JPH0713538B2 - 一体型空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は家屋の窓等に据え付ける一体型空気調和機に関
するものである。

（ロ） 従来技術 近年家屋の窓等に据え付けられる一体型空気調和機の薄
型化を図るため、実開昭56−78925号公報に示される構
造の一体型空気調和機が提案されていた。

すなわち室内熱交換器、室外熱交換器を直方体形状の筺
体の対向面に、これら熱交換器の熱交換用クロスフロー
ファンを筺体の対角方向の隅部に夫々立設させ、これら
熱交換器とクロスフローファンとを夫々室内側室と室外
側室とに区画する仕切板をこのクロスフローファンを結
ぶ対角線と交差する如く前記筺体に配設し、圧縮機を室
内側室と室外側とに跨がるように筺体の底面の中央に固
定させていた。上述した構造では筺体の底面に仕切板の
底辺の全部を固着できないため組み立て作業性が劣り、
又この仕切板の固着が弱いため強度的に劣る欠点があっ
た。

（ハ） 目的 組み立て作業性に優れ、十分な強度が得られる一体型空
気調和機を提供することを目的としたものである。

（ニ） 構成 直方体の筺体を、その底板から断面逆Ｓ字状の仕切板を
立設させて室外側室と室内側室とに区画し、この室外側
室には室外熱交換器及びクロスフローファンを配置し、
前記室内側室を露受皿で上部の室と下部の室とに区画
し、この上部の室には室内熱交換器及びクロスフローフ
ァンを配置し、下部の室には圧縮機を配置するようにし
たものである。

（ホ） 実施例 以下本発明の一実施例を図面に従って説明する。第１図
乃至第３図に於いて、（１）は家屋の窓等に据付けられ
る一体型空気調和機、（２）はこの空気調和機のユニッ
ト底板で、合成樹脂にて成型され、後述する圧縮機の支
持ピン（３）と、仕切板並びに防音板を固着する隆起部
（４）と、ファンモーター台を固着する隆起部（５）
と、ドレン排水口（６）とが形成されている。（７）は
この空気調和機（１）を室内側室（８）と室外側室
（９）とに区画するＳ型の仕切板で、底辺の折曲片（1
0）をユニット底板（２）の隆起部（４）に当接して螺
子止めすることにより、この仕切板（７）をユニット底
板（２）へ立設するようになっている。

室外側室（９）に於いて（11）は室外側熱交換器で、下
部の管板（12）を仕切板（７）とユニット底板（２）の
後縁（13）に取り付けられた補助金具（14）とに跨がっ
て固着されるようになっている。（15）はこの室外熱交
換器（11）を強制熱交換し立設された室外側クロスフロ
ーファン、（16）はこのファンの駆動用モーター、（1
7）はこのモーターを取り付けるファンモーター台で、
折曲片（18）をユニット底板（２）の隆起部（５）に螺
子止めするようになっている。

一方室内側室（８）に於いて（19）は圧縮機で、脚片
（20）の取付孔（21）をコイルスプリング（22）を介し
てユニット底板（２）の支持ピン（３）へ挿入させてこ
の圧縮機（19）をユニット底板（２）へ弾性支持させる
ようになっている。（23）は防音板で、下部折曲片（2
4）をユニット底板（２）の隆起部（４）に、後方折曲
片（25）を仕切板（７）の室内側膨出部（26）に夫々螺
子止めし、圧縮機（19）を仕切板（７）の室外側膨出部
（27）とこの防音板（23）とで包囲し、圧縮機（19）か
ら発生する騒音を遮断するようにしてある。（28）は
型形状の上部支持金具で、圧縮機（19）の天板に取り付
けたブラケット（29）を係合させる取付孔（30）が穿設
されており、上片（31）を仕切板（７）の室外側膨出部
（27）の上方に下片（32）を防音板（23）の上部に夫々
螺子止めしこの金具で、圧縮機（19）の支持と、仕切板
（７）並びに防音板（23）の位置決めとを兼用させてい
る。

（33）は支持金具（28）に載置される合成樹脂製の露受
皿で、この室内側室（８）を上下に区画するようになっ
ている。（34）はこの露受皿（33）に形成した立ち上り
縁で、この立ち上り縁にて室内熱交換器（35）から滴下
するドレン水を受ける露受部（36）が露受皿（33）と一
体に形成されている。（37）は室内熱交換器（35）を強
制熱交換し立設させたクロスフローファン、（38）はこ
のファンの駆動用モーターで露受皿（33）の下面に固定
されている。

（39）は前面パネルで、室内熱交換器（35）の風上側に
位置する室内空気吸込口（40）と室内側クロスフローフ
ァン（37）の風下側に位置する室内空気吐出口（41）と
が形成されている。（42）は後板で室外熱交換器（11）
の風上側に位置する室外空気吸込口（43）と室外側クロ
スフローファン（15）の風下側に位置する室外空気吐出
口（44）とが形成されている。

このように上記実施例は、ユニット底板（２）に仕切板
（７）を立設させユニット底板（２）を室内側と室外側
とに区画し、室内側には圧縮機（19）、露受皿（33）、
室内熱交換器（35）、室内側クロスフローファン（37）
を固定する一方室外側には室外熱交換器（11）、室外側
クロスフローファン（15）を固定するので、従来例の如
くユニット底板の中央に圧縮機を載置固定した後、この
圧縮機の上方に仕切板、室内外熱交換器、室内外クロス
フローファンを固定する空気調和機と比較して組み立て
作業性の向上を図ることができる。併せて仕切板（７）
はユニット底板（２）に確実に固定されるためこの仕切
板に防音板（23）並びに上部支持金具（28）の一端を固
着し部品点数を削減することができる。

又露受皿（33）で室内側室（８）を上下に区画し、下方
に圧縮機（19）を配設させたので露受皿（33）の下面は
圧縮機（19）の放熱にて加熱される。従って室内熱交換
器（35）のドレン水にて露受部（36）が冷却されても、
前述の圧縮機（19）の放熱で露受皿（33）は露点温度以
上に加熱されるため露受皿（33）に結露現象が生じるこ
とはない。

（ヘ） 効果 室内側室と室外側室とに区画する仕切板を筺体の底板に
立設させたので、種々の冷凍機器を室内側室と室外側室
とに夫々個別に固定でき組み立て作業性の向上を図るこ
とができる。

又、露受皿で室内側室を上部の室と下部の室とに区画
し、下部の室に圧縮機を配置した、この露受皿は圧縮機
の放熱にて露点温度以上に加熱され露受皿の結露現象を
防止することができ、かつこの露受皿に結露防止用の断
熱材を装着する必要がなく部品点数の削減と構造の簡略
化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一体型空気調和機の一実施例を示し、第
１図は分解斜視図、第２図は横断面図、第３図は第２図
のIII−III′断面図である。 （２）……ユニット底板、（７）……仕切板、（８）…
…室内側室、（９）……室外側室、（11）……室外熱交
換器、（15）（37）……クロスフローファン、（19）…
…圧縮機、（33）……露受皿、（35）……室内熱交換
器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 和三 群馬県邑楽郡大泉町大字坂田180番地 東 京三洋電機株式会社内 (72)発明者 阿久津 保朋 群馬県邑楽郡大泉町大字坂田180番地 東 京三洋電機株式会社内 (72)発明者 細貝 和伸 群馬県邑楽郡大泉町大字坂田180番地 東 京三洋電機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−7322（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】直方体の筺体を、その底板から断面逆Ｓ字
   状の仕切板を立設させて室外側室と室内側室とに区画
   し、この室外側室には室外熱交換器及びクロスフローフ
   ァンを配置し、前記室内側室を露受皿で上部の室と下部
   の室とに区画し、この上部の室には室内熱交換器及びク
   ロスフローファンを配置し、下部の室には圧縮機を配置
   したことを特徴とする一体型空気調和機。