JP2533302B2 - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、液晶表示素子や液晶−光シャッターアレイ
等の液晶素子に関し、更に詳しくは、液晶分子の初期配
向状態を改善することにより表示ならびに駆動特性を改
善した液晶素子に関するものである。
[従来の技術] 従来の液晶素子としては、例えばエム・シャット(M.
Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.Helfrich)著
“アプライド・フィジックス・レターズ”(“Applied
Physics Letters")第18巻、第4号(1971年2月15日発
行)、第127頁〜128頁の“ボルテージ・ディペンダント
・オプティカル・アクティビティー・オブ・ア・ツイス
テッド・ネマチック・リキッド・クリスタル(“Voltag
e Dependent Optical Activity of a Twisted Nematic
Liquid Crystal")に示されたツイステッド・ネマチッ
ク(twisted nematic)液晶を用いたものが知られてい
る。このTN液晶は、画素密度を高くしたマトリクス電極
構造を用いた時分割駆動の時、クロストークを発生する
問題点があるため、画素数が制限されていた。
また、各画素に薄膜トランジスタによるスイッチング
素子を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示
素子が知られているが、基板上に薄膜トランジスタを形
成する工程が極めて煩雑な上、大面積の表示素子を作成
することが難しい問題点がある。
これらの問題点を解決するものとして、クラーク(Cl
ark)等により米国特許第4,367,924号明細書で強誘電性
液晶素子が提案されている。
第2図は強誘電性液晶の動作説明のために、セルの例
を模式的に描いたものである。21aと21bは、In2O3、SnO
2やITO(Indium Tin Oxide)等の薄膜からなる透明電極
で被覆された基板(ガラス板)であり、その間に複数の
液晶分子層22がガラス面に垂直になる様に配向したSmC
相またはSmH相の液晶が封入されている。太線で示
した線23が液晶分子を表わしており、この液晶分子23
は、その分子に直交した方向に双極子モーメント
(P)24を有している。基板21aと21b上の電極間に一
定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子23のらせん
構造がほどけ、双極子モーメント(P)24はすべて電
界方向に向くよう、液晶分子23の配向方向を変えること
ができる。液晶分子23は細長い形状を有しており、その
長軸方向と短軸方向で屈折率異方性を示し、従って例え
ばガラス面の上下に互いにクロスニコルの位置関係に配
置した偏光子を置けば、電圧印加極性によって光学特性
が変わるる液晶光学変調素子となることは容易に理解さ
れる。
本発明の強誘電性液晶素子で好ましく用いられる液晶
セルは、その厚さを充分に薄く(例えば10μ以下)する
ことができる。このように液晶相が薄くなるにしたが
い、第3図に示すように電界を印加していない状態でも
液晶分子のらせん構造はほどけ、非らせん構造となり、
その双極子モーメントPa又はPbは上向き(34a)又は下
向き(34b)のどちらかの状態をとる。このようなセル
に、第3図に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる電
界EaまたはEbを付与すると、双極子モーメントは、電界
Ea又はEbの電界ベクトルに対応して上向き34a又は、下
向き34bと向きを変え、それに応じて液晶分子は第一の
安定状態33a、あるいは第二の安定状態33bの何れか一方
に配向する。
このような強誘電性液晶を光学変調素子として用いる
ことの利点は、先に述べたが2つある。その第1は、応
答速度が極めて速いことであり、第2は液晶分子の配向
が双安定性を有することである。第2の点を、例えば第
3図によって更に説明すると、電界Eaを印加すると液晶
分子は第一の安定状態33aに配向するが、この状態は電
界を切っても安定である。又、逆向きの電界Ebを印加す
ると、液晶分子は第二の安定状態33bに配向して、この
分子の向きを変えるが、やはり電界を切ってもこの状態
に留っている。また、与える電界Eaが一定の閾値を越え
ない限り、それぞれの配向状態にやはり維持されてい
る。このような応答速度の速さと、双安定性が有効に実
現されるには、セルとしては出来るだけ薄い方が好まし
くい。
この強誘電性液晶素子が所定の駆動特性を発揮するた
めには、一対の平行基板間に配置される強誘電性液晶
が、電界の印加状態とは無関係に、上記2つの安定状態
の間での変換が効果的に起こるような分子配列状態にあ
ることが必要である。例えばカイラルスメクティック相
を有する強誘電性液晶については、カイラルスメクティ
ック相の液晶分子層が基板面に対して垂直で、したがっ
て液晶分子軸が基板面にほぼ平行に配列した領域(モノ
ドメイン)が形成される必要がある。しかしながら、こ
れまでのカラーの強誘電性液晶素子においては、このよ
うなモノドメイン構造を有する液晶の配向状態が、必ず
しも満足に形成されなかったために、充分な特性が得ら
れなかった実情である。
第4図は従来のカラーの強誘電性液晶素子の断面図を
表わし、第5図は従来の強誘電性液晶素子に現われた配
向欠陥の状態を表わす概略説明図である。
すなわち、第4図に示す従来の強誘電性液晶素子40
は、一対の平行基板41と42を有しており、基板41と42に
はそれぞれマトリクス電極構造をなすストライプ状の透
明電極43と44が設けられている。
カラーフィルターは各画素を形成する赤(R)、緑
(G)、青(B)の色素からなり、また色素の上には透
明な保護膜48が形成されているが、各色素層の膜厚はそ
の形成法にかかわらずそれぞれ異なるので、2000Å〜1
μm程度の段差Aが形成される。この結果、降温過程を
利用して配向制御を行うと、上述の段差Aが原因となっ
て、その段差Aを境にして強誘電性液晶47に配向欠陥を
生じることになる。また、この段差Aが存在する基板41
と42の上にそれぞれ配向制御膜45と46を設けると、この
配向制御膜にも段差Aに応じて形成された段差Cが画素
のほぼ膜厚分で生じ、上述の同様に強誘電性液晶47に配
向欠陥を生じる。
第5図は、上記強誘電性液晶素子をクロスニコルの偏
光顕微鏡で観察した時のスケッチで、図中の白線51は液
晶素子に使用したスペーサー(図示せず)のラインに対
応し、線52及び53は第4図の基板41上の段差Cに対応し
て観察されている。また、図中の部分54は対向電極間に
はさまれた強誘電性液晶である。偏光顕微鏡中に多数現
出した刃状線55は強誘電性液晶の配向欠陥を表わしてい
る。
この様に強誘電性液晶の接する面で1000Å以上の段差
が存在すると、その段差から配向欠陥を生じ、強誘電性
液晶のモノドメイン形成は阻害される。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等は、この様な基板上の段差が強誘電性液晶
に対する配向欠陥を発生させる原因となっていることを
実験により明らかにした。
本発明の目的は、上記の配向欠陥の発生を防止し、強
誘電性液晶素子が本来もっている高速応答性とメモリー
効果特性を充分に発揮することのできる液晶素子を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、透明電極の形成された一対の透
明な基板間に、少なくとも2つの安定状態を有するカイ
ラルスメクティック相を示す液晶を挟持してなる液晶素
子であって、少なくとも一方の基板の外側にカラーフィ
ルターを少なくとも表示有効画素部以上の大きさに形成
し、かつ前記カラーフィルターが形成された基板の屈折
率nと厚さd(mm)とを、 になるように形成してなることを特徴とする液晶素子で
ある。
以下、図面に基づき本発明を説明する。
第1図は本発明に係わるカラーの強誘電性液晶素子の
構成を示す断面図である。同第1図において、カラーの
強誘電性液晶素子1はガラス板またはプラスチック板等
の透明板を用いた基板1aと1bを有し、その間には強誘電
性液晶7が挟持されている。各基板1aと1bにはマトリッ
クス電極構造を形成するストライプ形状の透明電極3と
4が配置され、この透明電極の上には配向制御膜5及び
6が形成されている。
各色画素を形成するR(赤),G(緑),B(青)の各カ
ラーフィルター2は観察者側の基板1aの外側に所望のR,
G,Bの色特性を有する有機染料もしくは有機顔料の色素
か、あるいは光干渉を利用したダイクロイックミラーに
よるR,G,Bで形成されている。
さらに、これらの各色画素を保護する為に、各色画素
上に保護膜10が形成されている。また、これらのセルを
表示素子とする為に、該セルを直線偏光板8と9で挟持
した構成からなっている。
前記配向制御膜5と6は強誘電性液晶7の厚さに依存
するが、一般的には厚さ10Å〜1μ、好適には100Å〜3
000Åの範囲に設定する。但し、ここでは、セルの形成
に必要なシール剤や封止剤は省略して図示していない。
第1図に示すように、カラーフィルターR,G,Bは観察
者側のガラス基板の外側に形成され、該カラーフィルタ
ーR,G,Bの各画素の大きさは透明電極の表示有効画素部
以上の大きさに、即ち該表示有効画素部と等しいか、も
しくはそれより大きく形成する。
各カラーフィルターR,G,Bの画素間の間隔をS、カラ
ーフィルターを形成する基板の厚さをd、基板の屈折率
をnとし、また観察者側と反対側の入射光の入射角をθ
とすると、次のような条件が得られる。
ここで、混色が起こらないようにするには、画素間の
間隔Sを小さくし、該画素間の間隔Sの外に光が通らな
いようにする必要がある。
本発明は、この様な混色が起こらない条件として、カ
ラーフィルターを形成する基板の屈折率nと厚さd(m
m)とのd/nの比が0.1以下、好ましくは1.0〜0.05が望ま
しい。
本発明においては、カイラルスメクティック相を示す
液晶を挟持してなる液晶素子を形成する少なくとも一方
の基板の外側にカラーフィルターを形成し、即ち液晶層
内段差を生ずる主原因になっているR,G,Bのカラーフィ
ルターを液晶が接する基板面に形成しないで、その反対
面である外側に形成することにより、液晶層と接する面
の段差を少なくし、例えば1000Å以下にすることがで
き、従来の強誘電性液晶素子の欠点である配向欠陥を無
くしモノドメインを形成することができる。
この様に、本発明のようにカラーフィルターを基板の
外側に形成すると、液晶表示部とカラーフィルター層と
が基板の厚さ分だけ離れるので、隣の画素の光が混じっ
て入ってくることがあるので、第1図のAに示されるよ
うに観察者側から見ると色ズレや混色の原因になりかね
ないが、本発明ではカラーフィルターを形成する基板の
屈折率nと厚さd(mm)とを になる様に形成されているので混色が起こることがな
く、配向欠陥のない強誘電性液晶素子を得ることができ
る。
本発明で用いる液晶材料として、とくに適したものは
相安定性を有する液晶であって、強誘電性を有するもの
である。具体的にはカイラルスメクティックC相(SmC
),H相(SmH),I相(SmI),J相(SmJ),K相(S
mK),G相(SmG)またはF相(SmF)の液晶を用い
ることができる。
この強誘電性液晶についは、“ル・ジュールナル・ド
・フィジーク・ルテール”(“LE JOURNAL DE PHYSIQUE
LETTRES")1975年、36(L−69)号、「フェロエレク
トリック・リキッド・クリスタルス」(「Ferroelectri
c Liquid Crystals」);“アプライド・フィジックス
・レターズ”(“Applied Physics Letters")1980年、
36(11)号、「サブミクロ・セカンド・バイステイブル
・エレクトロオプチック・スイッチング・イン・リキッ
ド・クリスタルス」(「Submicro Second Bistable Ele
ctrooptic Switching in Liquid Crystals」);“固体
物理"1981年 16(141)号、「液晶」等に記載されてお
り、本発明においては、これらに開示された強誘電性液
晶を使用することができる。
強誘電性液晶の具体例としては、例えばデシロキシベ
ンジリデン−p′−アミノ−2−メチルブチルシンナメ
ート(DOBAMBC)、ヘキシルオキシベンジリデン−p′
−アミノ−2−クロルプロピルシンナメート(HOBACP
C)、4−o−(2−メチル)−ブチルレゾルシリデン
−4′−オクチルアニリン(MBRAS)が挙げられる。
これらの材料を用いて素子を構成する場合、液晶化合
物がカイラルスメクティック相となるような温度状態に
保持するため、必要に応じて素子をヒーターが埋め込ま
れたブロック等により支持することができる。
本発明に用いられる配向制御膜の材料としては、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルア
セタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミ
ド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂、アクリル樹脂などの樹脂類、あるいは感光性
ポリイミド、感光性ポリアミド、環状ゴム系フォトレジ
スト、フェノールノボラック系フォトレジストあるいは
電子線フォトレジスト(ポリメチルメタクリレート、エ
ポキシ化−1,4−ポリブタジエンなど)などから選択し
て形成することができる。
本発明に用いられるカラーフィルターを構成する色素
材料としては、アゾ系、アントラキノン系、フタロシア
ニン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、ジオキ
サジン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、
ピロコリン系、フルオルビン系、キノフタロン系等が挙
げられる。
[作 用] 本発明の液晶素子は透明電極の形成された一対の透明
な平行基板間に強誘電性液晶を挟持してなる強誘電性液
晶素子において、少なくとも一方の基板の外側にカラー
フィルターを少なくとも表示有効画素部以上の大きさに
形成し、かつ前記カラーフィルターが形成された基板の
屈折率nと厚さd(mm)とを になるように形成してなるので、液晶層内の段差ムラに
より発生する配向欠陥を無くして均一なモノドメインの
液晶相が得られ、かつカラーフィルターを基板の外側に
形成することにより発生し易い色ズレを解消し、混色の
発生を防止することができる。
この様にして本発明の液晶素子における平面性のよい
基板に挟持された液晶相は等方相より、液晶相に移行す
る降温過程において、徐冷することにより、液晶相領域
が次第に広がり均一なモノドメインの液晶相を形成する
ようになる。
例えば、液晶として強誘電性液晶相を示す前記のDOBA
MBCを例にあげて説明すると、DOBAMBCの等方相より徐冷
していくとき約115℃でスメクチックA相(SmA)に相
転移する。このとき、基板にラビングあるいはSiO2斜め
蒸着などの配向処理が施されていると、液晶分子の分子
軸が基板に、平行で、かつ一方向に配向したモノドメイ
ンが形成される。さらに、冷却を進めていくと、液晶相
の厚みに依存する約90〜75℃の間の特定温度でカイラル
スメクチックC相(SmC)に相転位する。また、液晶
相の厚みを約2μ以下とした場合は、SmC相のらせん
が解け、双安定性を示す。
[実施例] 以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 厚さdが1.1mmで屈折率nが1.53、すなわち のガラス基板上にITOを500Åの厚さにスパッタリング法
により成膜し、透明電極を形成した。しかる後に、第6
図に示すように前記ガラス基板61の透明電極65の反対側
の表面に、第6図(a)〜(f)に示す方法でR,G,Bの
3色の色画素の着色層64を形成した。
即ち、第6図(a)〜(f)は、R,G,Bの3色の色画
素の形成工程を示す工程図である。
まず、コーニング社の厚さ1.1mm、屈折率1.53の#705
9ガラス基板61上にポジ型レジスト(商品名;OFPR 77、
東京応化製)をスピナーを用いて1.0μmの層厚に塗布
し、レジスト層62を設けた。(第6図(a)参照) 次に、所定のパターンマスク63を用いてこれを露光し
(第6図(b)参照)、ODUR 1010シリーズ専用現像液
によって現像して所定のストライプ形状を有するリフト
オフ用パターン62aを形成した。(第6図(c)参照) 次に、ガラス基板61のパターン形成面の全面を露光
し、更に不要なパターン部以外のレジスト残渣を酸素プ
ラズマ灰化処理によってガラス基板61上から取除いた。
このようにして、リフトオフ用のパターン62aが形成
されたガラス基板61を真空蒸着装置内の所定の位置に配
置し、蒸発源としてのモリブデンボートに蒸着用青色素
としてニッケルフタロシアニンを入れ、蒸発温度を470
℃に調節し、ニッケルフタロシアニンを4500Åの厚さに
成るように基板61のリフトオフ用パターン形成面に蒸着
することによって着色層64を形成した。(第6図(c)
参照) このリフトオフ用パターン62aと着色層64が形成され
ている基板61をOFPR 77シリーズ専用現像液中に5分間
浸漬撹拌し、レジストパターン62aと共にこのパターン
上に蒸着した着色層64aを基板から除去し、青色着色層6
4bを有する青色ストライプフィルターを作製した。(第
6図(e)参照) 一方、緑色と赤色のストライプフィルターは第6図の
(a)〜(e)の工程を繰り返すことで得られる。
先ず、緑色の蒸着用色素として、ナマリフタロシアニ
ンを5000Åの厚さに成るように蒸着し緑層を形成した。
この緑色の蒸着層の層厚は5500Åとした。
次に、赤色の蒸着用色素として、先ずアントラキノン
を3000Åの厚さに成るように蒸着し赤色層を形成した。
この赤色の着色層の層厚は5500Åとした。
以上のようにして第6図(f)に示す様にB,G,Rのカ
ラーフィルターを形成することができた。
次に、前記カラーフィルターの上に第1図に示すよう
な保護膜10として、ネガレジスト(ODUR東京応化)を塗
布形成した。(第6図には図示せず) 次に前記のような透明電極とR,G,B色画素を形成した
ガラス基板に、第1図に示すように透明電極3上に配向
制御膜5として、ポリイミド形成溶液(日立化成工業
(株)製、「PIQ」)を3000rpmで回転するスピンナーで
塗布し、150℃で30分間加熱を行なって2000Åのポリイ
ミド被膜を形成した。しかる後、このポリイミド被膜表
面をラビング処理した。又ガラス基板1bの配向制御膜6
も前記と同様に形成した。
このようにして形成したカラーフィルター基板1aと対
向する基板1bを貼り合わせてセル組し、強誘電性液晶を
封入、封止して液晶素子を得た。この液晶素子をクロス
ニコルの偏光顕微鏡で観察したところ、内部の液晶分子
は配向欠陥を生じていないことが確認され、又、偏光板
8,9を貼り合わせて液晶素子とし、カラーフィルターと
反対側から蛍光灯を照射し、観察者側から観察して駆動
動作を行なっても、前記の色ズレ、混色が観察されなか
った。
実施例2 実施例1において、カラーフィルターを形成するガラ
ス基板に、厚さ0.7mm、屈折率1.52の青板ガラスを用
い、d/nを0.46としたが、実施例1と同様、配向欠陥、
混色が確認されなかった。
しかしながら、以上説明したd/nが1.0をこえると、色
画素の間隔Sが大きくなるので、画素密度が低下し表示
素子として不適なものとなる。
その具体例を示すと、入射角θ=3゜,n=1.52の場
合、 (この場合には画素間隔が大きいので画素密度が低下す
る) が挙げられる。
したがって、ディスプレイとしては、画素密度が高い
方が有利なため、d/nを1.0以下にするのが好適である。
また、上記したカラーフィルターの形成方法は、上述
の他に染色法、電着法、印刷法、着色樹脂法、光学干渉
法等で形成することができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の液晶素子はカラーフィ
ルターを基板の外側に になるように形成しているので、基板の外側にカラーフ
ィルターを形成するが為に生ずる色ズレ等の欠点を無く
すことができると共に液晶層内の段差ムラにより発生す
る配向欠陥を無くして均一なモノドメインの液晶相を得
ることができる。
又、基板の外側にカラーフィルターを形成する為に、
製造が容易で歩留りが良いので安価な液晶素子を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる強誘電性液晶素子の基本構成を
示す断面図、第2図及び第3図は本発明で用いる強誘電
性液晶を模式的に表わした斜視図、第4図は従来のカラ
ーの強誘電性液晶素子の断面図、第5図は従来の強誘電
性液晶素子に現われた配向欠陥の状態を表わす概略説明
図および第6図(a)〜(f)は本発明の色画素の形成
工程を示す工程図である。 1……強誘電性液晶素子、1a,1b……基板 2……カラーフィルター、3,4……透明電極 5,6……配向制御膜、7……強誘電性液晶 8,9……偏光板、S……画素間の間隔 d……基板の厚さ、n……屈折率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 辰雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 田村 美樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−231586(JP,A) 特開 昭61−149984(JP,A) 特開 昭59−180525(JP,A) 実開 昭60−150524(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極の形成された一対の透明な基板間
    に、少なくとも2つの安定状態を有するカイラルスメク
    ティック相を示す液晶を挟持してなる液晶素子であっ
    て、少なくとも一方の基板の外側にカラーフィルターを
    少なくとも表示有効画素部以上の大きさに形成し、かつ
    前記カラーフィルターが形成された基板の屈折率nと厚
    さd(mm)とを、 になるように形成してなることを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 である特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】液晶が強誘電性を示す液晶である特許請求
    の範囲第1項記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】基板間の液晶相の厚みが2μm以下である
    特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】カラーフィルターが形成される基板は、ガ
    ラス基板である特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
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