JP3002089B2 - エアーベッド - Google Patents

エアーベッド

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JP3002089B2
JP3002089B2 JP6082421A JP8242194A JP3002089B2 JP 3002089 B2 JP3002089 B2 JP 3002089B2 JP 6082421 A JP6082421 A JP 6082421A JP 8242194 A JP8242194 A JP 8242194A JP 3002089 B2 JP3002089 B2 JP 3002089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアーベッドに関し、
更に詳しくは、健常者向きの安眠用としてウォーターベ
ッドに代るエアーベッドと或いは安眠用と患者が使用す
る床ずれ防止用ベッドを兼備したエアーベッドに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流体を封入したベッド用マットと
しては、通気性のないゴムや塩化ビニールシート等をも
って一定厚さの空気層を保持し得る中空袋体を形成し、
使用者自身がベッド上に仰臥してコントローラーを操作
し、体感により圧搾空気を圧入または抜出して適当な弾
力となった時に密栓状態とし、適度の空気圧を維持させ
るエアーベッドや、扁平な袋体に水を圧力のない状態で
充満させ、これを枠体内に置いて自然にできる水平面を
利用するウォーターベッドが実用に供されており、ま
た、ベッド用マットではないが、表裏2枚のシート部材
を多数の平行線状に接着し、その間を気室として2系統
の空気室を形成させ、小型ポンプから交互に送気して患
者を浮揚させ、床ずれを防止せんとする介護用の波動型
エアーマットが実用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、圧搾空気
を圧入し、または抜出して適当な圧力となった時電磁弁
等で密栓状態として、その圧力を維持させるエアーベッ
ドおいては、体感によって圧力を検知するのであるか
ら、必ずベッド上に仰臥した状態で操作しなければなら
ず、傍に立って掌で確かめたり、ベッド上に座って操作
したのでは仰臥した時に圧力が変ってしまうので、再度
調整しなければならない。また、意識のない患者の場
合、介護者が操作するのであるから、適格な支持圧力で
あるか否かは判断できない。要するに、従来のエアーベ
ッドは、スプリングマットの代替で圧力が調整し得るよ
うにしたことを目的としたもので、本発明の発想、目的
とは異なるものである。また、密栓状態とするので、針
で突いたような小さな孔でも明くと、数分で萎えるの
で、使用に堪えなくなる等の大きな欠点がある。
【0004】また、ウォーターベッドは、使用感の良さ
から欧米で多用され、日本においても近時賞用されるよ
うになったが、水だけでも200〜500kgと非常に重
く、かつ設置は業者が行なわなければならず、冷たいの
で、250ワット位の面ヒーターで常に加温しなければ
ならず、水平に使用する以外の使用法、例えばギャヂベ
ッドに使用することは不可能で、水平に使用しても、臀
部が沈み過ぎること、特に漏水のおそれのあることは大
きな難点である。これらを是正するために多くの考案が
あり、多額の費用を費し、そのために高額になってい
る。
【0005】また、介護用品として重症患者に用いられ
る波動型エアーマットは、原理的には円筒状のエアーセ
ルを人体に対して横方向に配置して30〜40m/mH
g位の空気圧で膨ませ、そのままだと却って毛細血管が
圧迫され、血行が阻害されるので、10分位の時間的間
隔で1本置きに交互に膨張収縮を繰り返えし、断続的な
がらも血流を循環させて床ずれを防止せんとするもので
あるが、患者は間隔を置いた僅かに弾力のある丸太上に
寝せられたようなものであるから、極めて使用感は良く
ない。したがって、軽症患者には用いられることなく、
重症となって介護者が昼夜を分かたぬ寝返りさせる努力
に堪えられなくなった時、医師に勧められて波動型エア
ーマットを使用するようになる。
【0006】通常、人の毛細血管の圧力は30m/mH
g位であるが、ウォーターベッドを使用した場合、介護
者が寝返りさせなくても床ずれができにくい実績があ
る。ウォータベッドに人が乗った時の水の表面の圧力
(袋体内上部の水圧)は14m/mHg位であるから、
それ以下の圧力で支持できるエアーベッドが開発し得れ
ば、介護者が寝返りさせなくとも、また、自動寝返りベ
ッドや自動寝返りマット等を必要とせず、このようなエ
アーベッド上に静に仰臥するだけで床ずれにならないこ
とはウォーターベッドの例からも自と明らかである。
【0007】スプリングマット大の単一気室のエアーマ
ットが市販されるようになったが、単に空気を圧入、抜
出し得るだけのもので、主としてレジャー用として野外
において用いるもので、短時間の使用でも体の各部が痛
くなり到底寝床具として使用し得るものではない。
【0008】本発明は、このようなエアーマットとウォ
ーターベッドの現況に鑑みなされたもので、その目的と
するところは、水に代えて、同じ流体である空気をもっ
てウォーターベッドの最も特徴とする横臥した時に自然
発生的に生ずる低い内圧で支持し、しかも人体各部位に
最も適した支持圧力で、自然の寝姿勢が得られ、健常者
用としては勿論、患者の床ずれ防止用としても使用し得
るものとし、更には患者が重篤となって血圧が低下した
場合には、患者を移動させることなく、電気的スイッチ
ングだけで波動型ベッドとしても使用し得る新規な形態
のエアーベッドを提供することにある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】ウォーターベッドの場
合には中襠などのない扁平袋体に水を必要量注入して枠
の中に置けば良いのであるが、空気を用いてベッド用マ
ットを製作せんとする場合、空気には重さがないので、
表裏2枚のシート部材で周辺を塞ぎ袋体を構成させたの
では膨ませた時、中空球状になって用をなさないので、
表裏2枚のシート部材の間に適宜の整形帯としての中襠
を溶着して、与圧された空気を封入して布団状に膨むよ
うにするのであるが、本発明の場合には、中襠を人体に
対して横方向として、中襠の端末を従来の一般的な工法
よりも長くして、表裏のシート部材周縁を溶着する際に
挾み込んで同時に溶着するので、表裏のシート部材と各
中襠によって囲繞される各空気室は独立して形成され
る。この独立気室をそのまま外部で連繋して使用した
り、中襠の特定のものに小孔を明けて隣接気室間を連通
させ、適宜なブロックに分ち、これらブロックを外部で
連通させ、人が仰臥した時の頭部、胸腹部、臀部、大腿
部、下肢(踵)部の各ブロックに分ち使用する。いずれ
の場合も空気は充満しているが、圧力はゼロの状態(ウ
ォーターベッドの水を圧力のない状態で満水とした状
態)で密栓すればよいのであるが、このような状態を勘
で捕捉することは極めて困難である。、更に詳しく説明
すれば、袋体に与圧空気を注入しても、袋体内で拡散し
て袋体内の圧力は直ぐには上昇せず、図13に示すよう
に、圧力ゼロの状態が続き、袋体の全容積が空気で満た
されるa点から初めて上昇するようになるが、上昇する
曲線は初め極めて緩やかであるから人の感触や、水柱、
水銀柱その他の微圧計でもa点から僅かに上昇したb点
でしか判断し得ない。しかし、この間に相当量の空気が
注入され、人がこの上に乗った時に発生する内圧は、例
えばa点では14m/mHg位であってもb点では20
m/mHg位と大きな差異が生じる。
【0010】また、人がウォーターベッド上に仰臥した
時の平衡状態を考察すると、沈む深さは、その部分の人
体の重さと面積によって異なる。これに対して沈んだ深
さによる水圧と、表生地の横方向への張力が体が沈むこ
とによって浮上させる力として重量と拮抗して平衡を保
つのであって、エアーベッドの場合は、ウォーターベッ
ドのように沈む深さによる水圧が働かないので、同じ条
件下(例えば、内圧が14m/mHg)では、ウォータ
ーベッドより臀部の落ち込みは更に大きく不具合なの
で、本発明においては、その他の部分の支持圧力を小さ
くして臀部の落ち込みを相対的に補正するようにした。
【0011】本発明の発明者は、実験の結果、ウォータ
ーベッドの代替として使用する場合の各部位に最適な支
持圧力は、臀部14m/mHg、胸腹部11m/mH
g、頭部および下肢(踵)部5m/mHgで、それぞれ
±2m/mHg位と極めて狭い範囲であることを解明し
得て、本発明においてはかかる支持圧力を次のような方
法によって保持させることができた。即ち、5ワット位
のダイヤフラムポンプは通常2連で、別々の吐出口を有
していてそれぞれが最高圧力100m/mHg、吐出量
2.5l/min位であるが、これを臀部−胸腹部−頭
部および大腿部−下肢(踵)部の2系統に分つか、吐出
口を連結して、5l/minとして全ブロックを直列に
接続してそれぞれを高い支持圧力ブロックから低い支持
圧力ブロックへと流過させる。各ブロックの入口には三
方コックを、出口には狭窄部付L型継手、または自動調
圧排出弁を設け、狭窄部付L型継手には、半固定の狭窄
部を設けて空気が流過することにより、減圧の作用をせ
しめ、端末の自動調圧排出弁の調整値を5m/mHgと
した時にその他の各ブロックの内圧が前述の数値になる
ように狭窄部を固定しておけば、以後、人が乗っていな
い時も、軽い人が乗っても、重い人が乗っても2〜3分
の過度時を除いて常に最適な支持圧力が得られる。実験
によれば、前記5l/minの流量において長さ20m
/m、直径2m/mの小径孔の狭窄部で約3m/mHg
降下させることができ、また、接続管を長く用いる場合
には、前記流量で内径6m/mでは降下圧力は殆どない
が、内径4m/mでは1mにつき2.5m/mHgの圧
力降下があるので、狭窄部の代替として用いる場合に
は、これを加味して狭窄部の内径を大きくするか、狭窄
螺管を用いないなどの措置を要する。また、2.5l/
minの流量の場合には、内径2m/mの接続管10cm
で約2m/mHgの圧力降下が得られた。好みによっ
て、スプリングマット様の硬さにしたいときには、端末
の自動調圧排出弁の調整ねじを所定位置に廻すだけで他
のブロックの支持圧力をそれぞれ過度時を除いて(ポン
プの特性があるので、僅かに上下するが)、ほぼ同じ圧
力差で上昇させることができ、また、逆にウォーターベ
ッド状に下降させることもできる。即ち、ワンタッチで
各ブロックの空気圧を均等差を保ったまま上昇させた
り、下降させたりすることができる。
【0012】また、各ブロック入口の三方コックは、各
ブロック間の連繋、閉塞、各ブロック内与圧空気の急速
な放出ができるようにして、停電時の対策と格納時に便
利であるようにした。しかし、三方コックを付設する
と、誤操作により空気袋体内の異状昇圧が考えられるの
で、過圧放出弁を設けることにより過昇圧を防止した。
【0013】本発明においては、患者の症状が重篤とな
って、血圧も異状に低下した場合には、前記フラットな
エアーマットでは対応し得ない場合もあるので、平常は
フラットなエアーマットとして使用していて、前記の症
状となった時には患者を動かすことなく、電気的スイッ
チングだけで波動型に移行し得るようにした。即ち、各
独立気室を外部で1本置きに接続して、2系統に分ち、
2系統共、常時送気しておき、制御装置によって10〜
20分毎に、3〜5分宛各系統の空気を電磁弁等により
交互に放出してやれば、従来の波動型エアーマットより
支持面積を大きくとることができ、低い支持圧力で支え
ることができるので、患者に優しい重症患者向きの床ず
れ防止用のエアーマットを兼ねることができると思考
し、実験と試作を重ね、スプリングマット、エアーベッ
ド、波動型マット等を網羅し得るエアーベッドを完成さ
せることができた。
【0014】本発明に係るエアーベッドは、前記の問題
点を解決したものであって、次のようなものである。即
ち、本発明は、通気性のない軟質合成樹脂シート材を素
材とした表裏2枚のシート部材2、3および小孔11を
有する複数枚の中襠4と小孔11を有しない複数枚の中
襠4により、各中襠4の両端部が適宜の間隔で前記表裏
シート部材2、3に挟み込まれた状態で該表裏シート部
材2、3の全周縁部と前記各中襠4の長手方向の両端部
が一体的に溶着されて、仰臥する人体100に対して横
方向に多数の気室10が形成され、かつ前記小孔11を
有しない中襠4を介して人体の頭部、胸腹部、臀部、大
腿部および下肢(踵)部の各部ブロックに独立区画され
た空気袋体1と、該空気袋体1における頭部ブロックの
一番始めの気室10と下肢(踵)部ブロックの一番終り
の気室10表シート部材2の孔7にそれぞれ溶着された
自動調圧排出弁20と、前記空気袋体1における頭部ブ
ロックと胸腹部ブロックおよび臀部ブロックの一番終り
の気室10と大腿部ブロックおよび下肢(踵)部ブロッ
クの一番始めの気室10の表シート部材2の孔7にそれ
ぞれ溶着された三方コック50と、前記空気袋体1にお
ける胸腹部ブロックおよび臀部ブロックの一番始めの気
室10と大腿部ブロックの一番終りの気室10の表シー
ト部材2の孔7にそれぞれ溶着され、かつ前記隣り合う
気室10の三方コック50とそれぞれ接続された狭窄部
付L型継手70とを備え、前記自動調圧排出弁20は、
枠体21の下端開口部周縁に固着のゴム膜(ダイヤフラ
ム)37に掛かる前記気室10内の圧力により、該ゴム
膜(ダイヤフラム)37の中心部位に挿着固定され、か
つその軸方向に貫通孔30を有する管状杆29と共に弁
32を調整可能な弦巻バネ34の力に抗し押し上げて、
該弁32と弁座24との間に形成された隙間を経て、前
記気室10内の与圧空気を前記管状杆29の貫通孔30
より弁枠21に設けられた配管接続部43から放出し
て、前記気室10内の圧力を最適な支持圧力に保持する
機能を有し、前記三方コック50は、接続管部52と排
出管部53および底開口部54を有する外筒体51と、
把手部56と連通孔57を有する内筒体55を含み、把
手部56を回動させることにより気室10内部と外気と
を連通させて気室10内の空気を排出する機能を有し、
前記狭窄部付L型継 手70は、L型継手部71と、該継
手部71に取り外し可能として連結された狭窄部として
の小径孔75を有する狭窄螺管74を含み、前記各気室
10の与圧空気が流過する際に前記各部ブロック間に圧
力差を生じさせる機能を有し、前記臀部ブロックと大腿
部ブロックにおける三方コック50に接続された小型ポ
ンプ78より送気し、前記各中襠4の小孔11、狭窄部
付L型継手70および三方コック50を流過し、かつ前
記自動調圧排出弁20の調整によって前記各部ブロック
の全気室10の内圧が、常に人体の各部ブロックに対応
して予め設定された最適な支持圧力に保持される構成を
特徴とするものである。
【0015】
【実施例】実施例について図面を参照し、その作用と共
に説明する。先ず、図1から図10を参照して実施例1
を説明すると、これら図において、空気袋体1は、人が
仰臥するに適した平面視縦長四角形にして、一般的には
長さ2m、横幅1m、厚さ(膨張した使用時における厚
さ)15cmであって、該空気袋体1は通気性のない合成
樹脂等の表裏2枚のシート部材2、3と所定数の整形帯
としての中襠4から形成されている。シート部材2、3
と中襠4は軟質塩化ビニールシート材等であって、各中
襠4は、図2および図3に示されているように、設計上
計算された間隔を置いて、その長辺両端縁部5、6がシ
ート部材2、3に高周波接着により溶着される。次い
で、表シート部材2に予め穿って置いた孔7に、後述の
三方コック、狭窄部付L型継手、自動調圧排出弁が目的
に応じた位置に溶着され、次いで、中襠4を整理した状
態で挾んだまま表裏シート部材2、3の周縁部8、9が
高周波接着により重合溶着されて、多数の気室10を有
する空気袋体1が形成される。空気袋体1は、穿孔され
ていない中襠4を介して頭部、胸腹部、臀部、大腿部お
よび下肢(踵)部の各ブロックに分けられており、各ブ
ロック内の中襠4には、人体100の仰臥方向の両側部
位にして、かつ交互に小孔11が穿設されて、互いの気
室10は連通状態とされる。頭部ブロックにおける1番
目の気室10と下肢(踵)部ブロックの4番目の気室1
0に対応した部位の表シート部材2の孔7には、前記の
ように、自動調圧排出弁20が溶着されている。
【0016】自動調圧排出弁20は、図4および図5に
示されているように、硬質プラスチック製の枠体21を
備え、該枠体21は内周面にねじ部23が刻設され、か
つ下部内周には弁座24が形成された円筒状部22を有
し、該円筒状部22には、ねじ部23と螺合するねじ部
26とバネ受部27を有するバネ調整ねじ25がOリン
グ28を介して気密的に螺着されると共に、内部には管
状杆29が挿着されている。管状杆29は、その軸方向
中心に貫通孔30を有すると共に、上部外周にはバネ受
座31を有し、更にバネ受座31の下部外周には、弁座
24と係合する弁32が設けられ、先端部にはねじ部3
3を有している。バネ調整ねじ25のバネ受部27と管
状杆29のバネ受座31との間には弦巻バネ34が介装
されており、管状杆29は円筒状部22の下端開口部と
の間に直径で約1m/m差の隙間35を有して上下に可
動自在として設けられている。管状杆29のねじ部33
には、平ワッシャー36とゴム膜(ダイヤフラム)37
の中心部位が挿着され、ナット38によってねじ止めさ
れ、ゴム膜37の外周縁は枠体21の下端開口部周縁に
開口部を有するゴム膜抑え具39を介してねじ40等に
て止められている。また、枠体21の外周には、軟質塩
化ビニール製にして、空気袋体1における表シート部材
2に溶着させるための鍔部42を有する袴体41が緊縛
され、更に枠体21の上面にはL字型の配管接続部43
が設けられている。
【0017】上記の構成に係る自動調圧排出弁20は次
のように作用する。即ち、空気袋体1における気室10
の空気圧が上昇すると、表裏シート部材2、3と同様の
圧力がゴム膜(ダイヤフラム)37にも掛かり、徐々に
バネ34を押し上げ、弁32と弁座24間に隙間がで
き、気室10内の与圧空気は図5に実線矢印で示されて
いるように流過して大気中に放出される。この流路は比
較的狭小であるから、一種の流体の抵抗として働き、弁
32と弁座24間の隙間の如何によって袋体1内の圧力
は一定に保持される。
【0018】図1に示されているように、空気袋体1に
おける頭部ブロックと胸腹部ブロックおよび臀部ブロッ
クの4番目の気室10と大腿部ブロックおよび下肢
(踵)部ブロックの1番目の気室10に対応した部位の
表シート部材2の孔7には、前記のように三方コック5
0が溶着されている。
【0019】三方コック50は、図6から図8に示され
ているように、硬質プラスチック製の外筒体と内筒体、
軟質塩化ビニール製の袴体とを備えている。外筒体51
は接続管部52と排出管部53および底開口部54を有
し、内筒体55は把手部56と接続管部52の流路また
は排出管部53の流路と連通する連通孔57を有し、袴
体58は表シート部材2に溶着するための鍔部59と外
筒体51に対する取付部60を有している。そして、外
筒体51内に内筒体55が、その把手部56を外方に出
し、かつその連通孔57を各管部52、53の流路と連
通状態になるようにして抜け止め防止手段(外筒体51
の内周凹溝61と内筒体55の外周凸部62との係合)
をもって回動可能に挿着されると共に、外筒体51の下
端部外周には取付部60の緊縛をもって袴体58が取り
付けられて構成され、該三方コック50は、その把手部
56で外筒体51を90度づつ廻すことによって空気回
路と空気袋体1の気室10内部と外気とを連通して気室
10内の空気を排出するという三つの作用をなすように
なっている。
【0020】図1に示されているように、空気袋体1に
おける胸腹部ブロックおよび臀部ブロックの1番目の気
室10と大腿部ブロックの4番目の気室10に対応した
部位の表シート部材2の孔7には、前記のように狭窄部
付L型継手70が溶着されている。
【0021】狭窄部付L型継手70は、可塑剤15部を
含む硬質の塩化ビニール樹脂製で、図9および図10に
示されているように、鍔部72とねじ管部73を有する
L型継手部71と、該継手部71の内周ねじ管部73に
着脱可能として螺着された狭窄部としての小径孔75を
有するローレット付の狭窄螺管74を有し、該継手70
はその鍔部72をもって表シート部材2の孔7の周縁部
に溶着され、狭窄螺管74と三方コック50の接続管部
52とは可撓性の樹脂管76で接続して各ブロック間を
連通させると共に、与圧空気が流過する際に各ブロック
間に圧力差を発生させるようになっている。
【0022】上記の構成に係る自動調圧排出弁20、三
方コック50および狭窄部付L型継手70は、図1に示
されている位置関係をもって配置溶着され、その間は樹
脂管76等で接続されると共に、各自動調圧排出弁20
の接続部43にはそれぞれ排気管79が接続され、三方
コック50の把手部56を接続管部52側に置き、臀部
ブロックと大腿部ブロックにおける各三方コック50に
はそれぞれ過圧放出弁77を介して2連の小型ポンプ7
8が接続される。そして、小型ポンプ78で送気し、下
肢(踵)部ブロックにおける自動調圧排出弁20を調整
して頭部ブロック、下肢(踵)部ブロックの支持圧力を
それぞれ5m/mHgに調整すれば、その他の各ブロッ
クの圧力は狭窄部付L型継手70の狭窄部としての小径
孔75の作用によって所定の支持圧力になるが、若しこ
れと異なる場合は、他の小径孔を有する別の狭窄螺管7
4と改装すればよい。通常はこの状態で使用するのであ
るが(図12参照)、荒天等で停電の恐れのある場合等
には、各三方コック50を閉じ(把手部56を接続管部
52と直角の位置にする)て置けばよい。自動調圧排出
弁20は逆止弁として作用するので、各部ブロックの圧
力はそのままの状態を維持することができる。この場合
でも湿潤を防止せんとする場合には、ポンプ78から直
接敷布団の下へ送気すればよい。また、三方コック50
の誤動作による異状昇圧を防ぐにためには、ポンプ78
の吐出口近くに硬質パイプの軸に小孔を直角に穿ちゴム
チューブを嵌装した過圧放出弁77を付設すればよい。
【0023】次に、実施例2について図1との対応部分
に同一符号を附して示す図11を参照して説明する。本
実施例は、患者の症状が変った場合、患者を動かすこと
なく、電気的スイッチングのみで、フラットベッドから
波動型ベッドに移行させることが可能なエアーベッドで
ある。更に説明すると、実施例1と同様に表裏シート部
材2、3と所定数の中襠4とにより横方向に独立した多
数の気室10を有する空気袋体1が形成され、各気室1
0における人体100の仰臥方向の一側部位の表シート
部材2には、それぞれ1個のL型継手80が溶接着され
ると共に、更に頭部ブロックの2番目の気室10と下肢
(踵)部ブロックの1番目の気室10にはもう1つのL
型継手80が溶着され、一方、人体100の仰臥方向の
他側部位の表シート部材2には、頭部ブロックの1番目
の気室10と下肢(踵)部ブロックの2番目、3番目の
気室10に自動調圧排出弁20が溶着されると共に、頭
部ブロック、胸腹部ブロックおよび臀部ブロックの3
番、4番目の気室10には三方コック50が溶着され、
更に胸腹部ブロックと臀部ブロックの1番、2番目の気
室10および大腿部ブロックの3番、4番目の気室10
には狭窄部付L型継手70が溶着され、更に下肢(踵)
部ブロックの4番目の気室10には2つのL型継手80
が溶着されている。そして、各気室10は図11に示さ
れているように、外部の接続管81、82の接続により
実線と点線で示す2系統に分かたれている。臀部ブロッ
クにおける三方コック50は制御装置83、過圧放出弁
77を介して2連のエアーポンプ78と接続されると共
に、エアーポンプの電源スイッチ84と接続されてい
る。そして、気室10には、2連のポンプ78から制御
装置83を経て三方コック50より継続的に送気され、
送気されない時は該系統の与圧空気は制御装置83内の
三方電磁弁より放出される。この際ポンプ78からの与
圧空気は過圧放出弁77より放出され、ポンプ78に過
負荷が掛ることはないので、他の系統の空気量が減少す
ることはない。なお、自動調圧排出弁20が下肢(踵)
部ブロックにある2系統の端末(2番目と3番目の気
室)と、頭部ブロックの2系統を合流させた部位(1番
目の気室)にあるが、これは空気袋体1における両端の
独立気室10を常時膨らませて置くためのものと、全体
の支持圧力をワンタッチによって調整するためにとられ
た措置である。例えば、2系統の端末の自動調圧排出弁
20は5m/mHgに調整して置き、頭部ブロックの自
動調圧排出弁20を10m/mHgに調整すれば、各部
ブロックの支持圧力は10m/mHgに各狭窄部付L型
継手70で降圧された圧力を加えた値となり、各系統端
末の5m/mHgに調整してある自動調圧排出弁20は
排出される側の系統の逆止弁として働くのである。な
お、狭窄部としての作用効果は、狭窄部付L型継手に代
え、空気袋体1における中襠4に直径3m/m位の小孔
を穿つことによっても同等に得られるものである。
【0024】
【発明の効果】しかして、本発明に係るエアーベッド
は、人が仰臥或は側臥した時の姿勢がスプリングベッド
や従来のエアーベッド、ウォーターベッドに比して極め
て自然で快適に使用することができ、余程の重症患者で
ないかぎり、床ずれ防止用として使用することができ
る。寝たきりの病人には初めから波動型ベッドに移行可
能な本発明ベッドを使用していて必要に応じて電気的ス
イッチング操作をすれば波動型ベッドに移行するので、
至便である。本発明の枢要な部分の1つである自動調圧
排出弁、三方コック、狭窄部付L型継手等その効用に比
して廉価で、接続管等複雑のように見えるが、スプリン
グマットと同様の布袋体に収納されていて平常は手を触
れることはないのである。また、従来のエアーベッドや
ウォーターベッドにおいて致命的欠陥である袋体に孔が
明いた場合でも、停電時以外に支障がなく、孔を発見す
るのも三方コックを閉止すればどのブロックであるかを
容易に特定できるので補修に手間を要しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す概略平面図である。
【図2】空気袋体の形成工程における表裏シート部材と
中襠との溶着状態を示す一部省略の断面図である。
【図3】空気袋体の膨張状態における一部省略の断面図
である。
【図4】自動調圧排出弁の平面図である。
【図5】表シート部材に溶着した状態での自動調圧排出
弁の断面図である。
【図6】三方コックの平面図である。
【図7】図6のA−A線に沿った断面図である。
【図8】図7のB−B線に沿った断面図である。
【図9】狭窄部付L型継手の平面図である。
【図10】表シート部材に溶着した状態での図9のC−
C線に沿った断面図である。
【図11】実施例2を示す概略平面図である。
【図12】仰臥状態における各部ブロックの支持圧力状
態の説明図である。
【図13】エアーベッドにおける空気袋体内圧力と送気
量との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 空気袋体 2 表シート部材 3 裏シート部材 4 中襠 10 気室 20 自動調圧排出弁 50 三方コック 70 狭窄部付L型継手 78 エアーポンプ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 27/08 A61G 7/05

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性のない軟質合成樹脂シート材を素
    材とした表裏2枚のシート部材2、3および小孔11を
    有する複数枚の中襠4と小孔11を有しない複数枚の中
    襠4により、各中襠4の両端部が適宜の間隔で前記表裏
    シート部材2、3に挟み込まれた状態で該表裏シート部
    材2、3の全周縁部と前記各中襠4の長手方向の両端部
    が一体的に溶着されて、仰臥する人体100に対して横
    方向に多数の気室10が形成され、かつ前記小孔11を
    有しない中襠4を介して人体の頭部、胸腹部、臀部、大
    腿部および下肢(踵)部の各部ブロックに独立区画され
    た空気袋体1と、 該空気袋体1における頭部ブロックの一番始めの気室1
    0と下肢(踵)部ブロックの一番終りの気室10表シー
    ト部材2の孔7にそれぞれ溶着された自動調圧排出弁2
    0と、 前記空気袋体1における頭部ブロックと胸腹部ブロック
    および臀部ブロックの一番終りの気室10と大腿部ブロ
    ックおよび下肢(踵)部ブロックの一番始めの気室10
    の表シート部材2の孔7にそれぞれ溶着された三方コッ
    ク50と、 前記空気袋体1における胸腹部ブロックおよび臀部ブロ
    ックの一番始めの気室10と大腿部ブロックの一番終り
    の気室10の表シート部材2の孔7にそれぞれ溶着さ
    れ、かつ前記隣り合う気室10の三方コック50とそれ
    ぞれ接続された狭窄部付L型継手70とを備え、 前記自動調圧排出弁20は、枠体21の下端開口部周縁
    に固着のゴム膜(ダイヤフラム)37に掛かる前記気室
    10内の圧力により、該ゴム膜(ダイヤフラム)37の
    中心部位に挿着固定され、かつその軸方向に貫通孔30
    を有する管状杆29と共に弁32を調整可能な弦巻バネ
    34の力に抗し押し上げて、該弁32と弁座24との間
    に形成された隙間を経て、前記気室10内の与圧空気を
    前記管状杆29の貫通孔30より弁枠21に設けられた
    配管接続部43から放出して、前記気室10内の圧力を
    最適な支持圧力に保持する機能を有し、 前記三方コック50は、接続管部52と排出管部53お
    よび底開口部54を有する外筒体51と、把手部56と
    連通孔57を有する内筒体55を含み、把手部56を回
    動させることにより気室10内部と外気とを連通させて
    気室10内の空 気を排出する機能を有し、 前記狭窄部付L型継手70は、L型継手部71と、該継
    手部71に取り外し可能として連結された狭窄部として
    の小径孔75を有する狭窄螺管74を含み、前記各気室
    10の与圧空気が流過する際に前記各部ブロック間に圧
    力差を生じさせる機能を有し、 前記臀部ブロックと大腿部ブロックにおける三方コック
    50に接続された小型ポンプ78より送気し、前記各中
    襠4の小孔11、狭窄部付L型継手70および三方コッ
    ク50を流過し、かつ前記自動調圧排出弁20の調整に
    よって前記各部ブロックの全気室10の内圧が、常に人
    体の各部ブロックに対応して予め設定された最適な支持
    圧力に 保持される構成を特徴とするエアーベッド。
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