JPH07134245A - 投写レンズ装置 - Google Patents
投写レンズ装置Info
- Publication number
- JPH07134245A JPH07134245A JP27975793A JP27975793A JPH07134245A JP H07134245 A JPH07134245 A JP H07134245A JP 27975793 A JP27975793 A JP 27975793A JP 27975793 A JP27975793 A JP 27975793A JP H07134245 A JPH07134245 A JP H07134245A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- rubber ring
- housing
- liquid
- outer periphery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
- Lens Barrels (AREA)
- Lenses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来はOC液をシールだけの役割をしていた
シールゴムリングを、さらにOCレンズの自律センタリ
ングを可能ならしめ、なおかつゴムの弾性を利用して、
OCレンズが膨張した時の寸法増加を緩衝する機能も担
わせ、センタリング工程を不要とし作業時間の短縮が図
れ、さらにOCレンズが膨張した際に、レンズに不要か
つ偏在的な力が作用しないため、レンズ面の形状が安定
に保たれ、投写性能の安定化が図れる。 【構成】 OCレンズ22の外縁周に沿ってシールゴム
リング32が所定位置に捲回されており、捲回状態でシ
ールゴムリング32の外縁周は、OCレンズ22の外縁
周より所定寸法だけ突出するように設定されている。ま
たOCハウジング2側のOCレンズ嵌合凹部は、シール
ゴムリング32の外縁周とほぼ同形状に加工されてお
り、滑らかに挿置可能となっている。
シールゴムリングを、さらにOCレンズの自律センタリ
ングを可能ならしめ、なおかつゴムの弾性を利用して、
OCレンズが膨張した時の寸法増加を緩衝する機能も担
わせ、センタリング工程を不要とし作業時間の短縮が図
れ、さらにOCレンズが膨張した際に、レンズに不要か
つ偏在的な力が作用しないため、レンズ面の形状が安定
に保たれ、投写性能の安定化が図れる。 【構成】 OCレンズ22の外縁周に沿ってシールゴム
リング32が所定位置に捲回されており、捲回状態でシ
ールゴムリング32の外縁周は、OCレンズ22の外縁
周より所定寸法だけ突出するように設定されている。ま
たOCハウジング2側のOCレンズ嵌合凹部は、シール
ゴムリング32の外縁周とほぼ同形状に加工されてお
り、滑らかに挿置可能となっている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的小形のブラウン
管などに映出される映像を、スクリーンに拡大投写する
時に使用する投写レンズおよびそれを搭載する映像投写
装置に関するものである。
管などに映出される映像を、スクリーンに拡大投写する
時に使用する投写レンズおよびそれを搭載する映像投写
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面のビデオ画像を得るために、比較
的小さなブラウン管(以下CRTと表す)にビデオ画像
を映出し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写す
る方法は周知の技術であるが、最近では投写レンズとC
RTとの空間を、屈折率がCRTの前面ガラスに近く、
且つ透明度の高い液体で充し、光学的にも結合すること
により、界面反射を減少させ不用反射光を激減すること
で、投写画像の鮮明度とコントラストを格段に向上させ
る方式が採られている。一般にこれをオプチカルカップ
リング方式という。
的小さなブラウン管(以下CRTと表す)にビデオ画像
を映出し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写す
る方法は周知の技術であるが、最近では投写レンズとC
RTとの空間を、屈折率がCRTの前面ガラスに近く、
且つ透明度の高い液体で充し、光学的にも結合すること
により、界面反射を減少させ不用反射光を激減すること
で、投写画像の鮮明度とコントラストを格段に向上させ
る方式が採られている。一般にこれをオプチカルカップ
リング方式という。
【0003】図5に従来例の一つを示す。1は投写レン
ズ主体、2はOCハウジングであり、右側には画像が映
出されるCRT3が取り付けられ、左側には投写レンズ
1を構成するレンズ素子群の内、一番右側に位置するO
Cレンズ4が取り付けられている。OCハウジング2に
はゴムリング溝5が形成され、その溝中にシールゴムリ
ング6が挿置され、OCハウジング2へ、左方よりOC
レンズ4を取り付けると、シールゴムリング6が受圧変
形し挟圧面に密着するため、液体密封可能なシールが成
される。
ズ主体、2はOCハウジングであり、右側には画像が映
出されるCRT3が取り付けられ、左側には投写レンズ
1を構成するレンズ素子群の内、一番右側に位置するO
Cレンズ4が取り付けられている。OCハウジング2に
はゴムリング溝5が形成され、その溝中にシールゴムリ
ング6が挿置され、OCハウジング2へ、左方よりOC
レンズ4を取り付けると、シールゴムリング6が受圧変
形し挟圧面に密着するため、液体密封可能なシールが成
される。
【0004】またOCハウジング2の上部には、調圧開
口部9が形成されている。この調圧開口部9にゴムなど
の弾性体で造られたダイアフラム10が配設され、ダイ
アフラム10には、外縁部に圧接シール部11が形成さ
れており、この部分が調圧開口部9の周囲に形成された
シール溝に挿合し、押さえ蓋12を取り付けることで、
圧接シール部11が双方の挟圧平面に密着する。以上の
如くOCハウジング2,CRT3,OCレンズ4とで囲
まれたOC室14が液密にシールされる。なお押さえ蓋
12には、ダイアフラム10が上方に移動した際に、中
の空気が抜けていくための通気孔13が開けられてい
る。
口部9が形成されている。この調圧開口部9にゴムなど
の弾性体で造られたダイアフラム10が配設され、ダイ
アフラム10には、外縁部に圧接シール部11が形成さ
れており、この部分が調圧開口部9の周囲に形成された
シール溝に挿合し、押さえ蓋12を取り付けることで、
圧接シール部11が双方の挟圧平面に密着する。以上の
如くOCハウジング2,CRT3,OCレンズ4とで囲
まれたOC室14が液密にシールされる。なお押さえ蓋
12には、ダイアフラム10が上方に移動した際に、中
の空気が抜けていくための通気孔13が開けられてい
る。
【0005】さて図5のように組立後、OC室14にオ
プチカルカップリング液15(以後OC液と表す)を注
入充填し、OC液15が漏れないように調圧開口部9
を、ダイアフラム10をかぶせて封止する。現在OC液
としては、エチレングリコール,エチレングリコールと
グリセリン,あるいはそれらに純水などを少量混ぜた混
合液が、一般的によく使用されている。
プチカルカップリング液15(以後OC液と表す)を注
入充填し、OC液15が漏れないように調圧開口部9
を、ダイアフラム10をかぶせて封止する。現在OC液
としては、エチレングリコール,エチレングリコールと
グリセリン,あるいはそれらに純水などを少量混ぜた混
合液が、一般的によく使用されている。
【0006】また昨今では、プラスチック成形技術の進
歩、あるいは高精度な数値制御旋盤の普及により、投写
レンズに使用されるような大口径非球面レンズが、プラ
スチック材料を用いて、高精度にしかも安価に且つ大量
に製作されるようになった。上記OCレンズ4もプラス
チック材料(アクリル樹脂)を用いて製作されている。
歩、あるいは高精度な数値制御旋盤の普及により、投写
レンズに使用されるような大口径非球面レンズが、プラ
スチック材料を用いて、高精度にしかも安価に且つ大量
に製作されるようになった。上記OCレンズ4もプラス
チック材料(アクリル樹脂)を用いて製作されている。
【0007】CRT3が駆動され、発光面に映出された
画像が、投写レンズ1により前方に設置されているスク
リーン(図示せず)に拡大投写される。映像投写装置の
CRT3は、拡大投写を行うため多大な光出力を必要と
し、直視管テレビなどのCRTに比べ、格段に強烈な電
力で駆動される。そのためCRT3自体の特にフロント
ガラス面の管面温度は100゜C以上にも上昇する。上
記のOC液15は、管面の温度を冷やす冷却液としても
機能している。このOC液15を介して、OC液を封入
しているOCハウジング2に熱が伝達され、ここから空
気中に放熱される。またOC液15の液温上昇に伴う容
量の膨張増加は、上記ダイアフラム10が、上方に押し
上げられ吸収される。
画像が、投写レンズ1により前方に設置されているスク
リーン(図示せず)に拡大投写される。映像投写装置の
CRT3は、拡大投写を行うため多大な光出力を必要と
し、直視管テレビなどのCRTに比べ、格段に強烈な電
力で駆動される。そのためCRT3自体の特にフロント
ガラス面の管面温度は100゜C以上にも上昇する。上
記のOC液15は、管面の温度を冷やす冷却液としても
機能している。このOC液15を介して、OC液を封入
しているOCハウジング2に熱が伝達され、ここから空
気中に放熱される。またOC液15の液温上昇に伴う容
量の膨張増加は、上記ダイアフラム10が、上方に押し
上げられ吸収される。
【0008】OC液15の液温が上昇すると、OC液1
5を密封し、これと接しているOCレンズ4の温度も同
程度に上昇し、これに伴う体積膨張で、OCレンズ4の
外径寸法が増加する。またOCハウジング2自体も当然
ながら膨張する。OCハウジング2は、強度および放熱
の面などからアルミニウム材料で製作されている。図5
に示す如くOCレンズ4は、OCハウジング2に装着さ
れている。OCハウジング2はアルミニウムで、OCレ
ンズ4はアクリル樹脂で製作されており、熱膨張率はア
クリル樹脂の方がアルミニウムに較べて3.5倍程度大
きい。
5を密封し、これと接しているOCレンズ4の温度も同
程度に上昇し、これに伴う体積膨張で、OCレンズ4の
外径寸法が増加する。またOCハウジング2自体も当然
ながら膨張する。OCハウジング2は、強度および放熱
の面などからアルミニウム材料で製作されている。図5
に示す如くOCレンズ4は、OCハウジング2に装着さ
れている。OCハウジング2はアルミニウムで、OCレ
ンズ4はアクリル樹脂で製作されており、熱膨張率はア
クリル樹脂の方がアルミニウムに較べて3.5倍程度大
きい。
【0009】初期室温においてOCレンズ4の外径と、
それが装着されるOCハウジング2の円筒嵌合部とは、
膨張による寸法増加の相対差を見込んだ隙間を設けてい
る。もしこの隙間が無かった場合、温度の上昇によるO
Cレンズ4の外径寸法の増加を吸収できないため、OC
レンズ4は外周を締め付けられたのと同様な状態とな
り、レンズ面が大きく変形する。レンズ面の変形は投写
性能の大幅な低下を招く。
それが装着されるOCハウジング2の円筒嵌合部とは、
膨張による寸法増加の相対差を見込んだ隙間を設けてい
る。もしこの隙間が無かった場合、温度の上昇によるO
Cレンズ4の外径寸法の増加を吸収できないため、OC
レンズ4は外周を締め付けられたのと同様な状態とな
り、レンズ面が大きく変形する。レンズ面の変形は投写
性能の大幅な低下を招く。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、OC
レンズ4の昇温膨張による寸法の増加を吸収するため、
取付体の嵌合部との間に隙間を設けているが、しかし一
方で隙間を設けておくということは、OCレンズ4を取
り付ける際にセンタリングが必要となり、そのための装
置,治具なども必要であり、作業時間の増加を伴う。ま
た取付後、多数回のOCレンズ4の膨張,収縮の繰り返
しによって、OCレンズ4のセンターが徐々にズレてく
ることも考えられる。OCレンズ4のセンターズレは、
これもまた投写性能の大幅な低下を招く。
レンズ4の昇温膨張による寸法の増加を吸収するため、
取付体の嵌合部との間に隙間を設けているが、しかし一
方で隙間を設けておくということは、OCレンズ4を取
り付ける際にセンタリングが必要となり、そのための装
置,治具なども必要であり、作業時間の増加を伴う。ま
た取付後、多数回のOCレンズ4の膨張,収縮の繰り返
しによって、OCレンズ4のセンターが徐々にズレてく
ることも考えられる。OCレンズ4のセンターズレは、
これもまた投写性能の大幅な低下を招く。
【0011】本発明はこのような問題点を解消する目的
でなされたもので、極めて簡単な構成で、OCレンズ4
を取り付ける際のセンタリング作業を不要とし、また膨
張時の寸法増加も吸収し、且つOCレンズ4の取付後の
膨張,収縮の繰り返しによるセンターズレも解消する投
写レンズ装置を提供するものである。
でなされたもので、極めて簡単な構成で、OCレンズ4
を取り付ける際のセンタリング作業を不要とし、また膨
張時の寸法増加も吸収し、且つOCレンズ4の取付後の
膨張,収縮の繰り返しによるセンターズレも解消する投
写レンズ装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、映像等が映出される表示素子と、複数の
レンズエレメントから構成される投写レンズと、前記表
示素子と前記投写レンズとを液密に装着させるOCハウ
ジングとを備え、前記投写レンズを構成する複数のレン
ズエレメントのひとつで前記OCハウジングに液密に取
り付けられるOCレンズの外縁周に沿って、断面形状が
均一なシールゴムリングが装着され、前記シールゴムリ
ングの外縁周は、前記OCレンズの外縁周より所定寸法
だけ突出しており、前記OCレンズを前記OCハウジン
グに押し付けて行くと、前記シールゴムリングが前記O
Cレンズと前記OCハウジングとの挟圧面に挟み込ま
れ、外縁弾性変形し、双方の面に密着し液密なシールが
なされると同時に、前記シールゴムリングが弾性変形す
るに従い、前記シールゴムリングの外縁周に広がること
を特徴とする投写レンズ装置を提供する。
の手段として、映像等が映出される表示素子と、複数の
レンズエレメントから構成される投写レンズと、前記表
示素子と前記投写レンズとを液密に装着させるOCハウ
ジングとを備え、前記投写レンズを構成する複数のレン
ズエレメントのひとつで前記OCハウジングに液密に取
り付けられるOCレンズの外縁周に沿って、断面形状が
均一なシールゴムリングが装着され、前記シールゴムリ
ングの外縁周は、前記OCレンズの外縁周より所定寸法
だけ突出しており、前記OCレンズを前記OCハウジン
グに押し付けて行くと、前記シールゴムリングが前記O
Cレンズと前記OCハウジングとの挟圧面に挟み込ま
れ、外縁弾性変形し、双方の面に密着し液密なシールが
なされると同時に、前記シールゴムリングが弾性変形す
るに従い、前記シールゴムリングの外縁周に広がること
を特徴とする投写レンズ装置を提供する。
【0013】
【作用】図2は、図1のように構成された状態より、O
CハウジングにOCレンズを押し付けて、OCレンズの
取付けを終了した時の、シールゴムリング付近の拡大図
を示している。シールゴムリングが押し潰され挟圧面に
密着し、液密なシールが成されている。それと同時に、
シールゴムリングは押し潰されるに従い、最大径d2が
増し装着部の内径d3の内周面に押接する。シールゴム
リングは、均一太さで全周に捲回されているので全く等
方的であり、このため押し付けるに従い自律的にOCレ
ンズのセンタリングが行なわれる。
CハウジングにOCレンズを押し付けて、OCレンズの
取付けを終了した時の、シールゴムリング付近の拡大図
を示している。シールゴムリングが押し潰され挟圧面に
密着し、液密なシールが成されている。それと同時に、
シールゴムリングは押し潰されるに従い、最大径d2が
増し装着部の内径d3の内周面に押接する。シールゴム
リングは、均一太さで全周に捲回されているので全く等
方的であり、このため押し付けるに従い自律的にOCレ
ンズのセンタリングが行なわれる。
【0014】また取付後はd3>d1であるため、OC
レンズの外径と、OCハウジングの装着部との間には所
定の隙間Sが存在し、OCレンズが膨張し外径寸法が増
加しても、OCレンズに不用な力が作用することはな
い。
レンズの外径と、OCハウジングの装着部との間には所
定の隙間Sが存在し、OCレンズが膨張し外径寸法が増
加しても、OCレンズに不用な力が作用することはな
い。
【0015】またOCレンズは、シールゴムリングを介
してセンターに保持されているので、OCレンズの膨張
は、シールゴムリングの弾性変形によって緩衝される。
してセンターに保持されているので、OCレンズの膨張
は、シールゴムリングの弾性変形によって緩衝される。
【0016】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図3は本発明の一実施例における全体の構
成を示す軸方向断面図である。
ら説明する。図3は本発明の一実施例における全体の構
成を示す軸方向断面図である。
【0017】OCハウジング2に、右側よりCRT3が
所定位置まで挿入され、OCハウジング2の側壁内面と
CRT3の側面との間隙には、間隙幅より若干太目の丸
形均一径のゴム紐24が全周に捲回され、CRT3が上
下左右に移動しないよう位置決めされている。そのあと
該間隙にシリコーンゴム接着剤などが注入充填され、液
密な接着シールが行われる。またOCハウジング2の左
側より、既述「作用」の欄で説明したような構成で、O
Cレンズ22が液密に取付られている。OCレンズ22
取付後、投写レンズ主体1が、OCハウジング2にネジ
止め固定される。この時OCレンズ22と投写レンズ主
体1のレンズ群とは、光軸が合致する構造となってい
る。
所定位置まで挿入され、OCハウジング2の側壁内面と
CRT3の側面との間隙には、間隙幅より若干太目の丸
形均一径のゴム紐24が全周に捲回され、CRT3が上
下左右に移動しないよう位置決めされている。そのあと
該間隙にシリコーンゴム接着剤などが注入充填され、液
密な接着シールが行われる。またOCハウジング2の左
側より、既述「作用」の欄で説明したような構成で、O
Cレンズ22が液密に取付られている。OCレンズ22
取付後、投写レンズ主体1が、OCハウジング2にネジ
止め固定される。この時OCレンズ22と投写レンズ主
体1のレンズ群とは、光軸が合致する構造となってい
る。
【0018】そしてOCハウジング2,OCレンズ2
2,CRT3の3者で形成された液密な空間であるOC
室14に、OC液15が注入充填される。
2,CRT3の3者で形成された液密な空間であるOC
室14に、OC液15が注入充填される。
【0019】OCハウジング2の上部には、OC液15
の注入孔を兼ねた調圧開口部9が形成されている。この
調圧開口部9にゴムなどの弾性体で造られたダイアフラ
ム10が配設され、ダイアフラム10には、縁周部に圧
接シール部11が形成されており、この部分が調圧開口
部9の周囲に形成されたシール溝に挿合し、押さえ蓋1
3を取り付けることで、圧接シール部11が双方の挟圧
平面に密着し、内部のOC液15が液密にシールされ
る。ダイアフラム10は、OC液15の体積膨張に応じ
て、その容積増加を吸収するため上下往復動する。
の注入孔を兼ねた調圧開口部9が形成されている。この
調圧開口部9にゴムなどの弾性体で造られたダイアフラ
ム10が配設され、ダイアフラム10には、縁周部に圧
接シール部11が形成されており、この部分が調圧開口
部9の周囲に形成されたシール溝に挿合し、押さえ蓋1
3を取り付けることで、圧接シール部11が双方の挟圧
平面に密着し、内部のOC液15が液密にシールされ
る。ダイアフラム10は、OC液15の体積膨張に応じ
て、その容積増加を吸収するため上下往復動する。
【0020】次に以上のように構成された本実施例の動
作について説明する。CRT3が駆動され発熱を始める
とこの熱が管面よりOC液15に伝わり、OC液15の
液温が徐々に上昇する。許容最大パワーで駆動された場
合、OC液15の液温は80゜C程度にまで上昇する。
従ってOC液15と接しているOCレンズ22の温度も
同程度に上昇する。OCレンズ22は、その温度上昇に
ともなって緩やかに膨張するが、図2に示すようにOC
レンズ22とOCハウジング2との間には、シールゴム
リング32が介在してセンタリングが成されており、O
Cレンズ22の膨張による径の増加は、シールゴムリン
グ32の弾性変形によって緩衝される。またOCレンズ
22の外径と、OCハウジング21との間には所定の隙
間Sが存在し、直接干渉することはなくOCレンズ22
に不用な力が作用することはない。
作について説明する。CRT3が駆動され発熱を始める
とこの熱が管面よりOC液15に伝わり、OC液15の
液温が徐々に上昇する。許容最大パワーで駆動された場
合、OC液15の液温は80゜C程度にまで上昇する。
従ってOC液15と接しているOCレンズ22の温度も
同程度に上昇する。OCレンズ22は、その温度上昇に
ともなって緩やかに膨張するが、図2に示すようにOC
レンズ22とOCハウジング2との間には、シールゴム
リング32が介在してセンタリングが成されており、O
Cレンズ22の膨張による径の増加は、シールゴムリン
グ32の弾性変形によって緩衝される。またOCレンズ
22の外径と、OCハウジング21との間には所定の隙
間Sが存在し、直接干渉することはなくOCレンズ22
に不用な力が作用することはない。
【0021】例えば初期温20゜Cより80゜Cに上昇
した場合を考えみる。(下記の数値を用いて計算を行な
う。) ・アクリル樹脂の線膨張率 0.000080/゜C ・アルミニウムの線膨張率 0.000023/゜C ・OCレンズの直径 260mm ・温度変化 60゜C 伸び
した場合を考えみる。(下記の数値を用いて計算を行な
う。) ・アクリル樹脂の線膨張率 0.000080/゜C ・アルミニウムの線膨張率 0.000023/゜C ・OCレンズの直径 260mm ・温度変化 60゜C 伸び
【0022】
【数1】
【0023】この様に直径で約0.9mmの寸法増加が
見込まれる。従ってこの例では、隙間Sとしては約0.
5mmはとる必要がある。
見込まれる。従ってこの例では、隙間Sとしては約0.
5mmはとる必要がある。
【0024】なお本実施例では、OCレンズ22は円形
として説明しているが、必ずしもレンズ外縁形状が円形
でなくとも、本発明は適用可能である。例えば図4に示
すような外縁形状を有したレンズであっても、OCハウ
ジング2側にそれと嵌合するような形状加工を行えば、
円形の場合と同等の効果が得られる。
として説明しているが、必ずしもレンズ外縁形状が円形
でなくとも、本発明は適用可能である。例えば図4に示
すような外縁形状を有したレンズであっても、OCハウ
ジング2側にそれと嵌合するような形状加工を行えば、
円形の場合と同等の効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】以上説明からも明らかなように、本発明
は、従来はOC液をシールするだけに使用していたシー
ルゴムリングを、さらにOCレンズの自律センタリング
を持たせるためにも用い、なおかつゴムの弾性を利用し
て、OCレンズが膨張した時の寸法増加を緩衝する機能
も担わせるという、1つ3役の働きをさせている。これ
によって下記のような効果が得られる。
は、従来はOC液をシールするだけに使用していたシー
ルゴムリングを、さらにOCレンズの自律センタリング
を持たせるためにも用い、なおかつゴムの弾性を利用し
て、OCレンズが膨張した時の寸法増加を緩衝する機能
も担わせるという、1つ3役の働きをさせている。これ
によって下記のような効果が得られる。
【0026】1.なんら部品を追加することなく、従来
OCレンズの取り付けに際して必要とされた、センタリ
ング工程を無くし、作業時間の短縮が図れる。
OCレンズの取り付けに際して必要とされた、センタリ
ング工程を無くし、作業時間の短縮が図れる。
【0027】2.OCレンズが膨張した際に、レンズに
不要かつ偏在的に力が作用しないため、レンズ面の形状
が安定に保たれ、投写性能の安定化が図れる。
不要かつ偏在的に力が作用しないため、レンズ面の形状
が安定に保たれ、投写性能の安定化が図れる。
【0028】3.OCレンズの外周が、均一なシールゴ
ムリングで囲われているため、レンズが膨張・収縮を多
数回繰り返しても、ディセンターの発生を防止できこれ
によっても投写性能の安定化が図れる。
ムリングで囲われているため、レンズが膨張・収縮を多
数回繰り返しても、ディセンターの発生を防止できこれ
によっても投写性能の安定化が図れる。
【0029】4.以上のことによって、コストダウンと
性能の安定化が達成される。
性能の安定化が達成される。
【図1】本発明の投写レンズ装置の一実施例であって、
OCレンズをOCハウジングに取り付ける前の状態を示
した断面図
OCレンズをOCハウジングに取り付ける前の状態を示
した断面図
【図2】同投写レンズ装置のシールゴムリング周りの状
態を拡大して示した拡大断面図
態を拡大して示した拡大断面図
【図3】本発明の一実施例における投写レンズ装置の軸
方向断面図
方向断面図
【図4】本発明の他の実施例である投写レンズ装置で、
円形でないOCレンズの一例を示した斜視図
円形でないOCレンズの一例を示した斜視図
【図5】従来例の投写レンズ装置の軸方向断面図
1 投写レンズ 2 OCハウジング 3 CRT 4、22 OCレンズ 5 ゴムリング溝 6、32 シールゴムリング 9 調圧開口部 10 ダイアフラム 11 圧接シール部 12 押さえ蓋 13 通気孔 14 OC室 15 オプチカルカップリング液(OC液) 24 ゴム紐
Claims (1)
- 【請求項1】 映像等が映出される表示素子と、複数の
レンズエレメントから構成される投写レンズと、前記表
示素子と前記投写レンズとを液密に装着させるOCハウ
ジングとを備え、前記投写レンズを構成する複数のレン
ズエレメントのひとつで前記OCハウジングに液密に取
り付けられるOCレンズの外縁周に沿って、断面形状が
均一なシールゴムリングが装着され、前記シールゴムリ
ングの外縁周は、前記OCレンズの外縁周より所定寸法
だけ突出しており、前記OCレンズを前記OCハウジン
グに押し付けて行くと、前記シールゴムリングが前記O
Cレンズと前記OCハウジングとの挟圧面に挟み込ま
れ、双方の面に密着して液密なシールがなされると同時
に、前記シールゴムリングが弾性変形するに従い、前記
シールゴムリングの外縁周に広がることを特徴とする投
写レンズ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27975793A JP3366081B2 (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 投写レンズ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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- 1993-11-09 JP JP27975793A patent/JP3366081B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1998049831A1 (en) * | 1997-04-29 | 1998-11-05 | Thomson Consumer Electronics, Inc. | Elastomer lined crt-to-lens coupler |
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