JPH07132130A - 褥瘡防止用低圧エアパッド - Google Patents
褥瘡防止用低圧エアパッドInfo
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- JPH07132130A JPH07132130A JP5281471A JP28147193A JPH07132130A JP H07132130 A JPH07132130 A JP H07132130A JP 5281471 A JP5281471 A JP 5281471A JP 28147193 A JP28147193 A JP 28147193A JP H07132130 A JPH07132130 A JP H07132130A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 床ずれを予防するのに効果的な褥瘡防止用低
圧エアパッドを提供する。 【構成】 可撓性シート製の第1の気室2と第2の気室
3とをする。第1気室2と第2気室3とに分割する分割
面と、第1気室2側シートまたは第2気室3側シートと
を、それぞれ所定間隔毎に狭い範囲を交互に溶着して溶
着点5a、5bを形成する。前記第1気室2および第2
気室3に、給気パイプ6、7を介してエアポンプ装置1
0からエアを供給するようにしてエア圧が末梢毛細血管
の血流阻害圧を越えないようにする構成とする。前記溶
着点5aのうちの数箇所に、第2気室3内と連通した微
細孔8を形成し、常時エアを噴出させるようにする。 【効果】 患者を末梢毛細血管の血流阻害圧以下で支持
することができ、エアを常時噴出させることにより、相
乗的に褥瘡を防止することができる。
圧エアパッドを提供する。 【構成】 可撓性シート製の第1の気室2と第2の気室
3とをする。第1気室2と第2気室3とに分割する分割
面と、第1気室2側シートまたは第2気室3側シートと
を、それぞれ所定間隔毎に狭い範囲を交互に溶着して溶
着点5a、5bを形成する。前記第1気室2および第2
気室3に、給気パイプ6、7を介してエアポンプ装置1
0からエアを供給するようにしてエア圧が末梢毛細血管
の血流阻害圧を越えないようにする構成とする。前記溶
着点5aのうちの数箇所に、第2気室3内と連通した微
細孔8を形成し、常時エアを噴出させるようにする。 【効果】 患者を末梢毛細血管の血流阻害圧以下で支持
することができ、エアを常時噴出させることにより、相
乗的に褥瘡を防止することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期にわたるベッド生
活によっておこりがちな床ずれを予防するのに効果的な
褥瘡防止用低圧エアパッドに関するものである。
活によっておこりがちな床ずれを予防するのに効果的な
褥瘡防止用低圧エアパッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、寝たきりの老人や長期療養中の
患者には褥瘡(じょくそう)、すなわちいわゆる床ずれが
生じやすい。褥瘡は、長い間、同じ姿勢で仰臥すること
によって、背中の皮膚のうち、体重が特に加わる部分が
鬱血をおこし、そのうえに湿気、身体の垢等の相乗作用
によって起こるといわれている。すなわち、前記体重が
特に加わる部分における圧力がその部分における末梢毛
細血管の血流阻害圧を越えた場合、鬱血が起こり、組織
の壊死を引き起こして褥瘡となるのである。
患者には褥瘡(じょくそう)、すなわちいわゆる床ずれが
生じやすい。褥瘡は、長い間、同じ姿勢で仰臥すること
によって、背中の皮膚のうち、体重が特に加わる部分が
鬱血をおこし、そのうえに湿気、身体の垢等の相乗作用
によって起こるといわれている。すなわち、前記体重が
特に加わる部分における圧力がその部分における末梢毛
細血管の血流阻害圧を越えた場合、鬱血が起こり、組織
の壊死を引き起こして褥瘡となるのである。
【0003】調査によると、マットレスに寝ているとき
の背中にかかる体圧、例えば仙骨近傍にかかる体圧は、
約55mmHgで、背中の末梢毛細血管が閉塞する圧力
の限界(末梢毛細血管の血流阻害圧)は、概ね32mm
Hgであり、従って、このままでは、末梢毛細血管の血
流阻害圧を上回っており、組織の破壊を招来して褥瘡と
なることが諒解されよう。このような褥瘡を防止するた
めには、ときどき寝返りをさせて体圧を取り除いてや
り、背中の皮膚の鬱血をなくすことが効果的な手段であ
るが、介護者の手不足からくる負担が大きく、さらに
は、患者の傷病状況によっては寝返りをさせることがで
きない場合もあり、現実的でない。そこで、従来では、
床部大の大きさのパッドを、互いに連通した二組の多数
の空胞によって構成すると共に、これら二組の多数の空
胞に対して、それぞれエア供給手段によりエアを供給す
る構成とし、一定時間毎に二組の空胞を交互に膨らませ
ることで、背中にかかる体圧を分散させるようにしたエ
アパッド(APP型)が商品化されている。
の背中にかかる体圧、例えば仙骨近傍にかかる体圧は、
約55mmHgで、背中の末梢毛細血管が閉塞する圧力
の限界(末梢毛細血管の血流阻害圧)は、概ね32mm
Hgであり、従って、このままでは、末梢毛細血管の血
流阻害圧を上回っており、組織の破壊を招来して褥瘡と
なることが諒解されよう。このような褥瘡を防止するた
めには、ときどき寝返りをさせて体圧を取り除いてや
り、背中の皮膚の鬱血をなくすことが効果的な手段であ
るが、介護者の手不足からくる負担が大きく、さらに
は、患者の傷病状況によっては寝返りをさせることがで
きない場合もあり、現実的でない。そこで、従来では、
床部大の大きさのパッドを、互いに連通した二組の多数
の空胞によって構成すると共に、これら二組の多数の空
胞に対して、それぞれエア供給手段によりエアを供給す
る構成とし、一定時間毎に二組の空胞を交互に膨らませ
ることで、背中にかかる体圧を分散させるようにしたエ
アパッド(APP型)が商品化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ようなAPP型のエアパッドは、能動的ではあるが、身
体をサポートするのは、常にいずれかの一組の多数の空
胞であり、このために接触面積がフラットなパッドに比
較して小さく、サポートしている部分に体圧の負担がか
かり、その上、身体の位置によって体圧のかかり方が偏
在しているので、エアパッドをある程度の高圧で膨らま
せないと、沈み込んでしまうおそれがある。 本発明は
かかる背景から、一定時間毎に二組の空胞を交互に膨ら
ませるのではなく、背中にかかる体圧が前述の末梢毛細
血管の血流阻害圧より低圧とする一方、常時エアを吹き
出すようにして患者寝床時の湿度を調整するようにした
褥瘡防止用低圧エアパッドを提供することを目的とす
る。
ようなAPP型のエアパッドは、能動的ではあるが、身
体をサポートするのは、常にいずれかの一組の多数の空
胞であり、このために接触面積がフラットなパッドに比
較して小さく、サポートしている部分に体圧の負担がか
かり、その上、身体の位置によって体圧のかかり方が偏
在しているので、エアパッドをある程度の高圧で膨らま
せないと、沈み込んでしまうおそれがある。 本発明は
かかる背景から、一定時間毎に二組の空胞を交互に膨ら
ませるのではなく、背中にかかる体圧が前述の末梢毛細
血管の血流阻害圧より低圧とする一方、常時エアを吹き
出すようにして患者寝床時の湿度を調整するようにした
褥瘡防止用低圧エアパッドを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を達成する
ために、本発明は、可撓性シート製の袋状体を第1の気
室と第2の気室とに分割構成し、前記袋状体表面全体
に、第1気室と第2気室とに分割する分割面と、第1気
室側シートまたは第2気室側シートとを、それぞれ所定
間隔毎に交互に接着した接着箇所を袋状体表面より内側
の位置に設けると共に、これら第1気室および第2気室
にそれぞれ給気パイプを連通接続してエア供給手段から
所定の圧力のエアを供給する構成とし、前記接着箇所の
うちの数箇所に第2気室内のエアを噴出させる微細孔を
設け、前記第1気室をエア供給手段により所定のエア圧
以内に調整する一方、第2気室に継続的にエアを供給し
て前記微細孔からエアを噴出させる構成としたことを特
徴とする。前述の構成において、第1気室におけるエア
圧は、末梢毛細血管の血流阻害圧未満とすることができ
る。
ために、本発明は、可撓性シート製の袋状体を第1の気
室と第2の気室とに分割構成し、前記袋状体表面全体
に、第1気室と第2気室とに分割する分割面と、第1気
室側シートまたは第2気室側シートとを、それぞれ所定
間隔毎に交互に接着した接着箇所を袋状体表面より内側
の位置に設けると共に、これら第1気室および第2気室
にそれぞれ給気パイプを連通接続してエア供給手段から
所定の圧力のエアを供給する構成とし、前記接着箇所の
うちの数箇所に第2気室内のエアを噴出させる微細孔を
設け、前記第1気室をエア供給手段により所定のエア圧
以内に調整する一方、第2気室に継続的にエアを供給し
て前記微細孔からエアを噴出させる構成としたことを特
徴とする。前述の構成において、第1気室におけるエア
圧は、末梢毛細血管の血流阻害圧未満とすることができ
る。
【0006】
【作用】予め第1気室には所定の圧力以内のエアを注入
しておく。次に、第1気室および第2気室にそれぞれ給
気パイプを介してエア供給手段を連通接続してエアを供
給するようにする。第1気室上に患者が乗り、この際の
エア圧の変動はエア供給手段により調整される。一方、
第2気室には、常時エアが供給され、微細孔から常時エ
アを噴出させるようにする。前記患者を支持する第1気
室表面には、第1気室と第2気室とに分割する分割面と
の接着箇所が所定間隔毎に存在しており、この接着箇所
が第1気室周囲に比較して低い位置に形成されているの
で、患者の背中が接着箇所に密着することはなく、若干
のすきまがもたらされる。このように、患者は、表面が
フラットに近い第1気室によって支えられるので、第1
気室に対する患者の接触面積は大きく、患者を末梢毛細
血管の血流阻害圧以下の低圧でサポートすることがで
き、血流が阻害されることはなく、組織の破壊は起こら
ず、褥瘡を防止することができる。また、接着箇所は、
第1気室周囲に比較して低い位置に形成されるので、患
者の背中によって、接着箇所における微細孔が塞がれる
のを防止することができ、第1気室と第2気室との接着
箇所における微細孔から常時エアが吹き出し、患者寝床
時の湿度を調整することができる。
しておく。次に、第1気室および第2気室にそれぞれ給
気パイプを介してエア供給手段を連通接続してエアを供
給するようにする。第1気室上に患者が乗り、この際の
エア圧の変動はエア供給手段により調整される。一方、
第2気室には、常時エアが供給され、微細孔から常時エ
アを噴出させるようにする。前記患者を支持する第1気
室表面には、第1気室と第2気室とに分割する分割面と
の接着箇所が所定間隔毎に存在しており、この接着箇所
が第1気室周囲に比較して低い位置に形成されているの
で、患者の背中が接着箇所に密着することはなく、若干
のすきまがもたらされる。このように、患者は、表面が
フラットに近い第1気室によって支えられるので、第1
気室に対する患者の接触面積は大きく、患者を末梢毛細
血管の血流阻害圧以下の低圧でサポートすることがで
き、血流が阻害されることはなく、組織の破壊は起こら
ず、褥瘡を防止することができる。また、接着箇所は、
第1気室周囲に比較して低い位置に形成されるので、患
者の背中によって、接着箇所における微細孔が塞がれる
のを防止することができ、第1気室と第2気室との接着
箇所における微細孔から常時エアが吹き出し、患者寝床
時の湿度を調整することができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパ
ッドについて、一実施例を挙げ、添付の図面を参照しな
がら以下説明する。図1に褥瘡防止用低圧エアパッド1
を示し、この褥瘡防止用低圧エアパッド1は、複数の可
撓性シート(例えば塩化ビニル)を溶着することによっ
て形成した袋状体であり、第1の気室2と第2の気室3
とによって構成されたものである。これら第1気室2と
第2気室3とにおいて、周縁部4が溶着されており、周
縁部4内側の表面全面において、第1気室2と第2気室
3とに分割する分割面(後述)と第1気室2側シート、
または前記分割面と第2気室3側シートとを、それぞれ
所定間隔毎に狭い範囲を交互に溶着した溶着点5a、5
bを有している。そして、前記第1気室2および第2気
室3にはそれぞれ給気パイプ6、7が連通接続され、後
述のエア供給手段から所定の圧力のエアを供給する構成
となっている。 前記第1気室2側シートと分割面との
溶着点5aのうちの数箇所には、第2気室3内と連通し
た、エアを噴出させる微細孔8が形成されている。かか
る微細孔8が設けられた箇所は、ちょうど患者の身体の
背中から腰にかけてのサポート位置に対応している。
ッドについて、一実施例を挙げ、添付の図面を参照しな
がら以下説明する。図1に褥瘡防止用低圧エアパッド1
を示し、この褥瘡防止用低圧エアパッド1は、複数の可
撓性シート(例えば塩化ビニル)を溶着することによっ
て形成した袋状体であり、第1の気室2と第2の気室3
とによって構成されたものである。これら第1気室2と
第2気室3とにおいて、周縁部4が溶着されており、周
縁部4内側の表面全面において、第1気室2と第2気室
3とに分割する分割面(後述)と第1気室2側シート、
または前記分割面と第2気室3側シートとを、それぞれ
所定間隔毎に狭い範囲を交互に溶着した溶着点5a、5
bを有している。そして、前記第1気室2および第2気
室3にはそれぞれ給気パイプ6、7が連通接続され、後
述のエア供給手段から所定の圧力のエアを供給する構成
となっている。 前記第1気室2側シートと分割面との
溶着点5aのうちの数箇所には、第2気室3内と連通し
た、エアを噴出させる微細孔8が形成されている。かか
る微細孔8が設けられた箇所は、ちょうど患者の身体の
背中から腰にかけてのサポート位置に対応している。
【0008】前記第1気室2側シートと分割面との溶着
点5aは、縦横に適宜な間隔ごとに形成されている。一
方第2気室3側シートと分割面との溶着点5bは、長手
方向に隣合う溶着点5a間に位置している。これら溶着
点5a、溶着点5bによって、図2に示すように、図1
に示すところのX−X断面外形が、第1気室2側シート
と分割面9との溶着点5aを谷とするとともに、第2気
室3側シートと分割面9との溶着点5bを谷とする波形
状を呈している。また、これら第1気室2および第2気
室3は、図1に示すところのY−Y断面形状は、図3に
示すように分割面9によって分割されていると共に、第
1気室2および第2気室3は、溶着点5a、溶着点5b
が存在せず、それぞれ一つの袋体となっている。
点5aは、縦横に適宜な間隔ごとに形成されている。一
方第2気室3側シートと分割面との溶着点5bは、長手
方向に隣合う溶着点5a間に位置している。これら溶着
点5a、溶着点5bによって、図2に示すように、図1
に示すところのX−X断面外形が、第1気室2側シート
と分割面9との溶着点5aを谷とするとともに、第2気
室3側シートと分割面9との溶着点5bを谷とする波形
状を呈している。また、これら第1気室2および第2気
室3は、図1に示すところのY−Y断面形状は、図3に
示すように分割面9によって分割されていると共に、第
1気室2および第2気室3は、溶着点5a、溶着点5b
が存在せず、それぞれ一つの袋体となっている。
【0009】次に、かかる構成の褥瘡防止用低圧エアパ
ッド1に対するエア供給手段の一例を挙げて説明する。
図4にエア供給手段であるエアポンプ装置10を示す。
このエアポンプ装置10は、ポンプユニット11と、ポ
ンプユニット11の動作制御を行う制御部12と、第1
気室2および第2気室3における給気パイプ6、7へエ
アを供給するためのエア供給回路13とを有するもので
ある。前記エア供給回路13は、ポンプユニット11か
ら分岐パイプ14、逆止弁15を経て第1の供給チュー
ブ16を経る経路と、ポンプユニット11から分岐パイ
プ14、逆止弁17を経て第2の供給チューブ18を経
る経路とを有する。また、前記第1供給チューブ16、
第2供給チューブ18には、所定の圧力以上になるとエ
アを逃がすためのリークバルブ19、20が分岐接続さ
れている。
ッド1に対するエア供給手段の一例を挙げて説明する。
図4にエア供給手段であるエアポンプ装置10を示す。
このエアポンプ装置10は、ポンプユニット11と、ポ
ンプユニット11の動作制御を行う制御部12と、第1
気室2および第2気室3における給気パイプ6、7へエ
アを供給するためのエア供給回路13とを有するもので
ある。前記エア供給回路13は、ポンプユニット11か
ら分岐パイプ14、逆止弁15を経て第1の供給チュー
ブ16を経る経路と、ポンプユニット11から分岐パイ
プ14、逆止弁17を経て第2の供給チューブ18を経
る経路とを有する。また、前記第1供給チューブ16、
第2供給チューブ18には、所定の圧力以上になるとエ
アを逃がすためのリークバルブ19、20が分岐接続さ
れている。
【0010】前記分岐パイプ14における逆止弁15、
逆止弁17は、圧力可変型のもので、例えば図5に示す
ように、管状のケース21一端に流入口22、管壁に吐
出口23を有し、ケース21他端からボール状弁24を
弁室25内に収容して流入口22をふさぐようにばね部
材26を介して調節つまみ27を螺入する構成としてい
る。調節つまみ27を回すことで、ばね部材26を圧縮
してボール状弁24の流入口22から弁室25への入り
口をふさぐ押圧力を変えるようにしている。この押圧力
よりエアの流入圧が大きくなって初めて、ボール状弁2
4がばね部材26の押圧力に抗して移動して入り口が開
き、エアが吐出口23から送り出される構成である。
逆止弁17は、圧力可変型のもので、例えば図5に示す
ように、管状のケース21一端に流入口22、管壁に吐
出口23を有し、ケース21他端からボール状弁24を
弁室25内に収容して流入口22をふさぐようにばね部
材26を介して調節つまみ27を螺入する構成としてい
る。調節つまみ27を回すことで、ばね部材26を圧縮
してボール状弁24の流入口22から弁室25への入り
口をふさぐ押圧力を変えるようにしている。この押圧力
よりエアの流入圧が大きくなって初めて、ボール状弁2
4がばね部材26の押圧力に抗して移動して入り口が開
き、エアが吐出口23から送り出される構成である。
【0011】また、前記リークバルブ19、20は、第
1気室2および第2気室3内のエア圧が末梢毛細血管の
血流阻害圧(約32mmHg)を越えるとエアを放出す
るようになっている。
1気室2および第2気室3内のエア圧が末梢毛細血管の
血流阻害圧(約32mmHg)を越えるとエアを放出す
るようになっている。
【0012】かかる構成のエアポンプ装置10におい
て、エア供給回路13における第1供給チューブ16に
は、チューブ内エア圧を検知するための圧力センサ28
が設けられ、制御部12は、圧力センサ28による検知
信号に基づきポンプユニット11の動作を行わせる構成
である。
て、エア供給回路13における第1供給チューブ16に
は、チューブ内エア圧を検知するための圧力センサ28
が設けられ、制御部12は、圧力センサ28による検知
信号に基づきポンプユニット11の動作を行わせる構成
である。
【0013】以上のようなエアポンプ装置10の他に、
褥瘡防止用低圧エアパッド1は、図示はしないが、手動
式の補助ポンプを備え、この補助ポンプを、使用に先立
って使用者が第1気室2にエアを注入するようにしても
よい。また、手動式の補助ポンプを前述のエアポンプ装
置10に組み込む構成としてもよい。
褥瘡防止用低圧エアパッド1は、図示はしないが、手動
式の補助ポンプを備え、この補助ポンプを、使用に先立
って使用者が第1気室2にエアを注入するようにしても
よい。また、手動式の補助ポンプを前述のエアポンプ装
置10に組み込む構成としてもよい。
【0014】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッド
1は以上のように構成されるものであり、次にその作用
を説明する。当初、エアパッド1を使用するにあたり、
第1気室2の給気パイプ6に補助ポンプを接続してエア
を注入することができる。エアを注入し終わると、第1
気室2および第2気室3の給気パイプ6、7にエアポン
プ装置10の第1供給チューブ16、第2供給チューブ
18を接続し、エアポンプ装置10を起動する。第1気
室2のエア圧は、圧力センサ28によって検知すること
ができ、制御部12は、かかる圧力センサ28による検
知信号に基づき適宜な表示手段に表示させたり、ポンプ
ユニット11の動作を行わせることができる。また、患
者が第1気室2上に乗っても、エア圧が末梢毛細血管の
血流阻害圧(約32mmHg)を越えないようにするこ
とができる。例えば、患者がエアパッド1に乗ったとき
の衝撃で一時的に第1気室2のエア圧が上昇すると、第
1気室2と連通しているエアポンプ装置10の第1供給
チューブ16内もエア圧が上昇する。すると、リークバ
ルブ17からエアが放出され、エア圧を戻すことができ
る。
1は以上のように構成されるものであり、次にその作用
を説明する。当初、エアパッド1を使用するにあたり、
第1気室2の給気パイプ6に補助ポンプを接続してエア
を注入することができる。エアを注入し終わると、第1
気室2および第2気室3の給気パイプ6、7にエアポン
プ装置10の第1供給チューブ16、第2供給チューブ
18を接続し、エアポンプ装置10を起動する。第1気
室2のエア圧は、圧力センサ28によって検知すること
ができ、制御部12は、かかる圧力センサ28による検
知信号に基づき適宜な表示手段に表示させたり、ポンプ
ユニット11の動作を行わせることができる。また、患
者が第1気室2上に乗っても、エア圧が末梢毛細血管の
血流阻害圧(約32mmHg)を越えないようにするこ
とができる。例えば、患者がエアパッド1に乗ったとき
の衝撃で一時的に第1気室2のエア圧が上昇すると、第
1気室2と連通しているエアポンプ装置10の第1供給
チューブ16内もエア圧が上昇する。すると、リークバ
ルブ17からエアが放出され、エア圧を戻すことができ
る。
【0015】一方、第2気室3には、当初はエアが注入
されていないので、ポンプユニット11から分岐パイプ
14、逆止弁17を経て第2供給チューブ18を介し給
気パイプ7にエアを注入するようにする。この際、エア
をエア圧が0〜30mmHgの範囲となるように常時注
入するようにする。すなわち、注入されたエアは、第2
気室3に行き渡る一方、第1気室2と分割面9との溶着
点5aにおける微細孔8から噴出する。なお、微細孔8
が設けられた位置は、患者の背中から腰部に対応し、形
成した位置が第1気室2表面から内側にある溶着点5a
によってエアの通路が確保され、噴出するエアによって
背中から腰部にかけて湿度調整がなされる。また、第2
気室3のエア圧を0〜30mmHgの範囲で調節するこ
とによりエアの噴出量を変えることができる。
されていないので、ポンプユニット11から分岐パイプ
14、逆止弁17を経て第2供給チューブ18を介し給
気パイプ7にエアを注入するようにする。この際、エア
をエア圧が0〜30mmHgの範囲となるように常時注
入するようにする。すなわち、注入されたエアは、第2
気室3に行き渡る一方、第1気室2と分割面9との溶着
点5aにおける微細孔8から噴出する。なお、微細孔8
が設けられた位置は、患者の背中から腰部に対応し、形
成した位置が第1気室2表面から内側にある溶着点5a
によってエアの通路が確保され、噴出するエアによって
背中から腰部にかけて湿度調整がなされる。また、第2
気室3のエア圧を0〜30mmHgの範囲で調節するこ
とによりエアの噴出量を変えることができる。
【0016】以上のように、エアパッド1は、基本的に
第1気室2によって患者を支持することができるが、第
2気室3には常時エアが供給されるので、湿度調整と共
に、第1気室2と共にクッションの機能をもたらすこと
ができ、患者を安定してサポートすることができる。ま
た、第1気室2は、末梢毛細血管の血流阻害圧以下であ
るので、血流が阻害されることはなく、組織の破壊は起
こらず、褥瘡を防止することができる。
第1気室2によって患者を支持することができるが、第
2気室3には常時エアが供給されるので、湿度調整と共
に、第1気室2と共にクッションの機能をもたらすこと
ができ、患者を安定してサポートすることができる。ま
た、第1気室2は、末梢毛細血管の血流阻害圧以下であ
るので、血流が阻害されることはなく、組織の破壊は起
こらず、褥瘡を防止することができる。
【0017】
【発明の効果】以上、本発明によれば、患者を末梢毛細
血管の血流阻害圧以下で支持することができ、血流が阻
害されることはなく、組織の破壊は起こらず、しかも、
第1気室側シートと分割面との溶着箇所が凹部となって
エアの通路が確保される一方、エアを常時噴出させるこ
とにより、湿度調整がなされ、相乗的に褥瘡を防止する
ことができる。
血管の血流阻害圧以下で支持することができ、血流が阻
害されることはなく、組織の破壊は起こらず、しかも、
第1気室側シートと分割面との溶着箇所が凹部となって
エアの通路が確保される一方、エアを常時噴出させるこ
とにより、湿度調整がなされ、相乗的に褥瘡を防止する
ことができる。
【0018】
【図1】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッドを示
した全体平面説明図である。
した全体平面説明図である。
【図2】図1に示す褥瘡防止用低圧エアパッドのX−X
線に対応する断面説明図である。
線に対応する断面説明図である。
【図3】図1に示す褥瘡防止用低圧エアパッドのY−Y
線に対応する断面説明図である。
線に対応する断面説明図である。
【図4】本発明にかかる褥瘡防止用低圧エアパッドに適
用されるエアポンプ装置の一例を示す構成説明図であ
る。
用されるエアポンプ装置の一例を示す構成説明図であ
る。
【図5】図4に示すエアポンプ装置における逆止弁の拡
大断面説明図である。
大断面説明図である。
1 褥瘡防止用低圧エアパ
ッド 2 第1気室 3 第2気室 4 周縁部 5a、5b 溶着点 6、7 給気パイプ 8 微細孔 9 分割面 10 エアポンプ装置 11 ポンプユニット 12 制御部 13 エア供給回路 14 分岐パイプ 15、17 逆止弁 16 第1供給チューブ 18 第2供給チューブ 19、20 リークバルブ 21 ケース 22 流入口 23 吐出口 24 ボール状弁 25 弁室 26 ばね部材 27 調節つまみ 28 圧力センサ
ッド 2 第1気室 3 第2気室 4 周縁部 5a、5b 溶着点 6、7 給気パイプ 8 微細孔 9 分割面 10 エアポンプ装置 11 ポンプユニット 12 制御部 13 エア供給回路 14 分岐パイプ 15、17 逆止弁 16 第1供給チューブ 18 第2供給チューブ 19、20 リークバルブ 21 ケース 22 流入口 23 吐出口 24 ボール状弁 25 弁室 26 ばね部材 27 調節つまみ 28 圧力センサ
Claims (2)
- 【請求項1】 可撓性シート製の袋状体を第1の気室
と第2の気室とに分割構成し、前記袋状体表面全体に、
第1気室と第2気室とに分割する分割面と、第1気室側
シートまたは第2気室側シートとを、それぞれ所定間隔
毎に交互に接着した接着箇所を袋状体表面より内側の位
置に設けると共に、これら第1気室および第2気室にそ
れぞれ給気パイプを連通接続してエア供給手段から所定
の圧力のエアを供給する構成とし、前記接着箇所のうち
の数箇所に第2気室内のエアを噴出させる微細孔を設
け、前記第1気室をエア供給手段により所定のエア圧以
内に調整する一方、第2気室に継続的にエアを供給して
前記微細孔からエアを噴出させる構成としたことを特徴
とする褥瘡防止用低圧エアパッド。 - 【請求項2】 第1気室におけるエア圧は、末梢毛細
血管の血流阻害圧未満であることを特徴とする請求項1
記載の褥瘡防止用低圧エアパッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5281471A JP2574120B2 (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 褥瘡防止用低圧エアパッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5281471A JP2574120B2 (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 褥瘡防止用低圧エアパッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07132130A true JPH07132130A (ja) | 1995-05-23 |
JP2574120B2 JP2574120B2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=17639653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5281471A Expired - Fee Related JP2574120B2 (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 褥瘡防止用低圧エアパッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2574120B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10229930A (ja) * | 1997-02-20 | 1998-09-02 | Araco Corp | 座席構造 |
KR20040020697A (ko) * | 2002-09-02 | 2004-03-09 | 전영식 | 이중 쿠션 매트릭스 |
JP2009086467A (ja) * | 2007-10-01 | 2009-04-23 | Yasumori Harai | 風船構造体およびその操作方法 |
US9320666B2 (en) | 2014-02-26 | 2016-04-26 | Prs Medical Technologies, Inc. | Multi-layered cushioning support |
WO2020071525A1 (ja) * | 2018-10-06 | 2020-04-09 | レインボー&アイ株式会社 | エアセル部品、エアセルユニット、及びエアマットレス |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS60192402A (ja) * | 1984-03-14 | 1985-09-30 | Hitachi Ltd | 導波管−マイクロストリツプ線路変換器 |
JPS62108881A (ja) * | 1985-11-05 | 1987-05-20 | Takeda Chem Ind Ltd | 7−デアザプリン誘導体および抗体 |
-
1993
- 1993-11-10 JP JP5281471A patent/JP2574120B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US11000435B2 (en) | 2014-02-26 | 2021-05-11 | Prs Medical Technologies, Inc. | Multi-layered cushioning support |
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TWI726437B (zh) * | 2018-10-06 | 2021-05-01 | 日商虹愛股份有限公司 | 氣囊零件、氣囊單元及充氣床墊 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2574120B2 (ja) | 1997-01-22 |
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