JPH0713273A - 複写機 - Google Patents

複写機

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JPH0713273A
JPH0713273A JP5152196A JP15219693A JPH0713273A JP H0713273 A JPH0713273 A JP H0713273A JP 5152196 A JP5152196 A JP 5152196A JP 15219693 A JP15219693 A JP 15219693A JP H0713273 A JPH0713273 A JP H0713273A
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servo
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Norio Yamada
典生 山田
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良久 添田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、DCサーボモータの温度変化に影
響されないようにすることを目的とする。 【構成】 この発明は、原稿を走査するスキャナと、こ
のスキャナを駆動するDCサーボモータと、このDCサ
ーボモータを制御し前記スキャナの速度線図に応じてサ
ーボループゲインを切り換える制御手段とを有する複写
機において、前記DCサーボモータの温度を検出する温
度検出手段1と、この温度検出手段1の検出温度に応じ
て前記DCサーボモータの立ち上がり時のサーボループ
ゲインを変更するサーボループゲイン変更手段2とを備
えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスキャナをDCサーボモ
ータにより速度線図に応じて駆動する複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】スリット露光型の複写機においては、一
般に、原稿をその複写すべき画像面を下側にして原稿台
上に載置し、この原稿台上の原稿を下側からスキャナで
走査しながらその原稿画像を感光体上に結像するように
なっている。スキャナは露光時にDCサーボモータによ
り駆動されてホームポジションから往動し、露光終了後
に一旦停止してからDCサーボモータにより駆動されて
リターン(復動)する。DCサーボモータはサーボ制御装
置により制御される。
【0003】ところで、この複写機では、ぶれのない複
写画像を得ようとすると、スキャナがモータにより駆動
されて一定の速度で往動する区間に入ってから原稿の走
査を始める必要がある。そのためには、スキャナが一定
の速度に立ち上がるまで助走する助走距離をホームプジ
ションと原稿台上の原稿の始端との間に設けなければな
らない。
【0004】一方、複写機の小型化が要求されるため、
助走距離を長くとれず、例えば20mm程度にしかとれ
ないという背景がある。したがって、スキャナの走査時
及びリターン時の速度を示す速度線図が変化しても助走
距離が固定されてしまうことになる。そこで、スキャナ
の速度線図が変化する場合には、スキャナの加速度を変
化させて、固定されている助走距離でスキャナを一定の
速度まで立ち上げている。
【0005】また、複写機は原稿を拡大して複写する拡
大複写機能や、原稿を縮小して複写する縮小複写機能な
どを有するものがある。これらの機能を有する複写機で
は、スキャナの速度線図の変化がさらに大きくなり、ス
キャナの加速度の変化量は基準となる等倍複写時のスキ
ャナの速度線図による加速度の1/2〜4倍程度まで変
化する。そのため、サーボ制御装置はスキャナの速度線
図に応じてサーボループのゲインを変化させ、スキャナ
の動作の安定化を計っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記複写機では、DC
サーボモータの温度上昇に伴ってDCサーボモータのト
ルク特性が劣化するので、縮小複写時でも大きなスキャ
ナの加速度が要求される場合は、特にスキャナの加速時
にサーボ制御装置のサーボループゲインが一定値である
から、固定されている助走距離で必要とされるスキャナ
の加速度を得ることができず、DCサーボモータがオン
してからスキャナが原稿読み取り開始位置に到達するま
での所要時間が変化するという不具合が生じていた。
【0007】また、スキャナの減速時にサーボ制御装置
のサーボループゲインが一定値であるから、DCサーボ
モータの温度上昇に伴ってDCサーボモータのトルク特
性が劣化することにより、スキャナを一定の減速区間で
目標とする速度にすることができず、スキャナの停止位
置精度が上がらないという不具合が生じていた。
【0008】本発明は、上記欠点を改善し、DCサーボ
モータの温度変化に影響されない複写機を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、原稿を走査するスキャナ
と、このスキャナを駆動するDCサーボモータと、この
DCサーボモータを制御し前記スキャナの速度線図に応
じてサーボループゲインを切り換える制御手段とを有す
る複写機において、図1に示すように前記DCサーボモ
ータの温度を検出する温度検出手段1と、この温度検出
手段1の検出温度に応じて前記DCサーボモータの立ち
上がり時のサーボループゲインを変更するサーボループ
ゲイン変更手段2とを備えたものである。
【0010】請求項2記載の発明は、原稿を走査するス
キャナと、このスキャナを駆動するDCサーボモータ
と、このDCサーボモータを制御し前記スキャナの速度
線図に応じてサーボループゲインを切り換える制御手段
とを有する複写機において、前記DCサーボモータの温
度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の検出
温度に応じて前記DCサーボモータの等速時のサーボル
ープゲインを変更するサーボループゲイン変更手段とを
備えたものである。
【0011】請求項3記載の発明は、原稿を走査するス
キャナと、このスキャナを駆動するDCサーボモータ
と、このDCサーボモータを制御し前記スキャナの速度
線図に応じてサーボループゲインを切り換える制御手段
とを有する複写機において、前記DCサーボモータの温
度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の検出
温度に応じて前記DCサーボモータの減速時のサーボル
ープゲインを変更するサーボループゲイン変更手段とを
備えたものである。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の複
写機において、前記サーボループゲイン変更手段は、前
記スキャナの位置アドレスをカウントするアドレスカウ
ンタを有し、このアドレスカウンタを用いて前記スキャ
ナのリターン時の停止位置に応じて前記DCサーボモー
タの減速時のサーボループゲインを変更するものであ
る。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の複
写機において、前記サーボループゲイン変更手段は、前
記DCサーボモータの停止時間を測定する停止時間測定
手段を有し、この停止時間測定手段で測定した停止時間
に応じて前記DCサーボモータの減速時のサーボループ
ゲインを変更するものである。
【0014】請求項6記載の発明は、原稿を走査するス
キャナと、このスキャナを駆動するDCサーボモータ
と、このDCサーボモータを制御し前記スキャナの速度
線図に応じてサーボループゲインを切り換える制御手段
とを有する複写機において、前記DCサーボモータの温
度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の検出
温度に応じてコピー枚数/分を変更する複写速度変更手
段とを備えたものである。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項1,2,
3,4,5または6記載の複写機において、前記温度検
出手段の検出温度が上限温度以上に上昇した場合に複写
動作を停止させる手段を備えたものである。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明では、スキャナがDCサー
ボモータにより駆動され、原稿がスキャナにより走査さ
れる。制御手段は、DCサーボモータを制御し、スキャ
ナの速度線図に応じてサーボループゲインを切り換え
る。DCサーボモータの温度が温度検出手段1により検
出され、サーボループゲイン変更手段2が温度検出手段
1の検出温度に応じてDCサーボモータの立ち上がり時
のサーボループゲインを変更する。
【0017】請求項2記載の発明では、スキャナがDC
サーボモータにより駆動され、原稿がスキャナにより走
査される。制御手段は、DCサーボモータを制御し、ス
キャナの速度線図に応じてサーボループゲインを切り換
える。DCサーボモータの温度が温度検出手段により検
出され、サーボループゲイン変更手段が温度検出手段の
検出温度に応じてDCサーボモータの等速時のサーボル
ープゲインを変更する。
【0018】請求項3記載の発明では、スキャナがDC
サーボモータにより駆動され、原稿がスキャナにより走
査される。制御手段は、DCサーボモータを制御し、ス
キャナの速度線図に応じてサーボループゲインを切り換
える。DCサーボモータの温度が温度検出手段により検
出され、サーボループゲイン変更手段が温度検出手段の
検出温度に応じてDCサーボモータの減速時のサーボル
ープゲインを変更する。
【0019】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
複写機において、サーボループゲイン変更手段は、スキ
ャナの位置アドレスをカウントするアドレスカウンタを
用いてスキャナのリターン時の停止位置に応じてDCサ
ーボモータの減速時のサーボループゲインを変更する。
【0020】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
複写機において、サーボループゲイン変更手段は停止時
間測定手段で測定したDCサーボモータの停止時間に応
じてDCサーボモータの減速時のサーボループゲインを
変更する。
【0021】請求項6記載の発明では、スキャナがDC
サーボモータにより駆動され、原稿がスキャナにより走
査される。制御手段は、DCサーボモータを制御し、ス
キャナの速度線図に応じてサーボループゲインを切り換
える。DCサーボモータの温度が温度検出手段により検
出され、複写速度変更手段は温度検出手段の検出温度に
応じてコピー枚数/分を変更する。
【0022】請求項7記載の発明では、請求項1,2,
3,4,5または6記載の複写機において、温度検出手
段の検出温度が上限温度以上に上昇した場合に複写動作
が停止する。
【0023】
【実施例】図2は本発明の一実施例におけるDCサーボ
モータの目標とする動作速度線図を示す。この実施例
は、周知のスリット露光型の複写機において図4に示す
ようなサーボ制御装置を用いたものであり、原稿台上に
セットされた原稿をスキャナで走査しながらその原稿画
像を感光体に結像する。この感光体は帯電器で均一に帯
電された後に上記原稿画像の結像による露光で静電潜像
が形成され、この静電潜像が現像装置で現像されて転写
装置により転写紙へ転写されて定着器で定着される。こ
のような複写動作は操作部のコピーキーが押されること
により開始されて設定枚数分だけ繰り返して行われる。
【0024】通常、スキャナの動作は、大きく分けて所
定の停止位置から往動して原稿台上の原稿を走査する走
査動作(スキャン動作)と、復動して所定の停止位置に復
帰するリターン動作とに分けられる。スキャナはDCサ
ーボモータにより駆動され、このDCサーボモータの駆
動制御がサーボ制御装置により行われる。サーボ制御装
置は、スキャナの各所定の位置アドレスでサーボループ
のゲインをG1〜G7に順次に切り換えながら立ち上がり
時間t1,一定速(等速)時間t2,反転時間3,リターン
時立ち上がり時間t4,リターン時一定速時間t5,リタ
ーン時減速時間t6,停止制御時間t7にDCサーボモー
タを次のように制御する。
【0025】即ち、サーボ制御装置は、立ち上がり時間
1にはサーボループのゲインをGに切り換えてDC
サーボモータを駆動することによりスキャナを停止位置
から原稿台上の原稿の始端以前の所までの助走距離だけ
往動させてスキャナの速度を一定の速度に立ち上げ、一
定速時間tにはDCサーボモータを駆動してスキャナ
を一定の速度で往動させることにより原稿台上の原稿を
走査させる。
【0026】次いで、サーボ制御装置は、反転時間3
はDCサーボモータを減速させることによりスキャナを
減速させて停止させ、リターン時立ち上がり時間t4
はDCサーボモータを駆動することによりスキャナをリ
ターン時の一定速度まで立ち上げる。
【0027】次いで、サーボ制御装置は、リターン時一
定速時間t5にはDCサーボモータを駆動することによ
りスキャナをリターン時の一定速度で復動させ、リター
ン時減速時間t6にはDCサーボモータを減速させる。
さらに、サーボ制御装置は、停止制御時間t7にはDC
サーボモータを所定の停止位置に停止させるように制御
する。
【0028】また、この実施例は、等倍複写機能、拡大
複写機能及び縮小複写機能を有し、図3に示すようにス
キャナの速度は拡大複写時より等倍複写時の方が大きく
て等倍複写時より縮小複写時の方が大きい。したがっ
て、スキャナの立上り時の加速度は拡大複写時の加速度
1よりも等倍複写時の加速度a2を大きくして等倍複写
時の加速度a2よりも縮小複写時の加速度a3を大きくす
る必要がある。また、高速複写機においてはスキャナの
リターン時の速度を速くする必要があり、スキャナの加
速度をリターン時立ち上がり時間t4とリターン時減速
時間t6に更に大きくする必要がある。スキャナの加速
度の大きさはスキャナの速度線図における傾きの大小に
比例する。
【0029】そこで、この実施例では、サーボ制御装置
は立ち上がり時間t1,リターン時立ち上がり時間t4
リターン時減速時間t6の期間にはサーボループのゲイ
ンを大きくして系(サーボループ)の応答性を高め、スキ
ャナの急激な速度変化に追従しやすいものとしている。
また、DCサーボモータの温度上昇に伴ってDCサーボ
モータのトルク特性が劣化し、系の応答性が低下してス
キャナの目標とする加速度を得ることができない。そこ
で、この実施例では、DCサーボモータの温度上昇に伴
ってサーボループのゲインを大きくし、系の応答性を高
めている。
【0030】図4は上述のようなDCサーボモータの動
作速度線図を得るための本実施例のデジタルサーボ制御
装置を示す。このデジタルサーボ制御装置は、スキャナ
を駆動するDCサーボモータ11と、このDCサーボモ
ータ11に取り付けられたエンコーダ12と、このエン
コーダ12内に取り付けられたモータ温度センサ13
と、エンコーダ12からのフィードバックパルスの数の
カウントによるスキャナの位置アドレスのカウント及び
エンコーダ12からのフィードバックパルスの周期の測
定を行う内部タイマを備えていてその周期とモータ温度
センサ13の検出温度によってPI演算を行うマイクロ
プロセッサ(CPU)14と、このマイクロプロセッサ1
4の演算結果に応じてデューティ比を変化させたPWM
パルスを出力するプログラマブルタイマ15と、分周器
16と、レベルシフト回路17,18と、電界効果トラ
ンジスタ19〜22と、ダイオード23〜26と、アン
ドゲート27,28と、プルアップ抵抗29,30とを
有する。
【0031】電界効果トランジスタ19,20はCPU
14の出力ポート1,2からレベルシフト回路17,1
8を介して入力される入力信号によりオン/オフ制御さ
れ、アンドゲート27,28はCPU14の出力ポート
1,2から入力される入力信号によりオン/オフされて
プログラマブルタイマ15からのPWMパルスをオン時
に通過させる。電界効果トランジスタ21,22はアン
ドゲート27,28からのPWMパルスによりオンす
る。
【0032】DCサーボモータ11は、電界効果トラン
ジスタ19,22が同時にオンした時に電源から給電さ
れてアンドゲート28からのPWMパルスに応じた速度
で正回転することによりスキャナを往動させ、電界効果
トランジスタ20,21が同時にオンした時に電源から
給電されてアンドゲート27からのPWMパルスに応じ
た速度で逆回転することによりスキャナを復動させる。
エンコーダ12はDCサーボモータ11の回転を検出し
てDCサーボモータ11の回転数に比例したフィードバ
ックパルスを発生し、分周器16はエンコーダ12から
のフィードバックパルスを分周してCPU14へ送る。
モータ温度センサ13は、DCサーボモータ11の温度
を検出し、その温度検出信号をCPU14へ送る。
【0033】CPU14は、エンコーダ12から分周器
16を介して入力されるフィードバックパルスの数をア
ドレスカウンタを兼ねた内部タイマでカウントすること
によってスキャナの位置アドレスをカウントし、エンコ
ーダ12から分周器16を介して入力されるフィードバ
ックパルスの周期を内部タイマで測定する。そして、C
PU14は、モータ温度センサ13からの温度検出信号
を取り込み、内部タイマで測定したフィードバックパル
スの周期とモータ温度センサ13の検出したDCサーボ
モータ11の温度によってPI演算(比例制御及び積分
の演算)を行うことによって、DCサーボモータ11を
速度線図に応じた速度で回転させるための制御データを
得る。
【0034】この場合、CPU14は、上述した速度線
図を実現するために、制御プログラム処理中に内部タイ
マでカウントしたスキャナの位置アドレスから立ち上が
り時間t1、一定速時間t2、反転時間3、リターン時立
ち上がり時間t4、リターン時一定速時間t5、リターン
時減速時間t6に応じた制御定数(Pゲイン,Iゲイン)
G1〜G6と上記フィードバックパルスの周期によって
PI演算を行い、その演算結果に応じてプログラマブル
タイマ15を制御してPWMパルスのデューティ比を変
化させてDCサーボモータ11を制御する。ここに、C
PU14はサーボループゲインをスキャナの速度線図に
応じて各時間t1〜t6毎に最適な値G1〜G6に切り換
える。
【0035】また、DCサーボモータ11の温度上昇に
伴ってDCサーボモータ11の応答性が劣化するが、C
PU14は各時間t1〜t6毎にモータ温度センサ13の
検出したDCサーボモータ11の温度に応じて制御定数
(Pゲイン,Iゲイン)G1〜G6を補正してサーボルー
プゲインを補正することによりDCサーボモータ11の
応答性を高める。
【0036】図5はCPU14のDCサーボモータ制御
フローを示す。CPU14は電源オン時にモータ温度セ
ンサ13からの温度検出信号を取り込んでメモリ内のD
Cサーボモータ11対光学制御定数特性からモータ温度
センサ13の検出温度に応じて各時間t1〜t6毎に最適
な制御定数G1〜G6を算出して設定する。
【0037】また、CPU14は、複写動作停止時には
その停止時間(前回のスキャナ走査開始から次回のスキ
ャナ走査開始までの時間)を測定し、かつ、複写動作停
止時には、常時、モータ温度センサ13からの温度検出
信号を取り込んでメモリ内のDCサーボモータ11対光
学制御定数特性からモータ温度センサ13の検出温度に
応じて各時間t1〜t6毎に最適な制御定数G1〜G6を
算出して再設定する。
【0038】CPU14は、コピーキーからの入力信号
により、コピーキーが押されて複写動作が開始された時
には、モータ温度センサ13の検出温度に応じた制御定
数G1〜G6と、内部タイマで測定したエンコーダ12
からのフィードバックパルスの周期によってPI演算を
行い、その演算結果によりプログラマブルタイマ15を
制御してPWMパルスのデューティ比を変化させてDC
サーボモータ11を制御することによってスキャナの往
復動作の制御を行う。
【0039】本実施例では、モータ温度センサ13でD
Cサーボモータ11の温度を測定する場合には、DCサ
ーボモータ11の内部温度の上昇とモータ温度センサ1
3の検出温度の上昇とに差があるので、予め決定したモ
ータ温度センサ13の検出温度に対する制御定数G1〜
G6では必ずしも最適なスキャナ制御は行えない。特
に、リターン時減速時間t6のサーボループゲインはス
キャナの停止位置に大きく影響するので、モータ温度セ
ンサ13の検出温度から算出した制御定数G1〜G6は
必ずしも最適な制御定数とは言えず、モータ温度センサ
13の検出温度が同じでもスキャナの停止位置にバラツ
キが生ずる。
【0040】そこで、CPU14は、スキャナの位置ア
ドレスをカウントする内部カウンタから1回の原稿走査
毎にスキャナの停止位置アドレスを取り込み、リターン
時減速時間t6のサーボループゲインG6をその停止位
置アドレスに応じた値g6だけ増減して補正し、スキャ
ナの停止位置精度を上げている。また、CPU14は、
スキャナの停止時間が一定の規定時間を経過しない場合
には、リターン時減速時間t6のサーボループゲインG
6を前の停止位置アドレスに応じた値g6だけ増減して
補正し、かつ、スキャナの停止に対する所定の補正量Δ
g6だけ減らして補正し、スキャナの停止位置精度を上
げている。
【0041】更に、CPU14は、スキャナの停止時間
が一定の規定時間以上経過した場合には、DCサーボモ
ータ11の内部温度がモータ温度センサ13の検出温度
(DCサーボモータ11の表面温度)に等しくなったもの
とみなし、改めてモータ温度センサ13からの温度検出
信号を取り込んでDCサーボモータ11対光学制御定数
特性からモータ温度センサ13の検出温度に応じてリタ
ーン時減速時間t6の最適な制御定数G6を算出して設
定する。
【0042】この実施例では、各時間t1〜t6のサーボ
ループゲインG1〜G6をDCサーボモータ11の温度
に応じて変更するので、DCサーボモータの温度変化に
影響されずにスキャナを目標とする速度線図で滑らかに
動作させることができる。なお、上記実施例では、スキ
ャナの停止位置精度を上げるために、DCサーボモータ
11の内部温度とモータ温度センサ13の検出温度との
差を考慮してリターン時減速時間t6のサーボループゲ
インG6をスキャナの停止位置アドレスに応じて増減し
て補正したが、CPU14にて他の時間t1〜t5の各制
御定数G1〜G5もDCサーボモータ11の内部温度と
モータ温度センサ13の検出温度との差を考慮してスキ
ャナの停止位置アドレスに応じて増減して補正するよう
にしてもよい。
【0043】また、上記実施例において、CPU14
は、各時間t1〜t6のサーボループゲインG1〜G6を
DCサーボモータ11の温度に応じて変更することをせ
ずに、DCサーボモータ11の温度上昇により1コピー
サイクル時間が増加した場合にDCサーボモータ11の
温度対1コピーサイクル時間特性からDCサーボモータ
11の温度上昇に応じて増加した1コピーサイクル時間
を算出してコピー枚数/分をその増加した1コピーサイ
クル時間に応じた値に制御するようにしてもよい。さら
に、CPU14がモータ温度センサ13の検出温度が一
定の規定値以上に増加して安定した複写動作を行うこと
ができなくなったか否かを判断してモータ温度センサ1
3の検出温度が一定の規定値以上に増加した場合にモー
タ温度センサ13の検出温度が一定の規定値以下になる
まで複写動作を一時的に停止させるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、原稿を走査するスキャナと、このスキャナを駆動す
るDCサーボモータと、このDCサーボモータを制御し
前記スキャナの速度線図に応じてサーボループゲインを
切り換える制御手段とを有する複写機において、前記D
Cサーボモータの温度を検出する温度検出手段と、この
温度検出手段の検出温度に応じて前記DCサーボモータ
の立ち上がり時のサーボループゲインを変更するサーボ
ループゲイン変更手段とを備えたので、DCサーボモー
タの温度変化に影響されずにスキャナを目標とする速度
線図で滑らかに動作させることが可能となる。
【0045】請求項2記載の発明によれば、原稿を走査
するスキャナと、このスキャナを駆動するDCサーボモ
ータと、このDCサーボモータを制御し前記スキャナの
速度線図に応じてサーボループゲインを切り換える制御
手段とを有する複写機において、前記DCサーボモータ
の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の
検出温度に応じて前記DCサーボモータの等速時のサー
ボループゲインを変更するサーボループゲイン変更手段
とを備えたので、DCサーボモータの温度変化に影響さ
れずにスキャナを目標とする速度線図で滑らかに動作さ
せることが可能となる。
【0046】請求項3記載の発明によれば、原稿を走査
するスキャナと、このスキャナを駆動するDCサーボモ
ータと、このDCサーボモータを制御し前記スキャナの
速度線図に応じてサーボループゲインを切り換える制御
手段とを有する複写機において、前記DCサーボモータ
の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の
検出温度に応じて前記DCサーボモータの減速時のサー
ボループゲインを変更するサーボループゲイン変更手段
とを備えたので、DCサーボモータの温度変化に影響さ
れずにスキャナを目標とする速度線図で滑らかに動作さ
せることが可能となる。
【0047】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の複写機において、前記サーボループゲイン変更手段
は、前記スキャナの位置アドレスをカウントするアドレ
スカウンタを有し、このアドレスカウンタを用いて前記
スキャナのリターン時の停止位置に応じて前記DCサー
ボモータの減速時のサーボループゲインを変更するの
で、DCサーボモータの温度変化に影響されずにスキャ
ナを目標とする速度線図で滑らかに動作させることが可
能となる。
【0048】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の複写機において、前記サーボループゲイン変更手段
は、前記DCサーボモータの停止時間を測定する停止時
間測定手段を有し、この停止時間測定手段で測定した停
止時間に応じて前記DCサーボモータの減速時のサーボ
ループゲインを変更するので、DCサーボモータの温度
変化に影響されずにスキャナを目標とする速度線図で滑
らかに動作させることが可能となる。
【0049】請求項6記載の発明によれば、原稿を走査
するスキャナと、このスキャナを駆動するDCサーボモ
ータと、このDCサーボモータを制御し前記スキャナの
速度線図に応じてサーボループゲインを切り換える制御
手段とを有する複写機において、前記DCサーボモータ
の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の
検出温度に応じてコピー枚数/分を変更する複写速度変
更手段とを備えたので、DCサーボモータの温度変化に
影響されなくなる。
【0050】請求項7記載の発明によれば、請求項1,
2,3,4,5または6記載の複写機において、前記温
度検出手段の検出温度が上限温度以上に上昇した場合に
複写動作を停止させる手段を備えたので、安定した複写
動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例におけるスキャナの速度と移
動位置との関係を示す速度線図である。
【図3】同実施例におけるスキャナの各複写モードの速
度を示す速度線図である。
【図4】同実施例のサーボ制御装置を示すブロック図で
ある。
【図5】同サーボ制御装置におけるCPUの処理フロー
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 温度検出手段 2 サーボループゲイン変更手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿を走査するスキャナと、このスキャナ
    を駆動するDCサーボモータと、このDCサーボモータ
    を制御し前記スキャナの速度線図に応じてサーボループ
    ゲインを切り換える制御手段とを有する複写機におい
    て、前記DCサーボモータの温度を検出する温度検出手
    段と、この温度検出手段の検出温度に応じて前記DCサ
    ーボモータの立ち上がり時のサーボループゲインを変更
    するサーボループゲイン変更手段とを備えたことを特徴
    とする複写機。
  2. 【請求項2】原稿を走査するスキャナと、このスキャナ
    を駆動するDCサーボモータと、このDCサーボモータ
    を制御し前記スキャナの速度線図に応じてサーボループ
    ゲインを切り換える制御手段とを有する複写機におい
    て、前記DCサーボモータの温度を検出する温度検出手
    段と、この温度検出手段の検出温度に応じて前記DCサ
    ーボモータの等速時のサーボループゲインを変更するサ
    ーボループゲイン変更手段とを備えたことを特徴とする
    複写機。
  3. 【請求項3】原稿を走査するスキャナと、このスキャナ
    を駆動するDCサーボモータと、このDCサーボモータ
    を制御し前記スキャナの速度線図に応じてサーボループ
    ゲインを切り換える制御手段とを有する複写機におい
    て、前記DCサーボモータの温度を検出する温度検出手
    段と、この温度検出手段の検出温度に応じて前記DCサ
    ーボモータの減速時のサーボループゲインを変更するサ
    ーボループゲイン変更手段とを備えたことを特徴とする
    複写機。
  4. 【請求項4】請求項3記載の複写機において、前記サー
    ボループゲイン変更手段は、前記スキャナの位置アドレ
    スをカウントするアドレスカウンタを有し、このアドレ
    スカウンタを用いて前記スキャナのリターン時の停止位
    置に応じて前記DCサーボモータの減速時のサーボルー
    プゲインを変更することを特徴とする複写機。
  5. 【請求項5】請求項4記載の複写機において、前記サー
    ボループゲイン変更手段は、前記DCサーボモータの停
    止時間を測定する停止時間測定手段を有し、この停止時
    間測定手段で測定した停止時間に応じて前記DCサーボ
    モータの減速時のサーボループゲインを変更することを
    特徴とする複写機。
  6. 【請求項6】原稿を走査するスキャナと、このスキャナ
    を駆動するDCサーボモータと、このDCサーボモータ
    を制御し前記スキャナの速度線図に応じてサーボループ
    ゲインを切り換える制御手段とを有する複写機におい
    て、前記DCサーボモータの温度を検出する温度検出手
    段と、この温度検出手段の検出温度に応じてコピー枚数
    /分を変更する複写速度変更手段とを備えたことを特徴
    とする複写機。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6記載の
    複写機において、前記温度検出手段の検出温度が上限温
    度以上に上昇した場合に複写動作を停止させる手段を備
    えたことを特徴とする複写機。
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