JPH071355B2 - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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JPH071355B2
JPH071355B2 JP20274786A JP20274786A JPH071355B2 JP H071355 B2 JPH071355 B2 JP H071355B2 JP 20274786 A JP20274786 A JP 20274786A JP 20274786 A JP20274786 A JP 20274786A JP H071355 B2 JPH071355 B2 JP H071355B2
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優 神尾
純一郎 神辺
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美樹 田村
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/133509Filters, e.g. light shielding masks
    • G02F1/133514Colour filters

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、液晶表示素子や液晶−光シャッターアレイ等
の液晶素子に関し、更に詳しくは、液晶分子の初期配向
状態を改善することにより配向欠陥のない均一なモノド
メインの液晶相を得、表示ならびに駆動特性を改善した
カラーフィルターを有する液晶素子に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来の液晶素子としては、例えばエム・シャット(M. S
chadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W. Helfrich)著
“アプライド・フィジックス・レターズ”(“Applied
Physics Letters")第18巻、第4号(1971年2月15日発
行)、第127頁〜128頁の“ボルテージ・ディペンダント
・オプティカル・アクティビティー・オブ・ア・ツイス
テッド・ネマチック・リキッド・クリスタル(“Voltag
e Dependent Optical Activity of a Twisted Nematic
Lequid Crystal")に示されたツイステッド・ネマチッ
ク(twisted nematic)液晶を用いたものが知られてい
る。このTN液晶は、画素密度を高くしたマトリクス電極
構造を用いた時分割駆動の時、クロストークを発生する
問題点があるため、画素数が制限されていた。
また、各画素に薄膜トランジスタによるスイッチング素
子を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示素
子が知られているが、基板上に薄膜トランジスタを形成
する工程が極めて煩雑な上、大面積の表示素子を作成す
ることが難しい問題点がある。
これらの問題点を解決するものとして、クラーク(Clar
k)等により米国特許第4,367,924号明細書で強誘電性液
晶素子が提案されている。
第2図は強誘電性液晶の動作説明のために、セルの例を
模式的に描いたものである。21aと21bは、In2O3、SnO2
やITO(Indium Tin Oxide)等の薄膜からなる透明電極
で被覆された基板(ガラス板)であり、その間に複数の
液晶分子層22がガラス面に垂直になる様に配向したSmC*
相またはSmH*相の液晶が封入されている。太線で示した
線23が液晶分子を表わしており、この液晶分子23は、そ
の分子に直交した方向に双極子モーメント(P⊥)24を
有している。基板21aと21b上の電極間に一定の閾値以上
の電圧を印加すると、液晶分子23のらせん構造がほど
け、双極子モーメント(P⊥)24はすべて電界方向に向
くよう、液晶分子23の配向方向を変えることができる。
液晶分子23は細長い形状を有しており、その長軸方向と
短軸方向で屈折率異方性を示し、従って例えばガラス面
の上下に互いにクロスニコルの位置関係に配置した偏光
子を置けば、電圧印加極性によって光学特性が変わる液
晶光学変調素子となることは容易に理解される。
本発明の強誘電性液晶素子で好ましく用いられる液晶セ
ルは、その厚さを充分に薄く(例えば10μ以下)するこ
とができる。このように液晶相が薄くなるにしたがい、
第3図に示すように電界を印加していない状態でも液晶
分子のらせん構造はほどけ、非らせん構造となり、その
双極子モーメントPa又はPbは上向き(34a)又は下向き
(34b)のどちらかの状態をとる。このようなセルに、
第3図に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる電界Ea
又はEbを付与すると、双極子モーメントは、電界Ea又は
Ebの電界ベクトルに対応して上向き34a又は、下向き34b
と向きを変え、それに応じて液晶分子は第一の安定状態
33a、あるいは第二の安定状態33bの何れか一方に配向す
る。
このような強誘電性液晶を光学変調素子として用いるこ
との利点は、先に述べたが2つある。その第1は、応答
速度が極めて速いことであり、第2は液晶分子の配向が
双安定性を有することである。第2の点を、例えば第3
図によって更に説明すると、電界Eaを印加すると液晶分
子は第一の安定状態33に配向するが、この状態は電界を
切っても安定である。又、逆向きの電界Ebを印加する
と、液晶分子は第二の安定状態33bに配向して、その分
子の向きを変えるが、やはり電界を切ってもこの状態に
留っている。また、与える電界Eaが一定の閾値を越えな
い限り、それぞれの配向状態にやはり維持されている。
このような応答速度の速さと、双安定性が有効に実現さ
れるには、セルとしては出来るだけ薄い方が好ましい。
この強誘電性液晶素子が所定の駆動特性を発揮するため
には、一対の平行基板間に配置される強誘電性液晶が、
電界の印加状態とは無関係に、上記2つの安定状態の間
での交換が効果的に起こるような分子配列状態にあるこ
とが必要である。例えばカイラルスメクティック相を有
する強誘電性液晶については、カイラルスメクティック
相の液晶分子層が基板面に対して垂直で、したがって液
晶分子軸が基板面にほぼ平行に配列した領域(モノドメ
イン)が形成される必要がある。しかしながら、これま
での強誘電性液晶素子においては、このようなモノドメ
イン構造を有する液晶の配向状態が、必ずしも満足に形
成されなかったために、充分な特性が得られなかった実
情である。
第4図は従来の強誘電性液晶素子の断面図を表わし、第
5図は従来の強誘電性液晶素子に現われた配向欠陥の状
態を表わす概略説明図である。
すなわち、第4図に示す従来の強誘電性液晶素子40は、
一対の平行基板41と42を有しており、基板41と42にはそ
れぞれマトリクス電極構造をなすストライプ状の透明電
極43と44が設けられている。
一般に、カラーフィルターは赤(R)、緑(G)、青
(B)の色素またはこれを含む層からなっているが、各
色素層の膜厚はその形成法にかかわらずそれぞれ異なる
ので、2000Å〜1μm程度の段差Aが形成される。この
結果、降温過程を利用して配向制御を行うと、上述の段
差Aが原因となって、その段差Aを境にして強誘電性液
晶47に配向欠陥を生じることになる。また、この段差A
が存在する基板41と42の上にそれぞれ配向制御膜45と46
を設けると、この配向制御膜にも段差Aに応じて形成さ
れた段差Cが画素のほぼ膜厚分で生じ、上述の同様に強
誘電性液晶47に配向欠陥を生じる。
第5図は、上記強誘電性液晶素子をクロスニコルの偏光
顕微鏡で観察した時のスケッチで、図中の白線51は液晶
素子に使用したスペーサー(図示せず)のラインに対応
し、線52及び53は第4図の基板41上の段差Cに対応して
観察されている。また、図中の部分54は対向電極間には
さまれた強誘電性液晶である。偏光顕微鏡中に多数現出
した刃状線55は強誘電性液晶の配向欠陥を表わしてい
る。
この様に強誘電性液晶の接する面でセル厚の1/10より大
きい段差、例えば約1000Å以上の段差が存在すると、そ
の段差から配向欠陥を生じ、強誘電性液晶のモノドメイ
ン形成は阻害される。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等は、こん様な基板上の段差が強誘電性液晶に
対する配向欠陥を発生させる原因となっていることを実
験により明らかにした。
本発明の目的は、上記の配向欠陥の発生を防止し、強誘
電性液晶素子が本来もっている高速応答性とメモリー効
果特性を充分に発揮することのできる液晶素子を提供す
ることにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は、とくに強誘電性液晶が等方相(高温状
態)より液晶相(低温状態)へ移行する降温過程におけ
る初期配向性に着目し、強誘電性液晶の双安定性に基づ
く素子の作動特性と液晶層のモノドメイン性を両立し得
る構造を有する強誘電性液晶素子を見出したものであ
る。
本発明の液晶素子は、このような知見に基づくものであ
り、より詳しくは、液晶層と接する面にほぼ段差がな
く、つまり液晶層の膜厚に急激な変化を生じさせなくす
ることにより降温過程における初期配向性を良好な状態
とし、配向欠陥のないモノドメインを形成する点に特徴
を有している。
すなわち、本発明は、一対の基板及びカイラルスメクチ
ック液晶を有し、該一対の基板間の間隔をカイラルスメ
クチック液晶のらせん配列構造の形成が抑制されるのに
十分に小さく設定させてなる液晶素子において、少なく
とも一方の基板が間隔を置いて配置した複数のカラーフ
ィルター単位と該カラーフィルター単位間の間隔に配置
した遮光体とを有するカラーフィルター層、塗布成膜し
た有機樹脂膜、透明電極及び配向制御膜を有し、隣り合
うカラーフィルター単位の膜厚差をx(μm)とした場
合、 (ただし、d0はセル厚(μm)を示す)の関係からなる
様にし、液晶接触面の段差がセル厚の1/10を越えない様
に形成されてなり、該カラーフィルター層は感光性を有
する基を分子内に持つ芳香族系ポリアミド樹脂中に着色
材料を分散してなる着色樹脂で形成した層に露光及び現
像工程を付与して得たパターン状の着色樹脂層を有して
いることを特徴とする液晶素子である。
以下、本発明を図面に基ずき説明する。
第1図は本発明に係わる強誘電性液晶素子の基本構成を
示す断面図である。第1図において、強誘電性液晶素子
1はガラス板またはプラスチック板などの透明板を用い
た基板2と3を有し、その間には強誘電性液晶4が挟持
されている。各基板2と3にはマトリクス電極構造を形
成するストライプ状のパターン形状の透明電極5と6が
配設され、この透明電極の上には配向制御膜7及び8が
形成されている。R(赤),G(緑),B(青)の各カラー
フィルターは、各々の膜厚差がセル厚の1/10以下で、か
つ0.5〜1.5μm程度の膜厚で所望の分光特性となるよ
う、あらかじめ着色材料濃度を設定したものにて形成さ
れている。一方、必要に応じては、各カラーフィルター
間の窪みに遮光体10が形成され、さらにその上に保護膜
または平坦化膜9が形成されている。R,G,Bからなる3
つのカラーフィルター単位で1つの画素を構成する。
上記の構成による基板では、カラーフィルターの膜厚及
び画素間の窪みによる段差が補正されているため、画素
上に透明電極、配向制御膜を順に形成しても、基板面を
ほぼ平坦に保つことができる。
本発明では、前述の平坦化により、カラーフィルター基
板の段差をセル厚の1/10以下とすることができるが、好
ましくはセル厚の1/20以下とするのが望ましい。この段
差がセル厚の1/10をこえて形成された非平坦化層を用い
た液晶素子は、前述の第5図で示した刃状線の配向欠陥
を生じることになる。
本発明におけるカラーフィルターを構成する着色樹脂膜
を形成する感光性基を分子内に有するポリアミノ系樹脂
(以下、感光性ポリアミノ系樹脂と称す)としては、感
光性基をその分子内に有する芳香族系のポリアミド樹脂
またポリイミド樹脂で、特に、可視光波長域(400〜700
nm)で特定の光吸収性を持たないもの(光透過率で90%
程度以上のもの)が好ましい。この観点からは、特に芳
香族系のポリアミド樹脂が好ましい。
また、本発明における感光性を有する基としては、以下
に示す様な感光性の炭化水素不飽和基をもつ芳香族鎖で
あれば良く、例えば、 (1)安息香酸エステル類 (式中R1はCHX=CY-COO-Z-、Xは‐H又は‐C6H5、Yは
‐H又は‐CH3、Zは−又はエチル基又はグリシジル基
を示す) (2)ベンジルアクリレート類 (式中Yは‐H又はCH3を示す) (3)ジフェニルエーテル類 (式中R2はCHX=CY-CONH-、CH2=CY-COO-(CH2)2‐OCO−
又はCH2=CY-COO-CH2‐を1個以上含むもの、X,Yは前記
意義を示す) (4)カルコン類及びその他化合物鎖 (式中R3はH-,アルキル基、アルコシキ基を示す) 等が挙げられる。
これ等の基を分子内に持つ芳香族系のポリアミド樹脂及
びポリイミド樹脂の具体例を示すと、“リソコートPA-1
000"(商品名、宇部興産(株)製)、“リソコートPI-4
00"(商品名、宇部興産(株)製)等が挙げられる。
一般にフォトリソ工程で用いられる感光性樹脂は、その
化学構造によって差はあるものの、機械的特性をはじめ
耐熱性、耐光性、耐溶剤性等の耐久性に優れたものは少
ない。これに対し、上記本発明の感光性ポリアミノ系樹
脂は、化学構造的にも、これらの耐久性に優れた樹脂系
であり、これらを用いて形成したカラーフィルターの耐
久性も非常に良好なものとなる。特に、強誘電性液晶素
子のカラーフィルターとして問題となりうる透明導電膜
のスパッタ形成時の耐熱性および液晶素子組み立て時の
インナースペーサーによるカラーフィルターの破損等に
対して優れた性能を発揮するものである。
本発明におけるカラーフィルターの有する着色樹脂層を
形成する着色材料としては、有機顔料、無機顔料、染料
等のうち所望の分光特性を得られるものであれば、特に
限定されるものではない。この場合、各材料を単体で用
いることも、これらのうちのいくつかの混合物として用
いることもできる。ただし、染料を用いた場合には、染
料自体の耐久性により、カラーフィルターの性能が支配
されてしまうが、上記本発明の樹脂系を用いれば、通常
の染色カラーフィルターに比べ性能の優れたものが形成
可能である。従って、カラーフィルターの色特性及び諸
性能から勘案すると有機顔料が着色材料として最も好ま
しい。
有機顔料としては、溶性アゾ系、不溶性アゾ系、縮合ア
ゾ系等のアゾ系顔料をはじめ、フタロシアニン系顔料,
そしてインジゴ系,アントラキノン系,ペリレン系,ペ
リノン系,ジオキサジン系,キナクリドン系,イソイン
ドリノン系,フタロン系,メチン・アゾメチン系、その
他金属錯体系を含む縮合多環系顔料、あるいはこれらの
うちのいくつかの混合物が用いられる。
本発明において、着色樹脂層を形成するために使用する
着色樹脂は、上記感光性ポリアミノ系樹脂溶液に、あら
かじめ所望の分光特性を有する上記着色材料を、各着色
樹脂層の膜厚差がセル厚の1/10以下になる範囲内で光学
濃度を設定し、それぞれに基ずき、約10〜50%程度の割
合で配合し、超音波あるいは三本ロール等により充分に
分散させた後、好ましくは1μm以下のフィルターにて
粒径の大きいものを除去して調製する。
本発明におけるカラーフィルターの有する着色樹脂層
は、前記着色樹脂をスピンナー,ロールコーター等の塗
布装置により基板上に塗布し、フォトリソ工程によりパ
ターン状に形成され、その層厚は所望とする分光特性に
応じて決定されるが、通常は0.5〜5μm程度、好まし
くは0.5〜1.5μm程度が望ましい。
着色樹脂層と下地の基板間との接着性を更に増す必要が
ある場合には、基板上にあらかじめシランカップリング
剤等で薄く塗布した後に着色樹脂パターンを形成する
か、あるいは、あらかじめ着色樹脂中にシランカップリ
ング剤等を少量添加したものを用いてカラーフィルター
を形成することにより、一層効果的である。
なお、本発明におけるカラーフィルターの有する着色樹
脂層は、それ自体充分な耐久性を有する良好な材料で構
成されているが、特に、より各種の環境条件から、着色
樹脂層を保護するため、またはカラーフィルター表面を
平坦化するためには、着色樹脂層表面に、ポリアミド,
ポリイミド,ポリウレタン,ポリカーボネート,シリコ
ン系等の有機樹脂膜をスピンコート、ロールコートの塗
布法によって、保護膜または平坦化膜として設けること
ができる。また、保護膜9の膜厚は、強誘電性液晶4の
膜厚を決定することができるので、従って液晶材料の種
類や要求される応答速度などにより変化するが、一般的
には0.2μm〜20μm、好適には0.5μm〜10μmの範囲
に設定される。
さらに、場合によっては、表示特性を向上させるため
に、各着色樹脂層の間隙に、遮光体として、クロム,ア
ルミニウム等の遮光能力を持つ金属薄膜を蒸着法で、あ
るいは感光性ポリアミノ系樹脂中にカーボンブラック、
複合酸化物黒顔料、金属粉等の遮光能力を有する材料を
分散させた遮光樹脂層を塗布法で形成することができ
る。
本発明に用いられる配向制御膜の材料としては、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ピリビニルア
セタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミ
ド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂、アクリル樹脂などの樹脂類、あるいは感光性
ポリイミド、感光性ポリアミド、環状ゴム系フォトレジ
スト、フェノールノボラック系フォトレジストあるいは
電子線フォトレジスト(ポリメチルメタクリレート、エ
ポキシ化−1,4−ポリブタジエンなど)などから選択し
て形成することができる。配向制御膜7は、強誘電性液
晶の膜厚にも依存するが、一般的には10Å〜1μm、好
適には100Å〜3000Åの範囲に設定する。
本発明で用いる液晶材料として、とくに適したものは双
安定性を有する液晶であって、強誘電性を有するもので
ある。具体的にはカイラルスメクティックC相(Sm
C*),H相(SmH*),I相(SmI*),J相(SmJ*),K相(Sm
K*),G相(SmG*)またはF相(SmF*)の液晶を用いるこ
とができる。
この強誘電性液晶については、“ル・ジュールナル・ド
・フィジーク・ルテール”(“LE JOURNAL DE PHYSIQUE
LETTRES")1975年、36(L-69)号、「フェロエレクト
リック・リキッド・クリスタルス」(「Ferroelectric
Liquid Crystals」);“アプライド・フィジックス・
レターズ”(“Applied Physics Letters")1980年、36
(11)号、「サブミクロ・セカンド・バイステイブル・
エレクトロオプチック・スイッチング・イン・リキッド
・クリスタルス」(「Submicro Second Bistable Elect
rooptic Switching in Liquid Crystals」);“固体物
理"1981年16(141)号、「液晶」等に記載されており、
本発明においては、これらに開示された強誘電性液晶を
使用することができる。
強誘電性液晶の具体例としては、例えばデシロキシベン
ジリデン−p′−アミノ‐2−メチルブチルシンナメー
ト(DOBAMBC)、ヘキシルオキシベンジリデン−p′−
アミノ‐2−クロルプロピルシンナメート(HOBACP
C)、4-o-(2−メチル)−ブチルレゾルシリデン−
4′−オクチルアニリン(MBRAS)が挙げられる。
これらの材料を用いて素子を構成する場合、液晶化合物
がカイラルスメクティック相となるような温度状態に保
持するため、必要に応じて素子をヒーターが埋め込まれ
たブロック等により支持することができる。
[作用] 本発明の液晶素子は各画素のカラーフィルターの膜厚差
x(μm)がX≦1/10d0、すなわちセル厚の1/10以下と
なる様に各着色材料の光学濃度が調整されてほぼ同一の
膜厚に形成され、該カラーフィルター上に透明電極およ
び配向制御膜が積層され、基板の平面性が良好となるた
めに液晶相と接する面に段差がなく、該平面性のよい基
板に挟持された液晶相は等方相より、液晶相に移行する
降温過程において、徐冷することにより、液晶相領域が
次第に広がり均一なモノドメインの液晶相を形成するよ
うになる。
例えば、液晶として強誘電性液晶相を示す前述のDOBAMB
Cを例にあげて説明すると、DOBAMBCの等方相より徐冷し
ていくとき、約115℃でスメクティックA相(SmA相)に
相転移する。このとき、基板にラビングあるいはSiO2
め蒸着などの配向処理が施されていると、液晶分子の分
子軸が基板に、平行で、かつ一方向に配向したモノドメ
インが形成される。さらに、冷却を進めていくと、液晶
層の厚みに依存する約90〜75℃の間の特定温度でカイラ
ルスメクティックC相(SmC*相)に相転移する。また、
液晶層の厚みを約2μm以下とした場合は、SmC*相のら
せんが解け、双安定性を示す。
[実施例] 以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 第6図(a)〜(f)は、R,G,B3色の色画素の形成工程
を示す工程図である。
まず、コーニング社の#7059ガラス基板61上に、所望の
分光特性を得ることのできる青色着色樹脂材[ヘリオゲ
ン ブルー(Heliogen Blue)L7080(商品名,BASF社製,
C.I.No.74160)をPA-1000C(商品名、宇部興産社製,ポ
リマー分=10%、溶剤:N−メチル−2−ピロリドン、顔
料:ポリマー=1:2配合)に分散させ作製した感光性の
着色樹脂材]をスピンナー塗布法により、1.5μmの膜
厚に塗布して着色樹脂層62を形成した。(第6図(a)
参照) 次に該着色樹脂層62に80℃、30分間にプリベークを行な
った後、形成しようとするパターン形状に対応したフォ
トマスク63を介して高圧水銀灯にて露光した。(第6図
(b)参照) 露光終了後、第6図(c)のごとく、光硬化部分62aを
有する着色樹脂層62の未露光部のみを溶解する専用現像
液(N−メチル−2−ピロリドンを主成分とする現像
液)にて超音波を使用して現像し、専用リンス液(例え
ば、イソプロピルアルコールを主成分とするリンス液)
で処理した後、180℃、30分間のポストベークを行な
い、パターン形状を有する青色のパターン状着色樹脂層
64を形成した。(第6図(d)参照) 続いて、青色着色パターンの形成されたガラス基板上
に、第2色目として緑色着色樹脂材[リオノール グリ
ーン(Lionol Green)6YK(商品名,東洋インキ社製,C.
I.No.74265)をPA-1000C(商品名,宇部興産社製,ポリ
マー分=10%、溶剤:N−メチル−2−ピロリドン、顔
料:ポリマー=1:2配合)に分散させ作製した感光性の
着色樹脂材]を用いる以外は、上記と同様にして、緑色
のパターン状着色樹脂層65を基板上の所定の位置に形成
した。
さらに、この様にして青色及び緑色パターンの形成され
ている基板上に、第3色目として、赤色着色樹脂材[イ
ルガジン レッド(Irgazin Red) BPT(商品名,チバ
ガイギー(Ciba-Geigy)社製,C.I.No.71127)をPA-1000
C(商品名,宇部興産社製,ポリマー分=10%、溶剤:N
−メチル−2−ピロリドン、顔料:ポリマー=1:2配
合)に分散させ作製した感光性の着色樹脂材]を用いる
以外は、上記と同様にして、赤色のパターン状着色樹脂
層66を基板上の所定の位置に形成し、膜厚差が0.1μm
以下のR(赤),G(緑),B(青)の3色ストライプの着
色パターンを得た。(第6図(e)参照) 次に、3色着色パターンの形成されたガラス基板上に、
遮光体として、黒色着色樹脂材[カーボンブラック(C.
I.No.77266)をPA-1000C(ポリマー分=10%、顔料:ポ
リマー=1:4配合)に分散させて作製した感光性の着色
樹脂材]を用い、上記と同様の方法にて各画素間の間隙
に合致させて遮光パターンの遮光体67を形成した。
この様にして得られたカラーフィルターパターン上に、
保護膜または平坦化膜68として着色樹脂材に用いたもの
と同様の透明樹脂材[PA-1000C(商品名,宇部興産社
製,ポリマー分=10%、溶剤:N−メチル−2−ピロリド
ン)]をスピンナー塗布方法により約0.5μm厚の膜厚
にて形成した。(第6図(f)参照) 以上により、同一平面化されたカラーフィルター基板を
形成することができた。
次に第1図に示す様に、ITOを500Åの厚さにスパッタリ
ング法により成膜し、透明電極5とした。この上に配向
制御膜7として、ポリイミド形成溶液(日立化成工業
「PIQ」)を3000rpmで回転するスピンナーで塗布し、15
0℃で30分間加熱を行って2000Åのポリイミド被膜を形
成した。しかる後、このポリイミド被膜表面をラビング
処理した。
このようにして形成したカラーフィルター基板と、対向
する基板3を貼り合せてセル厚が1.5μmとなる様にセ
ル組し、強誘電性液晶を注入、封口として液晶素子を得
た。この液晶素子をクロスニコルの偏光顕微鏡で観察し
たところ、内部の液晶分子は配向欠陥を生じていないこ
とが確認された。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば基板上の各色カラ
ーフィルター層の膜厚差が、セル厚の1/10以下で、ほぼ
段差のないカラーフィルター層を形成することが可能な
上、さらに必要に応じて遮光体、保護膜・平坦化膜を設
けることにより、カラーフィルター各画素間に生じる微
小な段差をもなくすことが可能となり、配向欠陥の発生
を防止することができ、強誘電性液晶の特性を十分に発
揮し得る液晶素子を提供することができる。
さらに、本発明によれば、機械的強度にも優れ、かつ、
耐熱性、耐光性、耐溶剤性等の諸特性に優れた微細パタ
ーンを有するカラーフィルター部分を、フォトリソ工程
のみによる簡便な製造工程により作製することが可能と
なり、カラー強誘電性液晶素子として性能の優れたもの
を簡便に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる強誘電性液晶素子の基本構成を
示す示す断面図、第2図及び第3図は本発明で用いる強
誘電性液晶を模式的に表わした斜視図、第4図は従来の
強誘電性液晶素子の断面図、第5図は従来の強誘電性液
晶素子に現われた配向欠陥の状態を表わす概略説明図お
よび第6図(a)〜(f)は本発明の色画素の形成工程
を示す工程図である。 1,40…強誘電性液晶素子 2,3,41,42,61…基板 4,47…強誘電性液晶 5,6,43,44…透明電極 7,8,45,46…配向制御膜 9,48,68…保護膜(平坦化膜) 10,67…遮光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神辺 純一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 村田 辰雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田村 美樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 関村 信行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−237403(JP,A) 特開 昭61−3123(JP,A) 特開 昭61−100728(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板及びカイラルスメクチック液晶
    を有し、該一対の基板間の間隔をカイラルスメクチック
    液晶のらせん配列構造の形成が抑制されるのに十分に小
    さく設定させてなる液晶素子において、少なくとも一方
    の基板が間隔を置いて配置した複数のカラーフィルター
    単位と該カラーフィルター単位間の間隔に配置した遮光
    体とを有するカラーフィルター層、塗布成膜した有機樹
    脂膜、透明電極及び配向制御膜を有し、隣り合うカラー
    フィルター単位の膜厚差をx(μm)とした場合、 (ただし、d0はセル厚(μm)を示す)の関係からなる
    様にし、液晶接触面の段差がセル圧の1/10を越えない様
    に形成されてなり、該カラーフィルター層は感光性を有
    する基を分子内に持つ芳香族系ポリアミド樹脂中に着色
    材料を分散してなる着色樹脂で形成した層に露光及び現
    像工程を付与して得たパターン状の着色樹脂層を有して
    いることを特徴とする液晶素子。
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