JPH07129083A - 天文観測方位検出装置 - Google Patents
天文観測方位検出装置Info
- Publication number
- JPH07129083A JPH07129083A JP29912493A JP29912493A JPH07129083A JP H07129083 A JPH07129083 A JP H07129083A JP 29912493 A JP29912493 A JP 29912493A JP 29912493 A JP29912493 A JP 29912493A JP H07129083 A JPH07129083 A JP H07129083A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 星や星座の位置を正確に検出できる天文観測
方位検出装置を得る。 【構成】 ＧＰＳ受信部を備え、観測したい星の軌道デ
ータ，観測位置情報，観測年月日および観測時刻情報を
パラメータとして当該星の位置を計算し出力する構成と
した。
方位検出装置を得る。 【構成】 ＧＰＳ受信部を備え、観測したい星の軌道デ
ータ，観測位置情報，観測年月日および観測時刻情報を
パラメータとして当該星の位置を計算し出力する構成と
した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、天文観測において星や
星座位置を自動検出する天文観測方位検出装置に関する
ものである。
星座位置を自動検出する天文観測方位検出装置に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】例えば高倍率の天体望遠鏡を用いて星や
星座の観測を行おうとする場合、観測したい星の位置
（方位）を確認して望遠鏡の照準をこれに一致させて観
測を行うが、この作業は容易でない。即ち、ごくありふ
れた星や星座であれば、その位置は良く知られており、
望遠鏡の照準をこれに合わせることは比較的容易である
が、全く知られてない星の観察や肉眼では確認できない
ような星の位置を推測するのは容易でない。従って、従
来ではこの種の観測には星位置早見盤や星位置表示時計
などを用いて、星や星座の位置を確認している。
星座の観測を行おうとする場合、観測したい星の位置
（方位）を確認して望遠鏡の照準をこれに一致させて観
測を行うが、この作業は容易でない。即ち、ごくありふ
れた星や星座であれば、その位置は良く知られており、
望遠鏡の照準をこれに合わせることは比較的容易である
が、全く知られてない星の観察や肉眼では確認できない
ような星の位置を推測するのは容易でない。従って、従
来ではこの種の観測には星位置早見盤や星位置表示時計
などを用いて、星や星座の位置を確認している。
【０００３】図２は、従来この種の観測に用いられる星
位置早見盤を説明するための図であり、星位置早見盤は
図２に示すように、Ａ板を回転させてＢ板の扇形の窓に
観測する月を持って行くことにより、その月に見える星
座が窓から図形表示されるような構成になっている。ま
た、星位置表示時計は時計の文字盤の一部が窓として切
り取られており、内部には図２のＡ板と同様の星座板が
内蔵され、その日時の星座が窓から図形表示される構成
になっている。
位置早見盤を説明するための図であり、星位置早見盤は
図２に示すように、Ａ板を回転させてＢ板の扇形の窓に
観測する月を持って行くことにより、その月に見える星
座が窓から図形表示されるような構成になっている。ま
た、星位置表示時計は時計の文字盤の一部が窓として切
り取られており、内部には図２のＡ板と同様の星座板が
内蔵され、その日時の星座が窓から図形表示される構成
になっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】然しながら上述の星位
置早見盤や星位置表示時計では精密な星の方位検出がで
きず、天文研究などの観測レベルでは実用にならないと
いう問題点があった。即ち、星座や星の位置（方位）を
精密に検出するためには、当該観測地点の正確な位置，
観測年月日および観測時刻をパラメータとして必要とす
るが、上述の星位置早見盤では観測月のみの選択しか行
えず、従って星座図形が描かれているＡ板は、例えば東
京なら東京というように地区ごとに異なるものを使用す
るようにしているが、正確な観測位置や観測日時での選
択ができず、その表示精度は大雑把なものになる。
置早見盤や星位置表示時計では精密な星の方位検出がで
きず、天文研究などの観測レベルでは実用にならないと
いう問題点があった。即ち、星座や星の位置（方位）を
精密に検出するためには、当該観測地点の正確な位置，
観測年月日および観測時刻をパラメータとして必要とす
るが、上述の星位置早見盤では観測月のみの選択しか行
えず、従って星座図形が描かれているＡ板は、例えば東
京なら東京というように地区ごとに異なるものを使用す
るようにしているが、正確な観測位置や観測日時での選
択ができず、その表示精度は大雑把なものになる。
【０００５】また、星位置表示時計は観測日時で自動表
示が可能であるが、観測位置の選択ができず、上記同様
に表示精度が悪く、良く知られた星の位置が検出できる
に留まる。またこれらの装置は、星座等を図形表示する
ため、ある程度以上の大きさの星しか表示できず天文研
究などの観測レベルにおいて、この意味でも不十分であ
る。
示が可能であるが、観測位置の選択ができず、上記同様
に表示精度が悪く、良く知られた星の位置が検出できる
に留まる。またこれらの装置は、星座等を図形表示する
ため、ある程度以上の大きさの星しか表示できず天文研
究などの観測レベルにおいて、この意味でも不十分であ
る。
【０００６】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、星や星座の位置を正確に自動検出で
きる天文観測方位検出装置を提供することを目的として
いる。
されたものであり、星や星座の位置を正確に自動検出で
きる天文観測方位検出装置を提供することを目的として
いる。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる天文観測
方位検出装置は、ＧＰＳ衛星信号を利用して観測位置，
観測年月日，観測時刻を検出し出力するＧＰＳ受信部
と、星の軌道データを予め記憶しておく星軌道データ記
憶部とを備え、観測したい星の軌道データ，観測位置情
報，観測年月日および観測時刻情報をパラメータとして
当該星の位置を計算し出力することとした。
方位検出装置は、ＧＰＳ衛星信号を利用して観測位置，
観測年月日，観測時刻を検出し出力するＧＰＳ受信部
と、星の軌道データを予め記憶しておく星軌道データ記
憶部とを備え、観測したい星の軌道データ，観測位置情
報，観測年月日および観測時刻情報をパラメータとして
当該星の位置を計算し出力することとした。
【０００８】
【作用】本発明の天文観測方位検出装置は、星の軌道デ
ータ，観測位置情報，観測年月日および観測時刻情報を
パラメータとして当該星の位置を計算し出力するので、
ＧＰＳ衛星からの信号を受信できる限り正確な星の位置
を検出できる。
ータ，観測位置情報，観測年月日および観測時刻情報を
パラメータとして当該星の位置を計算し出力するので、
ＧＰＳ衛星からの信号を受信できる限り正確な星の位置
を検出できる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図１は本発明における天文観測方位検出装置の基本
構成を示すブロック図であり、図において、１はＧＰＳ
(Global Positioning System) 受信部、２は星軌道デー
タ記憶部、３は星位置計算部、４は表示部、５は入力
部、６は出力部である。ＧＰＳ受信部１は良く知られて
いるように、ＧＰＳ衛星からの信号を利用して本装置が
存在する正確な位置および正確な年月日，時刻を検出し
て、この情報を星位置計算部３へ出力する。なお、米国
国防総省、運輸省１９９２年発行のFederal Radionavig
ation Planによれば、民生用ＧＰＳ受信機の精度は、位
置誤差１００メートル、時刻誤差３．４×１０-7秒であ
り観測位置データおよび観測日時データを得るのに十分
な精度を有する。
る。図１は本発明における天文観測方位検出装置の基本
構成を示すブロック図であり、図において、１はＧＰＳ
(Global Positioning System) 受信部、２は星軌道デー
タ記憶部、３は星位置計算部、４は表示部、５は入力
部、６は出力部である。ＧＰＳ受信部１は良く知られて
いるように、ＧＰＳ衛星からの信号を利用して本装置が
存在する正確な位置および正確な年月日，時刻を検出し
て、この情報を星位置計算部３へ出力する。なお、米国
国防総省、運輸省１９９２年発行のFederal Radionavig
ation Planによれば、民生用ＧＰＳ受信機の精度は、位
置誤差１００メートル、時刻誤差３．４×１０-7秒であ
り観測位置データおよび観測日時データを得るのに十分
な精度を有する。
【００１０】星軌道データ記憶部２はＲＯＭ等で構成さ
れ、星の軌道データ、例えば軌道の長半径，離心率な
ど、星の位置を計算するのに必要なデータが予め記憶さ
れている。この星軌道データ記憶部２の記憶方法は、例
えば観測可能な全ての星のデータを予め記憶させておく
ような場合には、１枚のＲＯＭではデータ量が膨大にな
り過ぎてアクセス速度が遅くなるため、着脱可能なＲＯ
Ｍカードなどにより構成し、分類して記憶させておけば
良い。この分類は、例えば惑星と衛星とを区別して記憶
させ、且つ、１等級から３等級とそれ以下の等級などの
区別により分類して記憶させておく。
れ、星の軌道データ、例えば軌道の長半径，離心率な
ど、星の位置を計算するのに必要なデータが予め記憶さ
れている。この星軌道データ記憶部２の記憶方法は、例
えば観測可能な全ての星のデータを予め記憶させておく
ような場合には、１枚のＲＯＭではデータ量が膨大にな
り過ぎてアクセス速度が遅くなるため、着脱可能なＲＯ
Ｍカードなどにより構成し、分類して記憶させておけば
良い。この分類は、例えば惑星と衛星とを区別して記憶
させ、且つ、１等級から３等級とそれ以下の等級などの
区別により分類して記憶させておく。
【００１１】次に動作について説明する。例えばカシオ
ペア座にある××星の位置を検出したい場合、入力部よ
りスイッチをＯＮして「カシオペア」，「××星」を入
力情報として入力する。入力情報が入力されると、星位
置計算部３では入力情報に基づいて星軌道データ記憶部
２からカシオペア座××星の軌道データを読み出し、同
時にＧＰＳ受信部１からこの装置が現在置かれている正
確な位置情報および現在の日付・時間情報が入力され、
この位置情報および日付・時間情報により軌道データか
ら正確な星の位置が計算され、この位置情報が表示部４
に表示される。
ペア座にある××星の位置を検出したい場合、入力部よ
りスイッチをＯＮして「カシオペア」，「××星」を入
力情報として入力する。入力情報が入力されると、星位
置計算部３では入力情報に基づいて星軌道データ記憶部
２からカシオペア座××星の軌道データを読み出し、同
時にＧＰＳ受信部１からこの装置が現在置かれている正
確な位置情報および現在の日付・時間情報が入力され、
この位置情報および日付・時間情報により軌道データか
ら正確な星の位置が計算され、この位置情報が表示部４
に表示される。
【００１２】表示部４における表示形態は種々考えられ
るが、例えば「北方向」を基準とする方位角と仰角とを
用いてディジタル表示するようにしても良く、また、星
座などの場合にはＬＣＤ等を利用する図形表示を行って
も良い。また、表示部４での表示だけに留まらず、出力
部６に位置情報を出力して、この出力部６に接続した望
遠鏡駆動装置（その他の天体観測装置の駆動装置を含
む。図示せず）を駆動させる構成することにより、実際
に望遠鏡の照準を自動合わせする装置としても良い。な
お、上記実施例では、星の観測方位の検出について説明
しているが、星や星座に限らず、天体上の観測対象すべ
ての位置検出が可能であることは言うまでもない。
るが、例えば「北方向」を基準とする方位角と仰角とを
用いてディジタル表示するようにしても良く、また、星
座などの場合にはＬＣＤ等を利用する図形表示を行って
も良い。また、表示部４での表示だけに留まらず、出力
部６に位置情報を出力して、この出力部６に接続した望
遠鏡駆動装置（その他の天体観測装置の駆動装置を含
む。図示せず）を駆動させる構成することにより、実際
に望遠鏡の照準を自動合わせする装置としても良い。な
お、上記実施例では、星の観測方位の検出について説明
しているが、星や星座に限らず、天体上の観測対象すべ
ての位置検出が可能であることは言うまでもない。
【００１３】
【発明の効果】本発明の天文観測方位検出装置は以上説
明したように、観測位置情報，正確な年月日および時刻
をパラメータとして、各星固有の軌道データからこの星
の位置情報を計算し出力する構成としたので、精密な星
の位置（方位）情報を提供でき、天文研究などの観測レ
ベルにおいても十分役立つ星方位検出情報を提供でき
る。さらに望遠鏡駆動装置と接続すれば、観測したい星
を入力部でインプットするだけで観測が可能な装置を構
成できる。従って望遠鏡を車両等に搭載した移動天文台
等において有意義な装置を提供できる等の効果がある。
明したように、観測位置情報，正確な年月日および時刻
をパラメータとして、各星固有の軌道データからこの星
の位置情報を計算し出力する構成としたので、精密な星
の位置（方位）情報を提供でき、天文研究などの観測レ
ベルにおいても十分役立つ星方位検出情報を提供でき
る。さらに望遠鏡駆動装置と接続すれば、観測したい星
を入力部でインプットするだけで観測が可能な装置を構
成できる。従って望遠鏡を車両等に搭載した移動天文台
等において有意義な装置を提供できる等の効果がある。
【図１】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図２】従来使用されている星位置早見盤を説明するた
めの図である。
めの図である。
１ ＧＰＳ受信部 ２ 星軌道データ記憶部 ３ 星位置計算部 ４ 表示部 ５ 入力部 ６ 出力部
Claims (5)
- 【請求項１】 ＧＰＳ衛星信号を利用して観測位置，観
測年月日，観測時刻を検出し出力するＧＰＳ受信部、 天体に存在する星（星や星座に限らず、星に代表される
天体上の観測対象すべてを意味する。以下同じ）の軌道
データを予め記憶しておく星軌道データ記憶部、 入力部から入力した観測したい固有の星を特定する入力
情報により上記星軌道データ記憶部から当該星の軌道デ
ータを呼び出し、上記ＧＰＳ受信部からの観測位置情報
および観測年月日，観測時刻情報を利用して、観測時点
の当該星の位置（方位）を算出し出力する星位置計算
部、 上記星位置計算部からの出力で当該星の位置を表示する
表示部、 を備えたことを特徴とする天文観測方位検出装置。 - 【請求項２】 上記星位置計算部からの出力を望遠鏡な
どの天体観測装置を自動駆動する駆動装置に入力し、観
測したい固有の星を特定する入力情報を入力することに
より上記天体観測装置の照準を当該星の方向へ自動的に
一致させる手段、 を備えたことを特徴とする請求項第１項記載の天文観測
方位検出装置。 - 【請求項３】 上記星軌道データ記憶部を着脱可能なＲ
ＯＭカード等の複数の記憶媒体で構成すると共に、天体
に存在する星を所望の区分で分類して上記複数の記憶媒
体に各分類ごとに記憶させる手段、 を備えたことを特徴とする請求項第１項記載の天文観測
方位検出装置。 - 【請求項４】 上記表示部の表示は水平面上の所定方向
を基準方向とする方位角と、垂直方向の仰角とで数値表
示することを特徴とする請求項第１項記載の天文観測方
位検出装置。 - 【請求項５】 請求項第４項記載の表示部において、観
測対象が星座などの場合にはその位置を示す座標面上に
図形表示することを特徴とする天文観測方位検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29912493A JPH07129083A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 天文観測方位検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29912493A JPH07129083A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 天文観測方位検出装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07129083A true JPH07129083A (ja) | 1995-05-19 |
Family
ID=17868437
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29912493A Pending JPH07129083A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 天文観測方位検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07129083A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7079317B2 (en) | 1998-10-26 | 2006-07-18 | Meade Instruments Corporation | Automated telescope with distributed orientation and operation processing |
| US7221527B2 (en) | 1998-10-26 | 2007-05-22 | Meade Instruments Corporation | Systems and methods for automated telescope alignment and orientation |
-
1993
- 1993-11-05 JP JP29912493A patent/JPH07129083A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7079317B2 (en) | 1998-10-26 | 2006-07-18 | Meade Instruments Corporation | Automated telescope with distributed orientation and operation processing |
| US7092156B2 (en) | 1998-10-26 | 2006-08-15 | Meade Instruments Corporation | Automated telescope alignment and orientation method |
| US7221527B2 (en) | 1998-10-26 | 2007-05-22 | Meade Instruments Corporation | Systems and methods for automated telescope alignment and orientation |
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