度信号が入力されると、その間の脈拍の演算を中止
するとともに、その旨表示部14に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、心電波検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】心電波や脈拍を常時監視することは、病
院等で患者に適切な治療やリハビリテーションを行う上
で重要である。
【0003】そこで、従来、心臓を挟んだ人体の2ヵ所
に検出電極を取り付けて、心臓の脈動と同時に発生する
心電波を検出電極で検出し、この検出電極の検出する心
電波の時間間隔を1分当りの回数に換算して、脈拍を算
出する脈拍検出装置が提案されている。この脈拍検出装
置は、算出した脈拍を脈拍数として表示したり、脈拍の
過多、過少あるいは抜け等が発生すると、警報を発生す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の心電波検出装置にあっては、人体に取り付け
られた一対の検出電極により心電波を検出し、この検出
電極の検出結果が、正常であるか否かをチェックするこ
となく、脈拍を算出して、表示したり、警報を発生する
ようになっていたため、検出電極が適切に人体に接触し
ておらず、正常に心電波を検出していない場合であって
も、また、検出電極は、適切に人体に接触して心電波を
検出しているが、人体が急激な動きを行って、適切な心
電波を検出しているとはいえない場合であっても、検出
電極の検出結果に基づいて検出結果を表示したり、警報
を発生してしまい、適切な検出を行うことができないお
それがあった。
【0005】そこで、本発明は、検出電極による心電波
の検出が正常に行われているかを検出することにより、
正確に心電波を検出できる心電波検出装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の心電波検
出装置は、心臓の脈動に伴って発生する心電波を人体の
異なる部位に接触された一対の心電波検出電極で検出す
る心電波検出装置において、前記心電波検出電極による
心電波の検出が正常に行われているかを検出する異常検
出手段を設けることにより、上記目的を達成している。
【0007】請求項2記載の心電波検出装置は、人体の
異なる部位に接触され心臓の脈動に伴って発生する心電
波を検出する一対の心電波検出電極と、前記心電波検出
電極の検出した心電波を電磁誘導信号として送信する送
信手段と、を有した検出装置と、前記送信手段から送信
されてきた電磁誘導による心電波を受信して、人体の状
態を監視する監視装置と、を備えた心電波検出装置にお
いて、前記検出装置は、前記心電波検出電極による心電
波の検出が正常に行われているかを検出する異常検出手
段を、さらに備えることにより、上記目的を達成してい
る。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明によれば、人体の異なる部
位に接触され心臓の脈動に伴って発生する心電波を、一
対の心電波検出電極で検出するが、この心電波検出電極
による心電波の検出が正常に行われているかを、異常検
出手段により検出しているので、異常の発生を通知した
り、異常発生時の心電波を無効にすることにより、心電
波を正確に検出することができる。
【0009】請求項2記載の発明によれば、検出装置と
監視装置とを有し、検出装置は、人体の異なる部位に接
触された一対の心電波検出電極により、心臓の脈動に伴
って発生する心電波を検出し、この検出した心電波を送
信手段により電磁誘導信号として監視装置に送信する。
このとき、心電波検出電極による心電波の検出が正常に
行われているかを異常検出手段により検出する。監視装
置は、送信されてきた電磁誘導による心電波を受信し
て、人体の状態を監視する。
【0010】したがって、心電波検出電極による心電波
の検出に異常が発生したときには、監視装置への心電波
の送信を中止したり、監視装置で異常処理を行なうこと
により、正確に心電波を検出することができるととも
に、正確な心電波のみに基づいて人体の状態を監視する
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。
【0012】図1及び図2は、本発明の心電波検出装置
の一実施例を示す図である。
【0013】まず、構成を説明する。
【0014】図1は、本発明の心電波検出装置の一実施
例の回路ブロック図であり、心電波検出装置1は、心電
波検出電極2a、2b、増幅器3、波形成形回路4、ア
ンド回路5、加速度センサ6、増幅器7、波形成形回路
8、発振器9、分周回路10、ラッチ回路11、制御部
12、表示駆動部13及び表示部14等を備えている。
【0015】心電波検出電極2a、2bは、被験者の心
臓を挟んで体の異なる部位に取り付けられ、被験者の心
臓から発せられる心電波を検出して、増幅回路3に出力
する。具体的には、心電波検出電極2a、2bは、一方
をプラス電極、他方をマイナス電極として、心臓の脈動
で発生されるパルス状の電位差(心電位)を検出して、
検出した心電位信号を増幅回路3に出力する。
【0016】増幅回路3は、心電波検出電極2a、2b
から入力されるパルス状の心電位信号を増幅し、波形成
形回路4に出力する。
【0017】波形成形回路4は、フィルタを備え、増幅
回路3から入力される心電位信号からR波を抽出すると
ともに、矩形波に波形成形して心電波信号としてアンド
回路5に出力する。
【0018】加速度センサ6は、被検者の人体、特に、
上記心電波検出電極2a、2bの近く、あるいは心臓の
近くの人体に取り付けられ、被検者の急激な体の動き
(以下、体動という。)を検出して、増幅回路7に加速
度信号を出力する。
【0019】増幅回路7は、加速度センサ6から入力さ
れる加速度信号を増幅し、波形成形回路8に出力する。
【0020】波形生成回路8は、通常、ハイの検出信号
をアンド回路5及び制御部12に出力しており、増幅回
路7から加速度信号が入力されると、ハイの検出信号を
所定期間ローに切り換える。
【0021】アンド回路5は、波形成形回路8からハイ
の検出信号が入力されているとき、波形成形回路4から
入力される心電波信号をラッチ回路11にラッチ信号と
して出力するとともに、制御部12に出力し、検出信号
がローに切り換わると、検出信号がローの間だけ、波形
成形回路4から入力される心電波信号のラッチ回路11
及び制御部12への出力を禁止する。
【0022】したがって、上記加速度センサ6、アンプ
7及び波形成形回路8は、全体として、心電波検出電極
2a、2bによる心電波の検出が正常に行われているか
を検出する異常検出手段として機能する。
【0023】発振器9は、所定周波数のパルス信号を発
生して分周回路10に出力し、分周回路10は、発振器
9から入力されるパルス信号を分周して、所定周波数の
クロック信号をラッチ回路11に出力する。
【0024】ラッチ回路11は、アンド回路5から入力
されるラッチ信号の立ち上がりタイミングから次のラッ
チ信号の立ち上がりタイミングまでの間に、分周回路1
0から入力されるクロック信号をカウントし、カウント
値PTn[sec]をアンド回路5から入力されるラッ
チ信号の立ち上がりタイミングで制御部12に出力す
る。
【0025】制御部12は、CPU(Central Processi
ng Unit )、ROM(Read Only Memory)及びRAM
(Random Access Memory)等を備え、CPUがRAMを
ワークメモリとして使用しつつ、ROM内に格納されて
いるプログラムに従って心電波検出装置1の各部を制御
して、心電波検出処理及び異常処理等を行う。
【0026】制御部12は、具体的には、波形成形回路
8からハイの検出信号が入力されていると、ラッチ回路
11から入力されるカウント値PTnをアンド回路5か
ら入力される心電波信号に同期して取り込み、取り込ん
だカウント値PTnから脈拍数を演算して、演算した脈
拍数を表示駆動部13を介して表示部14に表示出力さ
せる。また、制御部12は、波形成形回路8から入力さ
れている検出信号がローになると、検出信号がローの間
にラッチ回路11から取り込みを禁止するとともに、検
出信号がローの間の脈拍数の演算をキャンセルし、ま
た、心電波の検出が正常でないことを表示部14に表示
出力させる。
【0027】したがって、上記アンド回路5及び制御部
12は、心電波検出電極2a、2bによる心電波の検出
が正常でないとき、心電波の測定が正常でない期間内に
測定した心電波を無効にする補正手段として機能する。
【0028】上記制御部12による脈拍数HRの演算
は、次式により行う。
【0029】HR=60/(PTn−PTn-1) ここで、PTnは、今回ラッチ回路11から取り込んだ
カウント値であり、PTn-1は、前回ラッチ回路11か
ら取り込んだカウント値である。
【0030】表示駆動部13は、制御部12から入力さ
れる表示データに基づいて表示駆動信号を表示部14に
出力し、表示部14を表示駆動する。
【0031】表示部14は、例えば、液晶表示装置が使
用され、上記演算した脈拍数や心電波検出電極2a、2
bによる検出が正常に行われなかった旨の文字情報等を
表示する。
【0032】したがって、上記表示部14は、心電波検
出電極2a、2bによる心電波の検出が正常でないと
き、警報を発生する警報手段として機能する。
【0033】次に、本実施例の動作を説明する。
【0034】心電波検出装置1は、心臓を挟んで人体に
取り付けられた心電波検出電極2a、2bにより人体の
心臓の脈動に伴う心電波を検出し、アンプ3で増幅した
後、波形成形回路4に出力する。波形成形回路4は、心
電波検出電極2a、2bの検出した心電波を図2(A)
に示すような矩形波に波形成形し、アンド回路5に出力
する。
【0035】アンド回路5は、波形成形回路8からハイ
の検出信号が入力されていると、ゲートを開けて波形成
形回路4から入力される心電波信号をラッチ回路11に
出力し、ラッチ回路11は、その間に分周回路10から
入力されるクロック信号をカウントして、心電波信号の
立ち上がりタイミングでそのカウント値PTnを制御部
12に出力する。
【0036】制御部12は、ラッチ回路11から順次入
力されるカウント値PTnの差から上述の式に基づいて
脈拍数HRを演算し、演算した脈拍数HRを表示駆動部
13を介して表示部14に表示出力させる。
【0037】ところが、被検者が急激に動いたりする
と、図2(A)に示すように、心電波検出電極2a、2
bの検出する心電波にノイズが発生したり、心電波検出
電極2a、2bが異常な心電波を検出し、このような急
激な動きの際に検出した心電波は、心電波の検出に使用
することはできない。
【0038】そこで、本実施例の心電波検出装置1は、
人体に取り付けられた加速度センサ6により人体の急激
な体動を検出し、アンプ7で増幅した後、波形成形回路
8に加速度信号として出力する。波形成形回路8は、ア
ンプ7から加速度信号が入力されないときには、図2
(B)に示すように、ハイの検出信号をアンド回路5及
び制御部12に出力するが、アンプ7から加速度信号が
入力されると、加速度信号が入力されたタイミング(図
2(B)にtで示すタイミング)から加速度信号が入力
されている間、検出信号をローに切り換えてアンド回路
5及び制御部12に出力する。
【0039】アンド回路5は、検出信号がハイからロー
に切り換わると、そのゲートを閉じて、この間に心電波
検出電極2a、2bの検出した心電波信号のラッチ回路
11への出力を禁止する。
【0040】その後、被検者の急激な体動がなくなる
と、図2(B)に示すように、波形成形回路8の出力す
る検出信号がローからハイに切り換わり、アンド回路5
が再度開かれて、その後に心電波検出電極2a、2bの
検出した心電波による心電波信号が波形成形回路4から
アンド回路5を介してラッチ回路11に入力される。
【0041】ラッチ回路11は、アンド回路5から心電
波信号が入力されると、この心電波信号の立ち上がりタ
イミングで、カウント値PT4を制御部12に出力す
る。
【0042】ところが、制御部12は、波形成形回路8
からローの検出信号が入力されると、心電波検出電極2
a、2bでの心電波の検出に異常が発生したと判断し
て、ローの検出信号が入力された期間の脈拍数HRの演
算をキャンセルする。すなわち、制御部12は、図2
(B)で検出信号がローになった期間(図2(C)でカ
ウント値PT3からカウント値PT4の期間)の脈拍の
演算を中止し、脈拍数の演算の正確性を向上させてい
る。また、制御部12は、上記ローの検出信号が入力さ
れると、心電波の検出に異常が発生したと判断して、表
示部14に心電波の検出に異常が発生し、その間の脈拍
数HRの演算を中止した旨の情報を表示させる。
【0043】このように、本実施例によれば、人体の異
なる部位に接触され心臓の脈動に伴って発生する心電波
を、一対の心電波検出電極2a、2bで検出するが、こ
の心電波検出電極2a、2bによる心電波の検出が正常
に行われているかどうかを、加速度センサ6で検出して
いるので、異常の発生を通知したり、異常発生時の心電
波を無効にすることができ、正確に脈拍数HRを測定す
ることができる。
【0044】図3〜図11は、本発明の心電波検出装置
の他の実施例を示す図であり、脈拍監視システムに適用
したものである。
【0045】まず、構成を説明する。
【0046】図3は、本発明の心電波検出装置の他の実
施例を適用した脈拍監視システムの構成を示すブロック
図であり、複数の被検者(例えば、病院における複数の
患者)の脈拍を同時に監視する脈拍監視システムであ
る。
【0047】図3において、脈拍監視システム20は、
心電波を検出して送信する複数のシャツ21と、シャツ
21と同数設けられ各シャツ21から送信されてきた心
電波データを受信する複数の腕時計22と、各腕時計2
2が送信する脈拍データを受信する受信機23と、受信
機23の受信した脈拍データに基づいてシャツ21の取
り付けられた患者の生体状態を集中的に管理する監視装
置24と、を備えている。
【0048】以下、シャツ21、腕時計22、受信機2
3及び監視装置24の構成について順次説明する。
【0049】〈シャツ21の構成〉各シャツ21は、図
4に示すように、ランニングシャツ形式に形成されてお
り、複数の被検者がそれぞれ着用するものである。各シ
ャツ21には、図4に示すように、左右の脇の下の位置
に1対の電極30、31が設けられており、電極30、
31は、シャツ21が被検者の体に装着されたとき、シ
ャツ21を着た人体の肌に接触して、被検者の心臓から
発せられる心電波を検出する。また、各シャツ21に
は、その裾の部分に電子回路32が取り付けられてお
り、上記電極30、31は、リード線33a、33bに
より電子回路32に接続されている。
【0050】上記電極30、31は、図5に示すよう
に、夫々一対の電極30a、30bと電極31a、31
bで構成されている。電極30aと電極31aは、導体
で形成された円盤状の鍔部34、35と、該鍔部34、
35の中心部に導体で形成された円柱状の突起部36、
37を備えており、鍔部34と突起部36及び鍔部35
と突起部37とは、夫々絶縁されている。また、鍔部3
4及び鍔部35は、その中心部を径方向に通る絶縁部材
38、39により、絶縁された状態で、夫々鍔部34
a、34b及び鍔部35a、35bに分割されている。
さらに、突起部36及び突起部37は、その下面(電極
30b、31b側の面)に孔(図示略)が形成されてい
る。
【0051】上記電極30b、31bは、導体で形成さ
れた円盤状の鍔部40、41と、該鍔部40、41の中
心部に導体で形成された円柱状の突起部42、43を備
えており、鍔部40と突起部42及び鍔部41と突起部
43は、夫々絶縁されている。この電極30bには、そ
の突起部42が上記電極30aの突起部36に形成され
た孔内に嵌着するとともに、電極30aの鍔部34と電
極30bの鍔部40が密着するように、上記電極30a
が装着され、同様に、電極31bには、その突起部43
が上記電極31aの突起部37に形成された孔内に嵌着
するとともに、電極31aの鍔部35と電極31bの鍔
部41が密着するように、上記電極31aが装着され
る。
【0052】この電極30bの突起部42及び電極31
bの突起部43は、その下面が人体の皮膚に接着され、
心臓の脈動で発生する心電波を検出する。
【0053】したがって、上述のように電極30aが電
極30bに装着され、電極31aが電極31bに装着さ
れると、電極30bの突起部42と電極30aの突起部
36が接続され、電極30aの鍔部34aと鍔部34b
が電極30bの鍔部40を介して接続される。また、電
極31bの突起部43と電極31aの突起部37が接続
され、電極31aの鍔部35aと鍔部35bが電極31
bの鍔部41を介して接続される。
【0054】そして、上記電極30b及び電極31b
は、被検者の体に直接接着され、電極30bの突起部4
2及び電極31bの突起部43で、被検者の心電波を検
出して、リード線33a、33bを介して心電波信号を
電子回路32に出力する。
【0055】その結果、被検者が急激な動きをして、電
極30、31が微妙にずれるような場合には、電極30
b及び電極31bは、被検者の体の動きとともに移動す
るが、電極30aあるいは電極31aは、被検者の体の
動きに追従することができず、電極30bと電極30a
あるいは電極31bと電極31a、具体的には、電極3
0bの鍔部40あるいは電極31bの鍔部41から電極
30aの鍔部34あるいは電極31aの鍔部35が離
れ、電極30aの鍔部34aと鍔部34bあるいは電極
31aの鍔部35aと鍔部35bとの接続が切り離され
る。したがって、電極30の鍔部34aと鍔部34b、
あるいは電極31の鍔部35aと鍔部35bとの接続性
を調べることにより、電極30あるいは電極31が確実
に人体に接触して、心電波を検出しているか否か、すな
わち、心電波の検出に異常が発生していないかどうかを
検出することができる。
【0056】電子回路32は、その心電波検出回路が、
図6に示すように構成されており、検出回路51、送信
回路52、電源回路53、電源スイッチ54及び共振回
路55等を備えている。
【0057】電源回路53は、例えば、電池等を含み、
電源スイッチ54を介して検出回路51、送信回路52
及び共振回路55に電源を供給する。
【0058】検出回路51には、前記電極30、31が
リード線33a、33bを介して接続されており、電極
30、31は、パルス状の心電波信号を検出して検出回
路51に出力する。
【0059】検出回路51は、電極30、31から入力
された心電波信号を増幅して送信回路52に出力する。
【0060】この検出回路51には、図7に示すような
異常検出回路60が組み込まれている。なお、図7に
は、電極30に対する異常検出回路60のみを示してお
り、検出回路51には、電極31に対する異常検出回路
60と同様の回路構成の異常検出回路も組み込まれてい
る。
【0061】異常検出回路60は、ノア回路61と2つ
のインバータ62、63及び図示しないリセットパルス
発生器等を備えており、リセットパルス発生器からノア
回路61に所定周期でハイとローに変化するリセットパ
ルスが入力されている。なお、このリセットパルスは、
通常の脈拍の周期の倍以上の周期を有している。
【0062】ノア回路61は、その出力がインバータ6
2を介して帰還されており、また、ノア回路61の出力
は、インバータ63に出力されている。インバータ63
は、その出力が心電波検出電極30、31により検出さ
れた心電波信号の送信回路52への出力線に接続されて
おり、インバータ63は、ノア回路61を介して入力さ
れるリセットパルスを異常検出信号として心電波信号と
ともに送信回路52に出力する。
【0063】インバータ63には、電極30aの鍔部3
4aに接続されており、電極30aの鍔部34bは、接
地されている。そして、電極30bが電極30aに装着
されたとき、図7に実線で示すように、電極30bの鍔
部40が電極30aの鍔部34aと鍔部34bを接続
し、インバータ63を接地電位に保持する。また、被検
者が急激な体動を行う等により、電極30aと電極30
bが離れると、図7に破線で示すように、電極30bの
鍔部40が電極30aの鍔部34a、34bと離れ、イ
ンバータ63を開放電位とする。
【0064】したがって、電極30bの鍔部40が電極
30aの鍔部34aと鍔部34bを接続しているときに
は、インバータ63は、接地電位に保持されているた
め、ノア回路61を介してリセットパルスが入力されて
も、インバータ63から送信回路52に異常検出信号を
出力しない。ところが、電極30bの鍔部40が電極3
0aの鍔部34aあるいは鍔部34bから離れていると
きには、インバータ63は、開放されているため、ノア
回路61を介してリセットパルスが入力されると、ハイ
のパルス状の異常検出信号を送信回路52に出力する。
【0065】送信回路52は、所定周波数のパルス信号
を出力する発振回路を内蔵しており、検出回路51から
心電波信号や異常検出信号が入力されると、内蔵する発
振回路のパルス信号により所定周期でハイとローに変化
するスイッチング信号Ssを共振回路55に出力する。
送信回路52は、このスイッチング信号Ssを、予め各
シャツ21毎に設定された所定回数だけハイとローに切
り換わる期間だけ共振回路55に出力する。
【0066】共振回路55は、抵抗R1、R2、スイッ
チングトランジスタTr、コンデンサC1、C2及び送
信コイルL等を備えており、スイッチングトランジスタ
Trのベースには、抵抗R1を介して送信回路52から
スイッチング信号Ssが入力される。スイッチングトラ
ンジスタTrのコレクタには、抵抗R2及び送信コイル
Lを介して所定の定電圧Vccが印加されており、スイ
ッチングトランジスタTrのエミッタは、送信回路52
に接続されている。スイッチングトランジスタTrのコ
レクタ−エミッタ間には、コンデンサC1が接続されて
おり、上記抵抗R2と送信コイルLの接続点とスイッチ
ングトランジスタTrのエミッタ間には、コンデンサC
2が接続されている。
【0067】したがって、共振回路55は、送信回路5
2から抵抗R1を介してスイッチングトランジスタTr
のベースにスイッチング信号Ssが入力されると、スイ
ッチングトランジスタTrがオン/オフを繰り返す。ス
イッチングトランジスタTrがオンのとき、送信コイル
Lが充電され、スイッチングトランジスタTrがオフの
とき、送信コイルLが放電されるという動作を繰り返す
ことにより、送信コイルLとコンデンサC1、C2から
なるLC共振回路が共振して、電磁誘導信号を送信す
る。
【0068】なお、送信コイルLから送出される電磁誘
導による心電波信号は、2m位までの距離であれば充分
に検出可能である。
【0069】〈腕時計22の構成〉図3に示した腕時計
22は、シャツ21を着用した被検者の腕にそれぞれ装
着されるもので、図8に示すように、制御部70、受信
コイル71、受信回路72、波形成形回路73、発振回
路74、分周・タイミング回路75、RAM(Random A
ccess Memory)76、ROM(Read Only Memory)7
7、報音部78、キー入力部79、シリアル変換回路8
0、送信回路81、アンテナ82、表示駆動部83及び
表示部84等を備えている。
【0070】受信コイル71は、送信コイルLから送信
されてきた電磁誘導による心電波信号を検出する検出コ
イルで、受信回路72に接続されている。
【0071】受信回路72は、受信コイル71で受信し
た心電波信号を増幅し、波形成形回路73に出力する。
【0072】波形成形回路73は、受信回路72から入
力される心電波信号を、所定の基準値Vthと比較する
ことにより、矩形波に波形成形し、制御部70に出力す
る。なお、受信回路72と波形成形回路73とは、制御
部70から供給される動作信号に応じて動作を開始す
る。
【0073】発振回路74は、所定周波数のクロック信
号を発振し、分周・タイミング回路75に出力する。
【0074】分周・タイミング回路75は、発振回路7
4から入力されたクロック信号を分周し、計時信号等の
各種タイミング信号を発生して制御部70に供給する。
【0075】ROM77は、腕時計22としてのプログ
ラム、例えば、計時処理プログラムやシャツ21からの
心電波信号による生体監視及び脈拍信号の送信処理プロ
グラム等を記憶するとともに、各種システムデータを記
憶している。
【0076】制御部70は、ROM19に予め記憶した
マイクロプログラムに基づいて各部を制御して後述する
各種処理を行う。
【0077】RAM20は、制御部70のワークメモリ
として使用されるとともに、各種データを記憶し、図9
に示すように、表示レジスタ領域、計時レジスタ領域、
フラグレジスタ領域F0、F1、識別コードレジスタ領
域及び周期レジスタ領域T等を有している。ここで、表
示レジスタ領域は、表示部84に表示される表示データ
を記憶するレジスタ領域であり、計時レジスタ領域は、
計時処理により順次更新される現在時刻データを記憶す
るレジスタ領域である。また、フラグレジスタ領域F0
は、心電波信号の検出状態を示すフラグを記憶し、フラ
グレジスタF1は、識別コードの設定状態を示すフラグ
を記憶する。識別コードレジスタ領域は、識別コードデ
ータを記憶するレジスタである。識別コードは、被検者
毎に設定されるもので、例えば、8桁の数字コードであ
る。例えば、被検者Aの識別コードを「0000000
1」、被検者Bの識別コードを「00000010」と
する。周期レジスタ領域Tは、心電波の矩形波信号の周
期Tを計測するためのレジスタである。なお、識別コー
ドデータは、RAM76に限らず、ROM77あるいは
書換可能なEEPROMに記憶してもよい。
【0078】報音部78は、ブザーとその駆動回路等を
有し、制御部70から出力される報音信号に基づいてア
ラーム音を発生する。
【0079】キー入力部79は、図示しないがK1キ
ー、K2キー及びその他のキーを備えており、キー操作
に応じたキー入力信号を制御部70に出力する。
【0080】ここで、K1キーは、後述するフラグレジ
スタF0を反転させて脈拍測定を開始させるキーであ
り、K2キーは、後述するフラグレジスタF1を反転さ
せて識別コードを設定させるキーである。
【0081】シリアル変換回路80は、後述するよう
に、制御部70から出力される脈拍データ及び識別コー
ドデータをシリアル信号に変換して、送信回路81に出
力する。
【0082】送信回路81は、シリアル変換回路80か
ら入力される脈拍データと識別コードデータからなるシ
リアル信号を無線信号に変換し、アンテナ82から図3
に示した受信機23に送信する。
【0083】表示駆動部83は、制御部70から入力さ
れる表示データに基づいて表示駆動信号を表示部84に
出力し、表示部84を表示駆動する。
【0084】表示部84は、例えば、液晶表示装置が使
用され、現在時刻や脈拍等を表示する。
【0085】〈受信機23及び監視装置24の構成〉図
3の受信機23及び監視装置24は、図10に示すよう
に構成されており、受信機23は、アンテナ91、受信
回路92、パラレル変換回路93及び制御部94等を備
えている。
【0086】アンテナ91は、腕時計22のアンテナ8
2から送信されてくる無線信号による脈拍データ及び識
別コードデータの無線信号を受信し、受信した脈拍デー
タと識別コードデータを受信回路92に出力する。
【0087】受信回路92は、制御部94から供給され
る動作信号に同期して動作し、アンテナ91から入力さ
れるシリアルの脈拍データと識別コードデータをパラレ
ル変換回路93に出力する。
【0088】パラレル変換回路93は、受信回路92か
ら入力されたシリアルの脈拍データと識別コードデータ
をパラレル信号の脈拍データ及び識別コードデータに変
換して制御部94に入力する。
【0089】制御部94は、CPU(Central Processi
ng Unit )、ROM及びRAM等を備え、ROMに予め
記憶したマイクロプログラムに基づいて各部を制御して
各種処理を行う。また、制御部94は、パラレル変換回
路93から入力された脈拍データ及び識別コードデータ
を監視装置24に出力する。
【0090】すなわち、受信機23は、各腕時計22か
ら送信された各被検者の脈拍データと識別コードとをア
ンテナ91により受信し、信号処理した後、監視装置2
4に送出する。
【0091】監視装置24は、図示しないが、監視制御
部やCRT表示装置等を備えており、受信機23の制御
部94から入力される複数の被検者の脈拍データ及び識
別コードデータに基づいて被検者各人の生体状況を監視
して、CRT表示装置に表示したり、生体の異常時にア
ラームを発生する。すなわち、監視装置24は、受信機
23の制御部94から入力される複数の被検者の脈拍デ
ータと識別コードをCRT表示装置に一括表示し、ま
た、脈拍データが予め決められた範囲外になった場合
に、アラーム音を発生する。
【0092】次に、本実施例の動作を説明する。
【0093】脈拍監視システム20は、電極30、31
の取り付けられたシャツ21と腕時計22を監視を要す
る複数の患者に装着させ、シャツ21に設けられた電源
スイッチ54をオンにする。電源スイッチ54がオンさ
れると、この複数のシャツ21に取り付けられた各電極
30、31、特に、電極30の電極30bの突起部42
と電極31の電極31bの突起部43が患者の心電波を
検出し、検出回路51に出力する。検出回路51は、電
極30、31から入力される心電波信号を増幅して送信
回路52に出力し、送信回路52は、入力される心電波
信号に基づいて共振回路55を駆動して、送信コイルL
から電磁誘導信号として心電波信号を各患者に装着され
た腕時計22に送信する。
【0094】すなわち、送信回路52は、電極30、3
1が検出して検出回路51で増幅された心電波信号が、
図11(A)に示すように、入力されると、この心電波
信号をトリガとして、図11(B)に示すように、所定
周期T0でハイとローに変化するスイッチング信号Ss
を出力する。
【0095】共振回路55は、所定周期T0でハイとロ
ーに変化するスイッチング信号Ssが入力されると、ス
イッチングトランジスタTrがオン/オフする。そし
て、スイッチトランジスタTr1がオンしたとき、送信
コイルLに直流電流が流れて充電され、スイッチングト
ランジスタTrがオフしたとき、送信コイルLとコンデ
ンサC1及びコンデンサC2が直列接続されて、LC共
振回路が形成される。このLC共振回路により、電磁誘
導信号が送信される。
【0096】そして、このスイッチングトランジスタT
rのオン/オフが予め各シャツ21毎に設定された数だ
け繰り返され、スイッチングトランジスタTrのオン/
オフの数だけの電磁誘導信号が送信される。
【0097】そして、各患者の腕に装着された腕時計2
2は、各シャツ21から送信されてくる電磁誘導信号を
コイル21で受信し、受信回路72で増幅した後、波形
成形回路73で所定の基準値Vthと比較することによ
り矩形波に波形成形して、心電波信号として制御部70
に出力する。
【0098】ところが、被検者が急激に体を動かしたり
して、電極30や電極31で、電極30aと電極30b
や電極31aと電極31bが離れると、電極30aや電
極30bの鍔部34aと鍔部34bとの接続や鍔部35
aと鍔部35bとの接続が切り離されて、図7に示した
ように、検出回路51に組み込まれた異常検出回路60
のインバータ63は、接地電位から開放電位となり、ノ
ア回路61を介して入力されるリセットパルスを異常検
出信号として送信回路52に出力する。
【0099】すなわち、送信回路52は、異常検出信号
が検出回路51から入力されると、図11(C)に示す
ように、通常の所定周期T0の間にこの異常検出信号に
よるスイッチング信号Ssを共振回路55に出力し、共
振回路55は、上記同様に、電磁誘導信号を送信する。
【0100】腕時計22は、上記同様に、この異常検出
信号による電磁誘導信号を、受信コイル71で受信して
受信回路72で増幅し、波形成形回路73で波形成形し
て、心電波信号として制御部70に出力する。
【0101】ところが、制御部70は、この心電波信号
が通常の心電波の周期とは異常に短いことから、異常信
号であると判断して、異常処理を行う。
【0102】以下、この腕時計22の動作をフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0103】腕時計22は、時計としての機能を有する
とともに、シャツ21から送信されてくる心電波信号に
より脈拍の測定を行う測定処理及び測定した脈拍の受信
機23への転送処理を行い、これらの処理の設定をK1
キー、K2キー及びその他のキーで設定する。
【0104】すなわち、各腕時計22は、その全体動作
処理のフローチャートである図12に示すように、常
時、フラグF0を監視し、フラグF0が「1」であるか
どうか、すなわち、脈拍測定モードであるかどうかチェ
ックする(ステップS1)。すなわち、フラグF0は、
腕時計22のモードを示すフラグであり、「1」のとき
脈拍測定モードであることを示す。
【0105】ステップS1で、フラグF0が「1」のと
きには、脈拍測定モードであると判断して、後述する脈
拍の測定処理を行った後(ステップS2)、キー入力部
79を走査して、キーが投入されたかどうかチェックす
る(ステップS3)。
【0106】ステップS1で、フラグF0が「1」でな
いときには、脈拍測定モードではないと判断して、ステ
ップS3に移行し、キー入力部79のキーが投入された
かどうかチェックする(ステップS3)。
【0107】ステップS3で、キーが投入されていない
ときには、計時タイミングかどうか、すなわち、分周・
タイミング回路75から計時信号が入力されたかどうか
チェックし(ステップS4)、計時タイミングでないと
きには、RAM76の表示レジスタの内容を表示駆動部
83に転送し、表示部84に表示させる表示処理を行っ
てステップS1に戻る(ステップS6)。
【0108】ステップS4で、計時タイミングのときに
は、RAM76の計時レジスタ領域に記憶されている現
在時刻データを更新する計時処理を行い(ステップS
5)、計時処理した結果を表示部84に表示する表示処
理を行った後(ステップS6)、ステップS1に戻る。
【0109】上記ステップS3で、キーが投入されたと
きには、投入されたキーがK1キーであるかどうかチェ
ックし(ステップS7)、K1キーが押されたときに
は、フラグF0を反転する(ステップS8)。すなわ
ち、K1キーを投入することにより、フラグF0を反転
させて、測定モードの設定と測定モードの解除を繰り返
し行うことができる。
【0110】フラグF0を反転すると、RAM76の表
示レジスタの内容を表示部84に表示する表示処理を行
い(ステップS6)、ステップS1に戻る。
【0111】ステップS7で、投入されたキーがK1キ
ーでないときには、投入されたキーがK2キーであるか
どうかチェックし(ステップS9)、K2キーが押され
たときには、フラグF1を反転する(ステップS1
0)。
【0112】フラグF1は、識別コード設定モードを示
すフラグであり、「1」のとき識別コード設定モードで
あることを示す。したがって、K2キーを投入すること
により、識別コード設定モードの設定と解除を行うこと
ができる。
【0113】フラグF1の反転処理を行うと、表示処理
を行って(ステップS6)、ステップS1に戻る。
【0114】また、ステップS9で、投入されたキーが
K2キーでもなく、その他のキーであるときには、フラ
グF1が「1」かどうか、すなわち識別コード設定モー
ドかどうかチェックし(ステップS11)、フラグF1
が「1」のときには、識別コード設定モードであると判
断して、キー入力部79から入力された数値をRAM7
6の識別コードレジスタ領域に識別コードとして設定す
る識別コード設定処理を行う(ステップS12)。
【0115】識別コード設定処理を行うと、表示処理を
行い(ステップS6)、ステップS1に戻る。
【0116】また、ステップS11で、フラグF1が
「1」でないときには、キー入力に対応したその他の処
理、例えば、時刻設定等の処理を行い(ステップS1
3)、表示処理を行った後(ステップS6)、ステップ
S1に戻って、上記同様の処理を行う。
【0117】このように、腕時計22は、計時処理を行
うとともに、K1キーやK2キーを投入することによ
り、脈拍の測定処理や識別コードの設定処理を行うこと
ができる。
【0118】次に、上記ステップS2での脈拍の測定処
理について、図13に示す測定処理のフローチャートに
基づいて説明する。
【0119】脈拍の測定処理においては、まず、シャツ
21からの心電波信号があるかどうかチェックする(ス
テップP1)。
【0120】ステップP1で、心電波信号を受信しない
ときには、レジスタ領域Tの内容を「1」だけ、インク
リメントして処理を終了する(ステップP5)。すなわ
ち、レジスタ領域Tの内容を所定タイミング毎にインク
リメントすることにより、前回の心電波信号の受信から
今回の心電波信号の受信までの周期Tを演算して、レジ
スタ領域Tに格納している。
【0121】このシャツ21からの電磁誘導による心電
波信号は、前述のように、受信コイル71で受信し、受
信回路72で増幅して波形成形回路73に出力する。波
形成形回路73は、入力される心電波信号を矩形波信号
に波形成形して、制御部70に出力する。制御部70
は、この心電波信号が入力されるかどうかをステップP
1でチェックしている。
【0122】このようにして検出した心電波信号が制御
部70に入力され、図13のステップP1で信号を検出
すると、心電波信号の周期が所定の周期以上であるかど
うかチェックする(ステップP2)。
【0123】すなわち、人体の心電波は、体調の変化に
より変化する周期の幅が限られており、この変化の幅以
上に短い周期で心電波信号が入力されるときには、シャ
ツ21から異常信号として送信されてくる信号であるの
で、腕時計22は、ステップP2で、心電波信号の周期
が予め設定した所定周期より長いかチェックすることに
より、電極30、31が離れていないかを判断してい
る。
【0124】ステップP2で、信号周期が所定周期以上
であると、心電波信号であると判断して、脈拍の演算を
行う(ステップP3)。すなわち、前回の心電波信号か
ら今回の心電波信号までの周期Tがレジスタ領域Tによ
り計測されており、この周期に基づいて脈拍を演算す
る。
【0125】脈拍の演算を行うと、演算した脈拍データ
及び識別コードの送信処理を行う(ステップP4)。す
なわち、制御部70は、脈拍データ及び識別コードをシ
リアル変換回路80に出力し、シリアル変換回路80で
シリアル信号に変換した後、送信回路81からアンテナ
82を介して無線信号として送信する。そして、送信後
は、RAM76のレジスタ領域Tをクリアし、次の周期
Tの演算の準備をする。
【0126】ステップP2で、信号周期が所定周期より
も短いときには、電極30、31が離れたと判断して、
NG処理を行う(ステップP6)。
【0127】このNG処理は、受信信号に対応した脈拍
の演算処理を中止し、レジスタ領域Tをクリアして、脈
拍の演算をキャンセルするとともに、表示部34にシャ
ツ21の電極30、31が外れていることや脈拍の演算
を中止した旨等の異常情報の表示を行う。
【0128】したがって、被検者が急激に体を動かした
りして、シャツ21の電極30、31が外れたときに
は、脈拍の演算を中止するとともに、その旨の情報を表
示することができ、脈拍の測定を正確に行うことができ
る。
【0129】そして、受信機23は、各腕時計22から
送信されてくる脈拍データ及び識別コードの無線信号を
アンテナ91で受信し、パラレル変換した後、監視装置
24に出力する。
【0130】監視装置24は、受信した複数の被検者の
脈拍データを識別コード別にCRT表示装置に一括表示
するとともに、識別コードに基づいて各被検者の脈拍デ
ータを監視して、脈拍データが予め決められた範囲外に
なると、アラーム音を発生する。
【0131】このように、本実施例の脈拍監視システム
20では、人体に装着されたシャツ21の電極30、3
1が生体信号としての心電波を検出して、検出した心電
波信号により共振回路55を共振させて電磁誘導信号と
して腕時計22に送信する。各腕時計22は、電磁誘導
により送信されてきた心電波信号を受信コイル71で受
信し、受信した心電波信号に基づいて人体の状態を監視
する。そして、各シャツ21は、電極30、31が外れ
たかどうかを常時監視し、電極30、31が外れると、
共振回路55からその旨の異常信号を腕時計22に送信
する。腕時計22は、この異常信号により電極30、3
1が外れていることを認識し、脈拍の演算を中止する。
【0132】したがって、各腕時計22で正確に脈拍を
演算することができ、正確な生体監視を行うことができ
る。
【0133】なお、上記実施例においては、脈拍データ
を常時監視する場合に適用したが、これに限るものでは
なく、例えば、30秒毎、あるいは1分毎というように
予め定められた時間毎に測定して監視するようにしても
よい。
【0134】また、上記実施例においては、監視する生
体データとして、脈拍データを監視しているが、これに
限らず、例えば、心電波データそのものや血圧データ、
あるいは体温データ等であってもよいし、これらの複数
の生体データを検出して、例えば、時分割で電磁誘導に
より送信してもよい。
【0135】さらに、上記実施例においては、脈拍が設
定した範囲を超えた場合に監視装置24がアラーム音を
発生するが、腕時計22の報音部78がアラーム音を発
生するようにしてよもい。
【0136】また、上記実施例においては、シャツ21
からの信号により腕時計22がシャツ21の電極30、
31が外れたことを判断しているが、これに限るもので
はなく、監視装置24が判断するようにしてもよい。さ
らに、シャツ21自体が電極30、31が外れたことを
判断して、心電波信号の送信を中止するようにしてもよ
い。
【0137】さらに、上記実施例では、電極30と電極
31の双方に電極30や電極31が外れたことを検出す
る機能を組み込んでいるが、いずれか一方にのみ組み込
むものであってもよい。
【0138】
【発明の効果】請求項1記載の心電波検出装置によれ
ば、心電波検出電極による心電波の検出が正常に行われ
ているかを、異常検出手段により検出しているので、異
常の発生を通知したり、異常発生時の心電波を無効にす
ることにより、心電波を正確に検出することができる。
【0139】請求項2記載の発明によれば、心電波検出
電極による心電波の検出に異常が発生したときには、監
視装置への心電波の送信を中止したり、監視装置で異常
処理を行なうことにより、正確に心電波を検出すること
ができるとともに、正確な心電波のみに基づいて人体の
状態を監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の心電波検出装置の一実施例の回路ブロ
ック図。
【図2】電極が外れた場合の異常処理を説明するための
各部の信号波形を示す図。
【図3】本発明の心電波検出装置の他の実施例を適用し
た脈拍監視システムのブロック構成図。
【図4】図3のシャツの構成を示す図。
【図5】図4のシャツに取り付けられる電極の拡大斜視
図。
【図6】図4の電子回路の回路構成図。
【図7】図6の検出回路に組み込まれている異常検出回
路の回路図。
【図8】図3の腕時計の回路ブロック図。
【図9】図8のRAMのメモリ構成を示す図。
【図10】図3の受信機及び監視回路の回路構成を示す
図。
【図11】シャツにおける送信動作を説明するための各
部の信号波形を示す図。
【図12】図3の腕時計の全体動作を示すフローチャー
ト。
【図13】図12の測定処理の詳細な処理を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
1 心電波検出装置 2a、2b 心電波検出電極 3 増幅器 4 波形成形回路 5 アンド回路 6 加速度センサ 7 増幅器 8 波形成形回路 9 発振器 10 分周回路 11 ラッチ回路 12 制御部 13 表示駆動部 14 表示部 20 監視システム 21 シャツ 22 腕時計 23 受信機 24 監視装置 30、31 電極 30a、30b 電極 31a、31b 電極 32 電子回路 34、35 鍔部 34a、34b、35a、35b 鍔部 36、37 突起部 38、39 絶縁部材 40、41 鍔部 42、43 突起部 51 検出回路 52 送信回路 53 電源回路 54 電源スイッチ 55 共振回路 60 異常検出回路 61 ノア回路 62、63 インバータ 70 制御部 71 受信コイル 72 受信回路 73 波形成形回路 74 発振回路 75 分周・タイミング回路 76 RAM 77 ROM 78 報音部 79 キー入力部 80 シリアル変換回路 81 送信回路 82 アンテナ 83 表示駆動部 84 表示部 C1、C2 コンデンサ R1、R2 抵抗 L 送信コイル Tr スイッチングトランジスタ 91 アンテナ 92 受信回路 93 パラレル変換回路 94 制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】心臓の脈動に伴って発生する心電波を人体
    の異なる部位に接触された一対の心電波検出電極で検出
    する心電波検出装置において、 前記心電波検出電極による心電波の検出が正常に行われ
    ているかを検出する異常検出手段を設けたことを特徴と
    する心電波検出装置。
  2. 【請求項2】人体の異なる部位に接触され心臓の脈動に
    伴って発生する心電波を検出する一対の心電波検出電極
    と、前記心電波検出電極の検出した心電波を電磁誘導信
    号として送信する送信手段と、を有した検出装置と、 前記送信手段から送信されてきた電磁誘導による心電波
    を受信して、人体の状態を監視する監視装置と、 を備えた心電波検出装置において、 前記検出装置は、前記心電波検出電極による心電波の検
    出が正常に行われているかを検出する異常検出手段を、
    さらに備えたことを特徴とする心電波検出装置。
  3. 【請求項3】前記異常検出手段は、人体の動きを検出す
    る加速度センサであることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の心電波検出装置。
  4. 【請求項4】前記異常検出手段は、前記電極が人体から
    離れたことを検出することを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の心電波検出装置。
  5. 【請求項5】前記一対の心電波検出電極が、人体に接着
    され、前記異常検出手段が、該心電波検出電極に接合さ
    れ、前記心電波検出電極の検出した心電波信号を出力す
    るとともに、該心電波検出電極との接合が外れたとき心
    電波の測定が正常でない旨の信号を出力することを特徴
    とする請求項4記載の心電波検出装置。
  6. 【請求項6】前記心電波検出装置は、前記異常検出手段
    が、前記心電波検出電極による心電波の検出が正常でな
    いことを検出したとき、警報を発生する警報手段を、さ
    らに備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のい
    ずれかに記載の心電波検出装置。
  7. 【請求項7】前記心電波検出装置は、前記異常検出手段
    が、前記心電波検出電極による心電波の測定が正常でな
    いことを検出したとき、該心電波の測定が正常でない期
    間内に前記心電波検出電極の測定した心電波を無効にす
    る補正手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1
    から請求項6のいずれかに記載の心電波検出装置。
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