JPH07125029A - 射出成形装置における型締方法 - Google Patents

射出成形装置における型締方法

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JPH07125029A
JPH07125029A JP27641993A JP27641993A JPH07125029A JP H07125029 A JPH07125029 A JP H07125029A JP 27641993 A JP27641993 A JP 27641993A JP 27641993 A JP27641993 A JP 27641993A JP H07125029 A JPH07125029 A JP H07125029A
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cylinder
mold clamping
platen
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昭男 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 型締時における金型の湾曲を少なくし,か
つ,装置全体の設置スペースを縮小することを可能にし
た型締方法を提供する。 【構成】 型締シリンダを設けた固定盤と移動装置を設
けた可動盤を有する型締装置を用い,可動盤を固定盤方
向に移動させ金型を比較的小さい力で締め型締力作用面
の隙間を実質的に0とし可動盤と固定盤の相対的動きを
ロックした後,型締シリンダを作動させて所定の力で金
型を締める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形機やダイカスト
マシン等の射出成形装置に設けられた可動金型と固定金
型とを互いに圧接させて型締を行う射出成形装置におけ
る型締方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機やダイカストマシン等の射出
成形装置は,その型締方向によって竪型締型と横型締型
とに分類され,また,材料の射出方向によって竪射出型
と横射出型とに分類されており,この内,例えば,横型
締横射出型の射出成形装置は概ね次のように構成されて
いる。すなわち,マシンベース上に金型取付面を横向け
で立設された固定プラテンと対向させた位置にシリンダ
プラテンが4隅をタイロッドで支持固定されている。
【0003】また,固定プラテンとシリンダプラテンと
の間には,4隅の孔をタイロッドに摺動自在に嵌合させ
た可動プラテンが設けられており,この可動プラテンに
は,シリンダプラテンの中心部に設けられたラム孔内の
油圧で進退するメインラムの作用端が固定されている。
そして,固定プラテンと可動プラテンとの対向面には,
平面を互いに対向させた固定金型と可動金型とがそれぞ
れ取付けられている。さらに,固定プラテン側には溶湯
を射出するか樹脂を可塑化し射出する射出ユニットが取
付けられており,この射出ユニットは,例えば,固定プ
ラテン側の固定スリーブに着脱自在に接合されており,
固定スリーブの内孔は固定金型の湯道を介して金型のキ
ャビティに連通されている。
【0004】このように構成されていることにより,メ
インラムが油圧で前進すると,これと一体の可動プラテ
ンが可動金型を伴って移動し,固定金型に対し型締され
る。そこで,射出ユニットを固定プラテンの固定スリー
ブに接合させ,溶湯や樹脂を金型のキャビティ内に射出
する。そして,キャビティ内の溶湯や樹脂が固化した
後,型締シリンダのピストンロッドを後退させると,可
動金型が後退して型開が行われ,製品を取出すことによ
り,1回の射出サイクルが完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,このよ
うな従来の射出成形用型締装置においては,型締シリン
ダで可動プラテンを移動させて型締すると,型締シリン
ダのストロークが大きいために駆動させるための油量が
多く,そのため,型締シリンダの位置制御および応答性
が低い。また,型締に際しての可動プラテンのロックの
状態が不安定であった。さらにまた,可動金型を保持す
る可動プラテンおよび固定金型を保持する固定プラテン
が,4周部よりも中心部を強く押されることになるの
で,可動プラテンおよび固定プラテンが,中心部を4周
部よりも大きく離間させるように撓むことになる。特
に,可動金型よりも剛性が小さい固定金型が装着された
固定プラテンが可動プラテンよりも大きく撓むことにな
り,この固定プラテンの撓み量は,型締力が2500〜
4000トンというような大形の射出成形装置の場合,
固定プラテンの上面中心部において1〜2mmとなる。
【0006】この結果,固定金型も湾曲し,金型キャビ
ティの形状が変って正確な形状寸法の成形品が得られな
いばかりでなく,固定金型と可動金型との合わせ面から
射出材料が噴出することになる。特に,金型の合わせ面
部の外周近くに小さな異物が付着したり,傷ができたり
すると,金型のすき間から射出材料が勢いよく漏れ,危
険であるとともに,漏れた射出材料の固化により成形品
にばりができてこれを除去しなければならず,製品取出
後の作業能率が低下するという問題がある。
【0007】さらに,上記従来の型締装置においては,
型締シリンダが可動プラテン側に可動プラテンから軸線
方向に突出して設けられているので,この型締シリンダ
のための専有スペースを必要とし,射出成形装置全体の
設置スペースが増大するという問題がある。本発明は以
上のような点に鑑みなされたもので,型締時における金
型の湾曲を少なくし,かつ装置全体の設置スペースを縮
小することを可能にした射出成形用型締装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成さ
せるために本発明では,型締シリンダを設けた固定盤と
移動装置を設けた可動盤を有する射出成形装置の型締装
置を用い,可動盤を固定盤方向に移動させて金型を比較
的小さい力で締めて型締力作用面の隙間を実質的に0と
し,可動盤と固定盤の相対的動きをロックした後,型締
シリンダを作動させて所定の力で金型を型締する。
【0009】また,タイバにボールねじを用い,可動プ
ラテンにボールねじナットを設け,可動盤の移動にボー
ルねじナットを回動させると共に可動盤と固定盤の相対
的動きをロックする場合にナットの回動をロックする。
さらに,固定盤に設けられた型締シリンダの設置数を中
央付近に1か所設け,かつ,型締シリンダの中央部に射
出シリンダが貫通可能な穴を設け該貫通穴部から射出可
能とした。
【0010】さらに,固定盤シリンダの油圧駆動方法と
して加圧シリンダを設け,この加圧シリンダに変位計を
取付け,この変位計より検出された加圧シリンダのスト
ロークを制御することにより,固定盤シリンダの油圧制
御を行った。さらに,固定盤シリンダと加圧シリンダ間
の油圧経路を成形機本体の油圧経路と分離独立したもの
とし,固定盤シリンダと加圧シリンダ間の油圧媒体に圧
縮性の少ない媒体を用いた。さらにまた,固定盤に金型
取付板を重ね合わせて支持させるとともに,この金型取
付板側へ開口したシリンダ孔を固定盤に設け,このシリ
ンダ孔と摺動自在に嵌合するラムを金型取付板に一体的
に設け,このラムを中空体とし液面作用面を軸方向と半
径方向の2方向に設けた。
【0011】
【作用】可動金型が固定されている可動プラテンをボー
ルねじナットを回動させることによって移動させて,可
動金型と固定金型とを型合わせした後,ナットの回動を
ロックさせて可動金型を固定させた後,可動プラテンの
シリンダ孔に送油するとラムがシリンダ孔内で移動し,
ラムと一体の金型取付板が移動して型締が行われる。こ
の型締に際しては,加圧シリンダのストローク制御によ
りラムの摺動量および型締力の調整が正確に行われる。
さらに,可動金型がボールねじナットのロックで強固に
固定されていることと相まって,金型取付板と一体にラ
ムがシリンダ孔内の油圧で押されていることにより,金
型がほとんど湾曲せず,この後,金型キャビティ内へ射
出材料を射出してもこの射出材料が金型合わせ面から噴
出して錐ばりとなることがない。
【0012】
【実施例】本実施例は本発明を横型締横射出型の射出成
形装置に実施した例を示した。図1は本発明方法を実施
するための装置の1実施例を示す正面図,図2は図1の
A視側面図,図3は型締シリンダ部の断面図,図4は図
1のB視側面図,図5はボールねじナット部の構造図,
図6は型締シリンダの構成図である。
【0013】図1,図5において,マシンベース1に基
部を固定されて立設された固定プラテン2の4隅には,
タイロッド3の一端が挿入されており,タイロッド3の
先端部にリング4とシュパンリング5を介して固定され
た押え板6とボルト7によってタイロッド3の端面と固
定プラテン2の一部が互いに固定されており,こうする
ことにより,タイロッド3は回動を規制されて固定プラ
テン2に強固に固定されている。一方,マシンベース1
の反固定プラテン2側の端部には,ほぼ正方形の枠状に
形成された連結板8が,マシンベース1に設けた板状の
レール1aに脚部8aを摺動自在に嵌合させて立設され
ていて,この連結板8の枠部4隅には,固定プラテン2
から水平方向に延びる前記4個の各タイロッド3の他端
がシュパンリング9を介して挿入されており,こうする
ことにより,タイロッド3は回動を規制されて連結板8
に強固に固定されるように構成されている。
【0014】符号10で示すものは,固定プラテン2と
連結板8との間に位置し垂直平面を固定プラテン2の垂
直平面に対向させて立設された可動プラテンであって,
その下端部には,水平部材10aが一体形成されてお
り,この水平部材10aの下方には,前記レール1a上
に摺動自在に乗っているガイドシュ11がボルト止めさ
れている。こうすることにより,可動プラテン10はガ
イドシュ11と一体となって固定プラテン2に対する遠
近方向へ進退可能に形成されるとともに,水平部材10
aとガイドシュ11とを固定する水平状ボルト9を調整
することにより,可動プラテン10とガイドシュ11と
に設けた傾斜面10b,11bの作用によって可動プラ
テン10の高さが微調整されるように構成されている。
【0015】さらに,図5に示すように,4個の各タイ
ロッド3は可動プラテン10の4隅に設けた凹孔10c
に係入されており,この凹孔10cとタイロッド3との
間には,円筒状に形成されたボールねじナット12が,
ニードルベアリング13を介して回転可能かつ軸線方向
へ移動可能に形成されて介装されている。タイロッド3
の可動プラテン10側のほぼ半分には,断面半円形のね
じ溝3bが設けられており,このねじ溝3bには,ボー
ルねじナット12の半球状凹孔に保持された複数個のボ
ール14が転動自在に係合されている。こうすることに
より,このあと説明する駆動装置でボールねじナット1
2を回転させると,ねじ作用で可動プラテン10がタイ
ロッド3に沿って進退するように構成されている。
【0016】なお,凹孔10c内の型合わせ方向の内端
面部において可動プラテン10に一体に固定されている
ニードルベアリング13の取付部材13aの内壁面13
bとボールねじナット12の型合わせ方向側の先端部1
2aとの間には,通常はボールねじナット12が回転し
やすいように,例えば0.5mm程度のすき間が設けら
れている。
【0017】そこで前記ボールねじナット12の回転駆
動装置について説明する。図4および図5において,可
動プラテン10の連結板8側垂直端面には,ほぼ正方形
で立縁を有する枠状に形成された軸受板17がボルト止
めされており,前記4個の各ボールねじナット12の一
端は,この軸受板17の軸受孔に嵌着された軸受18に
回転自在に軸支されている。19は軸受板17にボルト
止めされて軸受18を固定する軸受押えであり,また,
20は油溜め21に入れられる油が漏れないようにする
シール部材である。
【0018】上記各ボールねじナット12の端面には,
駆動回転体22,23,24,25が,中心孔に各タイ
ロッド3を貫通させてそれぞれ固定されており,上側の
駆動回転体22,23間には,電磁ブレーキ26を備え
た駆動回転体27が,軸受板17に回転自在に軸支され
た軸28に固定されて設けられている。また,これらの
駆動回転体22,23,27間には,同調回転体31が
設けられている。
【0019】さらに,下側の駆動回転体24,25間に
は,駆動回転体32が軸受板17に回転自在に支持され
て設けられるとともに,駆動回転体32は図示されてい
ない軸を介してモータ33が一体的に枢着され,各ボー
ルナットの回動を行っている。ここでボールねじナット
12をモータ33等により回動させると,それにつれて
同調回転体31,駆動回転体22,23,24,25が
同時に回転するので,可動プラテン10は円滑に移動す
る。また,電磁ブレーキ26を作動させて4個のボール
ねじナット12の回動を停止させると可動プラテンはロ
ックされるように構成されている。
【0020】このように構成された可動プラテン10の
垂直平面には,可動金型15が着脱自在に取付けられて
おり,また前記固定プラテン2に重ねられて支持された
金型取付板45(後述)の垂直平面には,固定金型16
が着脱自在に取付けられている。こうすることにより,
可動プラテン10をタイロッド3に沿って進退させる
と,可動金型15が固定金型16に対し型合わせされた
り型開されたりするように構成されている。
【0021】ここで可動プラテン10の進退には,前記
ボールねじナット12を回動させることにより行うが,
移動用シリンダ(図示しない)を可動プラテン10に取
付け,この移動シリンダにより可動プラテン10の進退
を行うことも可能である。この場合,ボールねじナット
12の駆動はフリーにしておく。このようにして,可動
プラテン10を前進させ,可動金型15と固定金型16
とを型合わせした後,ボールねじナット12をロックす
ることにより,可動プラテン10との間に設けたわずか
なすき間を無くして軸受板17を可動プラテン10に圧
接させるように構成されている。
【0022】そして,本装置においては,図3に詳細に
示すように,型締シリンダが固定プラテン2側に設けら
れている。すなわち,固定プラテン2の垂直平面には,
4隅のロッド孔をタイロッド3に摺動自在に嵌合させた
方形板状の金型取付板45が重ねられており,固定プラ
テン2の金型取付板45との対向面には,中央付近に1
か所かつシリンダ孔46の中央部に射出シリンダが貫通
可能な穴を設けたシリンダ孔46が,金型取付板45側
へ開口して設けられている。
【0023】金型取付板45側には,シリンダ孔46と
摺動自在に嵌合する液面作用面を軸方向と半径方向の2
方向に作用するように設けた中空体のラム47が,ボル
ト48によって一体的に固定されており,また,固定プ
ラテン2と金型取付板45とは,固定プラテン2のボル
ト孔を貫通して金型取付板45のねじ孔に螺入されたボ
ルト50によって固定されている。なお,ボルト50の
頭部と固定プラテン2に設けたばね孔の底面との間に
は,金型取付板45を固定プラテン2側へ移動させる方
向に付勢するばね51が装填されている。なお,このば
ね51は油圧シリンダとなっても同様な効果となる。
【0024】そしてラム47の周面には,パッキン52
が設けられていて,シリンダ孔46の底面は,図示しな
い油通路によって油圧供給源と連通されており,シリン
ダ孔46の後側に送油することにより,その油圧で金型
取付板47がばね51の弾発力に抗して移動し,型締が
行われるように構成されている。
【0025】図2に符号53で示すものは固定プラテン
2の外側平面に装着された射出シリンダであって,油圧
により図示しない射出スリーブ内で進退するプランジャ
チップを備えており,射出スリーブ内へ供給した溶湯を
プランジャチップの前進で押すことにより,金型15,
16に形成されたキャビティ内へ溶湯が射出されるよう
に構成されている。なお,図2において点線54で示す
ものは,固定プラテン2に設けた射出スリーブ取付孔で
あり,53aは射出シリンダ取付用フレームの取付部で
ある。
【0026】さらに,ラム47の油圧供給源として加圧
シリンダ55を図6に示すように連結させており,加圧
シリンダ55には変位計56が取付けてあり,変位計5
6で検出した加圧シリンダ55のストローク変位量は演
算処理制御装置57でラム47の前進量および加圧力に
変換処理される。ここで,予め設定されたラム47の前
進量および加圧力と比較して電磁バルブ58および油圧
ユニット59へフィーバック制御をかけ,加圧シリンダ
55のストローク量を補正する。また,ラム47の油圧
を検知して制御することも可能である。
【0027】以上のように構成された射出成形装置の動
作を説明する。図1に示す型開状態からボールねじナッ
ト12を回動させて可動プラテン10を前進させ,可動
金型15と固定金型16とを型合わせした後,ボールね
じナット12をロックさせて可動金型15を強固に固定
させる。このようにして型合わせした後,金型取付板4
5に設けたラム47の端面とシリンダ孔46の底面との
間に油を圧入すると,ラム47およびこれと一体の固定
プラテン2がばね51の弾発力に抗し固定金型16を伴
ってわずかに移動し型締が行われる。この型締に際して
は,ラム47の移動によって金型取付板45が中央部を
シリンダ孔46とラム47とからなる型締シリンダによ
って押圧されるので,可動プラテン10が強固に制動さ
れていることと相まって可動金型15と固定金型16と
が湾曲することがなく,可動金型15と固定金型16と
の接合面にすき間ができない。
【0028】ここでラム47の駆動には,連結した加圧
シリンダ55によって行う。この加圧シリンダ55のシ
リンダ径はラム47径よりも小さく設計しているため,
小さな油圧力で加圧シリンダ55を駆動させることによ
り,ラム47で発生する力,すなわち,大きな型締力を
得る。また,加圧シリンダ55のストローク変位量を制
御することにより,ラム47の摺動量および型締力が正
確に制御可能となる。特に,ラム47の最大摺動量に応
じて加圧シリンダ55のストローク量を調整することに
より,ラム47がシリンダ孔46からはずれることを防
止するためのストッパが不要となる。
【0029】さらに,ボールねじナット12のロックに
よる可動金型15の固定が強固であることと相まってラ
ム47とシリンダ孔46とからなる型締シリンダのスト
ローク量が極小に設定可能であることから,型締シリン
ダの油量が少なくてすみ,そのため,油圧応答性が向上
する。この効果は,型締シリンダと加圧シリンダ間の油
圧媒体に圧縮性の極めて小さい媒体を用いることにより
更に向上することが可能となる。
【0030】このようにして型締した後,金型内へ溶湯
または樹脂等の射出材料を射出する。この射出に際して
は,上記のように可動金型15と固定金型16との接合
面にすき間ができておらず,射出材料をキャビティ内へ
射出しても,両金型15,16の接合面から射出材料が
噴出することがないので,安全性が向上するとともに,
形状,寸法の正確な成形品が確実かつ容易に得られる。
金型キャビティ内へ射出した射出材料が固化した後,電
磁バルブ58を介して加圧シリンダ55内の油を抜く
と,ばね51の弾発力によりラム47は後退しシリンダ
孔46内の油は自然に抜け,型締を解く。また,可動プ
ラテン10を移動させて製品を取出して成形サイクルが
完了する。
【0031】なお,型締力や射出力が分かっていれば,
固定金型16や固定プラテン2の軸線中央部の変形寸法
を予め計算や実験で知ることができるので,その値に応
じラム47の前進量や圧力を予め定めておくこともでき
る。勿論,固定金型16の面の変形量を例えば超音波や
光電管,圧電素子等を利用して検知しその検知量に応じ
てラム47の前進量等を制御することにより,固定金型
16が変形しないようにすることもできる。
【0032】なお,本実施例においては,シリンダ孔4
6とラム47とからなる型締シリンダの個数を限定する
ものではなく複数個設けてもよい。また,本実施例にお
いては本発明を横型締横射出型の射出成形装置に実施し
た例を示したが,型締方向や射出方向を限定するもので
はなく,同様の効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように,本発
明によれば,射出成形装置における型締方法において,
型締シリンダを設けた固定盤と移動装置を設けた可動盤
を有する射出成形装置の型締装置を用い,可動盤を固定
盤方向に移動させて金型を比較的小さい力で締めて型締
力作用面の隙間を実質的に0とし,可動盤と固定盤の相
対的動きをロックした後,型締シリンダを作動させて所
定の力で金型を型締するようにしたので,また,タイバ
にボールねじを用い,可動プラテンにボールねじナット
を設け,可動盤の移動にボールねじナットを回動させる
と共に可動盤と固定盤の相対的動きをロックする場合に
ナットの回動をロックし,さらに,固定盤に設けられた
シリンダの設置数を中央付近に1か所設け,かつ,型締
シリンダの中央部に射出シリンダが貫通可能な穴を設け
該貫通穴部から射出可能とし,さらに,固定盤に設けら
れた型締シリンダの油圧駆動方法として加圧シリンダを
設け,この加圧シリンダに変位計を取付け,この変位計
より検出された加圧シリンダのストロークを制御するこ
とにより,固定盤に設けられた型締シリンダの油圧制御
を行い,さらに,固定盤シリンダと加圧シリンダ間の油
圧経路を成形機本体の油圧経路と分離独立したものと
し,固定盤シリンダと加圧シリンダ間の油圧媒体に圧縮
性の少ない媒体を用い,さらにまた,固定盤に金型取付
板を重ね合わせて支持させるとともに,この金型取付板
側へ開口したシリンダ孔を固定盤に設け,このシリンダ
孔と摺動自在に嵌合するラムを金型取付板に一体的に設
け,このラムを中空体とし液面作用面を軸方向と半径方
向の2方向に設けたので,型締に必要な加圧力および加
圧量が正確に,かつ応答性良く制御することが可能とな
った。特に,ボールねじナットを用いて可動盤を移動お
よびロックさせることと相まって,型締シリンダをコン
パクトにできたことから,型締に必要な油量が極少に可
能となり,油圧ロスを最大限に排除できた。
【0034】また,型締力によりプラテンにこれを湾曲
させる力が作用しても,金型の後面中心部を押してこれ
を湾曲しないようにすることができるので,形状,寸法
の正確な成形品を確実かつ容易に得ることができる。ま
た,射出に際し金型の間から溶融物が漏れることがない
ので,安全性が向上するとともに,漏れた溶融物が固化
することによるばりが発生せず,製品の品質が向上す
る。さらに,ばりの除去作業を必要としないので,準備
時間が短縮され機械の稼働率が向上する。さらにまた,
型締シリンダが固定プラテンに埋設されているので,可
動プラテンから外部に突出して設けられている従来のも
のと比較して装置全体を小形でコンパクトに構成するこ
とができ,設置スペースを縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置の1実施例を
示す正面図である。
【図2】図1のA視側面図である。
【図3】型締シリンダ部の断面図である。
【図4】図1のB視側面図である。
【図5】ボールねじナット部の構造図である。
【図6】型締シリンダの構成図である。
【符号の説明】
2 固定プラテン 3 タイロッド 8 連結板 10 可動プラテン 12 ボールねじナット 15 可動金型 16 固定金型 26 電磁ブレーキ 33 モータ 45 金型取付板 46 シリンダ孔 47 ラム 50 射出シリンダ 55 加圧シリンダ 56 変位計 57 演算処理制御装置 58 電磁バルブ 59 油圧ユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型締シリンダを設けた固定盤と移動装置
    を設けた可動盤を有する射出成形装置の型締装置を用
    い,可動盤を固定盤方向に移動させ金型を比較的小さい
    力で締めて型締力作用面の隙間を実質的に0とし,可動
    盤と固定盤の相対的動きをロックした後,型締シリンダ
    を作動させて所定の力で金型を型締めすることを特徴と
    する射出成形装置における型締方法。
  2. 【請求項2】 タイバにボールねじを用い,可動プラテ
    ンにボールねじナットを設け,可動盤の移動にボールね
    じナットを回動させると共に可動盤と固定盤の相対的動
    きをロックする場合にナットの回動をロックすることを
    特徴とする請求項1の射出成形装置における型締方法。
  3. 【請求項3】 固定盤に設けられた型締シリンダの設置
    数を中央付近に1か所設け,かつ,型締シリンダの中央
    部に射出シリンダが貫通可能な穴を設け該貫通穴部から
    射出可能としたことを特徴とする請求項1の射出成形装
    置における型締方法。
  4. 【請求項4】 固定盤に設けられた型締シリンダの油圧
    駆動方法として加圧シリンダを設けたことを特徴とする
    請求項1の射出成形装置における型締方法。
  5. 【請求項5】 加圧シリンダに変位計を取付け,この変
    位計より検出された加圧シリンダのストロークを制御す
    ることにより,固定盤に設けられた型締シリンダの油圧
    制御を行うことを特徴とする請求項1の射出成形装置に
    おける型締方法。
  6. 【請求項6】 固定盤シリンダと加圧シリンダ間の油圧
    経路を成形機本体の油圧経路と分離独立したものとし,
    固定盤シリンダと加圧シリンダ間の油圧媒体に非圧縮性
    媒体を用いたことを特徴とする請求項1の射出成形装置
    における型締方法。
  7. 【請求項7】 固定盤に金型取付板を重ね合わせて支持
    させるとともに,この金型取付板側へ開口したシリンダ
    孔を固定盤に設け,このシリンダ孔と摺動自在に嵌合す
    るラムを金型取付板に一体的に設け,このラムを中空体
    とし液面作用面を軸方向と半径方向の2方向に設けたこ
    とを特徴とする請求項1の射出成形装置における型締方
    法。
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