JPH0712664A - 多分力計 - Google Patents

多分力計

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JPH0712664A
JPH0712664A JP5178539A JP17853993A JPH0712664A JP H0712664 A JPH0712664 A JP H0712664A JP 5178539 A JP5178539 A JP 5178539A JP 17853993 A JP17853993 A JP 17853993A JP H0712664 A JPH0712664 A JP H0712664A
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Koichi Sato
興一 佐藤
Mamoru Sekine
守 関根
Kazuyuki Akasaka
和之 赤坂
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Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
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Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械加工が容易で製造時の能率化と高さ方向
の寸法の低減化を実現する。 【構成】 多分力計の基本的構成は、下部台座部材2
と、これに立設された2本の柱状部材3、4と、これの
上端部分により両持ち式に連接された起歪体10と、こ
の起歪体10の中心部上面に設けられた荷重導入部11
から成っている。この起歪体10には、X軸方向力成分
を検出するための薄肉部12a〜12′bと、Y軸方向
力成分を検出するための薄肉部13a〜13′bと、Z
軸方向力成分を検出するための薄肉部14a〜15′a
とが形成され、これらの各部位には、ひずみ量を電気量
に変換するひずみゲージG1 〜G24が添着されている。
X軸回りのモーメントは、ひずみゲージG′1 〜G′8
で、Y軸回りのモーメントは、ひずみゲージG25〜G28
で、Z軸回りのモーメントは、ひずみゲージG′9
G′16でそれぞれ組まれたブリッジ回路により検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに直交するX軸、
Y軸、Z軸の3方向から物体に加わる力および各軸に作
用するモーメントを検出する多分力計の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の多分力計は、例えば特開昭60
−62497号公報、特開昭63−255635号公
報、特開昭64−35235号公報などにより既に公知
に属し、また、例えば組立用ロボットや航空機、船舶な
どのモデル実験等に広く使用されてもいる。
【0003】このような多分力計では、測定の際にあら
ゆる方向の力が同時に多分力計の剛体部に加えられるか
ら、多分力計の変形検出部には、複数方向の力成分およ
び種類の異なるモーメント成分が同時に作用し、変形検
出部からそのときの変形量を検出しようとするといわゆ
る相互干渉という現象が生じることになる。
【0004】そのため、この種の多分力計を設計する場
合には、次のような厳しい条件が要求されることにな
る。 (a)変形検出部におけるそのときの変形量の中から、
目的とする方向の力成分およびモーメント成分を複雑な
演算などを必要とせずにより正確に検出し得るようにす
る。
【0005】(b)変形検出部には、実用に耐え得るよ
うな強度を付与しながら、しかも、変形量検出時におけ
る感度をより高め得るようにする。 (c)多分力計の測定時におけるいわゆる「踏ん張り」
特性を良好に維持し得るようにする。
【0006】そして、このような条件を満たすものとし
て前述の特開昭60−62497号公報記載の多軸力セ
ンサ(本発明の多分力計に相当)が発明されているが、
この発明の考え方の中には、本発明の多分力計の考え方
に近い点もあるので、本発明を理解する上での一助とな
るように、以下、この公報の一実施例に係る多軸力セン
サの構成および作用について概略の説明を加えておくこ
ととする。
【0007】この多軸力センサは、図9および図10に
示すように、5個の応動部A〜Eを互いに直交する3本
の座標軸X、Y、Z(以下、「X軸」、「Y軸」、「Z
軸」という)上に十字形状に結合配置した構造のものと
して構成されている。
【0008】この場合、第一応動部Aと第二応動部Bと
は、例えばY軸上において中心応動部Cを中にしてそれ
ぞれ対称的な位置に対向配置され、しかも、両方の応動
部AおよびBには、それぞれ各1個の平行平板構造74
FX、74BFXと、各2個の放射平板構造75AMX、7
5AMZおよび75BMX、75BMZとが形成されている。
【0009】また、この第一応動部Aと第二応動部B
は、図示されていない一方の剛体部と連結した上部環状
体72に結合するようにも構成されている。一方、中心
応動部Cは、十字形状の交差部分に当るZ軸上に配設さ
れ、その中心部に円形孔82を有すると共に、Z軸に対
して対称的である4個所の側壁にZ軸に沿う4個の平行
平板構造74CFZを有するような構造の応動部として構
成されている。
【0010】さらに、第三応動部Dと第四応動部Eと
は、例えばX軸上において中心応動部Cを中にしてそれ
ぞれ対称的な位置に対向配置され、しかも、両方の応動
部DおよびEには、それぞれ各1個の平行平板構造74
FY、74EFYと、各2個の放射平板構造75DMY、7
5DMZおよび75EMY、75EMZとが形成されている。
【0011】また、この第三応動部Dと第四応動部E
は、図示されていない他方の剛体部と連結した下部環状
体73に結合するようにも構成されている。なお、各々
の応動部A〜Eに形成された平行平板構造および放射平
板構造は、いずれもこの多軸力センサの変形検出部を構
成するものである。
【0012】そして、このように構成された特開昭60
−62497号公報の多軸力センサでは、3軸方向の力
成分FX 、FY 、FZ と3軸回りのモーメントMX 、M
Y 、MZ とを、 (イ)X軸方向の力成分FX については、第一応動部A
および第二応動部Bの平行平板構造74AFX、74BFX
にのみ生じる変形作用を利用して検出する。
【0013】(ロ)Y軸方向の力成分FY については、
第三応動部Dおよび第四応動部Eの平行平板構造74D
FY、74EFYにのみ生じる変形作用を利用して検出す
る。 (ハ)Z軸方向の力成分FZ については、中心応動部C
の4個の平行平板構造74CFZにのみ生じる変形作用を
利用して検出する。
【0014】(ニ)X軸回りのモーメントMX について
は、第一応動部Aおよび第二応動部Bのそれぞれの一方
の放射平板構造75AMX、75BMXにのみ生じる変形作
用を利用して検出する。
【0015】(ホ)Y軸回りのモーメントMY について
は、第三応動部Dおよび第四応動部Eのそれぞれの一方
の放射平板構造75DMY、75EMYにのみ生じる変形作
用を利用して検出する。
【0016】(ヘ)Z軸回りのモーメントMZ について
は、第一応動部Aおよび第二応動部Bの他方の放射平板
構造75AMZ、75BMZ、並びに/または、第三応動部
Dおよび第四応動部Eの他方の放射平板構造75DMZ
75EMZにのみ生じる変形作用を利用して検出する。と
いう方法ないし手法を用いて検出するように構成してい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開昭60−62497号公報で用いられた方法ないし手
法は、性能面ではそれなりの効果を挙げるのに成功して
はいるが、次に述べる製造面およびコンパクト化の面で
の考慮に欠けているため、これがこの多軸力センサの欠
点となっている。
【0018】すなわち、この種の多分力計では、変形検
出部での変形作用を高い感度で検出しなければならない
ため、変形検出部は、旋盤加工やミーリング加工といっ
た精密機械加工により形成されるのが普通である。従っ
て、製造時の能率を高めるためには、加工すべき個所が
少なく、しかも、その時の加工方向もできるだけ限定さ
れた方向に設定されることが望まれることになる。
【0019】しかしながら、引用した特開昭60−62
497号公報の多軸力センサは、変形検出部である8個
の平行平板構造74AFX、74BFX、74DFY、74E
FY、74CFZ(4個)と、同じく8個の放射平板構造7
5AMX、75BMX、75DMY、75EMY、75AMZ、7
5BMZ、75DMZ、75EMZとを形成するのに、中心応
動部Cの円形孔82を含めて合計17個の穿孔部を必要
とするような構造を採用し、しかも、それぞれの孔部に
対する機械加工の方向が異なるように設定するなど前述
した原則に反するような構成となっている。
【0020】そのため、この多軸力センサでは、機械加
工が極めて難しく且つ煩雑なものとなって製造時の能率
を著しく低下させることになる。すなわち、コストの高
騰を招くことになる。
【0021】一方、このような多軸力センサにおいて、
全体の剛性を実用上必要な程度に保ちながら多数の穿孔
部を穿設しようとするときには、各部分の肉厚や幅(高
さ)を剛性を維持するのに必要な値に設定しなければな
らないので、多軸力センサをこのような構造に構成する
のは装置全体の大型化を招く一つの原因となる。
【0022】また、各々の応動部A〜Eを上下の剛体部
に連結するのに上部環状体72と下部環状体73とを用
いているが、これらの上部環状体72および下部環状体
73は、その役割を果す関係でいずれも中心応動部Cに
対して変位し得るような構造に構成されることになる。
【0023】そのため、必然的に装置全体が上下方向に
変位可能な三層構造となることになって、その高さを高
くしなければらず、多分力計を介挿するための必要スペ
ースが大きくなり、適用不能といった事態を招くことに
もなる。このように、上記従来の多軸力センサは、製造
面およびコンパクト化の両面において大きな欠点を持つ
多軸力センサとなっている。
【0024】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、機械加工が容易で製造時の能率を著しく高め
ることが可能であり、しかも、装置全体のコンパクト化
を達成することのできる新しい多分力計を提供すること
を目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成させるために、被測定対象物の第一の剛体部と第二
の剛体部との間に結合され、X軸、Y軸、Z軸のそれぞ
れの方向に加わる力成分とこれらX軸、Y軸、Z軸に係
る軸回りモーメント成分とを計測する多分力計におい
て、前記多分力計を前記第一の剛体部に連結するために
前記Z軸を中心として設けられた下部台座部材と、前記
下部台座部材上の2個所であって且つX軸方向の位置に
対峙して設けられた2本の柱状部材と、この2本の柱状
部材の先端部分により自身の対向する側周部分を両持ち
式に固定保持され、且つ、前記Z軸上に位置する上面領
域に前記第二の剛体部に連結するための荷重導入部を備
えた起歪体と、前記X軸方向の力成分が加わったときに
前記X軸方向に平行的に変形し得るように、前記起歪体
の平面上における前記X軸を挟んで対称的な2つの領域
に、前記Z軸方向に沿って平板状に且つ所定の肉厚を有
するように形成された2個所の薄肉部から成る第一グル
ープのX軸用薄肉部と、前記Y軸を挟んでこの第一グル
ープのX軸用薄肉部の2個所の薄肉部と対称的な前記起
歪体の平面上における2つの領域に、前記Z軸方向に沿
って平板状に且つ所定の肉厚を有するように形成された
2個所の薄肉部から成る第二グループのX軸用薄肉部と
から構成されたX軸力成分用変形検出部と、前記X軸力
成分用変形検出部の第一および第二グループの4個所の
X軸用薄肉部におけるそれぞれの曲げひずみを検出し得
るように、前記4個所のX軸用薄肉部に添着された四対
のX軸力成分検出用ひずみゲージと、前記Y軸方向の力
成分が加わったときに前記Y軸方向に平行的に変形し得
るように、前記起歪体の平面上における前記Y軸を挟ん
で対称的な2つの領域に、前記Z軸方向に沿って平板状
に且つ所定の肉厚を有するように形成された2個所の薄
肉部から成る第一グループのY軸用薄肉部と、前記X軸
を挟んでこの第一グループのY軸用薄肉部の2個所の薄
肉部と対称的な前記起歪体の平面上における2つの領域
に、前記Z軸方向に沿って平板状に且つ所定の肉厚を有
するように形成された2個所の薄肉部から成る第二グル
ープのY軸用薄肉部とから構成されたY軸力成分用変形
検出部と、前記Y軸力成分用変形検出部の4個所のY軸
用薄肉部におけるそれぞれの曲げひずみを検出し得るよ
うに、前記4個所のY軸用薄肉部に添着された四対のY
軸力成分検出用ひずみゲージと、前記Z軸方向の力成分
が加わったときに前記Z軸方向に平行的に変形し得るよ
うに、前記起歪体の側周面上における前記X軸を挟んだ
対称的な2つの領域に、前記X軸方向に沿って平板状に
且つ所定の肉厚を有するように形成された2個所の薄肉
部から成る第一グループのZ軸用薄肉部と、前記Y軸を
挟んでこの第一グループのZ軸用薄肉部の2個所の薄肉
部と対称的な前記起歪体の側周面上における2つの領域
に、前記X軸方向に沿って平板状に且つ所定の肉厚を有
するように形成された2個所の薄肉部から成る第二グル
ープのZ軸用薄肉部とから構成されたZ軸力成分用変形
検出部と、前記Z軸力成分用変形検出部のそれぞれのZ
軸用薄肉部に添着された四対のZ軸力成分検出用ひずみ
ゲージと、を備えたことを特徴とするものである。
【0026】本発明は、上記の目的を達成させるため
に、さらに、前記X軸方向の力成分が加わったとき、抵
抗値が増減する四対のX軸力成分検出用ひずみゲージの
うち、抵抗値が増加するひずみゲージと減少するひずみ
ゲージを互いに隣接する対向辺にそれぞれ配してホイー
トストンブリッジ回路を形成して、X軸方向の力成分を
計測するX軸方向力成分演算処理手段と、前記Z軸を挟
んでそれぞれ対向的な領域に形成された2個所づつの薄
肉部にそれぞれ添着され、前記Z軸回りのモーメントが
加わったとき、抵抗値が増減する各二対のX軸力成分検
出用ひずみゲージのうち、抵抗値が増加するひずみゲー
ジと減少するひずみゲージを互いに隣接する対向辺に配
してホイートストンブリッジ回路を形成してZ軸回りの
モーメント成分を計測するZ軸回りモーメント成分演算
処理手段と、前記Y軸方向の力成分が加わったとき、抵
抗値が増減する四対のY軸力成分検出用ひずみゲージの
うち、抵抗値が増加するひずみゲージと減少するひずみ
ゲージを互いに隣接する対向辺に配してホイートストン
ブリッジ回路を形成して、Y軸方向の力成分を計測する
Y軸方向力成分演算処理手段と、前記Z軸方向の力成分
が加わったとき、抵抗値が増減する前記少なくとも四対
のZ軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵抗値が増加
するひずみゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接
する対向辺に配してホイートストンブリッジ回路を形成
して、Z軸方向の力成分を計測するZ軸方向力成分演算
処理手段と、前記Y軸を挟んでそれぞれ対向的な領域に
形成された2個所づつの薄肉部にそれぞれ添着され、前
記X軸回りのモーメントが加わったとき、抵抗値が増減
する各二対のZ軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵
抗値が増加するひずみゲージと減少するひずみゲージを
互いに隣接する対向辺に配してホイートストンブリッジ
回路を形成してX軸回りのモーメント成分を計測するX
軸回りモーメント成分演算処理手段と、前記Y軸力成分
用変形検出部の4個所のY軸用薄肉部に添着された4個
の剪断力検出用ひずみゲージからそれぞれ出力される検
出出力を電気的に演算処理してY軸回りのモーメント成
分を計測するY軸回りモーメント成分演算処理手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
【0027】
【作用】上記のように構成された多分力計は、被測定対
象物の第一の剛体部と第二の剛体部との間に結合され、
且つ、多分力計の中心点を交点として互いに直交するよ
うに設定されたX軸およびY軸と、多分力計の中心点を
通ってX軸およびY軸を含む面に対して垂直に交わるよ
うに設定されたZ軸とを有し、これらX軸、Y軸、Z軸
のそれぞれの方向に加わる力成分とこれらX軸、Y軸、
Z軸に係る軸回りモーメント成分とを計測するものであ
る。
【0028】そのために、起歪体のZ軸を中心とした上
面領域に、X軸方向の力成分が加わったときにそれぞれ
X軸方向に平行的に変形し得る第一グループのX軸用薄
肉部と第二グループのX軸用薄肉部とから成る4個所の
X軸力成分用変形検出部を形成すると共に、この4個所
のX軸力成分用変形検出部に、例えば四対のひずみゲー
ジを添着してX軸方向力成分検出用計測手段を構成して
ある。
【0029】また、起歪体のZ軸を中心とした上面領域
に、Y軸方向の力成分が加わったときにそれぞれY軸方
向に平行的に変形し得る第一グループのY軸用薄肉部と
第二グループのY軸用薄肉部とから成る4個所のY軸力
成分用変形検出部を形成すると共に、この4個所のY軸
力成分用変形検出部に、例えば四対のひずみゲージを添
着してY軸方向力成分検出用計測手段を構成してある。
【0030】また、起歪体のZ軸を中心とした側周面領
域に、Z軸方向の力成分が加わったときにそれぞれZ軸
方向に平行的に変形し得る第一グループのZ軸用薄肉部
と第二グループのZ軸用薄肉部とから成る4個所のZ軸
力成分用変形検出部を形成すると共に、この4個所のZ
軸力成分用変形検出部に、例えば、四対のひずみゲージ
を添着してZ軸方向力成分検出用計測手段を構成してあ
る。
【0031】また、前述したY軸方向力成分検出用計測
手段を構成する4個所のY軸力成分用変形検出部にY軸
回りのモーメント成分を検出するための、例えば4個の
剪断力検出用ひずみゲージを添着して、Y軸回りモーメ
ント成分検出用計測手段を構成してある。
【0032】そして、 (イ)起歪体の荷重導入部にX軸方向の力成分が加わっ
たとき、抵抗値が増減するX軸方向力成分検出用計測手
段を構成する四対のひずみゲージのうち、抵抗値が増加
するひずみゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接
する対向辺にそれぞれ配してホイートストンブリッジ回
路を形成してX軸方向の力成分を計測する。
【0033】(ロ)Y軸方向の力成分が加わったとき、
抵抗値が増減するY軸方向力成分検出用計測手段を構成
する四対のY軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵抗
値が増加するひずみゲージと減少するひずみゲージを互
いに隣接する対向辺に配してホイートストンブリッジ回
路を形成してY軸方向の力成分を計測する。
【0034】(ハ)Z軸方向の力成分が加わったとき、
抵抗値が増減するZ軸方向力成分検出用計測手段を構成
する四対のひずみゲージのうち、抵抗値が増加するひず
みゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接する対向
辺に配してホイートストンブリッジ回路を形成してZ軸
方向の力成分を計測する。
【0035】(ニ)X軸回りのモーメントが加わったと
き抵抗値が増減するZ軸方向力成分検出用計測手段を構
成する四対のひずみゲージのうち、抵抗値が増加するひ
ずみゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接する対
向辺に配してホイートストンブリッジ回路を形成してX
軸回りのモーメント成分を計測する。
【0036】(ホ)Y軸回りのモーメントが加わったと
き抵抗値が増減するY軸回りモーメント成分検出用計測
手段を構成する4個の剪断力検出用ひずみゲージのう
ち、抵抗値が増加するひずみゲージと減少するひずみゲ
ージを互いに隣接する対向辺に配してホイートストンブ
リッジ回路を形成してY軸回りのモーメント成分を計測
する。
【0037】(ヘ)Z軸回りのモーメントが加わったと
き抵抗値が増減するX軸方向力成分検出用計測手段を構
成する四対のひずみゲージのうち、抵抗値が増加するひ
ずみゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接する対
向辺に配してホイートストンブリッジ回路を形成してZ
軸回りのモーメント成分を計測する。
【0038】
【実施例】以下、図示実施例に基づいて本発明の多分力
計の構成を詳細に説明する。図1は、本発明に係る多分
力計の基本構成を示す斜視図、図2は、図1に示す多分
力計の上面の構造を表すための平面図、図3は、図1に
示す多分力計の正面図である。
【0039】図1〜図3において、本発明の多分力計1
は、例えば円環状に構成された下部台座部材2と、この
下部台座部材2上の対向する2個所に立てられた2本の
柱状部材3および4と、この2本の柱状部材3、4の先
端部分により自身の対向する側周部分を両持ち式に固定
保持(連結)された起歪体10と、この起歪体10の上
面中心領域に形成された、例えば円柱台状に構成された
荷重導入部11と、起歪体10の上面および側周面に形
成された複数個所の薄肉部12a〜15′bと、これら
複数個所の薄肉部のうちひずみ検出に必要な薄肉部12
a〜15′bに添着された複数対の曲げ力検出用のひず
みゲージG1 〜G24および剪断力検出用ひずみゲージG
25〜G28とから構成されている。
【0040】そして、この実施例では、下部台座部材2
の中心線(中心点)Oおよび2本の柱状部材3、4のそ
れぞれの幅方向中心部を通る作用軸をX軸とし、また、
下部台座部材2の中心線Oを通ってX軸に直交する作用
軸(図2における左右方向)をY軸とし、さらに、下部
台座部材2の中心線Oを通ってX軸およびY軸にそれぞ
れ直交する作用軸(図2において紙面に垂直に交わる方
向)をZ軸として設定している。すなわち、X軸とY軸
とを含む面が水平面となりZ軸がこの水平面に対して垂
直になるように設定されている。
【0041】このような構成の多分力計1において、前
述した下部台座部材2、柱状部材3、4および荷重導入
部11は、可撓性を有する材料が用いられるが、充分に
厚肉に形成されていずれもそれ自体剛性を有するものと
して構成されている。
【0042】この場合、下部台座部材2は、多分力計1
を被測定対象物の第一の剛体部としての下側の剛体部に
連結するために設けられ、また、2本の柱状部材3、4
は、図2における起歪体10の下方位置および上方位置
において起歪体10の周側部分と一体のものとして構成
され、さらに、荷重導入部11は、多分力計1を被測定
対象物の第二の剛体部としての上側の剛体部に連結する
ために設けられ、しかも、その上面には上側の剛体部を
取り付けるための、例えば4個の小ねじ穴11aが形成
されている。
【0043】一方、起歪体10は、それ自体可撓性を有
する材料をもって全体として略方形平面を有する厚板形
状の部材として構成され、さらに、以下に述べるような
4対の穿孔部(合計8個)12〜15′を穿設すること
で部分的に微小変形可能なるようにした構造物として構
成されている。
【0044】すなわち、 (1)X軸と荷重導入部11とを挟む起歪体10の対称
的な2つの平面領域に、図1において起歪体10の上面
から下面までZ軸方向に貫通する、例えば「コの字」形
状および「逆向きコの字」形状をした一対の内側穿孔部
12および12′を有する。
【0045】(2)Y軸と荷重導入部11とを挟む起歪
体10の対称的な位置であって且つ内側穿孔部12、1
2′の図2において上方および下方に位置する2つの平
面領域に、図1において起歪体10の上面から下面まで
Z軸方向に貫通する、例えば「コの字」形状および「逆
向きコの字」形状をした一対の外側穿孔部13および1
3′を有する。
【0046】(3)X軸より右方に位置する起歪体10
の図2において上下方向に面する側周面であって且つY
軸を挟んで対向する2つの領域に、図2において下方に
面した起歪体10の側周面から同じく下方に位置する外
側穿孔部13まで、X軸方向に貫通する、例えば方形を
した一方の右位置側周面穿孔部14と、図2において上
方に面した起歪体10の側周面から同じく上方に位置す
る外側穿孔部13′まで、X軸方向に貫通する、例えば
方形をした他方の右位置側周面穿孔部14′とを有す
る。
【0047】(4)X軸より左方に位置する起歪体10
の図2において上下方向に面する側周面であって且つY
軸を挟んで対向する2つの領域に、図2において下方に
面した起歪体10の側周面から同じく下方に位置する外
側穿孔部13までX軸方向に貫通する、例えば方形をし
た一方の左位置側周面穿孔部15と、図2において上方
に面した起歪体10の側周面から同じく上方に位置する
外側穿孔部13′まで、X軸方向に貫通する、例えば方
形をした他方の左位置側周面穿孔部15′とを有する。
【0048】ところで、起歪体10の平面領域と側周面
領域とにこのような8個所の穿孔部12、12′〜1
5、15′を形成するのは、起歪体10の荷重導入部1
1に3軸方向の力成分FX 、FY 、FZ が加わったとき
に、これらの力成分FX 、FY、FZ によって平行的に
微小変形し得る変形検出部を起歪体10に設けるためで
ある。すなわち、次のように形成してある。
【0049】(a)2つの内側穿孔部12、12′の下
方に位置する曲り部(水平部)と図2において下方に位
置する外側穿孔部13との間にそれぞれ平行平面から成
る一対の第一グループのX軸用薄肉部としての第一内側
薄肉部12a、12bをX軸に対称に形成し、同様に、
2つの内側穿孔部12、12′の上方に位置する曲り部
(水平部)と上方に位置する外側穿孔部13′との間に
もそれぞれ平行平面から成る一対の第二グループのX軸
用薄肉部としての第二内側薄肉部12′a、12′bを
Y軸に対称に形成して、4個所のX軸力成分用変形検出
部を設ける。この場合、それぞれの薄肉部12a外の肉
厚は、いずれも実質的に同一の値になるように設定され
ることになる。
【0050】(b)2つの外側穿孔部13、13′の右
方に位置する曲り部(鉛直部)と図2において右方に位
置する起歪体10の側周面との間にそれぞれ平行平面か
ら成る一対の第一グループのY軸用薄肉部としての第一
外側薄肉部13a、13bを形成し、同様に、2つの外
側穿孔部13、13′の左方に位置する曲り部(鉛直
部)と左方に位置する起歪体10の側周面との間にもそ
れぞれ平行平面から成る一対の第二グループのY軸用薄
肉部としての第二外側薄肉部13′a、13′bを形成
して、4個所のY軸力成分用変形検出部13a〜13′
bを設ける。この場合、それぞれの薄肉部13a外の肉
厚は、いずれも実質的に同一の値になるように設定され
ることになる。
【0051】(c)2つの右位置側周面穿孔部14、1
4′と起歪体10の上面および下面との間に、それぞれ
二対の平行平面から成る第一上下薄肉部14a、14b
および第二上下薄肉部14′a、14′bを形成し、こ
れらをもって右位置グループのZ軸用薄肉部となし、同
様に、2つの左位置側周面穿孔部15、15′と起歪体
10の上面および下面との間にも、それぞれ二対の平行
平面から成る第三上下薄肉部15a、15bおよび第四
上下薄肉部15′a、15′bを形成し、これらをもっ
て左位置グループのZ軸用薄肉部となす。
【0052】そして、これら右位置グループのZ軸用薄
肉部と左位置グループのZ軸用薄肉部とで8個所のZ軸
力成分用変形検出部(14a〜15′b)を構成する
が、図示実施例では、この8個所のうち起歪体10の上
面に設けられた4個所のZ軸力成分用変形検出部(薄肉
部14a、14′a、15a、15′a)のみを使用し
て、Z軸方向の力成分を検出するように構成されてい
る。なお、それぞれの薄肉部14a外の肉厚は、いずれ
も実質的に同一の値になるように設定されることにな
る。
【0053】このようにして構成された第一および第二
内側薄肉部12a外並びに第一および第二外側薄肉部1
3a外は、それぞれの薄肉部にZ軸方向の力成分が加わ
ったときに、その力に対しては剛体化するような肉厚、
幅、長さを持つような薄肉部として設定されることにな
り、一方、第一および第二上下薄肉部14a外並びに第
三および第四上下薄肉部15a外も、それぞれの薄肉部
にX軸方向およびY軸方向の力成分が加わったとき、そ
れぞれの力成分に対して剛体化するような肉厚、幅、長
さを持つような薄肉部として設定されることになる。
【0054】さて、このように構成された多分力計1の
荷重導入部11に対して3軸方向の力成分FX 、FY
Z 並びに3軸回りのモーメントMX 、MY 、MZ が加
わると、Z軸力成分用変形検出部14a〜15′b、X
軸力成分用変形検出部12a〜12′b、Y軸力成分用
変形検出部13a〜13′bには、次のような微小変形
が生じる。
【0055】[Z軸方向の力成分FZ について]荷重導
入部11に対してZ軸方向の力成分FZ が加わると、こ
の力成分FZ は、第一内側薄肉部12a、12b、第二
内側薄肉部12′a、12′b、第一外側薄肉部13
a、13b、第二外側薄肉部13′a、13′bの薄肉
部を介して、第一上下薄肉部14a、14b、第二上下
薄肉部14′a、14′b、第三上下薄肉部15a、1
5b、第四上下薄肉部15′a、15′bの8個所の薄
肉部に加わることになる。
【0056】この場合、力成分FZ の力伝達系路内に位
置する第一および第二内側薄肉部12a外と第一および
第二外側薄肉部13a外の薄肉部では、加えられた力成
分FZ が各々の薄肉部の高さ方向(起歪体10の板厚方
向)に加わる力成分として作用するから、これらの薄肉
部12a外、13a外は、いずれもZ軸方向の力成分F
Z に対して剛体として働くことになって、Z軸方向の力
成分FZ によっては変形されない。
【0057】一方、第一および第二上下薄肉部14a〜
14′bと第三および第四上下薄肉部15a〜15′b
の8個所の薄肉部のそれぞれの一端部分は、2本の柱状
部材3、4に剛体結合しているから、これら8個所の上
下薄肉部14a〜14′b、15a〜15′bに加えら
れたZ軸方向の力成分FZ は、この8個所の上下薄肉部
14a〜14′b、15a〜15′bを下方に変形させ
る力成分として作用する。
【0058】そのため、X軸より右方に位置する第一上
下薄肉部14a、14bと第二上下薄肉部14′a、1
4′bとは、それぞれ図4の状態から図5に示す状態に
Z軸方向(下方)へ平行的に微小変形し、また、X軸よ
り左方に位置する第三上下薄肉部15a、15bと第四
上下薄肉部15′a、15′bとは、それぞれ図4の状
態から図6に示す状態にZ軸方向へ平行的に微小変形す
ることになる。
【0059】従って、第一〜第四上下薄肉部14a〜1
4′b、15a〜15′bのうち、起歪体10の上面に
位置する4個所の上下薄肉部14a、14′a、15
a、15′aをZ軸力成分用変形検出部として設定し、
この4個所のZ軸力成分用変形検出部(14a〜15′
a)のそれぞれの両端近傍領域(薄肉部分と厚肉部分と
の境界領域)の上面に、図1、図5、図6に示すように
所定の性能を有する四対(8個)のひずみゲージG1
8 をそれぞれ添着してZ軸方向力成分検出用計測手段
を構成すれば、この計測手段により4個所のZ軸力成分
用変形検出部(14a〜15′a)に生じる変形量を電
気的に検出することができる。
【0060】この場合、荷重導入部11にてZ軸方向の
力が加わったとき、4個所のZ軸力成分用変形検出部
(14a〜15′a)に発生する変形作用は、形状的に
はX軸を挟んで左右対称となるから、8個のひずみゲー
ジG1 〜G8 のうち、抵抗値が増加するひずみゲージG
2 、G4 、G5 、G7 と減少するひずみゲージG1 、G
3 、G6 、G8 を互いに隣接する対向辺に配してそれ自
体公知であるホイートストーンブリッジ回路に組んで、
電気的に検出し得るように構成すれば、Z軸方向の力成
分FZ を計測することが可能になる。
【0061】すなわち、X軸を挟んでX軸に近い側に添
着されたひずみゲージG2 、G4 、G5 、G7 は、ブリ
ッジの対向辺に分散して接続し、X軸に遠い側に添着さ
れたひずみゲージG1 、G3 、G6 、G8 は、ブリッジ
の隣接する他の対向辺にそれぞれ分散して接続する。
【0062】なお、第一〜第四上下薄肉部のうち、Z軸
力成分用変形検出部として設定されなかった残り4個所
の上下薄肉部14b、14′b、15b、15′bを
も、Z軸力成分用変形検出部として設定して、ここに別
のひずみゲージ群を添着するように構成することも可能
である。
【0063】[X軸方向の力成分FX について]荷重導
入部11にX軸方向(図2において上方向)の力成分F
X が加わると、この力成分FX は、第一内側薄肉部12
a、12b、第二内側薄肉部12′a、12′bの4個
所の薄肉部を経て、第一および第二外側薄肉部13a〜
13′b、第一〜第四上下薄肉部14a〜15′bの合
計12個所の薄肉部に加わり、さらに、剛体である2本
の柱状部材3、4に伝達されることになる。
【0064】この場合、2本の柱状部材3、4に至る力
成分FX の力伝達系路内に位置する第一および第二外側
薄肉部13a〜13′bの4個所の薄肉部では、加えら
れた力成分FX がそれぞれの外側薄肉部の長手方向に加
わる力成分として作用するから、これらの外側薄肉部は
いずれもX軸方向の力成分FX に対して剛体として働く
ことになって、X軸方向の力成分FX によっては変形さ
れないという状態となる。
【0065】一方、第一〜第四上下薄肉部14a〜1
5′bの8個所の薄肉部では、加えられる力成分FX
各々の上下薄肉部の高さ(厚肉)方向に加わる力として
作用するから、これらの上下薄肉部もX軸方向の力成分
X に対して剛体として働くことになって、X軸方向の
力成分FX によっては変形されないという状態となる。
【0066】そのため、剛体化した第一および第二外側
薄肉部13a〜13′bと剛体である起歪体10の中心
領域とによって両端部分を固定された第一および第二内
側薄肉部12a、12b、12′a、12′bの4個所
の薄肉部は、それぞれ加えられた力成分FX によって図
2に示す状態から図7に示す状態にX軸方向へ平行的に
微小変形することになる。
【0067】従って、第一および第二内側薄肉部12a
〜12′bの4個所の薄肉部をX軸力成分用変形検出部
として設定し、この4個所のX軸力成分用変形検出部1
2a〜12′bのうち、大きな曲げ応力の生ずるそれぞ
れの両端近傍領域(薄肉部分と厚肉部分との境界領域)
の側面に、図1および図7に示すように所定の性能を有
する8個のひずみゲージG9 〜G16をそれぞれ添着して
X軸方向力成分検出用計測手段を構成すれば、この計測
手段により前述の4個所の内側薄肉部12a〜12′b
に生じる変形量を電気量的に検出することができる。
【0068】この場合、荷重導入部11にX軸方向の力
が加わったとき、4個所の薄肉部12a〜12′bに発
生する変形作用は、形状的にはX軸を挟んで左右対称と
なるから、8個のひずみゲージG9 〜G16のうち、抵抗
値が増加するひずみゲージG9 、G12、G14、G15と減
少するひずみゲージG10、G11、G13、G16を互いに隣
接する対向辺に配してホイートストーンブリッジ回路に
組んで電気的に検出するように構成すれば、X軸方向の
力成分FX を計測することが可能になる。
【0069】すなわち、X軸方向の力成分FX が印加さ
れたとき、圧縮ひずみを受ける位置に添着されたひずみ
ゲージG10、G11、G13、G16は、それぞれブリッジ回
路の対向辺に分散して接続し、引張りひずみを受けるひ
ずみゲージG9 、G12、G14、G15は、それぞれ、上記
辺と隣接する対向辺に分散して接続する。
【0070】[Y軸方向の力成分FY について]荷重導
入部11にY軸方向の力成分FY が加わると、前述した
X軸方向の力成分FX の項で説明したのと同様な原理に
基づいて、第一および第二内側薄肉部12a〜12′b
と第一〜第四上下薄肉部14a〜15′bとの合計12
個所の薄肉部がY軸方向の力成分FY に対していずれも
剛体として働き、その結果、第一および第二外側薄肉部
13a、13b、13′a、13′bの4個所の薄肉部
のみが、Y軸方向の力成分FY によって図2に示す状態
から図8に示す状態にY軸方向へ平行的に微小変形する
ことになる。
【0071】従って、第一および第二外側薄肉部13a
〜13′bの4個所の薄肉部をY軸力成分用変形検出部
として設定し、この4個所のY軸力成分用変形検出部1
3a〜13′bのうち、大きな曲げひずみを生ずるそれ
ぞれの両端近傍領域(薄肉部分と厚肉部分との境界領
域)の側面に、図1および図8に示すように所定の性能
を有する8個のひずみゲージG17〜G24をそれぞれ添着
してY軸方向力成分検出用計測手段を構成すれば、この
計測手段により前述の4個所の薄肉部13a〜13′b
に生じる変形量を電気量的に検出することができる。
【0072】この場合、X軸方向の力成分FX の項で説
明したのと同様に、4個所の薄肉部13a〜13′bに
発生する絶対量的な変形量がそれぞれほぼ同量となるか
ら、8個のひずみゲージG17〜G24をホイートストーン
ブリッジ回路に組んで電気的に検出するように構成すれ
ば、Y軸方向の力成分FY を計測することが可能にな
る。
【0073】すなわち、Y軸方向の力成分FY が印加さ
れたとき、例えば、圧縮ひずみを受ける位置に添着され
たひずみゲージG18、G19、G21、G24は、それぞれブ
リッジ回路の対向辺に分散して接続し、引張りひずみを
受ける位置に添着されたひずみゲージG17、G20
22、G23は、それぞれ、上記辺とは隣接する対向辺に
分散して接続する。
【0074】[Z軸回りのモーメント成分MZ につい
て]荷重導入部11に対してZ軸回りのモーメント成分
Z が加わると、このモーメント成分MZ は、本来がX
軸力成分用変形検出部として設けられた第一および第二
内側薄肉部12a〜12′bと本来がY軸力成分用変形
検出部として設けられた第一および第二外側薄肉部13
a〜13′bの薄肉部とを、それぞれ変形させるように
作用する。
【0075】しかし、図示実施例では、X軸力成分用変
形検出部(12a、12b、12′a、12′b)の変
形量のみをZ軸回りのモーメント成分MZ を計測するた
めの情報として利用するように構成しているので、以下
の説明では、X軸力成分用変形検出部(12a〜12′
b)の変形作用のみを説明することにする。
【0076】さて、荷重導入部11に対して、例えば時
計方向へのZ軸回りのモーメント成分MZ が加わると、
X軸を挟んで位置する第一内側薄肉部12aと12bに
はそれぞれ性格の異なる変形が生じることになり、同様
に、第二内側薄肉部12′aと12′bにもそれぞれ性
格の異なる変形が生じる。
【0077】すなわち、第一内側薄肉部12a、12b
のうちX軸より右方に位置する内側薄肉部12aと、第
二内側薄肉部12′a、12′bのうちX軸より左方に
位置する内側薄肉部12′bには、それぞれの長手方向
に向う引張り力とそれぞれの板厚方向に向う力とが同時
に作用するから、この2個所の内側薄肉部12a、1
2′bはこの引張り合成力により複雑に変形させられる
ことになる。
【0078】この場合、この引張り合成力で変形させら
れる内側薄肉部12a、12′bの変形性格は同じ性格
になり、そのときの両者の変形量(極性と大きさ)はそ
れぞれ同一の値となる。
【0079】一方、第一内側薄肉部12a、12bのう
ちX軸より左方に位置する内側薄肉部12bと、第二内
側薄肉部12′a、12′bのうちX軸より右方に位置
する内側薄肉部12′aには、それぞれの長手方向に向
う圧縮力とそれぞれの板厚方向に向う力とが同時に作用
するから、この2個所の内側薄肉部12b、12′a
は、この圧縮合成力により複雑に変形させられることに
なる。
【0080】この場合、この圧縮合成力で変形させられ
る内側薄肉部12b、12′aの変形性格は同じ性格に
なり、また、そのときの両者の変形量はそれぞれ同一の
値となる。
【0081】すなわち、例えば、荷重導入部11に対し
て時計方向へのZ軸回りのモーメントMZ が加わった場
合を仮定すると、圧縮ひずみを受ける位置に添着された
ひずみゲージG′9 、G′11、G′14、G′16をブリッ
ジ回路の対向辺にそれぞれ分散して接続し、引張りひず
みを受ける位置に添着されたひずみゲージG′10、G′
12、G′13、G′15をブリッジ回路の上記辺とは隣接す
る対向辺にそれぞれ分散して接続する。
【0082】なお、図示実施例では、第一および第二外
側薄肉部13a〜13′bの4個所の薄肉部の変形量
は、Z軸回りのモーメント成分MZ の計測には係りのな
い情報として処理されることになる。
【0083】[X軸回りのモーメント成分MX につい
て]荷重導入部11に対して、例えば時計方向へのX軸
回りのモーメント成分MXが加わると、このモーメント
成分MX は、X軸より右方に位置する第一上下薄肉部1
4a、14′aおよび第二上下薄肉部14b、14′b
と、X軸より左方に位置する第三上下薄肉部15a、1
5′aおよび第四上下薄肉部15b、15′bとに、性
格の異なる微小変形を生じさせるように作用する。
【0084】この場合、X軸より右方に位置する4個所
の上下薄肉部14a、14′a、14b、14′bに
は、それぞれの上下薄肉部を下方に向って平行的に変形
させるような力が加わり、X軸より左方に位置する4個
所の上下薄肉部15a、15′a、15b、15′bに
は、それぞれの上下薄肉部を上方に向って平行的に変形
させるような力が加わる。
【0085】そのため、X軸より右方に位置する起歪体
10上面側の2個所の上下薄肉部14a、14′aに添
着された各4個のひずみゲージG1 〜G4 およびG′1
〜G′4 のうち、それぞれの上下薄肉部14a、14′
aの外側に添着されたひずみゲージG′1、G′3 から
は圧縮力であることを表す性格の検出出力が出力され、
また、内側に添着されたひずみゲージG′2 、G′4
らは、引張り力であることを表す性格の検出出力が出力
されることになる。
【0086】一方、X軸より左方に位置する起歪体10
上面側の2個所の上下薄肉部15a、15′aに添着さ
れた各4個のひずみゲージG5 〜G8 およびG′5
G′8のうち、それぞれの上下薄肉部15a、15′a
の内側に添着されたひずみゲージG′5 、G′7 から
は、圧縮力であることを表す性格の検出出力が出力さ
れ、また、外側に添着されたひずみゲージG′6 、G′
8 からは、引張り力であることを表す性格の検出出力が
出力されることになる。
【0087】従って、圧縮合成力が作用するひずみゲー
ジG′1 、G′3 およびG′5 、G′7 と引張り合成力
が作用するひずみゲージG′2 、G′4 およびG′6
G′8 とを、それぞれの変形性格が最も顕著に検出し得
るようにホイートストーンブリッジ回路に組んで、第一
および第三上下薄肉部14a、14b、15a、15b
の変形量並びに第二および第四上下薄肉部14′a、1
4′b、15′a、15′bの変形量をそれぞれ電気的
に検出するように構成すれば、X軸回りのモーメント成
分MX を計測することが可能になる。
【0088】すなわち、荷重導入部11に対して時計方
向へのX軸回りのモーメントMX が印加したと仮定する
と、圧縮ひずみを受ける位置に添着されたひずみゲージ
G′1 、G′3 、G′5 、G′7 は、ブリッジ回路の対
向する辺にそれぞれ分散して接続し、引張ひずみを受け
る位置に添着されたひずみゲージG′2 、G′4 、G′
6 、G′8 は、ブリッジ回路の他の二辺にそれぞれ分散
して接続する。
【0089】なお、荷重導入部11に対して時計方向へ
のX軸回りのモーメント成分MX が加わる際には、第一
〜第二内側薄肉部12a〜12′b並びに第一〜第二外
側薄肉部13a〜15′がいずれも剛体化することにな
るため、これらの薄肉部は,このX軸回りのモーメント
成分MX の計測には関与しないことになる。
【0090】[Y軸回りのモーメント成分MY につい
て]荷重導入部11に対して、例えば時計方向へのY軸
回りのモーメント成分MYが加わると、このモーメント
成分MY は、第一および第二外側薄肉部13a、13′
a、13b、13′bのうち、図2において2個所の外
側薄肉部13a、13′aに上向きの剪断力を与えるよ
うに作用し、また、図2において2個所の外側薄肉部1
3b、13′bに下向きの剪断力を与えるように作用す
る。
【0091】従って、上向きの剪断力を受けるグループ
に属する2個所の外側薄肉部13a、13′aの周側面
に、これら薄肉部の剪断力変形を検出し得る2個の剪断
力検出用ひずみゲージG25、G27を添着し、また、下向
きの剪断力を受けるグループに属する2個所の外側薄肉
部13b、13′bのそれぞれの周側面に、これら薄肉
部の剪断力変形を検出し得る別の2個の剪断力検出用ひ
ずみゲージG26、G28を添着するように構成する。
【0092】そして、前者のグループに属する剪断力検
出用ひずみゲージG25、G27から出力される上向き剪断
力検出出力と、後者のグループに属する剪断力検出用ひ
ずみゲージG26、G28から出力される下向き剪断力検出
出力との差が最も顕著に検出し得るように、これら4個
の剪断力検出用ひずみゲージG25〜G28のうち、ひずみ
ゲージG25とG27をブリッジ回路の対向辺にそれぞれ接
続し、ひずみゲージG26とG28をブリッジ回路の他の二
辺にそれぞれ接続してホイートストーンブリッジ回路に
組んで、4個所の外側薄肉部13a〜13′bに発生す
る性格(方向)の異なる2種類の剪断力変形を電気的に
検出するように構成すれば、Y軸回りのモーメント成分
Y を計測することが可能になる。
【0093】以上、図示実施例について説明したが、本
発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲内で種々に変形実施することが可能であ
る。
【0094】例えば、図示実施例では、第一内側薄肉部
12a、12bおよび第二内側薄肉部12′a、12′
bを、第一外側薄肉部13a、13bおよび第二外側薄
肉部13′a、13′bの内側領域に設定しているが、
両者の位置関係を逆に設定することもできる。また、図
示実施例では、荷重導入部11を円形台状に形成してい
るが、これを他の形状のものとして形成してもよい。
【0095】また、本発明に使用する曲げ検出用ひずみ
ゲージG1 〜G24およびG′1 〜G16と剪断力検出用ひ
ずみゲージG25〜G28は、それぞれの検出目的に応じた
それ自身公知の構成を有する適宜のひずみゲージを使用
するものとする。
【0096】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、精
密機械加工の個所および工数を大幅に減少して製造コス
トの低減化が可能になり、しかも、Z軸方向に変形する
部分が二層構成となる関係で多分力計の高さを大幅に低
減化し得る多分力計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る多分力計の構成を示す
斜視図である。
【図2】図1に示す多分力計の上面の構造を表すための
平面図である。
【図3】図1に示す多分力計の正面図である。
【図4】多分力計の構造体の荷重導入部に加わるZ軸方
向の力成分FZ に対する第一〜第四上下薄肉部の変形作
用を説明する状態説明図のうち、力成分FZ が加わって
いないときの状態説明図である。
【図5】多分力計の構造体の荷重導入部に加わるZ軸方
向の力成分FZ に対する第一〜第四上下薄肉部の変形作
用を説明する状態説明図のうち、力成分FZ が加わった
ときの、X軸より右側に位置する第一および第三上下薄
肉部における状態説明図である。
【図6】多分力計の構造体の荷重導入部に加わるZ軸方
向の力成分FZ に対する第一〜第四上下薄肉部の変形作
用を説明する状態説明図のうち、力成分FZ が加わった
ときの、X軸より左側に位置する第二および第四上下薄
肉部における状態説明図である。
【図7】多分力計の構造体の荷重導入部に加わるX軸方
向の力成分FX に対する第一および第二内側薄肉部の変
形作用を説明する状態説明図である。
【図8】多分力計の構造体の荷重導入部に加わるY軸方
向の力成分FY に対する第一および第二外側薄肉部の変
形作用を説明する状態説明図である。
【図9】従来の多分力計としての多軸力センサの構造お
よび作用を説明するため一部と破断して示す斜視図であ
る。
【図10】図9に示す多分力計に係る一部断面を含む平
面図である。
【符号の説明】
1 多分力計 2 下部台座部材 3、4 柱状部材 10 起歪体 11 荷重導入部 11a 小ねじ穴 12、12′ 内側穿孔部 12a〜12′b X軸力成分用変形検出部 12a、12b 第一内側薄肉部 12′a、12′b 第二内側薄肉部 13、13′ 外側穿孔部 13a〜13′b Y軸力成分用変形検出部 13a、13b 第一外側薄肉部 13′a、13′b 第二外側薄肉部 14、14′ 右位置側周面穿孔部 15、15′ 左位置側周面穿孔部 14a〜15′a Z軸力成分用変形検出部 14a、14b 第一上下薄肉部 14′a、14′b 第二上下薄肉部 15a、15b 第三上下薄肉部 15′a、15′b 第四上下薄肉部 G1 〜G8 、G9 〜G16、G17〜G24 曲げひずみ検出
用のひずみゲージ G25〜G28 剪断力検出用のひずみゲージ FX X軸方向の力成分 FY Y軸方向の力成分 FZ Z軸方向の力成分 MX X軸回りのモーメント MY Y軸回りのモーメント MZ Z軸回りのモーメント

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定対象物の第一の剛体部と第二の剛
    体部との間に結合され、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの
    方向に加わる力成分とこれらX軸、Y軸、Z軸に係る軸
    回りモーメント成分とを計測する多分力計において、 前記多分力計を前記第一の剛体部に連結するために前記
    Z軸を中心として設けられた下部台座部材と、 前記下部台座部材上の2個所であって且つX軸方向の位
    置に対峙して設けられた2本の柱状部材と、 この2本の柱状部材の先端部分により自身の対向する側
    周部分を両持ち式に固定保持され、且つ、前記Z軸上に
    位置する上面領域に前記第二の剛体部に連結するための
    荷重導入部を備えた起歪体と、 前記X軸方向の力成分が加わったときに前記X軸方向に
    平行的に変形し得るように、前記起歪体の平面上におけ
    る前記X軸を挟んで対称的な2つの領域に、前記Z軸方
    向に沿って平板状に且つ所定の肉厚を有するように形成
    された2個所の薄肉部から成る第一グループのX軸用薄
    肉部と、前記Y軸を挟んでこの第一グループのX軸用薄
    肉部の2個所の薄肉部と対称的な前記起歪体の平面上に
    おける2つの領域に、前記Z軸方向に沿って平板状に且
    つ所定の肉厚を有するように形成された2個所の薄肉部
    から成る第二グループのX軸用薄肉部とから構成された
    X軸力成分用変形検出部と、 前記X軸力成分用変形検出部の第一および第二グループ
    の4個所のX軸用薄肉部におけるそれぞれの曲げひずみ
    を検出し得るように、前記4個所のX軸用薄肉部に添着
    された四対のX軸力成分検出用ひずみゲージと、 前記Y軸方向の力成分が加わったときに前記Y軸方向に
    平行的に変形し得るように、前記起歪体の平面上におけ
    る前記Y軸を挟んで対称的な2つの領域に、前記Z軸方
    向に沿って平板状に且つ所定の肉厚を有するように形成
    された2個所の薄肉部から成る第一グループのY軸用薄
    肉部と、前記X軸を挟んでこの第一グループのY軸用薄
    肉部の2個所の薄肉部と対称的な前記起歪体の平面上に
    おける2つの領域に、前記Z軸方向に沿って平板状に且
    つ所定の肉厚を有するように形成された2個所の薄肉部
    から成る第二グループのY軸用薄肉部とから構成された
    Y軸力成分用変形検出部と、 前記Y軸力成分用変形検出部の4個所のY軸用薄肉部に
    おけるそれぞれの曲げひずみを検出し得るように、前記
    4個所のY軸用薄肉部に添着された四対のY軸力成分検
    出用ひずみゲージと、 前記Z軸方向の力成分が加わったときに前記Z軸方向に
    平行的に変形し得るように、前記起歪体の側周面上にお
    ける前記X軸を挟んだ対称的な2つの領域に、前記X軸
    方向に沿って平板状に且つ所定の肉厚を有するように形
    成された2個所の薄肉部から成る第一グループのZ軸用
    薄肉部と、前記Y軸を挟んでこの第一グループのZ軸用
    薄肉部の2個所の薄肉部と対称的な前記起歪体の側周面
    上における2つの領域に、前記X軸方向に沿って平板状
    に且つ所定の肉厚を有するように形成された2個所の薄
    肉部から成る第二グループのZ軸用薄肉部とから構成さ
    れたZ軸力成分用変形検出部と、 前記Z軸力成分用変形検出部のそれぞれのZ軸用薄肉部
    に添着された四対のZ軸力成分検出用ひずみゲージと、 を備えたことを特徴とする多分力計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された多分力計におい
    て、 前記X軸方向の力成分が加わったとき、抵抗値が増減す
    る四対のX軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵抗値
    が増加するひずみゲージと減少するひずみゲージを互い
    に隣接する対向辺にそれぞれ配してホイートストンブリ
    ッジ回路を形成して、X軸方向の力成分を計測するX軸
    方向力成分演算処理手段と、 前記Z軸を挟んでそれぞれ対向的な領域に形成された2
    個所づつの薄肉部にそれぞれ添着され、前記Z軸回りの
    モーメントが加わったとき、抵抗値が増減する各二対の
    X軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵抗値が増加す
    るひずみゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接す
    る対向辺に配してホイートストンブリッジ回路を形成し
    てZ軸回りのモーメント成分を計測するZ軸回りモーメ
    ント成分演算処理手段と、 前記Y軸方向の力成分が加わったとき、抵抗値が増減す
    る四対のY軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵抗値
    が増加するひずみゲージと減少するひずみゲージを互い
    に隣接する対向辺に配してホイートストンブリッジ回路
    を形成して、Y軸方向の力成分を計測するY軸方向力成
    分演算処理手段と、 前記Z軸方向の力成分が加わったとき、抵抗値が増減す
    る前記少なくとも四対のZ軸力成分検出用ひずみゲージ
    のうち、抵抗値が増加するひずみゲージと減少するひず
    みゲージを互いに隣接する対向辺に配してホイートスト
    ンブリッジ回路を形成して、Z軸方向の力成分を計測す
    るZ軸方向力成分演算処理手段と、 前記Y軸を挟んでそれぞれ対向的な領域に形成された2
    個所づつの薄肉部にそれぞれ添着され、前記X軸回りの
    モーメントが加わったとき、抵抗値が増減する各二対の
    Z軸力成分検出用ひずみゲージのうち、抵抗値が増加す
    るひずみゲージと減少するひずみゲージを互いに隣接す
    る対向辺に配してホイートストンブリッジ回路を形成し
    てX軸回りのモーメント成分を計測するX軸回りモーメ
    ント成分演算処理手段と、 前記Y軸力成分用変形検出部の4個所のY軸用薄肉部に
    添着された4個の剪断力検出用ひずみゲージからそれぞ
    れ出力される検出出力を電気的に演算処理してY軸回り
    のモーメント成分を計測するY軸回りモーメント成分演
    算処理手段と、 を備えたことを特徴とする多分力計。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された多分力計におい
    て、前記下部台座部材と前記柱状部材と前記起歪体とは
    一体に成形され、前記下部台座部材が環状の部材として
    形成され、さらに、前記荷重導入部が柱状として形成さ
    れ且つその上面に複数個の小ねじ穴を有するように構成
    されていることを特徴とする多分力計。
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