JPH0713092A - 走査結像装置 - Google Patents

走査結像装置

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JPH0713092A
JPH0713092A JP18201393A JP18201393A JPH0713092A JP H0713092 A JPH0713092 A JP H0713092A JP 18201393 A JP18201393 A JP 18201393A JP 18201393 A JP18201393 A JP 18201393A JP H0713092 A JPH0713092 A JP H0713092A
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JP
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scanning
lens
image forming
scanning mirror
image
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JP18201393A
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Toru Nanbara
透 南原
Toru Naganuma
徹 長沼
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光源としてマルチビームレーザを用いた場合で
も、結像面全体に亘つてむらの無い結像スポツトを形成
することができる走査結像装置を提案する。 【構成】マルチビーム光源2から射出したレーザ光L1
を、それぞれ単数又は複数のレンズにより構成される第
1、第2及び第3のレンズ群11、12及び13、並び
に走査ミラー5を順次介した後、走査ミラー5の反射光
を結像面6上に直接照射して走査する走査結像装置10
において、第2のレンズ群12を、走査ミラー5の回転
動作に応じて第1のレンズ群11及び第3のレンズ群1
3の間を移動させるようにしたことにより、主走査方向
におけるレーザスポツトの倍率をほぼ一定の値に保持す
ることができ、かくして結像面全体に亘つてむらの無い
結像スポツトを形成し得る走査結像装置を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1、図5、図10、図1
2及び図13) 作用(図1) 実施例 (1)第1実施例(図1〜図4) (2)第2実施例(図5〜図9) (3)第3実施例(図10及び図11) (4)第4実施例(図12) (5)第5実施例(図13〜図18) (6)他の実施例(図19) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は走査結像装置において、
例えばマルチビームレーザプリンタに用いられる走査結
像装置に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、レーザプリンタに用いられる走査
結像装置としては、光源としてシングルビームレーザを
用いると共に、走査ミラーと結像面との間にfθレンズ
を配置し、走査ミラーを回転駆動することにより結像面
上にレーザビームを走査結像するようになされたものが
ある。
【0004】これに対して光源としてマルチビームレー
ザを用い、結像面上に1列に並んだ結像スポツト列を形
成し、当該結像スポツト列を走査ミラーの回転によつて
主走査方向に走査するマルチビームレーザプリンタが提
案されている。これによりマルチビームレーザプリンタ
においては、光源としてシングルレーザを用いた場合に
比してプリント速度を格段に向上し得るようになされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、光源として
マルチビームレーザを用いた場合には、fθレンズの性
質上、結像スポツト列が主走査方向に走査された際、結
像位置に応じて結像スポツト列の長さが異なり、走査線
にむらが生じる問題がある。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、光源としてマルチビームレーザを用いた場合でも、
結像面全体に亘つてむらの無い結像スポツトを形成する
ことができる走査結像装置を提案しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、マルチビーム光源2から射出した
複数のレーザ光L1を単数又は複数のレンズ3、4及び
走査ミラー5を順次介した後、走査ミラー5の反射光L
1を結像面6上に直接照射して走査する走査結像装置1
において、走査ミラー5と結像面6との距離を、次の式
で与えられる範囲内に選定するようにする。
【数2】 ここでEは走査ミラー5と結像面6との距離を表し、ω
e は結像面6上における結像スポツト径を表し、ξは結
像スポツト径の許容誤差を表し、λはレンズ光L1の波
長を表し、Lは走査幅を表わす。
【0008】また本発明においては、マルチビーム光源
2から射出した複数のレーザ光L1を、それぞれ単数又
は複数のレンズにより構成される第1、第2及び第3の
レンズ群11、12及び13、並びに走査ミラー5を順
次介した後、走査ミラー5の反射光L1を結像面6上に
直接照射して走査する走査結像装置10において、第2
のレンズ群12を、走査ミラー5の回転動作に応じて、
第1のレンズ群11及び第3のレンズ群13の間を移動
させるようにする。
【0009】また本発明においては、マルチビーム光源
2から射出した複数のレーザ光L1を、それぞれ単数又
は複数のレンズにより構成される第1及び第2のレンズ
群21及び22、並びに走査ミラー5を順次介した後、
走査ミラー5の反射光L1を結像面6上に直接照射して
走査する走査結像装置20において、第2のレンズ群2
2を、走査ミラー5の回転動作に応じて、第1のレンズ
群21及び走査ミラー5の間を移動させるようにする。
【0010】また本発明においては、マルチビーム光源
2から射出した複数のレーザ光L1をレンズ11、1
2、13及び走査ミラー5を順次介した後、走査ミラー
5の反射光L1を結像面6上に直接照射して走査する走
査結像装置30において、走査ミラー5を、結像面6上
の走査ラインを底辺とする二等辺三角形の底辺に対向す
る頂点位置から上記走査ラインと平行な方向に所定距離
ずらして配置するようにする。
【0011】さらに本発明においては、マルチビーム光
源2から射出した複数のレーザ光L1を複数のレンズ4
1、42、及び走査ミラー5を順次介した後、走査ミラ
ー5の反射光L1を結像面6上に直接照射して走査する
走査結像装置40において、複数のレンズ41、42
を、走査ミラー5の回転動作に応じて、それぞれ独立に
マルチビーム光源2及び走査ミラー5に接近及び離間す
る方向に移動させるようにする。
【0012】
【作用】マルチビーム光源2から射出した複数のレーザ
光L1を単数又は複数のレンズ3、4及び走査ミラー5
を順次介した後、走査ミラー5の反射光L1を結像面6
上に直接照射して走査する走査結像装置1において、走
査ミラー5と結像面6との距離が、次式、
【数2】を満足するように選定すれば、主走査方向にお
けるスポツト径の変化を許容誤差範囲内に収めることが
でき、かくして結像面6全体に亘つてむらの無い結像ス
ポツト列SLを形成することができる。
【0013】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0014】(1)第1実施例 図1において、1は全体として走査結像装置を示し、マ
ルチビーム光源2から射出したレーザ光L1を第1のレ
ンズ3及び第2のレンズ4を介して走査ミラー5に照射
すると共に、当該走査ミラー5を矢印で示す方向に回転
させることにより、レーザ光L1を結像面6上に走査結
像させるようになされている。
【0015】すなわち図2に示すように、走査結像装置
1においては、結像面6の縦方向と平行に配列された複
数のレーザビームでなるマルチビーム光源2から複数の
レーザ光L1を射出し、当該レーザ光L1を第1及び第
2のレンズ3及び4、並びに矢印の方向に回転する走査
ミラー5を介して結像面6に照射することにより、結像
面6上に結像面6の縦方向に1列に並ぶような結像スポ
ツト列SL(SLQ 、SLS 、SLR )を形成するよう
になされている。
【0016】このように走査結像装置1は走査ミラー5
を回転させることによつて、結像面6の縦方向に配列し
た結像スポツト列SLが位置Qから位置R方向に移動す
るように、すなわち結像面6の横方向に移動するように
走査する。このとき図1に示すように、第2のレンズ4
から結像面6までのレーザ光L1の光路長は、最大で線
分PSと線分PRの長さの差eだけ変化する。
【0017】ここでレーザ光L1の光路に着目して示す
図3において、マルチビーム光源2と第1のレンズ3と
の距離をd1 、第1のレンズ3と第2のレンズ4との距
離をd2 、第2のレンズ4から結像スポツトまでの距離
をd3 とすると共に、第1のレンズ3の焦点距離を
1 、第2のレンズ4の焦点距離をf2 とすると、結像
スポツト列SLの長さyとマルチビーム光源2のビーム
列の長さxの比、すなわち光学系の倍率は、次式、
【数3】 と表わすことができる。
【0018】因に図3においては、説明の便宜上、マル
チビーム光源2を第1及び第2のレンズ3及び4の光軸
に対して垂直に立てるように配置して示したが、マルチ
ビーム光源2を光軸にまたがつて配置した場合、または
光軸から離れて配置した場合にも、同様に扱うことがで
きる。
【0019】ここで結像スポツト列SLが図1における
位置Tにある場合には、第2のレンズ4から走査ミラー
5までの距離をF、走査ミラー5から結像面6の位置S
までの距離をE、走査ミラー5を中心として位置Sから
位置Tまでの角度をθとすると、第2のレンズ4から結
像スポツト列SLまでの距離d3 はd3 =E/ cosθ+
Fである。
【0020】従つて、倍率y/xを一定とするために
は、(1)式における〔 〕内を0とする必要がある。
すなわち、次式
【数4】 とする必要がある。走査結像装置1においては、第1の
レンズ3の焦点距離f1 、第2のレンズの焦点距離
2 、第1のレンズ3及び第2のレンズ4の距離d2
(2)式を満足するように選定され、これにより結像ス
ポツト列SLが走査面6上を走査した際、走査位置に応
じて結像倍率が変化しないようになされている。
【0021】次に、結像面6上に形成されるスポツト径
の許容誤差について考える。レーザ光L1のスポツト径
を示す図4において、レーザを最も絞つたビームウエス
トの位置をA、ビームウエスト位置Aにおけるスポツト
径をωC 、レーザの波長をλとすると、ビームウエスト
位置Aから距離zだけ離れた位置B又はB´におけるス
ポツト径ωは、次式、
【数5】 と表わすことができる。
【0022】ここで基準となるスポツト径をωe 、その
許容誤差を±ξとし、大小の許容限界をそれぞれω、ω
C とすると、ω=ωe (1+ξ)、ωC =ωe (1−
ξ)より、次式、
【数6】 を得ることができる。これにより(3)式と(4)式よ
り、スポツト径の許容誤差ξとビームウエスト位置Aか
ら所定のレーザスポツト位置Bまでの距離zの関係は、
次式、
【数7】 と表わすことができる。
【0023】結局、図1における位置S、R、及びQ
を、それぞれ、図4における位置B及びB´の内側に合
わせれば、結像面6におけるスポツト径を許容誤差範囲
内に収めることができる。すなわち、線分PSと線分P
Rの長さの差eが、次式、
【数8】 の条件を満足すれば、結像面6におけるスポツト径を許
容誤差範囲内に収めることができる。
【0024】(6)式より、全走査幅L、基準となるス
ポツト径ωe 及びその許容誤差ξが与えられたとき、走
査ミラー5と結像面6との距離Eが、次式、
【数9】 但し、
【数10】 を満足するように走査ミラー5と結像面6との距離Eを
設定すれば、結像面6上における結像スポツト列SL
(SLQ 、SLS 、SLR )の長さを許容範囲内で一定
に保持することができる。従つて走査結像装置1におい
ては、走査ミラー5と結像面6との距離Eが(7)式及
び(8)式を満足するように配置されている。
【0025】因に、(6)式及び(7)式において、ξ
=0.05、λ=830 〔nm〕、ωe =63.5〔μm 〕、L=21
0 〔mm〕のとき、Z=6.369 〔mm〕となり、従つて走査
ミラー5から結像面6までの距離Eの最小値は 426.4
〔mm〕となる。
【0026】以上の構成によれば、走査ミラー5と結像
面との距離Eを(7)式及び(8)式を満足するように
設定したことにより、結像面6上における結像スポツト
列SL(SLQ 、SLS 、SLR )の長さを一定に保持
することができ、かくして結像面6全体に亘つてむらの
無い結像スポツトSLを形成することができる走査結像
装置1を実現することができる。
【0027】(2)第2実施例 図1及び図2との対応部分に同一符号を付して示す図5
及び図6において、走査結像装置10はマルチビーム光
源2から射出したレーザビームL1を、第1のレンズ1
1、第2のレンズ12及び第3のレンズ13を介して走
査ミラー5に照射し、当該レーザビームL1を走査ミラ
ー5の回転によつて、結像面6上に走査結像するように
なされている。
【0028】走査結像装置10においては、第2のレン
ズ12を走査ミラー5の回転動作に連動するように第1
及び第3のレンズ11及び13間を矢印B方向又はこれ
とは逆方向に移動することにより、レーザビームL1が
位置Qから位置Rに走査された際、結像スポツト列SL
(SLQ 、SLS 、SLR )の長さを一定に保ちながら
結像するようになされている。
【0029】ここでレーザ光L1の光路に着目して示す
図7において、第1〜第3のレンズ11〜13の物体側
主点から物点までの距離をそれぞれc、a及びbとし、
第1〜第3のレンズ11〜13の像側主点から像点まで
の距離をそれぞれc´、a´、b´とし(但し、レンズ
11〜13に対して物点、像点が結像面6側にある場合
を正、マルチビーム光源2側にある場合を負にとる)、
第1〜第3のレンズ11〜13の焦点距離をそれぞれf
C 、f1 、f2 とし、第2のレンズ12の像側主点から
第3のレンズ13の物体側主点までの距離をΔとし、第
1のレンズ11の像点から第3のレンズ13の物体側主
点までの距離をPとすると、第1のレンズ11における
物点と像点の関係式は、次式、
【数11】 と表わすことができ、第2のレンズ12における物点と
像点の関係式は、次式、
【数12】 と表わすことができ、第3のレンズ13における物点と
像点の関係式は、次式、
【数13】 と表わすことができ、第2のレンズ12と第3のレンズ
13には、次式、
【数14】 の関係式が成り立つ。
【0030】また全光学系の倍率をβとすると、倍率β
は、次式、
【数15】 と表わすことができる。また図5を見るとわかるよう
に、走査ミラー5から結像面6までの最短距離をE、第
3のレンズ13から走査ミラー5までの距離をF、走査
ミラー5の走査角をθとすると、第3のレンズ13から
結像面6までの距離b´は、次式、
【数16】 と表わすことができる。
【0031】ここで走査結像装置10においては、第3
のレンズ13から結像面6までの距離b´の変化に対し
て、第2のレンズ12を走査ミラー5の回転に合わせて
矢印B又はこれとは逆方向に動かすことにより、結像倍
率βを一定にするようになされている。
【0032】ここで走査結像装置10においては、第1
のレンズ11が固定されていることにより、当該第1の
レンズ11の像点(第2のレンズ12の物点)は定点と
なる。すなわち、c及びc´は一定となる。従つて、新
たに第1のレンズ11を除いた倍率をβ´とし、この倍
率β´を一定にすることを考える。
【0033】ここで第1のレンズ11の倍率βC 、第1
のレンズ11を除いた光学系の倍率β´及び全光学系の
倍率βは、それぞれ次式、
【数17】
【数18】
【数19】 と表わすことができる。
【0034】(10)式〜(12)式及び(16)式により、
パラメータP及びb´はそれぞれ、a、f1 、f2 及び
βを用いて、次式、
【数20】
【数21】 と表わすことができる。このとき倍率β´が一定という
条件の下で、(18)式により、dP/daは、次式、
【数22】 と表わすことができる。
【0035】ここで倍率β´が一定という条件の下で、
第2のレンズ12を微小量動かしたときに、第3のレン
ズ13が固定されていることを考えると、dP/da=
0であることにより、(20) 式は、次式、
【数23】 となる。また(19)式及び(21)式より、次式、
【数24】
【数25】 を得ることができる。
【0036】これにより、走査結像装置10において
は、(23)式及び(14)式により、走査ミラー5の走査
角θに対して第2のレンズ12を、次式、
【数26】 を満足するように矢印B又はこれとは逆方向に移動する
ことにより、結像面6上に倍率のほぼ等しい結像スポツ
トを形成し得、かくして結像面6上における結像スポツ
ト列SL(SLQ 、SLS 、SLR )の長さを一定に保
持することができるようになされている。
【0037】このように、走査結像装置10において
は、以下の順序で各パラメータを設定するようになされ
ている。すなわち、先ず全光学系の倍率βが与えられる
と、これを適当に第1のレンズ11の倍率βC と当該第
1のレンズ11を除いた光学系の倍率β´とに振り分け
る。
【0038】次に第3のレンズ13から結像面6までの
距離b´及び倍率β´が与えられると、(22)式によ
り、第2及び第3のレンズ12及び13の焦点距離f1
及びf2 が得られ、その値を(23)式に代入することに
より、第2のレンズ12から第2のレンズ12の物点ま
での距離aの代表値を得ることができる。この代表値a
を(18)式に代入することにより、第2のレンズ12の
物点から第3のレンズ13までの距離Pが求められ、か
くして第2及び第3のレンズ12及び13の位置関係を
得ることができる。
【0039】これにより走査結像装置10においては、
この位置関係を満足するように第2のレンズ12を矢印
Bの方向又はこれとは逆方向に移動することにより、結
像面6上にむらの無い結像スポツトを形成することがで
きるようになされている。
【0040】以上の構成において、走査結像装置10を
用いたA4用紙の短辺方向への走査について考える。A
4用紙の短辺(=QR)を 210〔mm〕、E= 300〔mm〕
とすると、図5においてθA =19.29 〔°〕、e= 17.
84〔mm〕となる。ここでF=50〔mm〕とし、b´を 350
〔mm〕〜367.84〔mm〕の間で変化させるように第2のレ
ンズ12を移動する。ここでマルチビーム光源2のビー
ム間隔をi、結像面6上における結像スポツト間隔をj
とすると、光学系全体の倍率の絶対値|β|は、次式、
【数27】 と表わすことができる。
【0041】従つて、マルチビーム光源2として10〔μ
m 〕ピツチのビーム列を用い、結像面6上に400DPIすな
わち63.5〔μm 〕ピツチの結像スポツト列を形成する場
合には、|β|=6.35になる。
【0042】因にシミユレーシヨンによれば、光学系全
体の倍率βを6.35に選定すると共に、第1のレンズ11
の倍率βC をそれぞれ 2.0、1.0 、0.67、0.5 に選定す
ると、第2のレンズ12を動した場合の各光学距離の
値、第1のレンズ11を除いた倍率β´、及びその目標
値からの誤差は、図8に示すようになる。
【0043】また光学系全体の倍率βを−6.35に選定す
ると共に、第1のレンズ11の倍率βC をそれぞれ 2.
0、1.0 、0.67、0.5 に選定すると、第2のレンズ12
を動かした場合の各光学距離の値、第1のレンズ11を
除いた倍率β´、及びその目標値からの誤差は、図9に
示すようになる。これらのシミユレーシヨンによれば、
倍率の誤差は0.01〔%〕内に収まり、これにより走査結
像装置10は結像面6上にレーザスポツトを走査した際
に、当該レーザスポツトの倍率を実用上一定にすること
ができることが分かる。また第2のレンズ12の動きの
幅は、図9の(1)の条件の下でほぼ 1.9〔mm〕、同じ
く(2)の条件の下でほぼ 0.5〔mm〕、(3)の条件の
下でほぼ 0.2〔mm〕、(4)の条件の下でほぼ 0.1〔m
m〕となつており、従つてb´の動きに対して微小であ
ることが分かる。
【0044】これに加えて、走査結像装置10において
は、第1のレンズ11がマルチビーム光源2に対して、
第2のレンズ12が第1のレンズ11に対して、第3の
レンズ13が第2のレンズ12に対して、それぞれ結像
面6側になければならない条件が必要となる。すなわ
ち、この条件としては、c<0、c´−a>0、Δ=a
´−b>0が必要となる。従つて走査結像装置10にお
いては、これらの条件を満足するように光学系を設定す
るようになされている。この結果、例えば図9の(1)
の条件の場合には、Δ=a´−b>0の条件を満足しな
いことにより、走査結像装置10の結像光学系として適
当でないことが分かる。
【0045】以上の構成によれば、マルチビーム光源2
と走査ミラー5との間に第1〜第3のレンズ11〜13
を配置すると共に、走査ミラー5の回転動作に応じて第
2のレンズ12を矢印B方向又はこれとは逆方向に移動
するようにしたことにより、レーザスポツトの倍率をほ
ぼ一定の値に保持した状態でレーザスポツトを走査する
ことができ、かくしてむらの無い結像スポツトを形成し
得る走査結像装置10を実現することができる。
【0046】(3)第3実施例 図1との対応部分に同一符号を付して示す図10におい
て、走査結像装置20は、第2のレンズ22をミラー5
の回転動作に連動するように第1のレンズ21及び走査
ミラー5間を矢印C方向又はこれとは逆方向に移動する
ことにより、レーザビームL1が位置Qから位置Rに走
査された際、結像スポツト列SL(図1)の長さをほぼ
一定に保ちながら結像するようになされている。
【0047】ここで第1のレンズ21を固定し、第2の
レンズ22を矢印C方向又はこれとは逆方向に移動する
場合、第1のレンズ21の像点位置は固定である(すな
わち、第1のレンズ21の倍率は一定である)ので、全
光学系の倍率は第2のレンズ22の倍率で決まる。
【0048】このとき走査結像装置20においては、第
2のレンズ22を動かしてその像点を長さeだけ変化さ
せるのであるから、通常の場合、倍率の変化の度合は許
容範囲に収まりきらない。そこで走査結像装置20にお
いては、図11に示すように、第1のレンズ21の焦点
位置にマルチビーム光源2を配置するようになされてい
る。これにより走査結像装置20においては、第1のレ
ンズ21の像点が無限遠となることにより、第2のレン
ズ22の焦点位置が結像位置となる。
【0049】この結果第1及び第2のレンズ21及び2
2の焦点距離をそれぞれf1 及びf2 、第1のレンズ2
1の焦点位置から第2のレンズ22までの距離をdとす
ると、全光学系の結像倍率βは、次式、
【数28】 と表わすことができる。
【0050】このように走査結像装置20においては、
第1のレンズ21の焦点位置にマルチビーム光源2を配
置するようにしたことにより、全光学系の倍率βが第1
のレンズ21の焦点位置から第2のレンズ22までの距
離dに依存しないようになされている。
【0051】かくして、走査結像装置20においては、
走査ミラー5によつて結像スポツトを走査した際、走査
ミラー5と結像スポツトとの距離の変化分だけ第2のレ
ンズ22を矢印C又はこれとは逆方向に移動するように
したことにより、結像倍率βを一定の値に保持し得、こ
れにより結像スポツト列SLの長さを一定に保ちながら
走査結像することができる。
【0052】以上の構成において、走査結像装置20を
用いたA4用紙の短辺方向への走査について考える。A
4の短辺(=QR)を 210〔mm〕とし、E= 300〔mm〕
とすると、図10においてe= 17.84〔mm〕となる。す
なわち第2のレンズ22の動く距離は 17.84〔mm〕とな
る。ここでE= 300〔mm〕であると共に第2のレンズ2
2が走査ミラー5よりもマルチビーム光源2側にあるこ
とにより、第2のレンズ22の焦点距離f2 には、次
式、
【数29】 の条件が必要となる。
【0053】またマルチビーム光源2として10〔μm 〕
ピツチのビーム列を用い、結像面6上に400DPIすなわち
63.5〔μm 〕ピツチの結像スポツト列SLを形成する場
合には、全光学系の倍率の絶対値|β|は(25)式より
6.35となる。従つて倍率β=−6.35とすると、第2のレ
ンズ22の焦点距離f2 は第1のレンズ21の焦点距離
1 に対して、f2 =6.35f1 とすればよいことが分か
る。
【0054】以上の構成によれば、第1のレンズ21の
焦点位置にマルチビーム光源2を配置すると共に、走査
ミラー5によつて結像スポツト列SLを走査した際、走
査ミラー5と結像スポツトとの距離dの変化分だけ、第
2のレンズ22を矢印C又はこれとは逆方向に移動する
ようにしたことにより、結像倍率βを一定の値に保持し
得、これにより結像スポツト列SLの長さを一定に保ち
ながら結像することができる走査結像装置20を実現で
きる。
【0055】(4)第4実施例 図5との対応部分に同一符号を付して示す図12におい
て、走査結像装置30は走査ミラー5を結像面6の片側
に寄せて配置するようになされている。すなわち上述の
第1〜第3実施例においては、走査ミラー5を結像面6
上の走査ラインを底辺とする二等辺三角形の底辺に対向
する頂点位置に配置したが、走査結像装置30は走査ミ
ラー5が上記頂点位置から位置Q側に寄せて配置されて
いる。
【0056】これにより走査結像装置30においては、
走査ミラー5の走査角を小さくすることができることに
より容易に走査ミラー5を制御することができるように
なされている。またこれにより走査結像装置30におい
ては、マルチビーム光源2を引つ込めて配置することが
できることにより装置全体を小型化できるようになされ
ている。
【0057】すなわち、図5に示す走査結像装置10に
おいては、結像面6の位置Qから位置Rまで結像スポツ
ト列SLを走査する際、全走査角∠QPRは、次式、
【数30】 と表わすことができる。これに対して図12に示すよう
に、走査結像装置30においては、走査ミラー5を走査
面6の二等分線上の位置Sに対向する位置から距離Hだ
け離れた位置Uに対向する位置に配置した場合、全走査
角∠QPRは、次式、
【数31】 と表わすことができる。
【0058】以上の構成において、走査結像装置30を
用いたA4用紙の短辺方向への走査について考える。A
4用紙の短辺(=QR)を 210〔mm〕とし、E= 300
〔mm〕とすると、図5における走査結像装置10の全走
査角∠QPRは38.6〔°〕となる。これに対して、走査
結像装置30において、H=50〔mm〕だけ走査ミラー5
の位置をずらしたときの全走査角∠QPRは37.7〔°〕
となる。
【0059】この結果走査結像装置30は走査ミラー5
を結像面6の直角二等分線上に配置した場合に比して約
1〔°〕走査角を小さくできることが分かる。
【0060】以上の構成によれば、走査ミラー5を結像
面6上の走査ラインを底辺とする二等辺三角形の底辺に
対向する頂点位置から片側に寄せて配置するようにした
ことにより、走査ミラー5の走査角∠QPRを小さくし
得、容易に走査ミラー5を制御することができる。また
マルチビーム光源2を引つ込めて配置することができる
ことにより、装置全体を小型化できる。
【0061】(5)第5実施例 図1との対応部分に同一符号を付して示す図13におい
て、走査結像装置40は第1のレンズ41及び第2のレ
ンズ42を、走査ミラー5の回転に応じて、それぞれ独
立に矢印B又はC方向に移動するようになされている。
これにより走査結像装置40においては、図14に示す
ように、結像スポツト列SLが結像面6上の位置Qから
位置Rに走査された際、結像スポツト列SL(SLQ
SLS 、SLR )の長さをほぼ一定に保持することがで
きるようになされている。
【0062】すなわち走査結像装置40においては、走
査ミラー5の回転に連動させて第1及び第2のレンズ4
1及び42をそれぞれ独立に移動することにより、(2
5)式で表わされる光学系全体の倍率の絶対値|β|
を、結像面6上の位置Qから位置Rまでほぼ一定に保持
するようになされている。
【0063】ここでレーザ光L1の光路に着目して示す
図15において、第1及び第2のレンズ41及び42の
物体側主点から物点までの距離をそれぞれa及びbと
し、第1及び第2のレンズ41及び42の像側主点から
像点までの距離をそれぞれa´及びb´とし(但し、レ
ンズに対して物点、像点が結像面6側にある場合を正、
マルチビーム光源2側にある場合を負にとる)、第1及
び第2のレンズ41及び42の焦点距離をそれぞれf1
及びf2 とし、第1のレンズ41の像側主点から第2の
レンズ42の物体側主点までの距離をΔとし、マルチビ
ーム光源2から第2のレンズ42の物体側主点までの距
離をPとすると、第1のレンズ41における物点と像点
の関係式は、次式、
【数32】 と表わすことができ、第2のレンズ42における物点と
像点の関係式は、次式、
【数33】 と表わすことができ、第1のレンズ41と第2のレンズ
42には、次式、
【数34】 の関係式が成り立つ。
【0064】また全光学系の倍率をβとすると、倍率β
は、次式、
【数35】 と表わすことができる。また図15を見るとわかるよう
に、ミラー5から結像面6までの最短距離をE、ミラー
5の走査角をθとすると、走査ミラー5から結像面6ま
での距離E´は、次式、
【数36】 と表わすことができる。
【0065】従つて(30)式、(31)式及び(33)式よ
り、第1のレンズ41の動きを表わすパラメータaは、
パラメータb´を用いて、次式、
【数37】 と表わすことができる。(35)式により、パラメータa
の変化量δaとパラメータb´の変化量δb´の比は、
次式、
【数38】 と表わすことができる。
【0066】ここでパラメータb´は、図13及び図1
5から分かるように、次式、
【数39】 と表わすことができる。ここで第2のレンズ42の動き
を微小にしたいとき、(37)式において、第2項は第1
項に比べて無視することができる。すなわち、図13に
おいて、走査ミラー5の後ろ側(すなわち走査ミラー5
と結像面6の間)のおおよその寸法を与えれば、(37)
式のパラメータb´とその変化量のおおよその値を得る
ことができる。
【0067】結局、第1及び第2のレンズ41及び42
を走査ミラー5の回転に合わせて微小に動かすことによ
り、像倍率βを一定にする光学系の条件を求める手順
は、例えば以下のようになる。
【0068】先ず第1の手順として、走査結像装置40
が結像面6上で走査する全幅L、結像面6上の結像スポ
ツト列SLのスポツト間隔とマルチビーム光源列のビー
ム間隔との比βを与える。次に第2の手順として、走査
結像装置40の全体としての大きさ及び走査ミラー5の
回転最大角等による制約を考慮して、走査ミラー5から
結像面6までの距離Eを求める。これによりE=E´/
cosθの変動幅eが決まる。また第2のレンズ42の動
きが微小であることにより、変動幅eはb´の振幅、す
なわちδb´の最大値にほぼ等しくなる。
【0069】次に第3の手順として、第1のレンズ41
を駆動する装置(ピエゾ素子、ボイスコイルモータ等)
の制約(駆動周波数、駆動振幅等)により、第1のレン
ズ41の駆動振幅、δaの最大値が決まる。次に第4の
手順として、決定されたβ、δb´、δaを(36)式に
代入することにより、f1 とf2 との関係が求まる。す
なわちf1 を与えればf2 が決まり、f2 を与えればf
1 が決まることになる。
【0070】次に第5の手順として、第2のレンズ42
と走査ミラー5とのおおよその距離Fを設定することに
より、上述した第2の手順のEと合わせb´=E+Fを
利用して(30)式、(31)式、(32)式及び(35)式よ
り求められたPの値から、マルチビーム光源2から走査
ミラー5までの距離(固定値)H=P+Fを決める。
【0071】上述した第1〜第5の手順により条件E、
1 、f2 、Hが決まると、それらが走査結像装置40
に適しているか否かが以下の手順により決められる。す
なわち第6の手順として、b´の動きから、第1のレン
ズ41の動きを表わすaの動きが(35)式より決まる。
次に第7の手順として、上述した第4の手順より得たf
1 、f2 を利用し、(30)式、(31)式及び(32)式よ
りaに対するa´、b、b´、Δ、Pの値が順次求ま
る。このとき、aが負(マルチビーム光源2が第1のレ
ンズ41の前方にある条件)、かつΔが正(第1のレン
ズ41が第2のレンズ42の前方にある条件)が必要と
なる。また第2のレンズ42の動きを表わすPの変化量
が十分微小であることを確かめる必要がある。
【0072】一例として、走査結像装置40を用いたA
4用紙の短辺方向への走査について考える。A4の短辺
(=QR)を 210〔mm〕とし、E= 300〔mm〕とする
と、図13においてθA =19.29 〔°〕、e=17.84
〔mm〕となる。そこでFを約50〔mm〕とし、b´を 350
〔mm〕〜367.84〔mm〕の範囲で変化させるようにする。
【0073】またマルチビーム光源2として10〔μm 〕
ピツチのビーム列を用い、結像面6上に400DPIすなわち
63.5〔μm 〕ピツチの結像スポツト列SLを形成する場
合には、全光学系の倍率βの絶対値|β|は6.35とな
る。
【0074】これらの条件の下で、f1 =10、20、30、
40〔mm〕のときの各パラメータの変化の様子を図16及
び図17に示す。この結果、少なくとも第2のレンズ4
2の動きを 1〔mm〕以内に抑えたい場合、β=−6.35で
はf1 =10〔mm〕又はf1 =20〔mm〕が使用でき、β=
6.35ではf1 =10〔mm〕が使用できることが分かる。
【0075】ここで走査ミラー5の走査角θと第1のレ
ンズ41及び第2のレンズ42の連動については以下の
ように決める。パラメータa´、b、b´はaによつて
それぞれ、次式、
【数40】
【数41】
【数42】 と表わすことができる。これらの式を、光学系の全光路
長を表わす式b´−b+a´−a=H+E´に代入する
ことにより、次式、
【数43】 を得ることができる。
【0076】ここで(34)式から走査ミラー5の走査角
θに対応するE´が与えられることにより、(41)式に
より走査角θに対する第1のレンズ41の動きaが与え
られ、(30)式、(31)式及び(32)式により第2のレ
ンズ42の動きPも与えられることになる。
【0077】一例として、β=−6.35、f1 =20〔mm〕
の条件において、結像面6上における走査中心位置Sか
ら結像点Tまでの距離g に対する走査ミラー5の走査角
θ及び第1、第2のレンズ41、42の動きa、Pの値
を図18に示した。
【0078】以上の構成によれば、第1のレンズ41及
び第2のレンズ42を、走査ミラー5の回転に応じて、
それぞれ独立に矢印B又はC方向に移動するようにした
ことにより、結像スポツト列SLが結像面6上の位置Q
から位置Rに走査された際、結像スポツト列SLの長さ
を一定に保持することができ、かくして主走査方向にむ
らの無い結像スポツトSLを形成することができる。
【0079】(6)他の実施例 (6−1)なお上述の第2実施例においては、マルチビ
ーム光源2と走査ミラー5との間に第1〜第3のレンズ
11〜13を配置すると共に、走査ミラー5の回転動作
に応じて第2のレンズ12を矢印B方向又はこれとは逆
方向に移動するようにした場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、3枚以上のレンズのうち1枚以上の
レンズを走査ミラー5に連動するようにした場合に広く
適用することができる。
【0080】すなわち、光学系が3枚以上のレンズによ
つて構成されている場合には、それぞれ単一な複数のレ
ンズを、合成した合成レンズ系と考えれば上述の第2実
施例の場合と同様に扱うことができる。
【0081】この場合先ず、図19に示すように、第1
及び第2のレンズ51及び52の焦点距離をそれぞれf
1 及びf2 、合成の焦点距離をf、第1のレンズ51の
像側焦点をF1 ´、第2のレンズ52の物体側及び像側
焦点をそれぞれF2 及びF2´、第1のレンズ51の物
体側及び像側主点をそれぞれH1 及びH1 ´、第2のレ
ンズ52の物体側及び像側主点をそれぞれH2 及びH2
´、合成の像側主点をH´、第1のレンズ51の像側主
点から第2のレンズ52の物体側主点までの距離をΔ、
第2のレンズ52の物体側焦点から物点までの距離をz
2 、第2のレンズ52の像側焦点から像点までの距離を
2 ´と設定する。
【0082】ここで第1のレンズ51に高さhの平行光
線L1を入射させたとき、この光線L1が光軸に対して
角度u1 ´=u2 をもつて第1のレンズ51を出射し、
光軸に対して角度u2 ´をもつて第2のレンズ52を出
射するとする。
【0083】このとき、第2のレンズ52における倍率
をβ2 とすると、f1 =h/u1 、β2 =u2 ×u2 ´
=u1 ´/u2 ´の関係があることにより、次式、
【数44】 が成り立つ。さらに、z2 =f2 −Δ+f1 、β2 =−
2 ´/f2 より、第2のレンズ52の倍率β2 及び第
2のレンズ52の像側焦点から像点までの距離z2 ´
は、次式、
【数45】
【数46】 となる。ここで(43)式を(42)式に代入すると、次
式、
【数47】 を得ることができ、これにより合成の焦点距離fを求め
ることができる。
【0084】この結果合成レンズの像側主点位置H´
の、第2のレンズ52の像側主点H2´からの距離x´
は、(44)式及び(45)式より、次式、
【数48】 と表わすことができる。同様に、合成レンズの物体側主
点位置Hの、第2のレンズ52の像側主点H1からの距
離xは、次式、
【数49】 と表わすことができる。
【0085】結局、このように複数のレンズ列群は、物
体側及び像側主点位置、焦点距離をそれぞれ(47)式、
(46)式、(45)式で与えられる単一レンズに置き換え
ることができる。すなわち3枚以上のレンズの内、1枚
以上のレンズを、走査ミラー5に連動させることによ
り、結像面6上における結像スポツト列SLの長さを一
定に保つ光学系の議論は上述の第2実施例の議論で扱え
ることになる。
【0086】これと同様に、上述の第3実施例において
は、第1及び第2のレンズ21及び22を用い、当該第
1のレンズ21を固定すると共に、第2のレンズ22を
結像面6までの距離dの変化に応じて移動することによ
り結像スポツト列SLの長さを一定に保持するようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1
及び第2のレンズ21及び22を複数レンズの合成と考
えれば、3枚以上のレンズを用いる光学系においても適
用することができる。
【0087】さらに上述の第5実施例においては、マル
チビーム光源2及び走査ミラー5間に配置された2枚の
レンズ41及び42をそれぞれ独立に動かして倍率βを
一定に保持するようにした場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、3枚以上のレンズのうち2枚以上の
レンズを、走査ミラー5の回転に連動させるようにすれ
ば、上述の第5実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0088】(6−2)また上述の第1〜第5実施例に
おいては、結像倍率βを厳密に決める場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、結像スポツトの径及び結
像倍率βが許容できる範囲に収まる場合であれば、結像
点がビームウエストを外れたとしても、また多少レンズ
の条件が厳密なものから外れたとしても、上述の場合と
ほぼ同様の効果を得ることができる。
【0089】(6−3)また上述の第1〜第5実施例に
おいては、光源として、マルチビーム光源2を用いた場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、シングル
レーザビーム光源を用いた走査結像装置に用いた場合に
も、結像面の全面に亘つて結像倍率が一定のレーザスポ
ツトを形成することができ好適である。
【0090】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、マルチビ
ーム光源から射出した複数のレーザ光を単数又は複数の
レンズ及び走査ミラーを順次介した後、走査ミラーの反
射光を結像面上に直接照射して走査する走査結像装置に
おいて、走査ミラーと結像面との距離を(7)式及び
(8)式を満足する範囲内に選定するようにしたことに
より、主走査方向におけるスポツト径の変化を所定の許
容誤差範囲内に収めることができ、かくして結像面全体
に亘つてむらの無い結像スポツトを形成し得る走査結像
装置を実現できる。
【0091】また本発明によれば、マルチビーム光源か
ら射出したレーザ光を、それぞれ単数又は複数のレンズ
により構成される第1、第2及び第3のレンズ群、並び
に走査ミラーを順次介した後、走査ミラーの反射光を結
像面上に直接照射して走査する走査結像装置において、
第2のレンズ群を、走査ミラーの回転動作に応じて第1
のレンズ群及び第3のレンズ群の間を移動させるように
したことにより、主走査方向におけるレーザスポツトの
倍率をほぼ一定の値に保持することができ、かくして結
像面全体に亘つてむらの無い結像スポツトを形成し得る
走査結像装置を実現できる。
【0092】また本発明によれば、マルチビーム光源か
ら射出したレーザ光を、それぞれ単数又は複数のレンズ
により構成される第1及び第2のレンズ群、並びに走査
ミラーを順次介した後、走査ミラーの反射光を結像面上
に直接照射して走査する走査結像装置において、第2の
レンズ群を、走査ミラーの回転動作に応じて第1のレン
ズ群及び走査ミラーの間を移動させるようにしたことに
より、主走査方向におけるレーザスポツトの倍率をほぼ
一定の値に保持することができ、かくして結像面全体に
亘つてむらの無い結像スポツトを形成し得る走査結像装
置を実現できる。
【0093】また本発明によれば、マルチビーム光源か
ら射出したレーザ光をレンズ及び走査ミラーを順次介し
た後、走査ミラーの反射光を結像面上に直接照射して走
査する走査結像装置において、走査ミラーを、結像面上
の走査ラインを底辺とする二等辺三角形の底辺に対向す
る頂点位置から走査ラインと平行な方向に所定距離ずら
して配置するようにしたことにより、走査ミラーの走査
角を小さくし得、容易に走査ミラーを制御することがで
きると共に、装置全体を小型化できる。
【0094】さらに本発明によれば、マルチビーム光源
から射出したレーザ光を複数のレンズ、及び走査ミラー
を順次介した後、走査ミラーの反射光を結像面上に直接
照射して走査する走査結像装置において、複数のレンズ
を、走査ミラーの回転動作に応じてそれぞれ独立にマル
チビーム光源及び走査ミラーに接近及び離間する方向に
移動させるようにしたことにより、結像スポツト列が結
像面上を走査された際、結像スポツト列の長さを一定に
保持することができ、かくして主走査方向にむらの無い
結像スポツトを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による走査結像装置の第1実施例の全体
構成を示す略線図である。
【図2】本発明による走査結像装置の第1実施例の全体
構成を示す斜視図である。
【図3】第1実施例のパラメータの説明に供する光路図
である。
【図4】レーザ光のスポツト径の説明に供するビームウ
エストの略線図である。
【図5】本発明による走査結像装置の第2実施例の全体
構成を示す略線図である。
【図6】本発明による走査結像装置の第2実施例の全体
構成を示す斜視図である。
【図7】第2実施例のパラメータの説明に供する光路図
である。
【図8】第2実施例の実験結果を示す図表である。
【図9】第2実施例の実験結果を示す図表である。
【図10】本発明による走査結像装置の第3実施例の全
体構成を示す略線図である。
【図11】第3実施例のパラメータの説明に供する光路
図である。
【図12】本発明による走査結像装置の第4実施例の全
体構成を示す略線図である。
【図13】本発明による走査結像装置の第5実施例の全
体構成を示す略線図である。
【図14】本発明による走査結像装置の第5実施例の全
体構成を示す斜視図である。
【図15】第5実施例のパラメータの説明に供する光路
図である。
【図16】第5実施例の実験結果を示す図表である。
【図17】第5実施例の実験結果を示す図表である。
【図18】第5実施例の実験結果を示す図表である。
【図19】第5実施例の実験結果を示す図表である。
【符号の説明】
1、10、20、30、40……走査結像装置、2……
マルチビーム光源、5……走査ミラー、6……結像面、
SL、SLQ 、SLS 、SLR ……結像スポツト列、L
1……レーザ光。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マルチビーム光源から射出した複数のレー
    ザ光を単数又は複数のレンズ及び走査ミラーを順次介し
    た後、上記走査ミラーの反射光を結像面上に直接照射し
    て走査する走査結像装置において、 上記走査ミラーと上記結像面との距離を、次の式で与え
    られる範囲内に選定するようにしたことを特徴とする走
    査結像装置。 【数1】 ここでEは走査ミラーと結像面との距離を表し、ωe
    結像面上における結像スポツト径を表し、ξは結像スポ
    ツト径の許容誤差を表し、λはレーザ光の波長を表し、
    Lは走査幅を表わす。
  2. 【請求項2】マルチビーム光源から射出した複数のレー
    ザ光を、それぞれ単数又は複数のレンズにより構成され
    る第1、第2及び第3のレンズ群、並びに走査ミラーを
    順次介した後、上記走査ミラーの反射光を結像面上に直
    接照射して走査する走査結像装置において、 上記第2のレンズ群を、上記走査ミラーの回転動作に応
    じて、上記第1のレンズ群及び上記第3のレンズ群の間
    を移動させるようにしたことを特徴とする走査結像装
    置。
  3. 【請求項3】マルチビーム光源から射出した複数のレー
    ザ光を、それぞれ単数又は複数のレンズにより構成され
    る第1及び第2のレンズ群、並びに走査ミラーを順次介
    した後、上記走査ミラーの反射光を結像面上に直接照射
    して走査する走査結像装置において、 上記第2のレンズ群を、上記走査ミラーの回転動作に応
    じて、上記第1のレンズ群及び上記走査ミラーの間を移
    動させるようにしたことを特徴とする走査結像装置。
  4. 【請求項4】マルチビーム光源から射出した複数のレー
    ザ光をレンズ及び走査ミラーを順次介した後、上記走査
    ミラーの反射光を結像面上に直接照射して走査する走査
    結像装置において、 上記走査ミラーを、上記結像面上の走査ラインを底辺と
    する二等辺三角形の上記底辺に対向する頂点位置から上
    記走査ラインと平行な方向に所定距離ずらして配置する
    ようにしたことを特徴とする走査結像装置。
  5. 【請求項5】マルチビーム光源から射出した複数のレー
    ザ光を複数のレンズ、及び走査ミラーを順次介した後、
    上記走査ミラーの反射光を結像面上に直接照射して走査
    する走査結像装置において、 上記複数のレンズを、上記走査ミラーの回転動作に応じ
    て、それぞれ独立に上記マルチビーム光源及び走査ミラ
    ーに接近及び離間する方向に移動させるようにしたこと
    を特徴とする走査結像装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7817321B2 (en) 1994-09-06 2010-10-19 Canon Kabushiki Kaisha Scanning optical apparatus

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7817321B2 (en) 1994-09-06 2010-10-19 Canon Kabushiki Kaisha Scanning optical apparatus
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