JPH07135110A - ロータリーソレノイド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリーソレノイドのストッパ部から出る
カチ，カチという騒音を解消させる。 【構成】 着磁片５，５が一端に形成されたＴ字状の回
転軸４を電磁コイル１の中心に回転自在に挿通すると共
に、４個の永久磁石６〜９をそのＮ極とＳ極が前記着磁
片５，５に交互に相対するように該電磁コイル１の一端
外周に所定間隔で配設し、該電磁コイル１に通電し該着
磁片５，５をＮ極またはＳ極に磁化させることにより該
着磁片５，５が該永久磁石６〜９から吸引または反発を
受け該回転軸４を定角度反復回転させるようにしたロー
タリーソレノイドであって、前記着磁片５，５の反復回
転角度を制限するストッパ部１１に該着磁片５，５と接
触する緩衝用の弾性体１２を設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、通電により回転軸が定
角度反復回転するロータリーソレノイドに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】ロータリーソレノイドはその電磁コイル
の両端子間に印加する直流のプラス，マイナスを反転さ
せることにより回転軸が定角度反復回転するもので、リ
ニヤ型のソレノイドとともに種々の自動機械，家電製
品，ディスプレイ装置，玩具，ゲーム機等に使用されて
いる。

【０００３】図５にその使用の一例として電動式パチン
コ機における打球を１個宛発射部に送り出す機構を水平
断面にて示す。図中、ａは前面に釘，入賞口および発射
レールｂ等が設けられている遊技盤、ｃは該発射レール
ｂの一端の発射部ｄに先端を向けて設けられた玉打撃用
の槌である。ｅは受皿ｆに形成された打球案内用傾斜
樋、ｇは該傾斜樋ｅの下端に開設された流落口である。
流落口ｇ上には扇形の振子板ｈが回転軸ｉに支持されて
いる。該回転軸ｉはロータリーソレノイドの回転軸であ
って、該ロータリーソレノイドの作動により該振子板ｈ
は１分間に１００回の割合で水平面内で約６０度の範囲
で反復回転する。そして該振子板ｈには打球案内用傾斜
樋ｅを流下した打球ｊが１個入り得る切欠ｋが形成さ
れ、該振子板ｈが反復回転することで該打球ｊが切欠ｋ
に入って発射部ｄに１個宛送り出されるように構成され
たものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来のロータ
リーソレノイドは、その回転軸の反復回転角度を例えば
６０度に制限するためのストッパ部がプラスチックによ
り形成され、該回転軸の一端に形成されたＴ字状の着磁
片を該ストッパ部に衝突させることにより該回転軸の回
転を６０度で止めるように構成されている。このため反
復回転する毎に金属とプラスチックとの衝突によるカ
チ，カチと言う大きな衝突音が出て耳ざわりであった。

【０００５】また、その衝突により回転軸ｉが振動し、
前記打球送り出し機構の場合、その振動がさらに振子板
ｈを介して打球ｊに伝達することがあるために、該打球
ｊが発射部ｄに静止するのに時間が掛かり、槌ｃにより
打球ｊの定位置を打撃できないということがあるため、
打球の飛び加減が一定でなくなるという問題が生じてい
た。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のロータリーソレ
ノイドは上記課題を解決しようとするもので、着磁片が
一端に形成されたＴ字状の回転軸を電磁コイルの中心に
回転自在に挿通すると共に、４個の永久磁石をそのＮ極
とＳ極が前記着磁片に交互に相対するように該電磁コイ
ルの一端外周に所定間隔で配設し、該電磁コイルに通電
し該着磁片をＮ極またはＳ極に磁化させることにより該
着磁片が該永久磁石から吸引または反発を受け該回転軸
を定角度反復回転させるようにしたロータリーソレノイ
ドであって、前記着磁片の反復回転角度を制限するスト
ッパ部に該着磁片と接触する緩衝用の弾性体を設けてな
ることを特徴とする。

【０００７】

【作用】緩衝用の弾性体は着磁片がストッパ部に直接衝
突するのを防いで衝突音および振動の発生を防ぐ。

【０００８】

【実施例】次に図１〜図４に従い本発明に係るロータリ
ーソレノイドの構成を説明する。図において、１はプラ
スチック製のボビン２に導電線を巻回してなる電磁コイ
ル、３は該電磁コイル１の外周を囲うように鉄板等の強
磁性金属により形成されたケース、４は該電磁コイル１
の中心に回転自在に挿通された回転軸である。回転軸４
はケース３と同様に強磁性金属により形成されその一端
には着磁片５，５が一体に形成されてＴ字状を呈してい
る。

【０００９】電磁コイル１の一端部外側には４個の永久
磁石６〜９がボビン２の外側面に一体に形成された取付
片１４，１４…およびケース３の一端によって挟着して
固設されている。なお該永久磁石６〜９はそのＮ極とＳ
極が前記着磁片５，５に交互に相対するように９０度間
隔で配設されている。なお１０，１０は電磁コイル１へ
の通電用の端子である。

【００１０】また、１１，１１は着磁片５，５の反復回
転範囲を制限するためボビン２の外側に一体に形成され
たストッパ部である。そして該ストッパ部１１，１１の
着磁片５，５との対向面には緩衝用の弾性体１２が設け
られている。該弾性体１２は半球状部１２ａと軸部１２
ｂと端末部１２ｃとからなるゴム製の一体成形品で、該
軸部１２ｂを図４に示したようにストッパ部１１，１１
に開設された切込１３中に挿入することで該弾性体１２
を該ストッパ部１１，１１に不動に止着している。

【００１１】しかして電磁コイル１に直流が流されその
電流方向に順じて該電磁コイル１の周囲に図２中矢印で
示した方向またはその反対方向の磁界が形成されると、
着磁片５，５はＮ極またはＳ極に磁化され、永久磁石６
〜９から吸引または反発を受ける。このため回転軸４に
はその電流の方向に応じて回転トルクが生じる。そして
その電流方向を切換えることで逆向の回転トルクが生じ
る。このため電流方向を切換えるごとに反復回転する。

【００１２】そして弾性体１２が着磁片５，５に当接す
ることにより回転軸４の回転が止められるので、該弾性
体１２が緩衝となって振動および衝突音が軽減される。
なお、該弾性体１２は半球状部１２ａの頂点が着磁片
５，５に対して点接触する形態となっていることで緩衝
作用が一層効果的に発揮される。

【００１３】このため従来例として示したようなパチン
コ機における打球送り出し機構に使用した場合には、ゲ
ーム中にカチ，カチと言う耳ざわりな騒音が発生するの
を防止できると共に、打球への振動の伝達を防いでその
飛び加減を安定させることができる。

【００１４】

【発明の効果】以上実施例について説明したように本発
明のロータリーソレノイドは、弾性体により着磁片のス
トッパ部への直接の衝突を防ぎ得るので、振動および衝
突音の発生を防いで、振動伝達による障害および騒音を
防止し得るなど有益な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るロータリーソレノイドの斜視図。

【図２】図１の縦断面図。

【図３】図１の平面図。

【図４】ストッパ部の拡大断面図。

【図５】パチンコ機の打球送り出し機構の水平断面図。

【符号の説明】

１ 電磁コイル ２ ボビン ３ ケース ４ 回転軸 ５ 着磁片 ６〜９ 永久磁石 １１ ストッパ部 １２ 弾性体 １２ａ 半球状部 １３ 切込

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 着磁片が一端に形成されたＴ字状の回転
   軸を電磁コイルの中心に回転自在に挿通すると共に、４
   個の永久磁石をそのＮ極とＳ極が前記着磁片に交互に相
   対するように該電磁コイルの一端外周に所定間隔で配設
   し、該電磁コイルに通電し該着磁片をＮ極またはＳ極に
   磁化させることにより該着磁片が該永久磁石から吸引ま
   たは反発を受け該回転軸を定角度反復回転させるように
   したロータリーソレノイドであって、前記着磁片の反復
   回転角度を制限するストッパ部に該着磁片と接触する緩
   衝用の弾性体を設けてなることを特徴としたロータリー
   ソレノイド。