JPH07128032A - 板状材の表面うねり検査方法及び装置 - Google Patents

板状材の表面うねり検査方法及び装置

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JPH07128032A
JPH07128032A JP5278396A JP27839693A JPH07128032A JP H07128032 A JPH07128032 A JP H07128032A JP 5278396 A JP5278396 A JP 5278396A JP 27839693 A JP27839693 A JP 27839693A JP H07128032 A JPH07128032 A JP H07128032A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 硝子基板27の表面で反射された紫外光21
Bを蛍光スクリーン14の表面に照射し、その表面又は
裏面上に、硝子基板27の表面うねりに対応する可視光
の輝度分布を表示する。蛍光スクリーン14の表面又は
裏面上に表示された可視光の輝度分布をカメラ16で撮
像する。そして、カメラ16から得られた輝度分布信号
を画像処理部18で画像処理して硝子基板27の表面う
ねりを求める。 【効果】 紫外光を硝子基板の表面で反射させて、反射
光を蛍光スクリーンに照射することにより、紫外光が硝
子基板の表面のみで反射され、さらに、可視光用のカメ
ラで蛍光スクリーン上の輝度分布を撮像する。従って、
硝子基板の表面うねりの検査を容易に行うことができ、
さらに、低コストの表面うねり検査装置を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶基板として使用さ
れる硝子基板等の板状材の表面うねりを輝度分布として
求める板状材の表面うねり検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として使用される硝子基板
は、表面うねりを規定範囲内に抑える必要があり、出荷
検査工程に於いて表面うねりを検査している。表面うね
りの検査方法は、接触式表面あらさ計を用いて測定され
るが、触針によるキズの発生が懸念されること、測定時
間が長いことから全数検査は不可能である。一方、レー
ザー変位計を使用した非接触式表面あらさ計を用いれ
ば、キズの発生や測定時間が長いことが解決されそうだ
が、非接触式表面あらさ計では、測定精度が接触式表面
あらさ計ほど高精度に得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、点光源から
の放射光又は平行光を硝子基板に斜め方向から照射し、
硝子基板の表面から反射された光は、硝子基板の表面う
ねりに依存して強度ムラが発生することは知られてい
る。しかしながら、液晶用硝子基板は可視光の一部が硝
子基板の表面で反射され、その他の可視光は硝子基板を
透過して裏面でも一部反射される。従って、硝子基板か
らの反射光には表面で反射された可視光と裏面で反射さ
れた可視光とが含まれているので、硝子基板の表面うね
りを正確に検査することが困難であるという問題があ
る。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みて成された
もので、硝子基板の表面のみのうねりを容易に検査する
ことができる板状材の表面うねり検査方法及び装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状材の表面
で反射されるように紫外光を前記板状材に投光し、前記
板状材の表面で反射された紫外光で蛍光スクリーン部材
の表面を照射して、前記蛍光スクリーン部材の表面又は
裏面上に前記板状材の表面うねりに対応する可視光の輝
度分布を表示させ、前記蛍光スクリーン部材の表面又は
裏面上に表示された前記可視光の輝度分布を撮像手段で
撮像して得られた輝度分布信号を画像処理して前記板状
材の表面うねりを求める板状材の表面うねり検査方法、
及び、それを実施するための装置である。
【0006】
【作用】本発明によれば、液晶用に用いられる硝子素材
は一般に、紫外線に対して不透明であるため、硝子基板
に投光された紫外線の一部が硝子基板の表面のみで反射
され、蛍光スクリーン部材に照射される。従って、蛍光
スクリーン部材の表面又は裏面上には、硝子基板の表面
のみのうねりに対応する可視光の輝度分布が表示され
る。撮像手段は、蛍光スクリーン部材の表面又は裏面上
に表示された可視光の輝度分布を撮像する。画像処理部
は、撮像手段から得られた輝度分布信号を画像処理して
板状材の表面うねりを求める。
【0007】このように、紫外光を光源に用いること
で、硝子基板の場合では表面のみで反射された紫外光を
得ることができ、さらに、蛍光スクリーン部材を用いる
ことで可視光用の撮像手段で紫外線強度分布を撮像する
ことができる。
【0008】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る板状材の
表面うねり検査方法及び装置の好ましい実施例を詳説す
る。図1は本発明に係る板状材の表面うねり検査装置の
全体図である。図1に示すように板状材の表面うねり検
査装置は紫外光投光手段12、蛍光スクリーン部材1
4、カメラ(撮像手段)16及び画像処理部18を備え
ている。紫外光投光手段12はケース19を有してし
て、ケース19の上端部には紫外線ランプ20が収納さ
れている。紫外線ランプ20の周囲には球面状の反射鏡
22が設けられている。反射鏡22の下方にはピンホー
ル22Aが開口されている。これにより、紫外線ランプ
20から投光された紫外光21Aがピンホール22Aを
介して出射されるので、紫外光21Aは点光源から投光
された放射光の状態になる。
【0009】ピンホール22Aの下方には紫外線波長選
択フィルタ24A、24Bが配設されていて、紫外線波
長選択フィルタ24A、24Bの下方には反射ミラー2
6が傾斜した状態で配設されている。紫外線波長選択フ
ィルタ24A、24Bは、紫外光21Aに含まれている
短波長(約250nm)の紫外光21Bを抽出する。紫
外線波長選択フィルタ24A、24Bで抽出された紫外
光21Bは、反射ミラー26で全反射されてケース19
の開口穴19Aから、ケース19の左方向に射出され
る。そして、開口穴19Aから射出された紫外光21B
は、後述する硝子基板27を斜め方向から照射する。ケ
ース19の左側には硝子受け部32が配設されていて、
検査対象の硝子基板27が水平に載置されている。そし
て、紫外光21Bは硝子基板27に一定の傾斜角度(約
10度)で照射される(図2参照)。
【0010】硝子受け部32の左側にはガイドレール3
4が矢印A−B方向に延長して配設されている。ガイド
レール34には移動体36が矢印A−B方向に移動自在
に支持されていて、移動体36の右端部には蛍光スクリ
ーン14が垂直状態に設けられている。蛍光スクリーン
14には蛍光性物質が、この例では膜状にコーティング
されていて、硝子基板27の表面で反射された紫外光2
1Bの強度分布が蛍光スクリーン14の表面に照射され
ると、蛍光スクリーン14上に紫外光21Bの強度分布
に対応する可視光の輝度分布が抽出される。尚、蛍光ス
クリーン14は移動体36を介してガイドレール34に
沿って矢印A−B方向に移動するので、硝子基板27の
表面で反射された紫外光21Bが、硝子基板27の表面
うねりの特定波長・うねり高さに対応した強度分布をシ
グナル/ノイズ比(S/N比)良く、蛍光スクリーン1
4上に照射させることができる。
【0011】さらに、移動体36の左端部にはカメラ1
6が設けられている。カメラ16は蛍光スクリーン14
上に表示されている可視光の輝度をセンシングし、蛍光
スクリーン14の輝度を光電変換した信号を画像処理部
18に伝達する。このように、蛍光スクリーン14で紫
外光から可視光に変換された輝度分布をセンシングする
ので通常の可視光用のカメラが使用できる。従って、紫
外光用のカメラ及びレンズを使用する場合より低コスト
で表面うねり検査装置を提供することができる。画像処
理部18はカメラ16から伝達された信号に基づいて、
蛍光スクリーン14上の輝度分布に対応する蛍光強度画
像38(図3参照)を求め、蛍光強度画像のデータ列を
測定データとして記憶する。
【0012】ここで、硝子基板27の表面うねりの特性
について説明する。図2に示すように硝子基板27の表
面うねりは、Y軸方向に一定のうねり長さSで直線状の
縞模様に形成される。尚、図2上でHは硝子基板27の
表面うねり高さを示す。このような表面うねりの特性を
備えた硝子基板27の表面を、上述したように紫外光2
1Bで矢印方向から照射して、表面で反射された紫外光
21Bで蛍光スクリーン14の表面を照射する。
【0013】従って、蛍光スクリーン14の表面上には
硝子基板27の表面うねりに対応する紫外光21Bによ
る強度分布が表示され、蛍光スクリーン14の表面又は
裏面上には硝子基板27の表面うねりに対応する可視光
による輝度分布が表示される(図3参照)。図3上で
「実線」は輝度の高いラインを示し、「破線」は輝度の
低いラインを示していて、輝度の高いラインと低いライ
ンとが、硝子基板27の表面うねりに対応して一定のう
ねり長さSで表示される。すなわち、蛍光スクリーン1
4の表面又は裏面上には、可視光による輝度変化周期及
び輝度変化量が表示されていて、硝子基板27の表面う
ねり長さSと蛍光スクリーン14上の輝度変化周期とに
は強い相関があり、さらに、硝子基板27の表面うねり
高さHと蛍光スクリーン14上の輝度変化量とには強い
相関がある。
【0014】ところで、画像処理部18は蛍光強度画像
38のS/N比を上げるために加算処理をおこなう。加
算処理の一例として、画像処理部18は蛍光強度画像3
8を例えば4分割して、分割された画像38A、画像3
8B、画像38C、画像38D(図5参照)の各画像の
データ列を横加算(X方向に加算)する。これにより、
蛍光強度画像38のデータ列のS/N比を上げることが
できる。尚、この加算処理では蛍光強度画像38を4分
割したが、4分割以外に分割することも可能であり、S
/N比を上げることを考慮すると4分割〜8分割の範囲
が最適である。
【0015】また、画像処理部18は、横加算したデー
タ列に対してバンドパスフィルタ処理を行う。そして、
画像処理部18はバンドパスフィルタ処理されたデータ
列に基づいて、輝度変化周期及び輝度変化量を求める。
このように、画像処理部18で輝度変化周期及び輝度変
化量が求められるので、輝度変化周期及び輝度変化量に
基づいて、硝子基板27の表面うねり長さS及び表面う
ねり高さHを推定することができる。
【0016】前記の如く構成された本発明に係る板状材
の表面うねり検査装置の作用を説明する。先ず、硝子受
け部32に硝子基板27を載置して、次に、紫外線ラン
プ20から投光された紫外光21Aをピンホール22A
を介して射出する。ピンホール22Aから射出された紫
外光21Aは、紫外線波長選択フィルタ24A、24B
で、紫外光21Aに含まれている短波長(約250n
m)の紫外光21Bが抽出される。抽出された紫外光2
1Bは反射ミラー26で全反射されてケース19の開口
穴19Aから、ケース19の左方向に射出される。そし
て、開口穴19Aから射出された紫外光21Bは、硝子
基板27を略10度の傾斜角で照射する。
【0017】硝子基板27に照射した紫外光21Bは硝
子基板27の表面で反射されて、蛍光スクリーン14の
表面を照射する。従って、蛍光スクリーン14の表面に
は、紫外光21Bで硝子基板27の表面うねりに対応す
る強度分布が表示され、蛍光スクリーン14の表面又は
裏面には可視光による輝度分布が表示される。この状態
で、蛍光スクリーン14の表面又は裏面をカメラ16で
センシングして、蛍光スクリーン14上の輝度分布に対
応する蛍光強度画像38を求め、蛍光強度画像38から
求められた輝度分布を測定データとして画像処理部18
に記憶する。尚、画像処理部18には、高平坦度な表面
を備えたサンプル用板硝子の輝度分布を、上述した工程
で求めてリファレンスデータとして記憶されている。
【0018】次に、画像処理部18は測定データからリ
ファレンスデータを減算して修正データを求め、求めら
れた修正データを記憶する。次に、画像処理部18は蛍
光強度画像38を、画像38A、画像38B、画像38
C、画像38Dに4分割して、各々の画像を横加算し
て、S/N比を上げる。次いで、画像処理部18は、横
加算したデータをバンドパスフィルタにかけて輝度変化
周期を求め、さらに、画像処理部18は横加算したデー
タに基づいて輝度変化量を求める。そして、求められた
輝度変化周期及び輝度変化量に基づいて、硝子基板27
の表面うねり長さS及び表面うねり高さHを推定し、検
査した硝子基板27の表面うねりが規定値内に入ってい
るか否かを判定する。
【0019】前記実施例では蛍光強度画像38のS/N
比を上げるために加算処理を採用した場合について説明
したが、これに限らず、微分処理等のその他の処理でS
/N比を上げてもよい。尚、微分処理の場合、蛍光強度
画像38をY方向に微分して輝度の変化点が山になるよ
うな輝度分布曲線38A(図3参照)を求め、求められ
た輝度分布曲線38AをX方向に加算して、S/N比を
上げる。
【0020】前記実施例では紫外光21Aを点光源から
投光された放射光とする場合について説明したが、これ
に限らず、投光された紫外光を平行光としても同様な効
果を奏する。前記実施例では硝子基板27に本発明に係
る板状材の表面うねり検査方法及び装置を使用した場合
について説明したが、これに限らず、その他の板状材や
樹脂性の板材等に使用してもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る板状材
の表面うねり検査方法及び装置によれば、紫外光を板状
材の表面で反射させて、反射光を蛍光スクリーン部材に
照射させることにより、板状材が板硝子の場合でも紫外
光が板硝子の表面のみで反射された紫外光を得ることが
でき、さらに、可視光用の撮像手段で蛍光スクリーン部
材上の輝度分布を撮像することができる。従って、板状
材の表面うねりの検査を容易に行うことができ、さら
に、低コストの表面うねり検査装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る板状材の表面うねり検査装置の全
体図
【図2】本発明に係る板状材の表面うねり検査装置で検
査される硝子基板の説明図
【図3】本発明に係る板状材の切断装置の表面うねり検
査装置に使用される蛍光スクリーン上の輝度分布を説明
した説明図
【図4】画像処理部で求められた蛍光強度画像の正面図
【図5】画像処理部で求められた蛍光強度画像を4分割
した状態を説明した図
【符号の説明】
10…板状材の表面うねり検査装置 12…紫外光投光手段 14…蛍光スクリーン(蛍光スクリーン部材) 16…カメラ(撮像手段) 18…画像処理部 21A、21B…紫外光 27…硝子基板(板状材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 理 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状材の表面で反射されるように紫外光
    を前記板状材に投光し、 前記板状材の表面で反射された紫外光で蛍光スクリーン
    部材の表面を照射して、前記蛍光スクリーン部材の表面
    又は裏面上に前記板状材の表面うねりに対応する可視光
    の輝度分布を表示させ、 前記蛍光スクリーン部材の表面又は裏面上に表示された
    前記可視光の輝度分布を撮像手段で撮像して得られた輝
    度分布信号を画像処理して前記板状材の表面うねりを求
    めることを特徴とする板状材の表面うねり検査方法。
  2. 【請求項2】 板状材の表面で反射されるように紫外光
    を前記板状材に投光する紫外光投光手段と、 前記板状材の表面で反射された紫外光で表面が照射され
    るように配設され、表面又は裏面上に前記板状材の表面
    うねりに対応する可視光の輝度分布が表示される蛍光ス
    クリーン部材と、 前記蛍光スクリーン部材上に表示された前記可視光の輝
    度分布を撮像する撮像手段と、 該撮像手段から得られた輝度分布信号を画像処理して前
    記板状材の表面うねりを求める画像処理部と、 を備えたことを特徴とする板状材の表面うねり検査装
    置。
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